JP2000035109A - 無段変速機の潤滑装置 - Google Patents

無段変速機の潤滑装置

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JP2000035109A
JP2000035109A JP10204520A JP20452098A JP2000035109A JP 2000035109 A JP2000035109 A JP 2000035109A JP 10204520 A JP10204520 A JP 10204520A JP 20452098 A JP20452098 A JP 20452098A JP 2000035109 A JP2000035109 A JP 2000035109A
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機における前後進切換装置に対する
潤滑油の供給を十分に確保しつつ、オイルポンプの小型
化を達成する。 【解決手段】 それぞれプーリ間隔可変のプライマリプ
ーリとセカンダリプーリとこれらに掛け渡された駆動ベ
ルトとを有する無段変速機の潤滑装置であり、トルクコ
ンバータ2のポンプ側ケース3により駆動されるオイル
ポンプ47から、プーリ間隔を可変させるための油圧が
供給される。このオイルポンプ47からのリーク油は、
案内油路91および案内パイプ92を介して前後進切換
装置11に滴下供給される。これにより、エンジンのア
イドリング回転のように、オイルポンプ47から十分の
吐出量が確保されない場合でも、前後進切換装置11の
潤滑を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用のベルト式無
段変速機に組み付けられた前後進切換装置に潤滑油を供
給する無段変速機の潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の無段変速機としては、駆動軸に
設けられたプライマリプーリと従動軸に設けられたセカ
ンダリプーリとの間に金属製の駆動ベルトを装着し、油
圧によってプーリ径を変化させて従動軸の回転数を無段
階に変化させるようにしたものがある。このような無段
変速機にあっては、エンジンにより回転駆動される出力
軸と駆動軸との間に、出力軸の回転を正方向と逆方向の
いずれかに切り換えて駆動軸に伝達するために前後進切
換装置が設けられている。
【0003】この前後進切換装置はサンギヤ、プラネタ
リピニオンギヤ、軸受などの構成部材を有しており、こ
れらの構成部材に対して潤滑油を供給するようにしてい
る。たとえば、特開平7-259944号公報は、オイルポンプ
に連通して形成された油路にオリフィスを設け、このオ
リフィスを介して前後進切換装置の中央の軸部に潤滑油
を導き、軸周辺などからプラネタリピニオンギヤなどの
構成部材に強制潤滑するようにした油路構造を開示して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような方式の潤滑
では車両が走行状態になっており、オイルポンプの吐出
量が十分にある場合には、潤滑油路に供給される油量も
十分に確保され、かつ前後進切換装置を構成する作動部
材の回転により潤滑油に加えられる遠心力によって各部
位に十分に潤滑油が供給されることになる。しかし、ア
イドリング運転ではオイルポンプの吐出量はかなり少な
くなるが、この状態でも無段変速機を構成するプーリ作
動用のシリンダやトルクコンバータなどの機能部を常に
維持しておく必要がある。このため潤滑油の流量収支、
つまりオイルポンプからの吐出量に対する潤滑のための
使用量が十分に確保できなくなる。
【0005】燃費の向上などを考慮すると可能な限りオ
イルポンプを小型化することが望ましいが、オイルポン
プからの油圧として最大50kg/cm2程度の高圧が要求さ
れることから、オイルポンプを小型化すると、アイドリ
ング時に潤滑油が不足することになり、オイルポンプの
小型化には限度がある。
【0006】本発明の目的は、無段変速機における前後
進切換装置に対する潤滑油の供給を十分に確保しつつ、
オイルポンプの小型化を達成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の無段変速機の潤
滑装置は、駆動軸に装着されるプライマリプーリと、従
動軸に装着されるとともに前記プライマリプーリとの間
に駆動ベルトが掛け渡されるセカンダリプーリと、エン
ジンにより回転駆動される出力軸の回転を正方向と逆方
向のいずれかに切り換えて前記駆動軸に伝達する前後進
切換装置とを有する無段変速機の潤滑装置であって、前
記エンジンにより回転駆動されるオイルポンプからの漏
