JPH06116279A - 新規なエーテル型チオリン脂質化合物およびその製造法 - Google Patents

新規なエーテル型チオリン脂質化合物およびその製造法

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JPH06116279A
JPH06116279A JP12028791A JP12028791A JPH06116279A JP H06116279 A JPH06116279 A JP H06116279A JP 12028791 A JP12028791 A JP 12028791A JP 12028791 A JP12028791 A JP 12028791A JP H06116279 A JPH06116279 A JP H06116279A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なエーテル型チオリン脂質化合物である
チオPAFアシル類縁体化合物を提供する。また、該化
合物およびチオPAF化合物の新規な製造法を提供す
る。 【構成】 (S)−O−アセチル−2−O−ベンジルグ
リセロール(図1中の化合物1)より(R)−1−O−
ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チ
オアセチル−2−デオキシグリセロール(図1中の化合
物8a)を経て1−O−ヘキサデシル−2−チオアシル
−2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン
(図1中の化合物9a,9b,9c)を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なエーテル型チオリ
ン脂質化合物である光学活性チオPAFアシル類縁体化
合物およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】エーテル型チオリン脂質化合物であるP
AF(血小板活性化因子)[1−アルキル−2−アセチ
ル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリ
ン]は、広範囲な生理活性を持った強力な脂質のメディ
エーターである。PAFの2−アセチル基を2−チオア
セチル基に変えたチオPAF[1−O−ヘキサデシル−
2−チオアセチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3
−ホスフォコリン]については報告があるが(Tetrahed
ron Lett.,28巻,1729頁(1987))、本発明のエーテル
型チオリン脂質化合物である光学活性チオPAFアシル
類縁体化合物については全く報告がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PAFアセ
チルヒドロラーゼやホスホリパーゼA2活性の測定にお
いて基質として有用な新規なエーテル型チオリン脂質化
合物である光学活性チオPAFアシル類縁体化合物およ
びその製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 はアセチル基を除くアシル基
を示し、R2 はトリメチルアミノエチル基、アミノエチ
ル基またはグリセリン基を示す)で表されるチオPAF
アシル類縁体化合物にある。また、本発明は、一般式
〔II〕
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R3 はアシル基を示し、R2 は前
記と同じ基を示す)で表されるチオPAFおよびチオP
AFアシル類縁体化合物を製造する方法において、
(S)−1−O−アセチル−2−O−ベンジルグリセロ
ールを出発原料とし、一般式〔III〕
【0009】
【化6】
【0010】で表される化合物を経由することを特徴と
する一般式〔II〕の化合物の製造法にある。本発明に
おける一般式〔I〕のR1 はアセチル基を除くアシル基
を示し、特に炭素数が2から22の飽和または不飽和の
アシル基が好ましく、例えば、プロピオニル基、ブチリ
ル基、バレリル基、カプロイル基、ヘプタノイル基、オ
クタノイル基、ノナノイル基、ラウロイル基、ミリスト
イル基、パルミトイル基、ステアロイル基、エイコサノ
イル基、ベヘノイル基、パルミトレイル基、オレオイル
基、リノレオイル基、リノレノイル基およびアラキドニ
ル基等が挙げられる。R 2 はトリメチルアミノエチル
基、アミノエチル基またはグリセリン基を示す。
【0011】また、一般式〔II〕のR3 はアシル基を
示し、特に炭素数が2から22の飽和または不飽和のア
シル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基、ヘプタノ
イル基、オクタノイル基、ノナノイル基、ラウロイル
基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基、エイコサノイル基、ベヘノイル基、パルミトレイル
基、オレオイル基、リノレオイル基、リノレノイル基お
よびアラキドニル基等が挙げられる。R2 は前記と同じ
基を示す。
【0012】本発明におけるチオPAFおよびチオPA
Fアシル類縁体化合物の合成における反応過程の例を図
1に示した。なお、図1において、1は(S)−1−O
−アセチル−2−O−ベンジルグリセロール、2は
(R)−1−O−アセチル−2−O−ベンジル−3−O
−トシルグリセロール、3は(R)−2−O−ベンジル
−1−O−トシルグリセロール、4は(R)−2−O−
ベンジル−3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−ト
シルグリセロール、5は(S)−2−O−ベンジル−3
−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグ
リセロール、6は(S)−3−O−ヘキサデシル−1−
O−テトラヒドロピラニルグリセロール、7は(S)−
3−O−ヘキサデシル−2−O−(4−ニトロベンゼン
スルホニル)−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロ
ール、8aは(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキ
シグリセロール、8bは(R)−1−O−ヘキサデシル
−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チオオクタノイ
ル−2−デオキシグリセロール、8cは(R)−1−O
−ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−
チオアラキドニル−2−デオキシグリセロール、9aは
1−O−ヘキサデシル−2−チオアセチル−2−デオキ
シ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン、9bは1−
O−ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−2−デオキ
シ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン、9cは1−
O−ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−2−デオキ
シ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリンをそれぞれ示
す。
【0013】ホスホリパーゼA2活性の測定における基
質として有用なアラキドニルチオPAF類縁体等の新規
なチオPAFアシル類縁体化合物の合成に適する光学活
性中間体を鋭意検討したところ、前記一般式〔III〕
の化合物[(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テ
トラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシ
グリセロール](図1中の化合物8a)がチオPAFお
よび各種チオPAFアシル類縁体化合物の製造に満足す
る結果を与えることを見いだした。
【0014】前記一般式〔III〕の化合物は、公知の
方法(Tetrahedron Lett.,29巻,5173頁(1988))で容
易に得られる(S)−1−O−アセチル−2−O−ベン
ジルグリセロール(図1中の化合物1)を出発原料とし
て、(R)−1−O−アセチル−2−O−ベンジル−3
−O−トシルグリセロール(図1中の化合物2)、
(R)−2−O−ベンジル−1−O−トシルグリセロー
ル(図1中の化合物3)、(R)−2−O−ベンジル−
3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−トシルグリセ
ロール(図1中の化合物4)、(S)−2−O−ベンジ
ル−3−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピラ
ニルグリセロール(図1中の化合物5)、(S)−3−
O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグリ
セロール(図1中の化合物6)、(S)−3−O−ヘキ
サデシル−2−O−(4−ニトロベンゼンスルホニル)
−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール(図1中
の化合物7)の各化合物を経て合成される( 図1参
照)。
【0015】一般式〔III〕の化合物のテトラヒドロ
ピラニル基を脱保護後、2−ブロモエチルホスフォロク
ロリデートを反応させ、ついでトリエチルアミンと反応
させることによりチオPAF[1−O−ヘキサデシル−
2−チオアセチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3
−ホスフォコリン](図1中の化合物9a)を合成す
る。 また、チオアシル体化合物の合成は、対応する酸
クロライドまたは対応する酸とジエチルホスフォロシア
ニデート等のエステル縮合剤を利用して一般式〔II
I〕の化合物より合成することができる。一般式〔II
I〕の化合物をリチウムアルミニウムハイドライドで還
元後、オクタノイルクロライドやアラキドン酸とジエチ
ルホスフォロシアニデート等のエステル化剤で、チオア
シル体化合物である(R)−1−O−ヘキサデシル−3
−O−テトラヒドロピラニル−2−チオオクタノイル−
2−デオキシグリセロール(図1中の化合物8b)や
(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロ
ピラニル−2−チオアラキドニル−2−デオキシグリセ
ロール(図1中の化合物8c)を合成した後、前記の一
般式〔III〕の化合物からチオPAFを合成した方法
により、オクタノイルチオPAF類縁体化合物[1−O
−ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−2−デオキシ
−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン](図1中の化
合物9b)およびアラキドニルチオPAF類縁体化合物
[1−O−ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−2−
デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン](図
1中の化合物9c)を合成する。
【0016】本発明のチオPAFおよびチオPAFアシ
ル類縁体化合物はPAFアセチルヒドロラーゼやホスホ
リパーゼA2活性の測定における基質として或いは医薬
として有用である。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明をより具体的に詳述
するが、本発明はこの実施例によって何等限定されるも
のではない。 チオPAFおよびチオPAFアシル類縁体化合物の製造 1.(R)−1−O−アセチル−2−O−ベンジル−3
−O−トシルグリセロールの合成 ピリジン(60ml)に(S)−1−O−アセチル−2
−O−ベンジルグリセロール13.44gを加え、氷冷
下p−トルエンスルホニルクロライド19.45gを加
え一夜攪拌した。反応終了後、反応液を氷水中に注ぎジ
クロロメタンで抽出した。抽出ジクロロメタン層を1N
塩酸150mlで3回洗浄後、飽和重曹水および飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
後ジクロロメタンを留去し、残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(ジイソプロピルエーテル:クロロホルムC
HCl3 =1:10)で精製して油状物質の(R)−1
−O−アセチル−2−O−ベンジル−3−O−トシルグ
リセロール21.75g(収率98%)を得た。 [α]D +13.5゜(C=1.22,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):1.99(3H,
s),2.44(3H,s),3.64−3.96(1
H,m),4.12(4H,d,J=4.9Hz),
4.57(2H,s),7.30(5H,s),7.3
1(2H,d,J=8.0Hz),7.78(2H,
d,J=8.0Hz) 2.(R)−2−O−ベンジル−1−O−トシルグリセ
ロールの合成 25%アンモニア水10mlとメタノール150mlの
混合溶媒に、先に合成した(R)−1−O−アセチル−
2−O−ベンジル−3−O−トシルグリセロール21.
75gを加え、室温で一夜攪拌した。反応液を減圧濃縮
し、残渣にジクロロメタンを加え精製水、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ジクロロメ
タンを留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム:エタノール=20:1)で精製して無
色結晶を得た。これをジイソプロピルエーテルで再結晶
し、光学的に純粋な(R)−2−O−ベンジル−1−O
−トシルグリセロール18.43g(96%)を得た。 mp36−38゜C [α]D +31.4゜(C=1.01,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):2.44(3H,
s),3.49−3.73(4H,m),4.12(2
H,d,J=4.6Hz),7.27(5H,s),
7.30(2H,d,J=8.3Hz),7.76(2
H,d,J=8.3Hz) 3.(R)−2−O−ベンジル−3−O−テトラヒドロ
ピラニル−1−O−トシルグリセロールの合成 先に合成した(R)−2−O−ベンジル−1−O−トシ
ルグリセロール18.43gのジクロロメタン(100
ml)溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン6.9
2gを加え、さらに氷冷下p−トルエンスルホン酸10
0mgを加え2時間攪拌した。反応液を飽和重曹水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、シ
リカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:3)で精製し油状物質の(R)−2−O−ベン
ジル−3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−トシル
グリセロール22.58g(98%)を得た。 [α]D +2.44゜(C=1.12,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):1.40−1.75
(6H,m),2.43(3H,s),3.40−3.
