JPH061102B2 - 変速機の油圧制御装置 - Google Patents

変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JPH061102B2
JPH061102B2 JP25490784A JP25490784A JPH061102B2 JP H061102 B2 JPH061102 B2 JP H061102B2 JP 25490784 A JP25490784 A JP 25490784A JP 25490784 A JP25490784 A JP 25490784A JP H061102 B2 JPH061102 B2 JP H061102B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
valve
hydraulic
valve body
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25490784A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60252850A (ja
Inventor
光彦 岡田
邦夫 森沢
道孝 各務
信幸 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP25490784A priority Critical patent/JPH061102B2/ja
Priority to DE87117240T priority patent/DE3587586T2/de
Priority to DE8585106535T priority patent/DE3577593D1/de
Priority to EP85106535A priority patent/EP0163290B1/en
Priority to EP87117240A priority patent/EP0264970B1/en
Publication of JPS60252850A publication Critical patent/JPS60252850A/ja
Priority to US07/170,104 priority patent/US4784018A/en
Publication of JPH061102B2 publication Critical patent/JPH061102B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車等車両における変速機の油圧制御装置
に関する。更に詳しくは、ベルト式無段変速装置と補助
変速装置とを備えた変速機の油圧制御装置に係る。
〔従来の技術〕
自動車等車両の変速機として、最近、ベルト式無段変速
装置と補助変速装置とを備えた変速機が提案されてい
る。
ベルト式無段変速装置は、一方の回転軸と他方の回転軸
にそれぞれV字形断面の周溝を有する入力プーリと出力
プーリが配設されており、伝動ベルトが入力プーリと出
力プーリの周溝に巻き掛けられて掛け渡されている。そ
して、入力プーリと出力プーリのV字形断面の周溝の幅
が相対的に変えられることにより、一方の回転軸から他
方の回転軸に回転動力が無段階に変速されて、伝達され
るようになっている。
ベルト式無段変速装置は、一方向回転の変速のみであ
り、逆転の変速すなわち前後進の切換えはできない構成
となっている。このため、自動車等車両の変速機として
使用するためには、ベルト式無段変速装置に付属して、
前後進切換変速機構を具備する補助変速装置が備えられ
ている。そして、この補助変速装置には、普通、前後進
切換変速機構と共に、前進について2段程度の変速切換
機構が備えられる。
補助変速装置はベルト式無段変速装置の入力側または出
力側のいずれかの動力伝達経路に設けられるが、ベルト
式無段変速装置が小型に構成できる点から、最近では、
ベルト式無段変速装置の出力側に設けられる配置構成が
取られるようになってきている。
補助変速装置は、一般には、遊星歯車装置、クラッチ装
置、ブレーキ装置等から成っている。クラッチ装置およ
びブレーキ装置は周知の油圧サーボ装置として構成され
ており、これらクラッチ装置やブレーキ装置を選択的に
作動させることによって、変速の切換えが行われるよう
になっている。
ところで、補助変速装置は、配置の関係上、変速機の下
部位置にあるオイル溜り位置から離れた上部位置に配設
されることがある。例えば、補助変速装置がベルト式無
段変速装置の出力側に配置される場合、入力側にオイル
ポンプが設けられオイルポンプがオイル溜り位置近傍の
下方位置に配設される関係から、出力プーリおよび補助
変速装置の位置は差動歯車装置等の上部位置となり、補
助変速装置は変速機の上部位置に配設されることにな
る。
また、変速機には、補助変速装置の油圧サーボ装置の作
動制御、およびベルト式無段変速装置のプーリ制御、更
には直結クラッチ付きフルードカップリング装置が備え
られる場合には、フルードカップリングおよび直結クラ
ッチを制御するために、油圧制御装置が備えられる。油
圧制御装置には供給油圧を調圧するプレッシャレギュレ
ータバルブ等の調圧バルブ、補助変速装置の油圧サーボ
装置の作動を制御するシフトバルブなどの各種バルブが
備えられる。これら各種バルブはバルブボデーに組込ま
れて設置される。
バルブボデーは、従来、変速機下部のオイル溜り近傍位
置に設けるのを普通としている。これは、オイルポンプ
により汲み上げられた油圧はなるべく早く調圧するのが
好ましいためである。しかし、補助変速装置の油圧サー
ボ装置とバルブボデーとは離れた位置関係となってい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕 上述したように、補助変速装置の油圧サーボ装置とバル
ブボデーとの位置が離れていると、補助変速装置の変速
応答性が悪いという問題を生じることがある。これは、
補助変速装置の油圧サーボ装置には、バルブボデーに備
えられたシフトバルブ等の補助変速装置の作動を制御す
るバルブを経て作動油圧が供給されるようになってお
り、このとき作動油圧はバルブ付近の油路に設けられた
オリフィスを介して供給されるようになっている。この
ため、バルブボデーと補助変速装置とが離れていると、
オリフィスから油圧サーボ装置までの油路が長くなり、
オリフィス作用のため、変速の応答性が悪いという問題
を生じることがある。
而して、本発明が解決しようとする問題点は、油圧サー
ボ装置により変速作動が行われる補助変速装置が、変速
機の上部位置に配設され、下部位置のオイル溜り位置と
