JPH0593587U - 洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロン及び塩素系有機溶剤代替品の洗浄剤を
用いて洗浄する洗浄機において、被洗浄物を連続的に洗
浄、乾燥し得る洗浄装置を提供する。 【構成】 洗浄機の内部に搬入台２側からフロン及び塩
素系有機溶剤代替品として洗浄液10を収容する超音波洗
浄槽６と純水10A を収容する第１，第２，第３の水洗槽
７，８，９を順次並設する。この第３の水洗槽７と搬出
台３との間には被洗浄物５に向けて送風する乾燥装置24
を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント配線基板、シリコンウェハー等の電子部品や自動車，金属 機械等の各種精密部品等の被洗浄物を洗浄する洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の装置として、特開昭５９−２２８９８４号公報には粗洗浄槽、超 音波洗浄槽、蒸気洗浄槽を並設し、被洗浄物を搬入部から順次粗洗浄槽、超音波 洗浄槽に浸漬した後、さらに蒸気洗浄槽で洗浄して搬出部より搬出する循環式洗 浄装置が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来例においては、洗浄液としてフロン及び塩素系有機溶剤を使用し、被 洗浄物を搬送装置によって各洗浄槽内に収容した洗浄液に浸漬させて洗浄した後 、最終的に蒸気洗浄槽に搬送させ、ここで蒸気洗浄槽内の洗浄液をヒータ等の加 熱手段により蒸気を発生させて蒸気乾燥することによって被洗浄物を連続的に洗 浄、乾燥するものである。また、蒸発よって気化したガスを各洗浄槽の上部に設 けた冷却ゾーンによって再び液化させて回収するようにしている。しかし、近年 、洗浄液としてフロン及び塩素系有機溶剤を用いた場合には、オゾン層破壊や環 境汚染等の問題だあり、フロン及び塩素系有機溶剤の代替品として例えば水溶性 洗浄剤等を使用する傾向にある。このような水系洗浄剤はフロン及び塩素系有機 溶剤のように冷却によって再び液化させて回収することが困難であり、水系洗浄 剤を用いて洗浄する際の乾燥システムとしては不向きである。このため、従来、 水系洗浄剤によって洗浄を行う場合には、被洗浄物を洗浄機によって洗浄し、こ の後、乾燥専用の装置に移し換えて乾燥している。従って、フロン及び塩素系有 機溶剤の代替品として水溶性洗浄剤を用いて洗浄する場合、洗浄工程終了後、被 洗浄物を次工程の乾燥装置に順次移し換える必要があり、効率的な洗浄が行なえ ないという問題がある。

【０００４】 本考案はこのような課題に基づいて成されたものあり、フロン及び塩素系有機 溶剤代替品の洗浄剤を用いて洗浄する洗浄機において、被洗浄物を連続的に洗浄 、乾燥し得る洗浄装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、洗浄機の内部に洗浄槽を設け、洗浄機の搬入部から被洗浄物を前記 洗浄槽へと搬送して洗浄した後、その被洗浄物を洗浄機の搬出部から搬出するよ うにした洗浄装置において、洗浄槽と並設して被洗浄物に向けて送風する乾燥装 置を設けたものである。

【０００６】

【作用】

本考案は、上記構成により、洗浄槽で洗浄された被洗浄物は乾燥装置からの送 風よって洗浄液が乾燥除去される。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。

