JPH0594605A - 磁気抵抗効果型磁気ヘツド - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘツド

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JPH0594605A
JPH0594605A JP3278640A JP27864091A JPH0594605A JP H0594605 A JPH0594605 A JP H0594605A JP 3278640 A JP3278640 A JP 3278640A JP 27864091 A JP27864091 A JP 27864091A JP H0594605 A JPH0594605 A JP H0594605A
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仁志 岩崎
Reiko Kondo
玲子 近藤
Koichi Tateyama
公一 館山
Toshihiko Ota
俊彦 大田
Hiroaki Yoda
博明 與田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】強磁性体を用いながら、不要な漏れ磁界を発生
することなくMR素子膜に縦バイアスを効果的に与える
ことができる磁気抵抗効果型磁気ヘッドを提供すること
を目的とする。 【構成】磁気抵抗効果素子膜(MR素子膜)1上に、該
MR素子膜1の長手方向において所定の向きに磁化され
た第1の強磁性膜4、非磁性膜5、およびMR素子膜1
の長手方向において第1の強磁性膜4と逆の向きに磁化
された第2の強磁性膜6を順次積層した磁気抵抗効果型
磁気ヘッド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハードディスク装置や
VTR等の磁気記録再生装置において再生ヘッドとして
使用される磁気抵抗効果型磁気ヘッドに係り、特に磁気
抵抗効果素子膜に対するバイアス付与手段に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体に記録された信号を再生す
る方法としては、コイルを備えたいわゆるリング型磁気
ヘッドを記録媒体に対して相対運動させ、電磁誘導によ
ってコイルに誘起される電圧を検出する方法が広く用い
られている。一方、ある種の強磁性体の電気抵抗が外部
磁界の強さに応じて変化する現象を利用した磁気抵抗効
果型ヘッドも、記録媒体の信号磁界を検出する高感度ヘ
ッドとして知られている[IEEE MAG-7,150, (1971)]。
この磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドとい
う)は、記録媒体との相対速度に依存せずに大きな再生
出力が取り出せる利点がある。近年、小型・大容量の磁
気記憶装置の要求が高まり、それに伴いヘッドと記録媒
体の相対速度が小さくなるため、このような特長を持つ
MRヘッドの重要性は高まっている。
【0003】MRヘッドを実際に用いようとする場合、
一般に2種のバイアス磁界を磁気抵抗効果素子(MR素
子)に印加する必要がある。その一つは、MR素子のセ
ンス電流と垂直な方向にかける横バイアスと呼ばれてい
る磁界であり、MR素子の動作点を外部信号の大きさと
検出信号の大きさが比例する線形領域に設定するための
バイアス磁界である。
【0004】この横バイアスの印加方法としては、特公
昭53-37205、特公昭56-40406等に開示されているよう
な、薄い非磁性膜を介してMR素子膜と軟磁性膜を併置
し(このような軟磁性膜をSAL:soft adjacent laye
r という)、センス電流のつくる磁界を横バイアスとす
る自己バイアス方式や、特公昭53-25646等に開示された
シャントバイアス方式が提案されている。また、隣接し
たコイルに電流を流すことにより横バイアスをかける方
法が特公昭53-37206等に示され、さらにMR素子膜に隣
接した硬磁性膜を着磁させて横バイアスを与える方法が
特公昭54-8291 等に開示されている。
【0005】MR素子に印加すべきもう一つのバイアス
磁界は、本発明に関係するMR素子のセンス電流に平行
にかける縦バイアスと呼ばれる磁界であり、MR素子を
単磁区化することで、多磁区性に起因するバルクハウゼ
ン・ノイズを抑えるように働く。この縦バイアスを与え
る方法についても、従来から種々提案されている。