は離れて設置される場合でも、補助変速装置の変速応答
性を良くすることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、補助変速装置の作動を制御するバルブを備え
たバルブボデーを分割し、補助変速装置が配設される近
傍位置の変速機の上部位置に設置することにより、上述
の問題点の解決を図るものである。
具体的には、本発明にかかる変速機の油圧制御装置は、
次の手段をとる。
すなわち、変速機は、入力プーリと出力プーリ間に伝動
ベルトが掛け渡されて入力プーリから出力プーリに無段
変速して伝達されるベルト式無段変速装置と、ブレーキ
装置やクラッチ装置の油圧サーボ装置が選択的に作動さ
れることにより所定の変速段が達成される補助変速装置
とを備えており、補助変速装置は変速機のオイル溜り位
置より離れた変速機の上部位置に設置されており、変速
機の変速状態を制御する各種のバルブが備えられるバル
ブボデーは第1のバルブボデーと第2のバルブボデーに
分割して設けられており、第1のバルブボデーはオイル
溜り位置近傍の変速機の下部位置に設置され、第2のバ
ルブボデーは補助変速装置の近傍位置の変速機の上部位
置に設置され、第1のバルブボデーにはプレッシャレギ
ュレータバルブ等各部への供給油圧を調圧する調圧バル
ブが備えられ、第2のバルブボデーにはシフトバルブ等
の補助変速装置の作動を制御するバルブが備えられる手
段をとる。
〔作用〕
上述の手段によれば、補助変速装置の作動を制御する各
種バルブを備えた第2のバルブボデーが、補助変速装置
の近傍装置の変速機の上部位置に配設されるため、バル
ブから補助変速装置の油圧制御装置までの作動油圧の供
給油路は、従来、補助変速装置の作動を制御するバルブ
がオイル溜り近傍位置に設置されたバルブボデーに設け
られていた場合に比べ、はるかに短くなる。
〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図ないし第3図は本発明にかかる変速機の一実施例
を示す。第1図はバルブボデーの配置状態を示す側面
図、第2図は変速機の全体構成を示すスケルトン図、第
3図は変速機の詳細構造の断面図を示し、第3図(a)は
上部部分の断面図、第3図(b)は下部部分の断面図を示
す。
この実施例の変速機は、第2図に示すように、大別し
て、フルードカップリング装置50、ベルト式無段変速
装置100、補助変速装置200、減速用歯車装置30
0、差動歯車装置350から成っている。
これらの各装置は、変速機のケース部材内に装備されて
いる。ケース部材はフルードカップリングケース部材1
0、主ケース部材12、カバー部材14から成ってい
る。
そして、これらの各ケース部材により各装置を収容する
室が形成されている。フルードカップリングケース部材
10によりフルードカップリング装置室52が形成さ
れ、フルードカップリング装置50が配置されている。
主ケース部材12とカバー部材14によりベルト式無段
変速装置室102が形成され、ベルト式無段変速装置1
00が配置されている。また、第2図で見て、主ケース
部材12の下方位置には主ケース部材12により補助変
速装置室202が形成され、補助変速装置200が配置
されている。更に、第2図で見て、フルードカップリン
グケース部材10の下方位置には、フルードカップリン
グケース部材10によりデフ室302が形成され、減速
用歯車装置300、差動歯車装置350が配置されてい
る。
次に、各装置について説明する。
フルードカップリング装置50 フルードカップリング装置50は、フルードカップリン
グ54と直結クラッチ60とから成っている。フルード
カップリング54はポンプ羽根車56とタービン羽根車
58から成っており、ポンプ羽根車56は不図示のエン
ジンクランクシャフトに連結され、タービン羽根車58
はベルト式無段変速装置100の入力軸となる入力プー
リ110の回転軸104に連結されている。フルードカ
ップリング54は、周知の如く、流体(油)を介して動
力伝達を行うものであり、エンジンの回転動力をベルト
式無段変速装置100に伝達する。
直結クラッチ60は、その作動によりエンジンの回転動
力を入力プーリ110の回転軸104にそのまま伝達す
る。動力伝達がフルードカップリング54を介して行わ
れるときには、流体伝達であるため、すべりを生じ減速
して伝達されるが、直結クラッチ60によるときには、
すべりがなくそのまま伝達される。この直結クラッチ6
0は、いわゆる燃料消費率を向上させるために備えられ
るものであり、普通には、高速走行時に作動されるよう
になっている。
なお、第3図(a)に示すように、オイルポンプ70は、
フルードカップリング54の後方位置(第1図(a)で見
て左方位置)に設けられている。オイルポンプ70はポ
ンプ羽根車56と一体の回転伝達部材72により駆動さ
れ、油圧を発生させる。油圧はフルードカップリング装
置50、後述のベルト式無段変速装置100、補助変速
装置200の制御に用いられる。
なお、フルードカップリング装置50は、第1図で見
て、Bの位置に配設されている。したがって、オイルポ
ンプ70も、Bの位置に配設されており、変速機の下部
位置のオイル溜り位置40と近傍位置となっている。オ
イルポンプ70はこのオイル溜り位置40からオイルを
汲み上げて油圧を発生させ、後述の第1のバルブボデー
20に供給している。
ベルト式無段変速装置100 ベルト式無段変速装置100は、入力プーリ110と出
力プーリ150から成っている。入力プーリ110と出
力プーリ150は平行に配列された回転軸104、18
0の軸上に設けられている。入力プーリ110はフルー
ドカップリング装置50と同軸上に配設されているた
め、第1図で見て、Bの位置に配設されている。出力プ
ーリ150はAの位置に配設されており、変速機の上部
位置となっている。このように出力プーリ150が変速
機の上部位置に配設されるのは、後述する作動歯車装置
350が車輪との連結の関係から変速機の下部位置(第
1図のC位置)に配設されるためである。
入力プーリ110は固定プーリ112と可動プーリ11
4とから成っている。固定プーリ112は回転軸104
と一体に形成されており、可動プーリ114はこの回転
軸104に嵌合して取付けられている。第3図(a)に良
く示されるように、回転軸104と可動プーリ114と
は、双方に形成された軸方向溝117および118にボ
ール120が係合して取付けられており、これにより、
可動プーリ114は回転軸104に対し軸方向には移動
可能であるが、回転方向には一体的となっている。
