JPH0589359U - ワインダー装置におけるテープ貼り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 台紙を切断することがないテープ貼り装置を
提供する。 【構成】 帯状の粘着材Taに台紙Tbを貼付した両面テー
プＴを巻回した親巻きテープテープリール１と、該親巻
きテープテープリール１から繰り出した両面テープＴを
ウエブ巻取用のコアＣ上に押し付けて粘着材Taを貼付す
る押付けローラ３と、前記コアＣ上に貼付された粘着材
Taから剥離された台紙Tbを巻き取る台紙巻取りリール２
と、前記押付けローラ３と連動して回転し前記台紙巻取
りリール２に回転トルクを伝達する駆動プーリ４とから
なるテープ貼りマガジン10を備えたテープ貼り装置であ
って、前記駆動プーリ４と前記台紙巻取りリール２がト
ルクリミッタ40を介して連結されており、該トルクリミ
ッタの伝達トルクの上限値が台紙の切断張力を越えない
値に設定されている。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】 本考案はワインダー装置におけるテープ貼り装置に関する。さらに詳しくは、 ワインダー装置で新聞紙等のウエブを巻き取る際に巻芯として使用するコアに巻 き始めのウエブを接着するための接着テープを貼付するテープ貼り装置に関する 。 【０００２】 【従来の技術】 従来より用いられているワインダー装置とテープ貼り機構を図５〜６に基づき 説明する。ワインダー装置は、製造されたウエブをスリッターにより所定幅寸法 に切断した後、所定の幅に巻き取る装置であり、一対のワインダードラム101,10 2 と、コア搬入装置103 と、テープ貼り機構104 とを備えている。 ウエブを巻き取る際は、まず、コア搬入装置103 に支持されたコアＣにテープ 貼り機構104 で接着テープを貼り付け、該コア搬入装置103 を旋回させて一対の ワインダードラム101,102 間にコアＣを位置させ、ついでウエブをコアＣ上の接 着テープに接着しライディングロール（図示省略）で押さえながらワインダード ラム101,102 を回転させる。このワインダドラム101,102 の回転によりコアＣが ウエブを巻き取りながら回転し、最終的にはウエブは想像線で示す巻取りロール Ｒに仕上げられる。 上記のごときワインダー装置で使用するコアＣはウエブのスリッター幅に合わ せた長さのものを数本同時に使用するため、テープ貼り機構104 は図６に示すよ うに、長さ方向に並べられた数本のコアＣにテープを接着しうるよう走行可能に 構成されている。すなわち、テープ貼り機構104 は、スプロケット105,106 間に 掛け回されたチェーン107 と、その駆動モーター108 とからなる走行機構を有し 、テープ貼り装置100 が走行できるようになっている。 【０００３】 従来のテープ貼り装置100 の基本構成を図７に基づき説明する。 １は親巻きテープリールで、両面テープＴが巻回されている。両面テープＴは 帯状の粘着材Taとその粘着材Ta上に貼付した台紙Tbとからなる公知の接着テープ である。２は台紙巻き取りリールであり、前記コアＣ上に貼付された粘着材Taか ら剥離された台紙Tbを巻取るものである。３は押付けローラであり、親巻きリー ル１から繰り出された両面テープＴをウエブ巻取り用のコアＣ上に押し付けて粘 着材Taを貼付するものである。前記台紙巻取りリール２は駆動プーリ４が連結さ れており、該駆動プーリ４にはベルト５によって押付けローラ３と連結され、連 動回転するようになっている。そして、通常台紙巻き取りリール２は乱巻きしな いように両面テープＴの繰出し速度よりも台紙Tbの巻取り速度が早くなるように 設計されている。 【０００４】 【考案が解決しようとする課題】 ところが、上記従来装置の場合、台紙Tbの巻取り径が大きくなると台紙Tbの巻 取り速度が早くなり台紙Tbに過大な張力が掛かって台紙を切断するという不具合 が発生していた。 