JPH06109655A - 磁気光学欠陥検査装置 - Google Patents

磁気光学欠陥検査装置

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JPH06109655A
JPH06109655A JP25839292A JP25839292A JPH06109655A JP H06109655 A JPH06109655 A JP H06109655A JP 25839292 A JP25839292 A JP 25839292A JP 25839292 A JP25839292 A JP 25839292A JP H06109655 A JPH06109655 A JP H06109655A
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light
faraday effect
effect element
defect
analyzer
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JP25839292A
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English (en)
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Shuji Naito
藤 修 治 内
Takashi Ohira
平 尚 大
Yoichi Naganuma
沼 洋 一 永
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源を改良し、広い範囲を均一な照度で照明
するとともに、欠陥検出の高速化を可能にし、点検や保
守を不要にし、かつ信頼性の高い欠陥検出を可能にす
る。 【構成】 ファラデ−効果が最大になる800nmの波
長を含む白色光を放射する白色光源31を用い、その前
面に白色光源の光を拡散する拡散板32を配置する。受
光側には、、800nmの波長の近傍の光のみを透過す
る、バンドパスフィルタ45を配置する。投光側は走査
することなしに、広い範囲を均一な照度で同時に照明で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファラデ−効果を利用
して磁気光学的に検査対象物の欠陥を検出する装置に関
し、例えば厚板鋼板等における表面欠陥及び表層内欠陥
を検出するのに利用しうる。
【0002】
【従来の技術】近年、ファラデ−効果を利用して磁気光
学的に検査対象物の欠陥を検出する方法が注目されてい
る。この方法では、強磁性体でなる検査対象物を磁化
し、その表面に近接配置したファラデ−効果素子(又は
磁気光学効果素子と呼ばれる)に直線偏光の光を入射さ
せ、該素子を透過しその底面の反射膜で反射し、再びフ
ァラデ−効果素子を透過した反射光の偏光状態を、検光
子を介して観察する。即ち、ファラデ−効果素子を通過
する光の偏光面は、それが受ける磁界によって回転する
が、検査対象物に欠陥がない時には漏れ磁束がないので
ファラデ−効果素子が磁界の影響を受けないので偏光面
は回転せず、検査対象物に欠陥があると、漏れ磁束が生
じてファラデ−効果素子が磁界の影響を受け偏光面が回
転するので、検光子を通して反射光の偏光の方向を観察
することにより、欠陥の有無を検出しうる。
【0003】この種の磁気光学欠陥検査装置に関する基
本的な従来技術については、例えば、特開平2−253
152号公報,特開平3−276050号公報等に開示
されている。
【0004】ところで、磁気光学欠陥検査装置では一般
に、光源として、ヘリウムネオンレ−ザ管や半導体レ−
ザを用いており、一定パワ−のコヒ−レント光を偏光子
に通した光をファラデ−効果素子に照射している(例え
ば、特開昭60−104270号公報,特開平3−24
9565号公報)。また例えば、特開平3−26771
6号公報では、発光ダイオ−ドを光源に用いることが示
唆されている。更に、特開平3−245052号公報に
は、広い範囲を検査するために、光源から出た光を回転