入力プーリ110の回転軸104は、両側の、主ケース
部材12の隔壁部材12aと、カバー部材14に、ベア
リング122、124を介して回転可能に支承されてい
る。
固定プーリ112と可動プーリ114との対向プーリ面
112a,114aは、断面V字形の周溝116に形成
されている。この周溝116に伝動ベルト190が巻き
掛けられている。なお、周溝116の幅は可動プーリ1
14の軸方向移動により変えられ、伝動ベルト140が
巻き掛けられる有効径が変えられるようになっている。
第3図(a)において、入力プーリ110は、その中心線
CLの上下で有効径が異なって図示されている。上半分
の図示状態が伝動ベルト190の最小の有効径状態を示
しており、下半分の図示状態が最大の有効径状態を示し
ている。
可動プーリ114は、背部の油圧シリンダ装置130に
よって軸方向移動されるようになっている。第3図(a)
に示すように、油圧シリンダ装置130は、第1の作動
油室132と第2の作動油室134を有している。第1
の作動油室132は可動プーリ114と第1の作動油室
形成部材136により郭定されて形成されている。第2
の作動油室134はピストン138と第2の作動油室形
成部材140により郭定されて形成されている。この第
1の作動油室132および第2の作動油室134に制御
油圧を供給、排圧することにより可動プーリ114が軸
方向に移動される。第3図(a)において、油圧シリンダ
装置130の上半分の状態が制御油圧が排圧された状態
で、入力プーリ110を最小の有効径状態としている。
下半分の状態が最も制御油圧が供給された状態で、入力
プーリ110を最大の有効径状態としている。
制御油圧は、第1の作動油室132から連通孔142を
経て第2の作動油室134に供給されるようになってい
る。そして、第1の作動油室132と第2の作動油室1
34は同時に作動するようになっている。なお、このよ
うに、第1の作動油室132と第2の作動油室134の
2つの作動油室を設けたのは、制御油圧の作動面積を多
くとるためである。
なお、油圧シリンダ装置130の第1の作動油室132
および第2の作動油室134への制御油圧の供給は、回
転軸104に形成された油路108から行われる。ま
た、油路108へは主ケース部材12の隔壁部材12a
に形成された油路600から供給されてくるようになっ
ている。
出力プーリ150も、おおよそ入力プーリ110と同様
に構成されている。すなわち、固定プーリ152と可動
プーリ154から成っており、固定プーリ152と一体
の回転軸180に、可動プーリ154が嵌合されて取付
けられている。可動プーリ154は、入力プーリ100
の可動プーリ114の場合と同様に、軸方向溝156、
158とボール160により、回転軸180に回転方向
には一体であるが軸方向には移動可能に取付けられてい
る。
出力プーリ150の回転軸180も、入力プーリ110
の場合と同様に、両側の、主ケース部材12の隔壁部材
12aと、カバー部材14に、ベアリング162、16
4を介して支承されている。
固定プーリ152と可動プーリ154との対向プーリ面
152a、154aは、断面V字形の周溝166に形成
されており、出力プーリ150の周溝166と入力プー
リ110の周溝116に伝動ベルト190が巻き掛けら
れて掛け渡されている。
出力プーリ150も、可動プーリ154の軸方向移動に
より、伝動ベルト190が巻き掛けられる位置の有効径
が変えられるようになっている。第3図(a)において、
出力プーリ150の上半分の図示状態が最小の有効径状
態を示し、下半分の図示状態は最大の有効径状態を示し
ている。
可動プーリ154の背部には油圧シリンダ装置170が
設けられている。油圧シリンダ装置170には作動油室
172を有している。作動油室172は可動プーリ15
4と作動油室形成部材174により郭定されて形成され
ている。作動油室172には制御油圧が供給されている
が、入力プーリ110の有効径の変化により出力プーリ
150の有効径が強制的に変えられ、この出力プーリ1
50の有効径の変化に応じて、この作動油室172の制
御油圧は、供給、排出が行われるようになっている。
作動油室172への制御油圧の供給は、回転軸180の
軸心に設けられた油路182を通じて行われ、油路18
2には、主ケース部材12の隔壁部材12aに設けられ
た油路405を通じて供給されるようになっている。
伝動ベルト190は、第3図(a)に示すように、無端キ
ャリア192と動力伝達ブロック194とから構成され
ている。無端キャリア192は、薄層の金属フープが複
数個積層されて形成されている。このように形成された
一対の無端キャリア192に、複数個の動力伝達ブロッ
ク194が数珠繋ぎに互いに隣接して配設されて、伝動
ベルト190が構成されている。
ベルト式無段変速装置100は上述のように構成されて
いることにより、伝動ベルト190を介して入力プーリ
110から出力プーリ150に動力伝達が行われ、この
とき、入力プーリ110の有効径が変えられることによ
り、出力プーリ150には無段階に変速して伝達され
る。
ところで、この実施例のベルト式無段変速装置100
が、上述したように、入力プーリ110および出力プー
リ150ともに、その回転軸104、180を、両側
の、主ケース部材12の隔壁部材12aと、カバー部材
14で直接に支承しているのは、入力プーリ110と出
力プーリ150の支持精度を高めるためである。すなわ
ち、従来は、一般に、回転軸104、180の一端は直
接に変速機のケース部材にベアリングを介して支承され
ているが、他端部位置はケース部材が設けられることな
く補助変速装置等の他の装置が配設されているため、他
端はこれらの他の装置の部材を介して支承されている。
このため、入力プーリ110または出力プーリ150の
両端の支持間距離が長くなり剛性が低くなると共に、他
の部材を介して支承されることから、支持精度も悪くな
っていた。しかし、この実施例の場合には、入力プーリ
110と出力プーリ150はともに直接両側のケース部
材で支持されているため、従来のように他の部材を介し
て支持される場合に比べ、支持間距離が短くなり、剛性
が高くなる。したがって、入力プーリ110と出力プー
リ150は所定の位置に精度良く配設される。
補助変速装置200 補助変速装置200は、ベルト式無段変速装置100の
出力側に設置されている。すなわち、出力プーリ150
の回転軸180と同一軸線上に配設されている。このた
め、第1図で見て、補助変速装置200はAの位置にあ
り、出力プーリ150と共に変速機の上部位置にある。
したがって、変速機の下部位置のオイル溜り位置40と
