JPH06109642A - 自動滴定装置 - Google Patents

自動滴定装置

Info

Publication number
JPH06109642A
JPH06109642A JP25832492A JP25832492A JPH06109642A JP H06109642 A JPH06109642 A JP H06109642A JP 25832492 A JP25832492 A JP 25832492A JP 25832492 A JP25832492 A JP 25832492A JP H06109642 A JPH06109642 A JP H06109642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titration
digital signal
beaker
sample solution
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25832492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Morimoto
裕志 森元
Akihiko Terao
昭彦 寺尾
Junji Dojo
純治 道場
Jiro Funato
二郎 船戸
Chisato Ito
千里 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakano Vinegar Co Ltd
Original Assignee
Nakano Vinegar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakano Vinegar Co Ltd filed Critical Nakano Vinegar Co Ltd
Priority to JP25832492A priority Critical patent/JPH06109642A/ja
Publication of JPH06109642A publication Critical patent/JPH06109642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度な自動滴定装置の提供。 【構成】 苛性ソーダ注入系30により苛性ソーダを滴
下する自動滴定装置1において、フェノールフタレイン
を含む試料液を入れたビーカー10からの受光量をフォ
トダイオード61で検出して、そのアナログ信号をAD
変換器によってその階調に応じたデジタル信号に変換
し、デジタル信号処理回路によって、AD変換器のデジ
タル信号を滴定の開始前にフェノールフタレインの発色
状態の変化を判定するための基準値として記憶してお
き、滴定開始後のデジタル信号が基準値に対して所定値
変化したときに滴定の終点を判定する。デジタル信号に
よって基準値を記憶しておくため、試料液の明度が一定
でなくても、試料液の明るさが所定だけ変化したことを
容易に検出でき、滴定の終点が正確に判定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食酢等の酸度測定等に
用いて好適な自動滴定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸度の測定を測定するためのセン
サとしては、近赤外線センサ、滴定においてPH電極を
用いたもの(田中豊助著「定量分析」)がある。これら
のセンサのうち、近赤外線センサでは、多成分の酸の測
定が瞬時に可能であるが、高価格であり品種毎に検量線
が必要である。また、PH電極によるものでは、夾雑物
の影響を受けやすく、品種による測定誤差が大きい等の
特徴がある。これに対し、食酢の製造においては、目標
の酸度に対して百分の一パーセントまでの精度が要求さ
れるため、製造された食酢の酸度管理では、滴定指示薬
を入れた試料液に滴定液を滴下して、人による視認によ
って滴定指示薬の変化を確認して中和点を見つける中和
滴定を行い、それに基づいて食酢の酸度が測定されてい
るのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、食酢の製造工程
においても、完全な自動化が望まれており、そのために
は、ブレンド後の食酢の酸度を迅速に且つ精度よく測定
し、目標の酸度と異なる場合に、ブレンド量を補正する
必要があるなどの高度な技術が必要とされている。しか
し、従来の酸度センサでは十分な精度が得られず、これ
らに代わり迅速で且つ高精度な滴定を行う装置はこれま
で存在していない。従って、人による測定に頼らざるを
得ないため、食酢の製造の自動化を図る際の障害となっ
ており、食酢の製造ラインにおいても使用可能な自動滴
定装置が望まれている。
【0004】本発明は、高精度で迅速な滴定を自動的に
行うことができる自動滴定装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、滴定指示薬を