鏡を用いて機械的に走査することが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、実際に厚板鋼
板等の欠陥検査を行なう場合、鋼板の表面全体に渡って
検査を実施しなければならない。しかも、例えば0.1
mm程度の小さな欠陥までも検出することが要求されて
いる。しかし、従来の磁気光学欠陥検査装置では、光源
にスポット光を利用しているので、広い範囲の全体を検
査するには、例えば特開平3−245052号公報で示
されるような機械的な走査機構を用いて、スポット光を
細かく走査しなければらない。
【0006】しかしながら機械的な走査機構は、高価で
あるし、高速で連続的に走査すると、摩耗等によって故
障が生じ易いので、比較的短い周期で点検や保守の作業
を実施する必要がある。また、機械的走査の速度には限
界があり、実際に厚板鋼板の全面の欠陥を例えば0.1
mm程度の分解能で精密に検査しようとすれば、鋼板の
搬送速度を現状よりも下げなければならない。
【0007】更に、スポット光の走査を実施しながら、
広い範囲を均一な照度で照明することは技術的に非常に
難しいことである。また、磁気光学欠陥検査装置では、
投光側の装置(光源及び偏光子)と受光側の装置(検光
子及び光検出器)を光学的に互いに対称な位置に配置す
る必要があるが、光源の走査機構を設けると、そのよう
な配置にするのは困難になる。
【0008】従って本発明は、磁気光学欠陥検査装置に
おいて光源を改良し、広い範囲を均一な照度で照明する
とともに、欠陥検出の高速化を可能にし、点検や保守を
不要にし、かつ信頼性の高い欠陥検出を可能にすること
を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の磁気光学欠陥検査装置は、検査対象物の少
なくとも表層部を磁化する磁化手段(10);検査対象
物の磁化される面の近傍に配置され、それが受ける磁界
に応じてそれを透過する光の偏光面を回転する、ファラ
デ−効果素子手段(20);該ファラデ−効果素子手段
のファラデ−効果が最大になる波長を含む白色光を放射
する白色光源(31);該白色光源の近傍に配置され、
光を拡散する、拡散手段(32);該拡散手段とファラ
デ−効果素子手段との間に配置され、直線偏光の光を、
ファラデ−効果素子手段の面に導く、偏光子(33);
前記ファラデ−効果素子手段からの反射光を受光する検
光子(40);前記白色光源から検光子までの間の光の
通路上に配置され、ファラデ−効果素子手段のファラデ
−効果が最大になる波長の近傍の光のみを透過する、バ
ンドパスフィルタ手段(45);及び前記検光子の近傍
に配置され、検光子を通った光の強度から検査対象物上
の欠陥を検出する、欠陥検出手段(50);を備える。
【0010】また第2番の発明では、前記バンドパスフ
ィルタ手段を、前記検光子の近傍位置に配置する。
【0011】なお上記括弧内に示した記号は、後述する
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
【0012】
【作用】本発明で用いている光源は、白色光源であるの
で、スポット光と異なり、比較的広い範囲に向けて光を
放射する。また、白色光源の前面には拡散手段が配置さ
れているので、拡散手段を透過してファラデ−効果素子
手段に向かう光は、広い範囲に対して均一な照度でファ
ラデ−効果素子手段を照明する。つまり、ファラデ−効
果素子手段がかなり広い面積を有する場合であっても、
その全面が同時に照明され、しかも各位置に入射する光
の強度は同一になる。従って、比較的広い範囲の全体を
検査する場合であっても、照明光を機械的に走査する必
要はなく、しかもファラデ−効果素子手段の全面を同時
に照明することができるので、広い範囲を検出対象にす
る場合の検出所要時間に関する照明側装置による制約は
従来に比べて大幅に改善される。
【0013】但し、白色光源の発する光のスペクトル
は、様々な波長の成分を含むので、例えばファラデ−効
果素子手段にファラデ−効果が生じない波長成分の光
