JPH06115340A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

Info

Publication number
JPH06115340A
JPH06115340A JP26693192A JP26693192A JPH06115340A JP H06115340 A JPH06115340 A JP H06115340A JP 26693192 A JP26693192 A JP 26693192A JP 26693192 A JP26693192 A JP 26693192A JP H06115340 A JPH06115340 A JP H06115340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
blower
air
learning
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26693192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3303355B2 (ja
Inventor
Tomohisa Yoshimi
知久 吉見
Yuji Takeo
裕治 竹尾
Yuichi Kajino
祐一 梶野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP26693192A priority Critical patent/JP3303355B2/ja
Publication of JPH06115340A publication Critical patent/JPH06115340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3303355B2 publication Critical patent/JP3303355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者個々の温度感覚や騒音感覚の好みを反
映したオート制御が実施されているか否かを容易に認識
できるようにして、ブロワのオート制御に乗員が過度な
手動操作をしたり、オート制御に対する不信感を生じた
りすることを防止する。 【構成】 自動車用オートエアコンにおいて、ブロワの
オート制御中に、操作パネルPに設けた風量設定スイッ
チ28〜30等の手動設定スイッチが乗員により手動操
作された場合には、その手動設定スイッチで設定された
設定状態を学習し、その学習結果に基づいた学習特性と
なるようにEEPROMに記憶されているTAO制御特
性を変更し記憶させる。また、ブロワのオート制御時
に、そのブロワの制御状態が学習特性に基づく制御が実
施されている時に操作パネルPに設けた学習表示器44
を点灯させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動制御時に操作者の
好みを反映した制御が可能な車両用空気調和装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空気調和装置は、車室
内を空調する空調手段と、車室内の空調状態を影響を及
ぼす環境要因を検出する検出手段と、この検出手段の検
出信号に基づいて車室内へ吹き出す空気の目標吹出温度
を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果および
予め決められた自動制御の制御特性に基づいて空調手段
の制御状態を自動設定する自動設定手段と、この自動設
定手段の出力信号に基づいて空調手段の制御状態を自動
制御する自動制御手段とを備えたものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な自動制御の制御特性は、標準的な使用状態における大
多数の使用者に受け入れられるように決められており、
多種多様な温度感覚、騒音感覚等を持つ使用者毎に快適
な空調フィーリングを提供するものではない。そこで、
使用者個々の温度感覚、騒音感覚等を好みに合わせるに
は、設定状態に基づいて空調手段の制御状態を固定する
手動設定スイッチを手動操作する必要があった。このた
め、車両用空気調和装置を運転する毎に、手動設定スイ
ッチを手動操作する必要があるため、煩わしいものであ
った。
【0004】そこで、このような不具合を解消する目的
で、特開平3−54015号公報には、空調手段の制御
状態を自動制御中に、手動設定スイッチの操作が行われ
た場合、自動制御の制御特性を手動設定データに応じて
変更するようにした車両用空気調和装置(以下従来の技
術と呼ぶ)が開示されている。ところが、従来の技術に
おいては、操作者により変更された自動制御の制御特性
を環境状態や空調状態から総合的に認識することは非常
に困難であり、使用者が過度な手動操作をしたり、自動
制御に対する不信感が生じたりする等の問題点があっ
た。
【0005】本発明は、使用者個々の温度感覚や騒音感
覚の好みを反映した自動制御が行われているか否かを容
易に認識できるようにして、空調手段の自動制御中に使
用者が過度な手動操作をしたり、自動制御に対する不信
感を生じたりすることを防止する車両用空気調和装置の
提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用空気調和
装置は、図12に示した技術手段を採用した。車両用空
気調和装置100は、車室内を空調する空調手段101
と、この空調手段101の制御特性を記憶する記憶手段
102と、この記憶手段102に記憶されている制御特
性に基づいて前記空調手段101の制御状態を自動制御
する自動制御手段103と、手動操作による設定状態に
基づいて前記空調手段101の制御状態を固定する手動
設定手段104とを備えている。さらに、前記自動制御
手段103による自動制御中に、前記手動設定手段10
4が手動操作された場合、前記手動設定手段104の設
定状態を学習し、その学習結果に基づいて前記記憶手段
102に記憶されている前記空調手段101の制御特性
を変更して記憶させる特性変更手段105と、前記自動
制御手段103による自動制御が、前記特性変更手段1
05によって変更された前記制御特性に基づく自動制御
か否かを表示する学習表示手段106とを備えている。
【0007】
【作用】本発明は、自動制御手段によって、記憶手段に
記憶されている空調手段の制御特性に基づいて空調手段
の制御状態を自動制御している最中に、使用者の温度感
覚や騒音感覚を反映させるために、手動設定手段が手動
操作されると、特性変更手段が手動設定手段の設定状態
を学習する。そして、特性変更手段は、その手動設定手
段の設定状態の学習結果に基づいて記憶手段に記憶され
ている空調手段の制御特性を変更して記憶するように記
憶手段に指令を出す。そして、自動制御手段による自動
制御が特性変更手段によって変更された制御特性に基づ
く自動制御か否かを学習表示手段で表示することによっ
て、使用者個々の温度感覚や騒音感覚の好みを反映した
