JPH09209818A - エンジンの燃料性状検出装置及び燃料噴射制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料性状検出装置及び燃料噴射制御装置

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JPH09209818A
JPH09209818A JP8015797A JP1579796A JPH09209818A JP H09209818 A JPH09209818 A JP H09209818A JP 8015797 A JP8015797 A JP 8015797A JP 1579796 A JP1579796 A JP 1579796A JP H09209818 A JPH09209818 A JP H09209818A
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JP
Japan
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heater
fuel injection
fuel
engine
amount
Prior art date
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Application number
JP8015797A
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English (en)
Inventor
Takamitsu Kashima
隆光 鹿島
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対設した
エンジンにおいて、始動性の向上と燃料性状検出の信頼
性の向上とを両立し、また、燃料性状の検出後は燃料性
状に応じて常に適正な燃料量をエンジンに供給して燃料
性状に係わらず燃焼性を向上し、排気エミッションを改
善する。 【解決手段】各種制御の実行に先立ち、スタータモータ
67の作動を禁止してエンジンの始動を禁止し、PTC
ヒータ31dへの通電を開始し、PTCヒータ31dの
暖機完了後、エンジン温度(冷却水温Tw)に基づき初
回燃料噴射量を定める初回燃料噴射パルス幅Tisを設
定して、この初回燃料噴射パルス幅Tisの駆動パルス
信号をインジェクタ22へ出力し、インジェクタ22か
ら燃料を噴射させ、この燃料噴射後のヒータ消費電流の
変化量ΔIと上記初回燃料噴射パルス幅Tisとに基づ
き燃料性状としてのガソリンの重質成分による重質割合
Eを求め、その後、エンジンの始動を許可し、上記重質
割合Eに応じて以後の燃料噴射量を補正して燃料性状に
応じた適正な燃料噴射量を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射弁の燃料
噴射方向にヒータを対設し、噴射燃料によるヒータ消費
電流の変化量により燃料性状を検出するエンジンの燃料
性状検出装置に関し、さらに検出した燃料性状に基づき
燃料噴射量を補正するエンジンの燃料噴射制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、本出願人による特開平6−123
249号公報に示されるように、燃料噴射弁の燃料噴射
方向に噴射燃料の気化及び霧化を促進するためのヒータ
を対設したエンジンにおいて、先ずエンジンの始動を禁
止してヒータへの通電を開始し、ヒータの暖機完了時に
固定噴射パルス幅による一義的な設定量の燃料を燃料噴
射弁から噴射させ、燃料噴射から設定時間経過後にヒー
タ消費電流を検出し、このヒータ消費電流に基づいて燃
料性状を検出して、燃料性状の検出後、エンジンの始動
を許可することで、燃料性状検出センサを採用すること
なく燃料性状を検出可能とし、安価で、実際に噴射され
た燃料の性状を検出することができ、更に、検出した燃
料性状に基づきエンジン始動許可後の燃料噴射量を補正
することで、制御性を向上する技術が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記先行例に
おいては、ヒータの暖機完了時に一義的な初回燃料噴射
量による燃料を噴射させているため、必ずしもそのとき
の条件で定まる始動時に必要とする燃料量の燃料が噴射
されるとは限らず、十分な始動性の向上を得られるとは
限らない不都合がある。
【0004】また、燃料性状を、単に、燃料噴射から設
定時間経過後のヒータ消費電流に基づいて検出している
ため、ヒータ消費電流を検出するセンサからの出力信号
のドリフト等の影響で同一性状の燃料であってもヒータ
消費電流値が一定になるとは限らず、正確な燃料性状を
検出するには限界があり、十分な信頼性を望めない。
【0005】本発明は上記事情に鑑み、始動性の向上と
燃料性状検出の信頼性の向上とを両立することが可能で
あり、また、燃料性状の検出後は燃料性状に応じて常に
適正な燃料量をエンジンに供給することができて燃料性
状に係わらず燃焼性を向上して排気エミッションを改善
することが可能なエンジンの燃料性状検出装置及び燃料
噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
図1の基本構成図に示すように、燃料噴射弁の燃料噴射
方向にヒータを対設したエンジンにおいて、エンジンの
始動を禁止する始動禁止手段と、エンジン始動の禁止
後、ヒータを通電するヒータ制御手段と、上記ヒータの
暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完了判別手段
と、上記ヒータの暖機完了後、エンジン温度に基づき初
回燃料噴射量を設定して該初回燃料噴射量の燃料を上記
燃料噴射弁から噴射させる初回燃料噴射量設定手段と、
上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出
するヒータ消費電流変化量検出手段と、上記ヒータ消費
電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基づき燃料性状を
検出する燃料性状検出手段と、燃料性状の検出完了後、
エンジンの始動を許可するエンジン始動許可手段とを備
えたことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、図2の基本構成図
に示すように、燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対
設したエンジンにおいて、エンジンの始動を禁止する始
動禁止手段と、エンジン始動の禁止後、ヒータを通電す
るヒータ制御手段と、ヒータ消費電流及びヒータ通電開
始後の時間に基づき初回燃料噴射の開始時期をヒータの
暖機完了前に設定する初回燃料噴射開始時期設定手段
と、上記初回燃料噴射開始時期に達したとき、エンジン
温度に基づき初回燃料噴射量を設定して該初回燃料噴射
量の燃料を上記燃料噴射弁から噴射させる初回燃料噴射
量設定手段と、上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流
の変化量を検出するヒータ消費電流変化量検出手段と、
上記ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
づき燃料性状を検出する燃料性状検出手段と、上記ヒー
タの暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完了判別手
段と、上記ヒータの暖機完了後、エンジンの始動を許可
するエンジン始動許可手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0008】請求項3記載の発明は、図3の基本構成図
に示すように、燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対
設したエンジンにおいて、エンジンの始動を禁止する始
動禁止手段と、エンジン始動の禁止後、ヒータを通電す
るヒータ制御手段と、上記ヒータの暖機が完了したかを
判断するヒータ暖機完了判別手段と、上記ヒータの暖機
完了後、エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を設定し
て該初回燃料噴射量の燃料を上記燃料噴射弁から噴射さ
せる初回燃料噴射量設定手段と、上記初回燃料噴射によ
るヒータ消費電流の変化量を検出するヒータ消費電流変
化量検出手段と、上記ヒータ消費電流の変化量と上記初
回燃料噴射量に基づき燃料性状を検出する燃料性状検出
手段と、燃料性状の検出完了後、エンジンの始動を許可
するエンジン始動許可手段と、エンジン始動許可後の燃
料噴射量を上記燃料性状に基づき補正して設定する燃料
噴射量設定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、図4の基本構成図
に示すように、燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対
設したエンジンにおいて、エンジンの始動を禁止する始
動禁止手段と、エンジン始動の禁止後、ヒータを通電す
るヒータ制御手段と、ヒータ消費電流及びヒータ通電開
始後の時間に基づき初回燃料噴射の開始時期をヒータの
暖機完了前に設定する初回燃料噴射開始時期設定手段
と、上記初回燃料噴射開始時期に達したとき、エンジン
温度に基づき初回燃料噴射量を設定して該初回燃料噴射
量の燃料を上記燃料噴射弁から噴射させる初回燃料噴射
量設定手段と、上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流
の変化量を検出するヒータ消費電流変化量検出手段と、
上記ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
