JPH0573753A - 紙葉類認識処理方法 - Google Patents

紙葉類認識処理方法

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JPH0573753A
JPH0573753A JP3018274A JP1827491A JPH0573753A JP H0573753 A JPH0573753 A JP H0573753A JP 3018274 A JP3018274 A JP 3018274A JP 1827491 A JP1827491 A JP 1827491A JP H0573753 A JPH0573753 A JP H0573753A
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Application number
JP3018274A
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English (en)
Inventor
Naohiro Watanabe
尚洋 渡辺
Taketo Sekiguchi
武人 関口
Kunikazu Suzuki
邦和 鈴木
Shunji Sakai
俊二 坂井
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 紙葉類の横ずれや斜行等にも強く、紙葉類の
認識を高い信頼性で迅速に行なえるようにする。 [構成] 紙葉類1のほぼ全面を、波長の異なる複数の
光源3a,3bを用いて読取り、互いに異なるレベルの
画像信号を得る。その信号の相関関係の特徴を抽出すれ
ば、紙葉類1の紙面上の模様に応じた特定の特徴画像が
得られる。次に、この特徴画像に基づいてその中心又は
重心からの距離をパラメータとして特徴画像分布を求め
る。これにより、紙葉類1がたとえ斜行したとしても特
徴画像から得られる特徴画像分布は、変化しない。従っ
て、位置ずれだけでなく斜行による影響も受けずに紙葉
類の認識を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣や有価証券等の紙
葉類の種類や真偽を認識するための紙葉類認識処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に金融機関等において、預貯金や振
込処理等を自動化するために、自動入出金機が設置され
ている。このような自動入出金機に、顧客によって紙幣
が投入されると、その内部の紙幣鑑別部によって紙幣の
種類や真偽の識別が行なわれる。この識別処理において
は、まず、紙幣の搬送方向に平行な1本又は複数本のラ
インに沿って、光学的あるいは磁気的なパターンを読取
る。光学的パターンは、紙幣の視覚的な模様により金種
毎に一定の特徴を持つ。また、磁気的パターンも紙幣上
のインク等による磁性分布により同様の特徴を持つ。検
出されたパターンは、アナログ信号であるが、ライン上
の多数の点において、所定の閾値と比較され2値化され
る。こうして得られたパルス列を、カウンタ回路により
カウントし、そのカウント値を辞書データと比較する。
そして、検出された全てのラインについて、このカウン
ト値が辞書データと近似していれば、紙幣の種類及び真
偽を識別できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の技術においては、通常、紙幣上の特定のラインに沿
った部分的な領域の特徴を抽出して、その領域から検出
されたパターンの識別のみを行なっている。従って、こ
のような検出領域以外のごく限られた小面積の部分だけ
について紙幣の偽造が行なわれた場合には、その紙幣を
真券と識別してしまうこともある。即ち、紙幣の部分的
な貼り合わせ等が行なわれた場合に、そのような偽造を
見破れない可能性があった。また、紙幣の識別の信頼度
を高めるために、紙幣の外形寸法や厚み等の各種のパラ
メータを検出し、種々の角度から紙幣の種類及び真偽を
識別する方法もある。しかしながら、このような方法で
は、これらのパラメータのうちの1つでも規格範囲を外
れているものがあれば、その紙幣は偽券と判定される。
従って、偽券と判定される率が増大し、実用面で問題が
ある。勿論、このような問題は、紙幣の鑑定に限らず、
証券類その他種々の紙葉類の鑑定にも、同様に生じる。
【0004】一方、自動入出金機の処理の高速化を図る
