JPH0580673B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (1) 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明は電子写真複写機、同プリンタなど静
電転写プロセスを利用する画像形成装置、とくに
そのクリーニング装置に関するものである。

（従来技術と解決すべき課題） 走行する像担持体に可転写トナー像を形成した
後、このトナー像を転写材に転写し、ついで像担
持体表面にのこる残留トナーをクリーニングブレ
ードその他適宜の手段でクリーニングする工程を
くりかえすような画像形成装置は従来から周知で
ある。

このような画像形成装置においては、紙を主と
する転写材から発生する微細な紙片、析出するロ
ジン、タルクなどの析出物、さらに装置内の高圧
発生部材の存在によつて生ずる窒素酸化物のよう
な放電生成物など種々な異物が生成されるので、
クリーニング装置によつて、前述のように残留ト
ナーを除去するとともに、これら異物をも除去し
なければならない。

これらの異物は像担持体表面の低抵抗化をもた
らし画像の劣化をもたらすおそれがあり、とくに
高湿環境下においてその影響が著しい。

このような欠点を回避するために、転写後の像
担持体表面にシリコンゴムなどの弾性ローラを摺
擦回転させることによつて前記のような析出物、
放電生成物などを除去することがすでに提案され
ている。

第３図はこのような手段を複写機に適用した場
合を略示する要部の側面図であつて、回転円筒状
に形成された感光体１０に近接配置された帯電器
１１によつて感光体表面が一様に帯電された後、
露光部において印加される光像１２によつて静電
潜像が形成される。

この潜像は現像器１３によつて顕像化され、こ
の顕像が、通路１４から供給される転写材に、転
写帯電器１５の作用によつて転写された後、定着
部位など次工程に至る。このとき転写に寄与しな
いで感光体表面にのこる残留トナーはクリーニン
グ装置１６に至り、クリーニングブレード１６ａ
によつて除去される。

このさい、図示の複写機においては、クリーニ
ングブレード１６ａの上流側に弾性材料からなる
摺擦ローラ１６ｂを感光体表面と相対回転するよ
うに圧接摺擦させるように構成してある。ローラ
１６ｂはシリコンゴム、シリコンスポンジなどを
用いるのが好適で、このようにすることによつて
前述のような放電生成物などの異物を摺擦除去す
ることができるものである。

除去された異物は、前記クリーニングブレード
でかき落されたトナーとともにスクレーパ１６ｃ
によつて除去、案内され、ついでスクリユーコン
ベア１６ｄによつてクリーニング装置外に排出さ
れるものとする。

以上説述したように弾性摺擦ローラをクリーニ
ングブレード、フアーブラシなど周知のトナー除
去手段と併用することによつて残留トナー以外の
析出物、コロナ放電生成物などを有効に除去して
良質の画像を得ることができる。

さきに述べたように弾性摺擦ローラとしてはシ
リコンゴムを用いるのがその機能、耐久性の点で
すぐれているけれども、この種物質は、これに含
まれているシリコンオイルなどが次第に表面に侵
出し、このためにオイルが感光体に付着し、これ
にトナーが粘着し、さらに転写材に転移して像に
かぶりを生ずるおそれをまぬかれない。このよう
な現像は高湿環境下ではあまり目立たないが、低
湿の場合にとくに著しい。

また画像形成装置が長期にわたつて停止されて
いるような場合には侵出オイルが、像担持体のロ
ーラ圧接部位に多量に付着し、この部分にトナー
が付着して画質を劣化させる原因となることがあ
つた。

この発明は以上のような現状に対処するために
なされたものであつて、必要に応じて弾性摺擦ロ
ーラを像担持体から接離させることによつて上記
のような欠点をさせることのできる画像形成装置
を提供することを目的とするものである。

(2) 発明の構成 （問題点を解決する技術手段、作用） 上記の目的を達成するため、本発明は、像担持
体に当接するクリーニングブレードと、オイル含
有弾性ローラとを有し、像担持体表面の残留物を
除去するクリーニング装置において、前記オイル
含有弾性ローラを像担持体の走行方向にみてクリ
ーニングブレードの上流側において該像担持体に
対して接離自在に配設し、像担持体近傍の湿度が
所定値よりも高いときには前記オイル含有弾性ロ
ーラを像担持体に当接して前記クリーニングブレ
ードとともに像担持体表面のクリーニングを行
い、湿度が所定値よりも低い場合には前記オイル
含有弾性ローラを像担持体から離隔してクリーニ
ングブレードによつて像担持体表面のクリーニン
グを行うことを特徴とする物である。

このように構成することによつて、像担持体表
面に付着する転写材からの析出物、高圧部材の存
在によつて生ずる放電生成物等残留トナー以外の
付着物を充分に除去し得るとともに、シリコンロ
ーラのようなオイル含有弾性ローラから滲出する
オイルによる像担持体の汚染、これに起因する画
質の劣化をも除去出来る。

