JPH0570827B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は複数枚の透過型液晶表示素子からなる
大画面表示装置に用いることができる液晶表示素
子の照明装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 近年、３原色の螢光ランプを並べた、あるいは
３原色のカソードレイチユーブ（CRT）を用い
た大画面デイスプレイ装置のほかに、液晶を光ス
イツチに用い、３原色の色フイルターを用いたも
のが検討されている。

以下図面を参照しながら、従来の液晶表示素子
の照明系について述べる。

第２図において、白色の螢光灯４からふく射さ
れた光は、液晶部（LCD）１に入射すると、
LCDは外部信号によつて通過する光量を調節し
て色フイルター３の層に入射する。

フイルターは絵素の１つに対応して３色のフイ
ルター、Ｂ，Ｇ，Ｒ（Ｂ，Ｇ，Ｒはそれぞれ白色
光を青光、緑光、赤光とするための色フイルター
を指す）からなつており、これを透過した光は再
び加色混合されてカラーの絵素を構成し、前面パ
ネル５上の位置７にカラー画像を表示することに
なる。

現在製造でき得る液晶表示素子の一枚の大きさ
は６インチから12インチ角までであり、それより
大きな大画面を構成するためには、複数枚のパネ
ルを並べる必要がある。しかし一般に液晶表示素
子の端部には配線部２があるので、そのため大画
面に構成されたものではつなぎ目６が黒い筋（第
３図の８）として見えるという問題点を有してい
た。

発明の目的 本発明の液晶表示素子の照明装置は液晶表示を
複数枚用いてもそのつなぎ目がめだたないように
するための液晶表示素子の照明装置に関するもの
である。

発明の構成 本発明の液晶表示素子の照明装置は、透過型の
液晶表示素子を複数枚並べて大画面液晶表示素子
を形成するために、そのつなぎ目にあたる位置
に、液晶表示部側に底部を有し、隣接する液晶部
の外縁部の絵素から光源側に位置する頂点に向つ
て傾斜する面を有し、つなぎ目に沿つて長い三角
柱状のプリズムを置き、照明光を液晶表示素子の
端部へ斜め方向に入射させ、液晶表示素子の前面
パネル上ではつなぎ目が目立ないように構成した
ものであり、これによりつなぎ目が黒い線として
は見えず目立なくなるものである。

実施例の説明 以下本発明の一実施例につき、図面を参照しな
がら説明する。第１図が本発明を示している。

第２図に示した基本構成要素のほかにプリズム
１０が加えられている。以上のように構成された
実施例について以下その動作を説明する。照明用
光源４から出た光線束１１はプリズム１０で
LCDのつなぎ目方向に曲げられ、LCDの絵素１
２を通過して前面パネル５の上の１３の位置に照
射される。一方光線束１４はプリズム１０で
LCDのつなぎ目方向に曲げられ、LCDの絵素１
５を通り抜け、前面パネル５の上の１６に至る。
１３と１６とはすき間をおかず隣接させておく
と、本来光の来なかつた１３，１６にはLCDの
外縁部の絵素１２，１５の情報が示されるので、
前面パネルがそこを光源として全方向に光を発す
るように構成されておれば、前面からこの表示装
置を視る人はLCDのつなぎ目がないかのように
画像を見ることができる。

以上のように本実施例によれば、照明光プリズ
ムを加えることにより、つなぎ目の目立ない大画
面の表示を可能にしている。

第４図に示すように、プリズムの底面の長さｌ
はどれだけの絵素をこのつなぎ目のために、用い
るかによつて選択される。すなわち各LCDの絵
素なし部の長さｄ、必要な画素数ｎ、画素の大き
さをd₁とすると、 ｌnd₁＋2d となる。傾斜角Ａはプリズム材質の屈折率が小さ
ければ大きくなり、またLCDと前面パネルの間
の距離Ｌが短かいと大きくなる。

本発明になる照明装置は結局一般の光源のほか
に、複数枚のLCD板の並び目に沿うようにプリ
ズムが配置されるので、第５図のような網目状に
プリズムが配置されたプリズムネツトワークから
なる。プリズムとプリズムの交点の部分は縦方向
のプリズムを横方向のプリズムが通り抜けた形状
をしている。

他の実施例では、上記構成中のプリズムの形状
が、プリズムのない部分とある部分とをスムーズ
につなぐために、第６図のように、光線の曲げ角
度をつなぎ目に向つて漸次大きくするような形状
が取られる。

発明の効果 上の説明から明らかなように、本発明は液晶表
示素子のつなぎ目にあたる部分の照明光側に液晶
部を底面とするプリズムを設けることによつて、
液晶表示素子の外縁部に近い表示部へ光束が斜め
に入射して、本来光が透過しないつなぎ目をおお
い、継ぎ目が見えない表示が可能になるという優
れた効果が得られる。

さらにプリズムの傾斜面を角度の異なる幾つか
の部分に分けることによつて、つながり部の自然
な感じを一層強くすることができるという効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の基本構成要素を示す図、第２
図は従来の照明系を示す図、第３図は従来の照明
系を用いたときの表示画像を示す図、第４図はプ
リズムと液晶板前面パネルの位置関係を示す図、
第５図は本発明になる照明装置の構成要素である
プリズムの配置を示す図、第６図は改良されたプ
リズムの形状を示す図である。 １……液晶部、２……液晶部の配線部、３……
色フイルター、４……光源、５……前面パネル、
６……つなぎ目、７……画像表示部、８……つな
ぎ目の黒い筋、１０……プリズム、１１，１４…
…光束、１２，１５……絵素、１３，１６……前
面パネル上の隣接した絵素の位置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 透過型の液晶表示素子を複数枚並べて大画面
   の液晶表示素子を形成する際に、前記液晶表示素
   子のつなぎ目にあたる位置に、液晶表示部側を底
   部とし、光源側を頂点とする三角柱プリズムを配
   置し、照明光を前記液晶表示素子の外縁部に斜め
   方向へ入射させ、前記液晶表示素子の前面パネル
   ではつなぎ目が目立たないようにすることを特徴
   とする液晶表示素子の照明装置。 ２ 三角柱プリズムの傾斜角を底部に近い所は小
   さく頂点に向つて大きくするように数段の傾斜角
   をもたせ、液晶表示素子の前面パネル上でのつな
   ぎ目をより自然に目立たないようにすることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の液晶表示素
   子の照明装置。