ため、搬送路上の紙葉類を高速で走行させる必要が生じ
ている。ところが、紙葉類をあまり高速で走行させる
と、紙葉類が所定のガイドラインに沿って進みにくくな
り、紙幣の横ずれや斜行が生じやすくなる。従って、紙
葉類の読取りが前述した特定のラインからずれて行なわ
れたり、特定のラインに沿わずに斜めの方向に行なわれ
たりすることが多くなる。この結果、紙葉類の認識率が
低下してしまった。これらの問題を解決するためには、
先ず、紙葉類のできるだけ広範囲な部分を、高い解像度
で読取って識別の基準とし、小面積の偽造や貼り合わせ
等も検出できるようにすることが好ましい。また、でき
るだけ信頼性の高い1つの基準を用いて、種類や真偽の
識別をすることが認識率向上のために好ましい。
【0005】更に、紙葉類の一部を読取る方法では、紙
葉類の搬送に横ずれや斜行があれば、検出データに変動
を生じ、誤認識が発生し得るので、これを解決するた
め、紙葉類の多少の横ずれや斜行に対しても、何等影響
を受けることのない識別処理が望まれる。本発明は以上
の点に着目してなされたもので、横ずれや斜行等にも強
く、紙葉類の認識を高い信頼性で迅速に行なえるように
した紙葉類認識処理方法を提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の方法は、
紙葉類の紙面をそれぞれ波長の異なる複数の光源を用い
て代わる代わる照射して、読取られた画素毎に、各波長
に対する反射光強度の相関関係の特徴を抽出して数値化
すると共に、前記読取られた画素全体について、前記数
値化された各データを2次元座標で構成された出力画像
領域の中で紙葉類画像の主走査方向座標及び副走査方向
座標上における端部座標を検出し、当該端部座標から前
記紙葉類画像の中心点座標を検出し、前記特徴画像から
その特徴として表われた画素の座標と前記中心点座標と
の距離を算出し、その距離の大きさの順に付した1次元
系列に当該距離に当てはまる特徴画像の出力を積分して
特徴画像分布を抽出し、当該特徴画像分布の形状を予め
用意された基準分布形状と比較して、前記紙葉類の認識
を行なうことを特徴とするものである。
【0007】また、第2の方法は、紙葉類の紙面をそれ
ぞれ波長の異なる複数の光源を用いて代わる代わる照射
して、読取られた画素毎に、各波長に対する反射光強度
の相関関係の特徴を抽出して数値化すると共に、前記数
値化された全データにより形成される特徴画像を、主走
査方向座標と副走査方向座標とにそれぞれ投影して各画
素数分布をそれぞれ求め、当該主走査方向の画素数分布
の重心座標を求めるとともに、当該副走査方向の画素数
分布の重心座標を求め、当該主走査方向の重心座標と、
当該副走査方向の重心座標とを組み合わせて前記特徴画
像の全体重心座標とし、前記特徴画像上の各画素の座標
と当該全体重心座標との距離を求め、その距離の大きさ
の順に付した1次元系列に当該距離に当てはまる特徴画
像の出力を積分して特徴画像分布を抽出し、当該特徴画
像分布の形状を予め用意された基準分布形状と比較し
て、前記紙葉類の認識を行なうことを特徴とするもので
ある。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。図1は、本発明の紙葉類認識処理方
法の実施例の構成図である。図において、この装置は、
読取り部10と、認識部20とから構成されている。読
取り部10は、装置にセットされた紙葉類1の紙面を光
学的に読取り、その画像信号を出力するものである。認
識部20は、読取り部10から出力された画像信号に基
づいて、認識対象となる特徴画像を抽出し、予め用意さ
れたデータと比較して紙葉類の認識をするものである。
【0009】読取り部10には、紙幣や有価証券等の、
識別を必要とする紙葉類1がセットされる。この紙葉類
1の上方には、その画像信号を読取るためにイメージラ
インセンサ2が配置されている。このイメージラインセ
ンサ2は、紙葉類1の幅に対し十分長い幅を持ち、その
解像度は、例えば400DPI(1インチ当たり 400ドットの
読取り密度)とする。
【0010】また、紙葉類1の上方には、このイメージ
ラインセンサ2と平行に、それぞれ波長の大きく異なる
ライン状の光源3a,3bが配置されている。これらの
光源3a,3bは、この実施例の場合、イメージライン
センサ2の左右にほぼ対称位置に配置されている。波長
の大きく異なる光源としては、例えば、白色光源に赤色