づき燃料性状を検出する燃料性状検出手段と、上記ヒー
タの暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完了判別手
段と、上記ヒータの暖機完了後、エンジンの始動を許可
するエンジン始動許可手段と、エンジン始動許可後の燃
料噴射量を上記燃料性状に基づき補正して設定する燃料
噴射量設定手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項4に記載のいずれかの発明において、上記ヒータ消
費電流の変化量は燃料温度により補正されることを特徴
とする。
【0011】すなわち、請求項1記載の発明では、エン
ジンの始動を禁止してヒータを通電し、ヒータの暖機完
了後、エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を設定して
該初回燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射させ、こ
の初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出
し、ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
づき燃料性状を検出し、燃料性状の検出完了後、エンジ
ンの始動を許可する。
【0012】請求項2記載の発明では、エンジンの始動
を禁止してヒータを通電し、ヒータ消費電流及びヒータ
通電開始後の時間に基づき初回燃料噴射の開始時期をヒ
ータの暖機完了前に設定し、この初回燃料噴射開始時期
に達したとき、エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を
設定して該初回燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射
させ、この初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量
と上記初回燃料噴射量に基づき燃料性状を検出し、ヒー
タの暖機完了後、エンジンの始動を許可する。
【0013】請求項3記載の発明では、エンジンの始動
を禁止してヒータを通電し、ヒータの暖機完了後、エン
ジン温度に基づき初回燃料噴射量を設定して該初回燃料
噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射させ、この初回燃料
噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出し、ヒータ消
費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基づき燃料性状
を検出して、燃料性状の検出完了後、エンジンの始動を
許可し、検出した燃料性状に基づいてエンジン始動許可
後の燃料噴射量を補正する。
【0014】請求項4記載の発明では、エンジンの始動
を禁止してヒータを通電し、ヒータ消費電流及びヒータ
通電開始後の時間に基づき初回燃料噴射の開始時期をヒ
ータの暖機完了前に設定し、この初回燃料噴射開始時期
に達したとき、エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を
設定して該初回燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射
させ、この初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量
と上記初回燃料噴射量に基づき燃料性状を検出し、ヒー
タの暖機完了後、エンジンの始動を許可し、検出した燃
料性状に基づいてエンジン始動許可後の燃料噴射量を補
正する。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項1ないし
請求項4に記載のいずれかの発明において、上記ヒータ
消費電流の変化量は燃料温度により補正され、この燃料
温度により補正したヒータ消費電流の変化量と初回燃料
噴射量に基づき燃料性状を検出する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図5〜図15は本発明の実施の第
1形態を示す。
【0017】図13において、符号1はエンジンであ
り、図においては、シリンダブロック1aがクランック
シャフト1bを中心として両側のバンク(図の右側が左
バンク、左側が右バンク)に2分割され、右バンクに#
1,#3気筒が配置され、左バンクに#2,#4気筒が
配置された水平対向型4サイクル4気筒ガソリンエンジ
ンを示す。このエンジン1のシリンダブロック1aの左
右両バンクには、シリンダヘッド2がそれぞれ設けら
れ、各シリンダヘッド2に吸気ポート2aと排気ポート
2bとが形成されている。
【0018】上記吸気ポート2aには、インテークマニ
ホルド3が連通され、このインテークマニホルド3の上
流側集合部に、エアチャンバ4を介してスロットル弁通
路5が連通されている。このスロットル弁通路5の上流
側には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けら
れ、このエアクリーナ7がエアインテークチャンバ8に
連通されている。また、上記排気ポート2bにはエキゾ
ーストマニホルド9を介して排気管10が連通され、こ
の排気管10に触媒11が介装されてマフラ12に連通
されている。
【0019】また、上記スロットル弁通路5には、アク
セルペダルに連動するスロットル弁5aが設けられ、こ
のスロットル弁通路5の直上流の上記吸気管6にインタ
ークーラ13が介装され、さらに、上記吸気管6の上記
エアクリーナ7の下流側にレゾネータチャンバ14が介
装されている。
【0020】上記レゾネータチャンバ14と上記インテ
ークマニホルド3とは、上記スロットル弁5aの上流側
と下流側とをバイパスするバイパス通路15によって連
通されており、このバイパス通路15に、アイドル空気
量を調整するアイドルスピードコントロールバルブ(ア
イドル回転数制御弁;ISCV)16が介装されてい
る。さらに、上記ISCV16の直下流側に、吸気圧が
負圧のときに開弁し、ターボ過給機18により過給され
て吸気圧が正圧になったとき閉弁するチェックバルブ
(逆止弁)17が介装されている。
【0021】上記ターボ過給機18は、そのコンプレッ
サ18aが上記吸気管6の上記レゾネータチャンバ14
の下流側に介装され、タービン18bが上記排気管10
に介装されている。さらに、上記ターボ過給機18のタ
ービンハウジング流入口にはウエストゲート弁19ふぁ
介装され、このウエストゲート弁19にウエストゲート
弁作動用アクチュエータ20が連設されている。
【0022】上記ウエストゲート弁作動用アクチュエー
タ20は、ダイヤフラムにより2室に仕切られ、一方が
ウエストゲート弁制御デューティソレノイド弁21に連
通する圧力室20aを形成し、他方が上記ウエストゲー
ト弁19を閉方向に付勢するスプリングを収納したスプ
リング室20bを形成しており、上記圧力室20aに供
給される制御圧に応じて上記ウエストゲート弁19の開
度を可変することによりタービンハウジング流入口側の
排気ガスバイパス量を調整し、過給圧を調整するように
なっている。
【0023】また、上記ウエストゲータ弁制御デューテ
ィソレノイド弁21は、上記レゾネータチャンバ14に
連通する通路を弁体によって開閉するポートと、上記ウ
エストゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に連
通するポートと、上記ターボ過給機18下流の吸気管6
に連通するポートとを有する電磁三方デューティソレノ
イド弁であり、後述する電子制御装置50(図15参
照)から出力される制御信号のデュ−ティ比に応じて上
記レゾネータチャンバ14に連通するポートの弁開度が
調整される。
【0024】本形態においては、上記ウエストゲート弁
制御デュ−ティソレノイド弁21に出力される制御信号
のデュ−ティ比が大きくなる程、上記レゾネータチャン
バ14に対するポートの弁開度が大きくなってリーク量
が増大し、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ
20の圧力室20aに供給される制御圧が低下してウエ
ストゲート弁19の開度が小さくなり、過給圧が上昇す
る。又、上記制御信号のデュ−ティ比が小さい程、上記
レゾネータチャンバ14に連通するウエストゲート弁制
御デュ−ティソレノイド弁21のポートの弁開度が小さ
くなって上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ2
0の圧力室20aに高い制御圧が供給され、ウエストゲ
ート弁19の開度が大きくなって過給圧が低下する。
【0025】一方、上記インテークマニホルド3の各気
筒の各吸気ポート2aの直上流側に燃料噴射弁としての
インジェクタ22が臨まされ、上記シリンダヘッド2に
は、先端を燃焼室に露呈する点火プラグ23が各気筒毎
に取り付けられている。この点火プラグ23に連設され
る点火コイル24には、イグナイタ25が接続されてい
る。
【0026】上記インジェクタ22は、燃料供給路26
を介して燃料タンク27に連通されており、この燃料タ
ンク27内にはインタンク式の燃料ポンプ28が設けら
れている。この燃料ポンプ28からの燃料は、上記燃料
供給路26に介装された燃料フィルタ29を経て上記イ
ンジェクタ22及びプレッシャレギュレータ30に圧送
され、このプレッシャレギュレータ30から上記燃料タ
ンク27にリターンされて、インジェクタ22に対する
燃料圧力が所定の圧力に調圧される。
【0027】また、上記各インジェクタ22の燃料噴射
方向に燃料気化及び霧化を促進するためのヒータの一例
