JPH0570612A - 二軸配向ポリエステルフイルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフイルム

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JPH0570612A
JPH0570612A JP26271191A JP26271191A JPH0570612A JP H0570612 A JPH0570612 A JP H0570612A JP 26271191 A JP26271191 A JP 26271191A JP 26271191 A JP26271191 A JP 26271191A JP H0570612 A JPH0570612 A JP H0570612A
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JP
Japan
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fine particles
average particle
particles
particle diameter
film
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JP26271191A
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English (en)
Inventor
Haruo Matsumoto
治男 松本
Ryuichi Murashige
隆一 村重
Juji Konagaya
重次 小長谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Magphane KK
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Magphane KK
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも下記2種類の微粒子を含有してな
る二軸配向ポリエステルフィルム。 (a)平均粒子径0.15μm〜0.45μmの球状シ
リカ微粒子(微粒子1)0.05重量%〜0.50重量
%、(b)平均粒子径0.20μm〜0.50μmのモ
ース硬度が6.5以下の不活性粒子(微粒子2)0.0
1重量%〜0.40重量%(但し微粒子1の平均粒子径
をA、微粒子2の平均粒子径をBとしたとき、B−A≧
0.05μmである)。 【効果】 本発明のフィルムは易滑性及び平滑性に優れ
ているのでフィルム生産時のしわの発生がなく、磁気テ
ープとしたときのドロップアウトや擦り傷が極めて少な
いので高級磁気テープ用途に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルフィルムに
関するものである。更に詳しくは適度な易滑性と平滑性
を備え、かつ磁気テープとしたときのテープ面の傷つき
が少ないので高級磁気テープ用途に好適な二軸配向ポリ
エステルフィルムに関する。
【0002】
【従来技術】一般にポリエステル、特にポリエチレンテ
レフタレートは優れた力学特性、化学特性を有するため
フィルム、繊維等に広く用いられている。しかしなが
ら、その透明性、平滑性を十分に生かしたフィルムある
いは繊維を製造する場合には、その成形過程および加工
工程において、往々にして工程不良をひきおこしてい
た。その原因は多くの場合高い摩擦係数によるものであ
る。
【0003】従来、ポリエステルの摩擦係数を低下させ
る方法としては、ポリエステル中に微粒子を存在させる
方法が数多く提案されている。それらは大別すると次の
2つの手段に分けられる。 ポリエステル合成時に使用する触媒などの一部また
は全部を反応工程で析出させる方法(内部粒子析出方
式)。 カオリン、炭酸カルシウム、コロイダルシリカなど
の微粒子を重合時または重合後に添加する方法(外部粒
子添加方式)。
【0004】しかしながら、の内部粒子析出方式は、
反応中に粒子を生成させる方法であるため、粒子量、粒
子径のコントロール及び粗大粒子の生成防止などが困難
であり、高級磁気テープ用途には不向きである。一方
の方法は粒子径、添加量などを適切に選定することによ
り容易に摩擦係数を低下できるので広く採用されてい
る。
【0005】近年ポリエステルフィルムの用途の一つで
ある磁気テープ用ベースフィルムの分野では磁気テープ
の記録密度の高度化に伴い非常に平坦でかつ易滑性のベ
ースフィルムが要望されており、微小でかつ単分散であ
る球状のコロイダルシリカを利用する機会が増加してき
ている。しかし、0.2μm〜0.3μm程度の球状シ
リカのみを添加したフィルムでは平滑性には優れるもの
の、フィルムの生産に関してはロール状に捲いたフィル
ムにしわの発生が見られ極めて収率を悪くしている。
【0006】このような問題点に対して0.5μm以上
の球状シリカを少量併用する試みもなされているが、球
状シリカの形状や硬さの問題から磁気テープとして使用
される時に磁性面やバック面に擦り傷を発生させドロッ
プアウトを増加させるという現象を引き起こしている。
また、磁気テープの高級化に伴って使用される不活性粒
子を細かくする必要が生じているが、粒子を細かくする
程ポリマー製造工程等で二次凝集が発生し、平滑性が損
なわれ磁気テープのドロップアウトが増加するという種
々の問題に直面している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した不活性粒子の二次凝集の問題、フィルムのしわの発
生による収率低下の問題、磁気テープ化後の擦り傷発生
問題を同時に解決した二軸配向ポリエステルフィルムを
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は以下の二軸
配向ポリエステルフィルムによって達成される。即ち、
本発明は、少なくとも下記2種類の微粒子を含有してな
る二軸配向ポリエステルフィルム、(a)平均粒子径
0.15μm〜0.45μmの球状シリカ微粒子(以
下、微粒子1という)0.05重量%〜0.50重量
%、(b)平均粒子径0.20μm〜0.50μmのモ
ース硬度が6.5以下の不活性粒子(以下、微粒子2と
いう)0.01重量%〜0.40重量%。(但し微粒子
1の平均粒子径をA、微粒子2の平均粒子径をBとした
とき、B−A≧0.05μmである)である。
【0009】更に微粒子1は、アルカリ金属化合物を球
状シリカ100g当たりアルカリ金属酸化物(M2 O)
として0.002モル〜0.020モル含有しているこ
とが二次凝集の抑制に対してより好適である。また微粒
子2は、粒子径のばらつき度が40%以下であり、かつ
下記式で定義される球形度が0.60以上であること
が、得られるフィルムが易滑性を有しかつ平滑であると
いう点において更に好ましい。
【0010】
【数2】
【0011】上記2種類の微粒子、中でも微粒子2の二
次凝集防止のレベルをさらに向上させるためには周期律
表第2属の化合物をMg原子に換算して10ppm〜2
00ppm、及びリン化合物をP原子として10ppm
〜200ppm含有し、そのモル比(Mg/P)が0.