【0006】例えば、米国特許第4,103,315 明細書に
は、反強磁性膜と強磁性膜の交換結合によって、MR素
子膜に均一な縦バイアスを印加する技術が開示されてい
る。また、JOURNAL OF APPLIED PHYSICS VOL.52,2474,
(1981) には、反強磁性膜としてFeMn膜を用い、M
R素子膜としてNi80Fe20膜を用いた場合、MR素子
膜に縦バイアスがかかるという実験が報告されている。
さらに、IEEE TRANS.MAG-25,3692(1989)では、FeMn
膜をMR素子膜の端部にのみ配置した場合でも、MR素
子膜の感磁部に縦バイアスがかかるという実験が報告さ
れている。いずれの場合も、縦バイアス磁界によりバル
クハウゼン・ノイズが抑制されている。
【0007】縦バイアスを与える他の方法として、横バ
イアスの場合と同様に、着磁させた強磁性膜を用いる方
法も提案されている。例えば、米国特許第3,840,898 に
は薄い絶縁膜を介してMR素子膜と着磁された硬磁性膜
を隣接させ、MR素子膜にバイアスを与える方法が提案
されている。この場合、着磁の方向を選ぶことで縦バイ
アス、横バイアス、およびその中間方向のバイアスのい
ずれも可能である。また、電子通信学会磁気記録研究会
・研究報告MR86−37には、ヨーク型MRヘッドの
MR素子膜の端部に、着磁させたCoP膜を配置するこ
とにより、縦バイアスを与える方法が紹介されている。
【0008】このようにMR素子に縦バイアスをかける
方法は、種々提案されているが、これらの方法をハード
ディスクドライブ用の再生ヘッドに適用しようとする
と、次のような問題が生じる。
【0009】まず、反強磁性体膜とMR素子膜を交換結
合させる場合に使用される、室温で反強磁性を呈し、N
iFe等のMR素子膜と交換結合する材料としては、γ
−FeMnが知られているが、この材料は例えば199
0年秋の日本金属学会(543)で報告されているよう
に、Mnが酸化しやすいため、素子の信頼性に重大な懸
念がある。またγ−FeMn膜をスパッタリングにより
形成しようとすると、JOURNAL OF APPLIED PHYSICS VOL
52,2471,(1981)に指摘されているように、α−FnMn
ができる場合があり、安定したγ−FeMnを得ること
は、工業レベルでは困難である。
【0010】縦バイアスの大きさは、MR素子膜端部の
反磁界を打ち消す程度の大きさが良く、これより小さい
とMR素子膜は単磁区にならず、またこれより大きいと
MR素子膜の感度が低下する。反磁界の大きさはMR素
子の形状すなわち、トラック幅や深さや膜厚に依存す
る。従って、ヘッドの仕様によって、この交換エネルギ
ーの大きさを変える必要があるが、前述のJOURNAL OF A
PPLIED PHYSICS VOL52,2471(1981) に示されているよう
に、FeMn膜とNiFe膜の交換エネルギーの大きさ
を制御するには、NiFeまたはFeMnの膜厚を変え
る必要がある。NiFeの膜厚はヘッドの特性自体に関
わるため、自由には変えられない。FeMnの厚さを厚
くすれば、α−FnMnができてしまう。このように、
ヘッドの仕様に応じて反強磁性体膜とMR素子膜間の交
換エネルギーを変えることは、実際には非常な困難を伴
う。
【0011】さらに、JOURNAL OF APPLIED PHYSICS VO
L.53,2605(1982)で指摘されているように、FeMn膜
とNiFe膜の交換結合エネルギーは温度依存性が大き
く、使用環境やセンス電流による発熱の影響により、素
子の特性が変化してしまうおそれがある。
【0012】反強磁性膜としてFeMn膜を用いた場合
の欠点を回避するため、IEEE TRANS.MAG-24,2609(1988)
には、TbCo膜をNiFe膜と交換結合させる方法が
紹介されている。しかしながら、この材料は酸化しやす
く、使用環境を相当に限定しても長期信頼性に不安があ
る。
【0013】一方、着磁された強磁性膜で縦バイアスを
与える方法は、ヨーク型MRヘッドのように、MR素子
部が記録媒体から離れたところに配置されている場合に
は有効であるが、シールド型MRヘッドの場合のよう
に、MR素子部が媒体の近傍にある場合には、この強磁
性膜からの漏れ磁界で媒体を消磁してしまう、つまり記
録された情報を消去してしまうおそれがある。媒体の消
磁を避けるには、強磁性膜の抗磁力を小さくすればよい
が、逆に媒体からの漏れ磁界で、この強磁性膜の着磁方
向が変化してしまい、縦バイアスを与えられなくなって
しまうおそれがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、反強
磁性膜と強磁性膜の交換結合によって、MR素子膜に縦
バイアスを付与する方法では、一般的に反強磁性膜の材
料が酸化しやすい傾向にあるため、長期信頼性に欠ける
という問題があり、また着磁された強磁性膜により縦バ
イアスを印加する方法は、反強磁性膜を用いた場合の欠
点はないが、十分な縦バイアスを与えようとすると、特
にシールド型MRヘッドのようにMR素子と媒体が近接
してする場合、この強磁性体からの漏れ磁界により媒体
を消磁してしまうという問題があった。
【0015】本発明は、強磁性体を用いながら、不要な
漏れ磁界を発生することなく、MR素子膜に縦バイアス
を効果的に与えることができる磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、磁気抵
抗効果素子膜(以下、MR素子膜という)の上に、該M
R素子膜の長手方向において所定の向きに磁化された第
1の強磁性膜、非磁性膜、およびMR素子膜の長手方向
において第1の強磁性膜と逆の向きに磁化された第2の
強磁性膜を順次配置したことを基本的な特徴とする。
【0017】また、MR素子膜の磁界感知用領域の一方
の面上に第1の非磁性膜を形成し、この非磁性膜および
MR素子膜の一方の面の該非磁性膜で覆われていない領
域上に導電性軟磁性膜を選択的に形成した上で、この導
電性軟磁性膜上またはMR素子膜の他方の面上に上記の
第1の強磁性膜、第2の非磁性膜および第2の強磁性膜
を積膜してもよい。
【0018】さらに、MR素子膜の磁界感知用領域上に
第1の非磁性膜を選択的に形成し、この第1の非磁性膜
上およびMR素子膜の該非磁性膜で覆われていない領域
上に第1の強磁性膜、第2の非磁性膜および第2の強磁
性膜を積層してもよい。
【0019】
【作用】MR素子膜と第1の強磁性膜とは、両者の界面
において交換相互作用で結合される(これを交換結合と
いう)。この交換結合によって、第1の強磁性膜の磁化
がMR素子膜に対して縦バイアスとして作用し、MR素
子膜界面の磁化が第1の強磁性膜の磁化の向きに固着さ
れることにより、磁化挙動が安定化される。従って、M
R素子膜端部において90度磁壁などの部分的磁区の発
生を防ぐことが可能となり、バルクハウゼン・ノイズが
大きく減少される。
【0020】また、第1の強磁性膜は非磁性膜を介して
その上に設けられた第2の強磁性膜と静磁結合するた
め、第1および第2の強磁性膜がそれぞれ発生する磁束
は、互いに閉ループを形成し、強磁性膜端部より発生す
る漏れ磁束は極めて小さなものくなる。従って、シール
ド型MRヘッドのようにMR素子膜が媒体に近接してい
る構造でも、漏れ磁束によって媒体上の磁化が消磁され
ることが少なくなる。しかも、漏れ磁束がMR素子膜に
入りこみ難くなるため、一定のバイアスが能動領域にか
かりやすくなり、良好な再生応答が得やすくなる。
【0021】さらに、第1の強磁性膜とMR素子膜との
界面に第2の非磁性膜をバリア層として設けることによ
り、両者間での交換結合の強度を調節することができ、
それにより縦バイアス磁界の強度を適切に調節すること
が可能となる。また、この非磁性膜はMRヘッド製造プ
ロセス中や、MRヘッド使用時に発生する熱により生じ
るMR素子膜・強磁性膜界面での拡散防止層としても機
能し、MRヘッドの信頼性を高める効果がある。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。 (実施例1)図1は、実施例1に係るMRヘッドの概略
構成を示す断面図である。強磁性体基板9(例えばMn
Znフェライト)上に、非磁性絶縁膜10(例えばSi
Nx:100nm)が形成され、この非磁性絶縁膜10
上に、ストライプ状のMR素子膜1(例えばNiFe:
〜30nm)が形成されている。このMR素子膜1の能
動領域、すなわち磁気記録媒体からの磁界感知用領域で
ある中央部分に、第1の非磁性膜2(例えばTi:〜2
0nm)が形成されている。第1の非磁性膜2上と非磁
性膜2で覆われていないMR素子膜1上に、導電性軟磁
性膜3(例えばCo系アモルファス:30nm)が形成
されている。
【0023】軟磁性膜3上にMR素子膜1の長手方向両
端上に位置して、縦バイアス用の第1の強磁性膜4とし
ての硬磁性膜(例えばCo−20%Pt:〜45nm,
保磁力Hc=120kA/m,残留磁束密度Br=0.
