JPH06101495A - ターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン - Google Patents

ターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン

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Publication number
JPH06101495A
JPH06101495A JP4277718A JP27771892A JPH06101495A JP H06101495 A JPH06101495 A JP H06101495A JP 4277718 A JP4277718 A JP 4277718A JP 27771892 A JP27771892 A JP 27771892A JP H06101495 A JPH06101495 A JP H06101495A
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JP
Japan
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exhaust
cylinder
gas
turbocharger
fuel
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Application number
JP4277718A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication date
Application filed by Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd filed Critical Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication of JPH06101495A publication Critical patent/JPH06101495A/ja
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Supercharger (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、熱効率を向上させたターボコンパ
ウンド式多気筒ガスエンジンを提供する。 【構成】 本発明は、少なくとも4気筒以上の各気筒を
着火順序が連続しない2つの気筒をグループにして各グ
ループにターボチャージャ35を設けるものであり、第
1気筒と第4気筒に排気マニホルド33Aを、第2気筒
と第3気筒に排気マニホルド33Bを連結する。排気マ
ニホルド33A,33Bに対して水を噴射させる水噴射
ノズル38を設ける。水噴射ノズル38から噴射した水
は排気系で蒸発させて蒸気を生成し、ガス流量を増加さ
せ、ターボチャージャ35を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼室からの排気ガ
スを排出する排気マニホルド及び該排気マニホルドの後
流に配置されたターボチャージャを有する多気筒ガスエ
ンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ナチュラルガスを主燃料とするエ
ンジンは、コジェネレーション型エンジンとして、政
府、官公庁研究機関或いは民間会社で開発が進められて
いる。このコジェネレーション型エンジンは、動力を発
電機で電気エネルギーとして取り出し、排気ガスエネル
ギーが有する熱を熱交換器で水を加熱して温水にして給
湯用として利用している。そして、このコジェネレーシ
ョン型エンジンは、都市内電気供給システムとして利用
されることが期待されている。
【0003】ナチュラルガスを燃料とするエンジンとし
て、例えば、特開平1−232119号公報、実公平3
−41068号公報に開示されたものがある。
【0004】特開平1−232119号公報に開示され
た水素・液化天然ガス用エンジンは、エンジンの低負荷