は、欠陥検出に関してノイズとなり、信号/雑音比(S
/N比)を下げるので、欠陥検出の妨げになる。しかし
本発明では、ファラデ−効果素子手段のファラデ−効果
が最大になる波長を含む白色光を放射する白色光源を用
いており、しかも、白色光源から検光子までの間の光の
通路上に、ファラデ−効果素子手段のファラデ−効果が
最大になる波長の近傍の光のみを透過する、バンドパス
フィルタ手段が配置されているので、検光子に入射する
光は、ファラデ−効果が最大になる波長近傍の成分だけ
に限定され、従って検光子に入射する光のS/N比が高
く、信頼性の高い欠陥検出が可能になる。
【0014】また、第2番の発明では、前記バンドパス
フィルタ手段を、検光子の近傍位置に配置しているの
で、ファラデ−効果素子手段等に外来光が入射する場合
であっても、外来光が欠陥検出に悪影響を及ぼしにく
く、更に信頼性の高い欠陥検出が可能になる。
【0015】
【実施例】実施例の欠陥検査装置を正面から見た状態及
び側面から見た状態の外観を、それぞれ図2及び図3に
示す。この欠陥検査装置は、製造された厚板鋼板1の検
査ラインに設置されている。厚板鋼板1は、図2の矢印
方向に高速で搬送されながら、その表面の全域が欠陥検
査装置によって検査される。実際の厚板鋼板1は非常に
大きいので、その全域を1台の欠陥検査装置で検査する
ことはできず、従って実際には、多数の欠陥検査装置が
検査ライン上に配列されているが、図では1台の欠陥検
査装置のみが示されている。また、欠陥検査装置は移動
しないが、4つの車輪2を介して厚板鋼板の表面1aと
常時当接しており、表面1aに倣って動くように支持さ
れている。
【0016】この欠陥検査装置は、ファラデ−効果を利
用して、厚板鋼板表面の欠陥を検出する。即ち、厚板鋼
板1を磁化する場合、欠陥が無ければ表面1a上に漏洩
磁束は生じないが、欠陥があると漏洩磁束が生じる。従
って、表面1a上にファラデ−効果を生じる素子を配置
すれば、漏洩磁束の有無によって、該素子を通る光の偏
光面の方向が変化するので、偏光の方向によって、漏洩
磁束の有無、つまり欠陥の有無が検出できる。従って、
この欠陥検査装置の主要部は、磁化器10,ファラデ−
効果素子20,投光器30,及び受光器60で構成され
ている。
【0017】ファラデ−効果素子20は、薄板状で厚板
鋼板1の幅方向に長い帯状(長方形状)に形成されてお
り、厚板鋼板1の表面1aに近接してそれと対向するよ
うに配置されている。ファラデ−効果素子20の主要部
は、希土類・鉄・ガ−ネット(RIG)の垂直磁化膜で
あり、面に垂直な方向以外は難磁化特性を有し、500
〜1000エルステッド程度の水平磁界では磁区の移動
や磁気飽和が生じない物が使用されている。また、膜の
上面(光の入射面)には無反射コ−ティング、膜の底面
(鋼板と対向する面)には全反射コ−ティングがそれぞ
れ施されており、ファラデ−効果素子20に入射した光
は、垂直磁化膜内を通り、底面で反射されて再び垂直磁
化膜内を通り、ファラデ−効果素子20から出る。光が
垂直磁化膜内を往復する間に、ファラデ−効果により、
偏光面の回転が生じる。回転量は、透過距離,膜の感度
定数,及び膜位置の垂直方向の磁束の大きさによって定
まり、垂直方向の磁束の大きさは、鋼板表面又は表層部
の欠陥の有無によって大きく変化する。
【0018】磁化器10の外観を図1に示す。図1を参
照すると、この磁化器10は、強磁性体で構成されたコ
ア11と、それに巻回された2つの電気コイル12及び
13で構成されている。コア11は、4辺11a,11
b,11c及び11dでなる実質上矩形の枠体であり、
互いに対向する2辺11c及び11dに、それぞれ電気
コイル12及び13が巻回してある。また残りの2辺1
1a及び11bには、それぞれ突起11e及び11fが
形成してある。2つの電気コイル12及び13は、巻数
が同一になっており、また互いに対称に磁束を発生する
ように結線されている。つまり、電気コイル12の一端
12aがN極、他端12bがS極になる時には、電気コ
イル13の一端13aがN極、他端13bがS極にな
り、突起11e及び11fがそれぞれN極及びS極の磁
