JPH06101583A - Ffv用エンジンの燃料加熱制御方法 - Google Patents

Ffv用エンジンの燃料加熱制御方法

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Publication number
JPH06101583A
JPH06101583A JP4254675A JP25467592A JPH06101583A JP H06101583 A JPH06101583 A JP H06101583A JP 4254675 A JP4254675 A JP 4254675A JP 25467592 A JP25467592 A JP 25467592A JP H06101583 A JPH06101583 A JP H06101583A
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JP
Japan
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fuel
turned
heater
time
energization
Prior art date
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Application number
JP4254675A
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English (en)
Inventor
Takamitsu Kashima
隆光 鹿島
Yoichi Saito
陽一 斎藤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06101583A publication Critical patent/JPH06101583A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料の気化を補助する燃料加熱手段に対する
加熱暖機時間及び時期を適正にしてバッテリ消費を抑制
する。 【構成】 キーをイグニッションキーシリンダに差込む
とECUに電源が投入され、燃料中のアルコール濃度M
と冷却水温Tw とから始動不能と判断した場合、冷却水
温Tw とアルコール濃度Mとに基づいてヒータ暖機完了
判別値(加熱暖機時間)Cs を設定し(S212)、こ
のヒータ暖機完了判別値(時間)Cs が、予め設定した
通電開始時期判定値CB より小さい(短い)場合、イグ
ニッションスイッチがONしたときからPTCヒータ
(燃料加熱手段)に対する通電を開始してヒータ暖機を
開始し、また、ヒータ暖機完了判別値(時間)Cs が通
電開始時期判定値CB より大きい(長い)場合、直ちに
ヒータ暖機を開始する。ヒータ暖機を時間によって制御
しているため制御性がよい。またヒータ暖機開始時期が
可変されるためヒータ暖機完了時期がほぼ一定になり始
動時の操作フィーリングが向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッテリ負荷を軽減し
つつ、良好な始動性能を得ることのできるFFV用エン
ジンの燃料加熱制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料事情の悪化、排気清浄化の要
請などにより、従来のガソリンに加えて、代替燃料とし
てのアルコールを同時に使用可能なシステムが実用化さ
れつつあり、このシステムを搭載した自動車などの車輌
(Flexible FuelVehicle,以下、
「FFV」と称する)では、ガソリンは勿論のこと、ア
ルコールとガソリンとの混合燃料、あるいは、アルコー
ルのみで走行が可能なようになっており、このFFVで
使用する燃料アルコール濃度(含有率)は、燃料補給の
際のユーザー事情により、0%(ガソリンのみ)から1
00%(アルコールのみ)の間で変化する。
【0003】この種のFFV用エンジンでは、燃料中の
アルコール濃度が高くなるに従ってアルコール燃料の特
性により、低温で気化し難い、気化潜熱が大きい、引火
点が高い等のために低温始動性が極めて悪くなる問題が
ある。
【0004】このFFV用エンジンの低温始動性を改善
するため、及び、排気ガス対策のために、本出願人は吸
気ポート内のインジェクタからの燃料噴射方向に燃料加
熱手段を配設し、始動時に噴射された燃料を上記燃料加
熱手段で加熱して気化の促進を図る技術を、例えば特開
平3−253746号公報などで提案した。
【0005】上記先行技術は燃料加熱手段としてヒータ
を用い、エンジン始動時の冷却水温と燃料中のアルコー
ル濃度とに基づきFFV用エンジンが始動可能かを判断
し、始動不能の場合にはヒータ通電し、燃料の気化を促
進させて良好な始動性を得るようにしたものである。
【0006】また、上記ヒータなどの燃料加熱手段で
は、燃料噴射開始前に、この燃料加熱手段の表面を燃料
気化可能となる温度まで暖機する必要がある。
【0007】図23に示すタイムチャートに従って従来
の燃料加熱制御の一例を説明する。イグニッションスイ
ッチをONすると燃料中のアルコール濃度とエンジン温
度とに基づき始動判定を行い、始動不能、すなわち、燃
料加熱手段により燃料を加熱する必要がある場合、ま
ず、インジェクタの燃料噴射方向に対設する燃料加熱手
段に対して通電を開始するとともに、スタータモータに
対する通電を禁止し、燃料加熱手段に対し加熱暖機を開
始する(経過時間t0 )。
【0008】したがって、この加熱暖機期間中に(経過
時間t1 )スタータスイッチをONしてもスタータモー
タに通電されずエンジンは起動しない。
【0009】そして、加熱暖機期間が所定に経過した
後、スタータモータに対する通電を許可し、そのとき、
スタータスイッチがONされていればスタータモータが
駆動してクランキングが開始される(経過時間t2 )。
【0010】その後、エンジンが起動しスタータスイッ
チをOFFすると上記スタータモータの駆動も停止する
(経過時間t3 )。
【0011】一方、エンジン温度が比較的低い場合、加
熱暖機期間経過後も、所定エンジン温度に上昇するまで
上記燃料加熱手段に対し通電を続行し、燃料加熱手段に
よってインジェクタからの噴射燃料を加熱して燃料の気
化を補助する(経過時間t2〜t4 )。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の燃
料加熱制御では、燃料加熱手段に対する加熱暖機の開始
がイグニッションスイッチをONしたときと一義的に決
められているため加熱暖機完了時期(クランキング開始
時期)が一定せず、始動操作フィーリングが悪い。
【0013】また加熱暖機完了時期を、燃料加熱手段の
消費電流を検出し、温度上昇の飽和状態に達したときの
消費電流に相当する基準値と比較して判断するもので
は、この基準値が燃料中のアルコール濃度が高く、しか
も、極低温時であっても充分な加熱暖機が行われるよう
な一義的な値として設定されているため、全体として加
熱暖機が長時間化する傾向にあり、バッテリ消費が増大
し、バッテリ上りを起因してしまう。
【0014】また、バッテリ電圧が低いときに燃料加熱
手段に対し通電すると、クランキング時のスタータ駆動
電圧を確保することができず、エンジン起動不能となる
不都合が生じる。
【0015】さらに、燃料加熱手段の消費電流から加熱
暖機完了と判断するものでは電流センサを別途必要とす
るため部品点数が増加するばかりではなく、加熱暖機完
了を間接的に計測しているに過ぎないため、最適な加熱
暖機時間を設定することが困難である。
【0016】その上、加熱暖機完了後も燃料の気化を補
助するために燃料加熱手段に対して通電を続行する場
合、加熱暖機完了後所定時間内にクランキングされてエ
ンジン運転されなければ、オルタネータ等によるバッテ
リ充電がなされず、燃料加熱手段に対する継続的な通電
によりバッテリの消耗が著しくなり、バッテリ上りを起
因してしまう。
【0017】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、第一の目的は燃料加熱手段に対する最適な加熱暖機
時間を設定することができるばかりでなく、電流センサ
を不要にして部品点数の削減を図るFFV用エンジンの
燃料加熱制御方法を提供することにある。
【0018】本発明の第二の目的は、上記第一の目的に
加え、始動時の操作フィーリングが向上するFFV用エ
ンジンの燃料加熱制御方法を提供することにある。
【0019】本発明の第三の目的は、上記第一の目的に
加え、エンジン温度、燃料中のアルコール濃度にかかわ
らず、燃料加熱手段に対する加熱暖機完了時期を略同一
にすることができて、始動操作フィーリングをより向上
させることのできるFFV用エンジンの燃料加熱制御方
法を提供することにある。
【0020】本発明の第四の目的は、上記第二あるいは
第三の目的に加え、燃料加熱手段に対する加熱通電によ
るバッテリ上りを防止し、エンジン起動不能になるのを
回避することのできるFFV用エンジンの燃料加熱制御
方法を提供することにある。本発明の第五の目的は、簡
単な制御でバッテリ上りを有効に回避することのできる
FFV用エンジンの燃料加熱制御方法を提供することに
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るため、本発明による第一のFFV用エンジンの燃料加
熱制御方法は、キースイッチがオンしたときの燃料中の
アルコール濃度とエンジン温度とに基づいて始動可能か
を判断する手順と、始動不能と判断した場合、アルコー
ル濃度とエンジン温度とに基づいて、インジェクタの燃
料噴射方向に対設する燃料加熱手段に対する加熱暖機時
間を設定する手順とを備えるものである。
【0022】上記第二の目的を達成するため本発明によ
る第二のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法は、キー
スイッチがオンしたときの燃料中のアルコール濃度とエ
ンジン温度とに基づいて始動可能かを判断する手順と、
始動不能と判断した場合、アルコール濃度とエンジン温
度とに基づいて、インジェクタの燃料噴射方向に対設す
る燃料加熱手段に対する加熱暖機時間を設定する手順
と、上記燃料加熱手段に対する上記加熱暖機時間と予め
設定した通電開始時期判定値とを比較し、上記加熱暖機
時間が上記通電開始時期判定値より長い場合、上記キー
スイッチがオンしたときから上記燃料加熱手段に対して
通電を開始し、また上記加熱暖機時間が上記通電開始時
期判定値より短い場合、イグニッションスイッチがオン
したときから上記燃料加熱手段に対して通電を開始する