運転状態においては燃料たる水素と液化天然ガスとの何
れか一方を供給すると共に、エンジンの高負荷運転状態
においては燃料たる液化天然ガスを供給すべき制御手段
を設けたものである。
【0005】更に、実公平3−41068号公報に開示
されたガス焚きディーゼルエンジンは、液体燃料を噴射
する液体燃料噴射弁とガス燃料を噴射するガス燃料噴射
弁をシリンダカバーに設けた二元燃料噴射式であり、ガ
ス燃料噴射弁とガス燃料が貯蔵された液化燃料ガスタン
クとの間を高圧ガス路及び低圧ガス路の2系統のガス路
にて接続し、上記各ガス路中にはガス燃料を異なる圧力
に加圧してガス燃料噴射弁に送給する高圧圧縮機及び低
圧圧縮機がそれぞれ設けられると共に、ガス燃料噴射弁
は高圧ガス路から高圧ガスを噴射する高圧ガス噴口と低
圧ガス路からの低圧ガスを噴射する低圧ガス噴口とを有
するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ナチュ
ラルガスを燃料とするガスエンジンは、燃料がガス体で
あるので、ガソリンと同じように燃料ガスを吸気ポート
から吸入し、圧縮、着火されるので、圧縮比を大きくす
ることができず、理論熱効率(η=仕事の熱換算/燃料
の熱量)は必ずしも高くない。通常使用されているガス
エンジンは、圧縮比が9〜13程度であり、理論熱効率
は48%に過ぎないものであり、ガスエンジンの動力を
電気エネルギーにした場合には、正味熱効率は34〜3
5%で、場合によっては30%を割るような効率であ
る。従って、冷却水損失及び排気ガスエネルギーとして
は、燃料の65〜70%のものが放出され、この熱エネ
ルギーを熱交換器によって温水を作り、給湯用にしても
該温水が余りに多量となり、一般の利用設備では十分に
利用できないという現状である。従って、ガスエンジン
から得られる電気エネルギーとしては、コストの高いも
のになる。
【0007】そこで、ガスエンジンから電気エネルギー
として取り出す場合に、熱効率を向上させることが望ま
れているのが現状である。そこで、ガスエンジンに遮熱
型ガスエンジンを取り入れ、熱効率を向上させることが
考えられるようになった。ガスエンジンは、ナチュラル
ガスを燃料とするものであり、燃料が気体である。そこ
で、吸入行程でガスを吸入し、次いで圧縮すると、高圧
縮となり温度が高くなり、自己着火の現象即ちノッキン
グが発生する。しかるに、ナチュラルガスのガス燃料は
圧縮比が12以下でないと自己着火する。また、エンジ
ンの熱効率については、圧縮比が小さいと熱効率が小さ
くなるということが理論的、実験的に確認されている。
【0008】また、遮熱エンジンでは、燃焼室の壁面温
度が上昇するので、該燃焼室に供給された燃料は着火タ
イミング前に自己着火するという自己着火性の問題が増
加する。即ち、遮熱エンジンでは、燃焼室壁面温度が約
600℃以上に高くなるため、ナチュラルガス、ガソリ
ン等を燃料とした場合には、圧縮比を高くなるように構
成した場合には、吸気弁から吸入空気と燃料通路からの
燃料ガスとが混合して高圧縮されると、自己着火が発生
し、上死点TDCのはるか手前で燃焼を始めることにな
り、ノッキングを起こしてエンジンとして成立しないも
のになる。
【0009】また、ターボチャージャを備えたターボコ
ンパウンド式ガスエンジンでは、熱効率を如何に大きく
できるかが問題である。ターボコンパウンド式ガスエン
ジンは、レシプロケーティングエンジンとガスタービン
を組み合わせたものであり、2つのシステムが異なった
性質を持っているため、その最適な組み合わせが性能向
上のために必要である。エンジンの回転数が小さい場合
のターボコンパウンドでは、空気流量の小さいことが性
能の低下に繋がり、従来の多くのシステムで効率の向上
を果たしていない。
【0010】更に、ガスエンジンから排出される排気ガ
スが有する熱エネルギーを有効に回収するため、排気ガ
ス通路に対して水噴射を行い、噴射された水を蒸発させ
て排気ガスのガス質量を増加させることが考えられる。
ガスエンジンでは燃料が気体であるので、ガス燃料と空
気との混合が容易であり、燃焼後の排気ガスに含まれる
排気すすの発生は液体燃料のものに比較して少ないもの
である。