【０００８】 図１は本考案の第１実施例を示し、洗浄機１の外筺体1Aには一側に搬入部とな る搬入台２が設けられ、他側には搬出部となる搬出台３が設けられており、この 搬入台２から搬出台３に至る搬送路４に沿って被洗浄物５を収容するバスケット 5Aを図示しない搬送装置によって搬送する。前記外筺体1A内部には前記搬入台２ 側から超音波洗浄槽６及び第１，第２，第３の水洗槽７，８，９を順次並設し、 超音波洗浄槽６は底部に超音波振動子6Aを備え、内部にフロン及び塩素系有機溶 剤代替品として例えば水溶性フラックス洗浄剤（商品名「パインアルファＳＴ− 100 シリーズ」，荒川化学工業株式会社製）から成る洗浄液10が収容され、一方 、第１乃至第３の水洗槽７，８，９内部に純水10A が収容されている。また、前 記超音波洗浄槽６の側部にはオーバーフロー槽11が隣設されており、このオーバ ーフロー槽11と超音波洗浄槽６とは循環給水路12によって連通接続されるととも に、オーバーフロー槽11内の洗浄液10はその下部に設けたヒータ13によって、例 えば60℃の温度に制御され、このように温度設定された洗浄液10を循環給水路12 中に設けたストレーナ14を経由してポンプ15によって超音波洗浄槽６内部に設け た複数の噴射ノズル16に圧送し、その噴射ノズル16から吐出する洗浄液10の一部 をオーバーフロー槽11に還流させる。また、前記第１の水洗槽７内の純水10A は 、この水洗槽７の底部に設けた循環給水路12A によってストレーナ14A ，ポンプ 15A を介して活性炭吸収塔17によって濾過されて再び第１の水洗槽７内に循環す る。一方、第２及び第３の水洗槽８，９にはそれぞれオーバーフロー槽18，18A が隣設され、各オーバーフロー槽18，18A の底部には純水10A を例えば60℃に制 御するヒータ19が設けられており、そのオーバーフロー槽18の純水10A を前記超 音波洗浄槽６内の洗浄液10と同様に第２の水洗槽８の底部に設けた第１の循環給 水路12B 中のスレーナ14B を経由してポンプ15B によって水洗槽８内部の設けた 噴射ノズル16に圧送し、さらに、オーバーフロー槽18内の純水の一部は前記第１ の循環給水路12B と並設する第２の循環給水路12C 中に設けたストレーナ14C ， ポンプ15C を介してイオン交換装置20によってイオン交換されて第３の水洗槽９ 内に循環させる。また、第３の水洗槽９の搬出台３側には乾燥室21が並設されて おり、この乾燥室21内部にはブロア22とヒータ23とを備えた乾燥装置24が設けら 、前記各洗浄槽６，７，８，９によって洗浄工程完了後、被洗浄物５を温風乾燥 する。

【０００９】 以上のように構成される本考案の作用について説明する。

【００１０】 まず、被洗浄物５を収容するバスケット5Aを搬入台３上に載置し、これを搬送 装置（図示しない）によって超音波洗浄槽６上に移送した後、超音波洗浄槽６内 の洗浄液10に浸漬させて、超音波洗浄槽６の底部に設けた超音波振動子6Aを励振 させて被洗浄物２を超音波洗浄する。この場合、超音波洗浄槽６に付設するオー バーフロー槽11内の洗浄液10は予めヒータ13により所定温度、例えば60℃に制御 されるとともに、ポンプ15の作動によってストレーナ14で濾過された洗浄液10が 噴射ノズル16に圧送され噴射口21から噴射され、被洗浄物５は超音波振動子6Aに よる超音波洗浄と噴射ノズル16からの噴射によって生じる乱流撹拌作用により外 面付着物が剥離除去される。次に、超音波洗浄工程の終了した被洗浄物５は、再 び搬送装置によって第１乃至第３の水洗槽７，８，９に順次搬送されて純水10A によって水洗いされ、この水洗い工程中の第２の水洗槽８において前述した超音 波洗浄工程と同様に噴射ノズル16による純水10A の乱流撹拌作用によって、外面 付着物が効果的に剥離除去されるものである。この後、被洗浄物５は搬送装置に よって第３の水洗槽９に並設された乾燥室21へと移送され、ここでヒータ23を介 してブロア22からの温風で被洗浄物５を連続的に乾燥させ、このように洗浄，乾 燥工程を完了した被洗浄物５を搬出口３に搬送させる。

【００１１】 このように、本考案においては、第３の水洗槽９に乾燥装置24を並設すること により、フロンガス代替品として洗浄液10，純水10A を用いて洗浄した後、被洗 浄物５を連続的に乾燥処理することができるため、洗浄工程終了後の被洗浄物５ を順次乾燥専用の装置に移し換えるといった時間的なロスがなく洗浄作業の効率 化を図ることができる。