極を形成する。
【0019】図2及び図3に示すように、突起11e及
び11fは、厚板鋼板1の表面1aと近接して配置され
ているので、電気コイル12及び13に通電し、突起1
1e及び11fに磁極を形成することによって、厚板鋼
板1が磁化される。また、突起11e及び11fは、各
辺11a及び11bの中央部に形成されているので、厚
板鋼板1は、磁化器10の中心部と対向する位置が最も
強く磁化される。この位置と対向するように、ファラデ
−効果素子20が配置されている。また、コア11は矩
形の枠体であり、その中央部は開口部11gを形成して
いるので、この部分に光路が形成されるように光学系、
即ちファラデ−効果素子20,投光器30,及び受光器
60は配置されている。
【0020】投光器30は、白色ランプ31,拡散板3
2,及び偏光板33で構成されており、ファラデ−効果
素子20の上方に配置されている。白色ランプ31は、
細長い管状の白色光源(クセノンストロボランプ)であ
り、ファラデ−効果素子20と同じ向きで平行に配置し
てある。また、白色ランプ31から出る光は様々な波長
の成分を含んでいるが、特に波長が800nmの成分を
含んでいる。800nmの波長は、ファラデ−効果素子
20の光の回転量が最も大きく、吸収による減衰も少な
い波長である。白色ランプ31から出る光は、乳白色の
拡散板32を透過し拡散されるので、比較的広いファラ
デ−効果素子20の全面を均一な照度で照明することが
できる。また、拡散板32から出た光は、1方向の直線
偏光成分のみが偏光板33を通り、ファラデ−効果素子
20に到達する。偏光板33は、ポラロイド板を帯状に
切断したものであり、白色ランプ31と同じ方向に向け
て平行に配置してある。
【0021】受光器60は、バンドパスフィルタ45,
検光子40,及び撮像装置(2次元イメ−ジセンサ)5
0で構成されており、ファラデ−効果素子20の上方
に、前記投光器30と光学的に対称な位置関係で配置さ
れている。バンドパスフィルタ45は、特定の波長成分
の光のみを透過し、他の波長成分を遮断する特性を有す
る光学フィルタであり、この例では、中心波長が800
nm、半値幅が100nmのものを使用している。つま
り、ファラデ−効果素子20の感度の高い波長成分のみ
が抽出され、それ以外の成分はノイズとしてカットされ
る。検光子40は、偏光板であり、それが透過する光の
偏光方向は、偏光板33に対して45度傾けてある。偏
光板33を透過した光は、撮像装置50に入射し、2次
元画像として撮像される。
【0022】この欠陥検査装置の電気回路の構成を図4
に示す。図4を参照して説明する。発振器61は、この
電気回路の制御タイミングを定める一定周期の方形波信
号を出力する。具体的には、発振器61は、撮像装置5
0の二次元画像読取走査に使用される水平同期信号に同
期した三角波を生成し、それを整形して方形波を生成し
ている。発振器61が出力する方形波信号は、移相器6
5を介して、ストロボ電源62に印加される。ストロボ
電源62は、発振器61が出力する方形波信号に同期し
たパルス電力を、白色ランプ31に供給し、所定のタイ
ミングで白色ランプ31を点灯する。
【0023】磁化コイル(電気コイル)12及び13に
は、発振器61が出力する方形波信号を電力増幅器64
が増幅した電力が印加される。この電力の極性は周期的
に変化するので、電化コイル12及び13によって磁化
器10に発生する磁極も周期的に変化する。この極性変
化の周期は非常に短いので、表皮効果が現われ、厚板鋼
板1中の磁束はその表層部分に集中する。これにより、
比較的小さい電力で、厚板鋼板1の欠陥検出に必要な部
分だけを磁化することができる。
【0024】撮像装置50は、検光子40を介して入射
する二次元画像光を走査しながら撮像する。撮像装置5
0が出力する画像信号は、A/D変換器51によってデ
ジタル信号に変換され、極性変換器52に印加される。
極性変換器52は、発振器61が出力する方形波信号の
極性を検出する極性検出器63の出力によって制御され
る。極性変換器52が出力する画像信号は、フレ−ムバ