8T)、非磁性膜5(例えばSiNx:〜10nm)、
および縦バイアス印加用の第2の強磁性膜6としての硬
磁性膜(Co−10%Pt:〜25nm,Hc=50k
A/m,Br=1.4T)が順次積層されている。ここ
で、強磁性膜4はMR素子膜1の長手方向の一方の向き
(x方向)に磁化され、強磁性膜6はこれと逆向き(−
x方向)に磁化されている。さらに、導電性軟磁性膜3
上に、MR素子膜1の磁界感知用領域両端と外部の再生
回路とを電気的に接続するための導体リード(例えばA
l)7が形成されている。
【0024】以上のMRヘッドの基本構成要素全体は、
非磁性絶縁膜11(例えばSiO2 膜:〜2μm)で覆
われ、さらにその上にシールド用の軟磁性膜12(例え
ばCo系アモルファス:〜2μm)が形成されている。
【0025】このMRヘッドの製造工程を簡単に述べる
と、まず強磁性体基板9上に非磁性絶縁膜10、MR素
子膜1を順次全面に形成し、その上に第1の非磁性膜2
を形成した後、非磁性膜2を中央部分のみ残してパター
ニングし、さらに導電性軟磁性膜3を全面に形成する。
次に、MR素子膜1および軟磁性膜3を所定のストライ
プ状(MRストライプ状という)にパターニングする。
次に、第1の強磁性膜4を形成してこれをx方向に着磁
させた後、第1の非磁性膜5を形成し、さらに第2の強
磁性膜6を形成してこれを−x方向に着磁させる。次
に、これら強磁性膜4、非磁性膜5および強磁性膜6の
積層体をMR素子膜1の端部状のみ残してパターニング
する。そして、軟磁性膜3上に導体リード7を形成した
後、非磁性絶縁膜11およびシールド用の軟磁性膜12
を順次形成して、図1のMRヘッドが得られる。
【0026】この構造のMRヘッドを用いて、金属媒体
の磁気ディスク上に1kFCIで記録された信号を再生
して、再生特性を測定したところ、再生波形には不連続
なジャンプが観察されず、バルクハウゼン・ノイズによ
る影響のない良好な再生波形が得られた。
【0027】本実施例において、導電性軟磁性膜3はM
R素子膜1の動作点バイアス(横バイアス)を行うため
に設けられている。すなわち、この軟磁性膜3に直流電
流を流すと、それにより誘起される磁界で配向した軟磁
性膜3の磁化と、MR素子膜1の磁化が静磁結合し、M
R素子膜1に動作点バイアスが印加される。
【0028】(実施例2)実施例1では、MR素子膜1
の上に非磁性膜2と導電性軟磁性膜3を形成したが、図
2に示す実施例2では逆に、MR素子膜1の下に非磁性
膜2および導電性軟磁性膜3を形成している。このよう
にしても、実施例1と同様の効果が得られる。但し、こ
のようにMR素子膜1を上にした場合、MR素子膜1を
平坦にするように形成することが望ましい。従って、そ
の場合はMR素子膜1と導電性軟磁性膜3の界面に存在
する非磁性膜3の厚み分だけ、導電性軟磁性膜3を凹ま
せるか、非磁性膜2の形成およびパターニング後にイオ
ンミリング等で平坦化してから、MR素子膜1を形成す
ることが望ましい。
【0029】実施例1、2において、縦バイアスが行わ
れていることを確認するために、非磁性膜2および軟磁
性膜3を除いた構造の図3に示すMRヘッドを作製し
た。諸元は、実施例1における非磁性膜2と導電性軟磁
性膜3を省いた以外は同じである。このMRヘッドを外
部磁界が印加できるヘルムホルツコイル内に置き、外部
印加磁界HをMR素子膜1のハイト方向に印加して、外
部印加磁界HとMR素子膜1の抵抗値Rとの関係を示す
R−H曲線を測定したところ、バルクハウゼンジャンプ
ノイズを表わすような曲線の不連続な飛びは観察されな
かった。
【0030】ここで、積層されている強磁性膜4,6の
うち第1の強磁性膜4である硬磁性膜(Co−20%P
t:〜45nm,Hc=120kA/m,Br=0.8
T)および非磁性膜5(SiNx:〜10nm)はその
ままにして、第2の強磁性膜6の膜厚を25nmから、
同じ45nmに変更した。実施例1と同様に、第1、第
2の強磁性膜4,6の着磁方向は逆にした。このような
構造のMRヘッドについてR−H曲線を測定したとこ
ろ、バルクハウゼンノイズの発生を示す不連続な飛びが
認められた。
【0031】次に、第1の強磁性膜4および非磁性膜5
は上記と同様にして、第2の強磁性膜6として硬磁性膜
に代えて、軟磁性膜(Co系アモルファス,Hc:30
A/m、Bs:0.8T)を〜45nm形成した。但
し、この強磁性膜6の着磁は行わなかった。この構造で
MRヘッドを作製して、先と同様にR−H曲線を測定し
たところ、不連続な飛びは認められなかった。これはバ
ルクハウゼン・ノイズを抑制できていると理解できる。
【0032】上述した構造とは逆に、第1と第2の強磁
性膜4,6の材質を入れ替えた構造(第1の強磁性膜
4:Co系アモルファス〜45nm,第2の強磁性膜
6:Co−20%Pt〜45nm)にしたMRヘッドを