【0011】そこで、この発明の目的は、多気筒から排
出される排気ガスのガス質量を増加させて排気ガスエネ
ルギーを有効に回収して熱効率を向上させるため、多気
筒ガスエンジンにおける気筒を2つ宛グループ化し、各
グループの気筒に対してそれぞれターボチャージャを設
け、排気通路に水噴射を行って水を蒸発させて蒸気を生
成し、ガス質量を増加させて該蒸気エネルギーと排気ガ
スエネルギーによってターボチャージャ、エネルギー回
収装置を駆動して回収エネルギーの向上を図り、熱効率
をアップするターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、ガス燃料を燃焼させる燃焼室、該燃焼室か
らの排気ガスを排出する排気ポートに連結した排気マニ
ホルド、該排気マニホルドに連結した排気管及び該排気
管に連結したターボチャージャを有するターボコンパウ
ンド式多気筒ガスエンジンにおいて、少なくとも4気筒
以上の各気筒を着火順序が連続しない2つの気筒をグル
ープにし、前記排気マニホルドを前記各グループの前記
排気ポートに連結した各排気マニホルドから構成し、前
記各排気マニホルドに連結した各排気管に水噴射ノズル
をそれぞれ配設し、更に前記ターボチャージャを前記各
排気管にそれぞれ連結した各ターボチャージャから構成
したことを特徴とするターボコンパウンド式多気筒ガス
エンジンに関する。
【0013】また、このターボコンパウンド式多気筒ガ
スエンジンにおいて、前記各ターボチャージャの各ター
ビンの出口側排気管を1つに集めた集合排気管、及び該
集合排気管に連結したエネルギー回収装置及び該エネル
ギー回収装置で発生した電力を集める集電器を有するも
のである。
【0014】また、このターボコンパウンド式多気筒ガ
スエンジンにおいて、一方の前記水噴射ノズルは第1気
筒の排気行程終了時と第4気筒の排気行程終了時とに前
記排気管内に水を噴射し、他方の前記水噴射ノズルは第
2気筒の排気行程終了時と第3気筒の排気行程終了時と
に前記排気管内に水を噴射するものである。
【0015】
【作用】この発明によるターボコンパウンド式多気筒ガ
スエンジンは、上記のように構成されており、次のよう
に作用する。即ち、このターボコンパウンド式多気筒ガ
スエンジンは、2つの気筒をグループにし、各グループ
の前記気筒の排気管にターボチャージャを連結し、前記
排気管に水噴射ノズルをそれぞれ配設したので、排気ガ
スの通過によって前記排気管内は加熱され、加熱された
前記排気管に前記水噴射ノズルから水を噴射すると、該
噴射水は直ちに蒸発する。水が蒸発して蒸気が発生する
ことでガス質量が増加し、蒸発した蒸気エネルギーは後
流の各ターボチャージャを駆動して仕事をする。即ち、
18grの水の質量は、蒸発して蒸気になれば、22.
4リットルのガス質量に増加する。従って、前記排気管
に与えられた熱エネルギーは蒸気エネルギーに変換され
て有効に回収され、熱効率を向上できる。
【0016】特に、各気筒を着火順序が連続しない2つ
の気筒をグループにしているので、排気管に排気ガスが
流れた後には休止状態が存在することになるので、その
排気ガスの流れが休止したタイミングに水噴射するよう
にコントロールすれば、水噴射ノズルから水噴射されて
排気管内の圧力が増加しても、排気弁が燃焼室を閉鎖し
ており、蒸気が逆流することもなく、また、エンジン仕
事に排圧増加を加えることなく、タービン仕事を増加さ
せることができる。しかも、ターボチャージャは全行程
において排気ガス又は蒸気の何れかから回転エネルギー
を与えられて常に駆動されることになり、ターボチャー
ジャのコンプレッサによって吸気ブースト圧を上昇させ
ることができ、エンジンの吸入行程時の仕事量が増加
し、熱効率を向上させることができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明によるター
ボコンパウンド式多気筒ガスエンジンの実施例を説明す
る。図1はこの発明によるターボコンパウンド式多気筒
ガスエンジンのシステムの一実施例を示す概略図、図2
は水噴射ノズルの一例を示す説明図、及び図3は図1の
システムの詳細を示す説明図である。
【0018】図1には、このターボコンパウンド式多気