出油を前記前後進切換装置に案内する潤滑油案内手段を
有することを特徴とする。
【0008】本発明にあっては、オイルポンプの漏出油
を前後進切換装置に案内するようにしたので、アイドリ
ング状態のように、プライマリプーリとセカンダリプー
リそれぞれのプーリ幅を変化させるための油圧を発生さ
せるオイルポンプから十分な吐出油量が確保できない場
合にも、前後進切換装置の潤滑をリーク油を利用して行
うことができる。これにより、オイルポンプを小型化し
ても、アイドリング時の潤滑を確実に行うことが可能と
なる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1はベルトを用いた車両用の無段変速機
の駆動系を示すスケルトン図であり、図示省略したエン
ジンにより駆動されるクランク軸1は、トルクコンバー
タ2のポンプ側ケース3にドライブプレート4を介して
直結されており、ポンプ側ケース3内に設けられたポン
プインペラ3aに対向して配置されたタービンランナ5
はタービン軸つまり出力軸6に直結されている。ポンプ
インペラ3aとタービンランナ5の間にはステータ7が
配置され、ワンウエイクラッチ8により支持されてい
る。出力軸6には、ドライブプレート4側のトルクコン
バータケースに係合および解放可能にロックアップクラ
ッチ9が直結されており、エンジンの動力はトルクコン
バータ2またはロックアップクラッチ9を介して出力軸
6に伝達される。
【0011】出力軸6は前後進切換装置11を介して無
段変速機12の駆動軸13に伝達されるようになってい
る。駆動軸13にはプライマリプーリ14が設けられて
おり、これに対向してプライマリ側の可動シーブ14a
が駆動軸13に対してボールスプラインなどにより軸方
向に摺動自在に装着され、プライマリプーリ14はプー
リ間隔可変となっている。駆動軸13に平行に配置され
た従動軸15にはセカンダリプーリ16が設けられてお
り、これに対向してセカンダリ側の可動シーブ16aが
従動軸15に対して、可動シーブ14aと同様に軸方向
に摺動自在に装着され、セカンダリプーリ16はプーリ
間隔可変となっている。
【0012】プライマリプーリ14とセカンダリプーリ
16との間には駆動ベルト17が掛け渡されており、両
方のプーリ14,16の溝幅を変化させることにより、
それぞれのプーリ14,16に対する巻付け径の比率を
変化させて従動軸15の回転数が無段変速されることに
なる。
【0013】プライマリプーリ14の溝幅を変化させる
ために、可動シーブ14aとの間に油室18を形成する
シリンダ19が駆動軸13に取り付けられ、セカンダリ
プーリ16の溝幅を変化させるために、可動シーブ16
aとの間に油室21を形成するシリンダ22が従動軸1
5に設けられている。
【0014】従動軸15はギヤ23,24を介して中間
軸25に連結されており、中間軸25に取り付けられた
ギヤ26がディファレンシャル装置27のファイナルギ
ヤ28に噛み合い、ディファレンシャル装置27に連結
された車軸29a,29bには車輪31a,31bが取
り付けられている。前輪駆動車の場合には、車輪31
a,31bは前輪となる。
【0015】前後進切換装置11は、出力軸6に固定さ
れた前進用クラッチドラム部を備えた環状のクラッチシ
リンダ32と、駆動軸13にスプライン部を会して固定
されたクラッチハブ33とを有し、クラッチシリンダ3
2に設けられたクラッチドラム部と前記クラッチハブ3
3との間には、多板式の前進用クラッチ34が設けられ
ており、この前進用クラッチ34を作動するための油圧
ピストン35がクラッチシリンダ32内に組み込まれて
いる。したがって、クラッチシリンダ32内の油室32
aに油圧を供給して前進用クラッチ34を接続状態とす
ると、出力軸6の回転はクラッチハブ33およびクラッ
チシリンダ32を介して駆動軸13に伝達されて駆動軸
13は出力軸6と同一の正転方向に回転する。
【0016】駆動軸13にスプライン部を介して固定さ
れたサンギヤ36の外側には、リングギヤ37が回転自
在となっており、クラッチシリンダ32に固定されたキ
ャリア39には、相互に噛み合って対をなすプラネタリ
ピニオンギヤ41,42が回転自在に装着され、一方の
プラネタリピニオンギヤ41はサンギヤ36に噛み合
い、他方のプラネタリピニオンギヤ42はリングギヤ3
7の内歯と噛み合っており、これらのギヤによりダブル
ピニオン式プラネタリギヤが構成されている。
【0017】それぞれのプラネタリピニオンギヤ41,
42は図1にあっては作図の便宜上離して示されている
が、これらに対となって噛み合っており、これらのプラ
ネタリピニオンギヤ41,42を複数対設けるようにし
ても良い。リングギヤ37とケース10との間には多板