自動制御が行われているか否かが容易に認識できるよう
になる。
【0008】
【実施例】
〔実施例の構成〕つぎに、本発明の車両用空気調和装置
を図1ないし図10に示す一実施例に基づいて説明す
る。図1は自動車用オートエアコンを示した図である。
自動車用オートエアコン1は、自動車の車室内前方側に
装備したダクト2を有しており、このダクト2内には、
その上流から下流にかけて、内外気切替ダンパ3、ブロ
ワ4、エバポレータ5、エアミックスダンパ6、ヒータ
コア7、デフダンパ8、ベントダンパ9およびフットダ
ンパ10が配設されている。
【0009】内外気切替ダンパ3は、本発明の空調手段
であって、サーボモータ11により駆動され、ダクト2
の外気導入口12aから室外空気(外気)を導入する外
気導入モードと内気導入口12bから室内空気(内気)
を導入する内気循環モードとを切り替える。ブロワ4
は、本発明の空調手段であって、ブロワ駆動回路13に
より印加電圧が制御されるブロワモータ14の回転速度
に応じ、外気導入口12aからの外気または内気導入口
12bからの内気をダクト2内に空気流として導入しエ
バポレータ5、ヒータコア7を介して車室内に送風す
る。
【0010】エバポレータ5は、いわゆる冷凍サイクル
の冷媒蒸発器で、その冷凍サイクルの作動に応じ、ブロ
ワ4により送られてきた空気を冷却する。なお、冷凍サ
イクルは、本発明の空調手段であって、エバポレータ5
の他に、いずれも図示しないコンプレッサ(冷媒圧縮
機)、コンデンサ(冷媒凝縮器)、レシーバ(受液
器)、エキスパンション・バルブ(膨張弁)等を備えて
いる。また、冷凍サイクルの起動は、コンプレッサの電
磁クラッチ(図示せず)への通電(オン)によりエンジ
ンの回転力がコンプレッサに伝達されることによって開
始される。エアミックスダンパ6は、本発明の空調手段
であって、サーボモータ15により駆動されて、その開
度に応じて、ヒータコア7を通過する空気量とヒータコ
ア7を迂回する空気量とを調節する。
【0011】ヒータコア7は、自動車のエンジン冷却系
統からの冷却水の温度に応じ、通過する空気を加熱して
デフダンパ8、ベントダンパ9およびフットダンパ10
に向け流動させる。デフダンパ8、ベントダンパ9およ
びフットダンパ10は、本発明の空調手段であって、そ
れぞれサーボモータ16〜18により駆動され、ダクト
2のデフロスタ吹出口19、ベント吹出口20、フット
吹出口21を開閉する。なお、ベントダンパ9およびフ
ットダンパ10は、サーボモータ17、18により選択
的に開閉されることによって、ベント吹出口20から乗
員の上半身と顔面に冷風を送るベントモード、頭寒足熱
の心地良い暖房を行うバイレベルモード、室内暖房を行
うフットモード、室内暖房とフロントガラスのくもり除
去を行うフット・デフモード等のように吹出口モードを
切り替える。
【0012】図2は自動車用オートエアコン1の操作パ
ネルPを示した図である。操作パネルPは、車室内の運
転席前方のインストルメントパネル(図示せず)に設け
られている。その操作パネルPには、オートスイッチ2
2、オフスイッチ23、温度設定スイッチ24、内外気
切替スイッチ26、エアコンスイッチ27、風量設定ス
イッチ28〜30および吹出口設定スイッチ31〜34
が設けられている。オートスイッチ22は、上述の各空
調機器を所定の制御プログラムに基づいて自動制御する
オート制御と各手動スイッチの設定状態に固定するマニ
ュアル制御とのいずれかを選択するスイッチである。オ
フスイッチ23は、自動車用オートエアコン1の起動・
停止指令を入力するスイッチである。
【0013】温度設定スイッチ24は、本発明の手動設
定手段であって、車室内の温度を所望温度に設定するス
イッチである。この温度設定スイッチ24の近傍には、
温度設定スイッチ24で設定された設定温度を表示する
表示器25が設けられている。内外気切替スイッチ26
は、本発明の手動設定手段であって、内外気モードを内
気循環モードと外気導入モードのいずれかに固定するス
イッチである。内外気切替スイッチ26には、内外気モ
ードが内気循環モード時に点灯する表示器26a、およ
び内外気モードが外気導入モード時に点灯する表示器2
6bが設けられている。
【0014】エアコンスイッチ27は、本発明の手動設
定手段であって、冷凍サイクルの作動、停止を手動によ
り切り替えるスイッチ、すなわち、コンプレッサの電磁
クラッチへの通電(オン)、通電の停止(オフ)を手動
により切り替えるスイッチである。エアコンスイッチ2
7には、コンプレッサの作動、停止、すなわち、コンプ
レッサの電磁クラッチへのオン、オフを点灯、消灯する
ことにより認識させる表示器27aが設けられている。
風量設定スイッチ28〜30は、本発明の手動設定手段
であって、本例ではブロワ4の風量レベルを強風(H
i)・中風(Me)・弱風(Lo)のいずれかに固定す
るスイッチである。また、風量設定スイッチ28〜30
には、ブロワ4の風量レベルを強風(Hi)・中風(M
e)・弱風(Lo)のいずれかであることを点灯するこ
とにより認識させるHi表示器28a、Me表示器29
a、Lo表示器30aが設けられている。
【0015】吹出口設定スイッチ31〜34は、本発明
の手動設定手段であって、吹出口モードをベントモー
ド、バイレベルモード、フットモード、フット・デフモ
ードのうちのいずれかに固定するスイッチである。吹出
口設定スイッチ31〜34には、吹出口モードがベント
モード、バイレベルモード、フットモード、フット・デ
フモードのうちのいずれかであることを点灯することに
より認識させる表示器31a〜34aが設けられてい
る。なお、操作パネルPの表示器25の図示上側には、
オート制御時に温度設定スイッチ24からの手動操作量
を学習した結果に基づいて空調機器を自動制御している
場合に点灯する学習表示器41が設置されている。ま
た、操作パネルPの内外気切替スイッチ26の図示上側
には、オート制御時に内外気切替スイッチ26からの手
動操作量を学習した結果に基づいてサーボモータ11を
介して内外気切替ダンパ3を自動制御している場合に点
灯する学習表示器42が設置されている。
【0016】そして、操作パネルPのエアコンスイッチ
27の図示上側には、オート制御時にエアコンスイッチ
27からの手動操作量を学習した結果に基づいてコンプ
レッサを自動制御している場合に点灯する学習表示器4
3が設置されている。さらに、操作パネルPの風量設定
スイッチ29の図示上側には、オート制御時に風量設定
スイッチ28〜30のうちいずれかの設定状態を学習し
た結果に基づいてブロワ駆動回路13を介してブロワモ
ータ14の回転数を自動制御している場合に点灯する学
習表示器44が設置されている。また、操作パネルPの
吹出口設定スイッチ32、33の図示上側には、オート
制御時に吹出口設定スイッチ31〜33のうちいずれか
の設定状態を学習した結果に基づいてサーボモータ1
7、18を介してベントダンパ9およびフットダンパ1
0を自動制御している場合に点灯する学習表示器45が
設置されている。なお、各学習表示器41〜45は、本