手順とを備えるものである。
【0023】上記第三の目的を達成するため本発明によ
る第三のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法は、ドア
が開かれたかを判断する手順と、ドアが開かれたと判断
した場合、燃料中のアルコール濃度とエンジン温度とに
基づいて始動可能かを判断する手順と、始動不能と判断
した場合、アルコール濃度とエンジン温度とに基づい
て、インジェクタの燃料噴射方向に対設する燃料加熱手
段に対する加熱暖機時間を設定する手順と、上記燃料加
熱手段に対する上記加熱暖機時間と予め設定した第1の
通電開始時期判定値およびこの第1の通電開始時期判定
値より短時間の第2の通電開始時期判定値とを比較し、
上記加熱暖機時間が上記第1の通電開始時期判定用値よ
り長い場合、ドアを開いたときから上記燃料加熱手段に
対して通電を開始し、上記加熱暖機時間が上記第1の通
電開始時期判定値より短く且つ上記第2の通電開始時期
判定値より長い場合、キースイッチをオンしたときから
上記燃料加熱手段に対して通電を開始し、あるいは上記
加熱暖機時間が上記第2の通電開始時期判定用値より短
い場合イグニッションスイッチがオンしたときから上記
燃料加熱手段に対して通電を開始する手順とを備えるも
のである。
【0024】上記第四の目的を達成するため本発明によ
る第四のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法は、前記
第一,第二,第三のFFV用エンジンの燃料加熱制御方
法のいずれかに記載の発明に、バッテリ電圧が通電可能
電圧よりも低い場合には、前記燃料加熱手段に対して通
電を停止する手順を備えることを付加したものである。
【0025】上記第五の目的を達成するため本発明によ
る第五のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法は、前記
第二のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法に記載の発
明に、前記燃料加熱手段に対する加熱暖機完了後、イグ
ニッションスイッチがオンしているかを判断する手順
と、イグニッションスイッチがオンしていない場合、上
記燃料加熱手段に対する継続的な通電を停止する手順と
を備えることを付加したものである。
【0026】同様に上記第五の目的を達成するため本発
明による第六のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法
は、前記第三のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法に
記載の発明に、前記燃料加熱手段に対する加熱暖機完了
後、イグニッションスイッチあるいはキースイッチがオ
ンしているかを判断する手順と、始動可能と判断した場
合でドアが開かれたと判断した後設定時間以内にイグニ
ッションスイッチあるいはキースイッチがオンしたかを
判断する手順との少くとも一方の手順と、イグニッショ
ンスイッチあるいはキースイッチがオンしていないと判
断した場合、上記燃料加熱手段に対して通電を停止する
手順とを備えることを付加したものである。
【0027】同様に上記第五の目的を達成するため本発
明による第七のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法は
前記第三のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法に記載
の発明に、ドアが開かれたと判断した後設定時間以内に
イグニッションスイッチあるいはキースイッチがオンし
たかを判断する手順と、イグニッションスイッチあるい
はキースイッチがオンしていないと判断した場合、上記
燃料加熱手段に対して通電を停止する手順とを備えるこ
とを付加したものである。
【0028】
【作 用】上記第一のFFV用エンジンの燃料加熱制御
方法では、キースイッチがオンされたとき、燃料中のア
ルコール濃度とエンジン温度とに基づき始動判定を行
い、始動不能の場合にはアルコール濃度とエンジン温度
とに基づいて燃料加熱手段に対する加熱暖機時間が設定
される。
【0029】上記第二のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法では、始動不能と判定され燃料中のアルコール濃
度とエンジン温度とに基づき設定された加熱暖機時間
が、予め設定された通電開始時期判定値よりも長い場合
には、キースイッチがオンしたときから燃料加熱手段に
対し通電が開始され、また、上記通電開始時期判定値よ
りも短い場合には、イグニッションスイッチがオンした
ときから燃料加熱手段に対し通電が開始される。
【0030】上記第三のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法では、始動不能と判定され燃料中のアルコール濃
度とエンジン温度とに基づき設定された加熱暖機時間
が、予め設定された第1の通電開始時期判定値および第
1の通電開始時期判定値よりも小さい第2の通電開始時
期判定値と比較される。そして、上記加熱暖機時間が、
第1の通電開始時期判定値よりも長い場合には、ドアが
開かれたときから燃料加熱手段に対し通電が開始され、
また、第1の通電開始時期判定値よりも短く且つ第2の
通電開始時期判定値よりも長い場合には、キースイッチ
がオンしたときから燃料加熱手段に対して通電が開始さ
れ、さらに、第2の通電開始時期判定値よりも短い場合
には、イグニッションスイッチがオンしたときから燃料
加熱手段に対し通電が開始される。
【0031】上記第四のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法では、上記第一、第二、あるいは第三のFFV用
エンジンの燃料加熱制御方法に加え、バッテリ電圧が通
電可能電圧により低い場合、燃料加熱手段に対する通電
が停止される。
【0032】上記第五のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法では、上記第二のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法に加え、加熱暖機完了後、イグニッションスイッ
チがオンしていない場合、燃料加熱手段に対する通電が
停止される。
【0033】上記第六のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法では、上記第三のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法に加え、加熱暖機完了後と、始動可能でありドア
が開かれてから設定時間内との少くとも一方の条件のも
とで、イグニッションスイッチあるいはキースイッチが
オンしていない場合、燃料加熱手段に対する通電が停止
される。
【0034】上記第七のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法では、上記第三のFFV用エンジンの燃料加熱制
御方法に加え、ドアが開かれてから設定時間内にイグニ
ッションスイッチあるいはキースイッチがオンしていな
い場合、燃料加熱手段に対する通電が停止される。
【0035】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0036】図1〜図15は本発明の第一実施例を示
し、図1,図2はヒータ制御ルーチンを示すフローチャ
ート、図3はイニシャライズルーチンを示すフローチャ
ート、図4はタイマールーチンを示すフローチャート、
図5はスタータモータ制御ルーチンを示すフローチャー
ト、図6はスタータスイッチON→OFF割込みルーチ
ンを示すフローチャート、図7は燃料噴射制御ルーチン
を示すフローチャート、図8はエンジン制御系の全体概
略図、図9は制御装置の回路構成図、図10はイグニッ
ションキースイッチの接続構成表及び回路図、図11は
ヒータ暖機完了判別値テーブルの概念図、図12は燃料
中のアルコール濃度とヒータ暖機時間との関係を冷却水
温別に示す特性図、図13はアルコール濃度と温度条件
によって決定される始動可能領域と始動不能領域とを示
す概念図、図14は始動可能判定値テーブルの概念図、
図15は始動可能領域と始動不能領域におけるヒータ制
御状態を示すタイムチャートである。
【0037】図8において、符号1はFFV用エンジン
で、図においては水平対向型エンジンを示す。このエン
ジン1のシリンダヘッド2に吸気ポート2aと排気ポー
ト2bとが形成されている。この吸気ポート2aにはイ
ンテークマニホルド3が連通され、このインテークマニ
ホルド3の上流にエアチャンバ4を介してスロットル通
路5が連通されている。このスロットル通路5の上流側
には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けられ、
このエアクリーナ7が吸入空気の取り入れ口であるエア
インテークチャンバ8に連通されている。
【0038】また、上記排気ポート2bにエキゾースト
マニホルド9を介して排気管10が連通され、この排気
管10に触媒コンバータ11が介装されてマフラ12に
連通されている。一方、上記スロットル通路5にスロッ
トルバルブ5aが設けられ、このスロットル通路5の直
上流の上記吸気管6にインタークーラ13が介装され、
さらに、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の下流側に
レゾネータチャンバ14が介装されている。
【0039】また、上記レゾネータチャンバ14と上記
インテークマニホルド3とを連通して上記スロットルバ
ルブ5aの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通
路15に、アイドルスピードコントロールバルブ(IS
CV)16が介装されている。
【0040】さらに、このISCV16の直下流側に、
吸気圧が負圧のとき開弁し、また後述するターボチャー
ジャ18によって過給されて吸気圧が正圧になったとき
閉弁するチェックバルブ17が介装されている。
【0041】また、符号18はターボチャージャで、排
気側のタービンホイール18aと吸気側のコンプレッサ
ホイール18bとがタービンシャフト18cを介して連
結されている。また、上記ターボチャージャ18の排気
側に設けたウエストゲート弁19に、ウエストゲート弁
作動用アクチュエータ20が連設されている。このウエ
ストゲート弁作動用アクチュエータ20は、ダイヤフラ
ムにより2室に仕切られ、一方が過給圧制御手段の一例
であるウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁
21に連通される圧力室を形成し、他方が上記ウエスト
ゲート弁19を閉方向に付勢するスプリングを収納した
スプリング室を形成している。
【0042】上記ウエストゲート弁制御用デューティソ
レノイド弁21は、上記レゾネータチャンバ14と上記
ターボチャージャ18の上記コンプレッサホイール18
bの下流とを連通する通路に介装されており、後述する
制御装置(ECU)50から出力される制御信号のデュ
ーティ比rに応じて、上記レゾネータチャンバ14側の
圧力と上記コンプレッサホイール18bの下流側の圧力
とを調圧して上記ウエストゲート弁作動用アクチュエー
タ20の圧力室に供給し、このウエストゲート弁作動用
アクチュエータ20を動作させ、ウエストゲート弁19
による排気ガスリリーフを調整して上記ターボチャージ
ャ18による過給圧を制御する。
【0043】また、上記インテークマニホルド3に絶対
圧センサ22が通路22aを介して連通され、この通路
22aに吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁22bが
介装されている。この吸気管圧力/大気圧切換ソレノイ
ド弁22bは絶対圧センサ22をインテークマニホルド
3側と大気側とに選択的に連通させるもので、絶対圧セ
ンサ22とインテークマニホルド3とが連通されること
で吸気管圧力(過給時には過給圧)を検出することがで
きる。
【0044】さらに、上記インテークマニホルド3の各
気筒の各吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ23
が臨まされ、このインジェクタ23の燃料噴射方向に燃
料気化を補助するための燃料加熱手段の一例であるPT
C(Positive Temperature Co
efficient)ヒータ3aが対設されている。ま
た、上記シリンダヘッド2の各気筒毎に、その先端を燃
焼室に露呈する点火プラグ24aが取付けられ、この点
火プラグ24aに連設する点火コイル24bにイグナイ
タ31が接続されている。
【0045】上記インジェクタ23に、燃料タンク32
内に設けたインタンク式の燃料ポンプ33から燃料通路
34に介装した燃料フィルタ34aを経て燃料が圧送さ
れ、プレッシャレギュレータ35にて調圧される。な
お、上記燃料タンク32内には、ガソリンのみの燃料、
アルコールのみの燃料、あるいは、アルコールとガソリ
ンとの混合燃料、すなわち、ユーザーの燃料補給の際の
事情によりアルコール濃度Mが0%から100%の間で
変化する燃料が貯留されている。
【0046】また、上記燃料通路34に燃料中のアルコ
ール濃度Mを検出するアルコール濃度センサ37が取付
けられている。このアルコール濃度センサ37としては
静電容量式、抵抗検出式、光学式など種々のものが考え
られる。
【0047】また、上記吸気管6の上記エアークリーナ
7の直下流に、吸入空気量センサ(図においては熱式エ
アフローメータ)41が介装され、上記スロットルバル
ブ5aにスロットル開度センサ42が連設されている。
さらに、上記エンジン1のシリンダブロック1aにノッ
クセンサ43が取付けられるとともに、このシリンダブ
ロック1aの左右両バンクを連通する冷却水通路44に
水温センサ45が臨まされ、上記排気管10の上記エキ
ゾーストマニホルド9の集合部にO2 センサ46が臨ま
されている。
【0048】また、前記エンジン1のクランクシャフト
1bにクランクロータ25が軸着され、このクランクロ
ータ25の外周に、電磁ピックアップなどからなるクラ
ンク角センサ26が対設されている。さらに、上記エン
ジン1のカムシャフト1cに連設するカムロータ27
に、電磁ピックアップなどからなる気筒判別用のカム角
センサ28が対設されている。尚、上記クランク角セン
サ26及び前記カム角センサ28は、電磁ピックアップ
などの磁気センサに限らず、光センサなどでも良い。
【0049】上記クランクロータ25の外周には各気筒
に対応して突起(あるいはスリット)が所定間隔毎に形
成されており、後述するECU50では上記クランク角
センサ26で検出した突起(あるいはスリット)の間隔
時間からエンジン回転数NEを算出し、また特定の突起
(あるいはスリット)が点火時期および燃料噴射開始時
期を設定する際の基準クランク角となる。
【0050】一方、上記カムロータ27の外周には気筒
判別用の突起(あるいはスリット)が形成されており、
上記ECU50では上記カム角センサ28からの上記突
起(あるいはスリット)を検出するパルスの割込みから
気筒判別を行う。
【0051】また、図9において符号50はマイクロコ
ンピュータなどからなる制御装置(ECU)で、CPU
51,ROM52,RAM53、バックアップRAM5
4、及びI/Oインターフェース55がバスライン56
を介して互いに接続されている。
【0052】また、上記ECU50内には定電圧回路5
9が内蔵されており、この定電圧回路59がECUリレ
ー60のリレー接点を介してバッテリ57に接続され、
また、このECUリレー60のリレーコイルがキースイ
ッチ61を介して上記バッテリ57に接続されている。
上記キースイッチ61がONすると上記ECUリレー6
0の接点がONしバッテリ57の電圧が上記定電圧回路
59に供給され、この定電圧回路59からECU50の
各部に安定化電圧が供給される。一方、バックアップR
AM54には上記定電圧回路59から常時バックアップ
電圧が印加されている。また、上記バッテリ57に、燃
料ポンプリレー62のリレー接点を介して燃料ポンプ3
3が接続されている。
【0053】また、上記バッテリ57にスタータスイッ
チ63、ヒータリレー64のリレー接点が接続されてい
る。さらに、上記スタータスイッチ63にスタータモー
タリレー65のリレー接点を介してスタータモータ66
が接続され、一方、上記ヒータリレー64のリレー接点
に上記PTCヒータ3aが接続されている。
【0054】一方、上記ECU50の上記I/Oインタ
ーフェース55の入力ポートには、スタータスイッチ6
3、アルコール濃度センサ37、吸入空気量センサ4
1、クランク角センサ26、カム角センサ28、スロッ
トル開度センサ42、水温センサ45、O2 センサ4
6、絶対圧センサ22、ノックセンサ43、車速センサ
47、イグニッションスイッチ49が接続され、さらに
バッテリ57が接続されてバッテリ電圧がモニタされ
る。
【0055】図10に示すように、上記キースイッチ6
1はキーをイグニッションキーシリンダに差込むとON
し、また、上記スタータスイッチ63はイグニッション
キーシリンダに差込んだキーをスタータ(ST)端子位
置に回したときにONし、さらに、上記イグニッション
スイッチ49はイグニッションキーシリンダに差込んだ
キーをイグニッション(IG)端子ON端子)位置ある
いはスタータ(ST)端子位置に回したときにONす
る。
【0056】また、上記I/Oインターフェース55の
出力ポートには、イグナイタ31が接続され、さらに、
駆動回路58を介してISCV16、インジェクタ2
3、燃料ポンプリレー62のリレーコイル、ヒータリレ
ー64のリレーコイル、スタータモータリレー65のリ
レーコイル、ウエストゲート弁制御用デューティソレノ
イド弁21、吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁22
b、及び図示しないインストルメントパネルに配設し、
ヒータ暖機状態を示すヒータチェックランプ48aとバ
ッテリ電圧の低下を表示するバッテリチェッククランプ
48bが接続されている。
【0057】上記ROM52には制御プログラム、各種
マップ類などの固定データが記憶されており、また、上
記RAM53およびバックアップRAM54にはデータ
処理した後の上記各センサ類、スイッチ類の出力信号、
及び、CPU51で演算処理したデータが格納されてい
る。
【0058】上記CPU51では、キースイッチ61が
ONされると、上記ROM52に記憶されている制御プ
ログラムに従い、始動判定を行ない、判定結果に応じ
て、PTCヒータ3aへの通電・非通電を制御するとと
もに、空燃比制御、点火時期制御、過給圧制御などのエ
ンジン制御を行なう。
【0059】次に、上記ECU50によるヒータ制御、
スタータモータ制御および燃料噴射制御等について図1
〜図7のフローチャートに従って説明する。
【0060】イグニッションキーシリンダにキーを差込
むとキースイッチ61がONし、ECU50へ電源が投
入される。すると、まず図3のイニシャライズルーチン
が初回のみ起動され、ステップ(以下「S」と略称)1
01で、システムをイニシャライズ(各フラグクリア、
カウント値クリア、各I/Oポートの出力値を0)し、
ルーチンを終了する。
【0061】図1,図2のフローチャートは、上記イニ
シャライズルーチンが終了した後、所定時間毎に繰返さ
れるヒータ制御ルーチンで、まず、S201で始動判別
終了フラグF1 を参照し、F1 =0の場合キースイッチ
61をONした後の最初のルーチンと判断し初回制御を
行うべくS202へ進む。また、F1 =1の場合2回目
以降のルーチンと判断しS203へ進む。
【0062】以下においては、まず初回のヒータ制御ル
ーチンについて説明し、次いで2回目以降のヒータ制御
ルーチンについて説明する。
【0063】上記S201でF1 =0と判断されて、S
202へ進むと、スタータモータ通電禁止フラグFSTを
セット(FST←1、スタータモータ通電禁止)した後、
S204へ進み燃料ポンプリレー62に対するI/Oポ
ート出力値G1 を1とし、燃料ポンプリレー62をON
させて燃料ポンプ33を駆動させ、S205で上記始動
判別終了フラグF1 をセット(F1 ←1)した後、S2
06へ進む。
【0064】S206へ進むとアルコール濃度センサ3
7で検出した燃料中のアルコール濃度Mに基づいて始動
可能判定値テーブルTBTes を検索し、始動可能判定値
Tesを直接あるいは補間計算により設定する。
【0065】図13に示すように、この始動可能判定値
テーブルTBTes は実験などにより特定した2つの領
域、すなわち、インジェクタ23から噴射する燃料をP
TCヒータ3aにより加熱せずに始動可能な領域と、そ
のままでは始動不能な領域とに区分し、これらの領域の
境界温度を示すもので、図14に示すように、ROM5
2の一連のアドレスから構成された始動可能判定値テー
ブルTBTes にアルコール濃度Mをパラメータとして予
め記憶しておくものである。
【0066】これにより水温センサ45によって検出し