は離れた位置関係となっている。
ところで、補助変速装置200は、ラビニオ型複合遊星
歯車装置210と、2個のブレーキ装置230、240
と、1個のクラッチ装置250とから成っている。
ラビニオ型複合遊星歯車装置210は、第1のサンギヤ
212および第2のサンギヤ214と、第1のサンギヤ
212に噛み合う第1のプラネタリギヤ216と、この
第1のプラネタリギヤ216と第2のサンギヤ214に
噛み合う第2のプラネタリギヤ218と、第1のプラネ
タリギヤ216に噛み合うリングギヤ220と、第1の
プラネタリギヤ216および第2のプラネタリギヤ21
8を回転可能に支持するキャリヤ222の各要素から成
っている。
上述のラビニオ型複合遊星歯車装置210の各要素と、
2個のブレーキ装置230、240、および1個のクラ
ッチ装置250は、出力プーリ150の回転軸180と
減速用歯車装置300の出力軸310の間で、次のよう
に連結されている。第1のサンギヤ212はクラッチ装
置250を介して回転軸180と連結され、第2のサン
ギヤ214は回転軸180とスプライン嵌合により直接
連結されている。また、第1のサンギヤ212は隔壁部
材12aとの間にブレーキ装置230を備えている。同
様に、リングギヤ220は隔壁部材12aとの間にブレ
ーキ装置240を備えている。そして、キャリヤ222
が出力部材として、減速用歯車装置300の出力軸31
0にスプライン嵌合により連結されている。
上述の連結構成により、補助変速装置200は、2個の
ブレーキ装置230、240と、1個のクラッチ装置2
50の選択的作動により、前進2段後進1段が変速段が
得られる。
前進第1速 ブレーキ装置230を作動状態、クラッ
チ装置250およびブレーキ装置240を非作動状態と
することにより確立される。この状態では、回転動力は
第2のサンギヤ214から入力され、この第2のサンギ
ヤ214により第1のプラネタリギヤ216および第2
のプラネタリギヤ218が回転させられ、ブレーキ装置
230により固定された第1のサンギヤ212上を遊星
回転する公転回転が、キャリヤ222から減速して出力
軸310に取り出される。
前進第2速 クラッチ装置250を作動状態、ブレーキ
装置230および240を非作動状態とすることにより
確立される。この状態では、回転動力は第1のサンギヤ
212および第2のサンギヤ214から同時に入力さ
れ、ラビニオ型複合遊星歯車装置210は一体的回転状
態となる。そのため、キャリヤ222には入力回転がそ
のまま取り出される。
後進 ブレーキ装置240を作動状態、クラッチ装置
250およびブレーキ装置230を非作動状態とするこ
とにより確立される。この状態では、回転動力は第2の
サンギヤ214から入力され、この第2のサンギヤによ
り第1のプラネタリギヤ216および第2のプラネタリ
ギヤ218は回転させられ、ブレーキ装置240により
固定されたリングギヤ220の内歯上を遊星回転する公
転回転が、キャリヤ222から逆回転状態で、かつ減速
して取り出される。
ところで、この実施例の補助変速装置200は、ベルト
式無段変速装置100から後の動力伝達径路位置に設け
られているため、ベルト式無段変速装置100を小型と
することができる。すなわち、補助変速装置200が、
ベルト式無段変速装置100より前の動力伝達経路位置
に設けられる場合には、補助変速装置200でトルク増
大が行われることから、ベルト式無段変速装置100を
大容量の大型に構成する必要が生じる。しかし、この実
施例のように、ベルト式無段変速装置100の後に設け
る場合には、トルク増大はベルト式無段変速装置100
の後で行われるため、ベルト式無段変速装置100の容
量は少なくて済み、小型とすることができる。
また、ベルト式無段変速装置100の前に補助変速装置
200が配設される場合には、ベルト式無段変速装置1
00の伝動ベルト190は正逆両回転することになるた
め、伝動ベルト190の使用が過酷となり、耐久性が低
下するが、この実施例のように前後進の切換えを補助変
速装置200でベルト式無段変速装置100の後で行う
ときには、伝動ベルト190の回転は常に同一回転方向
となり、伝動ベルト190の耐久性を向上させることが
できる。
ところで、上述した補助変速装置200のクラッチ装置
250とブレーキ装置240は摩擦多板係合形式で構成
されており、ブレーキ装置230はブレーキバンド形式
で構成されているが、いずれも周知の油圧サーボ装置と
して構成されている。したがって、これらクラッチ装置
250およびブレーキ装置230、240の各油圧サー
ボ装置に作動油圧が選択的に供給されることにより、所
定の変速段が達成される。
変速機には、これら補助変速装置200のクラッチ装置
250、ブレーキ装置230、240の各油圧サーボ装
置に供給する作動油圧の制御、およびベルト式無段変速
装置100の変速制御、更には、フルードカップリング
装置50の制御のために、油圧制御装置が備えられる。
油圧制御装置には各種の油圧制御バルブを具備するバル
ブボデーが備えられる。
バルブボデーは、第1のバルブボデー20と第2のバル
ブボデー30とに2分割して形成されている。第1のバ
ルブボデー20は、第1図に良く示されるように、変速
機の下部位置のオイル溜り位置40の近傍位置に設置さ
れている。第2のバルブボデー30は、第1図および第
3図(a)に良く示されるように、変速機の上部位置に設
置されている。この第2のバルブボデー30が設置され
る位置は、補助変速装置200が配設される第1図に示
すAの位置から近傍位置となっている。
第2のバルブボデー30には、シフトバルブ、シフトタ
イミングバルブ等の補助変速装置200の作動を制御す
る各種バルブが備えられている。したがって、これらの
バルブから補助変速装置200のクラッチ装置250や
ブレーキ装置230、240の各油圧サーボ装置までの
油路は短く形成される。このため、これらのバルブにオ
リフィスが設けられており、オリフィスを介して作動油
圧が供給されるようになっていても、油圧サーボ装置は
バルブからの作動油圧の供給に応じて素早く作動し、良
好な変速応答性を示す。
第1のバルブボデー20には、プレッシャレギュレータ
バルブ、シーブコントロールバルブ、スロットルバル
ブ、直結クラッチ制御バルブ等が備えられている。プレ
ッシャレギュレータバルブはいわゆるラインプレッシャ
を調圧する調圧バルブである。シーブコントロールバル
ブは入力プーリ110に供給する制御油圧をコントロー
ルするバルブである。スロットルバルブはエンジン負荷
に応じた油圧を発生させるバルブである。直結クラッチ