含む試料液を入れた容器に滴定液を滴下手段により滴下
して前記試料液を滴定する自動滴定装置において、前記
容器からの受光量に応じたアナログ信号を出力する光セ
ンサと、該光センサのアナログ信号をその階調に応じた
デジタル信号に変換するAD変換器と、該AD変換器の
デジタル信号を前記滴定指示薬の発色状態の変化を判定
するための基準値として滴定開始前に記憶する記憶手段
と、滴定開始後に前記AD変換器のデジタル信号が前記
記憶手段に記憶されたデジタル信号に対して所定値変化
したとき滴定の終点を判定する終点判定手段とを具備し
たことを技術的手段とする。また、前記記憶手段は、前
記基準値を補正する補正手段を具備するとよい。また、
前記試料液、該試料液を希釈するための希釈水、前記滴
定指示薬、前記滴定液、これら上記溶液を全て投入され
る前記容器の重量を測定するための重量測定手段を具備
するとよい。さらに、前記光センサは、前記滴定指示薬
の発色に対して補色となる光源又は光学フィルタを具備
するとよい。
【0006】
【作用】本発明では、試料液が入れられた容器を透過す
る光あるいは容器で反射した光は、光センサで受けら
れ、その受光量に応じたアナログ信号が出力され、AD
変換器でその階調に応じたデジタル信号に変換される。
光センサの出力に基づくデジタル信号は、容器での滴定
が開始される前に、滴定指示薬の発色状態を判定するた
めの基準値として一旦記憶され、滴定後のデジタル信号
と比較され、記憶された基準値に対して所定値変化した
ときに滴定の終点が判定され、滴定が終了する。
【0007】
【発明の効果】本発明では、光センサのアナログ信号の
出力は、デジタル信号に変換されるため、滴定前の出力
を、基準値として確実に記憶することができ、また、終
点に達したか否かの判定を、デジタル信号によって行う
ため、記憶された基準値に対して所定値だけ変化したか
否かを容易に判定することができる。従って、指示薬の
発色変化の初期に、その変化を容易に検出できるため、
容器を透過あるいは反射して発せられる光の変化に基づ
いて、滴定液の滴下状態を制御することにより、正確な
滴定を行うことができる。この結果、光源と光センサと
の距離を大きくしても、外乱光の影響を受けにくく、滴
定のための容器として、発色変化が現れやすいビーカー
程度の大きさのものを用いることができ、特殊な滴定装
置を必要としない。また、信号処理のための装置とし
て、複雑なものを必要としないため、信号処理装置の簡
略化および小型化を図ることができ、装置を低価格にす
ることができる。請求項2の発明では、試料液中で発色
したか否かを判別するための基準値を、滴定開始前の試
料液の明度に応じて補正するができるため、有色度合
い、けん濁度合いの大きい試料液の場合であっても、発
色したか否かの判定に誤りがなくなる。請求項3の発明
では、各液が投入される容器を重量測定手段によって測
定するようにしておくことで、実際に容器に入れられた
各液の重量を確実に検出できるため、滴下手段の作動誤
差に伴う滴定液の誤差があっても、正しい値に基づいて
滴定を行うことができる。請求項4の発明では、滴定指
示薬の発色に対して補色となる光源又は光学フィルタを
備えることによって、試料液の明度の変化が著しく現れ
るため、滴定指示薬の発色を光センサにより容易に検出
し易くなり、正確に滴定の終点を判定できる。
【0008】
【実施例】次に本発明の第1実施例を、図に基づいて説
明する。図1は、滴定指示薬としてフェノールフタレイ
ンを用いて、食酢等の酸性の試料液を苛性ソーダ(水酸
化ナトリウム)水溶液を滴定液として中和滴定する行程
を自動化した自動滴定装置1において、中和滴定を行う
ための容器として設けられたビーカー10に対する注入
および排水のための概略構成を示す。
【0009】ビーカー10内の試料液に対して、中和滴
定を行う際に必要な液をそれぞれ注入するための液注入
系としては、希釈水注入系20、苛性ソーダ注入系3
0、フェノールフタレイン注入系40が設けられてい
る。希釈水注入系20は、試料液の明度が低い(暗い)
場合に、その濃度を低くするとともに、試料液の濃度
を、滴定が容易な濃度に変更するためのもので、希釈水
注入系20には、希釈水としての蒸留水を貯留するため
の希釈水タンク21、希釈水を計量するための希釈水計
量ピンチ弁22および希釈水計量管23、ビーカー10
に対して注入を制御するための希釈水注入ピンチ弁24
が設けられている。
【0010】苛性ソーダ注入系30は、試料液を中和さ
せるための苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を滴下する
滴下手段であり、苛性ソーダ注入系30には、上記と同
様に、苛性ソーダタンク31、苛性ソーダ計量ピンチ弁
32、苛性ソーダ計量管33、苛性ソーダ注入ピンチ弁
34が設けられており、同様に、滴定指示薬としてのフ
ェノールフタレインを注入するフェノールフタレイン注
入系40においては、フェノールフタレインタンク4
1、フェノールフタレイン計量ピンチ弁42、フェノー
ルフタレイン計量管43、フェノールフタレイン注入ピ