発明の学習表示手段であって、LED、液晶素子等の表
示素子が使用され、マイクロコンピュータ50の出力に
よって点灯、消灯する。また、学習表示器41〜45
は、他の制御との識別を明確にするための枠と組み合わ
せて設置されている。
【0017】そして、操作パネルPで選択された選択信
号はマイクロコンピュータ50に読み込まれる。このマ
イクロコンピュータ50は、操作パネルP、内気センサ
51、外気センサ52、日射センサ53、エバ後温度セ
ンサ54、水温センサ55よりA/D変換器56を介し
て入力する入力信号とインプットされた制御プログラム
に基づいて、サーボモータ11、ブロワ駆動回路13、
サーボモータ15〜18等の各空調機器を制御して車室
内を空調する。内気センサ51は、車室内の現実の温度
を検出し内気温検出信号として出力する。外気センサ5
2は、車室外の現実の温度を検出し外気温検出信号とし
て出力する。日射センサ53は、車室内への現実の日射
量を検出し日射検出信号として出力する。エバ後温度セ
ンサ54は、エバポレータ5の空気出口における現実の
温度を検出しエバ後温度検出信号として出力する。水温
センサ55は、自動車のエンジン冷却系統の冷却水の現
実の温度を検出し水温検出信号として出力する。
【0018】A/D変換器56は、内気センサ51から
の内気温検出信号、外気センサ52からの外気温検出信
号、日射センサ53からの日射検出信号、エバ後温度セ
ンサ54からのエバ後温度検出信号、水温センサ55か
らの水温検出信号等のアナログ信号をそれぞれデジタル
変換して、内気温Tr、外気温Tam、日射量Ts、エ
バ後温度Te、水温Twを表すデジタル信号としてマイ
クロコンピュータ50に出力する。また、マイクロコン
ピュータ50は、RAM57、EEPROM58、CP
U59等により構成されており、イグニッションスイッ
チ60を介してバッテリ61より電力の供給を受けてい
る。RAM57は、データを読み込んだり、書き込んだ
りすることができるメモリで、処理の途中で現れる一時
的なデータの保持に使用される。
【0019】EEPROM58は、本発明の記憶手段で
あって、目標吹出温度TAOの演算式、エアミックスダ
ンパ6の目標開度SWの演算式、内外気モード制御特性
(図3参照)の初期データ、吹出口モード制御特性(図
4参照)の初期データ、コンプレッサ制御特性(図5参
照)の初期データ、ブロワ制御特性(図6ないし図8参
照)の初期データや、図9および図10に示した制御プ
ログラムを記憶保持し、電源が切れても記憶が消滅せ
ず、内容の書換え可能なメモリである。CPU59は、
本発明の自動制御手段、特性変更手段であって、入力し
た入力信号等をEEPROM58に記憶された制御プロ
グラムに基づいて、後述するように演算、処理を行う。
【0020】次に、オートスイッチ22のオン時、つま
りオート制御選択時における吹出温度制御について説明
する。CPU59は目標吹出温度TAOを次の数式1に
よって算出する。
【数1】 TAO=Kset ・Tset −KR ・Tr−KAM・Tam−KS ・Ts+C なお、Kset は温度設定ゲイン、Tset は温度設定スイ
ッチ24の設定温度、KR は内気温ゲイン、Trは内気
センサ51の内気温、KAMは外気温ゲイン、Tamは外
気センサ52の外気温、KS は日射ゲイン、Tsは日射
センサ53の日射量、Cは補正定数である。
【0021】次に、CPU59は、オート制御選択時の
エアミッスダンパ6の目標開度SWを、次の数式2によ
って算出する。
【数2】 SW={(TAO−Te)/(Tw−Te)}×100(%) なお、Teはエバ後温度センサ54のエバ後温度、Tw
は水温センサ55の水温である。そして、エアミックス
ダンパ6は、サーボモータ15によって、実際の開度が
目標開度SWになるように制御される。これにより、車
室内へ吹き出す空気の吹出温度が設定温度に基づいて制
御される。なお、左右に独立したダクトを持つものにお
いては、日射量等の環境条件に基づいて左右のダクトか
らの吹き出し温度を調整手段により各々変更して吹き出
すような機能を設けても良い。
【0022】次に、オート制御選択時における内外気モ
ード制御について説明する。内外気切替ダンパ3の制御
状態は、EEPROM58に予め記憶された図3に示し
た目標吹出温度TAOに基づく内外気モード制御特性に
より決定される。そして、内外気切替ダンパ3は、決定
された内気循環モード、外気導入モードとなるようにサ
ーボモータ11によって駆動される。この実施例では、
内気循環モードから外気導入モードに切り替える機能
と、外気導入モードから内気循環モードに切り替える機
能とを持つ。なお、内外気モード制御において、内気と
外気とを同時に導入するモードを追加しても良い。
【0023】次に、オート制御選択時における吹出口モ
ード制御について説明する。ベントダンパ9とフットダ
ンパ10の制御状態は、EEPROM58に予め記憶さ
れた図4に示した目標吹出温度TAOに基づく吹出口モ
ード制御特性により決定される。そして、ベントダンパ
9とフットダンパ10は、決定されたベントモード、バ
イレベルモード、フットモードとなるようにサーボモー
タ17、18によって駆動される。この実施例では、フ
ットモードからバイレベルモードに切り替える機能と、
バイレベルモードからフットモードに切り替える機能
と、バイレベルモードからベントモードに切り替える機
能と、ベントモードからバイレベルモードに切り替える
機能とを持つ。なお、デフロスタモードやデフ・フット
モード等も目標吹出温度TAOに基づいて制御するよう
にしても良い。
【0024】次に、オート制御選択時におけるコンプレ
ッサ制御(フロストカット制御)について説明する。コ
ンプレッサの制御状態(コンプレッサの電磁クラッチへ
のオン、オフ)は、EEPROM58に予め記憶された
図5に示したエバ後温度センサ54のエバ後温度Teに
基づくコンプレッサ制御特性により決定される。そし
て、CPU59は、エバ後温度センサ54のエバ後温度
TeがToff (例えば3℃に相当)以下に低下した際
に、コンプレッサの電磁クラッチをオフすることにより
コンプレッサを停止(オフ)させる。また、CPU59
は、エバ後温度センサ54のエバ後温度TeがTon(例
えば4℃に相当)以上に上昇した際に、コンプレッサの
電磁クラッチをオンすることによりコンプレッサを作動
(オン)させる。
【0025】次に、オート制御選択時におけるブロワ制
御(ブロワTAO制御)について図6に基づいて説明す
る。ここで、図6は目標吹出温度TAOに基づいてブロ
ワレベルを制御するTAO制御特性を示したグラフであ
り、夏期(日射量が大、外気温が高温)には目標吹出温
度TAOはマイナス(−)の値となり、自動車用オート
エアコン1が冷房運転され、冬期(日射量が小、外気温
が低温)には目標吹出温度TAOはプラス(+)の値と
なる。なお、図中の(a)が予めEEPROM58に記
憶されているTAO制御特性の初期データを示し、図中
の(b)が乗員の好みに応じたTAO制御特性の変更デ
ータを示す。
【0026】ブロワ4の風量(ブロワレベル、ブロワモ
