JPH06101249A - 建設機械の油圧回路 - Google Patents

建設機械の油圧回路

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JPH06101249A
JPH06101249A JP4249793A JP24979392A JPH06101249A JP H06101249 A JPH06101249 A JP H06101249A JP 4249793 A JP4249793 A JP 4249793A JP 24979392 A JP24979392 A JP 24979392A JP H06101249 A JPH06101249 A JP H06101249A
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Kazunori Yoshino
和憲 吉野
Shoji Tozawa
祥二 戸澤
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Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行高速化を達成できるとともに良好なステ
アリング性能を確保でき、かつ安価に構成できる油圧シ
ョベルの油圧回路を提供する。 【構成】 主ポンプ10L ,10R から走行モータ14L ,14
R にわたって一対の走行閉回路21L ,21R を形成する。
この閉回路からフロント・旋回系操作弁群A,Bへ圧油
を供給する開回路26L ,26R を引出す。閉回路と開回路
とを4ウェイ絞り切換弁31L ,31R および2ウェイ絞り
切換弁32L ,32R により選択する。閉回路から開回路へ
の作動油流出分は遠心ポンプ36で補給する。両方の主ポ
ンプ吐出ラインの間に走行直進弁37を設ける。この走行
直進弁37は、走行系とフロント・旋回系の連動時に切換
って、一方の主ポンプ10L の吐出油を両方の走行モータ
14L,14R のみへ供給し、他方の主ポンプ10R の吐出油
を両方のフロント・旋回系開回路26L ,26R へ供給する
とともに、その余剰油を走行系ラインへ分流供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベル等の建設
機械の油圧回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(A)従来の建設機械用油圧回路を図3に示す。
【0003】この従来回路では、油圧ショベルの走行
系、フロントリンケージ系および旋回系の全てのアクチ
ュエータを2個の主ポンプ11a ,11b により駆動するよ
うにしている。すなわち、2個の主ポンプ11a ,11b よ
り、一対の走行用操作弁12L ,12R およびカウンタバラ
ンス弁13L ,13R を経て左右の走行モータ14L ,14R へ
各々圧油を供給するとともに、前記主ポンプ11a ,11b
よりブーム用操作弁15a,15b 、スティック用操作弁16a
,16b 、バケット用操作弁17およびアタッチメント用
操作弁18を経てフロントリンケージ系アクチュエータ
(油圧シリンダ)へ、またスイング用操作弁19を経て旋
回アクチュエータ(油圧モータ)へ各々圧油を供給して
いる。
【0004】この回路にて高速走行で徐々に停止しよう
とすると、前記カウンタバランス弁13L ,13R がオペレ
ータの意図に反して急に閉止し、所謂ガクガク振動が走
行時に発生し制御性が悪い。このため、十分な走行高速
化を達成できない。
【0005】また、ゆっくり右または左へステアリング
を行おうとしても、コーナリングの内側にある走行モー
タ14L または14R と対応するカウンタバランス弁13L ま
たは13R が急閉および絞り機能を発生し、その時当該モ
ータの慣性エネルギが熱エネルギとして消費されて有効
活用されず、ステアリングスピードが急に減速してオペ
レータの疲労が増大する。
【0006】(B)また、従来の建設機械用油圧回路の
亜流として図4に示されるようなものがある。この回路
は2個の主ポンプ11a ,11b からブーム用操作弁15a ,
15b、スティック用操作弁16a ,16b 、バケット用操作