本考案はかかる事情に鑑み、台紙を切断することがないテープ貼り装置を提供 することを目的とする。 【０００５】 【課題を解決するための手段】 本考案は、帯状の粘着材に台紙を貼付した両面テープを巻回した親巻きテープ リールと、該親巻きテープリールから繰り出した両面テープをウエブ巻取用のコ ア上に押し付けて粘着材を貼付する押付けローラと、前記コア上に貼付された粘 着材から剥離された台紙を巻き取る台紙巻取りリールと、前記押付けローラと連 動して回転し前記台紙巻取りリールに回転トルクを伝達する駆動プーリとからな るテープ貼りマガジンを備えたテープ貼り装置であって、前記駆動プーリと前記 台紙巻取りリールがトルクリミッタを介して連結されており、該トルクリミッタ の伝達トルクの上限値が台紙の切断張力を越えない値に設定されていることを特 徴とする。 【０００６】 【作用】 本考案では、台紙巻取りリールに巻き取られている台紙の巻取り径が大きくな り台紙の巻取り速度が早くなって、台紙張力による回転トルクがトルクリミッタ の設定伝達トルクを越えたときは、トリクリミッタが駆動プーリから台紙巻き取 りリールに駆動トルクを伝達しなくなるので、台紙が切断されることがない。 【０００７】 【実施例】 つぎに本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図１〜２に示すテープ貼り装置は、テープ貼りマガジン10、走行架台20および テープ貼りマガジン10を揺動操作する操作機構30とから構成されている。 テープ貼りマガジン10は、プレート11に取り付けられた、親巻きテープリール １、台紙巻取りリール２、押付けローラ３を備えており、さらにガイドローラ12 、テンションローラ13を取り付けている。親巻きテープリール１にはテープカッ ト時の回転を阻止するロック機構14が設けられている。このロック機構14は親巻 きテープリール１に固定したギヤーと爪とこの爪を押し込むシリンダとからなる 公知のものである。押付けローラ３には同軸にプーリ15が固定され、また台紙巻 取りリール２にも同軸に駆動プーリ４が固定されており、両者の間には歯付きベ ルト５が掛け回されている。このため、駆動プーリ４は押付けローラ３と連動回 転し、駆動プーリ４の回転トルクが台紙巻取りリール２に伝達されて、台紙巻取 りリール２が回転させられる。そして、この駆動プーリ４と台紙巻取りリール２ との間には後述するトルクリミッタ40が介装されている。 【０００８】 前記走行架台20は、架台21と該架台21に取付けられたガイドベアリング22とガ イドローラ23からなり、コア搬入装置103 （図５参照）に平行に配置した走行用 ガイドレール25およびガイド部材26により走行を案内されている。また、架台21 の下端ブラケット27には走行駆動用のチェーン107 （図６参照）が連結されてい る。 【０００９】 前記操作機構30は、テープ貼りマガジン10のプレート11と走行架台20の架台21 との間に軸着された一対のリンク31,32 と、前記リンク31と架台21との間に介装 されたエアーシリンダ33とから構成されている。このエアーシリンダ33を伸長さ せると、図１に示すようにリンク31,32 が垂直に立って、テープ貼りマガジン10 が上方位置に有り、縮小させると図３に示すようにテープ貼りマガジン10が下降 し、コアＣに押付けローラ３が接触する状態となる。 【００１０】 この図３に示す状態で、親巻きテープリール１から繰り出した両面テープＴを 押付けローラ３でコアＣに押し付け、走行架台20を走行させると粘着材Taがコア Ｃ上に接着され、台紙Tbは粘着材Taから剥離して親巻きテープリール１を経由し て台紙巻取りリール２に巻き取られる。粘着材Taの接着を終えるとエアーシリン ダ33を伸長（矢印Ｐ）させて、図１に示すように、テープ貼りマガジン10を上方 位置に移動させる。