としてヒータユニット31が対設されている。上記ヒー
タユニット31は、図14に示すように、吸気通路内に
加熱部31aがステー31bを介して取付部31cに支
持され、この取付部31cが上記インテークマニホルド
3とシリンダヘッド2との間に挟持されて図示しないボ
ルト等により上記シリンダヘッド2に固定されている。
上記加熱部31aには、インジェクタ22からの燃料噴
射方向側にPTCピル(Positivetemperature Coeffici
ent Pill)からなるPTCヒータ31dが内蔵されてお
り、ターミナル31eを介してPTCヒータ31dが通
電されると、上記インジェクタ22から噴射された燃料
fが上記加熱部31aで加熱されて気化し、吸気弁2c
を介して燃焼室に供給される。
【0028】次に、センサ類の配置について説明する。
符号32は絶対圧センサであり、吸気管圧力/大気圧切
換ソレノイド弁33により吸気管圧力(インテークマニ
ホルド3内の吸気圧)と大気圧とを選択的に検出する。
また、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の直下流に、
ホットワイヤ或いはホットフィルム等を用いた熱式の吸
入空気量センサ34が介装され、上記スロットル弁通路
5に介装されたスロットル弁5aのスロットルシャフト
に、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ3
5aとスロットル弁5aの全閉でONするアイドルスイ
ッチ35bとを内蔵したスロットルセンサ35が連設さ
れている。
【0029】また、エンジン1のシリンダブロック1a
にノックセンサ36が取付けられると共に、このシリン
ダブロック1aの左右両バンクを連通する冷却水通路3
7に水温センサ38が臨まされ、上記エキゾーストマニ
ホルド9の集合部にO2 センサ39が臨まされている。
【0030】また、上記クランクシャフト1bにクラン
クロータ40が軸着され、このクランクロータ40の外
周に、所定のクランク角に対応する突起を検出する電磁
ピックアップ等からなるクランク角センサ41が対設さ
れている。さらに上記シリンダヘッド2のカムシャフト
42にカムロータ43が連設され、このカムロータ43
に同じく電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカム
角センサ44が対設されている。
【0031】一方、図15において、符号50は、上記
エンジン1を制御する電子制御装置(ECU)50であ
り、このECU50は、CPU51、ROM52、RA
M53、バックアップRAM54、カウンタ・タイマ群
55、及びI/Oインターフェイス56がバスライン5
7を介して互いに接続されたマイクロコンピュータを中
心として構成され、その他、安定化電圧を各部に供給す
る定電圧回路58、上記I/Oインターフェイス56の
出力ポートからの信号によりアクチュエータ類を駆動す
る駆動回路59、センサ類からのアナログ信号をデジタ
ル信号に変換するA/D変換器60等の周辺回路が組み
込まれている。
【0032】尚、上記カウンタ・タイマ群55は、フリ
ーランカウンタ、カム角センサ信号の入力計数用カウン
タ等の各種カウンタ、燃料噴射用タイマ、点火用タイ
マ、定期割込みを発生させるための定期割込み用タイ
マ、クランク角センサ信号の入力間隔計時用タイマ、及
びシステム異常監視用のウオッチドッグタイマ等の各種
タイマを便宜上総称するものであり、その他、各種のソ
フトウエアカウンタ・タイマが用いられる。
【0033】また、上記定電圧回路58は、直接、及び
電源リレー61のリレー接点を介してバッテリ62に接
続され、このバッテリ62に、上記電源リレー61のリ
レーコイルがイグニッションスイッチ63を介して接続
されている。
【0034】また、上記バッテリ62には、それぞれ燃
料ポンプリレー64、ヒータリレー65のリレー接点を
介して燃料ポンプ28、PTCヒータ31dが接続され
ており、上記各リレー64,65は、そのリレーコイル
の一端が上記バッテリ62に接続され、リレーコイルの
他端が上記駆動回路59に接続されている。尚、上記ヒ
ータリレー65とPTCヒータ31dとの間の電源ライ
ンにはヒータ消費電流を検出するための電流センサ45
が介装されている。
【0035】さらに、上記バッテリ62には、スタータ
モータリレー66のリレー接点を介してタータモータ6
7が接続されており、上記スタータモータリレー66
は、そのリレーコイルの一端がスタータスイッチ68を
介して上記バッテリ62に接続されており、リレーコイ
ルの他端が上記駆動回路59に接続されている。
【0036】上記I/Oインターフェイス56の入力ポ
ートには、上記アイドルスイッチ35b、ノックセンサ
36、クランク角センサ41、カム角センサ44、及び
スタータスイッチ68が接続されると共に、絶対圧セン
サ32、吸入空気量センサ34、スロットル開度センサ
35a、水温センサ38、O2 センサ39、及び電流セ
ンサ45が上記A/D変換器60を介して接続され、さ
らにこのA/D変換器60にバッテリ電圧VB が入力さ
れてモニタされる。
【0037】一方、上記I/Oインターフェイス56の
出力ポートには、イグナイタ25が接続されると共に、
上記駆動回路59を介して、ISCV16、ウエストゲ
ート弁制御用デュ−ティソレノイド弁21、インジェク
タ22、吸気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁33、図
示しないインストルメントパネルに配設されてヒータユ
ニット31の作動状態を表示するヒータチェックランプ
70、及び、上記各リレー64,65,66のリレーコ
イルが接続されている。
【0038】上記ROM52には、エンジン制御プログ
ラムや、マップ類等の固定データが記憶されており、ま
た、上記RAM63には、上記各センサ類、スイッチ類
の出力信号を処理した後のデータ、及び上記CPU51
で演算処理したデータが格納される。また、上記バック
アップRAM54には、各種学習マップ等がストアさ
れ、上記イグニッションスイッチ63のON,OFFに
拘らず上記定電圧回路58から常時バックアップ電源が
供給され、上記イグニッションスイッチ63がOFFの
ときにもデータが保持されるようになっている。
【0039】上記CPU51では、上記ROM52に記
憶されている制御プログラムに従って、I/Oインター
フェイス56を介して入力されるセンサ・スイッチ類か
らの検出信号、及びバッテリ電圧VB 等を処理し、RA
M53及びバックアップRAM54に格納される各種デ
ータ、ROM52に記憶されている固定データ等に基づ
き、燃料噴射量、点火時期、上記ウエストゲート弁制御
デュ−ティソレノイド弁31に対する制御信号のデュ−
ティ比、ISCV16に対する駆動信号のデュ−ティ比
等の各種制御量を演算し、各アクチュエータ類を駆動し
て空燃比学習制御、点火時期制御、過給圧制御、アイド
ル回転数制御等の各種制御を行う。
【0040】その際、上記CPU51を中心とするマイ
クロコンピュータは、上記各種制御の実行に先立ち、ス
タータモータ67の作動を禁止してエンジンの始動を禁
止し、PTCヒータ31dへの通電を開始し、PTCヒ
ータ31dの暖機完了後、エンジン温度(燃料温度)に
より設定される初回燃料噴射量の燃料をインジェクタ2
2から噴射させ、この燃料噴射後のヒータ消費電流の変
化量と上記初回噴射量とに基づき燃料性状、すなわちガ
ソリンの重質成分による重質割合Eを求め、その後、エ
ンジンの始動を許可し、上記重質割合Eに応じて以後の
燃料噴射量を補正して燃料の重質割合に応じた適正な燃
料噴射量を得るようにしており、本発明による始動禁止
手段、ヒータ制御手段、ヒータ暖機完了判別手段、初回
燃料噴射量設定手段、ヒータ消費電流変化量検出手段、
燃料性状検出手段、エンジン始動許可手段、及び、燃料
噴射量設定手段の機能が実現されるようになっている。
【0041】以下、ECU50による処理について、図
5〜図10に示すフローチャートに従って説明する。
【0042】イグニッションスイッチ63がONされて
ECU50に電源が投入されると、先ず、図5に示すイ
ニシャライズルーチンが初回のみ実行され、ステップS
1で、バックアップRAM54にストアされているデー
タを除く各データ値(フラグ値、カウント値、及びI/
Oポート出力値)をクリアしてシステムをイニシャライ
ズし、ルーチンを終了する。
【0043】そして、イニシャライズルーチンの終了
後、図6以下のルーチンが所定周期毎あるいは所定の割
り込み条件により実行される。
【0044】システムイニシャライズの終了により図6
〜図7に示すヒータ制御ルーチンが所定時間毎に実行さ
れ、先ず、ステップS10で、燃料性状検出完了フラグ
F2の値を参照し、F2=0の燃料性状が未だ検出され
ていないときには、ステップS11へ進み、ヒータ暖機
完了フラグF1の値を参照し、PTCヒータ31dによ
るヒータ暖機が完了しているか否かを判断する。
【0045】上記ヒータ暖機完了フラグF1は、ヒータ
暖機が完了するとセットされるもので、F1=0のとき
には、ヒータ暖機未完了のためステップS12へ進み、
スタータモータ通電禁止フラグFSTをセットし(FST←
1)、スタータモータ67への通電を禁止することによ
りエンジンの始動を禁止して、ステップS13で、燃料
ポンプリレー64に対するI/Oポート出力値G1をセ
ットして(G1←1)、燃料ポンプリレー64をONし
燃料ポンプ28を駆動させる。
【0046】次いで、ステップS14でヒータリレー6
5に対するI/Oポート出力値G2をセットし(G2←
1)、ヒータリレー65をONしてPTCヒータ31d
を通電し、続くステップS15で、ヒータチェックラン
プ70に対するI/Oポート出力値G3をセットし(G
3←1)、ヒータ通電中を示すヒータチェックランプ7