制御バルブは直結クラッチ60の作動を制御するバルブ
である。
油圧ポンプ70からの油圧は、先ず、第1のバルブボデ
ー20に送られ、次いで、第2のバルブボデー30に送
られる。そして、第1のバルブボデー20、または第2
のバルブボデー30から所定の箇所に作動油圧、各種制
御油圧、または潤滑油圧が供給される。これら各種油圧
の供給は、殆ど隔壁部材12aに形成された油路、およ
び第2のバルブボデー取付部油路を通じて行われるよう
になっている。主ケース部材12のオイルポンプ取付面
を形成する隔壁部材12aには、第1のバルブボデー2
0より第2のバルブボデー30へ連通する油路が設けら
れている。また、オイルポンプ70の吸込み吐出油路も
設けられている。更に、入力プーリ110と隔壁部材1
2aとの間にも入力プーリ110へ油圧を供給する油
路、ベアリング潤滑孔および第1のバルブボデー20か
ら上部へ連通する油孔が設けられている。このように、
この実施例では、隔壁部材12aが設けられていること
により、各種バルブを連結する油路構成を複雑とするこ
となく、簡単に構成することができる。
なお、上述した各種バルブの詳細構成および連結関係を
示す全体の油圧制御回路は、理解を容易とするため後述
するが、別に提案した特願昭59−120170号に詳
細に開示されている。
減速用歯車装置300 減速用歯車装置300は、出力軸310に設けられたギ
ヤ312が、中間軸320の第1のギヤ322と噛合っ
ており、中間軸320の第2のギヤ324が最終減速ギ
ヤ330と噛合って構成されている。これらの各ギヤの
噛合いは減速回転させられる構成とされている。これに
より、補助変速装置200からの回転は、この減速用歯
車装置300により減速して差動歯車装置350に伝達
される。
出力軸310は、第3図(b)で見て、その左端部はラビ
ニオ型複合遊星歯車装置210のキャリヤ222の内方
端とスプライン嵌合により連結され、回転方向には一体
であるが、軸方向には摺動可能とされている。また、出
力軸310の軸心部には回転軸180の右端が嵌合して
いるが、シールリング308が設けられ、この嵌合は回
転方向にも摺動可能な嵌合とされている。
なお、出力軸310の軸心部に設けられた油路314
は、潤滑用の油路である。
差動歯車装置350 差動歯車装置350は、最終減速ギヤ330に周知の構
成で備えられている。すなわち、左右一対のサイドギヤ
352、354に、ピニオンシャフト360に支持され
たピニオン356、358が噛合っており、回転動力は
デフケース362から、ピニオンシャフト360、ピニ
オン356、358を経て、サイドギヤ352、354
に伝達され、サイドギヤ352、354から駆動軸37
0、372を経て不図示の車輪に伝達される。そして、
左右車輪の差動回転は、ピニオン356、358の回転
により許容されるようになっている。
第4図(a)ないし第4図(c)は、油圧制御回路の詳細を示
す。
なお、第4図(a)と第4図(b)は各油圧回路がX−X線で
接続され、第4図(b)と第4図(c)は各油圧回路がY−Y
線で接続される関係にあり、全体として一つの油圧回路
を構成している。
オイルポンプ70はストレーナ1072を介して吸い込
んだオイルを加圧してライン圧油路1074に供給す
る。
スロットルバルブ1076は、吸気スロットル開度θに
関係したスロットル圧Pthを出力ポート1078に発生
する。スロットルバルブ1076のスプール1077
は、スロットルカム1079からスロットル開度θの増
大に連れて増大する作用力と制御ポート1081からフ
イードバック圧としてのスロットル圧Pthとを対向的に
受け、ライン圧油路1074を出力ポート1078との
接続を制御する。
マニュアルバルブ1080は、運転室に設けられる不図
示のシフトレバーと連動して設けられており、シフトレ
バーの操作位置に関係して軸方向に移動するようになっ
ている。シフトレバーの操作位置としては、普通には、
L(ロー)、D(ドライブ)、N(ニュートラル)、R
(リバース)、およびP(パーキング)レンジが設けら
れる。そして、Rレンジ時にはライン圧油路1074の
第1のライン圧PL1がポート1083に導かれ、同様
に、Lレンジ時にはポート1085に、Dレンジ時には
ポート1085、1087に導かれるようになってい
る。
リリーフ弁1089は、ライン圧油路1074の第1の
ライン圧PL1が所定値以上になるとライン圧油路107
4のオイルを逃がす、いわゆる安全弁として設けられて
いる。
二次油圧油路1082はオリフィス1084とプライマ
リプレッシャレギュレータバルブ1198の余剰オイル
が排出されるポート1085とを介してライン圧油路1
074へ接続され、セカンダリプレッシャレギュレータ
バルブ1086は、オリフィス1188を介して二次油
圧油路1082へ接続されている制御室1090を有
し、制御室1090の油圧とばね1092の荷重とに関
係して二次油圧油路1082とポート1094との接続
を制御し、二次油圧油路1082の二次油圧Pzを所定値
に維持する。
潤滑油油路1095は、ポート1094あるいはオリフ
ィス1097を介して二次油圧油路1082に接続され
ている。
直結クラッチ60を制御するために設けられる直結クラ
ッチ制御バルブ1096は、二次油圧油路1082を直
結クラッチ60の係合側油路107および解放側油路1
06へ選択的に接続する。
電磁弁1100は直結クラッチ制御バルブ1096の制
御室1102とドレン1104との接続を制御する。電
磁弁1100がオフ(非励磁)であるときには、直結ク
ラッチ60の解放側油路106に二次油圧油路1082
からの二次油圧Pzが供給され、直結クラッチ60は解放
状態となって、エンジン動力はフルードカップリング5
4を介して伝達される。電磁弁1100がオン(励磁)
であるときには、直結クラッチ60の係合側油路107
およびオイルクーラ1106に二次油圧油路1182か
らの二次油圧Pzが供給され、エンジン動力は直結クラッ
チ60を介して伝達される。なお、クーラバイパス弁1
07はクーラ圧を所定圧に制御するようになっている。
変速比制御装置1108は、ベルト式無段変速装置10
0の入力プーリ110を制御するものであり、第1およ
び第2のスプール弁1110、1112(シーブコント
ロールバルブ)と、第1および第2の電磁弁1114、
1116を備えている。第1の電磁弁1114がオフで
ある期間は第1のスプール弁1110のスプールは室1
117の二次油圧Pzによりばね1118の方へ押圧され
ており、ポート1119の第1のライン圧PL1は第1の
スプール弁1110のポート1120を介して第2のス