弁17およびアタッチメント用操作弁18を経てフロントリ
ンケージ系アクチュエータ(油圧シリンダ)へ、またス
イング用操作弁19を経て旋回アクチュエータ(油圧モー
タ)へ各々圧油を供給するようにし、さらに、このフロ
ント・旋回系の2個の主ポンプ11a ,11b に、2組の走
行閉回路用油圧伝動装置(ハイドロスタティックトラン
スミッション、以下HSTという)の各ポンプ11L ,11
R を追設し、この2組の走行閉回路用HSTのモータを
走行モータ14L ,14R としたものである。
【0007】この走行閉回路用HSTは図3に示された
カウンタバランス弁13L ,13R を設ける必要がないので
制御性が良いとともに、ステアリング時にコーナリング
の内側モータ14L または14R は走行抵抗を発生させる為
にポンピング作用を行い、対応する片側の走行HSTポ
ンプ11L または11R はモータ作用を行うので、エンジン
Eには当該HSTポンプ11L または11R のモータ作用に
よる動力が回生され、他方の走行HSTポンプ11R また
は11L へその分を吸収させてやるようにポンプ馬力を増
大させることができ、このため、前記のようなヒートロ
スが発生せず、ステアリングスピードの急減も少なく良
好である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、図3に示
される油圧回路は走行性能およびステアリング性能の点
で問題があり、また図4に示される油圧回路はそれらの
性能面では優れているものの、フロント・旋回系の2個
の主ポンプ11a ,11b 以外にも走行専用の2個のHST
ポンプ11L ,11R を必要とし、全体的にコスト高となる
大きな欠点をもっている。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、走行高速化を達成できるとともに良好なステアリ
ング性能を確保でき、かつ安価に構成できる建設機械の
油圧回路を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、主ポンプおよび走行モータにより形成された2組の
油圧伝動装置からなる一対の走行閉回路と、前記各走行
閉回路から引出されフロント作業系および旋回系アクチ
ュエータの各操作弁へ圧油を供給するフロント・旋回系
開回路と、前記各走行閉回路と前記各フロント・旋回系
開回路とを選択するために各走行閉回路に設けられた4
ウェイ絞り切換弁および各フロント・旋回系開回路の上
流側に設けられた2ウェイ絞り切換弁と、前記各走行閉
回路の低圧側に作動油を補給する補油ポンプと、両方の
主ポンプ吐出ラインの間に設けられ走行系およびフロン
ト・旋回系の連動時に両方の主ポンプ吐出ラインを切換
えて一方の主ポンプ吐出油を両方の走行モータのみへ供
給し他方の主ポンプ吐出油を両方のフロント・旋回系ラ
インへ供給するとともにその余剰油を走行系ラインへ分
流供給する走行直進弁とにより構成された建設機械の油
圧回路である。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1の走行
閉回路の作動油戻りラインに走行とフロント・旋回系を
連動した時のみに作動するカウンタバランス弁が設けら
れたものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1の走行
閉回路の各ラインに、この各ラインの負圧を検知して4
ウェイ絞り切換弁を絞込み制御する圧力センサが設けら
れたものである。
【0013】
【作用】請求項1に記載の発明は、走行系を単独作動す
るときは、4ウェイ絞り切換弁により走行閉回路を開通
状態とするとともに走行モータの前後進方向の切換をこ
の4ウェイ絞り切換弁により決定し、2ウェイ絞り切換
弁によりフロント・旋回系開回路を閉止状態とすること
で、通常の走行閉回路を形成する。また、フロント・旋
回系のみを作動するときは、4ウェイ絞り切換弁により
走行閉回路を閉止状態とするとともに2ウェイ絞り切換
弁によりフロント・旋回系開回路を開通状態とすること
で、走行閉回路の主ポンプからフロント・旋回系の各操
作弁へ圧油を供給する。この時に生ずる主ポンプの低圧
側での油不足は、補油ポンプにより油を補給することで