ータ14の印加電圧)は、イグニッションスイッチ60
をオンしてから遅動制御時間(t0 →t3 )(図7参
照)が経過した後、あるいは水温センサ55によって検
出される水温が設定水温Tw2(図8参照)以上に上昇し
た後に、EEPROM58に予め記憶された図6に示し
た目標吹出温度TAOに基づくTAO制御特性により決
定される。なお、TAO制御特性に基づくブロワ制御で
はブロワレベルは1〜15までの15段階に細分化して
制御するようにしている。そして、ブロワ4は、決定さ
れたTAO制御特性に基づいて、ブロワ駆動回路13を
介してCPU59によって自動制御される。なお、CP
U59は、オートスイッチ22のオン中に、風量設定ス
イッチ28が手動操作された場合には、風量設定スイッ
チ28で設定されたブロワレベルが優先されるため、そ
のブロワレベルに固定するようにブロワ駆動回路13に
指令を出す。また、ブロワ4のTAO制御特性は、ベン
トモード、バイレベルモード、フットモードにより異な
る特性を持つようにしても良く、さらにデフロスタモー
ドやデフ・フットモード等も異なるブロワ4のTAO制
御特性を持つようにしても良い。
【0027】次に、オート制御選択時におけるブロワ制
御(冷房運転開始時のブロワ遅動制御)について図7に
基づいて説明する。ここで、図7は吹出口モードがベン
トモード、すなわち、車室内の熱負荷が大きい夏場の冷
房運転開始時において、イグニッションスイッチ60オ
ン直後の熱風吹出による乗員の不快感を防止する目的で
利用される遅動制御特性を示したグラフである。冷房運
転開始時のブロワ4の風量(ブロワレベル、ブロワモー
タ14の印加電圧)は、EEPROM58に予め記憶さ
れた図7に示した遅動制御特性に基づいて決定される。
そして、ブロワレベルは、イグニッションスイッチ60
オンからの経過時間により弱風より強風まで変化する。
【0028】具体的には、イグニッションスイッチ60
がオンされた時刻t0 から時刻t1までの間(t0 →t1
:例えば8秒間)はブロワモータ14をオフする。そ
して、時刻t1 から時刻t2 までの間(t1 →t2 :例
えば2秒間)は、ブロワレベル「2」が得られるように
ブロワモータ14をオンする。そして、時刻t2 から時
刻t3 までの間(t2 →t3 :例えば5秒間)は、ブロ
ワレベルが「2」から「15」となるようにブロワモー
タ14の印加電圧を徐々に立ち上げていき、時刻t3 以
降はTAO制御特性(図6参照)に基づいてブロワレベ
ルを制御するようにしている。
【0029】次に、オート制御選択時におけるブロワ制
御(暖房運転開始時の水温制御)について図8に基づい
て説明する。ここで、図8は吹出口モードがベントモー
ド以外例えばフットモード、すなわち、冬場の暖房運転
開始時において、イグニッションスイッチ60オン直後
の冷風の吹出による乗員の不快感を防止する目的利用さ
れる水温制御特性を示したグラフである。暖房運転開始
時のブロワ4の風量(ブロワレベル、ブロワモータ14
の印加電圧)は、EEPROM58に予め記憶された図
8に示した水温制御特性に基づいて決定される。そし
て、ブロワレベルは、水温に応じて弱風より強風まで変
化する。
【0030】具体的には、水温センサ55によって検出
される水温が所定水温Tw1(例えば50℃)以下に低下
している時にブロワモータ14をオフする。そして、水
温センサ55によって検出される水温が所定水温Tw1を
越えた時にブロワレベルは「1」となるようにブロワモ
ータ14をオンする。そして、水温センサ55によって
検出される水温が所定水温Tw1を越えてから設定水温T
w2に到達するまでの間は、ブロワレベルが「1」から
「14」となるようにブロワモータ14の印加電圧を徐
々に立ち上げていく。そして、水温センサ55によって
検出される水温が設定水温Tw2(例えば70℃)以上に
上昇した時にはTAO制御特性(図6参照)に基づいて
ブロワレベルを制御するようにしている。
【0031】次に、オート制御選択時における特性変更
制御、学習表示制御について説明する。CPU59で
は、上述の制御特性に基づいて空調手段がオート制御さ
れている間に、温度設定スイッチ24、内外気切替スイ
ッチ26、エアコンスイッチ27、風量設定スイッチ2
8〜30または吹出口設定スイッチ31〜34等のいず
れかの手動スイッチが手動操作された場合{一例を図6
(b)に示す}に、その手動スイッチの操作量または設
定状態を学習する。そして、CPU59は、その学習結
果に基づいた制御特性(学習特性)となるようにその手
動スイッチにて制御状態が変更される空調手段の制御特
性を変更し記憶する旨の指令をEEPROM58に出力
する。そして、EEPROM58は、学習結果に基づい
た制御特性(学習特性)を記憶する。また、CPU59
は、オート制御選択時に、現在の空調手段の制御状態が
学習結果に基づく制御状態であれば学習表示信号を、そ
の手動スイッチに応じた学習表示器41〜45に出力
し、現在の空調手段の制御状態が乗員の好みを反映した
制御であることを乗員に認識させる。
【0032】〔実施例の作用〕つぎに、この自動車用オ
ートエアコン1の作動を図1ないし図10に基づいて簡
単に説明する。図9はCPU59による基本的な制御プ
ログラムを示したフローチャートである。このフローチ
ャートは、イグニッションスイッチ60のスイッチオン
と共に開始される。先ず、各種データおよびフラグの初
期値を設定する。この実施例では、遅動制御フラグをセ
ットすると共に、自動車用オートエアコン1の運転が開
始(イグニッションスイッチ60がオン)されてからの
経過時間を計測する制御タイマー(図示せず)をクリア
する(ステップS1)。
【0033】次に、オートスイッチ22、エアコンスイ
ッチ27、温度設定スイッチ24、風量設定スイッチ2
8等の操作パネルPに設けた各種操作スイッチの操作信
号をRAM57に読み込む。さらに、内気センサ51の
内気温Tr、外気センサ52の外気温Tam、日射セン
サ53の日射量Ts、エバ後温度センサ54のエバ後温
度Te、水温センサ55の水温TwをRAM57に読み
込む(ステップS2)。次に、EEPROM58に記憶
されている前述の数式1にしたがって目標吹出温度TA
Oを算出し、RAM57に記憶する(ステップS3)、
EEPROM58に記憶されている前述の数式2にした
がってエアミックスダンパ6の目標開度SWを算出し、
この算出した目標開度SWが得られるようにエアミック
スダンパ6を駆動するサーボモータ15へ制御信号を出
力する(ステップS4)。
【0034】次に、図10のブロワ制御サブルーチンに
したがって処理を行い(ステップS5)、EEPROM
58に記憶されている内外気モード制御特性(図3参
照)に基づいて内外気の導入割合を決定し、この決定し
た内外気の導入割合が得られるように内外気切替ダンパ
3を駆動するサーボモータ11へ制御信号を出力する
(ステップS6)。次に、EEPROM58に記憶され
ている吹出口モード制御特性(図4参照)に基づいて吹
出口モードを決定し、この決定した吹出口モードが得ら
れるようにベントダンパ9、フットダンパ10を駆動す
