JPH0574905U - キャスター取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 運搬車等におけるキャスターの取付作業性に
優れ、キャスター取付部材に衝撃による変形、破損を生
起することのないキャスター取付装置を提供する。 【構成】 運搬台車のおける筐型のキャスター取付部材
１の裏面における、方形の各頂点位置毎に切起した差込
用舌片２ａ，２ｂにキャスター取付プレート３を挿入
し、同プレート３の前端縁より、前記キャスター取付部
材１における相隣る一双の差込用舌片２ａ，２ａを結ぶ
直線Ｌより前方に突出し、前記キャスター取付部材１の
裏面における垂直折曲部１ａの直下に衝接する突部３ｃ
を突設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスーパーマーケット等で使用される運搬車のキャスター取付装置に係 るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のキャスター取付装置は、図４に示すように、筐型のキャスター取付部材 ａに車輪取付板ｂを４本のボルトｃで締付けた装置が普通に使用されている。 この方法によればボルトの使用本数が多くボルト締付作業が煩雑で、多くの時 間を要するため、ボルト数を１本乃至２本に節減する方法が講じられている。

【０００３】 図５はその一方法を示し、キャスター取付部材ａに門型枠状のキャスター座板 ｄをビス止め、または溶接によって固定し、キャスター座板ｄとキャスター取付 部材ａとの間に形成された間隙にキャスター取付プレートｂを挿入し、１本また は２本のボルトｃで締結する。 この場合、キャスター締結用のボルト数を削減することができるが、キャスタ ー座板ｄが部品として増えるだけで、工数の削減には寄与せず、コスト的にも有 利であるとはいえない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

取付座板ｄを削除するため、キャスター取付板部材ａにキャスター取付プレー トｂの挿入用切起し舌片ｅを加工する方法が採用されるが（図６参照）前記切起 しはアングル状ではなく袋状となり、使用中に変形が生じることがない。しかし 上下の運動による衝撃Ｐに対しては万全でなく、キャスター取付プレートｂの先 端縁によってキャスター取付板ａにａ′に示す如き曲折した変形を生起して破断 を生起せしめる。（図７参照） 本考案は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的と する処は、キャスターの取付作業性に優れ、キャスター取付部材に衝撃による変 形破損を生起することのない、キャスター取付装置を提供する点にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するため、本考案に係るキャスター取付装置は、運搬台車に おける筐型のキャスター取付部材の裏面における方形の各頂点位置毎に切起した 差込用舌片に、キャスター取付プレートを挿入し、同キャスター取付プレートと 前記キャスター取付部材とに亘って１本のボルトを挿貫、緊締してなるキャスタ ー取付装置において、前記キャスター取付プレートの前端縁より、前記キャスタ ー取付部材における相隣る一双の差込用舌片を結ぶ直線より前方に突出し、前記 キャスター取付部材の裏面の垂直折曲部の直下に衝接する突部を突設して構成さ れている。

【０００６】

【作用】

本考案によれば前記したように、運搬台車における筐型キャスター取付部材に おける方形の各頂点位置に切起した差込用舌片に、キャスター取付プレートの４ 隅部を挿入したことによって、１本のボルトで同キャスター取付プレートを前記 キャスター取付板に取付けることができる。

【０００７】 この際、前記キャスター取付プレートの前端縁より、相対する一双の差込用舌 片を結ぶ直線より前方に突設した凸部片が、筐型のキャスター取付板の裏面に、 同取付板の折曲垂直部の下部に重合するので、前記上下方向の衝撃を始めあらゆ る方向の衝撃に対して耐えることができ、キャスター取付部材の衝撃による変形 が生じることがない。

【０００８】

【実施例】

以下本考案を図１及び図２に示す実施例について説明する。 １は周縁に垂直折曲部１ａを有する筐型のキャスター取付部材で、その水平底 板部に、方形の各頂点毎に位置する前後各一双の差込用舌片２ａ，２ａ，２ｂ ，２ｂが切起されている。

【０００９】 ３はキャスターを枢支したキャスター取付プレートで側部舌片２ｂに係合する 側方突部３ａを後端縁両側に有し、前端隅角部３ｂが前記舌片２ｂに係合するよ うに構成され、前端縁には相隣る舌片２ａ，２ａを結ぶ直線Ｌよりも前方に突出 し、前記垂直折曲部１ａ直下に延びる前端突部３ｃが突設されている。 図中４，４′はキャスター取付部材１とキャスター取付プレート３に穿設され たボルト孔である。

【００１０】 図示の実施例は前記したように構成されているので、キャスター取付プレート ３の側方突部３ａ及び前端隅角部３ｂが夫々差込用舌片２ｂ，２ｂ及び２ａ，２ ａに係合するように係合し、ボルト孔４，４′に亘ってボルト５を挿貫挿緊して １本のボルトでキャスターを取付けるものである。図中６はホイール７を枢支す る脚片である。

【００１１】 図示の実施例は前記したように構成されているので、１本のボルトでキャスタ ーを簡単に取付けることができ、前記キャスター取付プレート３の前端縁より突 設された前端突部は前記差込用舌片２ａを結ぶ直線Ｌより前方に突出して筐型の キャスター取付部材１の垂直折曲部１ａの直下に位置し、衝撃により取付部材１ 先端にキャスター取付部材１の底部片の突き上げ等による同底部片の変形、破断 が防止される。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は前記したように簡単な構成で、運搬台車等における筐型のキャスター 取付部材に対するキャスター取付プレートの取付けが容易に行なわれ、同キャス ター取付プレートの取付け後は衝撃等によって変形破断する惧れがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るキャスター取付装置の一実施例を
示す分解斜視図である。

【図２】図１のキャスター取付部を示す縦断面図であ
る。

【図３】キャスター取付プレートの斜視図である。

【図４】従来装置の１例を示す分解斜視図である。

【図５】従来装置の他の１例を示す分解斜視図である。

【図６】従来装置の他の１例を示す分解斜視図である。

【図７】図６に上下方向の衝撃が作用した場合を示す縦
断面図である。

【符号の説明】

１ キャスター取付部材 １ａ 垂直折曲部 ２ａ 差込用舌片 ２ｂ 差込用舌片 ３ キャスター取付プレート ３ａ 側方突部 ３ｂ 前端隅角部 ３ｃ 前端突部 ４ ボルト孔 ４′ ボルト孔 ５ ボルト ６ 脚片 ７ ホイール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 運搬台車における筐型のキャスター取付
   部材の裏面における方形の各頂点位置毎に切起した差込
   用舌片に、キャスター取付プレートを挿入し、同キャス
   ター取付プレートと前記キャスター取付部材とに亘って
   １本のボルトを挿貫、緊締してなるキャスター取付装置
   において、前記キャスター取付プレートの前端縁より、
   前記キャスター取付部材における相隣る一双の差込用舌
   片を結ぶ直線より前方に突出し、前記キャスター取付部
   材の裏面の垂直折曲部の直下に衝接する凸部を突設して
   なることを特徴とするキャスター取付装置。