作り、そのR−H曲線を測定したところ、やはり曲線に
不連続な飛びは認められなかった。
【0033】以上のことから、縦バイアス用である第
1、第2の強磁性膜4,6の磁化は互いに逆方向を向い
て静磁結合する。従って、強磁性膜4,6の端面から発
生する磁束は両層間で互いに閉ループを構成するため、
MR素子膜1、特にその能動領域へ入ることはなく、M
R素子膜1には第1の強磁性膜4との交換結合のみの影
響が作用する。但し、この条件を満たすには強磁性膜4
の(飽和磁化)×(端面の断面積)と、強磁性膜6の
(飽和磁化)×(端面の断面積)が略等しくなる必要が
ある。
【0034】なお、この関係は縦バイアス用強磁性膜が
上述のような2層の場合にのみ成立するわけではなく、
多層構造であっても満たされる。
【0035】第1および第2の強磁性膜4,6の硬軟
(Hc)の組み合わせに関しては、 の3通りがあり得る。また、Hcの大きさに関しては強
磁性膜4,6のどちらが大きくとも、また等しくとも良
好な縦バイアスが得られる。
【0036】(実施例3)実施例1,2では動作点バイ
アスを印加するために、導電性軟磁性膜3による、いわ
ゆるソフトフィルムバイアスを用いたが、図4に示され
るように、導電性軟磁性膜3の代わり非磁性導電膜8
(例えばTi,W)をに形成してこれに電流を流し、そ
れにより発生する磁界でMR素子膜1に動作点バイアス
を印加することも可能である。
【0037】このMRヘッドの製造工程は、次の通りで
ある。MR素子膜1(NiFe:〜30nm)を形成し
た後、実施例1と同様に縦バイアス用の第1の強磁性膜
4として硬磁性膜を形成し、MR素子膜1の長手方向の
一方の向き(x方向)に着磁した。次に、非磁性膜5を
介して縦バイアス用の第2の強磁性膜6として硬磁性膜
を形成し、これを強磁性膜4と逆向き(−x方向)に着
磁した。次に、積層された強磁性膜4,6をMR素子膜
1膜端部上のみ残してパターニングした後、非磁性導体
膜8をMR素子膜1の上に形成した。この非磁性導体膜
8の上に導体リード7を形成して電流を流して、動作点
バイアスを印加する。この構造のMRヘッドによって
も、良好な再生波形が得られた。
【0038】(実施例4)実施例1〜3では、バイアス
用強磁性膜4,6をMR素子膜1の両端に設けた構造の
MRヘッドについて述べたが、図5に示すようにMR素
子膜1上の全面に形成してもよい。
【0039】このMRヘッドの製造工程は、次の通りで
ある。まず、縦バイアス用の第1の強磁性膜4として硬
磁性膜(Co−20%Pt:〜25nm,Hc=120
kA/m,Br=0.8T)を形成し、MR素子膜1の
長手方向の一方の向き(x方向)に着磁した。次に、非
磁性膜5(SiNx:〜10nm)を介して縦バイアス
用の第2の強磁性膜6として硬磁性膜(Co−10%P
t:〜60nm,Hc=50kA/m、Br=1.4
T)を形成し、これを強磁性膜4と逆向き(−x方向)
に着磁した。次に、MR素子膜1(NiFe:〜30n
m,0.8T)を形成した後、非磁性膜2(Ti:〜2
0nm)を能動領域となる中央部分にのみ形成し、さら
に導電性軟磁性膜3(Co系アモルファス:〜30n
m、0.8T)をMR素子膜1膜および非磁性膜2の上
に形成した。次に、積層した全層を所定のMRストライ
プ状にパターニングした後、導体リード7を形成してM
Rヘッドの形状とした。
【0040】この構造のMRヘッドで、金属媒体の磁気
ディスク上に1kFCIで記録された信号を再生して再
生特性を測定した。実施例1〜3と同様に、その再生波
形は不連続なジャンプが観察されず、バルクハウゼンノ
イズによる影響がない良好な再生信号波形が得られた。
本実施例においても、実施例1〜3と同様に動作点バイ
アス(横バイアス)を行うため、Co系アモルファスで
形成した導電性軟磁性膜3を形成した。
【0041】また、この実施例4のようにMR素子膜1
上に全面にバイアス用強磁性膜4,6が形成される構造
のMRヘッドにおいては、縦バイアス用強磁性膜4,6
が全面にあるため、MR素子膜1の端面にのみ縦バイア
ス用強磁性膜を形成する構造と比較して、該強磁性膜を
パターニングする際のオーバーエッチングによるMR素
子膜1やソフトフィルムバイアス用の導電性軟磁性膜3
へのダメージをなくすことができるという、プロセス上
の利点もある。
【0042】(実施例5)実施例4では、MR素子膜1
の上に非磁性膜2と導電性軟磁性膜3を形成したが、図
6に示す実施例5は逆にMR素子膜1の下に非磁性膜2
および導電性軟磁性膜3を形成している。このようにし
ても実施例4と同様の効果が得られる。但し、このよう
にMR素子膜1を上にした場合、MR素子膜1を平坦に
するように形成することが望ましい。従って、その場合
はMR素子膜1と導電性軟磁性膜3の界面に存在する非