ッファ53と加算器54に印加される。加算器54は、
極性変換器52が出力する画像信号とフレ−ムバッファ
53が出力する画像信号とを加算し、その結果を画像処
理装置55に出力する。画像処理装置55は、画像信号
に所定の画像処理を施し、処理の結果を欠陥弁別器56
に出力する。欠陥弁別器56は、欠陥の有無を識別す
る。モニタTV57は、画像処理前の画像,画像処理後
の画像,欠陥弁別結果等をその二次元表示画面に表示す
ることができる。
【0025】撮像装置50によって撮像される2次元画
像の例を、図5及び図6に示す。これらは、人工的に作
られた表面欠陥を含む厚板表面部に、ファラデ−効果素
子20を対向させた時に得られた画像であり、図5は、
厚板鋼板1の磁化極性が正の場合の画像であり、図6は
それから磁化極性変化周期の半周期後の、つまり磁化極
性が負の場合の画像である。画像中の全域にわたって見
られる模様は、ファラデ−効果素子20の磁区模様であ
る。
【0026】極性変換器52は、画像信号の極性(ポジ
/ネガ)を切換える回路であり、極性検出器63の出力
する信号に従ってポジ/ネガを切換え、磁化極性変化周
期の半周期毎に、ポジ画像とネガ画像とを交互に出力す
る。従って例えば、厚板鋼板1の磁化極性が正の時には
ポジ画像が出力され、厚板鋼板1の磁化極性が負の時に
はネガ画像が出力される。
【0027】図7は、図6の画像のネガ画像を示してい
る。図7を参照すると、磁区模様の白黒が反転してお
り、また欠陥部分の白黒の割合いは磁化極性が逆の画像
(図5)と同様になっているのが分かる。そこでこの実
施例では、図5のような画像と図7のような画像とを加
算器54で加算することによって、ノイズである磁区模
様の成分を打ち消すようにしている。
【0028】フレ−ムバッファ53は、磁化極性変化周
期の半周期毎に、それまでに記憶していた画像の出力と
新しい画像の書き込みとを同時に行なう。従って加算器
54には、極性変換器から出力される最新の画像と、半
周期前の画像とが同時に印加されるが、それらのうち一
方は反転されたネガ画像であり、他方は反転されないポ
ジ画像であり、しかも両者は磁化極性が逆であるので、
図5のような画像と図7のような画像とを同じタイミン
グで加算することができる。
【0029】この加算によって得られる画像は、例えば
図8の最上部に示すようになり、磁区模様の成分はほと
んど消え、しかも欠陥部分のコントラストが倍増する。
図8の中央部に示す波形は、加算によって得られる画像
の1ラインの信号レベル変化を示しているが、欠陥の有
無を識別するためには、更に信号を処理する必要があ
る。
【0030】そこで次の画像処理装置55で、様々な信
号処理を実施している。即ち、ロ−パスフィルタ処理,
画像の縦方向の平均化処理,及びハイパスフィルタ処理
を実施している。ロ−パスフィルタ処理(平滑化)によ
って、磁区模様の残留成分が更に減衰され、縦方向の平
均化処理によって、欠陥信号のS/N比が改善され、ハ
イパスフィルタ処理によって、磁化器による緩やかな垂
直磁界分布によって生じる画像の輝度むらを低減するこ
とができる。この処理の結果、図8の最下部に示す信号
波形が得られ、この信号が次の欠陥弁別器56に印加さ
れる。欠陥弁別器56は、図8の最下部に示す信号のよ
うな比較的大きなレベル変化を、欠陥として識別する。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明で用いている光源
は、白色光源であるので、スポット光と異なり、比較的
広い範囲に向けて光を放射する。また、白色光源の前面
には拡散手段が配置されているので、拡散手段を透過し
てファラデ−効果素子手段に向かう光は、広い範囲に対
して均一な照度でファラデ−効果素子手段を照明する。
つまり、ファラデ−効果素子手段がかなり広い面積を有
する場合であっても、その全面が同時に照明され、しか
も各位置に入射する光の強度は同一になる。従って、比
較的広い範囲の全体を検査する場合であっても、照明光
を機械的に走査する必要はなく、しかもファラデ−効果
素子手段の全面を同時に照明することができるので、広