【００１２】 図２は本考案の第２実施例を示しており、前記第１実施例と同一部分には同一 付合を用い、その詳細を省略して説明する。この例では、スプレー式洗浄機30に 乾燥装置24を並設している。スプレー式洗浄機30は内部にスプレーノズル31，32 を有する第１及び第２の洗浄槽33，34が設けられており、第１の洗浄槽33内のス プレーノズル31によって洗浄液10を高圧噴射して被洗浄物５の外面付着物を剥離 除去し、この後、第２の洗浄槽34内のスプレーノズル32によって空気を高圧噴射 して付着物の除去並び洗浄液10の水切りが成される。この場合、各ノズル31，32 の噴射によって被洗浄物５から飛散した洗浄液10は各洗浄槽33，34の下部に設け られたトヨ35に回収され、その洗浄液10はフィルタ36を介して再び第１の洗浄槽 33内のスプレーノズル31によって被洗浄物５に向けて噴射される。そして、搬出 台２から搬送された被洗浄物５は第１及び第２の洗浄槽33，34に設けた各スプレ ーノズル31，32によって付着物の除去と水切りした後、乾燥装置24を構成するヒ ータ23を介してブロア22からの温風によって被洗浄物５を乾燥させて搬出口３に 搬送させることにより、前記第１実施例と同様に被洗浄物５を連続的に乾燥処理 することができる。

【００１３】 図３は本考案の第３実施例を示しており、前記各実施例と同一部分には同一付 合を用い、その詳細を省略して説明する。第３実施例においては、第１乃至第３ の水洗槽７，８，９にそれぞれ噴射ノズル16を設けた液中スプレー式洗浄機40に 乾燥装置24を並設した場合を示している。そして、この例では、搬出台２から搬 送された被洗浄物５は第１乃至第３の水洗槽７，８，９に順次搬送されて純水10 A によって水洗されるとともに、各水洗槽７，８，９に設けたポンプ15A ，15B ，15c によって噴射ノズル16から純水10A を噴射し、この噴射による乱流撹拌作 用によって、外面付着物が効果的に剥離除去される。この後、乾燥装置24を構成 するヒータ23を介してブロア22からの温風によって被洗浄物５を乾燥させて搬出 口３に搬送させることにより、被洗浄物５を洗浄後に連続的に乾燥処理している 。 尚、本実施例では、洗浄機40内に水洗槽７，８，９を並設した例を示したが 、前記第１実施例と同様に超音波洗浄槽６と水洗槽７，８，９とを並設してもよ い。 以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は前記各実施例に限定される ものでは無く、本考案の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能であり、例えば噴 射ノズルの数や配列方向及びその取り位置あるいは洗浄槽の数等は適宜設定すれ ばよい。また、洗浄槽は単槽でもよく洗浄装置の構造や乾燥装置の構造は各種タ イプの適用可能である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、洗浄機の内部に洗浄槽を設け、この洗浄機の搬入部から被洗浄物を 前記洗浄槽へと搬送して洗浄した後、その被洗浄物を洗浄機の搬出部から搬出す るようにした洗浄装置において、洗浄槽と並設して被洗浄物に向けて送風する乾 燥装置を設けたたことにより、フロン及び塩素系有機溶剤代替品の洗浄剤を用い て洗浄する洗浄機において、被洗浄物を連続的に洗浄、乾燥し得る洗浄装置を提 供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す概略説明図である。

【図２】本考案の第２実施例を示す概略説明図である。

【図１】本考案の第３実例を示す概略説明図である。

【符号の説明】 １，30，40 洗浄機 ２ 搬入台（搬入部） ３ 搬出台（搬出部） ６ 超音波洗浄槽 ７ 第１の水洗槽 ８ 第２の水洗槽 ９ 第３の水洗槽 10 洗浄液 10A 純水 24 乾燥装置 33 第１の洗浄槽 34 第２の洗浄槽

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【手続補正書】

【提出日】平成５年７月１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す概略説明図である。

【図２】本考案の第２実施例を示す概略説明図である。

【図３】本考案の第３実施例を示す概略説明図である。

【符号の説明】 １，30，40 洗浄機 ２ 搬入台（搬入部） ３ 搬出台（搬出部） ６ 超音波洗浄槽 ７ 第１の水洗槽 ８ 第２の水洗槽 ９ 第３の水洗槽 10 洗浄液 10A 純水 24 乾燥装置 33 第１の洗浄槽 34 第２の洗浄槽

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄機の内部に洗浄槽を設け、洗浄機の
   搬入部から被洗浄物を前記洗浄槽へと搬送して洗浄した
   後、その被洗浄物を洗浄機の搬出部から搬出するように
   した洗浄装置において、洗浄槽と並設して被洗浄物に向
   けて送風する乾燥装置を設けたことを特徴とする洗浄装
   置。