0を点灯させる。
【0047】そして、ステップS16へ進み、カウント
値C1と設定値T1とを比較し、ヒータ通電開始後、設
定値T1により定まる設定時間に達したかを判断し、C
1<T1のときには、ステップS17で、上記カウント
値C1をカウントアップしてルーチンを抜ける。
【0048】上記カウント値C1は、ヒータ暖機完了を
判断する際の条件としてヒータ通電開始後の時間を計時
するためのものであり、ヒータ暖機完了後クリアされ、
ヒータ暖機完了後は、燃料性状を判断するためのヒータ
消費電流の変化量を検出する際の条件として初回燃料噴
射開始後の時間を計時するために用いられる。
【0049】また、C1≧T1でヒータ通電開始後の時
間が設定時間に達したときには、ステップS18へ進
み、電流センサ45により検出されるヒータ消費電流I
とヒータ暖機完了判定値Isとを比較して、PTCヒー
タ31dの温度温度が十分上昇しヒータ暖機が完了した
かを判断する。
【0050】ここで、図12に示すように、PTCヒー
タ31dは、通電が開始されると、ヒータ消費電流Iが
立ち上がり、温度が上昇してキューリー点に達すると抵
抗値が急激に上昇して消費電流Iが低下し始め、その
後、PTCヒータ31dの温度が略飽和状態となって消
費電流が略一定の値となるため、ヒータ消費電流Iのみ
ではヒータ暖機完了を判断できない。従って、ヒータ通
電開始初期を避けて、設定値T1により定まる設定時間
経過後、ヒータ消費電流Iが減少し始めてから、ヒータ
消費電流Iとヒータ暖機完了判定値Isとを比較し、ヒ
ータ消費電流Iがヒータ暖機完了判定値Is以下に低下
したとき、ヒータ暖機完了と判断することで、ヒータ暖
機完了の誤判定を防止するのである。
【0051】そして、上記ステップS18で、I>Is
のときにはヒータ暖機未完了と判断してルーチンを抜
け、I≦Isのヒータ暖機完了のときは、ステップS1
9へ進み、上記カウント値C1をクリアし、ステップS
20で、ヒータ暖機が完了したことを示すヒータ暖機完
了フラグF1をセットして(F1←1)、ステップS2
1以下の処理で、ヒータ消費電流Iの変化量に基づき燃
料性状、すなわちガソリンの重質成分による重質割合E
を求めるために初回燃料噴射量の燃料を1回のみ全気筒
のインジェクタ22から同時に噴射させる。
【0052】ステップS21では、水温センサ38によ
る冷却水温Twに基づきROM52の一連のアドレスに
固定データとして格納されているテーブルを参照して、
初回燃料噴射量を定める初回燃料噴射パルス幅Tisを
設定する。すなわち、エンジン低温時には燃料蒸発率が
悪いため、エンジン温度が低いほど相対的にエンジンへ
の燃料供給量を増量補正する必要がある。そして、エン
ジンの始動前にインジェクタ22から1回のみ燃料を噴
射させヒータユニット31による燃料加熱により蒸発燃
料がエンジンの始動と共に直ちにエンジン1の燃焼室に
供給されることで、始動性が向上する。
【0053】従って、ステップS21中に示すように、
上記テーブルには冷却水温Twが低くエンジン温度が低
いほど大きな値の予め実験等により求めた最適な初回燃
料噴射パルス幅Tisが格納されている。
【0054】そして、ステップS22へ進み、ヒータ消
費電流Iを読込んで初回燃料噴射直前のヒータ消費電流
値I0 としてRAM53の所定アドレスに格納し、ステ
ップS23で、上記ステップS21により設定した初回
燃料噴射パルス幅Tisの噴射パルス信号を各気筒のイ
ンジェクタ22へ出力してルーチンを抜ける。
【0055】その結果、エンジンの始動に先立ち、上記
初回燃料噴射パルス幅Tisに相応する量の燃料が各気
筒のインジェクタ22から全気筒同時に噴射される。
【0056】そして、ヒータ暖機完了によりヒータ暖機
完了フラグF1がセットされたことで、次回以降のルー
チン実行時には、ステップS11からステップS24へ
進む。ステップS24では、カウント値C1と設定値T
2とを比較して、初回燃料噴射開始後の時間が設定値T
2により定まる設定時間に達したかを判断する。
【0057】ここで、ヒータ暖機完了後、上記初回燃料
噴射パルス幅Tisによる燃料がインジェクタ22から
噴射されると、図12に示すように、噴射燃料によりヒ
ータユニット31の加熱部31aに内蔵されたPTCヒ
ータ31dが冷却され、再びヒータ消費電流Iが上昇す
る。ここで、一義的な燃料噴射量の下では、インジェク
タ22から噴射された燃料、すなわちガソリンの重質割
合が低く揮発性が高い燃料であるほど単位時間当りの蒸
発量が大きく、このため気化潜熱によりPTCヒータ3
1dの温度低下が大きくなってヒータ消費電流Iが同図
の実線で示すように大きく上昇する。これに対し、重質
割合が高く揮発性の悪いガソリンでは、逆に単位時間当
りの蒸発量が小さくPTCヒータ31dの温度低下が相
対的に小さくなりヒータ消費電流Iは図に破線で示すよ
うにその上昇は小さくなる。
【0058】従って、上記初回燃料噴射によるこのヒー
タ消費電流Iの変化量ΔIによって燃料性状、すなわ
ち、ガソリンの重質割合を判断することができる。しか
しながら、上述のように、初回燃料噴射量は初回燃料噴
射パルス幅Tisがエンジン温度(水温Tw)により可
変設定されるため、ヒータ消費電流の変化量ΔIのみで
は燃料性状を判断することができない。このため、詳し
くは後述するが、上記初回燃料噴射パルス幅Tisと上
記ヒータ消費電流の変化量ΔIとをパラメータとして燃
料性状を判断するのである。
【0059】また、上記設定値T2は、図12に示すよ
うに、初回燃料噴射によりヒータ消費電流Iの上昇後、
さらにその後、ヒータ消費電流Iが低下するまでのヒー
タ消費電流の変化量ΔIを算出する際に用いるヒータ消
費電流Iの最大値I1を得るための時間を設定するもの
である。
【0060】そして、上記ステップS24で、C1≦T
2のときには、ステップS25へ進み、ヒータ消費電流
IをRAM53の所定アドレスに格納される初回燃料噴
射後のヒータ消費電流最大値I1と比較し、I1≧Iの
ときにはそのまま上記ステップS17へ戻り、カウント
値C1をカウントアップしてルーチンを抜け、I1<I
のときにはステップS26で、上記ヒータ消費電流Iに
より最大値I1を更新し、上記ステップS17を経てル
ーチンを抜ける。
【0061】やがて初回燃料噴射開始後の時間が設定値
T2により定まる設定時間に達すると、CI≧T2とな
って、ステップS24からステップS27へ進み、上記
最大値I1と初回燃料噴射直前のヒータ消費電流値I0
とを読み出して、ヒータ消費電流の変化量ΔIを算出す
る(ΔI←I1−I0 )。
【0062】そして、ステップS28で、上記ヒータ消
費電流の変化量ΔIと上記初回燃料噴射パルス幅Tis
とをパラメータとしてテーブルを検索して補間計算によ
り燃料性状としてのガソリンの重質割合Eを算出する。
【0063】ここで、ヒータ消費電流の変化量ΔIと初
回燃料噴射パルス幅Tisとにより燃料性状としてのガ
ソリンの重質割合E(%)を判断するテーブルの一例を
図8に示す。上述のように、ガソリンの重質割合が低く
揮発性が高い燃料であるほど単位時間当りの蒸発量が大
きく、このため気化潜熱によりPTCヒータ31dの温
度低下が大きくなってヒータ消費電流の変化量ΔIが大
きくなり、又、重質割合が高く揮発性の悪いガソリンで
は、逆に単位時間当りの蒸発量が小さくPTCヒータ3
1dの温度低下が相対的に小さくなりヒータ消費電流の
変化量ΔIが小さい。
【0064】また、初回燃料噴射量は初回燃料噴射パル
ス幅Tisがエンジン温度(水温Tw)により可変設定
され、初回燃料噴射パルス幅Tisが大きく初回燃料噴
射量が多い程、相対的にヒータ消費電流の変化量ΔIは
減少する。
【0065】従って、ヒータ消費電流の変化量ΔIと初
回燃料噴射パルス幅Tisとをパラメータとして対応す
るガソリンの重質割合Eを予め実験等により求め、RO
M52の一連のアドレスにテーブルとして格納してお
き、テーブル参照によりガソリンの重質割合Eを判断す
る。
【0066】これらにより、初回燃料噴射パルス幅Ti
sがエンジン温度に応じて最適値に可変設定されること
で、始動性の向上が図れ、且つ初回燃料噴射パルス幅T
isと初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量ΔI
とに基づいて燃料性状を判断することで、正確に燃料性
状を判断することができ、始動性の向上と燃料性状検出
の信頼性の向上とを両立することが可能となる。
【0067】また、この燃料性状としてのガソリンの重
質割合に応じて以後の燃料噴射量を補正することで、常
に適正な燃料量をエンジンに供給することができて燃料
性状に係わらず燃焼性が向上し、排気エミッションが改
善される。
【0068】次いで、ステップS29へ進み、燃料性状
の検出完了により燃料性状検出完了フラグF2をセット
し(F2←1)、ステップS30で、スタータモータ通
電禁止フラグFSTをクリアして(FST←0)、スタータ
モータ67への通電を許可することでエンジンの始動を
許可し、続くステップS31で、カウント値C1をクリ
アしてルーチンを抜ける。
【0069】そして、燃料性状の検出完了によって燃料
性状検出完了フラグF2がセットされると、次回以降の
ルーチンでは、ステップS10からステップS32へ分
岐し、ステップS32で、冷却水温Twと予め設定され
た燃料気化可能温度TLA4 (壁面付着燃料が気化可能と
なる吸気ポート2aの壁面温度に相当する冷却水温で、
例えば25°C)とを比較し、Tw<TLA4 のときに
は、ステップS33へ進み、ヒータリレー65に対する
I/Oポート出力値G2をセットし(G2←1)、ヒー
タリレー65をONしてPTCヒータ31dを通電し、
ヒータユニット31によりインジェクタ22から噴射さ
れた燃料の気化を促進し、続くステップS34で、ヒー
タチェックランプ70に対するI/Oポート出力値G3
