JPH059712B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は貯蔵室とストツク室とを備え、この両
室を強制循環冷気によつて冷却する低温シヨーケ
ースに関する。

(ロ) 従来技術 米国特許第2635434号明細書及び添付図面には、
開口に形成された低温エアーカーテンで冷却され
る貯蔵室と、この貯蔵室の直下に形成され、前記
低温エアーカーテンを形成して蒸発器に帰還する
帰還冷気により冷却され、前面に蓋を備えたスト
ツク室とを具備した低温シヨーケースが示されて
いる。

かゝる構成では、ストツク室の後方に蒸発器を
配置しているため、下記に列挙する欠点が生じ
る。

蒸発器に帰還する冷気がストツク室の中央を
通るため、ストツク室に多量の商品を収納した
場合には、帰還冷気の流れがストツク商品に阻
害され蒸発器の熱交換が悪くなる。

蓋を開いた場合、ストツク室に進入した外気
がそのまゝ蒸発器に流入するため、蒸発器に極
端な霜付が発生し、低温エアーカーテンの流速
低下を招く。

(ハ) 発明の目的 本発明は従来技術の欠点を解決することを目的
とする。

(ニ) 発明の構成 開口に形成した低温エアーカーテンで冷却され
る貯蔵室と、この貯蔵室の直下に形成され、前記
低温エアーカーテンを形成して前記貯蔵室後方に
配置された蒸発器に帰還する帰還冷気により冷却
され、前面に蓋を備えたストツク室と、このスト
ツク室の前部上方に配置され、前記帰還冷気を貯
蔵室の底板裏面に沿つて流れ直接蒸発器に帰還す
る冷気と、下方に向けて指向されストツク商品を
冷却する冷気とに分流する風向板とを具備してな
る低温シヨーケース。

(ホ) 発明の実施例 以下図面に基づいて本発明の実施例を説明する
と、１は前面に商品収納及び取出用の開口２を形
成した断熱壁３にて本体を構成してなる複数台連
結可能な開放形の低温シヨーケースで、前記断熱
壁内壁より適当間隔を存して天板４、背板５、着
脱自在な底板６を配置することにより棚７及び蛍
光灯８を備えた展示室兼用の貯蔵室９と、この貯
蔵室の直下に位置し、出し入れ自在な引き出し１
０を収納するストツク室１１とを炎形成してい
る。１２は前記貯蔵室を包囲する冷気循環用の第
１通路で、前記背板の後方に蒸発器１３、この蒸
発器の真上に送風機１４を配置し、且つ吹出口１
５を開口２の上端、吸込口１６を前記開口の下端
に沿つて夫々形成している。１７は前記第１通路
と同様に貯蔵室９を包囲する保護気流循環用の第
２通路で、前記第１通路の送風機１４と同じ高さ
に送風機１８を配置し、且つ吹出口１９を前記第
１通路の吹出口１５の外側に、吸込口２０を前記
第１通路の吸込口１６の外側に沿つて夫々並設し
ている。前記第１及び第２両通路は、断熱壁３
と、天板４、背板５及び底板６との間に、仕切天
板２１、仕切背板２２、下部ダクト２３を配置す
ることにより形成される。前記下部ダクトは第２
通路１７の下部区域を画成するもので、ストツク
室１１の上部即ち第１通路１２の下部区域を前後
方向に横切つて後下がりに傾斜し、且つ底板６と
は間隔Ｌを存する如く配置され、その前端は第１
通路１２の吸込口１６の直下を横切り第２通路１
７の吸込口２０に連通し、又後端は第２通路１７
の背部区域に連通している。

前記第１通路は、蒸発器１３で熱交換された冷
気を送風機１４でもつて強制循環流となし、第１
図及び第２図矢印に示す如く循環させて、開口２
に低温エアーカーテンCAを形成して貯蔵室９の
冷却を図ると共に、この低温エアーカーテンを形
成して蒸発器１３に帰還する帰還冷気でストツク
室１１の冷却を図る。又、第２通路１７はその内
部の空気を送風機１８でもつて強制循環流とな
し、第１図及び第２図矢印に示す如く強制循環さ
せ、前記開口において低温エアーカーテンCAの
外側に添流し、該エアーカーテンの影響により外
気より温度の低くなる保護エアーカーテンGAを
形成する。