フィルタと青色フィルタをそれぞれ取付けたもの、ある
いは赤外光専用光源と紫外光専用光源といったものを使
用する。尚、紙葉類1は、図の矢印4に示す方向に搬送
されるものとし、光源3a,3bは、紙葉類1が搬送さ
れる間、それぞれ代わる代わる紙葉類1を照射して、ほ
ぼ同一位置の異なる性質の反射光を、イメージラインセ
ンサ2が読取るよう構成されている。
【0011】また、読取り領域は、セットされる紙葉類
1の領域よりもはるかに大きく、セットされる紙葉類1
の横ずれや斜行が発生しても、十分に読取り領域に納め
られるようになっている。そして、紙葉類以外の部分は
常にイメージラインセンサ2の信号出力が0となるよう
に設定している。即ち、紙葉類1が示す領域以外の部分
は光源3a及び光源3bの照射光が反射しないように構
成されている。認識部20は、特徴画像抽出処理部21
と、中心点座標検出処理部22と、特徴画像分布抽出処
理部23と、比較判別処理部24とから構成されてい
る。この認識部20は、具体的には、画像信号を受入れ
て格納するメモリと、その画像信号を演算処理するプロ
セッサ等から構成される。
【0012】図1の読取り部10は、次のように動作す
る。先ず、光源3aのみが点灯し、イメージラインセン
サ2が紙葉類1の反射光を受光し、1ライン分の多値デ
ィジタル信号Daを得る。次に、光源3aが消灯し光源
3bが点灯して、紙葉類1の同一箇所の反射光をイメー
ジラインセンサ2が受光し、同様の多値ディジタル信号
Dbを得る。その後、紙葉類1は、矢印4方向に搬送さ
れ、再び光源3aが点灯し、次のラインの読取りを行な
う。この読取りライン間隔は、イメージラインセンサ2
の解像度と同程度に選定する。こうして、多値ディジタ
ル信号Da,Dbが認識部20に入力すると、この認識
部20は次のような動作を行なう。
【0013】先ず、特徴画像抽出処理部21は、信号D
a,Dbの相関関係の特徴を抽出して数値化する。即
ち、信号Daは、光源3aの波長に対する特徴的な反射
光強度に従った信号パターンとなる。一方、信号Db
は、光源3bの波長に対する特徴的な反射光強度に従っ
た信号パターンとなる。従って、両者は、紙葉類1の画
像により、著しく異なる場合と、あまり相違がない場合
とに分かれる。この実施例では、そのような特徴画像を
2値画像として抽出する。
【0014】図2は、上記反射光強度の相関関係を示す
グラフである。図において、横軸に信号Daをとり縦軸
に信号Dbをとると、読取られたある特定の画素の反射
光強度に着目すれば、その画素の特徴は、図の領域3
1,32あるいは33の何れかに存在する。図のハッチ
ングを付した領域31,32は、それぞれ何れか一方の
反射光強度が、他方に比べて著しく大きい特徴ある領域
である。一方、図の白抜きの領域33は、何れの反射光
強度も、ほぼ同レベルの特徴の無い領域である。そこ
で、信号Da,Dbから特徴の現われる領域31,32
と、特徴の現われない領域33を区別するために、境界
線34,35を引く。この境界線34により定まるレベ
ルをスレショルドレベルTHL1 と呼び、境界線35に
より定まるレベルをスレショルドレベルTHL2 と呼ぶ
ことにする。尚、それぞれの画素に着目すれば、信号D
aの値に対応して、信号Dbがそれぞれ定まっており、
信号Daは信号Dbへ写像できる。
【0015】従って、信号Dbは、信号Daの写像値
(関数値)であり、スレショルドレベルTHL1 及びT
HL2 は、次の (1),(2)式により定義された関数式とな
る。ここで、fは、信号DaとDbの相関を表わす関数
(ファンクション)である。またinv fは、信号Dbと
信号Daを交換した関数fの逆関数である。 THL1 :Db=f(Da) (1) THL2 :Db=inv f(Da) (2) この関数fと関数inv fとは、図2のグラフにおいて、
Da=Dbとなる図の対角線を中心に、対象的な位置関
係を持っている。このfは、例えば、次の (3)あるいは
(4) 式で表わすことができる。尚、 (4)式でα<1とし
たのは、Da=Dbの直線の両側にある直線が、互いに
交差しないようにするためである。 Db=Da+α (3) 但し、αは任意の整数α<0 Db=αDa (4) 但し、αは任意の実数1>α>0 ここで、以下の実施例では、例えば、(3) 式に示した関
数をスレショルドレベルとして設定した場合の説明を行
なう。
【0016】再び図1へ戻って、以上説明したように、