筒ガスエンジンを4気筒ガスエンジンに適用した実施例
が示されている。この多気筒ガスエンジンは、ガス燃料
を燃焼させる遮熱構造の壁体等で形成した燃焼室、該燃
焼室からの排気ガスを排出する排気ポート31、該排気
ポート31に連結した排気マニホルド33A,33B、
該排気マニホルド33A,33Bに連結した排気管34
及び該排気管34に連結したターボチャージャ35を有
している。各ターボチャージャ35のタービン40の出
口側排気管43に連結した集合排気管44は、エネルギ
ー回収装置45のタービン46に連結されている。エネ
ルギー回収装置45では、タービン46の駆動によって
発電機47が作動し、発電機47で発生した電力は集電
器49に蓄電され、電気出力として使用される。また、
多気筒ガスエンジンのクランクシャフト50には、発電
機48が設けられており、回転力は発電機48によって
電気エネルギーとして集電器49に蓄電され、電気出力
として使用される。
【0019】この多気筒ガスエンジンは、特に、各気筒
を2つ宛にグループ化して、該各グループの排気ポート
31に排気マニホルド33A,33Bをそれぞれ設け、
該排気マニホルド33A,33Bに水噴射ノズル38を
設け、更に該水噴射ノズル38から水を噴射させるため
作動する水噴射ポンプ39を有していることを特徴とす
る。
【0020】この多気筒ガスエンジンを4気筒ガスエン
ジンに構成した場合には、排気マニホルドを第1気筒♯
1と第4気筒♯4の各排気ポート31に連結する排気マ
ニホルド33Aと第2気筒♯2と第3気筒♯3の各排気
ポート31に連結する排気マニホルド33Bから構成
し、排気マニホルド33A,33Bに水噴射ノズル3
8,38をそれぞれ設ける。この4気筒ガスエンジン
は、吸入行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程の4つ
のサイクルを繰り返して駆動され、着火順序としてはク
ランクシャフト50の回転バランスを考慮して第1気筒
♯1→第3気筒♯3→第4気筒♯4→第2気筒♯2に設
定されている。
【0021】更に、この多気筒ガスエンジンにおいて、
排気管34,34にはターボチャージャ35,35が連
結されている。ターボチャージャ35は、ガスエネルギ
ーによって駆動されるタービン40と該タービン40に
シャフトを通じて連結したコンプレッサ41から構成さ
れている。コンプレッサ41からの圧縮空気は吸気通路
42を通じて吸気ポート25から各気筒に吸入空気とし
て供給することができる。また、ターボチャージャ35
には、図示していないが、発電・電動機を設けることも
できる。ターボチャージャ35に発電・電動機を設ける
ことによって、該発電・電動機をタービン40の作動に
よって駆動し、シャフトの回転エネルギーをコンプレッ
サの作動のみでなく、電気エネルギーとして回収するこ
とができる。更に、このターボコンパウンド式多気筒ガ
スエンジンでは、ターボチャージャ35の後流に排気ガ
スエネルギーを回収するエネルギー回収装置45が設け
られている。
【0022】この多気筒ガスエンジンにおいて、各水噴
射ノズル38,38は、各気筒の排気マニホルド33
A,33Bに水を噴射するようにコントロールされてい
る。水噴射ノズル38,38からの水噴射を各気筒の圧
縮行程終了時に行なうことによって、排気管34には4
つのサイクル全てにわたって排気ガス又は蒸気が流れ、
排気ガスエネルギー又は蒸気エネルギーによって4つの
サイクルにおいて常にターボチャージャ35が駆動され
るようになる。
【0023】図5を参照して、第1気筒♯1と第4気筒
♯4の排気ポート31に連結された排気マニホルド33
A側の作動について説明する。このターボコンパウンド
式多気筒ガスエンジンにおいて、第1気筒♯1の排気行
程時に、第1気筒♯1からの排気ガスは排気マニホルド
33Aから集合管36を通って排気管34へと流れ、該
排気ガスは排気マニホルド33A、集合管36及び排気
管34内を加熱してターボチャージャ35を駆動する。
次いで、第1気筒♯1は圧縮行程が終了して吸入行程に
移行するが、この時、水噴射ノズル38から水を噴射す
る。噴射された水は排気ガスで加熱された排気系内に蓄