をセットして (G3←1)、ヒータ通電中を示すヒー
タチェックランプ70を点灯させてルーチンを抜ける。
【0070】また、Tw≧TLA4 のときには、噴射燃料
に対するヒータユニット31による加熱は不要であり、
ステップS35へ進んで、ヒータリレー65に対するI
/Oポート出力値G2をクリアし(G2←0)、ヒータ
リレー65をOFFしてPTCヒータ31dを非通電と
して、ヒータユニット31によるインジェクタ22から
の噴射燃料に対する加熱を中止し、ステップS36で、
ヒータチェックランプ70に対するI/Oポート出力値
G3をクリアし(G3←0)、ヒータチェックランプ7
0を消灯させてルーチンを抜ける。
【0071】従って、燃料性状の検出後は、必要なとき
にのみヒータユニット31により噴射燃料に対する気化
及び霧化の促進が行われる。
【0072】上記ヒータ制御ルーチンによりセット或い
はクリアされるスタータモータ通電禁止フラグFSTは、
図8に示すスタータモータ制御ルーチンにおいて参照さ
れ、スタータモータ通電禁止フラグFSTの値に応じてス
タータモータ67の作動が禁止或いは許可される。
【0073】このスタータモータ制御ルーチンは、前述
のイニシャライズルーチンの終了後、スタータスイッチ
68がONされているときのみ所定時間毎に実行される
もので、先ず、ステップS40で、スタータモータ通電
禁止フラグFSTの値を参照し、FST=0のスタータモー
タ67に対する通電が許可されエンジン始動が許可され
ているときには、ステップS41へ進み、スタータモー
タリレー66に対するI/Oポート出力値G4をセット
し(G4←1)、スタータモータリレー66をONして
スタータモータ67の作動によりエンジンを始動させ
る。
【0074】一方、上記ステップS40でFST=1のス
タータモータ67に対する通電が禁止されエンジン始動
が禁止されているときには、ステップS42へ進み、ス
タータモータリレー66に対するI/Oポート出力値G
4をクリアし(G4←0)、スタータモータリレー66
をOFFしてスタータモータ67の作動を禁止してエン
ジンの始動を禁止し、ルーチンを抜ける。
【0075】従って、ヒータの暖機完了後に燃料性状の
検出が終了するまでの間、スタータスイッチ68のON
に係わらずスタータモータ67の作動禁止によりエンジ
ンの始動が禁止される。尚、この間はごく短時間(数秒
間)のため、エンジンの始動に違和感をさほど感じるこ
となく実現できる。
【0076】また、図9に示すフローチャートは、スタ
ータスイッチ68がONからOFFされると割込み起動
するスタータスイッチON→OFF割込みルーチンで、
ステップS50で、スタータモータリレー66に対する
I/Oポート出力値G4をクリアし(G4←0)、スタ
ータモータリレー66をOFFしてスタータモータ67
の作動を停止してルーチンを抜ける。
【0077】また、上述のヒータ制御ルーチンにおいて
検出した燃料性状としてのガソリンの重質割合Eは、図
10に示す燃料噴射量設定ルーチンにおいて参照され、
ガソリンの重質割合Eに応じて燃料噴射量が補正され
て、ガソリンの重質割合に対応した適正な燃料噴射量が
設定される。この燃料噴射量設定ルーチンはエンジン始
動の許可後、所定周期毎に実行され、燃料噴射対象気筒
毎に燃料噴射量としての燃料噴射パルス幅Tiが設定さ
れる。
【0078】この燃料噴射量設定ルーチンにおいては、
ステップS61で、クランク角センサ41からの出力信
号に基づき算出されるエンジン回転数Nと、吸入空気量
センサ34からの出力信号に基づく吸入空気量Qとか
ら、基本燃料噴射量を定める基本燃料噴射パルス幅Tp
を算出し(Tp←K×Q/N;K…インジェクタ補正定
数)、ステップS62で、冷却水温Twに基づき水温増
量係数KTWをテーブル参照により設定する。
【0079】上記水温増量係数KTWは、エンジン冷態時
の運転性を確保するための燃料増量補正を行うためのも
ので、ステップS62中に示すように、冷却水温TW が
低いほど燃料増量を増加すべく大きな値の水温増量係数
KTWが設定される。
【0080】次にステップS63で、アイドル後増量係
数KAIを設定する。このアイドル後増量係数KAIは、ア
イドル解除時のもたつきを防ぐためのものであり、スロ
ットル弁全閉からスロットル弁開に移行しアイドルスイ
ッチ35bがONからOFFしたとき、冷却水温TW に
基づいて初期値設定され、その後、ルーチン実行毎に設
定値づつ0になるまで漸次的に減少される。
【0081】続くステップS64では、スロットル開度
センサ35aによるスロットル開度の変化量ΔTh及び
冷却水温TW に基づき加速時の燃料増量補正を行うため
の加速増量係数KACC を設定し、ステップS65で、上
記ヒータ制御ルーチンにおいて検出した燃料性状として
のガソリンの重質割合Eを読み出し、重質割合Eに応じ
て燃料噴射量を補正するための燃料性状補正係数KJGA
をテーブル参照により設定する。
【0082】すなわち、ガソリンの重質割合Eが高くガ
ソリン中の重質成分が多いほど燃料が気化し難く、同一
燃料量の下では、空燃比がリッチとなる傾向にあるた
め、ステップS65中に示すように、ガソリンの重質割
合Eが高い程、燃料増量を増加させるべく大きな値の燃
料性状補正係数KJGA が設定される。
【0083】そして、ステップS66で、上記水温増量
係数KTW、アイドル後増量係数KAI、加速増量係数KAC
C 、及び燃料性状補正係数KJGA により各種増量係数C
OEFを算出し(COEF←1+KTW+KAI+KACC +
KJGA )、ステップS67で、RAM53の所定アドレ
スにストアされている空燃比フィードバック補正係数α
を読み出す。
【0084】次にステップS68へ進み、エンジン回転
数Nとエンジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅Tpと
に基づいて、吸入空気量センサ等の吸入空気量計測系や
インジェクタ等の燃料供給系の生産時のばらつきや経時
変化による空燃比のずれ等を学習した結果が記憶される
バックアップRAM54の空燃比学習マップを参照して
学習値KLRを検索し、補間計算により学習補正係数KBL
RCを設定する。
【0085】続くステップS69では、バッテリ電圧V
B に基づいてインジェクタ22の無効噴射時間を補間す
る電圧補正係数Tsを設定する。
【0086】そして、ステップS70で、上記ステップ
S61で算出した基本燃料噴射パルス幅Tpに、上記ス
テップS66で算出した各種増量補正係数COEF及び
上記ステップS67で読み出した空燃比フィードバック
補正係数αを乗算して空燃比補正すると共に、上記ステ
ップS68で設定した空燃比学習補正係数KBLRCを乗算
して学習補正し、更に、上記ステップS69で設定した
電圧補正係数Tsを加算して電圧補正し、最終的な燃料
噴射量を定める燃料噴射パルス幅Tiを設定する(Ti
←Tp×COEF×α×KBLRC+Ts)。
【0087】そして、ステップS71で、上記燃料噴射
パルス幅Tiを該当気筒に対する噴射タイマにセットし
てルーチンを抜ける。
【0088】その結果、所定タイミングに達すると、上
記噴射タイマがスタートして該当気筒のインジェクタ2
2に燃料噴射パルス幅Tiの駆動パルス信号が出力され
て燃料噴射パルス幅Tiに相応する量の燃料が噴射され
る。
【0089】従って、燃料性状としてのガソリンの重質
割合Eに応じて燃料性状補正係数KJGA が設定され、こ
の燃料性状係数KJGA により燃料噴射量が補正されて、
燃料性状に応じた常に適正な燃料量がエンジンに供給す
ることが可能となり、燃料性状に係わらず燃焼性が向上
すると共に、排気エミッションが改善される。
【0090】次に、本発明の実施の第2形態を説明す
る。
【0091】本形態は、上述の第1形態に対し、ヒータ
暖機完了前に燃料性状としてのガソリンの重質割合Eを
検出するものであり、前記CPU51を中心とするマイ
クロコンピュータは、各種制御の実行に先立ち、スター
タモータ67の作動を禁止してエンジンの始動を禁止
し、PTCヒータ31dへの通電を開始し、ヒータ消費
電流及びヒータ通電開始後の時間に基づき初回燃料噴射
の開始時期をヒータの暖機完了前に設定し、この初回燃
料噴射開始時期に達したとき、エンジン温度(燃料温
度)により設定される初回燃料噴射量の燃料をインジェ
クタ22から噴射させ、この燃料噴射後のヒータ消費電
流の変化量と上記初回噴射量とに基づき燃料性状、すな
わちガソリンの重質成分による重質割合Eを検出し、ヒ
ータの暖機完了後、エンジンの始動を許可し、検出した
燃料性状としてのガソリンの重質割合Eに応じて以後の
燃料噴射量を補正して燃料の重質度合いに応じた適正な
燃料噴射量を得るようにしており、前記第1の形態にお
ける各機能手段のうち、初回燃料噴射量設定手段、及び
エンジン始動許可手段の機能が若干異なり、又、初回燃
料噴射開始時期設定手段の機能を実現するようになって
いる。すなわち、具体的には、前記第1形態に対し、ヒ
ータ制御ルーチンの一部を変更する。
【0092】本実施の形態によるヒータ制御ルーチンを
図16〜図17に示す。尚、第1の形態と同様のステッ
プについては同一の符号を付して説明を省略する。
【0093】本形態においては、先ず、ステップS10
1で、ヒータ暖機完了フラグF1の値を参照し、F1=
0のヒータ暖機が完了していないときには、ステップS
102へ進み、燃料性状検出完了フラグF2の値を参照
する。そして、F2=0の燃料性状が未だ検出されてい
ないときには、ステップS103へ進み、初回燃料噴射
完了フラグF3の値を参照して、初回燃料噴射が完了し
ているか否かを判断する。
【0094】上記初回燃料噴射完了フラグF3は、燃料
性状検出のための初回燃料噴射が完了するとセットされ
るもので、F3=0のときには、初回燃料噴射が未完了
のためステップS12へ進み、上述のステップS12〜