図1の特徴画像抽出処理部21は、読取られた画素毎
に、各波長に対する反射光強度の相関関係の特徴を抽出
して数値化する。例えば、波長λaによる反射光から得
た信号Da、及び、波長λbによる反射光から得た信号
Dbに、大きな相対差がある場合、その特徴点は、図2
に示すハッチングの領域31あるいは32に属する。一
方、両信号Da,Dbに相対差があまりない場合、領域
33に属する。特徴画像抽出処理部21は、信号Da,
Dbの (3)式における写像関係から、各画素の特徴が、
次の (5)式あるいは (6)式の集合に属するかを判断す
る。 E1:{Db<Da+α ∪ Da <Db+α} (5) E2:{Db≧Da+α ∩ Da ≧Db+α} (6) 式(5) が、図2の領域31,32に特徴点のある集合E
1であり、式(6) が領域33に特徴点のある集合E2で
ある。そして、集合E1に属する場合には“1”、即ち
黒ビット、集合E2に属する場合には“0”、即ち白ビ
ットというように数値化を行なう。このようにして読取
られた紙葉類の全面について、その画素に対応する数値
化データを得て、特徴画像が抽出される。この特徴画像
は、一旦、出力画像領域の大きさの図示しないバッファ
メモリに格納される。
【0017】本発明のこの方法は、上記信号DaとDb
との相関関係が、紙葉類の紙面に描かれた模様により、
大きく異なることを利用している。この場合、上記 (1)
式及び (2)式で定義されたスレショルドレベルは、信号
Da,Dbの相関関係を定める重要な要素であり、紙葉
類の真偽を識別する有力なポイントとなる。従って、ス
レショルドレベルTHL1 及びTHL2は、種々の試験
を行なった上で、特徴画像が真券と偽券で大きく異なる
ように設定されるべきものとなる。
【0018】図3は、中心座標検出処理の概念図であ
る。中心座標検出処理部22は、出力画像領域内に存在
する矩形の紙葉類座標の中心点を検出するものである。
図3は横軸に主走査座標Xを、縦軸に副走査座標Yを導
入した出力画像領域を示す。図3中には、セットされた
矩形の紙葉類の画像が読取り部10の図示しない紙葉類
走行系によって発生する横ずれや斜行の量にかかわらず
に出力画像領域内に収まっている。この出力画像領域内
の2次元座標上で紙葉類画像の端部座標を検出し、その
端部座標から紙葉類画像の中心点を検出する。紙葉類が
セットされたとき、紙葉類以外の部分では、出力信号D
a及び出力信号Dbが、出力画像領域の主走査座標X上
で一番最初に0よりも大きくなった点、及び出力画像領
域の主走査座標X上で一番最後に0よりも大きくなった
点を紙葉類座標の主走査方向の端部座標として検出す
る。また、出力画像領域の副走査座標Y上で一番最初に
0よりも大きくなった点、及び出力画像領域の副走査座
標Y上で一番最後に0よりも大きくなった点を紙葉類座
標の副走査方向の端部座標として検出する。検出するた
めの信号は、出力信号Da及び出力信号Dbのいずれか
を用いるものである。図3において主走査座標X上で紙
葉類座標の最も左端となる座標をMINX 、紙葉類座標
の最も右端となる座標をMAXX とし、副走査座標Y上
では紙葉類座標の最も上端となる座標をMINY 、紙葉
類座標の最も下端となる座標をMAXY とする。そし
て、これらの端部座標MINX 、MAXX 、MINY 及
びMAXY の値から次のようにして中心点座標MX 、M
Yが求められる。 MX =(MINX +MAXX )/2 MY =(MINY +MAXY )/2 この紙葉類画像の中心点座標(MX,MY)は矩形の紙葉類
画像の対角線の交点と一致するものである。
【0019】特徴画像分布抽出処理部23は、まず、特
徴画像抽出処理部21によって抽出され、一旦バッファ
メモリに格納された特徴画像F(x,y)から副走査方
向Yの順に主走査方向Xへ順次走査してその座標から、
中心点座標検出処理部22によって検出された紙葉類画
像の中心点座標(MX,MY)までの距離rを求める。次
に、その距離rの大きさの順に付した特徴画像の黒ビッ
ト数の一次元系列ΦR(r)を出力する。即ち、紙葉類画像
の中心点座標(MX,MY)から任意の座標(x,y)まで
の距離rがなす同心円上に存在する特徴画像F(x,
y)の値を積分していくものである。紙葉類画像の中心
点から特徴画像F(x,y)までの距離rは、図示の式
により求められる。この場合、少数点以下を四捨五入し
た整数値を用いている。紙葉類画像の中心点座標(MX,