たエンジン温度を代表する冷却水温Tw がそのときのア
ルコール濃度Mに応じて設定される始動可能判定値Tes
以下か否かによってエンジンが始動可能かを判別するこ
とができ、S207では、上記冷却水温Tw と、上記始
動可能判定値Tesとを比較し、エンジンが始動可能かを
判定する。
【0067】S207で、Tw >Tesの場合、PTCヒ
ータ3aにより燃料を加熱せずに始動可能と判断し、S
208へ進み、スタータモータ通電禁止フラグFSTをク
リアしてスタータモータリレー65への通電を許可した
後、ルーチンを抜ける。
【0068】一方、上記S207で、Tw ≦Tesの場
合、始動不能と判断し、S209へ進みバッテリ電圧E
と予め設定したヒータ通電可能電圧Es とを比較し、E
≦Esの場合、S210へ進みバッテリチェックランプ
48bに対するI/Oポート出力値G5 を1とし、バッ
テリチェックランプ48bを点灯させ運転者に電圧不足
を知らせた後、上記S208へ戻る。
【0069】ところで、上記S207で始動不能と判定
された場合、本来、PTCヒータ3aに通電しヒータ暖
機することでPTCヒータ3aの表面温度を充分上昇さ
せた後、クランキングを許可し、噴射燃料の気化促進を
図る必要があるが、バッテリ電圧Eが低下している場
合、PTCヒータ3aに対し通電しても上記PTCヒー
タ3aを充分に加熱させることができないばかりか、ヒ
ータ通電するとスタータモータ66の駆動電圧を確保で
きなくなりクランキングに支障を来す。そのため、バッ
テリ電圧Eが低い場合にはPTCヒータ3aに対し通電
することなく、S208へ戻りスタータモータ66への
通電を許可する。
【0070】また、S209でE>Es の場合にはS2
11へ進んで、始動不能時制御フラグF4 をセットした
後、S212へ進み、冷却水温Tw と燃料中のアルコー
ル濃度Mとに基づきヒータ暖機完了判別値テーブルTB
CSからヒータ暖機完了判別値Cs を直接あるいは補間計
算により設定する。
【0071】図11に示すように上記ヒータ暖機完了判
別値テーブルTBCSは、予め実験等により燃料中のアル
コール濃度M及び冷却水温Tw に基づきヒータに対して
適切な加熱暖機時間(ヒータ暖機時間)を求め、この加
熱暖機時間に相当するヒータ暖機完了判別値Cs を、冷
却水温Tw 及びアルコール濃度MをパラメータとしてR
OM52の一連のアドレスにストアしておくものであ
る。なお、上記ヒータ暖機完了判別値テーブルTBCSに
は、冷却水温Tw が低いほどヒータ加熱完了のためのヒ
ータ暖機時間を長くする必要があるので大きな値のヒー
タ暖機完了判別値Cs が格納されており、また、燃料中
のアルコール濃度Mが高いほど気化潜熱が大きいためヒ
ータ加熱完了時のヒータ温度を高めるべくヒータ暖機時
間を長くする必要があるので大きな値のヒータ暖機完了
判別値Cs が格納されている。
【0072】上記ヒータ暖機時間はヒータ容量、エンジ
ン形式毎に相違するが燃料中のアルコール濃度Mによる
ヒータ暖機時間の具体例を示せば、図12の通りであ
る。図12(a)は冷却水温Tw が−25℃の場合、同
図(b)は冷却水温Tw が0℃の場合を示す。
【0073】そして、S212からS213へ進むと上
記ヒータ暖機完了判別値Cs と予め設定した通電開始時
期判定値CB (例えば3sec 相当)とを比較し、Cs ≦
CBの場合S214へ進みPTCヒータ3aに対する通
電をイグニッションスイッチ49がONしたときから開
始すべくイグニッションスイッチ判別指示フラグF3を
セットしてルーチンを抜ける。また、Cs >CB の場
合、直ちにヒータ暖機を開始すべくS215へ進みヒー
タ暖機時間カウントフラグF2 をセットし、S216で
ヒータチェックランプ48aに対するI/Oポート出力
値G2 を1とし、ヒータチェックランプ48aを点灯さ
せ、運転者にヒータ暖機中であることを知らせる。
【0074】その後、S217でヒータリレー64のリ
レーコイルに対するI/Oポート出力値G3 を1として
ヒータリレー64をONさせ、PTCヒータ3aに対し
て通電しヒータ暖機を行いルーチンを抜ける。
【0075】初回のヒータ制御ルーチンのS205で始
動判別終了フラグF1 がセットされるため、2回目以降
ではS201からS203へ進み、始動不能時制御フラ
グF4 を参照し、F4 =1の場合には始動不能と判断し
てS218へ進み、また、F4 =0の場合にはヒータ暖
機完了あるいは始動可能と判断し、S219へ進む。S
218へ進むと、イグニッションスイッチ判別指示フラ
グF3 を参照し、F3 =0の場合ヒータ暖機中と判断し
てS220へ進み、F3 =1の場合ヒータ暖機待機中と
判断してS221へ進む。
【0076】S220へ進むと、後述するタイマールー
チンでカウントアップするヒータ暖機時間カウント値C
1 と上記ヒータ暖機完了判別値Cs とを比較し、C1 ≦
Csの場合ヒータ暖機継続と判断してルーチンを抜け
る。また、C1 >Cs の場合ヒータ暖機完了と判断し、
S222〜S224でヒータ暖機時間カウントフラグF
2 、始動不能時制御フラグF4 をそれぞれクリアすると
ともにヒータチェックランプ48aに対するI/Oポー
ト出力値G2 を0としてヒータチェックランプ48aを
消灯した後、S208へ戻り、スタータモータ通電禁止
フラグFSTをクリアしてスタータモータリレー65への
通電を許可した後、ルーチンを抜ける。
【0077】また、上記S218からS221へ進む
と、イグニッションスイッチ49がONかを判断し、O
Nの場合、ヒータ暖機を開始すべくS225で上記イグ
ニッションスイッチ判別指示フラグF3 をクリアしてS
215へ戻る。OFFの場合ヒータ暖機を待機したまま
ルーチンを抜ける。
【0078】一方、S203でF4 =0、すなわち、ヒ
ータ暖機完了あるいは始動可能と判断してS219へ進
むと、イグニッションスイッチ49がONかを判断し、
OFFの場合S228へジャンプし、ヒータリレー64
のコイルに対するI/Oポート出力値G3 を0としヒー
タリレー64をOFFにしPTCヒータ3aに対する通
電を停止してルーチンを抜ける。
【0079】上記S219でイグニッションスイッチ4
9がOFFの場合、暖機完了後のルーチンであれば運転
者はエンジンを起動する意思がないと判断でき、また、
初回ルーチンの始動可能判定(S207)において始動
可能と判断された場合は少なくともイグニッションスイ
ッチ49がONされるまで強制的にPTCヒータ3aを
非通電とする。このように、一定条件下においてヒータ
非通電とすることでバッテリの消耗を抑制することがで
きる。
【0080】一方、上記S219でイグニッションスイ
ッチ49がONと判断されると、イグニッションスイッ
チON後のヒータ制御を行うべく、S226へ進み、冷
却水温Tw と燃料気化可能温度TLA4 (壁面付着燃料が
気化可能となる壁面温度に相当する冷却水温で、例えば
25℃、但し、Tes<TLA4 )とを比較し、Tw >TLA
4 の場合、PTCヒータ3aの表面に付着した燃料が液
滴しても吸気ポート壁面温度で気化可能でありPTCヒ
ータ3a通電による加熱不要と判断してS227へ進
み、現運転状態がアイドルかを判断する。アイドルの判
定条件は、例えばスロットル開度と車速とに基づいて判
断し、スロットル全閉かつ車速センサ47で車速V=0
と検出された場合アイドルと判断する。
【0081】上記S227で非アイドルと判断されると
S228へ進み、上述したようにヒータリレー64のリ
レーコイルに対するI/Oポート出力値G3 を0としヒ
ータ非通電としてルーチンを抜ける。
【0082】また、上記S226でTw ≦TLA4 と判断
され、あるいは、S227で現運転状態がアイドルと判
断されると、それぞれのステップからS229へ進み、
バッテリ電圧Eと予め設定したヒータ通電可能電圧ES
とを比較し、E≦ES の場合、バッテリ電圧不足と判断
しS230へ進み、バッテリチェックランプ48bに対
するI/Oポート出力値G5 を1とし、バッテリチェッ
クランプ48bを点灯して運転者に電圧不足を知らせた
後、上記S228へ戻る。
【0083】一方、S229でE>ES と判断されてS
231へ進むと上記バッテリチェックランプ48bに対
するI/Oポート出力値G5 を0とした後、S217へ
戻りヒータ通電する。例えば初回ルーチンのS209に
おいて電圧不足と判断されて上記バッテリチェックラン
プ48bに対するI/Oポート出力値G5 を1とした場
合であっても、エンジン起動後にオルタネータ等による
充電によってバッテリ電圧が回復したときには上記S2
31でI/Oポート出力値G5 を0とすることで、バッ
テリチェックランプ48bを消灯させる。
【0084】すなわち、エンジン起動後であっても、T
w ≦TLA4 の場合、PTCヒータ3aの表面に付着した
燃料が吸気ポート内壁等に滴下しても壁面温度が低く気
化が困難であり、また、アイドル運転時の燃料噴射量は
少なく、この燃料が上記PTCヒータ3aに衝突すると
気化潜熱によりPTCヒータ3aの表面温度が低下して
噴射燃料量に対し相対的に多くの燃料が液滴化し、燃焼
室への燃料供給が不規則になって燃焼状態が悪化するの
でアイドル不安定を招く。そのため、このような場合は
PTCヒータ3aに対して通電し加熱して燃料の気化を
促進する。
【0085】このように、このヒータ制御ルーチンによ
れば、冷却水温度Tw と燃料中のアルコール濃度Mに基
づいて設定したヒータ暖機時間が比較的長い場合、キー
をイグニッションキーシリンダに差込んだときに(キー
スイッチ61がON)ヒータ暖機が開始され、また、ヒ
ータ暖機時間が短い場合、イグニッションスイッチ49
がONされたときにヒータ暖機が開始されるようにした
ので、始動時におけるヒータ暖機完了までの待ち時間が
ほぼ一定になるため始動操作フィーリングが良い。
【0086】また、バッテリ電圧Eを常時検出し、所定
電圧値以上の場合のみヒータ通電しているので、ヒータ
通電時間を計時するだけでPTCヒータ3aの表面温度
上昇を推定することができる。したがって適切なヒータ
暖機時間を容易に割出すことができ、始動不能と判断さ
れたとき、特に、燃料中のアルコール濃度Mが低い場
合、あるいはエンジン温度(冷却水温)が極低温以外の
場合にはヒータ暖機時間を短く設定して、バッテリ消費
を抑制することができる。
【0087】また、図4に示すフローチャートは上記ヒ
ータ制御ルーチンのS220で読出すヒータ暖機時間カ
ウント値C1 を設定するタイマールーチンで、イニシャ
ライズルーチンが終了した後、設定時間毎に繰返され
る。
【0088】まず、S301で上記ヒータ制御ルーチン
で設定されるヒータ暖機時間カウントフラグF2 の値を