ンチ弁44がそれぞれ設けられている。
【0011】各液注入系は、各注入ピンチ弁24、3
4、44の下流側に設けられた注入チューブ25、3
5、45をそれぞれ介して各液をビーカー10に注入す
る。なお、各液注入系において、各タンク21、31、
41各計量管23、33、43の上方に位置しており、
また、各計量管23、33、43は、ビーカー10の上
方に位置している。従って、各タンク21、31、41
内の液は、各計量ピンチ弁22、32、42の開放時に
自然落下によって各計量管23、33、43へ供給さ
れ、同様に、各計量管23、33、43内の液は、各注
入ピンチ弁24、34、44の開放時に自然落下によっ
てビーカー10に滴下注入される。なお、各計量管2
3、33、43には、各液が各計量管23、33、43
を満たしたことを検知するために、それぞれ希釈水計量
フロートスイッチ26、苛性ソーダ計量フロートスイッ
チ36、フェノールフタレイン計量フロートスイッチ4
6が備えられている。
【0012】一方、ビーカー10に対して試料液を注入
するための試料液注入系50には、上記の各注入系と同
様に試料計量管51および試料注入ピンチ弁52が設け
られており、さらに、試料計量管51には、試料液計量
電磁弁53、廃液吸引排出電磁弁54を介して、吸引ポ
ンプ55が接続されている。また、試料計量管51に
は、試料供給源56が切替電磁弁57を介して別途接続
されており、試料供給源56の試料液を試料計量管51
内に導く場合には、試料液計量電磁弁53および廃液吸
引排出電磁弁54が試料計量管51と吸引ポンプ55と
を連通させ、吸引ポンプ55が作動すると、試料供給源
56の試料液は、切替電磁弁57を介して試料計量管5
1内へ吸い込まれる。
【0013】また、廃液吸引排出電磁弁54とビーカー
10との間には廃液タンク58が設けられており、廃液
吸引排出電磁弁54の切替えによって廃液タンク58と
吸引ポンプ55とを連通させると、ビーカー10内の滴
定済の溶液等を廃液タンク58に吸引排出させることが
できる。なお、切替電磁弁57は、試料計量管51その
他を洗浄するための洗浄液と試料供給源56の試料液と
を切り替えるために用いられ、試料液計量電磁弁53に
備えられた吹き戻しポンプ59は、試料計量管51内に
空気を送って気圧を高くして、試料計量管51内の試料
液あるいは洗浄液を逆流させて、試料計量管51内を空
にするために用いられる。なお、図中、10aはビーカ
ー満水警報電極、51aは試料液満水警報電極、58a
は廃液満水警報フロートスイッチ、58bは廃液ピンチ
弁である。
【0014】以上の注入および排水のための構成を有す
る自動滴定装置1には、他に、各注入チューブ25、3
5、45をビーカー10に対して触れないように固定す
るためのチューブセットブロック11と、ビーカー10
内に注入された液を攪拌するための攪拌機12とが備え
られ、図2に示すシーケンス制御回路60によって滴定
制御が行われる。また、ビーカー10内に注入された各
液の重量を測定するためにビーカー10の重量をビーカ
ー10とともに測定するために0.001グラム単位で
測定が可能な電子天秤2が設けられ、さらに、シーケン
ス制御回路60の制御信号と電子天秤2からの測定信号
とから、ビーカー10に注入された各液の重量を演算す
るとともに、中和滴定の終了に応じて試料液の酸度を演
算するためのパソコン(パーソナルコンピュータ)3が
設けられている。
【0015】シーケンス制御回路60は、迅速で正確な
滴定制御を行うために、ビーカー10内の発色変化を監
視するための光センサとしてのフォトダイオード61
と、フォトダイオード61のアナログ信号から滴定指示
薬としてのフェノールフタレインの発色を検出して滴定
の終点を判定するための信号処理を行う信号処理装置6
2とを備えている。
【0016】シーケンス制御回路60は、別途設けられ
た操作スイッチ群63のスイッチ操作に応じて滴定制御
を所定のシーケンスで行うもので、上記各計量ピンチ弁
22、32、42を開いて各液をそれぞれ各計量管2
3、33、43へ供給し、各フロートスイッチ26、3
6、46の検知信号に応じて各計量ピンチ弁22、3
2、42を閉じて、液の供給を停止して、各液を所定量
ずつ計量するとともに、吸引ポンプ55を作動させて、
試料液を試料計量管51で所定量(例えば、20〜30
ml)だけ計量して、ビーカー10へ供給する。その後
は、攪拌機12のモータ13に通電を行って、その出力
軸13aの先端に固定された攪拌子14をビーカー10
内で回転させながら、各注入ピンチ弁24、34、44
を開閉制御して各注入系20、30、40からそれぞれ
液を注入させて以下のとおり中和滴定を行う。
【0017】中和滴定においては、試料液の濃度に応じ
て異なる見掛け上の明暗によって、信号処理装置62の
フェノールフタレインの発色検知が影響を受けるため、
始めに試料液の見掛け上の濃さが、信号処理装置62の
滴定の判別に影響がでないようになるまで、試料液を希
釈液によって希釈する。次に、フェノールフタレインを