るサーボモータ17、18へ制御信号を出力する(ステ
ップS7)。次に、EEPROM58に記憶されている
コンプレッサ制御特性(図5参照)に基づいてコンプレ
ッサのオン、オフを決定し、決定した状態が得られるよ
うにコンプレッサへ制御信号を出力する(ステップS
8)。その後に、ステップS2の制御に戻って上述の演
算、処理を繰り返す。
【0035】次に、この実施例のCPU59の特性変更
制御、学習表示制御を図6ないし図8に示したブロワ4
の制御を一例として簡単に説明する。図6ないし図8に
示したTAO制御特性、遅動制御特性、水温制御特性
は、大多数の使用者が平均的に満足するように予め設定
された制御特性であり、温度感覚や騒音感覚等の個人差
や使用状況によっては必ずしも満足できる制御特性とは
言えない。そこで、手動設定によってブロワレベル(ブ
ロワ4の風量)を乗員の好みに設定できるように、風量
設定スイッチ28〜30が用意されている。この実施例
の自動車用オートエアコン1においては、ブロワ4のオ
ート制御時に風量設定スイッチ28〜30による手動設
定、例えば図6(b)のようにTAO制御特性に対する
補正が実施された場合その補正量を学習する。
【0036】そして、その補正量の学習結果に基づいた
TAO制御特性、すなわち、図6(b)に示した制御特
性に変更し記憶するようにEEPROM58へ指令を出
す。これによって、以後のブロワ4のオート制御時に
は、変更後の制御特性を用いて制御する共に、学習表示
器44を点灯して、手動設定による補正量を学習した結
果に基づいたオート制御中であることを乗員に認識させ
る。なお、この実施例では、学習表示器44の点灯は、
遅動制御特性(図7参照)または水温制御特性(図8参
照)に基づく制御時に手動設定が実施された場合には遅
動制御特性または水温制御特性時のみ点灯するように制
御される。
【0037】次に、この実施例のCPU59の特性変更
制御、学習表示制御を図10に示したブロワ制御サブル
ーチンを基に詳細に説明する。ここで、図10はCPU
59によるブロワ制御サブルーチンを示したフローチャ
ートである。このフローチャートは、図9のステップS
4の処理が終了すると、演算、処理が開始される。ステ
ップS5の処理が始まると、先ず、操作パネルPのオフ
スイッチ23により自動車用オートエアコン1の作動が
禁止されているか否かを判断する(ステップS11)。
このステップS11の判断結果がYesの場合には、す
なわち、自動車用オートエアコン1の作動が禁止されて
いる場合には、Hi表示器28a、Me表示器29a、
Lo表示器30aを全て消灯し、ブロワ駆動回路13の
作動を禁止(ブロワレベル=0)する(ステップS1
2)。そして、ブロワ制御を終了して次にステップS6
の処理に移る。
【0038】また、ステップS11の判断結果がNoの
場合には、すなわち、自動車用オートエアコン1の作動
が禁止されていない場合には、操作パネルPのオートス
イッチ22がオンされているか、すなわち、ブロワ4の
オート制御時か否かを判断する(ステップS13)。こ
のステップS13の判断結果がYesの場合には、すな
わち、ブロワ4のオート制御時である場合には、吹出口
モードがベントモードに設定されているか否かを判断す
る。すなわち、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境条
件が夏条件で冷房運転か否かを目標吹出温度TAOの値
に基づいて判断する(ステップS14)。このステップ
S14の判断結果がYesの場合には、すなわち、吹出
口モードがベントモードに設定されている場合には、自
動車用オートエアコン1の運転開始(イグニッションス
イッチ60オン)直後か否かを遅動フラグがセットされ
ているか否かにより判断する(ステップS15)。な
お、遅動フラグは、ステップS1の初期設定でセットさ
れるタイマフラグであり、図7に示したように、自動車
用オートエアコン1の運転開始(イグニッションスイッ
チ60オン)時刻t0から時刻t3 を経過するとリセッ
トされる。
【0039】このステップS15の判断結果がYesの
場合には、すなわち、遅動フラグがセットされている場
合には、図6のTAO制御特性から算出されたブロワレ
ベルf1 と図7の遅動制御特性から算出されたブロワレ
ベルf2 とのいずれか小さい方をブロワ制御信号として
ブロワ駆動回路13に出力する(ステップS16)。こ
のステップS16の処理により、日射量が大きく、内気
温と外気温が高温の夏条件では、目標吹出温度TAOの
値はマイナス側に大きくかたよった値となる。このた
め、自動車用オートエアコン1の運転開始(イグニッシ
ョンスイッチ60オン)直後から時刻t3 が経過するま
では、図7の遅動制御特性に基づいてブロワレベル(ブ
ロワモータ14の印加電圧)が制御される。これによ
り、ダクト2等の蓄熱量による熱風が強風でベント吹出
口20より吹き出されることによる乗員の不快感を防止
できる。
【0040】次に、遅動制御中であることを表す遅動制
御フラグをセットし(ステップS17)、ステップS3
5、S36の処理で遅動制御特性の学習が実施されたこ
とを表す遅動制御学習フラグがセットされているか否か
を判断する(ステップS18)。このステップS18の
判断結果がYesの場合には、すなわち、遅動制御学習
フラグがセットされている場合には、学習表示器44を
点灯する(ステップS19)。そして、ブロワ制御を終
了して次にステップS6の処理に移る。また、ステップ
S18の判断結果がNoの場合には、すなわち、遅動制
御学習フラグがセットされていない場合には、学習表示
器44を消灯する(ステップS20)。そして、ブロワ
制御を終了して次にステップS6の処理に移る。
【0041】また、ステップS15の判断結果がNoの
場合には、すなわち、遅動フラグがセットされていない
場合には、図6のTAO制御特性から算出されたブロワ
レベルf1 をブロワ制御信号としてブロワ駆動回路13
に出力する(ステップS21)。次に、TAO制御中で
あることを表すTAO制御フラグをセットし(ステップ
S22)、ステップS40、S41の処理でTAO制御
特性の学習が実施されたことを表すTAO制御学習フラ
グがセットされているか否かを判断する(ステップS2
3)。このステップS23の判断結果がYesの場合に
は、すなわち、TAO制御学習フラグがセットされてい
る場合には、ステップS19の処理を実施する。また、
ステップS23の判断結果がNoの場合には、すなわ
ち、TAO制御学習フラグがセットされていない場合に
は、ステップS20の処理を実施する。
【0042】また、ステップS14の判断結果がNoの
場合には、すなわち、吹出口モードがベントモードに設
定されていない場合には、暖房運転時の熱源となるエン
ジンの冷却系統からの冷却水の温度(水温センサ55で
検出された水温Tw)が設定水温Tw2(例えば70℃)
より低下しているか否かを判断する(ステップS2
4)。このステップS24の判断結果がNoの場合に
は、すなわち、水温センサ55で検出された水温Twが
設定水温Tw2以上に上昇している場合には、S21の処