２４はストツク室１１の前部上方に後下がりに
傾斜し、且つ前記両吸込口と平行関係となるよう
に配上置された風向板で、その上端は底板６と間
隔Ｍを存しており、吸込口１６からストツク室１
１上方に導かれた帰還冷気を、底板６裏面に沿つ
て流れる冷気イと、ストツク室１１下方に指向さ
れ引き出し１０上部即ちストツク商品２５に沿つ
て流れる冷気ロとに分流する。

前記引き出しは、前記断熱壁の底壁上を転動す
る適数個の小キヤスター２６を備えた容器２７
と、低温シヨーケース１の設置面上を転動する大
キヤスター２９を備えた断熱蓋３０とからなり、
ストツク室１１に収納された際には、蓋３０でも
つて断熱壁３前壁の開口部３１を塞ぐ。

３２はストツク室１１の後部上方に配置された
露受皿で、除霜時、蒸発器１３及び下部ダクト２
３からの露を受け、後端に形成した孔３３からこ
の露を断熱壁３底壁の排水口３４に導く。この露
受皿の直下には、引き出し１０の後部が位置する
ようになつている。尚、３５は排水管である。

かゝる構成によれば、第１通路１２を循環する
冷気は、開口２で低温エアーカーテンCAとなつ
て貯蔵室９を冷却した後、ストツク室１１に導か
れ、風向板２４により底板６裏面に沿つて間隔Ｌ
を流れ蒸発器１３に帰還する冷気イと、下方に向
けて指向されストツク商品２５を冷却して蒸発器
１３に帰還する冷気ロとに分流されるので、強制
循環冷気でもつて貯蔵室９、ストツク室１１双方
の冷却を図ることができ、しかも底板６に沿つて
流れる冷気イをストツク商品２５を冷却用とせず
に、そのまゝ蒸発器１３に帰還させているので、
蓋３０の開放時、ストツク室１１へ外気が進入し
ても帰還冷気の大幅な昇温を防止することができ
ると共に、低温エアーカーテンCAの流速低下を
防止することができ、且つ蒸発器１３の極端な霜
付を回避でき、又下方に指向される冷気ロにより
ストツク商品２５を効率良く冷却できる。

(ヘ) 発明の効果 本発明は上述の如く構成されているので、下記
に列挙する効果を奏する。

強制循環冷気によつて貯蔵室とストツク室と
の双方を同時に冷却できる。

ストツク室に導かれた帰還冷気を風向板で分
流してその一方をストツク商品冷却用とはせず
に貯蔵室の底板裏面に沿つて流しているので、
蓋開放時、蒸発器への帰還冷気の大幅な昇温及
び極端な霜付を回避して低温エアーカーテンの
形成を良好なものにできる。

ストツク室に導かれた帰還冷気を風向板で分
流してその一方を下方に向けて指向しているの
で、常時ストツク商品に冷気を当て効率良くス
トツク商品を冷却することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本発明低温シヨーケースの実施例
を示し、第１図は第３図Ａ―A′断面図、第２図
は第３図Ｂ―B′断面図、第３図は前方斜視図、
第４図は第２図Ｃの拡大図、第５図は要部斜視図
である。 ２…開口、６…底板、９…貯蔵室、１１…スト
ツク室、１３…蒸発器、２４…風向板、３０…
蓋、CA…低温エアーカーテン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 開口に形成した低温エアーカーテンで冷却さ
   れる貯蔵室と、この貯蔵室の直下に形成され、前
   記低温エアーカーテンを形成して前記貯蔵室後方
   に配置された蒸発器に帰還する帰還冷気により冷
   却され、前面に蓋を備えたストツク室と、このス
   トツク室の前部上方に配置され、前記帰還冷気を
   貯蔵室の底板裏面に沿つて流れる冷気と、下方に
   向けて指向されストツク商品を冷却する冷気とに
   分流する風向板とを具備してなる低温シヨーケー
   ス。