0.05g注入する。その後、試料液を中和せさるため
に苛性ソーダ水溶液をフェノールフタレインが発色する
まで注入する。この苛性ソーダの注入の行程は、中和滴
定において最も重要な行程であり、過剰な注入を行うこ
となく、しかも、迅速さが要求される。
【0018】本実施例では、食酢の酸度を測定するため
に中和滴定が行われるが、その目的は、種々の有機酸や
アミノ酸などの混合している食酢において、その酸度が
食酢としての基準の酸度の許容範囲内にあるか否かを調
べるために行われるものであるため、大凡の酸度は予め
把握されている。従って、中和滴定を迅速に行うため
に、フェノールフタレインの発色反応の有無に関係なく
苛性ソーダ注入ピンチ弁34を連続的に開いて、基準の
酸度に対してその95パーセントを中和させることがで
きる量の苛性ソーダを速やかに注入し、その後、信号処
理装置62による判定結果に応じて、苛性ソーダ注入ピ
ンチ弁34を開閉させて、苛性ソーダが過剰に注入され
ないようにしている。
【0019】終点に達したか否かは、赤色変化の時間が
5秒間継続して信号処理装置62によって判別されたか
否かによって判定されるが、中和滴定の終点が近づく
と、苛性ソーダが一滴注入される度にビーカー1内のフ
ェノールフタレインが赤色に変化しては、再び透明に戻
るようになる。このため、苛性ソーダの注入の間隔を制
御する苛性ソーダ注入ピンチ弁34は、ビーカー10内
が赤色に変化するまでは、連続的に注入できるように開
閉を繰り返し、一旦、赤色への変化が検出された場合に
は、苛性ソーダ注入ピンチ弁34を閉じ、その赤色状態
の継続時間を計時して、5秒間継続するか否かを判別し
つつ、5秒に満たない場合には、赤色状態が消えた時点
で、苛性ソーダ注入ピンチ弁34を開閉して、速やかに
苛性ソーダの注入を再開する。すなわち、赤色に発色す
るまでは、苛性ソーダの滴下の速度を速くし、一旦赤色
に発色した後は、赤色状態が消え次第、次の滴下を行う
ようにしたため、終点に達するまでの滴定時間を短縮で
き迅速な滴定を行うことができる。
【0020】フォトダイオード61は、攪拌子14その
他の影響を受けないようにビーカー10内の試料液を指
向して配置されたもので、フォトダイオード61には、
外乱を防ぎ、フェノールフタレインによりビーカー10
内の液が赤色に発色変化したときに、フォトダイオード
61によりビーカー10内の発色変化を容易に検出する
ための光源として、赤色に対して補色となる、波長が5
65nmの緑色を発するレーザーダイオード64が、そ
の照射光がビーカー10を透過して、フォトダイオード
61に届くように、ビーカー10を介してその反対側の
対向位置に配置されている。この結果、試料液内のフェ
ノールフタレインが赤色に発色すると、その発色部分
は、光源のレーザーダイオード64の緑色の光を吸収す
るため、暗い影として現れる。
【0021】信号処理装置62は、図3に示すとおり、
フォトダイオード61の出力を増幅する増幅回路71、
増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD
変換器72、変換されたデジタル信号に基づいて滴定の
終点を判定するデジタル信号処理回路73からなる。A
D変換器72は、フォトダイオード61の出力に応じて
現れる増幅回路71の出力電圧を、その電圧に対応する
階調のデジタル信号に変換する。ここでは、100ms
のサンプリング周期で増幅回路71の4mV〜20mV
の出力電圧を0.05mV毎に256の階調に分割し
て、その階調に応じた8ビットのデジタル信号に変換す
る。
【0022】デジタル信号処理回路73は、記憶素子を
含むデジタル回路によって構成され、シーケンス制御回
路60からの制御信号に応じて作動し、滴定開始前にビ
ーカー10内の試料液の明度としてフォトダイオード6
1によって得られるアナログ信号に基づくAD変換器7
2のデジタル信号を、5階調だけ暗い側へ補正して滴定
の終点を判定するための基準値Djとして記憶素子に記
憶して、その後、滴定中に、フォトダイオード61に基
づいて上記サンプリング周期で得られるデジタル信号D
tを基準値Djと比較して、所定の階調(ここでは7階
調)だけ暗い側へ変化したときを、フェノールフタレイ
ンによる発色変化として検出する。すなわち、滴定中に
得られるデジタル信号Dtが基準値Djに対してDt≦
Dj+7の関係が得られたときをフェノールフタレイン
による発色変化がある状態として検出する。さらに、デ
ジタル信号処理回路73では、上記の発色変化の検出に
よって、フェノールフタレインによる発色変化が検出さ
れたとき、その発色変化の検出が5秒間継続するか否か
を判別し、5秒間継続した場合には、滴定の終点として
判定して、滴定完了を行う。
【0023】パソコン3は、シーケンス制御回路60か
らの制御信号により、試料液の注入終了時、フェノール
フタレインの注入終了時、希釈水の注入終了時にそれぞ
れ電子天秤2の測定重量値を入力して、演算処理によっ
て各液の重量を算出するとともに、苛性ソーダの滴定が