読出し、F2 =1(カウント許可)の場合S302へ進
みヒータ暖機時間カウント値C1 をカウントアップし
(C1 ←C1 +1)、ルーチンを抜ける。また、F2 =
0の場合S203へ進みヒータ暖機時間カウント値C1
をクリアし、ルーチンを抜ける。
【0089】また、図5に示すフローチャートは、スタ
ータモータ制御ルーチンで、イニシャライズルーチン終
了後、スタータスイッチ63がON時のみ所定時間毎に
繰返される。
【0090】まず、S401でスタータモータ通電禁止
フラグFSTの値を読出し、スタータモータ66への通電
が許可されているかを判断する。
【0091】FST=0、すなわち、スタータモータ66
への通電が許可されている場合、S402へ進みスター
タモータリレー65に対するI/Oポート出力値G4 を
1としてスタータモータリレー65をONさせ、スター
タモータ66の駆動によりエンジンをクランキングさせ
てルーチンを抜ける。
【0092】一方、S401でFST=1、すなわち、ス
タータモータ66への通電が禁止されている場合、S4
03へ進み、上記スタータモータリレー65に対するI
/Oポート出力値G4 を0とし、スタータモータリレー
65をOFFしスタータ66を駆動不可としてルーチン
を抜ける。
【0093】一方、図6に示すフローチャートはスター
タスイッチ63がON→OFFされると割込み起動する
スタータスイッチON→OFF割込みルーチンで、S5
01でスタータモータリレー65に対するI/Oポート
出力値G4 を0とし、スタータモータリレー65をOF
Fさせてルーチンを抜ける。
【0094】また、図7に示すフローチャートは燃料噴
射制御ルーチンで、イニシャライズルーチン終了後に所
定時間毎に繰返される。
【0095】まず、S601でエンジン回転数Nが
“0”か否か、すなわち、エンジンが回転しているか否
かを判別する。そして、N=0でエンジンが停止してい
る場合には、S602へ進み、燃料噴射パルス幅Ti を
0として(Ti ←0)、ルーチンを抜け、N≠0のとき
にはS601からS603へ進み、燃料噴射パルス幅演
算ルーチンを呼出し、吸入空気量Q、エンジン回転数
N、アルコール濃度M等に応じて設定した目標空燃比、
および空燃比フィードバック補正係数等から最適な燃料
噴射パルス幅Ti を求めS604で、上記燃料噴射パル
ス幅Ti をセットして、ルーチンを抜ける。このセット
された燃料噴射パルス幅Ti に相当する駆動パルスが所
定タイミングに噴射対象気筒のインジェクタ23へ出力
されて燃料噴射が行われる。
【0096】次に、図15に示すタイムチャートに従っ
て、PTCヒータ3aに対する通電制御、ヒータチェッ
クランプ48aに対する出力制御、スタータモータ通電
禁止フラグFSTの設定、及びスタータモータリレー65
のON/OFF制御の一例を説明する。
【0097】同図(a)はキースイッチ61をONした
ときの冷却水温Tw が、燃料中のアルコール濃度Mに基
づいて設定した始動可能判定値Tesと設定値TLA4 (燃
料気化可能温度)とに対し、TLA4 ≧Tw >Tesのとき
の制御例で、同図(b)はTw ≦Tesでヒータ暖機完了
判別値Cs が通電開始時期判定値CB に対し、Cs >C
B のとき、すなわち、燃料中のアルコール濃度Mが高
く、しかも、極低温時の制御例で、同図(c)はTw ≦
Tes,かつCs ≦CB のとき、すなわち、始動不能であ
っても、燃料中のアルコール濃度Mが低いとき、あるい
は、エンジン温度が極低温以外のときの制御例である。
【0098】まず、同図(a)の制御動作について説明
する。
【0099】キーをイグニッションキーシリンダに差込
みキースイッチ61がONされ、ECU50に電源が投
入されると、冷却水温Tw が始動可能判定値Tesよりも
高いためスタータモータ通電禁止フラグFSTがクリアさ
れてスタータモータ66に対する通電が許可され、ヒー
タチェックランプ48aに対するI/Oポート出力値G
2 は0(消灯)となる。また、スタータスイッチ63が
未だOFFであるためスタータモータリレー65に対す
るI/Oポート出力値G4 はイニシャル値である0のま
まである。一方、PTCヒータ3aはイグニッションス
イッチ49がONされるまで非通電(OFF)状態を維
持する(経過時間t0 )。
【0100】次いで、イグニッションスイッチ49がO
N(イグニッションキーシリンダに差込んだキーをIG
端子位置、あるいはST端子位置まで回した状態、図1
0参照)すると上記PTCヒータ3aに対し通電が開始
され、燃料の気化を補助する(経過時間t1 )。
【0101】その後、スタータスイッチ63をONする
とスタータモータリレー65に対するI/Oポート出力
値G4 が1となりスタータモータ66が駆動してクラン
キングが開始される(経過時間t2 )。
【0102】そして、エンジン起動後スタータスイッチ
63をOFFするとスタータモータリレー65に対する
I/Oポート出力値G4 が0となる(経過時間t3 )。
【0103】その後、冷却水温Tw が燃料気化可能温度
TLA4 に達し、非アイドル状態の場合にはPTCヒータ
3aに対する通電が停止される(経過時間t8 )。
【0104】次に、同図(b)の制御動作について説明
する。
【0105】キーをイグニッションキーシリンダに差込
んでキースイッチ61がONしたとき、冷却水温Tw が
始動可能判定値Tesより低く(始動不能)、しかも、加
熱暖機時間に相当するヒータ暖機完了判別値Cs が通電
開始時期判定値CB より大きいため、直ちにヒータ暖機
を開始すべくPTCヒータ3aに対し通電(ON)する
とともに、ヒータチェックランプ48aに対するI/O
ポート出力値G2 を1としてヒータチェックランプ48
aを点灯させヒータ暖機を運転者に知らせる。また、ス
タータモータ通電禁止フラグFSTをセットし、スタータ
モータに対する通電を禁止する。スタータモータに対す
る通電が禁止されるとスタータモータリレー65に対す
るI/Oポート出力値G4 がイニシャル値である0のま
まとなり、スタータスイッチ63をONしてもエンジン
は起動しない(経過時間t0 )。
【0106】その後、キースイッチ61がONしたとき
からヒータ暖機時間(Cs に相当する時間)が経過する
と、ヒータチェックランプ48aに対するI/Oポート
出力値G2 を0としてヒータチェックランプ48aを消
灯させてヒータ暖機完了をドライバに知らせるととも
に、スタータモータ通電禁止フラグFSTをクリアしてス
タータモータ66に対する通電を許可する。また、この
ときスタータスイッチ63がONされていればスタータ
モータリレー65に対するI/Oポート出力値G4 が1
となり、クランキングが開始される(経過時間t5 )。
【0107】そして、エンジンが起動した後、スタータ
スイッチ63をOFFすると上記I/Oポート出力値G
4 が0となる(経過時間t7 )。次いで、冷却水温Tw
が燃料気化可能温度TLA4 に達し、非アイドル状態の場
合にはPTCヒータ3aに対する通電が停止される(経
過時間t8 )。
【0108】このように、燃料中のアルコール濃度Mが
高く、極低温時の始動では、キースイッチ61をONし
たときからヒータ暖機が開始されるので、従来のイグニ
ッションスイッチ49がONされたときからヒータ暖機
するものに比し、ヒータ暖機完了を相対的に早めること
ができ、始動操作フィーリングが良い。
【0109】次に、同図(c)の制御動作について説明
する。
【0110】キーをイグニッションキーシリンダに差込
みキースイッチ61がONすると、Cs ≦CB であるた
め、PTCヒータ3aはイグニッションスイッチ49が
ONされるまで非通電(OFF)状態に維持される。ま
た、スタータモータ通電禁止フラグFSTをセットし、ス
タータモータ66に対する通電を禁止する。したがっ
て、スタータモータリレー65に対するI/Oポート出
力値G4 がイニシャル値である0のままとなり、スター
タスイッチ63をONしてもエンジンは起動しない(経
過時間t0 )。
【0111】そして、イグニッションキーシリンダに差
込んだキーをIG端子位置まで回すと、イグニッション
スイッチ49がONし、PTCヒータ3aに対し通電が
開始されるとともに、ヒータチェックランプ48aに対
するI/Oポート出力値G2を1としてヒータチェック
ランプ48aを点灯させてドライバにヒータ暖機を知ら
せる(経過時間t1 )。
【0112】その後、ヒータ暖機時間(Cs に相当する
時間)が経過すると、ヒータチェックランプ48aに対
するI/Oポート出力値G2 を0とし、ヒータチェック
ランプ48aを消灯させてヒータ暖機完了を運転者に知
らせるとともに、スタータモータ通電禁止フラグFSTを
クリアしてスタータモータ66に対する通電を許可す
る。また、このときスタータスイッチ63がONされて
いればスタータモータリレー65に対するI/Oポート
出力値G4 が1になり、クランキングが開始される(経
過時間t4 )。
【0113】そして、エンジンが起動した後、スタータ
スイッチ63をOFFすると上記I/Oポート出力値G
4 が0となる(経過時間t6 )。次いで、冷却水温Tw
が燃料気化可能温度TLA4 に達し、非アイドル状態の場
合にはPTCヒータ3aに対する通電が停止される(経
過時間t8 )。
【0114】このように、燃料中のアルコール濃度Mが
低い場合、ヒータ暖機完了時間が大幅に短くなるため、
イグニッションスイッチ49がONしたときにヒータ暖
機を開始してもクランキング開始時期が同図(b)の場
合と略等しくなるため操作フィーリングが良い。
【0115】(第二実施例)図16〜図22は本発明の
第二実施例を示し、図16,図17はヒータ制御ルーチ
ンを示すフローチャート、図18はセルフシャットリレ
ー制御ルーチンを示すフローチャート、図19はタイマ
ールーチンを示すフローチャート、図20は制御装置の
回路構成図、図21は始動不能領域におけるヒータ制御
状態を示すタイムチャート、図22はセルフシャットリ
レーの制御状態を示すタイムチャートである。なお、第
一実施例と同一の構成、及びフローチャート中のステッ
プは同一の符号を付して説明を省略する。
【0116】この実施例では、図20に示すように、E
CUリレー60のリレーコイルがイグニッションスイッ
チ49を介してバッテリ57に接続されており、また、
キーをイグニッションキーシリンダに差込むとONする
キースイッチ61がECU50に設けたI/Oインタフ
ェース55の入力ポートに接続されている。さらに、バ
ッテリ57とECU50の定電圧回路59との間に配設
された上記ECUリレー60のリレー接点に対し、ドア
アウタハンドルスイッチ67と自己電源保持用セルフシ
ャットリレー68のリレー接点とが並列接続され、この