磁性膜3の厚み分だけ、軟磁性膜3を凹ませるか、非磁
性膜2の形成およびパターニング後にイオンミリング等
で平坦化してから、MR素子膜1を形成することが望ま
しい。
【0043】以上の実施例4,5で述べたような構造の
MRヘッドにおける基本的な設計基準としては、MR素
子膜1、縦バイアス用の強磁性膜4,6および軟磁性膜
3の(飽和磁束密度×膜断面積)をそれぞれMSMR,M
S1 ,MS2 ,MSSAL とおくと、MSSAL +MSMR+
MS1 =MS2 である。
【0044】なお、バイアス用強磁性膜4,6と非磁性
膜5、MR素子膜1および導電性軟磁性膜3の積層順序
は、 (a)1/3/4−5−6 (b)3/1/4−5−6 (c)4−5−6/3/1 (d)4−5−6/1/3 のいずれでも構わない。
【0045】(実施例6)実施例4,5では動作点バイ
アスを印加するために、導電性軟磁性膜3によるソフト
フィルムバイアスを用いたが、図7に示されるように非
磁性導電膜8(例えばTi,W)を導電性軟磁性膜3の
代わりに形成してこれに電流を流し、それにより発生す
る磁界でMR素子膜1に動作点バイアスを印加すること
も可能である。
【0046】図7において、MR素子膜1はバイアス用
強磁性膜4上に形成され、その上に非磁性導体膜8が形
成され、所定のストライプ形状にパターニングされてい
る。この非磁性導体膜8に導体リード7が形成され、M
Rヘッドが構成される。この場合も、良好な再生信号波
形が得られた。
【0047】(実施例7)図8は実施例7の原理図、図
9はMRヘッドの構造を示す断面図である。この実施例
では、MR素子膜1上に形成した強磁性膜4,6により
基本的に縦バイアスをMR素子膜1に印加するが、この
強磁性膜4,6に面内一軸異方性を付与することで、M
R素子膜に横バイアスを印加したり、外乱等による強磁
性膜の磁化の揺らぎによるバイアス変動を押さえること
ができる。以下、この一軸磁気異方性を与える方法につ
いて図8を用いて説明する。
【0048】MR素子膜1まで形成された基板上に、バ
イアス用強磁性膜4,6としてCo−Pt膜をマグネト
ロンRFスパッタで形成する。その際の基板とターゲッ
トの諸元を以下に示す。 ・ターゲット:Co−20%Pt,3インチφ ・基板:2インチφ ・基板中心配置位置:(X,Y,Z)=(0,0,0) ・ターゲット中心配置位置:(X,Y,Z)=(15,
15,15) 単位:cm 但し、X:MRストライプトラック方向 Y:MRストライプハイト方向 Z:基板垂直方向 すなわち、基板中心から見てターゲット中心がX,Y,
Zどの方向からも45度傾いた方向にある状態に、基板
およびターゲット配置を設定した。Co−Pt粒子が基
板上に斜め入射した状態で、第1、第2の強磁性膜4,
6を非磁性膜5(SiNx〜5nm)を介して形成し
た。飛来粒子の斜め入射により、斜めに柱状構造が成長
する結果、その成長方向へ異方性が付与されることは良
く知られている。この場合、MR素子膜1への横バイア
スを印加するために、MR素子膜1上に斜め成長させた
(トラック方向と45度)Co−Pt膜に対して異方性
を与えた。縦バイアス用の第1の強磁性膜4(Co−2
0%Pt:〜25nm)および第2の強磁性膜6(Co
−20%Pt:〜55nm)は、それぞれ逆方向に磁化
されている。
【0049】この積層膜の上に、MR素子膜1(NiF
e)を形成して、図9のMRヘッドを作成した。この構
造のMRヘッドで、各種媒体の磁気ディスク上にlkF
CIで記録された信号を再生して、その再生特性を測定
した。それらの再生信号波形には歪が少なく、また不連
続なジャンプが観察されず、良好な横バイアスが印加さ
れるとともに、バルクハウゼン・ノイズによる影響が抑
圧されていることが確認された。
【0050】また、MRヘッドの再生特性の評価に使用
する磁気ディスクの媒体のHcが低くなると、縦バイア
ス用強磁性膜が1層のみのの時と比べて、2層にするこ
とによりエラーレートに向上が見られた。この傾向は、
多層になるほど大きかった。これは、縦バイアス用強磁
性膜から発生する磁界が多層化により媒体表面では弱く
なり、媒体の内容が消去されにくくなったことを示して
いる。
【0051】なお、この構造における基本的な設計基準
としては、MR素子膜1、強磁性膜4,6の(飽和磁束
密度×膜断面積)をそれぞれMSMR,MS1 ,MS2 と
おくと、MSMR+MS1 =MS2 である。
【0052】なお、バイアス用強磁性膜に一軸磁気異方
性を付与するの方法としては、斜め入射以外に、Crな
どの下地膜をまずエピタキシャル成長させて、その上に
CoPtなどの硬磁性膜を同様にエピタキシャル成長さ
せて結晶磁気異方性を利用する方法もある。
【0053】(実施例8)図10に示す実施例では、M
R素子膜1とバイアス用強磁性膜4との界面に非磁性膜