式の後退用ブレーキ43が設けられており、この後退用
ブレーキ43を作動するための油圧ピストン44がケー
ス10に形成されたブレーキシリンダ45内に組み込ま
れている。
【0018】したがって、前進用クラッチ34が解放さ
れた状態のもとで、ブレーキシリンダ45内の油室45
aに油圧を供給して後退用ブレーキ43を制動状態とす
ると、リングギヤ37がケース10に固定された状態に
なるので、出力軸6と一体となったキャリア39の回転
は、対となったプラネタリピニオンギヤ41,42を介
してサンギヤ36に伝達され、駆動軸13は出力軸6と
は逆の逆転方向に回転する。このように、後退用ブレー
キ43がプライマリプーリ14側に配置され、前進用ク
ラッチ34がトルクコンバータ2側に配置されており、
トランスミッションの全長を短くするために、プライマ
リプーリ14の軸を支持する軸受46の外側にブレーキ
シリンダ45が配置されている。
【0019】ブレーキシリンダ45やクラッチシリンダ
32などの油圧作動機器を作動させるために、ケース1
0内には油圧源としてのオイルポンプ47が配置されて
おり、このオイルポンプ47はクランク軸1によりドラ
イブプレート4およびトルクコンバータ2のポンプ側ケ
ース3のスリーブを介して駆動されるようになってい
る。
【0020】図2は図1に示された駆動系の作動を制御
するための油圧回路を示す図であり、オイルポンプ47
はエンジンにより駆動されるロータとケース10側のポ
ンプハウジングとを有し、2つの吐出口48a,48b
と、2つの吸入口49a,49bとが設けられ、吸入口
49a,49bにはオイルパン51に接続された流入側
油路52が接続されている。
【0021】それぞれの吐出口48a,48bに接続さ
れた吐出側油路53a,53bはライン圧油路54に合
流しており、このライン圧油路54はセカンダリプーリ
16側の可動シーブ16aを作動させる油室21に接続
されるとともに、変速制御弁55とライン圧制御弁56
のライン圧ポートに接続されている。これらの制御弁5
5,56は、比例電磁リリーフ弁であり、それぞれ制御
ユニット57からの電力により作動するソレノイドを有
している。
【0022】ライン圧制御弁56はそのソレノイドに制
御ユニット57から供給される電流に対応してライン圧
油路54の圧力を制御してセカンダリプーリ16の油室
21に供給されるライン圧つまりセカンダリ圧Ps を制
御する。また、ライン圧制御弁56の潤滑ポートには潤
滑圧油路58が接続されており、ライン圧制御弁56に
よりライン圧よりも低い潤滑などのための潤滑圧Pc が
設定される。
【0023】変速制御弁55のプライマリポートにはプ
ライマリプーリ14側の可動シーブ14aを作動させる
油室18に連通したプライマリ油路59が接続されてお
り、変速制御弁55はソレノイドに制御ユニット57か
ら供給される電流に対応したプライマリ圧Pp を油室1
8に供給する。このプライマリ圧はライン圧を調圧して
設定されるので、ライン圧を超えない。ただし、油室1
8の断面積は油室21の断面積よりも大きく設定されて
いるので、ベルトを挟み付ける力はセカンダリプーリ側
よりも大きくすることができる。
【0024】登坂や急加速などのエンジン出力が大きい
ときには、ライン圧は上げられてベルト17のスリップ
が防止され、エンジン出力が小さいときにはライン圧は
下げられてオイルポンプ47のロスと伝達効率の向上が
図られる。オイルポンプ47の一方の吐出側油路53b
を開放させる位置と、吐出側油路53bを流入側油路5
2にバイパスさせる位置とに作動する切換弁61がこれ
らの油路に設けられており、この切換弁61は潤滑圧油
路58と切換弁61の制御ポートとを接続する油路62
aに設けられた電磁弁62によって作動するようになっ
ている。したがって、オイルポンプ47のロスを防止す
る際には、電磁弁62に通電することによって吐出油路
53bを休止状態として、吐出油路53aのみからライ
ン圧油路54に油圧を供給することができる。
【0025】図1に示されたロックアップクラッチ9の
オンオフ作動を制御するために、図2に示すように、油
圧制御回路にはロックアップ制御弁63とロックアップ
作動電磁弁64とが設けられており、この電磁弁64は
制御ユニット57からの制御信号によってオンオフ作動
するようになっている。
【0026】車速が所定値以上になると、制御ユニット
57からロックアップオン信号が電磁弁64に送られ、
潤滑圧油路58と油路65とが連通状態となって潤滑圧
が油路65を介してロックアップ制御弁63の制御ポー
トに作用することになる。このときには、油路65と潤
滑圧油路58との間に接続された第1リリーフ弁66に
も制御圧が作用して潤滑圧Pc が低めの圧力Po に設定