熱された熱エネルギーによって蒸発させられ蒸気を発生
させる。発生した蒸気は、ガス質量を増加して排気管3
4からターボチャージャ35に送り込まれ、ターボチャ
ージャ35を駆動する。
【0024】次いで、第1気筒♯1は吸入行程終了後に
圧縮行程に移行するが、第1気筒♯1の圧縮行程時に
は、第4気筒♯4は排気行程になっている。従って、排
気マニホルド33Aには第4気筒♯4からの排気ガスが
流れることになる。排気マニホルド33Aを通った排気
ガスは集合管36を通って排気管34へと流れ、その排
気ガスはターボチャージャ35を駆動する。次いで、第
4気筒♯4は圧縮行程が終了して吸入行程に移行する
が、この時、水噴射ノズル38から水を噴射する。噴射
された水は排気ガスで加熱された排気系内に蓄熱された
熱エネルギーによって蒸発させられ蒸気を発生させる。
発生した蒸気は、ガス質量を増加して排気管34からタ
ーボチャージャ35に送り込まれ、ターボチャージャ3
5を駆動する。従って、この多気筒ガスエンジンでは、
ターボチャージャ35は4つの行程中に常に排気ガス又
は蒸気の何れかで駆動されることになる。
【0025】また、第2気筒♯2と第3気筒♯3の排気
ポート31に連結された排気マニホルド33B側の作動
についても、排気マニホルド33A側の作動と同様であ
るので、ここではその説明は省略する。
【0026】次に、図4を参照して、この多気筒ガスエ
ンジンに適用できる遮熱型ガスエンジンの一実施例を説
明する。図4は多気筒ガスエンジンの1つの気筒を示す
断面図である。このガスエンジンは、シリンダブロック
14、シリンダブロック14に固定されたシリンダヘッ
ド7、シリンダヘッド7に形成された吸気ポート25、
吸気ポート25に配置された吸気弁20、シリンダヘッ
ド7に形成された排気ポート31(図3)、排気ポート
31に配置された排気弁32(図3)、シリンダヘッド
7に形成した穴部19に配置した遮熱構造の壁体3で形
成した副室2、シリンダブロック14に形成した孔部2
1に嵌合したシリンダライナ22、該シリンダライナ2
2に形成したシリンダ18内を往復運動するピストン1
5、シリンダ18側に形成される遮熱構造の主室1、及
び主室1と副室2とを連通する壁体3に形成した連絡孔
30を有している。
【0027】この遮熱型ガスエンジンにおいて、主室1
はシリンダヘッド7に形成した穴部9に嵌合した壁体で
あるヘッドライナ10で形成されている。ヘッドライナ
10は、シリンダ18の一部を構成するライナ上部28
とヘッド下面部11から構成されている。ヘッド下面部
11の上面には、副室2を構成する壁体3が一体的に形
成されている。壁体3は、シリンダヘッド7の穴部19
に嵌合した上部壁体12と下部壁体13から構成されて
いる。ヘッド下面部11には、吸排気弁20,32のバ
ルブシート26と連絡孔弁4のバルブシート24が形成
されている。
【0028】この遮熱型ガスエンジンにおいて、燃料と
してのナチュラルガスを収容した燃料タンク27、燃料
タンク27からのナチュラルガスを蓄圧する蓄圧室6、
蓄圧室6のナチュラルガスを燃料入口23から副室2に
供給するため副室2と蓄圧室6を連通する燃料通路8、
主室1と副室2とを連通する連絡孔30に配置した連絡
孔弁4、及び燃料入口23に配置して吸入行程に開放し
て副室2にナチュラルガスを供給する燃料弁5を有して
いる。
【0029】また、連絡孔30の領域では、燃焼ガスで
高温になるため、連絡孔30に配置した連絡孔弁4は高
温強度を有する耐熱性に優れた窒化ケイ素、炭化ケイ素
等のセラミックスから製作されている。燃料弁5は、電
磁力で開閉される電磁弁駆動装置を有しており、エンジ
ン負荷に応じて開弁期間が決定されている。燃料弁5が
燃料入口23を開放することによって、ナチュラルガス
であるガス燃料が蓄圧室6から必要量だけ副室2に供給
される。
【0030】また、ピストン15は、耐熱性に優れた窒
化ケイ素等のセラミックスから成るピストンヘッド16
と、ピストンヘッド16に結合リング29でメタルフロ
ーによって固定したピストンスカート17から構成され
ている。
【0031】主室1を形成する壁体であるヘッドライナ
10、副室2を形成する壁体3を構成する上部壁体12