解消する。走行系とフロント・旋回系とを連動する場
合、4ウェイおよび2ウェイ絞り切換弁を適度なストロ
ーク設定により流量調整することにより、走行系および
フロント・旋回系の両方へ圧油をバランス良く供給す
る。また走行直進弁は走行系とフロント・旋回系との連
動中に一方の主ポンプ吐出油を左右の走行モータへ等し
く供給して走行直進性を保ち、かつ他方の主ポンプ吐出
油を両方のフロント・旋回系ラインへ供給するとともに
その余剰油を走行系ラインへ分流供給し、一定の走行ス
ピードを確保する。
【0014】請求項2に記載の発明は、走行降坂中のフ
ロント・旋回系操作による走行系制御圧の不足により暴
走が発生するおそれのあるときは、走行モータからの作
動油戻りラインをカウンタバランス弁により絞って走行
系の暴走を防止する。
【0015】請求項3に記載の発明は、走行降坂中のフ
ロント・旋回系操作により走行系が暴走するときは走行
系ラインの一部が負圧となるので、圧力センサがその負
圧を検知して4ウェイ絞り切換弁を絞込み制御し、走行
系の暴走を防止する。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図1に示される一実施例を参
照して詳細に説明する。
【0017】油圧ショベルの走行系油圧回路として、2
組の油圧伝動装置(ハイドロスタティックトランスミッ
ション、以下HSTという)により車両左右部の走行系
を駆動するための一対の走行閉回路21L ,21R を構成す
る。
【0018】この各走行閉回路用HSTの2個の主ポン
プ(可変容量形ポンプ)10L ,10Rは、走行系だけでな
くフロント・旋回系のポンプとしても兼用する。但し、
このHST主ポンプ10L ,10R は、常時高圧H側ポート
と、通常は低圧L側であるが走行ブレーキ時のみ高圧と
なる疑似高圧側ポートを持つ、中立より片傾転タイプと
する。
【0019】この2組の走行閉回路用HSTの可変容量
形モータを左走行モータ14L および右走行モータ14R と
する。この各走行モータ14L ,14R にはクロスラインリ
リーフバルブ22L ,22R が並列に設けられている。
【0020】前記各走行閉回路21L ,21R の各高圧側ラ
インからフロント・旋回用ロードホールドチェック弁24
L ,24R を介してフロント・旋回系開回路26L ,26R を
引出す。このフロント・旋回系開回路26L ,26R は、フ
ロント作業系アクチュエータ(油圧シリンダ)および旋
回系アクチュエータ(油圧モータ)の各操作弁群A,B
へ圧油を供給するオープン回路(タンクへの開放型)で
ある。
【0021】また、前記各HST主ポンプ10L ,10R の
常時高圧H側の吐出ラインにはそれぞれ走行用ロードホ
ールドチェック弁27L ,27R が設置されている。さら
に、HST主ポンプ10L にはチャージ&パイロットポン
プ28が付設され、このポンプ28より弁29を経て必要箇所
にパイロット圧が供給される。
【0022】前記走行閉回路21L ,21R には4ウェイ絞
り切換弁31L ,31R が設けられ、またフロント・旋回系
開回路26L ,26R の上流側には2ウェイ絞り切換弁32L
,32R が設けられ、これらの絞り切換弁により走行閉
回路21L ,21R とフロント・旋回系開回路26L ,26R と
が択一的にあるいは量的に選択される。
【0023】走行閉回路21L ,21R に設けられた4ウェ
イ絞り切換弁31L ,31R は、単なる絞り弁でなく走行モ
ータ14L ,14R に供給される油圧を方向制御することで
車両の前後進をも切換える4ウェイ方向切換弁である。
また2ウェイ絞り切換弁32L,32R へは、フロント・旋
回用ロードホールドチェック弁24L ,24R を経て走行閉
回路用(兼用)主ポンプ10L ,10R の吐出油を供給す
る。
【0024】4ウェイ絞り切換弁31L ,31R および2ウ
ェイ絞り切換弁32L ,32R は、全開位置および全閉位置
だけでなく走行系およびフロント・旋回系の連動時には
適度なストローク設定により流量調整可能とすることに
より、走行系およびフロント・旋回系の両方へ適量の圧
油を供給できる。
【0025】すなわち、前記4ウェイ絞り切換弁31L ,
