JPH0587700U - 車両用近接警告装置 - Google Patents

車両用近接警告装置

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JPH0587700U
JPH0587700U JP3457792U JP3457792U JPH0587700U JP H0587700 U JPH0587700 U JP H0587700U JP 3457792 U JP3457792 U JP 3457792U JP 3457792 U JP3457792 U JP 3457792U JP H0587700 U JPH0587700 U JP H0587700U
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fuzzy
distance
rule
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弘文 矢島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファジイ推論による、適切な警告音の出力を
なし得る車両用近接警告装置の提供。 【構成】 距離センサ1と車速センサ3から車間情報a
及び自動車速度情報bを得て、それらの情報から車両接
近情報を得る。そして、これらの情報を入力パラメータ
としてPROM6に記憶されているメンバーシップ関数
を基にROM5に格納されているファジイ推論プログラ
ムをCPU4の制御の下で実行することにより、警告音
の周期を推論する。そして、推論にはMAX−MIN合
成法及び重心より、警告音の周期を推論する。各ルール
は、前件部が3つ、後件部が1つの台形状のメンバーシ
ップ関数により構成されている。前件部の台集合は車間
距離及び自車速度と、それらから所定の式で計算した車
両接近情報であり、後件部の台集合は警告周期である。
そして、CPU4は推論結果である警告音周期に相当す
る警報制御信号cを警告音発生制御回路7に出力し、ス
ピーカ8から車間距離や緊急度等の警告目的に応じた適
切な警告音を出力させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は車両用近接警告装置に関し、特に、距離センサの出力と車速センサの 出力に基づいて警告音を出力する自動車用近接警告装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両の走行中に対向車両や前方車両又は人間、動物若しくは物体に その車両が急接近したり、或いは、急に接近された場合の衝突防止のための警報 音を出す警告装置には、従来、距離センサ及び/又は速度センサの出力を用いて 警告音を出力し、制御していた。また、自動車等がバックする際、運転者に後方 の物体や人間の存在を告知したり後方の人や車(の運転者)に自動車等の後退を 告知し注意を喚起するための警告装置についても、上記衝突防止の場合と同様に 、超音波センサ及び/又は速度センサの出力を用いて警告音を出力し、制御して いた。
【0003】 上記において、距離センサだけを用いた警告音出力では、例えば、追従走行の ように前車との距離が一定でも速度が異なる場合のように、車の速度が早くても 距離情報が一定であるため、運転者が感得した前車との距離情報と速度との対応 が充分に発揮できず、追突等の事故を充分に防止し得ないという欠点があった。 また、例えば、車がバックする場合についても超音波センサだけを用いた警告音 出力では、同一後退距離であっても後退速度が遅い場合と早い場合があるので、 車の後退速度と距離との関係が充分把握できないので、運転者が感得する速度と 後退距離との対応が充分に発揮できず、衝突等の事故を充分に防止し得ないとい う欠点があった。
【0004】 このような欠点を解消するものとして、距離センサ及び又は速度センサの出力 を用いて警告音を出力し、制御するものがある。 この場合、警告音の出力を、PID制御等の線形制御又はGMDH法等を使っ た非線形制御等を用いて制御していた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
線形制御によれば警告システムの制御は比較的容易であるが、複雑な制御に適 していないので、運転時に起こる多様な事象、例えば、前車との相対速度の相違 による近接情報の処理と警告音の出力制御や、前車に近づきつつある時又は前車 と離れつつある時に、出力する警告音の音色や調子を変化させようとする場合等 、の複雑な制御を要する場合には適切に対応できないという不都合があった。ま た、従来の非線形制御法ではこのような場合解析過程が複雑となり開発期間が長 くなるので開発コストが増大し、もって、安価な警報システムの提供というニー ズに対応できないという不都合があった。
【0006】 本考案は、上記不都合に鑑みてなされたものであり、ファジイ推論による、適 切な警告音の出力をなし得る車両用近接警告装置の提供を目的とし、具体的には 、車両用近接警告装置としての自動車用衝突警告装置及び自動車用バックセンサ の精度を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本考案の車両用近接警告装置は、車両と所定の物 体との距離情報を得る距離情報検出手段と、該車両の移動速度情報を得る移動速 度検出手段と、距離情報に対応する所定のメンバーシップ関数と、移動速度情報 に対応する所定のメンバーシップ関数と、後件部のメンバーシップ関数と、各々 のメンバーシップ関数を基とした複数のファジイルールに基づいて距離情報及び 移動速度情報を入力変数としてファジイ推論による演算処理を行ない、演算結果 を出力するファジイ推論処理手段と、演算結果に基づいて警告制御信号を出力す る警告制御信号出力手段と、を有することを特徴とする。
【0008】 また、上記車両用近接警告装置において、更に、距離情報及び移動速度情報に 基づいて車両と所定の物体との接近状態を示す接近情報を得る車間接近情報算出 手段を含むことを特徴とする。なお、この車両用近接警告装置において、車間接 近情報算出手段が下記式に基づき車両と所定の物体との接近状態を算出すること が望ましい。 式;s(t)={h(t−△t)−h(t)}/△t 但し、h(t)は車間距離、s(t)は車両接近情報としての相対速度、tは 時間、△tはサンプリング間隔である。 更に上記各車両用近接警告装置において、ファジイ推論処理手段は、入力変数 に基づいて、各々のルール毎にルールとファジイ関数とのグレードを求め、該ル ールの前件部の各ファジイ関数のグレード値の論理積の結果を得て適合度とし、 上記各々のルール毎にルールの適合度と後件部のメンバーシップ関数との論理積 を得てファジイ結果とし、上記各ルールのファジイ結果の論理和を推論結果とし 、該推論結果の前記ファジイ結果の値による加重平均値を演算結果とすることを 特徴とする。
【0009】
【作用】
上記の構成により本考案の車両用近接警告装置は、距離情報検出手段により車 両と所定の物体との距離情報を得、移動速度検出手段とにより該車両の移動速度 情報を得て、距離情報に対応する所定のメンバーシップ関数と、ファジイ推論処 理手段が、移動速度情報に対応する所定のメンバーシップ関数と、後件部の出力 メンバーシップ関数と、を基とした複数のファジイルールに基づいて距離情報及 び移動速度情報を入力変数としてファジイ推論による演算処理を行ない演算結果 を出力し、警告制御信号出力手段により演算結果に基づいて警告制御信号を出力 する。
【0010】 また、車両用近接警告装置は、更に、車間接近情報算出手段により距離情報及 び移動速度情報に基づいて車両と所定の物体との接近状態を示す接近情報を得る ことができる。 更にファジイ推論処理手段は、入力変数に基づいて各々のルール毎にルールと ファジイ関数とのグレードを求め、該ルールの前件部の各ファジイ関数とのグレ ード値の論理積の結果を得て適合度とし、各々のルール毎にルールの適合度と後 件部のメンバーシップ関数との論理積を得てファジイ結果とし、上記各ルールの ファジイ結果の論理和を推論結果とし、推論結果の前記ファジイ結果の値による 加重平均値を演算結果とする。
【0011】
【実施例】
本考案は、距離センサと車速センサを用いて、これら2つのセンサから得る距 離情報及び車両移動速度情報と、これらの情報を用いて計算した車間接近情報と 、を入力変数として警報の度合いをファジイ推論により求め、車両用近接警告装 置としての自動車用衝突警告装置の精度を向上させ、また、本考案は距離センサ と車速センサを用いて、これら2つのセンサから得る距離情報及び車両移動速度 情報を入力変数として警報の度合いをファジイ推論により求め車両用近接警告装 置としての自動車用バックセンサの精度を向上させる。言い替えれば、車速と距 離との関係及び車両の接近情報から、近接車両の存在を告知する警告音を、人間 の感性や動作速度に適合させるよう、出力する。 以下、実施例1で車両用近接警告装置としての自動車用衝突警告装置について 、実施例2で車両用近接警告装置としての自動車用バックセンサについて説明す る。
【0012】 〈実施例1〉 図1は、本考案の一実施例としての自動車用衝突警告装置10の構成を示すブ ロック図であり、図2は制御手段としてのCPUの動作を示すフローチャートで ある。図1において、1は距離センサ、3は速度センサ、4はCPU、5はプロ グラムメモリーとしてファジイ推論プログラム、警告制御信号出力手段及び車間 接近情報算出手段等を格納しているROM、6はデータメモリーとしてファジイ データを記憶しているPROM、7は警告音発生制御回路、8はスピーカである 。CPU4,ROM5,PROM6はファジイ推論手段を構成する。また、RO M5の警告制御信号出力手段と車間接近情報算出手段は適時CPU4によって実 行される。
【0013】 図1及び図2において、CPU4は、 [ステップ21] 距離センサ1と車速センサ3から車間距離情報aと自動車速度情報bを得る。 [ステップ22] 車間距離情報aと自動車速度情報bから車間接近情報を得る。車両接近情報は 下記の式(1)で計算した相対速度s(t)である。但し、h(t)は車間距離 、tは時間であり、△tはサンプリング間隔である。 s(t)=(h(t−△t)−h(t))/△t (1)
【0014】 [ステップ23] PROM6に図3のようなメンバーシップ関数(後述)が記憶されており、R OM5に格納されているファジイ推論プログラムをCPU4の制御の下で実行し て、警告音発生制御回路7の制御の下にスピーカ8から出力する警告音の周期を 推論する。 推論方法として、本実施例では、図4及び図5に示すようなMAX−MIN合 成法及び重心法を用いる(後述)。そして、図3に示すようにMAX−MIN合 成法及び重心法における各ルールは前件部(後述)が3つのメンバーシップ関数 (後述)、後件部が1つのメンバーシップ関数(後述)により構成されている。 前件部の台集合(後述)は車間距離であり、前件部の台集合は自動(警告を 発する側の車をいう、以下同じ)速度であり、前件部の台集合は上述の式(1 )で計算した車両接近情報としての相対速度である。 後件部(後述)の台集合は警告音周期である。また、メンバーシップ関数の値 は台形である。そして、図6に示すように台形の上辺部分(図6Aの辺61、図 6Bの辺62)はセンサの誤差の程度(図6Aは誤差の多い例を、図6Bは誤差 の少ない例)を示しているので、センサの誤差成分もルールに取り込むことがで きセンサの誤差による衝突警告装置10の精度への影響を減少させることができ る。
【0015】 [ステップ24] CPU4は推論結果である警告音周期に相当する警報制御信号cを発生し、警 告音発生制御回路7に出力して、スピーカ8から車間距離や緊急度等の警告目的 に応じた適切な警告音を出力させる。図3は、本実施例における各ルール及びメ ンバーシップ関数を示し、ファジイデータとしてPROM6に記憶されている。 図3において、横方向に4つのファジイルール、ルール1〜4を示し、縦方向 にはルールの前提条件をなす前件部〜の3つのメンバーシップ関数とファジ イルールの結論部分をなす後件部のメンバーシップ関数を示している。 本発明のファジイ推論におけるルールは3つの前提条件と1つの結論部とから なり、前件部は条件としての車間距離を、前件部は条件としての車速を 、前件部は条件として車間距離及び車速から得られる車間接近度(相対距離 )であり、それぞれ台形状のメンバーシップ関数が対応している。また、本実施 例では、後件部のメンバーシップ関数は本実施例の推論方法であるMAX−MI N−重心法(後述)が動作しやすいように前件部とは形状を変えてある(図3) 。
【0016】(1)実施例におけるファジイルール 次に、図3の各ルールは以下のように制御規則が構成されていることを意味す る。 なお、本実施例では4つのルールを示しているが、ルールの数は4つに限られ ることなく、自動車用衝突警告装置10の制御目的に応じてルールの数を決める ことができる。
【0017】 [ルール1] もし、車間距離が「かなり遠い」かつ車速が「かなり遅い」かつ車間が前状態 と比べ「かなり遠のく」 ならば、 …前件部 警告音周期を「かなり遅い」 …後件部 状態にする、 [ルール2] または、もし、車間距離が「かなり近い」かつ車速が「かなり速い」かつ車間 が前状態と比べ「かなり近づく」 ならば、 …前件部 警告音周期を「かなり速い」 …後件部 状態にする、 [ルール3] または、もし、車間距離が「少し遠い」かつ車速が「少し速い」かつ車間が前 状態と比べ「ほとんど変わらず」 ならば、 …前件部 警告音周期を「中程度」 …後件部 状態にする、 [ルール4] または、もし、車間距離が「少し近い」かつ車速が「少し遅い」かつ車間が前 状態と比べ「殆ど変わらず」 ならば、 …前件部 警告音周期を「少し速い」 …後件部 状態にする。
【0018】(2)実施例におけるメンバーシップ関数 図3に示された台形状のグラフはファジイ関数であり、前述したように、横方 向に4つのファジイルール、ルール1〜4を示し、縦方向にはルールの前提条件 をなす前件部〜の3つのメンバーシップ関数とファジイルールの結論部分を なす後件部のメンバーシップ関数を示している。 [メンバーシップ関数の横軸] 横軸は、制御システム(ルール)の入力変数(実施例では距離センサ1から得 る距離情報及び速度センサ3から得る車速情報と、距離情報及び車速情報から前 述の式(2)により得られる車両接近情報)の値の範囲を示し、台集合と呼ぶ。 [メンバーシップ関数の縦軸] 縦軸は、実際に入力された入力変数の値が、例えば、「かなり速い」という言 葉にどの位マッチングしているかの程度(以下、グレード;g、と記す)を表し ている。 [グレードの値] グレードの値は、 完全にマッチングした時 ;g=1 全くマッチングしていない時 ;g=0 マッチングの程度が中間的な時 ;0<g<1 とする。
【0019】 例えば、メンバーシップ関数が図7のように表される場合、横軸は距離センサ 1の距離であり、0〜10m(メートル)の範囲の値を持つ。そして、図7のメ ンバーシップ関数の形状は、距離が「少し遠い」ことを示している。図7のメン バーシップ関数において、図8のように入力変数の値(即ち、距離)が5mとす ると、グレード(メンバーシップ関数の出力)の値0.7が得られるので、0. 7程度「少し遠い」らしいと判断することができる。 他のメンバーシップ関数についても、そのメンバーシップ関数に対する入力変 数の値をメンバーシップ関数に当て嵌めることによって、各グレードを計算する ことができる。上記により全ルールの全メンバーシップ関数に対するグレードを 計算することができる。
【0020】(3)MAX−MIN−重心法 制御システム(ルール)に実際の入力変数の値を代入することにより求めた各 メンバーシップ関数のグレードからどのようにして推論結果を出すかにより推論 方法が異なるが、本実施例ではMAX−MIN−重心法を用いている。 図4は、ROM5に格納されているファジイ推論プログラムのMAX−MIN −重心法の実行手順を示すフローチャートであり、図5は図3のファジイ関数を 用いた図4のMAX−MIN−重心法の実行手順の説明図である。 以下図4及び図5により、MAX−MIN−重心法による本実施例の制御シス テムにおけるファジイ推論法について述べる。なお、説明上、ルール数はn個で あるとする。
【0021】 [ステップ41](グレードの算出) 前述の入力変数(距離情報及び車両移動速度情報と、距離情報及び車両移動速 度情報に基づいて得る車間接近情報)に基づいて、各々のルール毎に各メンバー シップ関数のグレードを求める。即ち、図1において、車間距離のa及び車速b が検出され、a,bから前述の式(1)により、車間接近情報としての相対速度 sが算出されると、図5の前件部〜に対応する(台形の)ファジイ関数の台 集合と、入力変数a,b,sがマッチング(図5の前件部〜に対応するファ ジイ関数と交わる縦の線a,b,sを参照)され、グレード値が求められ。
【0022】 [ステップ42](各ルールの適合度を得る(MIN法)) 図5Aに示すように1つのルールに対して条件が3つ(車間距離、車両速度、 車間接近)存在するため、3つのグレードをもとめて1つにする必要がある。こ のように各ルール毎にグレードをまとめて得た1つの適合の度合いをルールの適 合度と呼ぶ。そして、i番目の適合度wiはそのルールの各グレードの最小値( 論理積)として求める。 最小値は、 wi=MIN(gi1,gi2) (2) で得る。
【0023】 [ステップ43](各ルールのファジイ結果を得る(MIN法)) 個々のルール(ルール1〜4)に対しそれぞれのグレード値の最小値(論理積 )の結果を得て適合度とし、各々のルール毎にルールの適合度と後件部のメンバ ーシップ関数との最小値(論理線)を得てファジイ結果とする。図5Aにおいて 後件部のファジイ関数の台形に示される斜線の部分(MIN(R1)〜MIN( R4))がルール1〜4のファジイ結果である。 後件部のファジイ関数をBとするとき、ファジイ結果Bi(y)は、 Bi(y)=MIN(wi、Bi(y)) (3) で得る。
【0024】 [ステップ44]推論結果(MAX法) 後件部における各ルール(ルール1〜4)の最大値(論理和)を推論結果とす る。実施例では図5Bに示す斜線の部分が推論結果であり、警告音の周波数を「 少し遅くする」という推論結果を得る。 推論結果B0(y)は、 B0(y)=MAX(Bi(y)) (4) 但し、i=1〜n で得る。
【0025】 [ステップ45]最終推論結果の非ファジイ化(重心法) ファジイ推論は上記ステップ41〜44で推論結果を得て終わる。しかし、C PU4が警告音発生制御回路に制御信号cを送出してスピーカ8から推論結果の 音声周波数を有する警告音を発生させるためには推論結果を解釈し数値化された 制御値を得る必要がある。この過程が推論結果の非ファジイ化であり、最終推論 結果を1つの数値に変換する。本実施例では後件部の台集合の要素yの重みをグ レード値として、yの重み付け平均値(加重平均)をとる重心法を用いる。 加重平均による重心値y0は、 y0=(∫B0(y)・ydy)/(∫B0(y)dy) (5) で得る。図5Bにこのようにして求めた重心y0が示されている。
【0026】 〈実施例2〉 図9は、本考案の一実施例としての自動車用バックセンサ11の構成を示すブ ロック図であり、図10は制御手段としてのCPUの動作を示すフローチャート である。図9において、2は超音波センサ、3は速度センサ、4はCPU、5は プログラムメモリーとしてファジイ推論プログラム及び警告制御信号出力手段を 格納しているROM、6はデータメモリーとしてファジイデータを記憶している PROM、7は警告音発生制御回路、8はスピーカである。CPU4、ROM5 ,PROM6はファジイ推論手段を構成する。また、ROM5の警告制御信号出 力手段は適時CPU4によって実行される。 図9及び図10において、CPU4は、
【0027】 [ステップ101] 超音波センサ2と車速センサ3から車間情報a’と自動車速度情報b’を得る 。
【0028】 [ステップ102] PROM6には図11のようなメンバーシップ関数が記憶されており、ROM 5に格納されているファジイ推論プログラムをCPU4の制御の下で実行して、 警告音発生制御回路7の制御の下にスピーカ8から出力する警告音の周期を推論 する。 推論方法として、前述の実施例1と同様、MAX−MIN合成法及び重心法を 用いる。そして、図11に示すようにMAX−MIN合成法及び重心法における 各ルールは前件部が2つのメンバーシップ関数、後件部が1つのメンバーシップ 関数により構成されている。前件部の台集合は物体との距離であり、前件部 の台集合は車速である。 後件部の台集合は警告音周期でありメンバーシップ関数の値は台形である。そ して、図6に示すように台形の上辺部分(図6の辺61、図6Bの辺62)はセ ンサの誤差の程度(図6Aは誤差の多い例を、図6Bは誤差の少ない例)を示し ているので、センサの誤差成分もルールに取り込むことができセンサの誤差によ る衝突警告装置11の精度への影響を減少させることができる。
【0029】 [ステップ103] CPU4は推論結果である警告音周期に相当する警報制御信号c’を発生し、 警告音発生制御回路7に出力して、スピーカ8から車間距離や緊急度等の警告目 的に応じた適切な警告音を出力させる。図A11は、本実施例における各ルール 及びメンバーシップ関数を示し、ファジイデータとしてPROM6に記憶されて いる。 図11Aにおいて、横方向に4つのファジイルール、ルール1〜4を示し、縦 方向にはルールの前提条件をなす前件部,の2つのメンバーシップ関数とフ ァジイルールの結論部分をなす後件部のメンバーシップ関数を示している。 本発明のファジイ推論におけるルールは2つの前提条件と1つの結論部とから なり、前件部は条件としての車間距離、前件部は条件としての車速であ り、それぞれ台形状のメンバーシップ関数が対応している。 次に、図11の各ルールは以下のように制御規則が構成されていることを意味 する。なお、本実施例では4つのルールを示しているが、ルールの数は4つに限 られることなく、自動車用バックセンサ10の制御目的に応じてルールの数を決 めることができる。
【0030】 [ルール1] もし、 車間距離が「かなり遠い」かつ車速が「かなり遅い」ならば …前件部 警告音周期を「かなり遅い」 …後件部 状態にする、 [ルール2] または、もし、 車間距離が「かなり近い」かつ車速が「かなり速い」ならば …前件部 警告音周期を「かなり速い」 …後件部 状態にする、 [ルール3] または、もし、 車間距離が「少し遠い」かつ車速が「少し速い」ならば …前件部 警告音周期を「中程度」 …後件部 状態にする、 [ルール4] または、もし、 車間距離が「少し近い」かつ車速が「少し遅い」ならば …前件部 警告音周期を「少し速い」 …後件部 状態にする。
【0031】 また、ファジイ推論は前述の実施例1と同様にMAX−MIN−重心法を用い ており、図11Aに示すように図5の場合と同様に、入力変数(距離情報及び車 両移動速度情報)に基づいて、各々のルール毎に各メンバーシップ関数のグレー ドを求める。即ち、図9において車間距離a’及び車速b’が検出されると、図 11Aの前件部,に対応する(台形の)ファジイ関数の台集合と、入力変数 a’,b’がマッチング(図11Aの前件部,に対応するファジイ関数と交 わる縦の線a’,b’を参照)して、グレードを算出し、MIN法により各ルー ルの適合度を得て、更に、MIN法により各ルールのファジイ結果を得て、MA X法により最終推論結果を得る(図11B)。そして、重心法による加重平均に より最終推論結果の非ファジイ化を行なって、推論結果を解釈し数値化された制 御値を出力する(図11C)。
【0032】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、ファジイ推論を用いたことにより、人間 の感性や動作速度に合わせた警告音を発生することができる。また、車間接近情 報を入力パラメータとして取り入れたことにより、警告装置としての目的、効果 をより一層発揮することができた。更に、ファジイ推論を用いたことにより制御 の溜めのデータ量を減らすことができ、装置及びプログラムの簡易化が可能とな った。更にまた、メンバーシップ関数として台形を用いたことにより、センサの 誤差の衝突防止精度への影響を減少させることを可能にした。 上記各実施例では、CPUを用いた推論方法を示したが、これに限られること なく、パターンマッチング時だけCPUと接続されたDSPまたはファジイチッ プを用いてファジイ推論を実行することによりパターンマッチングの高速化が可 能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としての自動車用衝突警告装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるCPUの動作を示すフローチャー
トである。
【図3】図1の実施例のメンバーシップ関数である。
【図4】ファジイ推論プログラムのMAX−MIN−重
心法の実行手順を示すフローチャートである。
【図5】図3のファジイ関数に用いた図4のMAX−M
IN−重心法の実行手順の説明図である。
【図6】メンバーシップ関数によるセンサ誤差の表現に
関する説明図である。
【図7】メンバーシップ関数の説明図である。
【図8】入力パラメータに対するメンバーシップ関数の
出力であるグレードの説明図である。
【図9】本考案の他の実施例としてのバックセンサの構
成を示すブロック図である。
【図10】図9におけるCPUの動作を示すフローチャ
ートである。
【図11】図10の実施例のメンバーシップ関数及びM
AX−MIN−重心法の実行手順の説明図である。
【符号の説明】
1 距離センサ(距離情報検出手段) 2 超音波センサ(距離情報検出手段) 3 速度センサ(移動速度情報検出手段) 4 CPU(制御手段) 7 警告音発生制御回路 8 スピーカ 10 自動車用衝突警告装置 11 バックセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G08B 21/00 H 7319−5G H04R 3/00 310 7346−5H

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両と所定の物体との距離情報を得る距
    離情報検出手段と、該車両の移動速度情報を得る移動速
    度検出手段と、前記距離情報に対応する所定のメンバー
    シップ関数と、前記移動速度情報に対応する所定のメン
    バーシップ関数と、後件部のメンバーシップ関数と、前
    記各々のメンバーシップ関数を基とした複数のファジイ
    ルールに基づいて前記距離情報及び移動速度情報を入力
    変数としてファジイ推論による演算処理を行ない、演算
    結果を出力するファジイ推論処理手段と、前記演算結果
    に基づいて警告制御信号を出力する警告制御信号出力手
    段と、を有することを特徴とする車両用近接警告装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用近接警告装置にお
    いて、更に、距離情報及び移動速度情報に基づいて車両
    と所定の物体との接近状態を示す接近情報を得る車間接
    近情報算出手段を含むことを特徴とする車両用近接警告
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用近接警告装置にお
    いて、車間接近情報算出手段が下記式に基づき車両と所
    定の物体との接近状態を算出することを特徴とする車両
    用近接警告装置。 式;s(t)={h(t−△t)−h(t)}/△t 但し、h(t)は車間距離、s(t)は車両接近情報と
    しての相対速度、tは時間、△tはサンプリング間隔で
    ある。
  4. 【請求項4】 請求項1及び2に記載の車両用近接警告
    装置において、ファジイ推論処理手段が、入力変数に基
    づいて、各々のルール毎にルールとファジイ関数とのグ
    レードを求め、該ルールの前件部の各ファジイ関数のグ
    レード値の論理積の結果を得て適合度とし、上記各々の
    ルール毎にルールの適合度と後件部のメンバーシップ関
    数との論理積を得てファジイ結果とし、上記各ルールの
    ファジイ結果の論理和を推論結果とし、該推論結果の前
    記ファジイ結果の値による加重平均値を演算結果とする
    ことを特徴とする車両用近接警告装置。
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