と下部壁体13、シリンダライナ22及びピストンヘッ
ド16は、耐熱性に優れた窒化ケイ素、炭化ケイ素等の
セラミックスで作製されている。従って、燃焼後期のガ
ス温度が高くなっても十分な耐熱性、高温強度を有し、
未燃炭化水素HC等の排出が少なくなり、高効率のエン
ジンを構成できる。
【0032】この遮熱型ガスエンジンは、上記のように
構成されており、次のように作動される。この遮熱型ガ
スエンジンは、吸入行程、圧縮行程、膨張行程及び排気
行程の4つの行程を順次繰り返すことによって作動され
るものであり、まず、吸入行程では、吸気弁20が吸気
ポート25を開放して主室1に吸入空気が供給され、連
絡孔弁4によって連絡孔30を閉鎖した状態で燃料弁5
を開放して燃料通路8を通じて蓄圧室6から副室2にナ
チュラルガスのガス燃料が供給される。この時、副室2
には、燃焼後の排気ガスが残留しているので、蓄圧室6
からのガス燃料が導入されると、ガス燃料は受熱して副
室2内で活性化する。
【0033】次に、この遮熱型ガスエンジンにおいて、
圧縮行程では、連絡孔弁4によって連絡孔30を閉鎖し
ておき、主室1で吸入空気を高圧縮して圧縮比を大きく
する。次いで、圧縮行程終盤で連絡孔弁4が連絡孔30
を開放し、連絡孔30を通じて高圧縮で高温(例えば、
650℃)化した圧縮空気を主室1から副室2へ流入さ
せ、該吸入空気は活性化したガス燃料と混合を促進して
着火燃焼し、燃焼が急速に進展して燃料リッチでNOX
を低減した状態で燃焼し、次いで、副室2の火炎が主室
1へ噴出し、膨張行程へ移行し、主室1に存在する新気
と混合を促進して短期間に二次燃焼を完結する。この膨
張行程では、連絡孔30の開放状態を維持して副室2か
ら主室1へ火炎を噴出させて仕事をさせ、排気行程終了
付近で連絡孔30を連絡孔弁4を作動して閉鎖する。
【0034】この遮熱型ガスエンジンは、上記のよう
に、副室2に連絡孔30と燃料入口23を設け、ナチュ
ラルガスを溜めた燃料タンク27からのナチュラルガス
を蓄圧室6に蓄圧し、該蓄圧室6のナチュラルガスを連
絡孔弁4で連絡孔30を閉鎖した状態で燃料入口23か
ら副室2内に供給し、また吸気ポート25から主室1へ
吸入した吸入空気を連絡孔弁4で連絡孔30を閉鎖して
副室2に吸入空気が供給されない状態で、ピストン15
の上昇の圧縮行程で圧縮されるので、吸入空気が主室1
内で高圧縮されても、副室2内に供給されたガス燃料は
主室1とは連絡孔弁4で遮断されているので自己着火す
ることがなく、ノッキングが発生することがない。
【0035】また、連絡孔弁4が連絡孔30を開放する
ことで、主室1から高圧縮比の吸入空気が副室2に流入
して燃料ガスと吸入空気とが混合して着火し、当量比の
大きい燃料リッチな状態で高速燃焼してNOX の発生が
抑制される。更に、燃焼後に排気ガスを含んだ副室2に
は、蓄圧室6からのガス燃料が導入され、該ガス燃料は
副室2内で受熱して活性化する。
【0036】
【発明の効果】この発明によるターボコンパウンド式多
気筒ガスエンジンは、上記のように構成されており、次
のような効果を有する。即ち、このターボコンパウンド
式多気筒ガスエンジンは、排気マニホルドの集合管内に
配設した水噴射ノズルを配設したので、水噴射ノズルか
ら噴射された水は蒸気となってガス質量を増加させるこ
とになり、その蒸気エネルギーはターボチャージャを駆
動して有効に熱エネルギーが回収され、エンジンの熱効
率を向上させることができる。しかも、少なくとも4気
筒以上の各気筒を着火順序が連続しない2つの気筒をグ
ループにし、各グループの排気ポートに各排気マニホル
ドを連結し、グループに1つのターボチャージャを設
け、各排気マニホルドに水噴射ノズルをそれぞれ配設し
たので、噴射水が蒸気になったとしても、燃焼室は排気
弁で閉鎖されており、エンジン仕事に対して排気圧を増
加させることはなく、ターボチャージャのタービン仕事
を増加させることができる。
【0037】また、この多気筒ガスエンジンを4気筒ガ
スエンジンに構成し、前記排気マニホルドを第1気筒と
第4気筒の各排気ポートに連結する排気マニホルドと第
2気筒と第3気筒の各排気ポートに連結する排気マニホ