プール弁1112のポート1122へ送られ、ポート1
124とドレン1126との接続は絶たれる。第1の電
磁弁1114がオンである期間は室1117の油圧が第
1の電磁弁1114のドレン1128を介して排出さ
れ、第1のスプール弁1110のスプールはばね111
8により室1117の方に押圧され、ポート1120に
はライン圧PLが生じず、ポート1124はドレン112
6に接続される。また、第2の電磁弁1116がオフで
ある期間は第2のスプール弁1112のスプールは室1
128の二次油圧Pzによりばね1130の方へ押圧さ
れ、ポート1122とポート1132との接続は断た
れ、ポート1134はポート1136に接続される。ポ
ート1132、1134は油路600を介してベルト式
無段変速装置100の入力プーリ110側に設けられる
油圧シリンダ装置130の第1と第2の作動油室13
2、134に接続される。第2の電磁弁1116がオン
である期間は第2のスプール弁1112のスプールはば
ね1130により室1128の方に押圧され、ポート1
122はポート1132に接続され、ポート1134と
ポート1136との接続は断たれる。ポート1136は
油路1142を介してポート1124に接続されてい
る。オリフィス1140は第2の電磁弁1116のオフ
時にポート1122から少量のオイルをポート1132
に導く。したがって、第1の電磁弁1114がオフで、
かつ第2の電磁弁1116がオンである期間は、ベルト
式無段変速装置100の入力プーリ110側の油圧シリ
ンダ装置の第1と第2の作動油室132、134に制御
油圧が速やかに供給され、ベルト式無段変速装置100
の変速比は下降する。第1の電磁弁1114がオフで、
かつ第2の電磁弁1116がオフである期間は、ベルト
式無段変速装置100の入力プーリ110の油圧シリン
ダ装置130への制御油圧の供給はオリフィス140を
介して行われ、ベルト式無段変速装置100の変速比は
緩やかに下降する。第1の電磁弁1114がオンで、か
つ第2の電磁弁1116がオンである場合、ベルト式無
段変速装置100の入力プーリ110側の油圧シリンダ
装置130への制御油圧の供給、排出は行われず、ベル
ト式無段変速装置100の変速比は一定に保持される。
第1の電磁弁1114がオンで、かつ第2の電磁弁11
16がオフである期間は、入力プーリ110側の油圧シ
リンダ装置130の制御油圧はドレン1126から排出
されるので、ベルト式無段変速装置100の変速比は急
激に上昇する。
変速比検出弁(変速比センシングバルブ)1146は、
第3図(a)に示す入力プーリ110の可動プーリ114
の動きを検知して、ベルト式無段変速装置100の変速
比に応じた変速比圧Pγを発生させる。変速比検出弁1
146により制御された変速比圧Pγは出力ポート11
78に取り出される。なお、変速比検出弁1146は、
第3図(a)に示すように、入力プーリ110の回転軸1
04の軸心部に組み込まれている。尤も、第3図(a)と
第4図(a)とでは変速比検出弁1146の図示状態は左
右逆となっている。
カットオフバルブ1190は、直結クラッチ制御バルブ
1196の制御室1102に油路1192を介して連通
している室1194、および室1194の油圧とばね1
195のばね力とに関係して移動するスプール1196
を有し、電磁弁1100がオフである場合、すなわち、
直結クラッチ60が解放状態にある場合(補助変速装置
200において変速を行うとき、動力伝達系の衝撃を吸
収するために直結クラッチ60は解放状態にされる)、
閉状態になって変速比圧Pγがプライマリプレッシャレ
ギュレータバルブ1198に伝達されるのを阻止する。
第1のライン圧発生手段としのプライマリプレッシャレ
ギュレータバルブ1198は、スロットル圧Pthが供給
されるポート1200、変速比圧Pγが供給されるポー
ト1202、ライン圧油路1074に接続されているポ
ート1204、オイルポンプ70の吸入側に接続されて
いるポート1206、およびオリフィス1208を介し
て第1のライン圧PL1が供給されているポート122
0、軸方向に移動してポート1204とポート1206
との接続を制御するスプール1212、スロットル圧Pt
hを受けてスプール1212をポート1202の方に付
勢するスプール1214、およびスプール1212をポ
ート1202の方に付勢するばね1216により構成さ
れている。
このプライマリプレッシャレギュレータバルブ1198
は、変速比圧Pγとスロットル圧Pthとの対比により制
御され、第1のライン圧PL1をライン圧油路1074に
取り出す。この第1のライン圧PL1は第3図(a)に示すベ
ルト式無段変速装置100の入力プーリ110と出力プ
ーリ150のそれぞれの油圧シリンダ装置130、17
0の制御油圧として用いられる。
第2のライン圧発生手段としてのサブプライマリプレッ
シャレギュレータバルブ1220は、L、Dレンジ時に
第1のライン圧PL1がマニュアルバルブ1080のポー
ト1085から導かれる入力ポート1222、第2のラ
イン圧PL2が発生する出力ポート1224、変速比圧P
γが導かれるポート1226、フイードバック圧として
の第2のライン圧PL2をオリフィス1228を介して導
かれるポート1230、入力ポート1222と出力ポー
ト1224との接続を制御するスプール1232、スロ
ットル圧Pthが導かれるポート1234、ポート123
4からのスロットル圧Pthを受けてスプール1232を
ポート1226の方に付勢するスプール1236、およ
びスプール1232をポート1226の方に付勢するば
ね1238により構成されている。
このサブプライマリプレッシャレギュレータバルブ12
20も、変速比圧Pγとスロットル圧Pthとの対比によ
り制御され、出力ポート1224に第2のライン圧PL2
を取り出す。この第2のライン圧PL2は第3図(a)に示す
補助変速装置200の前進速の変速切換えを行う作動油
圧として用いられる。
シフトバルブ1250は、マニュアルバルブ1080の
D、Lレンジ時に第2のライン圧PL2が導かれる入力ポ
ート1252、出力ポート1254、1256、オリフ
ィス1258を介してドレン1260に接続されている
ポート1263、Dレンジ時にマニュアルバルブ108
0のポート1087から第1のライン圧PL1が供給され
る制御ポート1264、その他の制御ポート1266、
1268、ドレン1270、スプール1272、および
スプール1272をポート1268の方に付勢するばね
1274により構成されている。制御ポート1266、
1268にはオリフィス1276を介して二次油圧Pzが