(原子層)13を介在させることにより、両者間の交換
結合力を調節可能としている。このMRヘッドの製造工
程においては、MR素子膜1(NiFe)を形成した
後、バイアス用強磁性膜4を形成する前に、真空装置内
に酸素ガスを導入して数秒〜数分放置した。その後、バ
イアス用強磁性膜4を形成する。このようなプロセスを
経てMRヘッドを作製する。
【0054】このMRヘッドを実施例3で説明したよう
なヘルムホルツコイル内に置いて、トラック方向に磁界
を印加し、そのR−H特性を測定したところ、不連続な
飛びが生じる磁界Hxは、MR素子膜1とバイアス用強
磁性膜4の界面に酸素ガスを導入しないで作製したヘッ
ドに比べて小さかった。これは、界面に形成された非磁
性膜13(酸素層)でMR素子膜1とバイアス用強磁性
膜4間に働く交換相互作用が弱まったため、縦バイアス
磁界が低下したことによると考えられる。同じ効果は、
窒素ガス、窒素酸素混合ガスの導入や、これらガスを用
いてバイアス用強磁性膜4の形成前にスパッタエッチン
グを行っても得られた。このように界面に非磁性膜13
を設けることにより縦バイアスの調節が可能となる。ま
た、この界面に熱的に安定な層が存在することにより、
製作プロセスやヘッド使用時における温度上昇に対して
界面での相互拡散を防ぐことができた。
【0055】(実施例9)図11に示す実施例は、バイ
アス用強磁性膜4とソフトフィルムバイアス用である導
電性軟磁性膜3との界面に新たに非磁性膜13を設たた
ものであり、このようにしても実施例7と同様の効果が
得られる。なお、この非磁性膜13を図5および図6に
示した実施例のような、バイアス用強磁性膜4または6
にMR素子膜1または導電性軟磁性膜3が全面で接触し
ている構造のMRヘッドに適用しても効果がある。
【0056】なお、以上実施例1〜7に述べたことは、
シールド型MRヘッドでも、ヨーク型MRヘッドでも同
様の効果があった。
【0057】(実施例10)図12に示す実施例では、
MR素子膜1の能動領域にだけ非磁性膜14を形成し、
この非磁性膜14を介してバイアス用強磁性膜4,6膜
を積層することにより、MR素子膜1の両端部(受動領
域)のみに交換結合により縦バイアスを付与している。
【0058】(実施例11)図13に示す実施例は、実
施例9の構成をSALバイアス方式のMRヘッドに適用
した例である。上述の実施例9,10のいずれにおいて
も、バイアス用強磁性膜4,6が全面にあるため、MR
素子膜1の端面にのみバイアス用強磁性膜を形成する構
造と比較して、該強磁性膜をパターニングする際のオー
バーエッチングによるMR素子膜1やソフトフィルムバ
イアス用である導電性軟磁性膜3へのダメージをなくす
ことができるという、プロセス上の利点がある。
【0059】(実施例12)図14に示す実施例では、
MR素子膜1の上全面に非晶質軟磁性膜15を介してバ
イアス用強磁性膜4,6を積層している。
【0060】(実施例13)図15は、MR素子膜1の
両端部(受動領域)に非晶質軟磁性膜15を介してバイ
アス用強磁性膜を積層した実施例である。上述した実施
例11,12のいずれの場合においても、MR素子膜1
はfcc構造となり、その(111)面が膜面に平行に
なるため、この上に強磁性膜4として例えばCo系の硬
磁性膜を堆積すると、一般にはそのC軸が膜面垂直方向
に立ち易くなる。これは膜面垂直方向が磁化容易軸とな
り易くなることを意味し、この場合にはMR素子膜1と
強磁性膜4との界面に交換結合が生じても、MR素子膜
1の磁化がその膜面に垂直方向に向こうとするため、M
R素子膜1の透磁率は大幅に低下してしまう恐れが生じ
る。また、これを避けるために、強磁性膜4の成膜条件
を制御してC軸を無理に寝かせようとすると、上記界面
での交換結合力が減少してしまう恐れがある。そこで、
ある程度の厚みの非晶質軟磁性膜15膜をMR素子膜1
と強磁性膜4との界面に介在させると、この界面におい
ては十分な交換結合を保ちつつ、強磁性膜4のC軸は膜
面に平行に向き易くなるという効果が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、M
R素子膜と第1の強磁性膜とを界面において交換結合さ
せることによって、第1の強磁性膜の磁化を縦バイアス
としてMR素子膜の磁化を第1の強磁性膜の磁化の向き
に固着させて部分的磁区の発生を防ぎ、バルクハウゼン
・ノイズを大幅に低減できる。
【0062】また、非磁性膜を介して第1の強磁性膜と
第2の強磁性膜を静磁結合させることにより、これらの
強磁性膜がそれぞれ発生する磁束が互いに閉ループを形
成するようにして、強磁性膜端部より発生する漏れ磁束
が媒体に作用しないようにできるので、漏れ磁束により
媒体を消磁してしまうことがなくなるとともに、漏れ磁
束がMR素子膜に入りこみ難くなることで、一定の縦バ
イアスがMR素子の能動領域にかかりやすくなり、良好
な再生応答を得ることが可能となる。
【0063】さらに、第1の強磁性膜とMR素子膜との
界面に非磁性膜のバリア層を介在させることによって、
交換結合の度合いを調節できるので、縦バイアス磁界の
強度を適切に調節することが可能となり、同時に該非磁
性膜はMRヘッド製造プロセス中や、MRヘッド使用時
に発生する熱に起因するMR素子膜・強磁性膜界面での
拡散を防止でき、MRヘッドの信頼性を向上させること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係るMRヘッドの断面図
【図2】実施例2に係るMRヘッドの断面図
【図3】実施例1の効果を確認するために試作したMR
ヘッドの斜視図
【図4】実施例3に係るMRヘッドの斜視図
【図5】実施例4に係るMRヘッドの断面図
【図6】実施例5に係るMRヘッドの断面図
【図7】実施例6に係るMRヘッドの断面図
【図8】実施例7に係るMRヘッドの原理図
【図9】実施例7に係るMRヘッドの斜視図
【図10】実施例8に係るMRヘッドの断面図
【図11】実施例9に係るMRヘッドの断面図
【図12】実施例10に係るMRヘッドの断面図
【図13】実施例11に係るMRヘッドの断面図
【図14】実施例12に係るMRヘッドの断面図
【図15】実施例13に係るMRヘッドの断面図
【符号の説明】
1…磁気抵抗効果膜 2…第1の非磁
性膜(スペーサ) 3…軟磁性膜 4…第1の強磁
性膜 5…第2の非磁性膜 6…第2の強磁
性膜 7…導体リード 8…非磁性導体
膜(シャント層) 9…強磁性体基板 10…非磁性絶縁
膜 11…非磁性絶縁膜 12…シールド
用軟磁性膜 13…非磁性膜 14…非磁性膜 15…非晶質軟磁性膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 玲子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 館山 公一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 大田 俊彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 與田 博明 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気抵抗効果素子膜と、 この磁気抵抗効果素子膜の上に配置され、該磁気抵抗効
    果素子膜の長手方向において所定の向きに磁化された第
    1の強磁性膜と、 この第1の強磁性膜の上に形成された非磁性膜と、 この非磁性膜の上に形成され、前記磁気抵抗効果素子膜
    の長手方向において前記第1の強磁性膜と逆の向きに磁
    化された第2の強磁性膜とを具備することを特徴とする
    磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】磁気抵抗効果素子膜と、 前記磁気抵抗効果素子膜の磁界感知用領域の一方の面上
    に形成された第1の非磁性膜と、 この第1の非磁性膜および前記磁気抵抗効果素子膜の一
    方の面の該非磁性膜で覆われてない領域上に選択的に形
    成された導電性軟磁性膜と、 前記導電性軟磁性膜の上または前記磁気抵抗効果素子膜
    の他方の面上に形成され、該磁気抵抗効果素子膜の長手
    方向において所定の向きに磁化された第1の強磁性膜
    と、 この第1の強磁性膜の上に形成された第2の非磁性膜
    と、 この第2の非磁性膜の上に形成され、前記磁気抵抗効果
    素子膜の長手方向において前記第1の強磁性膜と逆の向
    きに磁化された第2の強磁性膜とを具備することを特徴
    とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】磁気抵抗効果素子膜と、 前記磁気抵抗効果素子膜の磁界感知用領域上に選択的に
    形成された第1の非磁性膜と、 この第1の非磁性膜上および前記磁気抵抗効果素子膜の
    該非磁性膜で覆われていない領域上に形成され、該磁気
    抵抗効果素子膜の長手方向において所定の向きに磁化さ
    れた第1の強磁性膜と、 この第1の強磁性膜の上に形成された第2の非磁性膜
    と、 この非磁性膜の上に形成され、前記磁気抵抗効果素子膜
    の長手方向において前記第1の強磁性膜と逆の向きに磁
    化された第2の強磁性膜とを具備することを特徴とする
    磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
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