い範囲を検出対象にする場合の検出所要時間に関する照
明側装置による制約は従来に比べて大幅に改善される。
【0032】また、白色光源の発する光のスペクトル
は、様々な波長の成分を含むので、例えばファラデ−効
果素子手段にファラデ−効果が生じない波長成分の光
は、欠陥検出に関してノイズとなり、信号/雑音比(S
/N比)を下げるので、欠陥検出の妨げになるが、本発
明では、ファラデ−効果素子手段のファラデ−効果が最
大になる波長を含む白色光を放射する白色光源を用いて
おり、しかも、白色光源から検光子までの間の光の通路
上に、ファラデ−効果素子手段のファラデ−効果が最大
になる波長の近傍の光のみを透過する、バンドパスフィ
ルタ手段が配置されているので、検光子に入射する光
は、ファラデ−効果が最大になる波長近傍の成分だけに
限定され、従って検光子に入射する光のS/N比が高
く、信頼性の高い欠陥検出が可能になる。
【0033】また、第2番の発明では、前記バンドパス
フィルタ手段を、検光子の近傍位置に配置しているの
で、ファラデ−効果素子手段等に外来光が入射する場合
であっても、外来光が欠陥検出に悪影響を及ぼしにく
く、信頼性の更に高い欠陥検出が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で用いる磁化器10の外観を示す斜視
図である。
【図2】 実施例の欠陥検査装置の主要部の外観を示す
正面図である。
【図3】 図2の欠陥検査装置の主要部の外観を示す側
面図である。
【図4】 欠陥検査装置の電気回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】 撮像装置50が撮像する画像の例を示す平面
図である。
【図6】 図5の半周期後の画像を示す平面図である。
【図7】 図6の画像のネガ画像を示す平面図である。
【図8】 処理前及び処理後の画像の輝度変化を示す波
形図である。
【符号の説明】
1:厚板鋼板 1a:表面 2:車輪 10:磁化器 11:コア 11a,11b,11
c,11d:辺 11e,11f:突起 11g:開口部 12,13:電気コイル 20:ファラデ−効果
素子 30:投光器 31:白色ランプ 32:拡散板 33:偏光板 40:検光子 45:バンドパスフィ
ルタ 50:撮像装置 51:A/D変換器 52:極性変換器 53:フレ−ムバッフ
ァ 54:加算器 55:画像処理装置 56:欠陥弁別器 57:モニタTV 60:受光器 61:発振器 62:ストロボ電源 63:極性検出器 64:電力増幅器 65:移相器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物の少なくとも表層部を磁化す
    る磁化手段;検査対象物の磁化される面の近傍に配置さ
    れ、それが受ける磁界に応じてそれを透過する光の偏光
    面を回転する、ファラデ−効果素子手段;該ファラデ−
    効果素子手段のファラデ−効果が最大になる波長を含む
    白色光を放射する白色光源;該白色光源の近傍に配置さ
    れ、光を拡散する、拡散手段;該拡散手段とファラデ−
    効果素子手段との間に配置され、直線偏光の光を、ファ
    ラデ−効果素子手段の面に導く、偏光子;前記ファラデ
    −効果素子手段からの反射光を受光する検光子;前記白
    色光源から検光子までの間の光の通路上に配置され、フ
    ァラデ−効果素子手段のファラデ−効果が最大になる波
    長の近傍の光のみを透過する、バンドパスフィルタ手
    段;及び前記検光子の近傍に配置され、検光子を通った
    光の強度から検査対象物上の欠陥を検出する、欠陥検出
    手段;を備える磁気光学欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 前記バンドパスフィルタ手段は、前記検
    光子の近傍位置に配置された、前記請求項1記載の磁気
    光学欠陥検査装置。
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