セルフシャットリレー68のリレーコイルが上記I/O
インタフェース55の出力ポートに駆動回路58を介し
て接続されている。また、上記イグニッションスイッチ
49が上記I/Oインタフェース55の入力ポートに接
続されている。
【0117】上記ドアアウタハンドルスイッチ67は運
転席側のドアのアウタハンドルに連設されており、この
アウタハンドルを引くとONする。このドアアウタハン
ドルスイッチ67がONするとセルフシャットリレー6
8がONする。
【0118】次に、ECU50による制御動作について
説明する。
【0119】まず、ドアアウタハンドルスイッチ67が
ON、あるいはセルフシャットリレー68がOFFした
後にイグニッションスイッチ49がONされると、EC
U50に電源が投入され、第一実施例の図3に示すイニ
シャライズルーチンが初回のみ実行されシステムがイニ
シャライズされる。
【0120】次いで、イニシャライズ後、図16,図1
7に示すヒータ制御ルーチンが所定時間毎に実行され
る。前記第一実施例の図1,図2に示すヒータ制御ルー
チンと同様、S201ないしS207,S209,S2
11を経てS212へ進み、冷却水温Tw と燃料中のア
ルコール濃度Mとに基づいてヒータ暖機完了判別値Cs
を設定し、S701へ進むと、このヒータ暖機完了判別
値Cs と予め設定した第1の通電開始時期判定値CB1
(例えば10sec 相当)とを比較し、Cs >CB1の場
合、直ちにヒータ暖機を開始すべくS215へ進む。
【0121】一方、S701でCs ≦CB1と判断された
場合、S702へ進み、上記ヒータ暖機完了判別値Cs
と予め設定した第2の通電開始時期判定値CB2(但し、
CB2<CB1で、例えば3sec 相当)とを比較する。
【0122】そして、Cs ≦CB2の場合S214へ進み
イグニッションスイッチ判別指示フラグF3 をセットし
てルーチンを抜ける。このイグニッションスイッチ判別
指示フラグF3 がセットされるとPTCヒータ3aに対
する通電がイグニッションスイッチ49がONされたと
きから開始される。
【0123】また、S702でCs >CB2と判断されて
S703へ進むとキースイッチ判別指示フラグF6 をセ
ットしてルーチンを抜ける。このキースイッチ判別指示
フラグF6 がセットされると上記PTCヒータ3aに対
する通電がキースイッチ61をONしたときから開始さ
れる。
【0124】一方、S201においてF1 =1の2回目
以降のルーチンと判断するとS203へ進み、S203
を経てS218でF3 =0の場合、S704へ進む。S
704ではキースイッチ判別指示フラグF6 を参照し、
F6 =1の場合S705へ進みキースイッチ61がON
かを判断し、OFFの場合ルーチンを抜け、ON場合に
はS706へ進み、キースイッチ判別指示フラグF6 を
クリアした後、ヒータ暖機を開始すべく上記S215へ
戻る。
【0125】また、上記S704でF6 =0と判断され
るとS220へ進み、C1 ≦Cs の場合ルーチンを抜
け、C1 >Cs の場合、S222〜S224を経てS7
07へ進みヒータ暖機完了判別フラグF7 をセットした
後、S208へ戻り、スタータモータ通電禁止フラグF
STをクリアし、スタータモータ66への通電を許可した
後、ルーチンを抜ける。
【0126】このように、本実施例におけるヒータ制御
によれば、ヒータ暖機時間に応じてPTCヒータ3aに
対する通電開始時期を、ドアアウタハンドルスイッチ6
7がONしたとき、キースイッチ61がONしたとき、
あるいは、イグニッションスイッチ49がONしたとき
のいずれかに設定するため、ヒータ暖機完了時期が略一
定となり、始動時の操作フィーリングが一層向上する。
【0127】図18に示すフローチャートはイニシャラ
イズルーチン終了後、設定時間毎に繰返されるセルフシ
ャットリレー制御ルーチンで、まず、S801でイグニ
ッションスイッチ49がONかを判断し、OFFの場合
S802へ進み、ONの場合S803へ進む。
【0128】上記S801でイグニッションスイッチ4
9がOFFと判断しS802へ進むと、イグニッション
スイッチON→OFF判別フラグF5 の値を参照し、F
5 =0の場合にはS804へ進み、F5 =1の場合には
S805へ進む。
【0129】上記イグニッションスイッチON→OFF
判別フラグF5 は、ECU50に電源が投入されたとき
にイニシャライズされ(F5 ←0)、一旦、イグニッシ
ョンスイッチ49がONされると後述するS803でセ
ットされる。したがって、F5 =0はドアアウタハンド
ルスイッチ67をONさせてECU50に電源を投入し
た後であって、イグニッションスイッチ49が未だON
されていない状態を示し、また、F5 =1はイグニッシ
ョンスイッチ49をONした後、OFFした状態を示
す。
【0130】そして、上記S802からS804へ進む
とセルフシャットリレー68のリレーコイルに対するI
/Oポート出力値G6 を参照し、G6 =0の場合、EC
U50に電源を投入した後の初回のルーチンと判断し、
S806へ進み、上記I/Oポート出力値G6 を1と
し、セルフシャットリレー68をONさせて電源を自己
保持させた後、ルーチンを抜ける。また、G6 =1の場
合、二回目以降のルーチンと判断し、S807へ進みヒ
ータ暖機完了判別フラグF7 を参照し、F7 =0の場合
S808へ進み、F7 =1の場合S811へジャンプす
る。
【0131】上記ヒータ暖機完了判別フラグF7 は初回
のイニシャライズルーチンでクリアされ、ヒータ暖機完
了後に前述したヒータ制御ルーチンのS707でセット
されるものである。したがって、上記S807でF7 =
1と判断された場合、すなわち、ヒータ暖機完了後にイ
グニッションスイッチ49がONされていない場合、運
転者に車輌を運転する意思がないと判断し、S811で
セルフシャットリレー68のリレーコイルに対するI/
Oポート出力値G6 を0とし、セルフシャットリレー6
8をOFFし、ECU50に対する電源をOFFしシス
テムを停止させバッテリの不要な消費を防止する。
【0132】一方、上記S807でF7 =0と判断され
てS808へ進むとドアアウタハンドルスイッチON後
経過時間カウントフラグF8 をセットし、S809へ進
む。上記ヒータ暖機完了判別フラグF7 がF7 =0の場
合、ヒータ暖機完了前、あるいは、ヒータ暖機が不要な
場合であり、上記S809では後述のタイマルーチンで
計時されるドアアウタハンドルスイッチON後経過時間
カウント値C2 と、予め設定した経過時間判定値CS2
(例えば30sec に相当する値)とを比較し、C2 >C
S2の場合、運転者が車輌に乗込んだだけで運転する意思
がないと判断しS811へジャンプし、セルフシャット
リレー68によるECU50の自己電源保持を解除し、
上述と同様にシステムをOFFさせてバッテリの消費を
防止する。
【0133】また、上記S809でC2 ≦CS2と判断さ
れた場合、そのまま、ルーチンを抜ける。
【0134】一方、上記S802でF5 =1、すなわ
ち、イグニッションスイッチ49がONからOFFに切
換ったと判断してS805へ進むと、イグニッションス
イッチOFF後経過時間カウントフラグF9 をセットし
た後、S810へ進み、後述するタイマールーチンで計
時するイグニッションスイッチOFF後経過時間カウン
ト値C3 と予め設定した経過時間判定値CS3(例えば2
0sec に相当する値)とを比較し、C3 >CS3の場合S
811へ進みセルフシャットリレー68によるECU5
0の自己電源保持を解除してシステムをOFFさせる。
また、C3 ≦CS3の場合、短時間内の再始動に備えて、
使用するデータをそのまま保持してルーチンを抜ける。
【0135】一方、上記S801でイグニッションスイ
ッチ49がONと判断してS803へ進むと、イグニッ
ションスイッチON→OFF判別フラグF5 をセット
し、S812、S813でドアアウタハンドルスイッチ
ON後経過時間カウントフラグF8 とイグニッションス
イッチOFF後経過時間カウントフラグF9 とをそれぞ
れクリアした後、上記S806へ戻る。
【0136】このように、セルフシャットリレー制御ル
ーチンでは、アウタハンドルが引かれてドアアウタハン
ドルスイッチ67がONされ、ECU50に電源が投入
された後、運転者が上記アウタハンドルを離し、上記ド
アアウタハンドルスイッチ67がOFFされた後も、上
記ECU50の電源がセルフシャットリレー68により
自己保持される。
【0137】また、ヒータ暖機完了後、イグニッション
スイッチ49(あるいはキースイッチ61)がOFFの
場合、またはドアアウタハンドルスイッチ67がON
後、設定時間(CS2)を経過してもイグニッションスイ
ッチ49がOFFの場合には車輌を運転する意思がない
と推定してセルフシャットリレー68をOFFとし、E
CU電源をOFFする。これにより、ヒータ電源もOF
Fとなり、バッテリ上りが防止される。
【0138】なお、運転者が車輌を降りることなくイグ
ニッションスイッチ49をONせず、セルフシャットリ
レー68がOFFした後、イグニッションスイッチ49
をONした場合にはECUリレー60がONしてECU
電源が投入され、したがって、セルフシャットリレー6
8もONする。
【0139】ところで、ヒータ暖機完了を判別すること
なく、一義的にドアアウタハンドルスイッチ67をON
後、設定時間を経過してもイグニッションスイッチ49
がONされない場合、セルフシャットリレー68をOF
F(G6 ←0)して電源をOFFしても良く、その場合
には上記S807のステップは不要となる。同様に、前
記ヒータ制御ルーチンにおけるS707も不要になる。
【0140】また、図19に示すフローチャートは前記
ヒータ制御ルーチンのS220で読出すヒータ暖機時間
カウント値C1 、上記セルフシャットリレー制御ルーチ
ンのS809で読出すドアアウタハンドルスイッチON
後経過時間カウント値C2 、S810で読出すイグニッ
ションスイッチOFF後経過時間カウント値C3 を設定
するタイマールーチンで、イニシャライズルーチンが終
了した後、設定時間毎に繰返される。
【0141】まず、前記第一実施例と同様に、S301
で参照したヒータ暖機時間カウントフラグF2 の値によ
り、S302あるいはS303でヒータ暖機時間カウン
ト値C1 を設定した後、S901へ進み、前記セルフシ
ャットリレー制御ルーチンで設定されるドアアウタハン
ドルスイッチON後経過時間カウントフラグF8 の値を
参照し、F8 =1(カウント許可)の場合S902でド
アアウタハンドルスイッチON後経過時間カウント値C
2 をカウントアップした後(C2 ←C2 +1)、S90