このとき、両面テープＴは押付けローラ３の直下で引きちぎ られ、接着作業を終える。 【００１１】 つぎに、前記トルクリミッタ40の詳細を説明する。 図４に示すように、台紙巻取りリール２のボス部15にはトルクリミッタ40の本 体41がボルト42で固定されている。なお、16はカバーである。トルクリミッタ40 の本体41は厚肉円筒体の部材で、その外周はベアリング51を介してテープ貼りマ ガジン10のプレート11に回転自在に支持されている。また、本体41の内部空洞43 にはベアリング52が嵌められており、それには駆動プーリ４の支軸６が挿入固定 されている。トルクリミッタ本体41の肉厚部には軸対称に数個の円筒状空洞44が 形成されており、それぞれの空洞44内には座金45、スプリング46および摩擦体47 が挿入され、摩擦体47は駆動プーリ４の内側の側壁4aと接触している。この摩擦 体47と駆動プーリ４の側壁4aとの摩擦力は前記スプリング46の付勢力によって生 じている。そして通常の運転状態では前記摩擦力によって、駆動プーリ４の回転 トルクが台紙巻取りリール２に伝達され、押付けローラ３によって連動回転され る駆動プーリ４と台紙巻取りリール２は共に回転する。しかし、図３に示すよう に、台紙Tbの巻取径ｄが大きくなり、台紙Tbの巻取り速度が親巻きテープリール １からの両面テープＴの繰出し速度より早くなって台紙張力による回転トルクが トルクリミッタの設定伝達トルクを越えると、摩擦体47と駆動プーリ４の側壁4a の間にスリップが生じて、台紙巻取りリール２に回転トルクを伝達しないように なる。このため、台紙Tbに過大な張力がかからず台紙Tbの切断が防止される。 【００１２】 なお、上記実施例では、トルクリミッタとして摩擦板スリップクラッチタイプ を使用したが、これに代えて、磁気クラッチや電磁気摩擦型クラッチなど任意の タイプのトルクリミッタを用いることができる。 【００１３】 【考案の効果】 本考案によれば、ウエブ巻取り用コアに両面テープを貼付するに際し、台紙に 過大な張力がかからず切断することが防止される。このためテープ貼り作業が能 率良く行い得る。

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の一実施例にかかわるテープ貼り装置の
正面図である。 【図２】本考案の一実施例にかかわるテープ貼り装置の
側面図である。 【図３】同実施例のテープ貼り装置の使用状態説明図で
ある。 【図４】同実施例におけるトルクリミッタの断面図であ
る。 【図５】ワインダ装置とテープ張り機構の説明図であ
る。 【図６】テープ張り機構の説明図である。 【図７】テープ貼りマガジンの説明図である。 【符号の説明】 １ 親巻きテープリール ２ 台紙巻取りリー
ル ３ 押付けローラ ４ 駆動プーリ ５ 歯付きベルト 10 テープ貼りマガ
ジン 20 走行架台 21 架台 30 操作機構 40 トルクリミッタ 46 スプリング 47 摩擦体

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求請１】帯状の粘着材に台紙を貼付した両面テープ
   を巻回した親巻きテープリールと、該親巻きテープリー
   ルから繰り出した両面テープをウエブ巻取用のコア上に
   押し付けて粘着材を貼付する押付けローラと、前記コア
   上に貼付された粘着材から剥離された台紙を巻き取る台
   紙巻取りリールと、前記押付けローラと連動して回転し
   前記台紙巻取りリールに回転トルクを伝達する駆動プー
   リとからなるテープ貼りマガジンを備えたテープ貼り装
   置であって、 前記駆動プーリと前記台紙巻取りリールがトルクリミッ
   タを介して連結されており、該トルクリミッタの伝達ト
   ルクの上限値が台紙の切断張力を越えない値に設定され
   ていることを特徴とするワインダー装置におけるテープ
   貼り装置。