31R は絞り付き通路で表わされる流量調整位置で各HS
T主ポンプ10L ,10R から対応する走行モータ14L ,14
R への供給油量およびモータ14L ,14R よりのリターン
油量を絞り制御する流量調整弁でもあり、また、前記2
ウェイ絞り切換弁32L ,32R は絞り付き通路で表わされ
る流量調整位置でフロント・旋回系操作弁群A,Bへの
供給油量を調整する流量調整弁でもある。
【0026】また、2個のHST主ポンプ10L ,10R を
フロント・旋回系へ使用する時は、同回路26L ,26R が
オープン型(戻り油がタンクへ戻る開回路)のため、H
ST主ポンプ10L ,10R のサクション油が不足しがちで
ある。これを防止するため、片傾転主ポンプ10L ,10R
の通常低圧L側のサクションラインには2個のサクショ
ンメークアップチェック弁34L ,34R を介して作動油タ
ンク35から吸引された作動油を補給する補油ポンプとし
ての遠心ポンプ36が接続され、この遠心ポンプ36により
サクション油(タンク35よりの吸引油)が増圧された
後、サクションメークアップチェック弁34L ,34R を経
由して走行閉回路21L ,21R にポンプサクション油とし
て補給される。
【0027】このような図1の油圧回路において、両方
の主ポンプ吐出ラインの間に走行直進弁37が設けられて
いる。この走行直進弁37は、図示されたニュートラルポ
ジションでは主ポンプ10R の吐出油を4ウェイ絞り切換
弁31R に供給し、また上方への切換ポジションでは左側
主ポンプ10L の吐出ラインを右側絞り切換弁31R に連通
するとともに右側主ポンプ10R の吐出ラインを左側フロ
ント・旋回系操作弁群Aに連通し、かつ右側主ポンプ10
R の吐出油の一部を内蔵された分流オリフィス37a およ
びチェック弁37b を経て走行系ラインにも分流供給する
4ウェイ2位置切換弁である。
【0028】そして、走行系およびフロント・旋回系の
操作レバーがフルストロークまで操作される連動時は、
4ウェイ絞り切換弁31L ,31R はいずれかのフルシフト
ポジション(全開)、走行直進弁37はフルシフトポジシ
ョン(上方への切換位置)、2ウェイ絞り切換弁32L は
完全閉止ポジション、2ウェイ絞り切換弁32R は全開ポ
ジションに切換えられるものとする。
【0029】したがって、この走行系およびフロント・
旋回系のフルストローク操作連動時に、走行直進弁37は
両方の主ポンプ吐出ラインを切換えて一方の主ポンプ10
L の吐出油を両方の走行モータ14L ,14R のみへ供給
し、他方の主ポンプ10R の吐出油を両方のフロント・旋
回系ラインへ供給するとともにその余剰油を走行系ライ
ンへ分流供給する。
【0030】さらに、走行閉回路21L ,21R にて4ウェ
イ絞り切換弁31L ,31R の走行モータよりの戻りライン
上には、各走行用ロードホールドチェック弁27L ,27R
と4ウェイ絞り切換弁31L ,31R との間に発生する圧力
をパイロット圧として切換わるカウンタバランス弁41L
,41R がそれぞれ設けられている。このカウンタバラ
ンス弁41L ,41R は、さらに走行系およびフロント・旋
回系連動時以外はパイロット圧とは関係なしにソレノイ
ドによって全開状態に維持されるよう構成されている。
【0031】次に、この図1に示された実施例の作用を
説明する。
【0032】走行系を単独作動するときは、4ウェイ
絞り切換弁31L ,31R を何れかのフルシフト全開位置に
切換えて走行閉回路21L ,21R を開通状態とするととも
に、2ウェイ絞り切換弁32L ,32R を全閉位置に切換え
てフロント・旋回系開回路26L ,26R を閉止状態とする
ことで、通常の走行閉回路用HSTシステムを形成す
る。したがって、前記[従来の技術]の欄中の(B)で
説明したメリットが生ずる。なお、この走行単独作動の
ときは、走行直進弁37は図示されたニュートラルポジシ
ョンとする。
【0033】また、フロント・旋回系のみを作動する
ときは、4ウェイ絞り切換弁31L ,31R を中立の全閉位
置に切換えて走行閉回路21L ,21R を閉止状態とすると
ともに、2ウェイ絞り切換弁32L ,32R を全開位置に切
換えてフロント・旋回系開回路26L ,26R を開通状態と