される。これにより、ロックアップ制御弁63のスプー
ルは図2において右側に摺動し、潤滑圧油路58はアプ
ライ室9bに連通された油路67に潤滑圧が流れ、この
潤滑圧がアプライ室9bに供給される。この結果、ロッ
クアップクラッチ9が左側に押されてロックアップ状態
つまり直結状態となり、リリース室9a内の圧力は油路
68を介してオイルパン51に戻される。
【0027】電磁弁64にロックアップオフ信号が送ら
れると、潤滑圧油路58と油路65の連通が解かれて油
路65が閉じる。これにより、ロックアップ制御弁63
の制御ポートには制御圧が作用しなくなると共に、第1
リリーフ弁66はドレンしにくくなり、潤滑圧は高めに
調圧される。この結果、潤滑圧油路58に接続されたポ
ートに作用する潤滑圧によってロックアップ制御弁63
のスプールは左側に摺動して潤滑圧油路58と油路67
との連通が遮断される。このときには、第1リリーフ弁
66のドレンポートに接続された第2リリーフ弁69に
よって前記した潤滑圧Po よりも低い第2の潤滑圧PL
が設定され、ドレンポートに接続された油路70にも潤
滑圧PL の圧力の潤滑油がながれて、油路68を介して
リリース室9aに油圧が供給される。
【0028】これにより、ロックアップクラッチ9はオ
フつまり解放されると共に、そのリリース油圧は油路6
7と油路71を介してオイルクーラ72により冷却され
た後に、オイルパン51へ戻ることになる。なお、油路
67にはリリーフ弁73が接続され、アプライ室9a内
に供給される潤滑油の圧力が所定値以上となると、潤滑
油はオイルパン51に戻されるようになっている。
【0029】前述したように、車両を前進させる際には
前進用クラッチ34のクラッチシリンダ32内の油室3
2aに油圧が供給され、車両を後退させる際には後退用
ブレーキ43のブレーキシリンダ45内の油室45aに
油圧が供給され、それ以外ではそれぞれの油室32a,
45aには油圧の供給が停止される。油室32aには潤
滑圧油路58からの潤滑圧が供給され、油室45aには
潤滑圧よりも高いライン圧が供給されるようになってい
る。
【0030】このように前進用クラッチ34と後退用ブ
レーキ43を作動させるために、潤滑圧油路58と油室
32aを連通させるクラッチ油路75と、ライン圧油路
54と油室45aとを連通させるブレーキ油路76が設
けられ、これらの油路75,76はマニュアル弁77に
よって開閉操作されるようになっており、このマニュア
ル弁77は車室内に設けられたセレクトレバーによって
作動される。
【0031】このマニュアル弁77は、セレクタレバー
によってPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジに操
作される。車両を後退させるRレンジに操作されるとブ
レーキ油路76はライン圧油路54に連通する状態とな
り、車両を前進させるDレンジに操作されるとクラッチ
油路75が潤滑圧油路58に連通する状態となり、これ
ら以外の位置にマニュアル弁77が操作されたときに
は、クラッチ油路75およびブレーキ油路76はいずれ
も閉じられることになる。
【0032】クラッチ油路75およびブレーキ油路76
には、それぞれアクキュムレータ78および79がそれ
ぞれ接続されており、前進状態と後退状態との切換時に
おける切換ショックを吸収するようにしている。
【0033】クラッチ油路75とブレーキ油路76に
は、セーフティロック弁81が設けられ、このセーフテ
ィロック弁81の制御ポートと潤滑圧油路58を結ぶ油
路82に設けられた電磁弁83を作動させることによ
り、クラッチ油路75と潤滑圧油路58との連通が遮断
されるとともに、ブレーキ油路76とライン圧油路54
との連通が遮断される。
【0034】図3は図1に示されたトルクコンバータ2
と前後進切換装置11の部分を拡大して示す断面図であ
り、クランク軸1の回転がトルクコンバータ2を介して
伝達される出力軸6には図2に示した油路68に接続さ
れ油路85が形成されている。油路85に対して出力軸
6の外周面を介して連通する潤滑油路86が出力軸6に
形成されており、この潤滑油路86に連通する潤滑油路
87が駆動軸13に形成されている。
【0035】潤滑油路87に供給された潤滑油は、駆動
軸13に設けられたサンギヤ36とプラネタリピニオン
ギヤ41、42の軸部、これらのギヤ41,42とリン
グギヤ37との噛み合い部などに供給されるようになっ
ている。
【0036】オイルポンプ47は高圧ポンプであり、ポ
ンプのインナーロータはトルクコンバータ2のポンプ側
ケース3と一体となったインペラスリーブ88により駆
動されるようになっている。このインペラスリーブ88