導かれており、この制御ポート1266、1268の油
圧は電磁弁1278により制御されるようになってい
る。スプール1272の下から2つのランドS1、S2
の面積の関係は、S1<S2となっている。また、電磁
弁1278のオン、オフは車両の運転パラメータに関係
して制御され、オン時にはドレン1280からオイルが
排出される。
電磁弁1278の制御により、スプール1272がばね
1274側の位置にある場合には、入力ポート1252
は出力ポート1254に接続され、出力ポート1256
はポート1262およびオリフィス1258を介してド
レン1260に接続される。したがって、出力ポート1
254から第2のライン圧PL2がクラッチ装置250の
油圧サーボ装置に供給され、補助変速装置200は前進
第2速になる。
次に、電磁弁1278の制御により、逆に、スプール1
272がポート1268側の位置にある場合には、入力
ポート1252は出力ポート1256に接続され、出力
ポート1254はドレン1270に接続される。したが
って、車両ポート1256からの第2のライン圧PL2
ブレーキ装置230の油圧サーボ装置に供給され、補助
変速装置200は前進第1速となる。
Lレンジの場合は、制御ポート1264に第1のライン
圧PL1が導かれていないので、電磁弁1278がオフに
なると、スプール1272は最初はランドS2に作用す
る二次油圧Pzにより、後はランドS1に作用する二次油
圧Pzにより、ばね1274の方に移動するが、電磁弁1
278がオンになると、制御ポート1266、1268
の油圧は低下するので、スプール1272はばね127
4によりポート1268の方に移動する。すなわち、L
レンジでは電磁弁1278のオン、オフに関係して補助
変速装置200の前進速間の変速切換え、すなわち、前
進第1速と第2速の変速切換えを行うことが可能となっ
ている。
Dレンジでは、制御ポート1264に第1のライン圧PL
1が導かれるので、すなわち1272が、一旦、ばね1
274側の位置となると、ランドS2に制御ポート12
64からの第1のライン圧PL1が作用し、その後の電磁
弁1278のオン、オフに関係なく、スプール1274
はばね1274側の位置に保持される。したがって、補
助変速装置200は、常時、前進第2速状態に保持され
る。
シフトタイミングバルブ1290は、クラッチ装置25
0の油圧サーボ装置に連通している制御ポート129
2、シフトバルブ1250の出力ポート1256に接続
される入力ポート1294、ブレーキ装置230の油圧
サーボ装置に接続される出力ポート1296、ドレン1
298、スプール1300、およびスプール1300を
ポート1292の方に付勢するばね1302から成って
いる。シフトバルブ1250が前進第1速位置から前進
第2速位置に切換えられる場合、出力ポート1254か
らクラッチ装置250に第2のライン圧PL2が供給され
るが、クラッチ装置250の作動油圧がまだ低い場合、
スプール1300はばね1302によりポート1292
側の位置にあり、ブレーキ装置230の作動油圧は、シ
フトバルブ1250のポート1262およびオリフィス
1258を介してドレン1260から緩やかに排出され
る。クラッチ装置250の作動油圧が高くなると、スプ
ール1300はポート1292の油圧によりばね130
2に抗して移動し、ブレーキ装置230の作動油圧はシ
フトタイミングバルブ1290のドレン1298から速
やかに排出される。この結果、補助変速装置200にお
いて前進第1速から第2速にシフトアップが行われる場
合、ブレーキ装置230の解放が適当に遅らせられ、変
速ショックが抑制される。
上述の実施例において、補助変速装置200のクラッチ
装置250およびブレーキ装置230の制御を行うシフ
トバルブ1250、シフトタイミングバルブ1290
は、前述したように、変速機上部の第2のバルブボデー
30に備えられており、補助変速装置200と近傍位置
に設置されている。このため、第4図(c)にに示す、ク
ラッチ装置250への油路1900や、ブレーキ装置2
30への油路1902、1904は短く形成され、良好
な変速応答性を示す。
〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明によれば、補助変速装置の
作動を制御するバルブを備えた第2のバルブボデーが、
補助変速装置の近傍位置の変速機の上部位置に設置され
ることから、補助変速装置の作動を制御するバルブから
補助変速装置の油圧サーボ装置までの作動油圧の供給油
路は短くなる。このため、バルブ近傍にオリフィスが設
けられている場合でも、油圧サーボ装置はバルブからの
作動油圧の供給に応じて素早く作動することができ、補
助変速装置の変速応答性が良い。
また、供給油圧を調圧する調圧バルブを具備する第1の
バルブボデーは、従来通り、オイル溜り近傍位置に設け
られるため、従来通り良好な油圧制御を行うことができ
る。
また、バルブボデーは、第1のバルブボデーと第2のバ
ルブボデーに分割して形成されることから、個々のバル
ブボデーは従来の一個で形成される場合に比べ小さなも
のとなり、個々のバルブボデーはわずかな空間有効に利
用して設置することが可能で、変速機全体のコンパクト
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示し、第1図
はバルブボデーの配置状態を示す側面図、第2図は変速
機の全体構成を示すスケルトン図、第3図は変速機の詳
細構造を示す断面図、第4図は油圧制御回路である。 符号の説明 20……第1のバルブボデー 30……第2のバルブボデー 40……オイル溜り位置 100……ベルト式無段変速装置 110……入力プーリ 150……出力プーリ 190……伝動ベルト 200……補助変速装置 230、240……ブレーキ装置 250……クラッチ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−47059(JP,A) 特開 昭57−129953(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速機は、入力プーリと出力プーリ間に伝
    動ベルトが掛け渡されて入力プーリから出力プーリに無
    段変速して伝達されるベルト式無段変速装置と、ブレー
    キ装置やクラッチ装置の油圧サーボ装置が選択的に作動
    されることにより所定の変速段が達成される補助変速装
    置とを備えており、補助変速装置は変速機のオイル溜り
    位置より離れた変速機の上部位置に設置されており、変