することで、各HST主ポンプ10L ,10R がH側ポート
に圧油供給する間、その主ポンプ吐出油をフロント・旋
回用ロードホールドチェック弁24L および24R より2ウ
ェイ絞り切換弁32L ,32R へ供給し、さらにその圧油を
フロント・旋回系の各操作弁群A,Bへ供給できる。
【0034】この時に生ずる走行閉回路21L ,21R のサ
クションライン(L側)での油不足は、作動油タンク35
の油を遠心ポンプ36によりサクションメークアップチェ
ック弁34L ,34R を経てHST主ポンプ10L ,10R の通
常低圧L側へ強制的に送込むことにより解消する。
【0035】走行系とフロント・旋回系とを連動する
場合は、4ウェイ絞り切換弁31L ,31R および2ウェイ
絞り切換弁32L ,32R を適度なストロークに設定し、各
アクチュエータの負荷圧に見合った適当な絞り開度に調
整することにより、走行系およびフロント・旋回系の両
方へ圧油を供給する。
【0036】また、走行系およびフロント・旋回系の操
作レバーがフルストロークまで操作される連動時は、主
ポンプ10L が全開の4ウェイ絞り切換弁31L および全開
の走行直進弁37を経て全開の4ウェイ絞り切換弁31R の
みへ圧油を供給するため、左右走行のアンバランスが解
消されて車両の直進性が確保される。また、主ポンプ10
R が全開の2ウェイ絞り切換弁32R を経てフロント・旋
回系操作弁群Bへ、および全開の走行直進弁37を経てフ
ロント・旋回系操作弁群Aへ圧油を供給する。さらに、
操作弁群Aへ供給される圧油の一部は、走行直進弁37中
に内蔵された分流オリフィス37a およびチェック弁37b
を経て主ポンプ10L の走行用圧油供給ラインへ分流供給
されるから、走行単独操作の場合の最大スピードの50
%以上の走行スピードを確保できる。
【0037】また、走行系およびフロント・旋回系連動
中はカウンタバランス弁41L ,41Rがソレノイド解磁に
より全開とならず、パイロット圧のみによりカウンタバ
ランス機能(絞込み機能)が発揮されるから、坂路を降
りる時(走行降坂中)にフロント・旋回系が連動操作さ
れた場合の走行系制御圧の減少により暴走が発生するお
それのあるときは、走行モータ14L ,14R からの戻り油
をその戻りラインのカウンタバランス弁41L ,41R によ
り絞って走行系の暴走を防止する。
【0038】次に、図2は本発明の他の実施例を示す。
この図2の油圧回路中には図1回路中のカウンタバラン
ス弁41L ,41R が設けられていない。さらに、この図2
の回路では、4ウェイ絞り切換弁31L ,31R から走行モ
ータ14L ,14R への圧油供給ライン上にそれぞれ圧力セ
ンサ51L ,52L ,51R ,52R が設けられている。
【0039】この圧力センサ51L ,52L ,51R ,52R
は、走行系およびフロント・旋回系連動中に前進または
後進していく側が降坂か登坂かを判別し、もし降坂中な
ら圧力センサ51L または52L 、51R または52R が負圧
(つまり暴走中)となった時、該当する4ウェイ絞り切
換弁31L または31R を中立側へ絞込み、戻り通路を閉塞
気味として、走行モータ14L ,14R の暴走を防止するア
ルゴリズムを4ウェイ絞り切換弁31L ,31R の各ドライ
バに組込む。
【0040】そして、この図2の回路は、走行系のみが
使用される場合およびフロント・旋回系のみが使用され
る場合は図1の回路と同様に作用するが、走行降坂中に
フロント・旋回系が連動操作された場合は、図2の回路
においては圧力センサ51L ,52L ,51R ,52R からの検
知信号に基づき絞り切換弁31L ,31R の絞込み機能が働
き、車両の暴走を防止することができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、走行閉
回路とフロント・旋回系開回路とを4ウェイ絞り切換弁
および2ウェイ絞り切換弁により選択し、走行閉回路か
らフロント・旋回系開回路への作動油不足分を補油ポン
プにより補給するようにしたから、走行閉回路用の主ポ
ンプをフロント・旋回系開回路でも兼用でき、建設機械
用油圧回路を安価に構成できるとともに、走行系を単独