終了した時点にも電子天秤2の測定重量値を入力して、
使用された苛性ソーダの量を算出し、その値に基づいて
試料液の酸度を演算処理する。
【0024】ここで、ビーカー10内の各液の総量に応
じて、攪拌子15がビーカー10内の溶液に対して表面
張力あるいは浮力を与えるため、電子天秤2によって測
定される重量は、実際の重量とは異なった値となる。こ
のため、パソコン3では、ビーカー10内の各溶液量に
基づいて、攪拌子15によって生ずる重量の測定誤差を
補正して、試料液量、苛性ソーダ水溶液量の正確な値を
算出し、その値に基づいて、試料液の酸度を演算する。
なお、シーケンス制御回路60は、滴定制御の様子を表
示するための表示ランプと、ビーカー10その他各計量
管の満水警報を行うための警報ブザーを備えている。
【0025】以上の構成からなる本実施例の自動滴定装
置1は、以下のとおり作動する。操作スイッチ群63の
操作に応じて、電子天秤2により予めビーカー10の重
量が測定され、その値がパソコン3へ入力される。各注
入ピンチ弁24、34、44が閉じられた状態で、各計
量ピンチ弁22、32、42が開かれ、各タンク21、
31、41内の溶液が各計量管23、33、43内へ供
給され、各計量フロートスイッチ26、36、46で検
知されると、各計量ピンチ弁22、32、42が閉じら
れる。
【0026】他方、試料注入ピンチ弁52が閉じられた
状態で吸引ポンプ56が駆動されると、試料供給源53
内の試料液が試料計量管51へ供給され、その後、試料
注入ピンチ弁52が開いて計量された試料液がビーカー
10へ注入される。ここで、電子天秤2により試料液の
重量がビーカー10とともに測定され、その値がパソコ
ン3へ入力される。また、この時点で、フォトダイオー
ド61によるアナログ信号に基づいてAD変換されたデ
ジタル信号が、補正されて基準値Djとされる。
【0027】フェノールフタレイン注入ピンチ弁44が
開閉され、0.05gのフェノールフタレインがビーカ
ー10へ注入され、攪拌機12の駆動も開始される。苛
性ソーダ注入ピンチ弁34が開かれ、ビーカー10内の
試料液内の酸の95パーセントを中和できるだけの苛性
ソーダがビーカー10に注入され、その後、信号処理装
置62の信号に呼応しながら、一滴ずつ苛性ソーダが注
入される。苛性ソーダの注入に伴って、試料液中のフェ
ノールフタレインが一時的に赤色に変化すると、滴定の
終点が近づいたと判定され、苛性ソーダ注入ピンチ弁3
4は閉じられ、その後は、攪拌機12の攪拌に伴ってフ
ェノールフタレインの発色を検出されなくなる毎に、1
滴ずつ苛性ソーダが滴下される。
【0028】フェノールフタレインの発色が、5秒間継
続したことが判別されると、滴定の終点に達したと判定
され、その判定情報とともに、そのときの電子天秤2の
測定重量がパソコン3へ入力される。パソコン3では、
入力された電子天秤2の測定値に基づいて、攪拌子14
による表面張力および浮力による誤差が補正された各重
量に基づいて試料液の酸度を算出する。
【0029】以上のとおり、本発明では、フォトダイオ
ード61のアナログ信号を信号処理装置62により信号
処理することによって、ビーカー10内のフェノールフ
タレインの発色変化を検出しているため、一時的な発色
変化を容易に検出することができ、その結果、滴定の終
点が近づいたことを確実に検出できる。従って、終点を
正確に検出でき、正確な酸度測定を行うことができる。
【0030】上記の実施例では、光源として滴定指示薬
の発色する赤色の補色である緑色のレーザーダイオード
64をそのまま用いたが、滴定指示薬の発色する赤色の
補色である緑色のフィルタを備えたものを用いるか、滴
定指示薬の発色する赤色の照射を行ってもよい。また、
使用するビーカー10を緑色に着色してフィルタ作用を
持たせてもよい。あるいは、照射光が、滴定指示薬の発
色する赤色あるいはその補色である光源を用いてもよ
い。これらの光源を用いることによって、フェノールフ
タレインの赤色変化の様子が著しく現れるため、信号処
理装置のしきい値の設定にゆとりができ、試料液の明度
に応じた補正の幅を小さくすることができる。
【0031】次に本発明の第2実施例を図4に基づいて
説明する。この第2実施例では、フォトダイオード61
に代えて、光電子倍増管65を用いており、光源として
は、白色光が得られる直径5cmのハロゲン電球66を
用いている。また、ハロゲン電球66にレンズ67を備
えて、ハロゲン電球66の光をビーカー10に対して平
行光線にして照射し、他方、ビーカー10を透過した光
は、フェノールフタレインの発色する赤色に対して補色
となる光学フィルタ68を通過して光電子倍増管65に
達するように配置する。さらに、光電子倍増管65の受
光側には、ビーカー10を通過したハロゲン電球66の
光のみを受光できるようにするために、外乱光を遮断す
るための遮光用ガイド69を設けている。光電子倍増管
65の信号は、上記実施例と同様にデジタル信号に変換
されて処理される。
【0032】なお、上記実施例においては、自動滴定装
置1の操作者が、任意の量の試料液をビーカー10に直