4へ進む。また、F8 =0の場合S903へ進み上記ド
アアウタハンドルスイッチON後経過時間カウント値C
2 をクリアした後、S904へ進む。
【0142】S904では同様に、前記セルフシャット
リレー制御ルーチンで設定されるイグニッションスイッ
チOFF後経過時間カウントフラグF9 の値を参照し、
F9=1(カウント許可)の場合S905へ進み、イグ
ニッションスイッチOFF後経過時間カウント値C3 を
カウントアップした後(C3 ←C3 +1)、ルーチンを
抜ける。また、F9 =0の場合S906へ進み、イグニ
ッションスイッチOFF後経過時間カウント値C3 をク
リアした後、ルーチンを抜ける。
【0143】なお、本実施例におけるスタータモータ制
御ルーチン、燃料噴射制御ルーチンは第一実施例と同じ
であるため説明を省略する。
【0144】次に、図21に示すタイムチャートに基づ
いてヒータ制御の一例を示す。なお、図においては、T
w ≦Tes(始動不能判定時)の場合を示す。Tw >Tes
のときは第一実施例と同様であるため説明を省略する。
【0145】同図(a)は、ヒータ暖機完了判別値Cs
がCs >CB1のとき、すなわち燃料中のアルコール濃度
Mが高いとき、あるいはエンジン温度が極低温のときの
制御例を示し、同図(b)は、CB1≧Cs >CB2の場
合、すなわち燃料中のアルコール濃度Mがそれ程高くな
いときの制御例を示し、同図(c)は、CB2≧Cs の場
合、すなわち燃料中のアルコール濃度Mが低いとき、あ
るいはエンジン温度が極低温以外のときの制御例を示
す。
【0146】まず、(a)の制御動作について説明す
る。
【0147】ドアアウタハンドルを引いてドアアウタハ
ンドルスイッチ67がONすると、ECU50に電源が
投入され、セルフシャットリレー68がONしてECU
電源が自己保持される。このとき、冷却水温Tw が始動
可能判定値Tesよりも低く(始動不能)、ヒータ暖機完
了判別値Cs が第1の通電開始時期判定CB1よりも大き
いため、直ちにヒータ暖機を開始すべく、PTCヒータ
3aに対し通電(ON)するとともに、ヒータチェック
ランプ48aに対するI/Oポート出力値G2を1とし
てヒータチェックランプ48aを点灯させヒータ暖機を
ドライバに知らせる。また、スタータモータ通電禁止フ
ラグFSTをセットし、スタータモータ66に対する通電
を禁止する。スタータモータ66に対する通電が禁止さ
れるとスタータモータリレー65に対するI/Oポート
出力値G4 がイニシャル値である0のままとなり、スタ
ータスイッチ63をONしてもエンジンは起動しない
(経過時間t0)。
【0148】その後、ヒータ暖機時間(Cs に相当する
時間)が経過すると、ヒータチェックランプ48aに対
するI/Oポート出力値G2 を0としてヒータチェック
ランプ48aを消灯させてドライバにヒータ暖機完了を
知らせるとともに、スタータモータ通電禁止フラグFST
をクリアして、スタータモータ66に対する通電を許可
する。また、このときスタータスイッチ63がONされ
ていれば、スタータモータリレー65に対するI/Oポ
ート出力値G4 が1となり、クランキングが開始される
(経過時間t6)。
【0149】そして、エンジンが起動した後、スタータ
スイッチ63をOFFすると上記I/Oポート出力値G
4 が0となる(経過時間t9)。次いで、冷却水温Tw が
燃料気化可能温度TLA4 に達し、非アイドル状態の場合
にはPTCヒータ3aに対する通電が停止される(経過
時間t10)。
【0150】次に、(b)の制御動作について説明す
る。
【0151】ドアアウタハンドルスイッチ67がONし
て、ECU50に電源が投入されると、セルフシャット
リレー68がONしてECU電源が自己保持される。
【0152】このとき、冷却水温Tw が始動可能判定値
Tesよりも低く(始動不能)、ヒータ暖機完了判別値C
s が第1の通電開始時期判定値CB1より小さく、且つ第
2の通電開始時期判定値CB2よりも大きいため、PTC
ヒータ3aはキースイッチ61がONされるまで非通電
(OFF)状態を維持する。また、スタータモータ通電
禁止フラグFSTをセットし、スタータモータ66に対す
る通電を禁止する。スタータモータ通電禁止フラグFST
がセットされるとスタータモータリレー65に対するI
/Oポート出力値G4 がイニシャル値である0のままと
なり、キースイッチ61のONに続けてスタータスイッ
チ63をONしてもエンジンは起動しない(経過時間t
0)。
【0153】そして、キースイッチ61をONすると、
PTCヒータ3aに対する通電が開始され、同時にヒー
タチェックランプ48aに対するI/Oポート出力値G
2 を1としてヒータチェックランプ48aを点灯させて
ヒータ暖機をドライバに知らせる(経過時間t1)。
【0154】その後、ヒータ暖機時間(Cs に相当する
時間)が経過すると、ヒータチェックランプ48aに対
するI/Oポート出力値G2 を0としてヒータチェック
ランプ48aを消灯させてドライバにヒータ暖機完了を
知らせるとともに、スタータモータ通電禁止フラグFST
をクリアして、スタータモータ66に対する通電を許可
する。このときスタータスイッチ63がONされていれ
ば、スタータモータリレー65に対するI/Oポート出
力値G4 が1となり、クランキングが開始される(経過
時間t5)。
【0155】そして、エンジンが起動した後、スタータ
スイッチ63をOFFすると上記I/Oポート出力値G
4 が0となる(経過時間t8)。次いで、冷却水温Tw が
燃料気化可能温度TLA4 に達し、非アイドル状態の場合
にはPTCヒータ3aに対する通電が停止される(経過
時間t10)。
【0156】次に、(c)の制御動作について説明す
る。
【0157】ドアアウタハンドルスイッチ67がONし
て、ECU50に電源が投入されると、セルフシャット
リレー68がONしてECU電源が自己保持され、この
ときの冷却水温Tw が始動可能判定値Tesよりも低く
(始動不能)、ヒータ暖機完了判別値Cs が第2の通電
開始時期判定値CB2よりも小さいため、PTCヒータ3
aはイグニッションスイッチ49がONされるまで非通
電(OFF)状態を維持する。また、スタータモータ通
電禁止フラグFSTをセットし、スタータモータ66に対
する通電を禁止する。スタータモータ通電禁止フラグF
STがセットされるとスタータモータリレー65に対する
I/Oポート出力値G4 がイニシャル値である0のまま
となり、イグニッションスイッチ49のONに続けてス
タータスイッチ63をONしてもエンジンは起動しない
(経過時間t0)。
【0158】その後、イグニッションスイッチ49をO
Nすると、PTCヒータ3aに対する通電が開始され、
同時にヒータチェックランプ48aに対するI/Oポー
ト出力値G2 を1としてヒータチェックランプ48aを
点灯させてヒータ暖機をドライバに知らせる(経過時間
t2)。
【0159】その後、ヒータ暖機時間(Cs に相当する
時間)が経過すると、ヒータチェックランプ48aに対
するI/Oポート出力値G2 を0としてヒータチェック
ランプ48aを消灯させてドライバにヒータ暖機完了を
知らせるとともに、スタータモータ通電禁止フラグFST
をクリアして、スタータモータ66に対する通電を許可
する。このときスタータスイッチ63がONされていれ
ば、スタータモータリレー65に対するI/Oポート出
力値G4 が1となり、クランキングが開始される(経過
時間t4)。
【0160】そして、エンジンが起動した後、スタータ
スイッチ63をOFFすると上記I/Oポート出力値G
4 が0となる(経過時間t7)。次いで、冷却水温Tw が
燃料気化可能温度TLA4 に達し、非アイドル状態の場合
にはPTCヒータ3aに対する通電が停止される(経過
時間t10)。
【0161】このように、ヒータ暖機時間が比較的長い
場合、ドライバがドアを開いたときからPTCヒータ3
aに対する通電が開始されるので、従来のイグニッショ
ンスイッチ49がONされたときからヒータ暖機を開始
するものに比し、ヒータ暖機完了を相対的に早めること
ができ、しかも、ヒータ暖機時間に応じてヒータ暖機開
始時期を選択するので、ヒータ暖機完了時期がヒータ暖
機時間の長短にかかわらずほぼ一定となり、始動操作フ
ィーリングが良くなる。
【0162】また、図22に示すタイムチャートに基づ
いてセルフシャットリレーの制御例を説明する。
【0163】同図(a)は通常使用時、すなわちドライ
バがドアを開いて車輌に乗込んだ後、キーをイグニッシ
ョンキーシリンダに差込んで回しクランキング操作する
場合の制御例を示し、同図(b)はドアアウタハンドル
スイッチON後設定時間経過してもイグニッションスイ
ッチ49がONされない場合の制御例を示す。
【0164】まず、(a)の制御動作について説明す
る。
【0165】運転者がドアアウタハンドルを引くとドア
アウタハンドルスイッチ67がONして、ECU50に
電源が投入され、セルフシャットリレー68がONする
(経過時間t0)。
【0166】その後、設定時間Cs2内にイグニッション
スイッチ49をONすると、ECUリレー60がONす
るとともに、ECU50に対する電源の供給が続行され
る(経過時間t1)。
【0167】そして、イグニッションスイッチ49をO
FFすると、ECUリレー60もOFFするが、セルフ
シャットリレー68がECU50からの出力によりON
されているためECU50に対する電源供給は続行され
る(経過時間t4)。
【0168】また、イグニッションスイッチ49をOF
Fした後、設定時間Cs3が経過しても再始動されない場
合、上記セルフシャットリレー68がOFFし、ECU
50に対する電源供給が停止される(経過時間t5)。
【0169】次に、(b)の制御動作について説明す
る。
【0170】まず、上記(a)と同様に、ドアアウタハ
ンドルスイッチ67がONして、ECU50に電源が投
入され、セルフシャットリレー68がONする(経過時
間t0)。
【0171】その後、設定時間Cs2内にイグニッション
スイッチ49がONされないと、上記セルフシャットリ
レー68がOFFし、ECU50に対する電源供給が停
止される。なお、始動不能と判断された状態からのヒー
タ暖機完了後、イグニッションスイッチ49がONされ
ていない場合にも、同様に上記セルフシャットリレー6
8がOFFされる(経過時間t2)。
【0172】そして、セルフシャットリレー68がOF
Fした後、イグニッションスイッチ49をONするとE
CUリレー60がONし、上記ECU50に電源が投入
され、その結果、上記セルフシャットリレー68が再び
ONする(経過時間t3)。
【0173】その後、イグニッションスイッチ49をO