（実施例の説明） 以下添付の図面によつて本発明の実施例につい
て説明する。

第１図は本発明を、第３図と同様の構成をそな
えた複写機に適用した場合を示す要部の側面図で
あつて回転円筒状に形成した感光体１の周辺には
帯電機２、静電潜像を形成するための露光部３、
現像器４、転写材供給通路５、転写帯電器６、ク
リーニング装置７などが配設されており、その基
本的な画像形成過程は前記第３図に示したものと
同様であるのでその説明は省略する。

図示の実施例におけるクリーニング装置７には
クリーニングブレード７ａが配されていて、転写
に寄与せず感光体表面にのこつた残留トナーはこ
のクリーニングブレードによつてかき落されてい
る。

クリーニング装置内、前記ブレードの上流側に
は磁気ローラ７ｂが配設してあり、これに形成さ
れる磁気ブラシで感光体表面を摺擦して紙粉など
の異物を除去するものとする。感光体表面から除
去されたトナーはついでスクリユーコンベア７ｃ
によつてクリーニング装置外に排出されるものと
する。

このように構成たクリーニング装置内に、さら
にシリコンゴム、スポンジ等のオイル含有弾性材
料からなる弾性摺擦ローラ７ｄが配設してある。

前記弾性摺擦ローラ７ｄは、図示のように棒体
８の一端に軸支されており、該棒体８の他端はク
リーニング装置のケーシング外に突出して、これ
がソレノイド９のコアに取着してある。摺擦ロー
ラ７ｄにはスクレーパ７ｅが当接していて、該ロ
ーラに付着した異物をかき落すものとする。

ソレノイド９は制御部１７を介して湿度検知部
材１８に接続してあり、該湿度検知部材１８によ
つて検知した湿度に応動してソレノイドを付滅勢
して棒体８、したがつて摺擦ローラ７ｄを感光体
表面に摺擦ないしは離隔させる。

摺擦ローラの上記の作動は、相対湿度が45％以
上になると制御御がソレノイドを作動させて摺擦
ローラを感光体に圧接させ、それ以下になると摺
擦ローラを感光体から離隔させるようにするもの
とし、さらに、複写機の作動を停止したときにも
該ローラを感光体から離隔させるように構成す
る。

なお図示のものは湿度検知手段をそなえている
けれども、湿度検知の代りに感光体の表面抵抗を
直接検知する手段を用い、これによつて摺擦ロー
ラを制御するようにしてもよいことはもちろんで
ある。

第２図は本発明の他の実施例を示すものであつ
て、第１図々のものと同様の複写機を示し、同様
の部分には同一の符号を付して示してある。

この実施例においては、弾性摺擦ローラ７ｄを
軸支する棒体１８の端部は複写機外適所に露出し
ており、画像ながれが生じたような場合に手働で
摺擦ローラを感光体に圧接させて異物を除去して
画質の回復をはかるものとする。

以上の実施例におけるクリーニングブレードは
これに限定されるものではなくフアーブラシなど
他のクリーニング手段を使用できるものである。
また磁気ローラは必ずしも使用する要なく、フア
ーブラシ、すくいシートなどを用いることも可能
である。さらに摺擦ローラを変位させる手段もソ
レノイドに限定されるものでないことはもちろん
である。

(3) 発明の効果 以上説明したように、本発明によるときは、ク
リーニングブレードと像担持体に接離自在のオイ
ル含有弾性ローラとによつて、像担持体近傍の湿
度に応じて選択的に、クリーニングブレードある
いはクリーニングブレードとオイル含有弾性ロー
ラとによつて像担持体のクリーニングを行うこと
ができるので、像担持体に付着する残留トナー及
びその他の異物を有効に除去できるとともに、前
記弾性ローラが長時間像担持体に当接することに
よる滲出オイルの付着による画質の劣化を回避し
て常時安定的に良質の画像を得るのに資するとこ
ろが大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を複写機に適用した実施例を示
す要部側面図、第２図は本発明の他の実施例の要
部側面図、第３図は公知の複写機のクリーニング
手段を示す説明図である。 １…感光体、２…帯電器、４…現像器、７…ク
リーニング装置、７ａ…クリーニングブレード、
７ｄ…弾性摺擦ローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 像担持体に当接するクリーニングブレード
   と、オイル含有弾性ローラとを有し、像担持体表
   面の残留物を除去するクリーニング装置におい
   て、 前記オイル含有弾性ローラを像担持体の走行方
   向にみてクリーニングブレードの上流側において
   該像担持体に対して接離自在に配設し、像担持体
   近傍の湿度が所定値よりも高いときには前記オイ
   ル含有弾性ローラを像担持体に当接して前記クリ
   ーニングブレードとともに像担持体表面のクリー
   ニングを行い、湿度が所定値よりも低い場合には
   前記オイル含有弾性ローラを像担持体から離隔し
   てクリーニングブレードによつて像担持体表面の
   クリーニングを行うことを特徴とするクリーニン
   グ装置。