接注入することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す自動滴定装置を示す概略
構成図である。
【図2】本発明の実施例を示す自動滴定装置のシーケン
ス制御回路に関わるブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す信号処理装置のブロ
ック図である。
【図4】本発明の第2実施例の主要部の概略を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
1 自動滴定装置 2 電子天秤(重量測定手段) 10 ビーカー(容器) 30 苛性ソーダ注入系(滴下手段) 61 フォトダイオード(光センサ) 72 AD変換器 73 デジタル信号処理回路(記憶手段、終点判定手
段) 64 レーザーダイオード(光源)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船戸 二郎 愛知県半田市亀巣町2丁目119番 レイン ボー第4半田401号 (72)発明者 伊藤 千里 愛知県知多郡武豊町豊成 2丁目105番

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滴定指示薬を含む試料液を入れた容器に
    滴定液を滴下手段により滴下して前記試料液を滴定する
    自動滴定装置において、 前記容器からの受光量に応じたアナログ信号を出力する
    光センサと、 該光センサのアナログ信号をその階調に応じたデジタル
    信号に変換するAD変換器と、 該AD変換器のデジタル信号を前記滴定指示薬の発色状
    態の変化を判定するための基準値として滴定開始前に記
    憶する記憶手段と、 滴定開始後に前記AD変換器のデジタル信号が前記記憶
    手段に記憶されたデジタル信号に対して所定値変化した
    とき滴定の終点を判定する終点判定手段とからなる自動
    滴定装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記基準値を補正する
    補正手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の
    自動滴定装置。
  3. 【請求項3】 前記試料液、該試料液を希釈するための
    希釈水、前記滴定指示薬、前記滴定液、これら上記溶液
    を全て投入される前記容器の重量を測定するための重量
    測定手段を具備したことを特徴とする請求項1または2
    のいずれかに記載の自動滴定装置。
  4. 【請求項4】 前記光センサは、前記滴定指示薬の発色
    に対して補色となる光源又は光学フィルタを具備したこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動
    滴定装置。
JP25832492A 1992-09-28 1992-09-28 自動滴定装置 Pending JPH06109642A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25832492A JPH06109642A (ja) 1992-09-28 1992-09-28 自動滴定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25832492A JPH06109642A (ja) 1992-09-28 1992-09-28 自動滴定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06109642A true JPH06109642A (ja) 1994-04-22

Family

ID=17318668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25832492A Pending JPH06109642A (ja) 1992-09-28 1992-09-28 自動滴定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06109642A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020036929A (ko) * 2000-11-11 2002-05-17 신동수 광센서를 이용한 중화반응 및 반응속도 측정 방법 및 그장치
CN102253164A (zh) * 2011-04-26 2011-11-23 东北电力大学 基于溶液图像技术的水质碱度在线测量装置及其测量方法
CN104007113A (zh) * 2014-06-18 2014-08-27 泸州品创科技有限公司 糟醅酸度的检测方法
EP3249386A1 (de) * 2016-05-24 2017-11-29 AXAGARIUS GmbH & Co. KG Photometer mit quantitativer volumenerfassung