    速機の変速状態を制御する各種のバルブが備えられるバ
    ルブボデーは第1のバルブボデーと第2のバルブボデー
    に分割して設けられており、第1のバルブボデーはオイ
    ル溜り位置近傍の変速機の下部位置に設置され、第2の
    バルブボデーは補助変速装置の近傍位置の変速機の上部
    位置に設置され、第1のバルブボデーにはプレッシャレ
    ギュレータバルブ等各部への供給油圧を調圧する調圧バ
    ルブが備えられ、第2のバルブボデーにはシフトバルブ
    等の補助変速装置の作動を制御するバルブが備えられて
    いることを特徴とする変速機の油圧制御装置。
JP25490784A 1984-05-28 1984-11-30 変速機の油圧制御装置 Expired - Fee Related JPH061102B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25490784A JPH061102B2 (ja) 1984-11-30 1984-11-30 変速機の油圧制御装置
DE87117240T DE3587586T2 (de) 1984-05-28 1985-05-28 Getriebe-System.
DE8585106535T DE3577593D1 (de) 1984-05-28 1985-05-28 Stufenlos veraenderbares riemengetriebesystem.
EP85106535A EP0163290B1 (en) 1984-05-28 1985-05-28 Belt type continuously variable transmission system
EP87117240A EP0264970B1 (en) 1984-05-28 1985-05-28 Transmission system
US07/170,104 US4784018A (en) 1984-05-28 1988-03-07 Belt type continuously variable transmission system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25490784A JPH061102B2 (ja) 1984-11-30 1984-11-30 変速機の油圧制御装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10821684A Division JPS60252857A (ja) 1984-05-28 1984-05-28 ベルト式無段変速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60252850A JPS60252850A (ja) 1985-12-13
JPH061102B2 true JPH061102B2 (ja) 1994-01-05

Family

ID=17271501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25490784A Expired - Fee Related JPH061102B2 (ja) 1984-05-28 1984-11-30 変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH061102B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62115269A (ja) * 1985-11-13 1987-05-26 三菱レイヨン株式会社 デユアル構造タバコフイルタ−
JP4513050B2 (ja) * 2003-09-30 2010-07-28 マツダ株式会社 自動変速機
JP4821578B2 (ja) 2006-02-28 2011-11-24 日産自動車株式会社 自動変速機
JP6365449B2 (ja) * 2015-07-21 2018-08-01 マツダ株式会社 自動変速機及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60252850A (ja) 1985-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4784018A (en) Belt type continuously variable transmission system
GB2043807A (en) Variable pulley transmission
JP3815805B2 (ja) 自動変速機のポンプ吐出量制御装置
RU2407930C2 (ru) Автомобильная бесступенчатая трансмиссия с ременным приводом и способ управления такой трансмиссией
JP2757304B2 (ja) 変速機の油圧制御装置
JPH0799196B2 (ja) ベルト式無段変速装置を備えた変速機の油圧制御装置
JP4543499B2 (ja) 変速機の制御装置
JP2550757B2 (ja) 無段変速機を備えた車両用動力伝達装置
JPH061102B2 (ja) 変速機の油圧制御装置
JP3882431B2 (ja) 車輌用自動変速機の潤滑装置
JPS60252857A (ja) ベルト式無段変速機
US20010027143A1 (en) Belt-type continuously variable transmission
JP2001165287A (ja) 車輌用自動変速機の潤滑装置
JP4277763B2 (ja) 無段変速機の油圧制御装置
JP3930924B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPH03194244A (ja) 無段変速機
JP3063263B2 (ja) ミッションケース構造
JP2843916B2 (ja) 無段変速機の前後進切換装置
JPS6148024B2 (ja)
JP2000035109A (ja) 無段変速機の潤滑装置
JPH0470507B2 (ja)
JPS5822438Y2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH0736204Y2 (ja) ベルト式無段変速機
JPH0562260B2 (ja)
JPH0222262B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees