JPH0583593U

JPH0583593U - 断熱版

Info

Publication number: JPH0583593U
Application number: JP2128492U
Authority: JP
Inventors: 光男豊泉
Original assignee: 光男豊泉
Priority date: 1992-03-10
Filing date: 1992-03-10
Publication date: 1993-11-12

Abstract

(57)【要約】【目的】発泡プラスチック成形体の粉砕粒と、セメン
ト、水を主原料にして成形した平板を、釘などを確実に
保持できるようにする。【構成】発泡プラスチック成形体の粉砕粒と、セメン
ト、水を主原料にして成形された所定の大きさと、厚さ
を有する平板からなり、成形の際に平板中に木柱を埋込
んで取付けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建物の土間コンクリート床など、床下の盛土上に打設したコンクリート層の上に敷き並べ、その上に床板を固定するための断熱版に関する。

【０００２】

【従来の技術】

本出願人は、実願平３−１０５３５号で発泡プラスチック成形体の粉砕粒と、セメント、水を主原料にして成形された所定の大きさと、厚さを有する平板からなる断熱床版を提案した。上記床版は、敷き並べることにより電線などを通すための溝が形成できるようにしてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記断熱床版を敷き並べ、その上にベニア板等の床版を載置し、床板を釘などで固定しようとしても、平板は発泡プラスチック成形体の粉砕粒と、セメント、水とを原料にして固めたものであるため、床板に上から打込んだ釘や、ねじ込んだネジ釘を平板で保持することができない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案の断熱版は、床板に上から打込んだ釘や、ねじ込んだネジ釘の床板下面から突出する部分を確実に保持することができるようにしたのであって、平板を成形する際に該平板中に木柱を埋込んで取付けたことを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

図示の各実施例において、１は例えば大きさが６００ｍｍ×４５０ｍｍなどの四角形で、厚さが７５ｍｍ程度の本考案による断熱版の平板、２は上記平板１を発泡プラスチック成形体の１０ｍｍ以下の粉砕粒と、セメントと、水との混合物からなる固練りのコンクリート材料から成形する際に平板中に埋込んで取付けた木柱であり、木柱２は例えば長さ４５０ｍｍ、幅４０ｍｍ、厚さ３０ｍｍで、平板１の長手方向の両端部から内側に約１５０ｍｍの位置に短手方向に２本埋められ、その上面２′は平板１の上面と同一面をなして露出している。埋込んだ木柱２，２が平板１から脱れるのを防止するため図１の実施例の木柱２は断面形状が台形になって居り、又、図２の実施例の木柱２の断面形状はエ形になっている。

【０００６】発泡プラスチック成形体の１０ｍｍ以下の粉砕粒をセメント、水と混合して平板成形用の型枠に充填する前、型枠の底の上に木柱２，２を所要の間隔で配列しておき、それから上記材料を充填したのち軽くプレスして平板１を成形する。尚、型枠内へのコンクリート材料の充填時や、プレス時に型枠を振動させてもよい。そして、コンクリート材料が固まったら型枠から脱型して養生後、乾燥して製品とする。尚、平板１を成形するコンクリート材料にパーライトなどの人工軽量骨材を混合してもよく、そうすると製品の重量は更に軽くなる。又、砂を混合してもよく、そうすると平板１の強度は高まる。又、発泡スチロールの粉砕粒それ自体は燃え易いので、その粉砕粒の表面をセメントペーストの固化層で被覆し、不燃性にしておくことが好ましい。

【０００７】図３は建物の土間コンクリート床の一例で、床下の盛土層３上に目つぶし砂利層４を設け、その上に防湿フィルム５を敷いてコンクリートを流し込んで、固めて厚さ１２０ｍｍのコンクリート床６とし、これを防水シート７で覆い、その上に本考案の断熱版を、木柱２が露出する面を上にして敷き並べ、更にその上を例えば厚さ１５ｍｍの耐水合板８で覆ってあり、耐水合板８の上から木柱２に釘９を打つことで、耐水合板の所々を断熱版に対して固定してある。釘９は断熱版に埋込んだ木柱２に打付けてあるため耐水合板８は充分な強度で断熱版に固定でき、断熱版は床下を有効に断熱する。尚、本考案は、土間コンクリート床の断熱に限定されず、建物の他の断熱用にも使用でき、釘を木柱２の上から打込んで建物の躯体に固定したり、土間コンクリート床の場合と同様に建物の構造部材を木柱２に打込んだ釘により断熱版上に固定できる。

【０００８】

【考案の効果】

以上で明らかなように、本考案の断熱床版は、原則として通常のコンクリート材料に使用される粗骨材の砂利や、細骨材の砂を含まず、発泡スチロールの粉砕粒が利や砂の代りをする。そして、砂を使用するにしても使用量は少なくてよいため非常に軽量であると共に、発泡スチロールの優れた断熱性、吸音性によって断熱効果、吸音効果の非常に大きな断熱版になる。

【０００９】そして、木柱２を埋込んで固定してあるため、釘が利き、木柱２から打込んだ釘で建物の躯体に断熱版を固定したり、建物の構造部材を木柱に打込んだ釘で断熱版上に取付けたりすることが自由にできる。更に、廃棄処理に困っている発泡スチロールの成形体に新しい用途を与え、有効に再利用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の断熱版の第１実施例の斜視図である。

【図２】本考案の断熱版の第２実施例の斜視図である。

【図３】図１の断熱版の使用状態の一例を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１平板２木柱

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】発泡プラスチック成形体の粉砕粒と、セ
メント、水を主原料にして成形された所定の大きさと、
厚さを有する平板からなり、成形の際に平板中に木柱を
埋込んで取付けたことを特徴とする断熱版。