MY)を同心円の中心としてその同心円の半径r(紙葉類
画像の中心点座標からの距離)がなす円上に存在する黒
ビットの特徴画像の積分値ΦR(r)は、図示の式より次式
(7)に示す通りとなる。 ΦR(r)=ΣΣF(x,y) (7) ここで、Fは、特徴画像における2値の極性値であり、
黒ビットは“1”、白ビットは“0”となる。x,y
は、各画素の位置座標であり、xはその主走査方向座標
値、yは副走査方向座標値である。また、ΣΣは座標
(MX,MY)を中心とした同心円上のすべての点での極性
値Fの総和を求めることを意味する。即ち、上記式 (7)
は、紙葉類画像の中心点座標(MX,MY)からの距離rを
半径とする円上に存在する特徴画像F(x,y)の積分
値を表わす。
【0020】比較判別処理部24は、特徴画像分布抽出
処理部23によって抽出された特徴画像分布系列ΦR(r)
の分布形状を予め記憶された分布形状と比較し、対象と
する紙葉類の真偽、種類及び表裏を一括して認識する。
【0021】特徴画像分布系列ΦR(r)は、特徴画像F
(x,y)における紙葉類画像が出力画像領域の中で位
置ずれや斜行を起こしても、中心画像抽出処理部22に
よって検出された中心点座標(MX,MY)が位置ずれに対
応し、また中心点座標(MX,MY)から特徴画像F(x,
y)までの距離rを同心円の半径とすることにより斜行
ずれに対応しているので、常に安定して得られるもので
ある。即ち、紙葉類が示す幅よりもはるかに大きな読取
領域が読取部で設定されているため、セットされた紙葉
類が位置ずれや斜行を起こしても特徴画像分布系列ΦR
(r)の分布形状になんら影響を与えない。基準となる比
較データは1次元配列で構成された黒ビット分布系列Φ
R(r)のみでよく、簡単なパターンマッチングを行なうこ
とによって対象とする紙葉類の真偽、種類及び表裏が一
括して認識できるものである。この方法によれば、1つ
の検出手段で検出された解像度の高い出力画像から位置
ずれや斜行の影響を受けずに高速で高精度な認識処理が
行なえる。
【0022】以上説明した本発明による特徴画像抽出処
理方法は、式(5) 及び(6) を基に信号Da及び信号Db
の相関から特徴として表われたものと特徴として表われ
ないものとに分別して2値化して、その2値の特徴画像
についてその黒ビット分布系列ΦR(r)を求めていたが、
抽出する特徴画像は2値でなく、多値として扱うことも
できる。この場合の特徴画像分布抽出処理を説明する。
図2にTHL1及びTHL2によって分別された領域のうち、信
号Da及び信号Dbのそれぞれの出力関係から領域31
及び領域32に属した場合のみが特徴画像とみなす。即
ち、図2の出力信号相関図において領域31及び領域3
2のみに属した信号Da及び信号Dbを特徴による出力
信号とするものである。これは、前述の2値の特徴画像
抽出処理における考え方と同じものであるが、出力デー
タの形状が異なる。信号Da及び信号Dbが式(5) を満
たす場合のみ特徴画像F(x,y)を求める。これによ
り、読取位置における主走査座標をx、副走査座標をy
とすると、その読取位置における信号Da及び信号Db
から特徴画像F(x,y)は式(5) を満たすことを条件
として F(x,y)=|Da−Db| 但し、|Da−Db|>|α| となる。即ち、信号Da及び信号Dbの出力関係が式
(5) を満たすときのみ式(7) によって特徴画像F(x,
y)に値が割り当てられる。信号Da及び信号Dbの出
力関係が式(5) を満たさない場合は特徴画像F(x,
y)の値は0である。以後、紙葉類画像の中心点を検出
し、その中心点からの距離rがなす円上に存在する特徴
画像F(x,y)を積分した特徴画像分布系列ΦR(r)を
求める。以後の処理は、前述の2値の特徴画像における
処理とほぼ同じ方法で認識を行なうものである。
【0023】次に、本発明の他の方法による実施例を説
明する。図4は、本発明の他の方法の実施例の構成図で
ある。読取り部10は、セットされた紙葉類を光学的に
読み取り、画像信号を出力するものであり、認識部2
0′は読み取り部10から出力された画像信号から認識
を対象とする特徴画像を抽出し、その分布形状を予め記
憶された基準の分布形状と比較し、紙葉類の真偽、種類
及び表裏を認識するものである。読取り部10は、前述
した最初の実施例と同様の構成であるので、重複する説
明を省略する。認識部20′は、特徴画像抽出処理部2
1と、重心画像検出処理部25と、特徴画像分布抽出処
理部26と、比較判別処理部27とから構成されてい
る。このうち、特徴画像抽出処理部21は、前述した最
初の実施例と同様の構成であるので、重複する説明を省
略する。重心座標検出処理部25は、特徴画像抽出処理
部21によって出力された2値の特徴画像を対象として
その2次元座標における水平方向即ち主走査方向及び垂
直方向即ち副走査方向へ黒ビットを投影して黒ビット分
布を求め、その黒ビット数分布から重心座標を検出す
る。
【0024】図4の垂直方向即ち副走査方向の読み取り
幅YWの中に存在する任意の座標yにおいて、その水平
方向即ち主走査方向の読み取り幅XWに存在する黒ビッ
ト数を計算し、計算された黒ビットの累積値が座標yに
おける黒ビット数分布となる。座標yにおける黒ビット
数分布ΦY(y)は次式のようになる。 ΦY(y)=ΣF(x,y) ここで、xは主走査方向の座標、XWは主走査方向の読
み取り幅であり、F(x,y)は主走査方向の座標x、
副走査方向の座標yにおける2値の特徴画像の極性値で
あり、黒ビットが1、白ビットが0である。同様にし
て、主走査方向の座標xにおける黒ビット分布系列ΦX
(x)は次式のようになる。 ΦX(x)=ΣF(x,y) ここで、YWは副走査方向における読み取り幅である。
【0025】次に、上述で求められた黒ビット分布系列
ΦX(x), ΦY(y)から重心座標GX,GY を求める。図5
は、重心分割処理の説明図である。図5において、ま
ず、特徴画像が示す主走査方向座標xの範囲を対象とし
て次式に示すように、特徴画像の黒ビット分布系列ΦX
(x)の1次モーメントの和をその範囲の黒ビットの和で
除算することによって黒ビット分布系列ΦX(x)における
重心座標GX を求める。 GX =ΣΦX(x)x /ΣΦX(x) 次に、副走査方向座標Yの範囲を対象として黒ビット分
布系列ΦY(y)における重心座標GY を求める。 GY =ΣΦY(y)y /ΣΦY(y)
【0026】特徴画像分布抽出処理部26は特徴画像抽
出処理部21によって抽出され、一旦バッファメモリに
格納された特徴画像F(x,y)から副走査方向yの順
に主走査方向xへ順次走査する。そして、重心座標検出
処理部25によって検出された特徴画像F(x,y)の
重心座標 (GX,GY)から特徴画像F(x,y)の中で特
徴として表われた画素の座標 (X,Y)までの距離rがなす
同心円上に存在する特徴画像F(x,y)の値を積分し
ていく。特徴画像F(x,y)の重心座標 (GX,GY)か
ら特徴画像F(x,y)までの距離rは、図中の式によ
り求められ、小数点以下を四捨五入した数値とされる。
特徴画像F(x,y)の重心座標 (GX,GY)を同心円の
中心点としてその同心円の半径rがなす円上に存在する
黒ビットの特徴画像の積分値ΦR(r)は次式により求めら
れる。 ΦR(r)=ΣF(x,y) 即ち、特徴画像F(x,y)の重心座標 (GX,GY)から
距離rの同心円上にどれだけの特徴画像F(x,y)の
積分値ΦR(r)が存在するかを出力するものである。比較
判別処理部27は、特徴画像分布抽出処理部26によっ
て抽出された特徴画像分布系列ΦR(r)の分布形状を予め
記憶された分布形状と比較し、対象とする紙葉類の真
偽、種類及び表裏を一括して認識する。
【0027】特徴画像分布系列ΦR(r)は、特徴画像F
(x,y)における紙葉類画像が出力画像領域の中で位
置ずれや斜行を起こしても、重心画像抽出処理部25に
よって検出された重心座標(GX,GY)が位置ずれに対応
し、また重心座標(GX,GY)から特徴画像F(x,y)
までの距離rを同心円の半径とすることにより斜行に対
応しているので、常に安定して得られるものである。即
ち、紙葉類が示す幅よりもはるかに大きな読取領域が読
取部で設定されているため、セットされた紙葉類が位置
ずれや斜行を起こしても特徴画像分布系列ΦR(r)の分布
形状になんら影響を与えない。基準となる辞書データは
1次元系列で構成された黒ビット分布系列ΦR(r)のみで
よく、簡単なパターンマッチングを行なうことによって
対象とする紙葉類の真偽、種類及び表裏が高精度で認識
できるものである。この方法によれば、解像度の高い出
力画像から位置ずれや斜行の影響を受けずに高速で高精
度な認識処理が行なえる。
【0028】以上説明した本発明による特徴画像抽出処
理方法は、前述した最初の実施例における式(5) 及び