50(2H,m),3.73−3.81(3H,m),
4.06−4.25(2H,m),4.52−4.58
(1H,m),4.58(2H,s),7.24−7.
33(5H,m),7.31(2H,d,J=8.1H
z),7.78(2H,d,J=8.1Hz) 4.(S)−2−O−ベンジル−3−O−ヘキサデシル
−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロールの合成 水素化ナトリウム2.58gの無水ジメチルホルムアミ
ド(100ml)懸濁液にヘキサデカノールを加え60
゜Cで1時間攪拌した後、先に合成した(R)−2−O
−ベンジル−3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−
トシルグリセロール22.58gの無水ジメチルホルム
アミド(20ml)溶液を加え3時間攪拌した。反応液
を300mlの氷水中に注ぎジエチルエーテル(50m
l)で3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。シ
リカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:8)で精製し油状物質の(S)−2−O−ベン
ジル−3−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピ
ラニルグリセロール13.2g(50%)を得た。 [α]D +0.80゜(C=1.03,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.15(28H,m),1.40−1.8
0(6H,m),3.30−4.20(9H,m),
4.6(1H,m),4.68(2H,s),7.3
(5H,s) 5.(S)−3−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒ
ドロピラニルグリセロールの合成 先に合成した(S)−2−O−ベンジル−3−O−ヘキ
サデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール
13.2gのエタノール(50ml)溶液に5%Pd−
Cを1g加え水素気流中室温で一夜攪拌した。反応液を
濾過し濾液を濃縮して油状物質の(S)−3−O−ヘキ
サデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール
10.56g(98%)を得た。 [α]D +2.2゜(C=4.0,MeOH) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.15−1.35(28H,m),1.4
0−1.80(6H,m),3.40−4.14(9
H,m),4.58−4.59(1H,m) 6.(S)−3−O−ヘキサデシル−2−O−(4−ニ
トロベンゼンスルホニル)−1−O−テトラヒドロピラ
ニルグリセロールの合成 先に合成した(S)−3−O−ヘキサデシル−1−O−
テトラヒドロピラニルグリセロール10.56gのピリ
ジン(50ml)溶液に4−ジメチルアミノピリジン3
0mgを加え、さらに氷冷下で4−ニトロベンゼンスル
ホニルクロライド7gを加えて一夜攪拌した。ピリジン
を留去し残渣をジクロロメタンに溶解し飽和重曹水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エ
チル=6:1)で精製し油状物質の(S)−3−O−ヘ
キサデシル−2−O−(4−ニトロベンゼンスルホニ
ル)−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール1
2.4g(80%)を得た。 [α]D +0.90゜(C=1.03,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.87(3H,b
r t),1.15−1.35(28H,m),1.4
0−1.80(6H,m),3.20−4.00(9
H,m),4.70(1H,m),8.00(2H,
d,J=9.0Hz),8.26(2H,d,J=9.
0Hz) 7.(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒ
ドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシグリセ
ロールの合成 先に合成した(S)−3−O−ヘキサデシル−2−O−
(4−ニトロベンゼンスルホニル)−1−O−テトラヒ
ドロピラニルグリセロール12.4gのアセトニトリル
(50ml)溶液に、チオ酢酸カリウム3.63gを加
え3時間還流した。アセトニトリルを留去し、残渣をジ
クロロメタン(100ml)に溶解し、精製水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。シリ
カゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=10:1)で精製し油状物質の(R)−1−O−ヘキ
サデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チオア
セチル−2−デオキシグリセロール9.2g(95%)
を得た。 [α]D −2.26゜(C=1.00,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.15−1.35(28H,m),1.4
0−1.80(6H,m),2.31(3H,s),
3.27−4.30(9H,m),4.61(1H,
m) 8.(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒ
ドロピラニル−2−チオオクタノイル−2−デオキシグ
リセロールの合成 リチウムアルミニウムハイドライド228mgを乾燥テ
トラヒドロフラン(30ml)に懸濁させ、氷冷下、先
に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テ
トラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシ
グリセロール916mgの乾燥テトラヒドロフラン(2
0ml)溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液
に10%水酸化ナトリウム水溶液を氷冷下加え、過剰の
リチウムアルミニウムハイドライドを分解したのち反応
液を吸引濾過し、濾液を濃縮してチオール体を得た。チ
オール体を乾燥ジクロロメタン(20ml)に溶解しト
リエチルアミン202mgを加え、氷冷下、塩化オクタ
ノイルクロライド358mgのジクロロメタン(10m
l)溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=10:1)で精製し油状物質の(R)−1−
O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2
−チオオクタノイル−2−デオキシグリセロール748
mg(69%)を得た。
【0018】9.(R)−1−O−ヘキサデシル−3−
O−テトラヒドロピラニル−2−チオアラキドニル−2
−デオキシグリセロールの合成 リチウムアルミニウムハイドライド228mgを乾燥テ
トラヒドロフラン(30ml)に懸濁させ、氷冷下、先
に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テ
トラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシ
グリセロール916mgの乾燥テトラヒドロフラン(2