ルドから構成し、前記各排気マニホルドに水噴射ノズル
をそれぞれ設けたので、排気系に残留する熱エネルギー
によって噴射水は加熱され、蒸発して蒸気を発生させ
る。その蒸気エネルギーでターボチャージャは駆動され
ることになる。
【0038】また、この多気筒ガスエンジンは、連絡孔
を連絡孔弁で遮断した状態で副室にガス燃料を供給し、
主室に吸入空気を供給する。そして、副室内には空気が
存在しない状態であるので、副室にガス燃料のガス質量
を大きくした状態で供給することができる。また、吸入
空気が主室内で高圧縮圧力になっても前記副室は前記連
絡孔弁で閉鎖して前記主室とは遮断されており、前記副
室内の活性化したガス燃料が自己着火することなく、ノ
ッキングが発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるターボコンパウンド式多気筒ガ
スエンジンのシステムの一実施例を示す概略図である。
【図2】水噴射ノズルの一例を示す説明図である。
【図3】図1のシステムの詳細を示す説明図である。
【図4】このターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン
に組み込まれた遮熱型ガスエンジンの一実施例を示す断
面図である。
【図5】このターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン
における第1気筒と第4気筒とからの排気ガスの排気時
期、及び水噴射ノズルからの水噴射時期の関係を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 主室(燃焼室) 7 シリンダヘッド 31 排気ポート 33A,33B 排気マニホルド 34 排気管 35 ターボチャージャ 38 水噴射ノズル 39 水噴射ポンプ 43 出口側排気管 44 集合排気管 45 エネルギー回収装置 49 集電器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02B 61/00 E 7541−3G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス燃料を燃焼させる燃焼室、該燃焼室
    からの排気ガスを排出する排気ポートに連結した排気マ
    ニホルド、該排気マニホルドに連結した排気管及び該排
    気管に連結したターボチャージャを有するターボコンパ
    ウンド式多気筒ガスエンジンにおいて、少なくとも4気
    筒以上の各気筒を着火順序が連続しない2つの気筒をグ
    ループにし、前記排気マニホルドを前記各グループの前
    記排気ポートに連結した各排気マニホルドから構成し、
    前記各排気マニホルドに連結した各排気管に水噴射ノズ
    ルをそれぞれ配設し、更に前記ターボチャージャを前記
    各排気管にそれぞれ連結した各ターボチャージャから構
    成したことを特徴とするターボコンパウンド式多気筒ガ
    スエンジン。
  2. 【請求項2】 前記各ターボチャージャの各タービンの
    出口側排気管を1つに集めた集合排気管、及び該集合排
    気管に連結したエネルギー回収装置及び該エネルギー回
    収装置で発生した電力を集める集電器、を有することを
    特徴とする請求項1に記載のターボコンパウンド式多気
    筒ガスエンジン。
  3. 【請求項3】 一方の前記水噴射ノズルは第1気筒の排
    気行程終了時と第4気筒の排気行程終了時とに前記排気
    管内に水を噴射し、他方の前記水噴射ノズルは第2気筒
    の排気行程終了時と第3気筒の排気行程終了時とに前記
    排気管内に水を噴射することを特徴とする請求項1に記
    載のターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン。
JP4277718A 1992-09-24 1992-09-24 ターボコンパウンド式多気筒ガスエンジン Pending JPH06101495A (ja)

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