FFすると、ECUリレー60もOFFするが、セルフ
シャットリレー68がECU50からの出力によりON
されているためECU50に対する電源供給は続行され
(経過時間t4)、イグニッションスイッチ49をOFF
してから設定時間Cs3が経過しても再始動されない場
合、上記セルフシャットリレー68がOFFし、ECU
50に対する電源供給が停止される(経過時間t5)。
【0174】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
以下に列記する効果が奏される。
【0175】請求項1の記載によれば、アルコール濃度
とエンジン温度に基づいて燃料加熱手段に対する加熱暖
機時間を設定するので、電流センサなどが不要になり、
その分、部品点数の削減が図れるばかりでなく、最適な
加熱暖機時間を設定することができ、特に、低アルコー
ル濃度の場合、あるいはエンジン温度が極低温時以外の
場合には、加熱暖機時間を短くすることができる 請求項2の記載によれば、燃料加熱手段に対する加熱暖
機時間に応じて加熱開始時期を、キースイッチをONし
たときと、イグニッションスイッチをONしたときのい
ずれかに選択するので、加熱暖機完了時期を相対的に早
めることができるばかりでなく、加熱暖機完了時期がほ
ぼ一定するため始動時の操作フィーリングが向上する。
【0176】請求項3の記載によれば、燃料加熱手段に
対する加熱暖機時間に応じて加熱開始時期を、ドアが開
いたときと、キースイッチをONしたときと、イグニッ
ションスイッチをONしたときとのいずれかに選択する
ので、加熱暖機完了時期を相対的に早めることができる
ばかりでなく、燃料中のアルコール濃度及びエンジン温
度にかかわらず加熱暖機完了時期を略同一にすることが
でき、始動時の操作フィーリングがより一層向上する。
【0177】請求項4の記載によれば、バッテリ電圧が
低い場合には燃料加熱手段に対する通電が停止されるの
で、加熱暖機によるバッテリ上りが防止され、エンジン
起動不能を有効に回避することができる。
【0178】請求項5の記載によれば、燃料加熱手段に
対する加熱暖機完了後、イグニッションスイッチがON
していない場合には燃料加熱手段に対する通電が停止さ
れるので、バッテリ上りを有効に回避することができ
る。
【0179】請求項6の記載によれば、燃料加熱手段に
対する加熱暖機完了後と始動可能でありドアが開かれて
から設定時間内との少くとも一方の条件下で、イグニッ
ションスイッチあるいはキースイッチがONしていない
場合には燃料加熱手段に対する通電が停止されるので、
バッテリ上りを有効に回避することができる。
【0180】請求項7の記載によれば、ドアが一旦開い
た後、設定時間が経過してもイグニッションスイッチあ
るいはキースイッチがONしていない場合には燃料加熱
手段に対する通電が停止されるので、バッテリ上りを有
効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1〜図15は本発明の第一実施例を示し、図
1,図2はヒータ制御ルーチンを示すフローチャート
【図2】同上
【図3】イニシャライズルーチンを示すフローチャート
【図4】タイマールーチンを示すフローチャート
【図5】スタータモータ制御ルーチンを示すフローチャ
ート
【図6】スタータスイッチON→OFF割込みルーチン
を示すフローチャート
【図7】燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャート
【図8】エンジン制御系の全体概略図
【図9】制御装置の回路構成図
【図10】イグニッションキースイッチの接続構成表及
び回路図
【図11】ヒータ暖機完了判別値テーブルの概念図
【図12】燃料中のアルコール濃度とヒータ暖機時間と
の関係を冷却水温別に示す特性図
【図13】アルコール濃度と温度条件によって決定され
る始動可能領域と始動不能領域とを示す概念図
【図14】始動可能判定値テーブルの概念図
【図15】始動可能領域と始動不能領域におけるヒータ
制御状態を示すタイムチャート
【図16】図16〜図22は本発明の第二実施例を示
し、図16,図17はヒータ制御ルーチンを示すフロー
チャート
【図17】同上
【図18】セルフシャットリレー制御ルーチンを示すフ
ローチャート
【図19】タイマールーチンを示すフローチャート
【図20】制御装置の回路構成
【図21】始動不能領域におけるヒータ制御状態を示す
タイムチャート
【図22】セルフシャットリレーの制御状態を示すタイ
ムチャート
【図23】従来のヒータ制御状態を示すタイムチャート
【符号の説明】
3a…PTCヒータ(燃料加熱手段) 23…インジェクタ 49…イグニッションスイッチ 61…キースイッチ CB ,CB1,CB2…通電開始時期判定値 Cs …ヒータ暖機完了判別値(加熱暖機時間) E …バッテリ電圧 M …アルコール濃度 Tw …冷却水温度(エンジン温度)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キースイッチがオンしたときの燃料中の
    アルコール濃度とエンジン温度とに基づいて始動可能か
    を判断する手順と、 始動不能と判断した場合、アルコール濃度とエンジン温
    度とに基づいて、インジェクタの燃料噴射方向に対設す
    る燃料加熱手段に対する加熱暖機時間を設定する手順と
    を備えることを特徴とするFFV用エンジンの燃料加熱
    制御方法。
  2. 【請求項2】 キースイッチがオンしたときの燃料中の
    アルコール濃度とエンジン温度とに基づいて始動可能か
    を判断する手順と、 始動不能と判断した場合、アルコール濃度とエンジン温
    度とに基づいて、インジェクタの燃料噴射方向に対設す
    る燃料加熱手段に対する加熱暖機時間を設定する手順
    と、 上記燃料加熱手段に対する上記加熱暖機時間と予め設定
    した通電開始時期判定値とを比較し、上記加熱暖機時間
    が上記通電開始時期判定値より長い場合、上記キースイ
    ッチがオンしたときから上記燃料加熱手段に対して通電
    を開始し、また上記加熱暖機時間が上記通電開始時期判
    定値より短い場合、イグニッションスイッチがオンした
    ときから上記燃料加熱手段に対して加熱通電を開始する
    手順とを備えることを特徴とするFFV用エンジンの燃
    料加熱制御方法。
  3. 【請求項3】 ドアが開かれたかを判断する手順と、 ドアが開かれたと判断した場合、燃料中のアルコール濃
    度とエンジン温度とに基づいて始動可能かを判断する手
    順と、 始動不能と判断した場合、アルコール濃度とエンジン温
    度とに基づいて、インジェクタの燃料噴射方向に対設す
    る燃料加熱手段に対する加熱暖機時間を設定する手順
    と、 上記燃料加熱手段に対する上記加熱暖機時間と予め設定
    した第1の通電開始時期判定値およびこの第1の通電開
    始時期判定値より短時間の第2の通電開始時期判定値と
    を比較し、上記加熱暖機時間が上記第1の通電開始時期
    判定値より長い場合、ドアを開いたときから上記燃料加
    熱手段に対して通電を開始し、上記加熱暖機時間が上記
    第1の通電開始時期判定値より短く且つ上記第2の通電
    開始時期判定値より長い場合、キースイッチをオンした
    ときから上記燃料加熱手段に対して通電を開始し、ある
    いは上記加熱暖機時間が上記第2の通電開始時期判定値
    より短い場合イグニッションスイッチがオンしたときか
    ら上記燃料加熱手段に対して通電を開始する手順とを備
    えることを特徴とするFFV用エンジンの燃料加熱制御
    方法。
  4. 【請求項4】 バッテリ電圧が通電可能電圧よりも低い
    場合には、前記燃料加熱手段に対して通電を停止する手
    順を備えることを特徴とする請求項1、請求項2、ある
    いは請求項3記載のFFV用エンジンの燃料加熱制御方
    法。
  5. 【請求項5】 前記燃料加熱手段に対する加熱暖機完了
    後、イグニッションスイッチがオンしているかを判断す
    る手順と、 イグニッションスイッチがオンしていない場合、上記燃
    料加熱手段に対して通電を停止する手順とを備えること
    を特徴とする請求項2記載のFFV用エンジンの燃料加
    熱制御方法。
  6. 【請求項6】 前記燃料加熱手段に対する加熱暖機完了
    後、イグニッションスイッチあるいはキースイッチがオ
    ンしているかを判断する手順と、始動可能と判断した場
    合でドアが開かれたと判断した後設定時間以内にイグニ
    ッションスイッチあるいはキースイッチがオンしたかを
    判断する手順との少くとも一方の手順と、 イグニッションスイッチあるいはキースイッチがオンし
    ていないと判断した場合、上記燃料加熱手段に対して通
    電を停止する手順とを備えることを特徴とする請求項3
    記載のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法。
  7. 【請求項7】 ドアが開かれたと判断した後設定時間以
    内にイグニッションスイッチあるいはキースイッチがオ
    ンしたかを判断する手順と、 イグニッションスイッチあるいはキースイッチがオンし
    ていないと判断した場合、上記燃料加熱手段に対して通
    電を停止する手順とを備えることを特徴とする請求項3
    記載のFFV用エンジンの燃料加熱制御方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263064A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Isuzu Motors Ltd ジメチルエーテルエンジン搭載車両
JP2007285130A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2009180130A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Nissan Motor Co Ltd エンジンの始動制御装置
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JP2011149314A (ja) * 2010-01-20 2011-08-04 Toyota Motor Corp ハイブリッドシステムの制御装置

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