0ml)溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液
に10%水酸化ナトリウム水溶液を氷冷下加え、過剰の
リチウムアルミニウムハイドライドを分解したのち反応
液を吸引濾過し、濾液を濃縮してチオール体を得た。次
にこのチオール体とアラキドン酸152mgの乾燥ジメ
チルホルムアミド(20ml)溶液に、氷冷下ジエチル
ホスフォロシアニデート652mgを滴下し、さらにト
リエチルアミン404mgを滴下し、室温で一夜攪拌し
た。反応液に水(100ml)を加え、ジエチルエーテ
ル(20ml)で3回抽出し、有機層を合わせ、飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。シリカゲ
ルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し油状物質の(R)−1−O−ヘキサデ
シル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チオアラキ
ドニル−2−デオキシグリセロール1.22g(87
%)を得た。
【0019】10.1−O−ヘキサデシル−2−チオア
セチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォ
コリンの合成 先に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキ
シグリセロール1mmolのエタノール(50ml)溶
液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸25mgを
加え55゜Cで一夜攪拌した。エタノールを留去し、残
渣にエーテル(50ml)を加え、水および飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテル
を留去しアルコール体を得た。次に2−ブロモエチルホ
スフォロジクロリデート390mgとトリエチルアミン
370mgのジクロロメタン(30ml)混合溶液に、
氷冷下、上記のアルコール体のジクロロメタン(10m
l)溶液を滴下し、一夜攪拌した。反応液を水および飽
和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ジクロ
ロメタンを留去してホスフォリレートを得た。これにト
リメチルアミンを含んだクロロホルム溶液を加え、封管
中65゜Cで一夜攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル:水=65:25:4)に付し1−O−ヘキサデシル
−2−チオアセチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−
3−ホスフォコリンを得た。 収量302mg、収率56% [α]D −6.1゜(C=0.91,CHCl3 :Me
OH=4:1) FABMASS:m/z(M+H)+ 540 IR(neat):1690(チオエステル) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.26(28H,s),2.34(3H,
s),3.32(9H,s),3.45−4.30(1
1H,m) 11.1−O−ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−
2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリンの
合成 先に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオオクタノイル−2−デ
オキシグリセロール1mmolのエタノール(50m
l)溶液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸25
mgを加え55゜Cで一夜攪拌した。エタノールを留去
し、残渣にエーテル(50ml)を加え、水および飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エ
ーテルを留去しアルコール体を得た。次に2−ブロモエ
チルホスフォロジクロリデート390mgとトリエチル
アミン370mgのジクロロメタン(30ml)混合溶
液に、氷冷下、上記のアルコール体のジクロロメタン
(10ml)溶液を滴下し、一夜攪拌した。反応液を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、ジクロロメタンを留去してホスフォリレートを得
た。これにトリメチルアミンを含んだクロロホルム溶液
を加え、封管中65゜Cで一夜攪拌した。反応液を濃縮
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール:水=65:25:4)に付し1−O−
ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−2−デオキシ−
sn−グリセロ−3−ホスフォコリンを得た。 収量330mg、収率53% [α]D −2.7゜(C=1.74,CHCl3 :Me
OH=4:1) FABMASS:m/z(M+H)+ 624 IR(neat):1690(チオエステル) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(6H,b
r t),1.26(38H,s),2.52−2.5
7(2H,m),3.43(9H,s),3.59−
4.46(11H,m) 12.1−O−ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−
2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリンの
合成 先に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオアラキドニル−2−デ
オキシグリセロール1mmolのエタノール(50m
l)溶液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸25
mgを加え55゜Cで一夜攪拌した。エタノールを留去
し、残渣にエーテル(50ml)を加え、水および飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エ
ーテルを留去しアルコール体を得た。次に2−ブロモエ
チルホスフォロジクロリデート390mgとトリエチル
アミン370mgのジクロロメタン(30ml)混合溶
液に、氷冷下、上記のアルコール体のジクロロメタン
(10ml)溶液を滴下し、一夜攪拌した。反応液を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、ジクロロメタンを留去してホスフォリレートを得
た。これにトリメチルアミンを含んだクロロホルム溶液
を加え、封管中65゜Cで一夜攪拌した。反応液を濃縮
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール:水=65:25:4)に付し1−O−
ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−2−デオキシ−
sn−グリセロ−3−ホスフォコリンを得た。 収量431mg、収率55% [α]D −2.8゜(C=2.45,CHCl3 :Me
OH=4:1) FABMASS:m/z(M+H)+ 785 IR(neat):1690(チオエステル) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.85−0.91
(6H,m),1.26(36H,m),2.01−
2.13(4H,m),2.53−2.58(2H,
m),2.78−2.86(6H,m),3.42(9
H,s),3.35−4.36(11H,m),5.2
6−5.45(8H,m)
【0020】
【発明の効果】本発明により新規なエーテル型チオリン
脂質化合物である光学活性チオPAFアシル類縁体化合
物およびその製造法が提供された。そして、この新規な
チオPAFアシル類縁体化合物はPAFアセチルヒドロ
ラーゼやホスホリパーゼA2活性の測定において基質と
して有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるチオPAFおよびチオPAFア
シル類縁体化合物の合成における反応過程の例を示した
図である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【化2】 (式中、R3 はアシル基を示し、R2 は前記と同じ基を
示す)で表されるチオPAFおよびチオPAFアシル類
縁体化合物を製造する方法において、(S)−1−O−
アセチル−2−O−ベンジルグリセロールを出発原料と
し、一般式〔III〕
【化3】 で表される化合物を経由することを特徴とする一般式
〔II〕の化合物の製造法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なエーテル型チオリ
ン脂質化合物である光学活性チオPAFアシル類縁体化
合物およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】エーテル型チオリン脂質化合物であるP
AF(血小板活性化因子)[1−アルキル−2−アセチ
ル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリ
ン]は、広範囲な生理活性を持った強力な脂質のメディ
エーターである。PAFの2−アセチル基を2−チオア
セチル基に変えたチオPAF[1−O−ヘキサデシル−
2−チオアセチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3
−ホスフォコリン]については報告があるが(Tetrahed
ron Lett.,28巻,1729頁(1987))、本発明のエーテル
型チオリン脂質化合物である光学活性チオPAFアシル
類縁体化合物については全く報告がない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PAFアセ
チルヒドロラーゼやホスホリパーゼA2活性の測定にお
いて基質として有用な新規なエーテル型チオリン脂質化
合物である光学活性チオPAFアシル類縁体化合物およ
びその製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 はアセチル基を除くアシル基
を示し、R2 はトリメチルアミノエチル基、アミノエチ
ル基またはグリセリン基を示す)で表されるチオPAF
アシル類縁体化合物にある。また、本発明は、一般式
〔II〕
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R3 はアシル基を示し、R2 は前
記と同じ基を示す)で表されるチオPAFおよびチオP
AFアシル類縁体化合物を製造する方法において、
(S)−1−O−アセチル−2−O−ベンジルグリセロ
ールを出発原料とし、一般式〔III〕
【0009】
【化6】
【0010】で表される化合物を経由することを特徴と
する一般式〔II〕の化合物の製造法にある。本発明に
おける一般式〔I〕のR1 はアセチル基を除くアシル基
を示し、特に炭素数が2から22の飽和または不飽和の
アシル基が好ましく、例えば、プロピオニル基、ブチリ
ル基、バレリル基、カプロイル基、ヘプタノイル基、オ
クタノイル基、ノナノイル基、ラウロイル基、ミリスト
イル基、パルミトイル基、ステアロイル基、エイコサノ
イル基、ベヘノイル基、パルミトレイル基、オレオイル
基、リノレオイル基、リノレノイル基およびアラキドニ
ル基等が挙げられる。R 2 はトリメチルアミノエチル
基、アミノエチル基またはグリセリン基を示す。
【0011】また、一般式〔II〕のR3 はアシル基を
示し、特に炭素数が2から22の飽和または不飽和のア
シル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基、ヘプタノ
イル基、オクタノイル基、ノナノイル基、ラウロイル
基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル
基、エイコサノイル基、ベヘノイル基、パルミトレイル
基、オレオイル基、リノレオイル基、リノレノイル基お
よびアラキドニル基等が挙げられる。R2 は前記と同じ
基を示す。
【0012】本発明におけるチオPAFおよびチオPA
Fアシル類縁体化合物の合成における反応過程の例を図
1に示した。なお、図1において、1は(S)−1−O
−アセチル−2−O−ベンジルグリセロール、2は
(R)−1−O−アセチル−2−O−ベンジル−3−O
−トシルグリセロール、3は(R)−2−O−ベンジル
−1−O−トシルグリセロール、4は(R)−2−O−
ベンジル−3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−ト
シルグリセロール、5は(S)−2−O−ベンジル−3
−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグ
リセロール、6は(S)−3−O−ヘキサデシル−1−
O−テトラヒドロピラニルグリセロール、7は(S)−
3−O−ヘキサデシル−2−O−(4−ニトロベンゼン
スルホニル)−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロ
ール、8aは(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキ
シグリセロール、8bは(R)−1−O−ヘキサデシル
−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チオオクタノイ
ル−2−デオキシグリセロール、8cは(R)−1−O
−ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−
チオアラキドニル−2−デオキシグリセロール、9aは
1−O−ヘキサデシル−2−チオアセチル−2−デオキ
シ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン、9bは1−
O−ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−2−デオキ
シ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン、9cは1−
O−ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−2−デオキ
シ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリンをそれぞれ示
す。
【0013】ホスホリパーゼA2活性の測定における基
質として有用なアラキドニルチオPAF類縁体等の新規
なチオPAFアシル類縁体化合物の合成に適する光学活
性中間体を鋭意検討したところ、前記一般式〔III〕
の化合物[(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テ
トラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシ
グリセロール](図1中の化合物8a)がチオPAFお
よび各種チオPAFアシル類縁体化合物の製造に満足す
る結果を与えることを見いだした。
【0014】前記一般式〔III〕の化合物は、公知の
方法(Tetrahedron Lett.,29巻,5173頁(1988))で容
易に得られる(S)−1−O−アセチル−2−O−ベン
ジルグリセロール(図1中の化合物1)を出発原料とし
て、(R)−1−O−アセチル−2−O−ベンジル−3
−O−トシルグリセロール(図1中の化合物2)、
(R)−2−O−ベンジル−1−O−トシルグリセロー
ル(図1中の化合物3)、(R)−2−O−ベンジル−
3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−トシルグリセ
ロール(図1中の化合物4)、(S)−2−O−ベンジ
ル−3−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピラ
ニルグリセロール(図1中の化合物5)、(S)−3−
O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグリ
セロール(図1中の化合物6)、(S)−3−O−ヘキ
サデシル−2−O−(4−ニトロベンゼンスルホニル)
−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール(図1中
の化合物7)の各化合物を経て合成される( 図1参
照)。
【0015】一般式〔III〕の化合物のテトラヒドロ
ピラニル基を脱保護後、2−ブロモエチルホスフォロク
ロリデートを反応させ、ついでトリエチルアミンと反応
させることによりチオPAF[1−O−ヘキサデシル−
2−チオアセチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3
−ホスフォコリン](図1中の化合物9a)を合成す
る。また、チオアシル体化合物の合成は、対応する酸ク
ロライドまたは対応する酸とジエチルホスフォロシアニ
デート等のエステル縮合剤を利用して一般式〔III〕
の化合物より合成することができる。一般式〔III〕
の化合物をリチウムアルミニウムハイドライドで還元
後、オクタノイルクロライドやアラキドン酸とジエチル
ホスフォロシアニデート等のエステル化剤で、チオアシ
ル体化合物である(R)−1−O−ヘキサデシル−3−
O−テトラヒドロピラニル−2−チオオクタノイル−2
−デオキシグリセロール(図1中の化合物8b)や
(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロ
ピラニル−2−チオアラキドニル−2−デオキシグリセ
ロール(図1中の化合物8c)を合成した後、前記の一
般式〔III〕の化合物からチオPAFを合成した方法
により、オクタノイルチオPAF類縁体化合物[1−O
−ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−2−デオキシ
−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン](図1中の化
合物9b)およびアラキドニルチオPAF類縁体化合物
[1−O−ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−2−
デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリン](図
1中の化合物9c)を合成する。
【0016】本発明のチオPAFおよびチオPAFアシ
ル類縁体化合物はPAFアセチルヒドロラーゼやホスホ
リパーゼA2活性の測定における基質として或いは医薬
として有用である。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明をより具体的に詳述
するが、本発明はこの実施例によって何等限定されるも
のではない。 チオPAFおよびチオPAFアシル類縁体化合物の製造 1.(R)−1−O−アセチル−2−O−ベンジル−3
−O−トシルグリセロールの合成 ピリジン(60ml)に(S)−1−O−アセチル−2
−O−ベンジルグリセロール13.44gを加え、氷冷
下p−トルエンスルホニルクロライド19.45gを加
え一夜攪拌した。反応終了後、反応液を氷水中に注ぎジ
クロロメタンで抽出した。抽出ジクロロメタン層を1N
塩酸150mlで3回洗浄後、飽和重曹水および飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥
後ジクロロメタンを留去し、残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(ジイソプロピルエーテル:クロロホルムC
HCl3 =1:10)で精製して油状物質の(R)−1
−O−アセチル−2−O−ベンジル−3−O−トシルグ
リセロール21.75g(収率98%)を得た。 [α]D +13.5゜(C=1.22,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):1.99(3H,
s),2.44(3H,s),3.64−3.96(1
H,m),4.12(4H,d,J=4.9Hz),
4.57(2H,s),7.30(5H,s),7.3
1(2H,d,J=8.0Hz),7.78(2H,
d,J=8.0Hz) 2.(R)−2−O−ベンジル−1−O−トシルグリセ
ロールの合成 25%アンモニア水10mlとメタノール150mlの
混合溶媒に、先に合成した(R)−1−O−アセチル−
2−O−ベンジル−3−O−トシルグリセロール21.
75gを加え、室温で一夜攪拌した。反応液を減圧濃縮
し、残渣にジクロロメタンを加え精製水、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ジクロロメ
タンを留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム:エタノール=20:1)で精製して無
色結晶を得た。これをジイソプロピルエーテルで再結晶
し、光学的に純粋な(R)−2−O−ベンジル−1−O
−トシルグリセロール18.43g(96%)を得た。 mp36−38゜C [α]D +31.4゜(C=1.01,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):2.44(3H,
s),3.49−3.73(4H,m),4.12(2
H,d,J=4.6Hz),7.27(5H,s),
7.30(2H,d,J=8.3Hz),7.76(2
H,d,J=8.3Hz) 3.(R)−2−O−ベンジル−3−O−テトラヒドロ
ピラニル−1−O−トシルグリセロールの合成 先に合成した(R)−2−O−ベンジル−1−O−トシ
ルグリセロール18.43gのジクロロメタン(100
ml)溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン6.9
2gを加え、さらに氷冷下p−トルエンスルホン酸10
0mgを加え2時間攪拌した。反応液を飽和重曹水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、シ
リカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:3)で精製し油状物質の(R)−2−O−ベン
ジル−3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−トシル
グリセロール22.58g(98%)を得た。 [α]D +2.44゜(C=1.12,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):1.40−1.75
(6H,m),2.43(3H,s),3.40−3.
50(2H,m),3.73−3.81(3H,m),
4.06−4.25(2H,m),4.52−4.58
(1H,m),4.58(2H,s),7.24−7.