を支持するブッシュ89からはポンプのリーク油が、エ
ンジンのアイドリング回転時にもかなり漏出している。
このリーク油を前後進切換装置11の上部に導くため
に、ケーシング部には案内油路91が形成され、この案
内油路91に連通させて案内パイプ92が取り付けられ
ている。この案内パイプ92から流出する潤滑油はプラ
ネタリピニオンギヤ41,42の直上部導かれて、それ
ぞれのギヤ41,42に滴下される。
【0037】図3に示す潤滑装置によって、車両の走行
時には潤滑油路85〜87を介して前後進切換装置11
における前述したそれぞれのギヤに十分な量の潤滑油が
供給されることになる。ただし、前進走行時には、プラ
ネタリピニオンギヤ41,42はサンギヤ36、リング
ギヤ37に対して遊星回転を行わないので、潤滑油量は
少なくて済む。
【0038】しかし、車両が停止しかつNレンジの状態
では、前進用クラッチ34は開放されるので、クラッチ
シリンダ32に取り付けられたキャリア39が回転する
ことから、停止した状態のサンギヤ36の周りをプラネ
タリピニオンギヤ41,42は遊星回転することにな
る。特に、アイドリング状態では、潤滑油路87から供
給される油量は低下することになる。
【0039】この状態のもとでは、オイルポンプ47か
らのリーク油つまり漏出油が案内油路91および案内パ
イプ92を介して前後進切換装置11の上部からプラネ
タリピニオンギヤ41,42に滴下される。アイドリン
グ時には、キャリア39およびプラネタリピニオンギヤ
41,42はアイドリングの低速回転であり、上部から
の潤滑油の滴下供給であっても、所要の潤滑個所に対し
て潤滑油を供給することが可能となる。
【0040】本発明は前記の形態に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である
ことはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】本発明にあっては、オイルポンプのリー
ク油を利用して前後進切換装置の潤滑を行うようにした
ので、オイルポンプから十分な吐出油量が確保できない
アイドリング状態であっても、前後進切換装置の潤滑を
確実に行うことができる。これにより、アイドリング時
におけるオイルポンプの吐出口からの吐出量を高めるこ
とが不要となり、オイルポンプの小型化と、機能および
耐久性の向上とを達成することができ、さらには燃費を
向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である潤滑装置を有する
無段変速機の駆動系を示すスケルトン図である。
【図2】図1に示された無段変速機の作動を制御するた
めの油圧系を示す油圧回路図である。
【図3】図1におけるトルクコンバータと前後進切換装
置の部分に設けられた無段変速機の潤滑装置を示す拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 クランク軸 2 トルクコンバータ 6 出力軸 9 ロックアップクラッチ 11 前後進切換装置 12 無段変速機 13 駆動軸 14 プライマリプーリ 15 従動軸 16 セカンダリプーリ 17 駆動ベルト 32 クラッチシリンダ 34 前進用クラッチ 36 サンギヤ 37 リングギヤ 39 キャリア 43 後退用ブレーキ 85 油路 86、87 潤滑油路 91 案内油路 92 案内パイプ
フロントページの続き Fターム(参考) 3D039 AA13 AB01 AC34 AC36 AC45 AD43 3J050 AA02 AB03 BA03 CE10 DA01 3J063 AA01 AB02 AB12 AB22 AB43 AB52 AB62 AC03 AC11 BA11 BB11 BB23 BB41 BB50 CA02 CB02 CD01 XD03 XD23 XD42 XD56 XD72 XD73 XE15 XF01 XF15

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸に装着されるプライマリプーリ
    と、従動軸に装着されるとともに前記プライマリプーリ
    との間に駆動ベルトが掛け渡されるセカンダリプーリ
    と、エンジンにより回転駆動される出力軸の回転を正方
    向と逆方向のいずれかに切り換えて前記駆動軸に伝達す
    る前後進切換装置とを有する無段変速機の潤滑装置であ
    って、 前記エンジンにより回転駆動されるオイルポンプからの
    漏出油を前記前後進切換装置に案内する潤滑油案内手段
    を有することを特徴とする無段変速機の潤滑装置。
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