理を実施する。また、ステップS24の判断結果がYe
sの場合には、すなわち、水温センサ55で検出された
水温Twが設定水温Tw2より低下している場合には、図
6のTAO制御特性から算出されたブロワレベルf1 と
図8の水温制御特性から算出されたブロワレベルf3 と
のいずれか小さい方をブロワ制御信号としてブロワ駆動
回路13に出力する(ステップS25)。
【0043】このステップS25の処理により、内気温
と外気温が低温の冬条件では、目標吹出温度TAOの値
はプラス側に大きくかたよった値となる。このため、エ
ンジンの冷却水の水温Twが設定水温Tw2(例えば70
℃)に到達するまでは、図8の水温制御特性に基づいて
ブロワレベル(ブロワモータ14の印加電圧)が制御さ
れる。これにより、暖房運転時の熱源不足が原因の冷風
が強風でフット吹出口21等より吹き出されることによ
る乗員の不快感を防止できる。次に、水温制御中である
ことを表す水温制御フラグをセットし(ステップS2
6)、ステップS38、S39の処理で水温制御特性の
学習が実施されたことを表す水温制御学習フラグがセッ
トされているか否かを判断する(ステップS27)。こ
のステップS27の判断結果がYesの場合には、すな
わち、TAO制御学習フラグがセットされている場合に
は、ステップS19の処理を実施する。また、ステップ
S27の判断結果がNoの場合には、すなわち、TAO
制御学習フラグがセットされていない場合には、ステッ
プS20の処理を実施する。
【0044】また、ステップS13の判断結果がNoの
場合には、すなわち、ブロワ4のオート制御時ではない
場合には、風量設定スイッチ(Loスイッチ)30が手
動操作(オン)されているか否かを判断する(ステップ
S28)。このステップS28の判断結果がYesの場
合には、すなわち、風量設定スイッチ(Loスイッチ)
30がオンされている場合には、Lo表示器30aを点
灯し、ブロワレベルをLoレベルにセット(ブロワレベ
ル=Lo)し、そのLoレベルのブロワ制御信号をブロ
ワ駆動回路13に出力する(ステップS29)。その後
にステップS33の処理を実施する。また、ステップS
28の判断結果がNoの場合には、すなわち、風量設定
スイッチ(Loスイッチ)30がオンされていない場合
には、風量設定スイッチ(Meスイッチ)29が手動操
作(オン)されているか否かを判断する(ステップS3
0)。
【0045】このステップS30の判断結果がYesの
場合には、すなわち、風量設定スイッチ(Meスイッ
チ)29がオンされている場合には、Me表示器29a
を点灯し、ブロワレベルをMeレベルにセット(ブロワ
レベル=Me)し、そのMeレベルのブロワ制御信号を
ブロワ駆動回路13に出力する(ステップS31)。そ
の後にステップS33の処理を実施する。また、ステッ
プS30の判断結果がNoの場合には、すなわち、風量
設定スイッチ(Meスイッチ)29がオンされていない
場合には、Hi表示器28aを点灯し、ブロワレベルを
Hiレベルにセット(ブロワレベル=Hi)し、そのH
iレベルのブロワ制御信号をブロワ駆動回路13に出力
する(ステップS32)。なお、この実施例では、風量
設定スイッチ30がオンされた場合にはブロワレベル
「1」のブロワ制御信号を出力し、風量設定スイッチ2
9がオンされた場合にはブロワレベル「7」のブロワ制
御信号を出力し、風量設定スイッチ28がオンされた場
合にはブロワレベル「15」のブロワ制御信号を出力す
る。
【0046】次に、今回のブロワ制御がオート制御から
マニュアル制御に変更された最初の処理か否かを判断す
る(ステップS33)。このステップS33の判断結果
がNoの場合には、すなわち、最初の処理ではない場合
には、ブロワ制御を終了して次にステップS6の処理に
移る。また、ステップS33の判断結果がYesの場合
には、すなわち、最初の処理である場合には、遅動制御
フラグがセットされているか否かを判断する(ステップ
S34)。このステップS34の判断結果がYesの場
合には、すなわち、遅動制御フラグがセットされている
場合には、遅動制御特性を変更し(ステップS35)、
遅動制御学習フラグをセットする(ステップS36)。
その後にブロワ制御を終了して次にステップS6の処理
に移る。
【0047】また、ステップS34の判断結果がNoの
場合には、すなわち、遅動制御フラグがセットされてい
ない場合には、TAO制御フラグがセットされているか
否かを判断する(ステップS37)。このステップS3
7の判断結果がNoの場合には、すなわち、TAO制御
フラグがセットされていない場合には、水温制御特性を
変更し(ステップS38)、水温制御学習フラグをセッ
トする(ステップS39)。その後にブロワ制御を終了
して次にステップS6の処理に移る。また、ステップS
37の判断結果がYesの場合には、すなわち、TAO
制御フラグがセットされている場合には、TAO制御特
性を変更し(ステップS40)、TAO制御学習フラグ
をセットする(ステップS41)。その後にブロワ制御
を終了して次にステップS6の処理に移る。
【0048】次に、特性変更制御をTAO制御特性の変
更を例にして説明する。TAO制御特性は、図6に実線
で示した変極点イ〜チよりなる初期データ(a)が予め
EEPROM58内に記憶されている。初期データ
(a)の各変極点イ〜チ間は直線補間によってブロワレ
ベルf1 が算出され、そのブロワレベルf1になるよう
にブロワモータ14の印加電圧が制御される。ここで、
目標吹出温度TAOの値mの時点で図6に示したような
手動操作が行われたとすると、図6に二点鎖線で示した
変更データ(b)に一番近い変極点ニがニ’に変更記憶
され、変更データ(b)により制御されるように変更さ
れる。上述の要領でTAO制御特性が変更された後に、
TAO制御学習フラグをセットする。以上のように、変
更されたTAO制御特性は、次回のオート制御時に有効
となる。なお、遅動制御特性および水温制御特性の変更
も上述のTAO制御特性と同様に変更される。また、吹
出口モード制御特性、内外気モード制御特性、コンプレ
ッサ制御特性および吹出温度制御特性についても同様で
ある。
【0049】次に、学習表示制御をTAO制御特性の学
習表示を例にして説明する。現在のブロワ制御が、図6
に二点鎖線で示した変更データ(b)により制御されて
いる制御状態、すなわち、図6に示したハ−ニ’−ホの
学習範囲内の制御状態であれば、TAO学習制御信号を
学習表示器44に出力して学習表示器44を点灯させ
る。また、現在のブロワ制御が、図6に実線で示した初
期データ(a)により制御されている制御状態、すなわ
ち、図6に示したイ−ロ−ハの範囲内およびホ−ヘ−ト
−チの範囲内の制御状態であれば、学習表示器44を消
灯させる。なお、遅動制御特性および水温制御特性の学
習表示も上述のTAO制御特性と同様に変更される。ま
た、吹出口モード制御特性、内外気モード制御特性、コ
ンプレッサ制御特性および吹出温度制御特性についても
同様である。
【0050】〔実施例の効果〕以上のように、この実施
例では、乗員の個人差に応じた温度感覚や騒音感覚の好