S15を経てステップS16で、カウント値C1と設定
値T1とを比較し、ヒータ通電開始後、設定値T1によ
り定まる設定時間に達したかを判断し、C1<T1のと
きには、ステップS17で、上記カウント値C1をカウ
ントアップしてルーチンを抜ける。
【0095】ここで、上記カウント値C1は、図17に
示すように、ヒータ暖機完了完了前において初回燃料噴
射時期を定めるヒータ消費電流Iが設定値Itに達した
かを判断する条件としてヒータ通電開始後の時間を計時
するために用いられ、ヒータ消費電流が設定値Itに達
したときクリアされ、その後、燃料性状を判断するため
のヒータ消費電流の変化量を検出する際の条件として初
回燃料噴射開始後の時間を計時するために用いられる。
【0096】また、C1≧T1でヒータ通電開始後の時
間が設定時間に達したときには、ステップS104へ進
み、電流センサ45により検出されるヒータ消費電流I
と初回燃料噴射時期を定める設定値Itとを比較して、
初回燃料噴射時期に達したかを判断する。
【0097】すなわち、図17に示すように、PTCヒ
ータ31dは、通電が開始されると、ヒータ消費電流I
が立ち上がり、温度が上昇してキューリー点に達すると
抵抗値が急激に上昇して消費電流Iが低下し始め、その
後、PTCヒータ31dの温度が略飽和状態となって消
費電流が略一定の値となるため、ヒータ暖機完了前のヒ
ータ消費電流の変化量ΔIにより燃料性状を判断するに
は、PTCヒータ31dに通電を開始しヒータ消費電流
Iが立ち上がった後、ヒータ消費電流Iが初回燃料噴射
によるヒータ消費電流変化量ΔIを検出可能な設定値I
tまで低下した時に初回燃料を噴射する必要がある。従
って、ヒータ消費電流Iのみでは、ヒータ消費電流の立
ち上がり後、ヒータ消費電流が減少するため、初回燃料
噴射時期を判断できない。従って、ヒータ通電開始初期
を避けて、設定値T1により定まる設定時間経過後、ヒ
ータ消費電流Iが減少し始めてから、ヒータ消費電流I
と設定値Itとを比較し、ヒータ消費電流Iが設定値I
t以下に低下したとき、初回燃料噴射時期に達したと判
断することで、初回燃料噴射時期の誤判定を防止する。
そして、上記ステップS104で、I>Itのときに
は初回燃料噴射時期に達していないと判断してルーチン
を抜け、I≦Isで初回燃料噴射時期に達したときに
は、ステップS19へ進み、上記カウント値C1をクリ
アし、ステップS21で、第1形態と同様に、冷却水温
Twに基づきテーブル参照により、初回燃料噴射量を定
める初回燃料噴射パルス幅Tisを設定し、ステップS
22で、ヒータ消費電流Iを読込んで初回燃料噴射直前
のヒータ消費電流値I0 としてRAM53の所定アドレ
スに格納し、ステップS23で、上記ステップS21に
より設定した初回燃料噴射パルス幅Tisの噴射パルス
信号を各気筒のインジェクタ22へ出力し、更にステッ
プS105で、初回燃料噴射の完了を示す初回燃料噴射
完了フラグF3をセットして(F3←1)、ルーチンを
抜ける。
【0098】その結果、ヒータの暖機完了前に、上記初
回燃料噴射パルス幅Tisに相応する量の燃料が各気筒
のインジェクタ22から全気筒同時に噴射される。
【0099】そして、初回燃料噴射の完了により初回燃
料噴射完了フラグF3がセットされたことで、次回以降
のルーチン実行時には、ステップS103から前述の第
1形態におけるステップS24へ進み(図7参照)、ス
テップS24ないしステップS31の処理により第1の
形態と同様にヒータ消費電流の変化量ΔIを算出し、こ
のヒータ消費電流と上記初回燃料噴射パルス幅Tisと
をパラメータとしてテーブル参照により燃料性状として
のガソリンの重質割合Eを検出する。
【0100】尚、本実施の形態においては、ヒータの暖
機完了前に燃料性状を検出するため、ステップS30の
スタータモータ通電禁止フラグFSTをクリアする処理は
削除する。
【0101】そして、燃料性状の検出完了によって燃料
性状検出完了フラグF2がセットされると、次回以降の
ルーチンでは、ステップS102からステップS106
に分岐し、ステップS106で、ヒータ消費電流Iとヒ
ータ暖機完了判定値Isとを比較してヒータ暖機が完了
したかを判断し、I>Isのヒータ暖機が完了していな
いときには、そのままルーチンを抜け、I≦Isのヒー
タ暖機完了時には、ステップS107へ進み、スタータ
モータ通電禁止フラグFSTをクリアしてスタータモータ
67への通電を許可してエンジンの始動を許可し、ステ
ップS108で、ヒータ暖機が完了したことを示すヒー
タ暖機完了フラグF1をセットして(F1←1)、ルー
チンを抜ける。
【0102】そして、ヒータ暖機完了フラグF1のセッ
トにより、次回以降のルーチンでは、ステップS101
からステップS32へ分岐し、ステップS32ないしス
テップS36の処理により、第1形態と同様に、冷却水
温Twと燃料気化可能温度TLA4 との比較結果に応じて
必要なときのみヒータユニット31により噴射燃料に対
する気化及び霧化の促進が行われる。
【0103】そして、スタータモータ制御については上
述の図8、及び図9と同様の処理を行い、又、ヒータ制
御ルーチンによって検出された燃料性状としてのガソリ
ンの重質割合Eは、図10に示す燃料噴射量設定ルーチ
ンにおいて参照され、第1の形態と同様に、燃料性状に
応じて燃料噴射量を補正する。
【0104】本形態によれば、ヒータ暖機完了前に燃料
性状の検出が行われるので、第1の形態に対し、相対的
に早い時期にエンジン始動を開始することが可能とな
り、エンジン始動時のスタータモータ作動禁止による違
和感がより解消される。
【0105】次に本発明の実施の第3形態を説明する。
【0106】本形態においては、上述の第1形態による
エンジン1を、ガソリンは勿論のこと、アルコールとガ
ソリンとの混合燃料、或いはアルコールのみを使用可能
なアルコールエンジン(Flexible Fuel Vehicle 用エン
ジン)としたものであり、図13においてアルコールエ
ンジンの燃料供給路26に破線で示すように、アルコー
ル濃度センサ80を追加して配設し、更に図15に破線
で示すように、上記アルコール濃度センサ80をECU
50のA/D変換器60に接続し、アルコール濃度セン
サ80からの出力信号をA/D変換器60を介してI/
Oインターフェイス56の入力ポートに入力する。その
他のエンジン構成、及びECUの構成は第1の形態と同
様であり、説明を省略する。
【0107】また、上述の第1形態に対し本形態におい
ては、ヒータ制御ルーチンで、アルコール濃度センサ8
0により検出されるアルコール濃度Mと冷却水温Twと
に基づき初回燃料噴射パルス幅Tisを設定し、又、こ
の初回燃料噴射パルス幅Tis、アルコール濃度M、及
びヒータ消費電流の変化量ΔIに基づき燃料性状を判断
し、この燃料性状により燃料噴射量設定ルーチンにおい
て燃料噴射量を補正すると共に、アルコール濃度Mに基
づいて燃料噴射量を補正する。
【0108】本形態によるヒータ制御ルーチンを図18
〜図19に示す。尚、第1形態と同様のステップについ
ては同一の符号を付して説明を省略する。
【0109】本形態においては、ステップS10〜S1
9を介してステップS20でヒータ暖機完了フラグF1
をセットした後、ステップS201へ進み、アクコール
濃度センサ80によるアルコール濃度Mと、水温センサ
38による冷却水温Twとに基づきROM52の一連の
アドレスに固定データとして格納されているテーブルを
参照して、初回燃料噴射量を定める初回燃料噴射パルス
幅Tisを設定する。
【0110】すなわち、エンジン低温時には燃料蒸発率
が悪いため、エンジン温度が低いほど相対的にエンジン
への燃料供給量を増量補正する必要があり、また、燃料
中のアルコール濃度Mが高い程、燃料の発熱量が小さく
且つ理論空燃比が小さくなるためエンジンへの燃料供給
量を増量補正する必要がある。従って、上記テーブルに
は冷却水温Twが低くエンジン温度が低いほど、またア
ルコール濃度Mが高いほど大きな値の予め実験等により
求めた最適な初回燃料噴射パルス幅Tisが格納されて
いる。
【0111】そして、ステップS22へ進み、ヒータ消
費電流Iを読込んで初回燃料噴射直前のヒータ消費電流
値I0 としてRAM53の所定アドレスに格納し、ステ
ップS23で、上記ステップS201により設定した初
回燃料噴射パルス幅Tisの噴射パルス信号を各気筒の
インジェクタ22へ出力してルーチンを抜ける。
【0112】その結果、エンジンの始動に先立ち、上記
初回燃料噴射パルス幅Tisに相応する量の燃料が各気
筒のインジェクタ22から全気筒同時に噴射される。
【0113】そして、ヒータ暖機完了によりヒータ暖機
完了フラグF1がセットされると、次回以降のルーチン
実行時には、ステップS11からステップS24へ進
み、ステップS24ないしステップS26の処理によ
り、カウント値C1が設定値T2に達するまでの間、ヒ
ータ消費電流Iとの比較結果に応じて最大値I1を更新
し、初回燃料噴射開始後の時間が設定値T2により定ま
る設定時間に達してC1≧T2となると、ステップS2
4からステップS27へ進み、上記最大値I1と初回燃
料噴射直前のヒータ消費電流値I0 とを読み出して、ヒ
ータ消費電流の変化量ΔIを算出し、ステップS202
で、上記ヒータ消費電流の変化量ΔIと上記ステップS
201による初回燃料噴射パルス幅Tis、及びアルコ
ール濃度Mとをパラメータとしてテーブルを検索して補
間計算により燃料性状としての燃料のの重質割合Eを算
出する。
【0114】ここで、アルコール濃度M=0%時、すな
わち、ガソリン100%時の燃料、及びアルコール濃度
100%のアルコール100%時の燃料におけるヒータ
消費電流の変化量ΔIと初回燃料噴射パルス幅Tisと
により燃料性状としての燃料の重質割合E(%)を判断
するテーブルの一例を図21(a),(b)にそれぞれ
示す。すなわち、アルコール濃度Mが高いほど気化潜熱