33(5H,m),7.31(2H,d,J=8.1H
z),7.78(2H,d,J=8.1Hz) 4.(S)−2−O−ベンジル−3−O−ヘキサデシル
−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロールの合成 水素化ナトリウム2.58gの無水ジメチルホルムアミ
ド(100ml)懸濁液にヘキサデカノールを加え60
゜Cで1時間攪拌した後、先に合成した(R)−2−O
−ベンジル−3−O−テトラヒドロピラニル−1−O−
トシルグリセロール22.58gの無水ジメチルホルム
アミド(20ml)溶液を加え3時間攪拌した。反応液
を300mlの氷水中に注ぎジエチルエーテル(50m
l)で3回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。シ
リカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:8)で精製し油状物質の(S)−2−O−ベン
ジル−3−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒドロピ
ラニルグリセロール13.2g(50%)を得た。 [α]D +0.80゜(C=1.03,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.15(28H,m),1.40−1.8
0(6H,m),3.30−4.20(9H,m),
4.6(1H,m),4.68(2H,s),7.3
(5H,s) 5.(S)−3−O−ヘキサデシル−1−O−テトラヒ
ドロピラニルグリセロールの合成 先に合成した(S)−2−O−ベンジル−3−O−ヘキ
サデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール
13.2gのエタノール(50ml)溶液に5%Pd−
Cを1g加え水素気流中室温で一夜攪拌した。反応液を
濾過し濾液を濃縮して油状物質の(S)−3−O−ヘキ
サデシル−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール
10.56g(98%)を得た。 [α]D +2.2゜(C=4.0,MeOH) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.15−1.35(28H,m),1.4
0−1.80(6H,m),3.40−4.14(9
H,m),4.58−4.59(1H,m) 6.(S)−3−O−ヘキサデシル−2−O−(4−ニ
トロベンゼンスルホニル)−1−O−テトラヒドロピラ
ニルグリセロールの合成 先に合成した(S)−3−O−ヘキサデシル−1−O−
テトラヒドロピラニルグリセロール10.56gのピリ
ジン(50ml)溶液に4−ジメチルアミノピリジン3
0mgを加え、さらに氷冷下で4−ニトロベンゼンスル
ホニルクロライド7gを加えて一夜攪拌した。ピリジン
を留去し残渣をジクロロメタンに溶解し飽和重曹水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エ
チル=6:1)で精製し油状物質の(S)−3−O−ヘ
キサデシル−2−O−(4−ニトロベンゼンスルホニ
ル)−1−O−テトラヒドロピラニルグリセロール1
2.4g(80%)を得た。 [α]D +0.90゜(C=1.03,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.87(3H,b
r t),1.15−1.35(28H,m),1.4
0−1.80(6H,m),3.20−4.00(9
H,m),4.70(1H,m),8.00(2H,
d,J=9.0Hz),8.26(2H,d,J=9.
0Hz) 7.(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒ
ドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシグリセ
ロールの合成 先に合成した(S)−3−O−ヘキサデシル−2−O−
(4−ニトロベンゼンスルホニル)−1−O−テトラヒ
ドロピラニルグリセロール12.4gのアセトニトリル
(50ml)溶液に、チオ酢酸カリウム3.63gを加
え3時間還流した。アセトニトリルを留去し、残渣をジ
クロロメタン(100ml)に溶解し、精製水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。シリ
カゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=10:1)で精製し油状物質の(R)−1−O−ヘキ
サデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チオア
セチル−2−デオキシグリセロール9.2g(95%)
を得た。 [α]D −2.26゜(C=1.00,CHCl3 ) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.15−1.35(28H,m),1.4
0−1.80(6H,m),2.31(3H,s),
3.27−4.30(9H,m),4.61(1H,
m) 8.(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒ
ドロピラニル−2−チオオクタノイル−2−デオキシグ
リセロールの合成 リチウムアルミニウムハイドライド228mgを乾燥テ
トラヒドロフラン(30ml)に懸濁させ、氷冷下、先
に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テ
トラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシ
グリセロール916mgの乾燥テトラヒドロフラン(2
0ml)溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液
に10%水酸化ナトリウム水溶液を氷冷下加え、過剰の
リチウムアルミニウムハイドライドを分解したのち反応
液を吸引濾過し、濾液を濃縮してチオール体を得た。チ
オール体を乾燥ジクロロメタン(20ml)に溶解しト
リエチルアミン202mgを加え、氷冷下、塩化オクタ
ノイルクロライド358mgのジクロロメタン(10m
l)溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=10:1)で精製し油状物質の(R)−1−
O−ヘキサデシル−3−O−テトラヒドロピラニル−2
−チオオクタノイル−2−デオキシグリセロール748
mg(69%)を得た。
【0018】9.(R)−1−O−ヘキサデシル−3−
O−テトラヒドロピラニル−2−チオアラキドニル−2
−デオキシグリセロールの合成 リチウムアルミニウムハイドライド228mgを乾燥テ
トラヒドロフラン(30ml)に懸濁させ、氷冷下、先
に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−テ
トラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキシ
グリセロール916mgの乾燥テトラヒドロフラン(2
0ml)溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液
に10%水酸化ナトリウム水溶液を氷冷下加え、過剰の
リチウムアルミニウムハイドライドを分解したのち反応
液を吸引濾過し、濾液を濃縮してチオール体を得た。次
にこのチオール体とアラキドン酸152mgの乾燥ジメ
チルホルムアミド(20ml)溶液に、氷冷下ジエチル
ホスフォロシアニデート652mgを滴下し、さらにト
リエチルアミン404mgを滴下し、室温で一夜攪拌し
た。反応液に水(100ml)を加え、ジエチルエーテ
ル(20ml)で3回抽出し、有機層を合わせ、飽和食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。シリカゲ
ルクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し油状物質の(R)−1−O−ヘキサデ
シル−3−O−テトラヒドロピラニル−2−チオアラキ
ドニル−2−デオキシグリセロール1.22g(87
%)を得た。
【0019】10.1−O−ヘキサデシル−2−チオア
セチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォ
コリンの合成 先に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオアセチル−2−デオキ
シグリセロール1mmolのエタノール(50ml)溶
液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸25mgを
加え55゜Cで一夜攪拌した。エタノールを留去し、残
渣にエーテル(50ml)を加え、水および飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテル
を留去しアルコール体を得た。次に2−ブロモエチルホ
スフォロジクロリデート390mgとトリエチルアミン
370mgのジクロロメタン(30ml)混合溶液に、
氷冷下、上記のアルコール体のジクロロメタン(10m
l)溶液を滴下し、一夜攪拌した。反応液を水および飽
和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ジクロ
ロメタンを留去してホスフォリレートを得た。これにト
リメチルアミンを含んだクロロホルム溶液を加え、封管
中65゜Cで一夜攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノー
ル:水=65:25:4)に付し1−O−ヘキサデシル
−2−チオアセチル−2−デオキシ−sn−グリセロ−
3−ホスフォコリンを得た。 収量302mg、収率56% [α]D −6.1゜(C=0.91,CHCl3 :Me
OH=4:1) FABMASS:m/z(M+H)+ 540 IR(neat):1690(チオエステル) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(3H,b
r t),1.26(28H,s),2.34(3H,
s),3.32(9H,s),3.45−4.30(1
1H,m) 11.1−O−ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−
2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリンの
合成 先に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオオクタノイル−2−デ
オキシグリセロール1mmolのエタノール(50m
l)溶液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸25
mgを加え55゜Cで一夜攪拌した。エタノールを留去
し、残渣にエーテル(50ml)を加え、水および飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エ
ーテルを留去しアルコール体を得た。次に2−ブロモエ
チルホスフォロジクロリデート390mgとトリエチル
アミン370mgのジクロロメタン(30ml)混合溶
液に、氷冷下、上記のアルコール体のジクロロメタン
(10ml)溶液を滴下し、一夜攪拌した。反応液を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、ジクロロメタンを留去してホスフォリレートを得
た。これにトリメチルアミンを含んだクロロホルム溶液
を加え、封管中65゜Cで一夜攪拌した。反応液を濃縮
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール:水=65:25:4)に付し1−O−
ヘキサデシル−2−チオオクタノイル−2−デオキシ−
sn−グリセロ−3−ホスフォコリンを得た。 収量330mg、収率53% [α]D −2.7゜(C=1.74,CHCl3 :Me
OH=4:1) FABMASS:m/z(M+H)+ 624 IR(neat):1690(チオエステル) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.88(6H,b
r t),1.26(38H,s),2.52−2.5
7(2H,m),3.43(9H,s),3.59−
4.46(11H,m) 12.1−O−ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−
2−デオキシ−sn−グリセロ−3−ホスフォコリンの
合成 先に合成した(R)−1−O−ヘキサデシル−3−O−
テトラヒドロピラニル−2−チオアラキドニル−2−デ
オキシグリセロール1mmolのエタノール(50m
l)溶液に、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸25
mgを加え55゜Cで一夜攪拌した。エタノールを留去
し、残渣にエーテル(50ml)を加え、水および飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エ
ーテルを留去しアルコール体を得た。次に2−ブロモエ
チルホスフォロジクロリデート390mgとトリエチル
アミン370mgのジクロロメタン(30ml)混合溶
液に、氷冷下、上記のアルコール体のジクロロメタン
(10ml)溶液を滴下し、一夜攪拌した。反応液を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、ジクロロメタンを留去してホスフォリレートを得
た。これにトリメチルアミンを含んだクロロホルム溶液
を加え、封管中65゜Cで一夜攪拌した。反応液を濃縮
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール:水=65:25:4)に付し1−O−
ヘキサデシル−2−チオアラキドニル−2−デオキシ−
sn−グリセロ−3−ホスフォコリンを得た。 収量431mg、収率55% [α]D −2.8゜(C=2.45,CHCl3 :Me
OH=4:1) FABMASS:m/z(M+H)+ 785 IR(neat):1690(チオエステル) 1H−NMR δ(CDCl3 ):0.85−0.91
(6H,m),1.26(36H,m),2.01−
2.13(4H,m),2.53−2.58(2H,
m),2.78−2.86(6H,m),3.42(9
H,s),3.35−4.36(11H,m),5.2
6−5.45(8H,m)
【0020】
【発明の効果】本発明により新規なエーテル型チオリン
脂質化合物である光学活性チオPAFアシル類縁体化合
物およびその製造法が提供された。そして、この新規な
チオPAFアシル類縁体化合物はPAFアセチルヒドロ
ラーゼやホスホリパーゼA2活性の測定において基質と
して有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、R1 はアセチル基を除くアシル基を示し、R2
    はトリメチルアミノエチル基、アミノエチル基またはグ
    リセリン基を示す)で表されるチオPAFアシル類縁体
    化合物。
  2. 【請求項2】 一般式〔II〕 【化2】 (式中、R3 はアシル基を示し、R2 は前記と同じ基を
    示す)で表されるチオPAFおよびチオPAFアシル類
    縁体化合物を製造する方法において、(S)−1−O−
    アセチル−2−O−ベンジルグリセロールを出発原料と
    し、一般式〔III〕 【化3】 で表される化合物を経由することを特徴とする一般式
    〔II〕の化合物の製造法。
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