みがブロワ制御特性、吹出口モード制御特性、内外気モ
ード制御特性、コンプレッサ制御特性および吹出温度制
御特性に反映されるので、乗員の個人差に応じた快適な
オート制御を得ることができる。この結果、自動車用オ
ートエアコン1の運転毎に風量設定スイッチ28〜30
等の手動スイッチを手動操作しなければならないという
煩わしさを防止することができる。
【0051】また、この実施例では、EEPROM58
に予め記憶されたブロワ制御特性、吹出口モード制御特
性、内外気モード制御特性、コンプレッサ制御特性およ
び吹出温度制御特性に基づいたオート制御と乗員の好み
を反映した学習制御による特性に基づいたオート制御と
を学習表示器41〜45により容易に識別することがで
きる。これにより、自動車用オートエアコン1のオート
制御中における乗員の過度な手動操作を防止できる。ま
た、自動車用オートエアコン1のオート制御に対する不
信感を解消することができ、且つ同じブロワ制御であっ
てもブロワTAO制御、ブロワ遅動制御、ブロワ水温制
御というように各制御別に判定することができる。よっ
て、各制御の学習化(パーソナル化)比率も認識でき、
満足感を得ることができる。
【0052】〔変形例〕本実施例では、EEPROM5
8に学習結果を記憶させるようにしたが、記憶装置保持
用バッテリにより電源オフ時に作動電圧が供給されてい
るRAMとに学習結果を記憶させるようにしても良い。
また、イグニッションスイッチのオフや車載バッテリの
取外し等のように記憶手段への電力供給が遮断された場
合にも学習結果を記憶するものであればどのような記憶
手段を用いても良い。本実施例では、予め決められたT
AO制御特性の変極点のみを学習する構成にしたが、学
習点を一定時刻毎に持つように学習しても良い。また、
オート制御中の風量設定スイッチ28〜30等の手動ス
イッチの変更回数分の学習点を持つようにしても良い。
【0053】本実施例では、風量設定スイッチ28〜3
0等の手動スイッチによる制御特性の変更が一度だけの
場合について説明したが、変更後のオート制御時に再度
変更が行われた場合には平均処理等により急激に制御特
性が変化しないようにしても良い。本実施例では、吹出
温度制御、内外気モード制御、吹出口モード制御および
ブロワ制御時に目標吹出温度TAOに基づいて各空調手
段を自動制御したが、各制御時に目標吹出温度TAOを
用いることなく、車室内の空調状態に影響を及ぼす環境
条件を検出する環境条件検出手段の検出信号に基づいて
空調手段を自動制御しても良い。
【0054】本実施例では、各制御毎の手動スイッチ近
傍に学習表示器41〜45を他の制御との識別を明確に
するための枠と組み合わせて設置したが、図11に示し
たように、吹出温度制御、ブロワ制御、吹出口モード制
御および内外気モード制御毎の学習表示器を一か所に配
置しても良い。なお、この場合には、図11に示したよ
うに、予め記憶されている制御特性による制御を「ノー
マル」と表記して表示し、学習結果に基づく制御特性
(学習特性)による制御を「パーソナル」と表記して表
示するようにしても良い。また、学習表示手段は、各制
御別に現在学習特性による制御か否かを識別できるよう
な構造になっていればどのようなものでも良い。さら
に、吹出温度制御、ブロワ制御、吹出口モード制御およ
び内外気モード制御およびこれらの各機能が学習制御中
であるか否かを比率等を用いて表示しても良い。
【0055】
【発明の効果】本発明は、使用者個々の温度感覚や騒音
感覚の好みを反映した自動制御が行われているか否かを
容易に認識することができるので、空調手段の自動制御
中に使用者の過度な手動操作を防止することができ、且
つ空調手段の自動制御に対する不信感を解消することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いた自動車用オートエアコンを示し
た構成図である。
【図2】図1図示装置の操作パネルを示した平面図であ
る。
【図3】目標吹出温度と内外気モードとの関係を示した
グラフである。
【図4】目標吹出温度と吹出口モードとの関係を示した
グラフである。
【図5】エバ後温度とコンプレッサの運転状態との関係
を示したグラフである。
【図6】目標吹出温度とブロワレベルとの関係を示した
グラフである。
【図7】装置の運転開始時からの経過時間とブロワレベ
ルとの関係を示したグラフである。
【図8】冷却水の水温とブロワレベルとの関係を示した
グラフである。
【図9】図1図示装置の制御装置の基本的な制御プログ
ラムを示したフローチャートである。
【図10】CPUによるブロワ制御サブルーチンを示し
たフローチャートである。
【図11】自動車用オートエアコンの表示装置の変形例
を示した概略図である。
【図12】本発明の概略構成を示したブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 自動車用オートエアコン(車両用空気調和装置) 3 内外気切替ダンパ(空調手段) 4 ブロワ(空調手段) 6 エアミックスダンパ(空調手段) 8 デフダンパ(空調手段) 9 ベントダンパ(空調手段) 10 フットダンパ(空調手段) 24 温度設定スイッチ(手動設定手段) 26 内外気切替スイッチ(手動設定手段) 27 エアコンスイッチ(手動設定手段) 28 風量設定スイッチ(手動設定手段) 29 風量設定スイッチ(手動設定手段) 30 風量設定スイッチ(手動設定手段) 31 吹出口設定スイッチ(手動設定手段) 32 吹出口設定スイッチ(手動設定手段) 33 吹出口設定スイッチ(手動設定手段) 34 吹出口設定スイッチ(手動設定手段) 41 学習表示器(学習表示手段) 42 学習表示器(学習表示手段) 43 学習表示器(学習表示手段) 44 学習表示器(学習表示手段) 45 学習表示器(学習表示手段) 58 EEPROM(記憶手段) 59 CPU(自動制御手段、特性変更手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)車室内を空調する空調手段と、 (b)この空調手段の制御特性を記憶する記憶手段と、 (c)この記憶手段に記憶されている制御特性に基づい
    て前記空調手段の制御状態を自動制御する自動制御手段
    と、 (d)手動操作による設定状態に基づいて前記空調手段
    の制御状態を固定する手動設定手段と、 (e)前記自動制御手段による自動制御中に、前記手動
    設定手段が手動操作された場合、前記手動設定手段の設
    定状態を学習し、その学習結果に基づいて前記記憶手段
    に記憶されている前記空調手段の制御特性を変更して記
    憶させる特性変更手段と、 (f)前記自動制御手段による自動制御が、前記特性変
    更手段によって変更された前記制御特性に基づく自動制
    御か否かを表示する学習表示手段と、を備えた車両用空
    気調和装置。