が大きく、同一燃料噴射量の下では燃料蒸発により熱が
多く奪われてヒータ消費電流の変化量ΔIが増大し、ま
た、燃料の重質割合が低く揮発性が高い燃料であるほど
単位時間当りの蒸発量が大きく、このため気化潜熱によ
りPTCヒータ31dの温度低下が大きくなってヒータ
消費電流の変化量ΔIが大きくなり、重質割合が高く揮
発性が悪い燃料では、逆に単位時間当りの蒸発量が小さ
くPTCヒータ31dの温度低下が相対的に小さくなり
ヒータ消費電流の変化量ΔIが小さくなる。
【0115】また、初回燃料噴射量は初回燃料噴射パル
ス幅Tisがエンジン温度(水温Tw)及びアルコール
濃度Mにより可変設定され、初回燃料噴射パルス幅Ti
sが大きく初回燃料噴射量が多い程、相対的にヒータ消
費電流の変化量ΔIは減少する。
【0116】従って、ヒータ消費電流の変化量ΔI、初
回燃料噴射パルス幅Tis、及びアルコール濃度Mとを
パラメータとして対応する燃料の重質割合Eを予め実験
等により求め、ROM52の一連のアドレスにテーブル
として格納しておき、テーブル参照により燃料の重質割
合Eを判断する これらにより、初回燃料噴射パルス幅Tisがエンジン
温度及びアルコール濃度Mに応じて最適値に可変設定さ
れることで、始動性の向上が図れ、且つ初回燃料噴射パ
ルス幅Tis、初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変
化量ΔI、及びアルコール濃度Mとに基づいて燃料性状
を判断することで、アルコールエンジンを採用する本形
態においても正確に燃料性状を判断することができ、始
動性の向上と燃料性状検出の信頼性の向上とを両立する
ことが可能となる。
【0117】また、この燃料性状としての燃料の重質割
合に応じて以後の燃料噴射量を補正することで、常に適
正な燃料量をエンジンに供給することができて燃料性状
に係わらず燃焼性が向上し、排気エミッションが改善さ
れる。
【0118】次いで、ステップS29へ進み、燃料性状
の検出完了により燃料性状検出完了フラグF2をセット
し(F2←1)、ステップS30で、スタータモータ通
電禁止フラグFSTをクリアして(FST←0)、スタータ
モータ67への通電を許可することでエンジンの始動を
許可し、続くステップS31で、カウント値C1をクリ
アしてルーチンを抜ける。
【0119】そして、燃料性状の検出完了によって燃料
性状検出完了フラグF2がセットされると、次回以降の
ルーチンでは、ステップS10からステップS32へ分
岐し、ステップS32ないしステップS36の処理によ
り、第1形態と同様に、冷却水温Twと燃料気化可能温
度TLA4 との比較結果に応じて必要なときのみヒータユ
ニット31により噴射燃料に対する気化及び霧化の促進
が行われる。
【0120】尚、スタータモータ制御については上述の
図8、及び図9と同様の処理を行う。又、ヒータ制御ル
ーチンによって検出された燃料性状としての燃料の重質
割合Eは、図20に示す燃料噴射量設定ルーチンにおい
て参照される。
【0121】すなわち、第1形態と同様に、ステップS
61で基本燃料噴射量を定める基本燃料噴射パルス幅T
pを算出し、ステップS62,S63,S64で、それ
ぞれ水温増量係数KTW、アイドル後増量係数KAI、加速
増量係数KACC を設定した後、ステップS65で、上記
ヒータ制御ルーチンのステップS202において検出し
た燃料性状としての燃料の重質割合Eを読み出し、重質
割合Eに応じて燃料噴射量を補正するための燃料性状補
正係数KJGA をテーブル参照により設定する。
【0122】すなわち、燃料の重質割合Eが高く燃料中
の重質成分が多いほど燃料が気化し難く、同一燃料量の
下では、空燃比がリッチとなる傾向にあるため、ステッ
プS65中に示すように、燃料の重質割合Eが高い程、
燃料増量を増加させるべく大きな値の燃料性状補正係数
KJGA が設定される。
【0123】そして、ステップS66で、上記水温増量
係数KTW、アイドル後増量係数KAI、加速増量係数KAC
C 、及び燃料性状補正係数KJGA により各種増量係数C
OEFを算出し(COEF←1+KTW+KAI+KACC +
KJGA )、ステップS210へ進み、アルコール濃度M
に基づいてテーブル参照によりアルコール濃度補正係数
Kaを設定する。
【0124】すなわち、燃料中のアルコール濃度Mが高
いほど燃料の発熱量が小さく且つ理論空燃比が小さくな
るため、燃料増量を増加させる必要があり、ステップS
210中に示すように、上記テーブルにはアルコール濃
度0%の場合をアルコール濃度補正係数Kaを1.0と
して、燃料中のアルコール濃度Mが高くなるに従い大き
い値のアルコール濃度補正係数Kaが格納されている。
【0125】次いで、ステップS67で、空燃比フィー
ドバック補正係数αを読み出して、ステップS68,6
9で、学習補正係数KBLRC、電圧補正係数Tsをそれぞ
れ設定する。
【0126】そして、ステップS211で、上記ステッ
プS61で算出した基本燃料噴射パルス幅Tpに、上記
ステップS66で算出した各種増量補正係数COEF、
上記ステップS210で設定したアルコール濃度補正係
数Ka、及び上記ステップS67で読み出した空燃比フ
ィードバック補正係数αを乗算して空燃比補正すると共
に、上記ステップS68で設定した空燃比学習補正係数
KBLRCを乗算して学習補正し、更に、上記ステップS6
9で設定した電圧補正係数Tsを加算して電圧補正し、
最終的な燃料噴射量を定める燃料噴射パルス幅Tiを設
定する(Ti←Tp×COEF×Ka×α×KBLRC+T
s)。
【0127】そして、ステップS71で、上記燃料噴射
パルス幅Tiを該当気筒に対する噴射タイマにセットし
てルーチンを抜ける。
【0128】その結果、所定タイミングに達すると、上
記噴射タイマがスタートして該当気筒のインジェクタ2
2に燃料噴射パルス幅Tiの駆動パルス信号が出力され
て燃料噴射パルス幅Tiに相応する量の燃料が噴射され
る。
【0129】従って、燃料性状としての燃料の重質割合
Eに応じて燃料性状補正係数KJGAが設定されると共
に、燃料中のアルコール濃度Mに応じてアルコール濃度
補正係数Kaが設定され、この燃料性状係数KJGA 及び
アルコール濃度補正係数Kaにより燃料噴射量が補正さ
れて、燃料の重質割合及び燃料中のアルコール濃度に応
じた常に適正な燃料量がエンジンに供給することが可能
となり、本実施の形態においても燃料性状に係わらず燃
焼性が向上すると共に、排気エミッションが改善され
る。
【0130】尚、本実施の形態においても、前述の第2
形態と同様に、ヒータ暖機完了前に燃料性状としての燃
料の重質割合を検出するようにしても良い。
【0131】また、上記各実施の形態において、燃料温
度を検出して上記ヒータ消費電流の変化量を燃料温度に
より補正するようにしても良い。この場合には同一燃料
性状の下で、燃料温度が低いほどヒータ消費電流の変化
量が大きくなるため、燃料温度が低いほどヒータ消費電
流の変化量を減少補正する。これによって、更に燃料性
状の検出精度を向上することが可能となる。
【0132】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、エンジン
の始動を禁止してヒータを通電し、ヒータの暖機完了
後、エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を設定して該
初回燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射させ、この
初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出し、
ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基づき
燃料性状を検出し、燃料性状の検出完了後、エンジンの
始動を許可するので、初回燃料噴射量がエンジン温度に
応じて最適値に可変設定されて、これにより、始動性の
向上が図れ、且つこの初回燃料噴射量と初回燃料噴射に
よるヒータ消費電流の変化量とに基づいて燃料性状を判
断するため、正確に燃料性状を判断することができ、始
動性の向上と燃料性状検出の信頼性の向上とを両立する
ことが可能となる。
【0133】請求項2記載の発明によれば、エンジンの
始動を禁止してヒータを通電し、ヒータ消費電流及びヒ
ータ通電開始後の時間に基づき初回燃料噴射の開始時期
をヒータの暖機完了前に設定し、この初回燃料噴射開始
時期に達したとき、エンジン温度に基づき初回燃料噴射
量を設定して該初回燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から
噴射させ、この初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変
化量と上記初回燃料噴射量に基づき燃料性状を検出し、
ヒータの暖機完了後、エンジンの始動を許可するので、
初回燃料噴射量がエンジン温度に応じて最適値に可変設
定されて、これにより、始動性の向上が図れ、且つこの
初回燃料噴射量と初回燃料噴射によるヒータ消費電流の
変化量とに基づいて燃料性状を判断するため、正確に燃
料性状を判断することができ、始動性の向上と燃料性状
検出の信頼性の向上とを両立することが可能となり、
又、ヒータの暖機完了前に燃料性状の検出が行われ、上
記請求項1記載の発明に対し、相対的に早い時期にエン
ジン始動を開始することが可能となり、エンジン始動時
のエンジン始動禁止による違和感がより解消される。
【0134】請求項3記載の発明によれば、エンジンの
始動を禁止してヒータを通電し、ヒータの暖機完了後、
エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を設定して該初回
燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射させ、この初回
燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出し、ヒー
タ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基づき燃料
性状を検出して、燃料性状の検出完了後、エンジンの始
動を許可し、検出した燃料性状に基づいてエンジン始動
許可後の燃料噴射量を補正するので、請求項1記載の発
明の効果に加え、燃料性状の検出後は燃料性状に応じて
常に適正な燃料量をエンジンに供給することができて燃
料性状に係わらず燃焼性が向上し、燃焼性の向上により
排気エミッションが改善される。
【0135】請求項4記載の発明では、エンジンの始動
を禁止してヒータを通電し、ヒータ消費電流及びヒータ
通電開始後の時間に基づき初回燃料噴射の開始時期をヒ
ータの暖機完了前に設定し、この初回燃料噴射開始時期
に達したとき、エンジン温度に基づき初回燃料噴射量を
設定して該初回燃料噴射量の燃料を燃料噴射弁から噴射
させ、この初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量
と上記初回燃料噴射量に基づき燃料性状を検出し、ヒー
タの暖機完了後、エンジンの始動を許可し、検出した燃
料性状に基づいてエンジン始動許可後の燃料噴射量を補
正するので、請求項2記載の発明の効果に加え、燃料性
状の検出後は燃料性状に応じて常に適正な燃料量をエン
ジンに供給することができて燃料性状に係わらず燃焼性
が向上し、燃焼性の向上により排気エミッションが改善
される効果を有する。
【0136】請求項5記載の発明では、請求項1ないし
請求項4に記載のいずれかの発明において、上記ヒータ
消費電流の変化量は燃料温度により補正され、この燃料
温度により補正したヒータ消費電流の変化量と初回燃料
噴射量に基づき燃料性状を検出するので、各請求項に記
載の発明の効果に加え、更に燃料性状の検出精度を向上
することが可能となり、又、この検出した燃料性状に応
じて燃料噴射量を補正することで、より燃焼性の向上を
図ることができて、排気エミッションの改善効果をより
一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図
【図2】本発明の基本構成図
【図3】本発明の基本構成図
【図4】本発明の基本構成図
【図5】本発明の実施の第1形態に係わり、イニシャラ
イズルーチンを示すフローチャート
【図6】同上、ヒータ制御ルーチンを示すフローチャー
【図7】同上、ヒータ制御ルーチンを示すフローチャー
ト(続き)
【図8】同上、スタータモータ制御ルーチンを示すフロ
ーチャート
【図9】同上、スタータスイッチON→OFF割込みル
ーチンを示すフローチャート
【図10】同上、燃料噴射量設定ルーチンを示すフロー
チャート
【図11】同上、重質割合を検出するためのテーブルの
説明図
【図12】同上、ヒータ消費電流の変化と燃料性状との
関係、及び初回燃料噴射のタイミングを示すタイムチャ
ート
【図13】同上、エンジンの全体概略図
【図14】同上、ヒータ取付部の詳細図
【図15】同上、電子制御装系の回路構成図
【図16】本発明の実施の第2形態に係わり、ヒータ制
御ルーチンを示すフローチャート
【図17】同上、ヒータ消費電流の変化と燃料性状との
関係、及び初回燃料噴射のタイミングを示すタイムチャ
ート
【図18】本発明の実施の第3形態に係わり、ヒータ制
御ルーチンを示すフローチャート
【図19】同上、ヒータ制御ルーチンを示すフローチャ
ート(続き)
【図20】同上、燃料噴射量設定ルーチンを示すフロー
チャート
【図21】同上、(a)はアルコール濃度0%時の重質
割合を検出するためのテーブルの説明図、(b)はアル
コール濃度100%時の重質割合を検出するためのテー
ブルの説明図
【符号の説明】
1 エンジン 22 インジェクタ(燃料噴射弁) 31 ヒータユニット(ヒータ) 45 電流センサ 50 電子制御装置 67 スタータモータ Tw 冷却水温(エンジン温度) Tis 初回燃料噴射パルス幅(初回燃料噴射量) I ヒータ消費電流 ΔI ヒータ消費電流の変化量 E 燃料の重質割合(燃料性状) Ti 燃料噴射パルス幅(エンジン始動許可後の燃料噴
射量)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対設
    したエンジンにおいて、 エンジンの始動を禁止する始動禁止手段と、 エンジン始動の禁止後、ヒータを通電するヒータ制御手
    段と、 上記ヒータの暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完
    了判別手段と、 上記ヒータの暖機完了後、エンジン温度に基づき初回燃
    料噴射量を設定して該初回燃料噴射量の燃料を上記燃料
    噴射弁から噴射させる初回燃料噴射量設定手段と、 上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出
    するヒータ消費電流変化量検出手段と、 上記ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
    づき燃料性状を検出する燃料性状検出手段と、 燃料性状の検出完了後、エンジンの始動を許可するエン
    ジン始動許可手段とを備えたことを特徴とするエンジン
    の燃料性状検出装置。
  2. 【請求項2】燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対設
    したエンジンにおいて、 エンジンの始動を禁止する始動禁止手段と、 エンジン始動の禁止後、ヒータを通電するヒータ制御手
    段と、 ヒータ消費電流及びヒータ通電開始後の時間に基づき初
    回燃料噴射の開始時期をヒータの暖機完了前に設定する
    初回燃料噴射開始時期設定手段と、 上記初回燃料噴射開始時期に達したとき、エンジン温度
    に基づき初回燃料噴射量を設定して該初回燃料噴射量の
    燃料を上記燃料噴射弁から噴射させる初回燃料噴射量設
    定手段と、 上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出
    するヒータ消費電流変化量検出手段と、 上記ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
    づき燃料性状を検出する燃料性状検出手段と、 上記ヒータの暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完
    了判別手段と、 上記ヒータの暖機完了後、エンジンの始動を許可するエ
    ンジン始動許可手段とを備えたことを特徴とするエンジ
    ンの燃料性状検出装置。
  3. 【請求項3】燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対設
    したエンジンにおいて、 エンジンの始動を禁止する始
    動禁止手段と、 エンジン始動の禁止後、ヒータを通電するヒータ制御手
    段と、 上記ヒータの暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完
    了判別手段と、 上記ヒータの暖機完了後、エンジン温度に基づき初回燃
    料噴射量を設定して該初回燃料噴射量の燃料を上記燃料
    噴射弁から噴射させる初回燃料噴射量設定手段と、 上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出
    するヒータ消費電流変化量検出手段と、 上記ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
    づき燃料性状を検出する燃料性状検出手段と、 燃料性状の検出完了後、エンジンの始動を許可するエン
    ジン始動許可手段と、 エンジン始動許可後の燃料噴射量を上記燃料性状に基づ
    き補正して設定する燃料噴射量設定手段とを備えたこと
    を特徴とするエンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】燃料噴射弁の燃料噴射方向にヒータを対設
    したエンジンにおいて、 エンジンの始動を禁止する始
    動禁止手段と、 エンジン始動の禁止後、ヒータを通電するヒータ制御手
    段と、 ヒータ消費電流及びヒータ通電開始後の時間に基づき初
    回燃料噴射の開始時期をヒータの暖機完了前に設定する
    初回燃料噴射開始時期設定手段と、 上記初回燃料噴射開始時期に達したとき、エンジン温度
    に基づき初回燃料噴射量を設定して該初回燃料噴射量の
    燃料を上記燃料噴射弁から噴射させる初回燃料噴射量設
    定手段と、 上記初回燃料噴射によるヒータ消費電流の変化量を検出
    するヒータ消費電流変化量検出手段と、 上記ヒータ消費電流の変化量と上記初回燃料噴射量に基
    づき燃料性状を検出する燃料性状検出手段と、 上記ヒータの暖機が完了したかを判断するヒータ暖機完
    了判別手段と、 上記ヒータの暖機完了後、エンジンの始動を許可するエ
    ンジン始動許可手段と、 エンジン始動許可後の燃料噴
    射量を上記燃料性状に基づき補正して設定する燃料噴射
    量設定手段とを備えたことを特徴とするエンジンの燃料
    噴射制御装置。
  5. 【請求項5】上記ヒータ消費電流の変化量は燃料温度に
    より補正されることを特徴とする請求項1ないし請求項
    4のいずれかに記載のエンジンの燃料性状検出装置或い
    はエンジンの燃料噴射制御装置。
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