CN113495070A (zh) * 2021-08-30 2021-10-12 四川晟实科技有限公司 一种全自动前处理颜色滴定分析仪及使用方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020036929A (ko) * 2000-11-11 2002-05-17 신동수 광센서를 이용한 중화반응 및 반응속도 측정 방법 및 그장치
CN102253164A (zh) * 2011-04-26 2011-11-23 东北电力大学 基于溶液图像技术的水质碱度在线测量装置及其测量方法
CN104007113A (zh) * 2014-06-18 2014-08-27 泸州品创科技有限公司 糟醅酸度的检测方法
CN104007113B (zh) * 2014-06-18 2016-06-08 泸州品创科技有限公司 糟醅酸度的检测方法
EP3249386A1 (de) * 2016-05-24 2017-11-29 AXAGARIUS GmbH & Co. KG Photometer mit quantitativer volumenerfassung
CN113495070A (zh) * 2021-08-30 2021-10-12 四川晟实科技有限公司 一种全自动前处理颜色滴定分析仪及使用方法
CN113495070B (zh) * 2021-08-30 2023-11-03 四川晟实科技有限公司 一种全自动前处理颜色滴定分析仪及使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0658882A (ja) 自動滴定装置
US8236567B2 (en) Method and apparatus for automated determining of chemical oxygen demand of a liquid sample
US5125747A (en) Optical analytical instrument and method having improved calibration
US7727769B2 (en) Measurement result correction method, urine analysis system, and urine analyzer
CN106769938A (zh) 一种总氮在线分析仪和其检测方法
US9518900B2 (en) Sample preparation system for an analytical system for determining a measured variable of a liquid sample
US7349760B2 (en) System and method for sensing and controlling the concentration of a chemical agent in a solution
US20190242864A1 (en) Water quality sensing
CA2054435C (en) Method of determining the content of hydrogen peroxide in an aqueous solution
JPH06109642A (ja) 自動滴定装置
JPH04130248A (ja) 自動分析装置
CN113390808B (zh) 水质分析装置和水质分析方法
NL1003961C2 (nl) Werkwijze en inrichting voor het bepalen van transmissie van een fluïdum, alsmede sensor geschikt voor een dergelijke inrichting.
EP1197744A2 (en) Solution concentration measuring method and solution concentration measuring aparatus
JPH0433386B2 (ja)
US4715710A (en) Pump colorimetric analyzer
JPH06308131A (ja) データ処理装置
US10345321B2 (en) Automatic analyzer and method
EP4166929A1 (en) Water quality analyzer and water quality analysis method
JP2005189245A (ja) 溶液濃度計測方法および溶液濃度計測装置
CN112304887A (zh) 一种基于窄带led的营养液浓度快速检测设备与方法
WO2004011928A1 (ja) 水中微量成分の測定方法及び装置
CN107063783B (zh) 把液体计量到湿化学分析装置以测定液体样本参数的方法
JP2006071355A (ja) 自動滴定装置
JP7417117B2 (ja) 発光分析装置及び発光分析装置の感度調整方法