(6) を基に信号Da及び信号Dbの相関から特徴として
表われたものと特徴として表われないものとに分別して
2値化して、その2値の特徴画像についてその黒ビット
分布系列ΦR(r)を求めていたが、抽出する特徴画像は2
値でなく、多値として扱うこともできる。この場合の特
徴画像分布抽出処理については、前述した最初の実施例
について説明したものと同様であるので、重複する説明
を省略する。
【0029】尚、本発明の方法は、紙葉類の全面に亙
り、その読取りを行なって識別を行なうことが原則であ
るが、例えば紙葉類の特定の領域に限定して本発明を実
施したとしても、高い識別力でこれを識別することが可
能である。また、上記実施例では、光源を2個とした
が、光源を3個以上複数設け、その相関関係を求めるよ
うにすれば、更に、高精度な識別も可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上説明した本発明の方法によれば、紙
葉類の、識別を必要とする全領域の画像を読取って、中
心又は重心からの距離により特徴画像分布を求めるよう
にしたので、特徴画像分布を紙葉類の位置ずれや斜行に
影響しないものとすることができ、常に安定した紙葉類
の認識をすることができる。従って、紙葉類の認識を高
い信頼性で迅速に行なうことができ、自動入出金機等に
おいて、処理の高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙葉類認識処理方法の実施例の構成図
である。
【図2】信号出力相関図である。
【図3】中心座標検出処理の概念図である。
【図4】本発明の他の方法の実施例の構成図である。
【図5】重心分割処理の説明図である。
【符号の説明】
1 紙葉類 2 イメージラインセンサ 3a,3b 光源 4 搬送方向 10 読取り部 20、20′ 認識部 21 特徴画像抽出処理部 22 中心点座標検出処理部 23 特徴画像分布抽出処理部 24 比較判別処理部 25 重心座標検出処理部 26 特徴画像分布抽出処理部 27 比較判別処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂井 俊二 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類の紙面をそれぞれ波長の異なる複
    数の光源を用いて代わる代わる照射して、 読取られた画素毎に、各波長に対する反射光強度の相関
    関係の特徴を抽出して数値化すると共に、 前記読取られた画素全体について、前記数値化された各
    データを2次元座標で構成された出力画像領域の中で紙
    葉類画像の主走査方向座標及び副走査方向座標上におけ
    る端部座標を検出し、 当該端部座標から前記紙葉類画像の中心点座標を検出
    し、 前記特徴画像からその特徴として表われた画素の座標と
    前記中心点座標との距離を算出し、その距離の大きさの
    順に付した1次元系列に当該距離に当てはまる特徴画像
    の出力を積分して特徴画像分布を抽出し、 当該特徴画像分布の形状を予め用意された基準分布形状
    と比較して、前記紙葉類の認識を行なうことを特徴とす
    る紙葉類認識処理方法。
  2. 【請求項2】 紙葉類の紙面をそれぞれ波長の異なる複
    数の光源を用いて代わる代わる照射して、 読取られた画素毎に、各波長に対する反射光強度の相関
    関係の特徴を抽出して数値化すると共に、 前記数値化された全データにより形成される特徴画像
    を、主走査方向座標と副走査方向座標とにそれぞれ投影
    して各画素数分布をそれぞれ求め、 当該主走査方向の画素数分布の重心座標を求めるととも
    に、 当該副走査方向の画素数分布の重心座標を求め、 当該主走査方向の重心座標と、当該副走査方向の重心座
    標とを組み合わせて前記特徴画像の全体重心座標とし、 前記特徴画像上の各画素の座標と当該全体重心座標との
    距離を求め、その距離の大きさの順に付した1次元系列
    に当該距離に当てはまる特徴画像の出力を積分して特徴
    画像分布を抽出し、 当該特徴画像分布の形状を予め用意された基準分布形状
    と比較して、前記紙葉類の認識を行なうことを特徴とす
    る紙葉類認識処理方法。
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