作動するときは各切換弁により形成される通常の走行閉
回路によって走行高速化を達成できるとともに良好なス
テアリング性能を確保できる。また、前記各絞り切換弁
の流量調整機能により各アクチュエータの負荷圧に見合
った適当な絞り開度を設定することによって、走行系と
フロント・旋回系とを連動することもできる。さらに、
走行直進弁により左右の走行モータへ圧油をバランス良
く供給して走行直進性を確保することができる。特に、
前記走行直進弁は、走行系およびフロント・旋回系の連
動時に両方の主ポンプ吐出ラインを切換えて一方の主ポ
ンプ吐出油を両方の走行モータのみへ供給し他方の主ポ
ンプ吐出油を両方のフロント・旋回系ラインへ供給する
とともにその余剰油を走行系ラインへ分流供給するか
ら、前記連動中であっても走行スピードが極端に低下す
ることがなく、走行単独時(最大)の50%以上を常に
確保することができる。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、走行閉回
路の作動油戻りラインに走行とフロント・旋回系を連動
した時のみに作動するカウンタバランス弁が設けられた
から、走行降坂中にフロント・旋回系を操作してもカウ
ンタバランス弁により走行系の暴走現象を防止できる。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、走行閉回
路の各ラインにこの各ラインの負圧を検知して4ウェイ
絞り切換弁を絞込み制御する圧力センサが設けられたか
ら、走行降坂中にフロント・旋回系を操作しても圧力セ
ンサで制御される4ウェイ絞り切換弁により走行系の暴
走現象を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の油圧回路の一実施例を示す
回路図である。
【図2】同上油圧回路の他の実施例を示す回路図であ
る。
【図3】従来の建設機械用油圧回路の一例を示す回路図
である。
【図4】従来の建設機械用油圧回路の他の例を示す回路
図である。
【符号の説明】
10L ,10R 主ポンプ 14L ,14R 走行モータ 21L ,21R 走行閉回路 26L ,26R フロント・旋回系開回路 31L ,31R 4ウェイ絞り切換弁 32L ,32R 2ウェイ絞り切換弁 36 補油ポンプとしての遠心ポンプ 37 走行直進弁 41L ,41R カウンタバランス弁 51L ,52L ,51R ,52R 圧力センサ A,B フロント・旋回系操作弁群

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ポンプおよび走行モータにより形成さ
    れた2組の油圧伝動装置からなる一対の走行閉回路と、 前記各走行閉回路から引出されフロント作業系および旋
    回系アクチュエータの各操作弁へ圧油を供給するフロン
    ト・旋回系開回路と、 前記各走行閉回路と前記各フロント・旋回系開回路とを
    選択するために各走行閉回路に設けられた4ウェイ絞り
    切換弁および各フロント・旋回系開回路の上流側に設け
    られた2ウェイ絞り切換弁と、 前記各走行閉回路の低圧側に作動油を補給する補油ポン
    プと、 両方の主ポンプ吐出ラインの間に設けられ、走行系およ
    びフロント・旋回系の連動時に両方の主ポンプ吐出ライ
    ンを切換えて一方の主ポンプ吐出油を両方の走行モータ
    のみへ供給し他方の主ポンプ吐出油を両方のフロント・
    旋回系ラインへ供給するとともにその余剰油を走行系ラ
    インへ分流供給する走行直進弁とを具備したことを特徴
    とする建設機械の油圧回路。
  2. 【請求項2】 走行閉回路の作動油戻りラインに走行と
    フロント・旋回系を連動した時のみに作動するカウンタ
    バランス弁が設けられたことを特徴とする請求項1記載
    の建設機械の油圧回路。
  3. 【請求項3】 走行閉回路の各ラインに、この各ライン
    の負圧を検知して4ウェイ絞り切換弁を絞込み制御する
    圧力センサが設けられたことを特徴とする請求項1記載
    の建設機械の油圧回路。
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