JP26693192A 1992-10-06 1992-10-06 車両用空気調和装置 Expired - Fee Related JP3303355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26693192A JP3303355B2 (ja) 1992-10-06 1992-10-06 車両用空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26693192A JP3303355B2 (ja) 1992-10-06 1992-10-06 車両用空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06115340A true JPH06115340A (ja) 1994-04-26
JP3303355B2 JP3303355B2 (ja) 2002-07-22

Family

ID=17437675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26693192A Expired - Fee Related JP3303355B2 (ja) 1992-10-06 1992-10-06 車両用空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3303355B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002248968A (ja) * 2001-02-26 2002-09-03 Denso Corp 被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム
JP2003080919A (ja) * 2001-09-17 2003-03-19 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003094926A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003112513A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003112514A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003220816A (ja) * 2002-01-28 2003-08-05 Denso Corp 車両用空調装置およびそのプログラム
KR101155728B1 (ko) * 2005-10-05 2012-06-12 한라공조주식회사 차량용 공조장치 제어방법
JP2017061195A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 株式会社デンソー 制御装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002248968A (ja) * 2001-02-26 2002-09-03 Denso Corp 被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム
JP4491976B2 (ja) * 2001-02-26 2010-06-30 株式会社デンソー 被制御対象の制御方法、制御システム及びプログラム
JP2003080919A (ja) * 2001-09-17 2003-03-19 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003094926A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003112513A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003112514A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Denso Corp 車両用空調装置
JP2003220816A (ja) * 2002-01-28 2003-08-05 Denso Corp 車両用空調装置およびそのプログラム
KR101155728B1 (ko) * 2005-10-05 2012-06-12 한라공조주식회사 차량용 공조장치 제어방법
JP2017061195A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 株式会社デンソー 制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3303355B2 (ja) 2002-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004149047A (ja) 車両用空調装置
US7404435B2 (en) Air conditioner for vehicle use
US6705098B2 (en) Vehicle air conditioner with automatic air-conditioning control
JPH082729B2 (ja) 自動車用空調装置
US7172018B2 (en) Vehicle air-conditioning system
JP3303355B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP4003635B2 (ja) 車両用空調装置
JP2003146055A (ja) 車両用空調装置
JP3812412B2 (ja) 車両用空調装置
JP3482645B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2001310610A (ja) 車両用空調装置
JP3783607B2 (ja) 車両用空調装置
KR101511507B1 (ko) 차량용 공조시스템의 템프도어 제어방법
JP3823800B2 (ja) 車両用空調装置
JP3019623B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3832302B2 (ja) 車両用空調装置
JP3835250B2 (ja) 車両用空調装置
KR100822626B1 (ko) 초기 난방성능을 높일 수 있는 자동차용 공기조화장치의제어방법
JP2003080919A (ja) 車両用空調装置
JP2004230997A (ja) 車両用空調制御装置、車両用空調制御装置の制御用プログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP3960221B2 (ja) 車両用空調装置
JP3951700B2 (ja) 表示制御装置
JP2003080927A (ja) 車両用空調装置およびそのプログラム
JPH05338426A (ja) 車両用空調制御装置
JP2540867B2 (ja) 自動車用空気調和装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees