JPH058678B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH058678B2
JPH058678B2 JP60143850A JP14385085A JPH058678B2 JP H058678 B2 JPH058678 B2 JP H058678B2 JP 60143850 A JP60143850 A JP 60143850A JP 14385085 A JP14385085 A JP 14385085A JP H058678 B2 JPH058678 B2 JP H058678B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferritin
iron
monoclonal antibody
antibody
serum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60143850A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS625999A (ja
Inventor
Hirotomo Harada
Masaharu Matsuzaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Srl KK
Original Assignee
Srl KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Srl KK filed Critical Srl KK
Priority to JP60143850A priority Critical patent/JPS625999A/ja
Publication of JPS625999A publication Critical patent/JPS625999A/ja
Publication of JPH058678B2 publication Critical patent/JPH058678B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 フエリチンは、すべての真核細胞に見出される
分子量約45万の蛋白部分と鉄コロイドからなる鉄
結合蛋白とされている。 組織フエリチンは組織別にサブユニツト組成
(H鎖、L鎖)が異なり、例えば癌化した肝フエ
リチンでは、正常な肝フエリチンにくらべH鎖の
占める割合が増大し、また癌患者血中にもフエリ
チンが多く出現すると云われたことから、血清フ
エリチン測定の意義が重視されるようになつた。 血清フエリチンを上昇させる要因として、鉄過
剰(鉄貯蔵蛋白質としてのフエリチンの増加)、
ヘモグロビン鉄の貯蔵鉄化(鉄欠乏性貧血以外の
貧血)、細胞破壊の亢進(細胞内フエリチンの血
中放出量増加)、血清フエリチン除去能の低下
(肝、膵障害などによる組織破壊)などがあげら
れている。したがつて、フエリチン内鉄貯蔵状態
を鋭敏に検出できれば、鉄欠乏状態の直接的指標
となり、また肝疾患、悪性腫瘍、鉄過剰症などの
病態を反映する手段となることが期待される。 本発明はこのようなフエリチンの検査に有用な
モノクローナル抗体に関するものである。 〔従来の技術〕 現在既に、フエリチン測定用キツトがいくつか
市販されているが、このキツトにはポリクローナ
ル抗体が使用されていた。 一方、モノクローナル抗体に関して、アロージ
オら(Clinica Chimica Acta 134巻、347頁、
1983年)はヒト心臓フエリチンに特異的に反応す
る抗体を作製している。また、ヒト脾臓フエリチ
ンを抗原とし、心臓、胎盤、脾臓に反応するモノ
クローナル抗体も製造されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ポリクローナル抗体は前記の測定目的で使用す
るには不十分なものであつた。また、アロージオ
らのモノクローナル抗体はヒト肝臓、胎盤、膵臓
フエリチンとは全く反応せず、組織内鉄貯蔵状態
に対する特異性も明らかでない。 本発明は前記の背景のもとになされたものであ
り、とくに組織別および血清フエリチンの鉄貯蔵
状態を的確に反映するためのモノクローナル抗体
を提供することを目的とするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明のモノクローナル抗体は、ヒト胎盤フエ
リチンを免疫源とし、肝臓、胎盤、膵臓の各組織
フエリチンおよび血清フエリチンに対し反応性を
有し、かつ鉄代謝挙動を有することにより特徴づ
けられるものである。このモトクローナル抗体
は、具体的にには、肝臓、胎盤、膵臓フエリチン
に対し、臓器別に異なる特異性を有し、かつフエ
リチン内鉄貯蔵状態を識別できることを特徴とす
るモノクローナル抗体とその細胞系(1F3)およ
び上記の組織フエリチンに対し同じレベルの反応
性をもち、かつ組織内鉄貯蔵状態を反映しないこ
とを特徴とするモノクローナル抗体とその細胞系
(3F11)を含む。 次に、本発明のモノクローナル抗体の性質を示
す。 各組織フエリチンとの反応性 モノクローナル抗体1F3では、肝臓フエリチ
ンに対して最も強く、以下順次胎盤フエリチ
ン、膵臓フエリチンに反応し、各々異なる反応
性を示した。一方モノクローナル抗体3F11で
は、上記組織フエリチンに対してはほぼ同程度
の反応性を示すことから明らかなように、この
2種類の抗体が差別されるとともに従来のモノ
クローナル抗体と異なる特徴でもある。 この反応性は、後述するサンドウイツチ酵素
免疫測定法(ELISA)で測定して求めたもの
である。 本発明の抗体による鉄代謝試験 フエリチンおよびアポフエリチンの作製およ
び、これらを用いた鉄代謝試験は、イアンら
(Biochem J.135巻、136頁、1973年)およびホ
ーリンら(BiochemJ.143巻、445頁、1974年)
の方法に従つた。 (a) 胎盤フエリチン内の鉄の放出法は、胎盤フ
エリチン(0.1mg/ml)1mlを3%亜2チオ
ン酸ナトリウム含有酢酸ナトリウム緩衝液
(1M、PH4.8)2中に加え、室温で胎盤フ
エリチン内鉄を放出処理した。この操作によ
り胎盤フエリチン内鉄量は、処理時間2hrか
ら6hrのものでは、未処理(1.0)に対する比
とし、0.06から0.04と著しく減少していた。
これら鉄量を異にする、各フエリチンに対す
るモノクローナル抗体の反応性をELISA法
で測定した結果、モノクローナル抗体1F3で
は未処理(100)に対し処理時間2〜6hrのフ
エリチンに対し約75〜55であり、フエリチン
内鉄量とよく反応していた。しかし、モノク
ローナル抗体3F11ではこのような対応は認
められず、フエリチン内鉄量に依存しなかつ
た。 (b) 胎盤フエリチン内への鉄の取り込み法は、
胎盤アポフエリチン(0.1mg/ml)に各種濃
度の硫酸一鉄アンモニウム溶液および酸化剤
含有緩衝溶液等を加え、5分間反応すること
により、フエリチン内鉄量を異にするフエリ
チンを作製した。このもののフエリチン内鉄
量は、硫酸第一鉄アンモニウム濃度7.4mM
において、当初のアポフエリチン内鉄量に対
する比として約20倍量に達していた。この試
料に対するELISA法によるモノクローナル
抗体1F3の反応性は未処理アポフエリチン
(100)に比し約120〜140%であり、フエリチ
ン内鉄量とよく対応した結果であつた。一方
モノクローナル抗体3F11では、フエリチン
内鉄量に依存しなかつた。 このように本発明のモノクローチル抗体
は、フエリチン鉄代謝挙動を捕える典型的、
特異的なものである。 血清フエリチンとの反応性 本発明のモノクローナル抗体の実用的有効性
を明らかにするため、患者血清を対象に、
ELISA法による血清フエリチン値を測定した。 (a) 健常者の血清鉄値(50〜160μg/dl)の範
囲に血清鉄値を示す貧血症患者においても、
モノクローナル抗体1F3に対して極めて低い
反応性を示した。 (b) 血清フエリチン値が増大すると予想される
肝癌、急性肝炎および肝硬変患者の血清フエ
リチン値はモノクローナル抗体1F3を用いて
測定すると3F11を用いた際に比し高値を示
す。しかし、慢性肝炎患者血清では、両抗体
に対して同程度の反応性を示した。 これらの結果は、鉄代謝挙動とよく対応し、ま
た、従来の臨床的所見とよく対応するものであ
る。 なおオクテロニー法による本発明のモルクロー
ナル抗体のサブクラスは1F3抗体では1gG2b、
3F11抗体ではIgG1であつた。 このような抗体を前述のアロージオらのモノク
ローナル抗体と比較すると、アロージオらの抗体
はヒト肝臓、胎盤及び膵臓フエリチンと全く反応
しないのに対し、本発明の抵抗はこれらと反応す
る点で相違している。また、ヒト脾臓フエリチン
を抗原とするモノクローナル抗体については、こ
の抗体と本発明のモノクローナル抗体を組み合わ
せた抑制試験結果から各々異なつた抗原部位を認
識していることが明らかになつた。そこで、本発
明者はこの抗体を新規なものであると判断するに
至つた。 本発明のモノクローナル抗体は次のようにして
取得することができる。まず、ヒト胎盤フエリチ
ンで免疫したマウス脾臓のリンパ球と、マウス骨
髄腫細胞P3X62−Ag8−6.5.3(本細胞は例えば大
日本製薬(株)から販売されている。)とを細胞融合
させることによつて、フエリチンに特異性を有す
るモノクローナル抗体を産生するハイブリツドマ
1F3株と、3F11株を取得する。引き続き該ハイブ
リドマをプリスタン投与したBALB/Cマウス
腹腔内に投与し、目的の抗体を大量に含む復水を
採取し、さらにこれら復水を精製することによつ
て本発明のモノクローナル抗体(1F3、3F11)を
獲得することができる。 本発明のモノクローナル抗体を用いてフエリチ
ンを測定するに際しての該抗体への標識物質とし
ては、放射免疫測定法(RIA)では各種放射性同
位元素をそして螢光免疫測定法としては螢光物質
を用いることが出来る。また発色団物質を用いる
代表的例として酵素免疫測定法が特にサンドウイ
ツチ酵素免疫法(ELISA)が有用である。酵素
免疫測定法の場合のモノクローナル抗体と標識用
酵素との結合法は、中根ら(J.Histochem.
Cytochem22巻、1084頁、1974年)の方法に準じ
ればよく、標識用酵素としてはパーオキシター
ゼ、アルカリホスフアターゼ、アシドホスフアタ
ーセあるいはβ−ガラクトシターゼなどをあげる
ことができる。また特に組織染色用として用いる
ときには、パーオキシターゼが、その他使用試薬
との関係で一つの好ましい酵素である。 〔作用〕 本発明のモノクローナル抗体はヒト肝臓、胎盤
及び膵臓の各組織フエリチ並びに血清フエリチン
に対して反応するとともに鉄代謝挙動を有する。 〔実施例〕 ハイブリツドマの調整 ヒト胎盤フエリチン(100μg/ml)を生理
食塩水に溶解させ、完全フロインドアジユバン
トと等量混合しエマルジヨンとした。これを、
BALB/Cマウス(雌、8〜10週令)に10〜
14日間隔で3回腹腔内投与し、最後にヒト胎盤
フエリチン75μgを静注した。最後免疫から3
日後にマウス脾細胞を採取し、RPMI1640培地
で3回遠心洗浄を行つた。 マウスミエローマP3X63Ag8−6・5・3細
胞をRPMI1640培地で3回遠心洗浄し、マウス
脾細胞とP3X63Ag8−6・5・3細胞を10:1
で混合して遠心した。沈査の細胞をよくほぐし
てから45%ポリエチレングリコール
3350RPMI1640溶液1mlを細胞とよく混合しな
がらよつくり加えて細胞融合を行わせた。さら
に、RPM1640溶液15mlを細胞にゆつくり適下
して反応を停止させた。遠心後、上清をきれい
に取り除き、15%ウシ胎児血清含有RPMI1640
溶液に脾細胞として1×106/0.1mlになるよう
に懸濁させ、96穴マイクロプレートに0.1mlず
つ分注した。細胞融合の翌日より、HAT(ピ
ポキサンチン・アミノプテリン・チミジン)選
択培地を0.1mlずつ各ウエルに添加し、その後
1日毎に培地の半分量を新しいHAT培地にて
変換した。培養開始7〜10日目にいくつかウエ
ルにハイブリツドマの生育が確認された。 ハイブリツドマが十分増殖した時点で、RIA
により、目的とするハイブリツドマを検索し
た。ハイブリツドマが生育しているウエルの上
清100μを取りテストチユーブにそれぞれ分
注した。 次に、125I標識胎盤フエリチン(5000cpm/1
チユーブ)100μを加え、37℃、2時間一次
反応させた。反応後、さらに1%マウス正常血
清100μと抗マウスイムノグロブリン(2次
抗体)100μと加えて、37℃、2時間2次反
応させた。2次反応後、各チユーブは3000回転
で15分間遠心して上清を除去し、その沈査をγ
−カウンターにて測定した。 抗原と結合力のある抗体を産生している培養
上清を加えたウエルは、以上の操作で容易に判
別でき、ハイブリツドマの検索を行うことがで
きる。上記RIA法により、胎盤フエリチンと反
応するハイブリツドマを選択し、限界希釈法を
用い3回クローニングを行うことにより単一ク
ローン抗体産生ハイブリツドマを取得した。こ
の結果、胎盤フエリチンに特異性を有する抗体
を産生するハイブリツドマ1F3株と3F11株を取
得した。 モノクローナル抗体の生産 ハイブリツドマ1F3株と3F11は、10%ウシ胎
児血清含有RPMI1640培地で96ウエルプレー
ト、12ウエルプレート、75cmフラスコとスケー
ルアツプしながら培養し、そのハイブリツドマ
をプリスタン(2・6・10・14−テトラメチル
ペンテデカン)投与したBALB/Cマウス腹
腔内に投与して大量に抗体を生産させた。ハイ
ブリツドマは10〜14日間で腹水腫瘍を形成し、
腹水中に高濃度の抗体が生産された。腹水は50
%硫安分画後、DEAEセルロースイオン交換ク
ロマトグラフイーによつて精製することにより
高純度のモノクローナル抗体1F3および3F11を
えた。 酵素免疫測定法と各組織フエリチンの測定 ヒト胎盤、肝臓、膵臓フエリチンは、ゲルロ
過法、セファロース6Bカラム法、CM、DEAE
セルロースカラム法などの操作によつて精製し
た。これら組織フエリチンの反応性は、本発明
抗体とそれに対応するパーオキサターゼ標識本
発明抗体とのELISA法によつて行なつた。 すなわち、本発明抗体を予め10μg/mlに炭
酸水素ナトリウム緩衝液(0.1M、PH9.5)に溶
解させ、ELISA用96フエルプレートに100μ
ずつ添加し、室温で一晩放置し固相を作製し
た。 次に上記抗体を捨て、リン酸緩衝生理食塩水
(PBS)で3回洗浄後、1%ウシ血清アルブミ
ン(BSA)含有PBSを200μを加えて、室温
で1時間静置し、抗原の結合していない部位を
BSAでブロツクした。次に1%BSA含有PBS
を捨て0.05%ツイーン20含有PBSで3回洗浄
後、既知の濃度に調製した各組織フエリチン
(1%BSA含有PBSで各組織フエリチンを2か
ら250ng/mlまでの濃度に順次調製したもの)
を100μずつ加えて室温で3時間放置し、0.05
%ツイーン20含有PBSで3回洗浄した。それ
から、固相に対応するパーオキシターゼ標識本
発明抵抗体を100μ加えて室温で2時間放置
し、0.05%ツイーン20含有PBSで3回洗浄後、
酵素の基質(オルトフエニレンジアミン)を
200μずつ加えて発色させた後、6N硫酸50μ
ずつ加えて反応を停止した。 その結果、モノクローナル交体1F3を用いた
場合は、第1図に示すように肝臓フエリチンに
対し最も強く反応し、以下順次胎盤フエリチ
ン、膵臓フエリチンと反応し、上記組織フエリ
チンによつて異なる反応性が示された。 またモノクローナル抗体3F11を用いた場合
には、第2図のように、肝臓、胎盤、膵臓フエ
リチンのいずれとも同等の反応性が示された。
尚、第1図及び第2図における黒丸は肝臓フエ
リチン、二重丸は胎盤フエリチンそして白丸は
膵臓フエリチンについて測定した結果をそれぞ
れ示している。 鉄代謝試験 (a) 胎盤フエリチン内の鉄の放出方法は、胎盤
フエリチン(0.1mg)を2の3%亜2チオ
ン酸ナトリウム含有酢酸ナトリウム緩衝液
(1M、PH4.8)中に加えて室温で0.1〜6時間
反応させることにより、胎盤フエリチン内鉄
を放出させた。放出後、それぞれの胎盤フエ
リチンは蒸溜水で一晩透析し遊離している鉄
を除去した。上記各胎盤フエリチンは、分光
光度計OD=420mm(E1%Fecm=100)の吸光度
でフエリチン内鉄量を測定すると、第1表の
ように、フエリチン内鉄量は時間とともに減
少していた。 このような操作によつて得られたそれぞれ
のアポフエリチンを材料とし、およびの
方法によつて得られた2種類のモノクローナ
ル抗体との反応性を比較検討した。これらの
反応性はに記したELISA法によつた。 その結果、第1表に示すようにモノクロー
ナル抗体3F11の場合では、フエリチン内鉄
量に依存せずにいずれのフエリチンに対して
もその反応性は全く変化しなかつた。 また、モノクローナル抗体1F3の場合で
は、上記フエリチン内の鉄貯蔵量が低下して
いくにつれてその反応性は低下していつた。
【表】 %で表示されている。
(b) 胎盤フエリチン内への鉄の取り込みと方法
としては、1mlの胎盤アポフエリチン(0.1
mg/ml)に種々の濃度の硫酸第一鉄アンモニ
ウム(0.074〜7.4mM)1mlを加えた。次に
この溶液にヨウ素酸カリウム(3.7mM)と
チオ硫酸ナトリウム(14.3mM)含有イミダ
ゾール緩衝液(18.5mM、PH7.45)1mlを加
えて5分間反応させた後、蒸溜水に透析し、
遊離の鉄を除去した。 このような操作によつて得られたフエリチ
ン内鉄量の異なる胎盤フエリチンを材料と
し、に記載の方法に従つてELISA法によ
つてモノクローナル抗体の反応性を比較検討
した。その結果、第2表に示すようにモノク
ローナル抗体3F11の場合はとんど変化しな
かつた。 また、モノクローナル抗体1F3の場合では
胎盤フエリチン内への鉄量が増加するにつれ
てその反応性は上昇していつた。
【表】 で表示されている。

血清フエリチンの測定 貧血患者(ヘモグロビン値が12.0以下の患
者)および各種肝疾患を対象としモノクローナ
ル抗体1F3および3F11を用いてそれぞれの血清
フエリチン値を調べた。血清フエリチン値は
に記載の組織フエリチンの代りに血清を被検検
体とした以外は全く同様な方法で測定した。標
準フエリチンとしては、肝フエリチン(2〜
250ng/mlまでの濃度に順次調製したもの)
を、またはそれと同様に被検血清を加えて血清
フエリチン値を測定した。 (a) 第3表に示すように貧血患者の血清フエリ
チン値は、モノクローナル抗体1F3を用いて
測定したフエリチン値がモノクローナル抗体
3F11を用いて測定したそれに比べて低下し
ていた。 また、バソフエロントロリン法によつて測
定した血清鉄値が正常域から高値を示す(50
〜160μg/dl)貧血症例においてもモロクロ
ーナル抗体1F3を用いて測定したフエリチン
値はモノクローナル抗体3F11のを用いて測
定したフエリチン値に比べて全て低値を示し
た。
〔発明の効果〕
このように本発明のモノクローナル抗体は、各
各特徴を有し、特に両抗体の特性の利用によつ
て、貧血および鉄過剰症患者の血中フエリチン内
貯蔵状態を明確に調査でき、また、肝炎の急性期
や肝細胞ならびに膵細胞壊死時期でのフエリチン
の血中への漏出などを検出することができるな
ど、臨床検査における試薬としての極めて有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、モノクローナル抗体1F3を用いた各
組織フエリチンの反応性を示しており、第2図
は、モノクローナル抗体3F11を用いた各組織フ
エリチンの反応性を示している。第3図は各種肝
疾患の血清を材料とし、酵素免疫測定法によつて
血清フエリチン値を測定したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ヒト胎盤フエリチンを免疫源とし、ヒト肝
    臓、胎盤、膵臓の各組織フエリチンおよび血清フ
    エリチンに対し反応性を有し、かつ鉄代謝挙動を
    有することにより特徴づけられたモノクローナル
    抗体。 2 直接的あるいは間接的に放射性物質、螢光物
    質、または発色団物質により標識された特許請求
    の範囲第1項記載のモノクローナル抗体。
JP60143850A 1985-07-02 1985-07-02 フエリチンに対する新規なモノクロ−ナル抗体 Granted JPS625999A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60143850A JPS625999A (ja) 1985-07-02 1985-07-02 フエリチンに対する新規なモノクロ−ナル抗体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60143850A JPS625999A (ja) 1985-07-02 1985-07-02 フエリチンに対する新規なモノクロ−ナル抗体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS625999A JPS625999A (ja) 1987-01-12
JPH058678B2 true JPH058678B2 (ja) 1993-02-02

Family

ID=15348411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60143850A Granted JPS625999A (ja) 1985-07-02 1985-07-02 フエリチンに対する新規なモノクロ−ナル抗体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS625999A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6212857A (ja) * 1985-07-10 1987-01-21 Green Cross Corp:The 逆受身赤血球凝集反応用ヒトフエリチン測定試薬
ES2303925T3 (es) * 2004-08-12 2008-09-01 F. Hoffmann-La Roche Ag Metodo para diagnosticar la fibrosis hepatica.
CN111875696B (zh) * 2020-08-17 2022-03-01 郑州伊美诺生物技术有限公司 一种纯化Ferr的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS625999A (ja) 1987-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0148619B1 (ko) Pivka-x의 측정방법 및 측정시약
AU606605B2 (en) Monoclonal antibodies to unreduced, nonenzymatically- glycated proteins
Parker et al. Hydrophobic binding sites on immunoglobulins
JPH025893A (ja) 新規抗体
JPH02503059A (ja) 抗グリコシルアルブミンモノクロナル抗体とそれらの抗体を産生するハイブリッド細胞株、およびその使用
EP0384130A2 (en) Myocardial infarction immunoassay
JPH04503600A (ja) 抗インターロイキン―1α及び―1βのモノクローナル抗体、その製法、ならびに前記抗体類の、インターロイキン―1α及び―1βの検出と治療への応用
KR20080106157A (ko) Fas 결합 항체
JP4431798B2 (ja) 尿中のアネキシンvの分析方法及びその利用
KR102189893B1 (ko) bPAG1에 특이적으로 결합하는 항체 및 이의 용도
JP3018110B2 (ja) モノクローナル抗体
KR910008637B1 (ko) 심근 미오신 중사슬에 대한 단일클론항체
EP0479929B1 (en) Vitamin b12 assay
JPH1080272A (ja) 雑種細胞系の使用方法
JPH058678B2 (ja)
JPWO2009044561A1 (ja) 抗proNT/NMNモノクローナル抗体
JP3076640B2 (ja) ヒト92kDaゼラチナーゼの免疫学的定量法
EP0575906A2 (en) Sandwich immunoassay of beta-N-acetylglucosaminidase and monoclonal antibody used therein
JP5749643B2 (ja) 診断及び予後の方法を実施するためのirapタンパク質の使用
JPH0677017B2 (ja) ヒト▲iv▼型コラーゲンのサンドイツチ酵素免疫学的定量法
JP7313659B2 (ja) 試料中のhmgb1の測定方法及び測定試薬
JP2878317B2 (ja) ラミニン測定試薬
KR101142418B1 (ko) Romo1 단백질에 대한 항체, 이를 생산하는 하이브리도마 및 그 용도
JPS6373152A (ja) エラスタ−ゼ1の免疫学的測定方法及び測定用試薬
JP3336033B2 (ja) 抗ヒト***γ−グルタミルトランスペプチダーゼモノクローナル抗体、ハイブリドーマおよび前立腺疾患検出方法