5〜3.5であるフィルムであることがより好ましい。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で用いられるポリエステルとはポリアルキレンテレ
フタレート、ポリアルキレンナフタレート等の結晶性ポ
リエステルであり特に限定はされないがとりわけポリア
ルキレンテレフタレートが適しており、なかんずくその
繰り返し単位の80モル%以上がエチレンテレフタレー
トからなるものが好ましい。他の共重合成分としてはイ
ソフタル酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシル
ジフェニール、4,4’−ジカルボキシルベンゾフェノ
ン、ビス(4−カルボキシルフェニール)エタン、アジ
ピン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸等のジカル
ボン酸成分、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、シク
ロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の
グリコール成分、p−オキシ安息香酸などのオキシカル
ボン酸成分等を任意に選択使用することができる。この
他共重合成分として少量のアミド結合、ウレタン結合、
エーテル結合、カーボネート結合等を含有する化合物を
含んでいてもよい。
【0013】本発明で使用される球状シリカ微粒子(微
粒子1)として、例えばアルコキシシランを出発原料と
しこれを加水分解及び縮合させて製造するアルコキシ金
属加水分解法やケイ酸ナトリウムの脱アルカリにより製
造されるケイ酸ソーダ法による球状のものが挙げられ
る。微粒子1がアルカリ金属化合物を含有する場合は後
者の方がより好ましい。また、アルカリ金属化合物の含
有量は、脱アルカリの程度を変えることにより制御する
ことが容易であるが、特にこれに限定されない。
【0014】微粒子1の平均粒子径は0.15μm以上
0.45μm以下であり、好ましくは0.15μm以上
0.30μm以下である。平均粒子径が0.15μm未
満では易滑性が非常に劣り、逆に0.45μmをこえる
と磁気テープとして使用される際に擦り傷が多くなるの
で好ましくない。
【0015】モース硬度が6.5以下の不活性粒子(微
粒子2)としては、ポリエステルフィルムが製造される
公知の工程や磁気テープ製造に用いられるバインダーや
有機溶剤、水などに対して安定であれば有機、無機粒子
のいづれも使用できる。具体例としては硫酸カルシウ
ム、合成炭酸カルシウム、天然炭酸カルシウム、合成ゼ
オライトなどの無機粒子や架橋ポリスチレン、シリコー
ン系、ポリメタクリル酸エステル系、フェノール系など
の樹脂微粒子が挙げられる。モース硬度が6.5以下の
粒子の使用は磁気テープの擦り傷発生を防止する。球状
シリカ微粒子はモース硬度が6.5をこえるので微粒子
2としては使用されない。
【0016】微粒子2の平均粒子径は0.20μm以上
0.50μm以下であり、かつ微粒子1より0.05μ
m以上大きい。平均粒子径が0.20μm未満では易滑
性の改善効果がみられず、また0.50μmをこえると
平滑性が損なわれ、磁気テープとして使用したときのド
ロップアウトや擦り傷が多くなるので好ましくない。ま
た、粒子径差が0.05μm未満の場合も磁気テープの
擦り傷が多くなる。
【0017】微粒子1及び2の含有量は易滑性と平滑性
を同時に満足させるという観点から、微粒子1が0.0
5重量%〜0.50重量%、好ましくは0.05重量%
〜0.40重量%、微粒子2が0.01重量%〜0.4
0重量%、好ましくは0.05重量%〜0.30重量%
である。
【0018】微粒子1はアルカリ金属化合物を球状シリ
カ100g当たりアルカリ金属酸化物(M2 O)に換算
して0.002モル〜0.020モル含有していること
が微粒子1のフィルム中での均一分散という観点から望
ましい。
【0019】本発明でいうアルカリ金属化合物とはリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムなどの水酸化
物及び/又は酸化物であって、中でもナトリム又はカリ
ウム化合物が凝集防止の観点から特に好ましい。微粒子
1がアルカリ金属化合物を含有する場合、その含有量は
球状シリカ100gに対して0.004モル以上0.0
20モル以下、好ましくは0.006モルから0.01
6モルである。アルカリ金属化合物の量が0.004モ
ル未満では凝集防止の効果が小さくなる。また、0.0
20モルを越えるとポリエステルの品質特に色調や製膜
時の静電密着性が悪くなり好ましくない上に、それ以上
存在しても粒子分散効果は大きくならない。
【0020】また微粒子2はその粒子径のばらつき度が
40%以下であり、かつ球形度が0.60以上であるこ
とが望ましい。ばらつき度及び球形度は下記式で定義さ
れる。
【0021】
【数3】
【0022】
【数4】
【0023】粒子径のばらつき度が40%をこえるとフ
ィルム上の粗大突起が多くなり磁気テープとした時のド
ロップアウトが増加する。球形度が0.60未満のケー
スでは易滑性に劣り、球状シリカより平均粒子径が大き
いにもかかわらず磁気テープとして使用後に球状シリカ
に起因すると思われる擦り傷が見られる場合がある。
【0024】さらにフィルム中には周期律表第2属の化
合物をMg原子に換算して10ppm〜200ppm、
及びリン化合物をP原子として10ppm〜200pp
m含有し、そのモル比(Mg/P)が0.5〜3.5、
好ましくは1〜2であることが不活性粒子の分散性向上
及びフィルム製膜時の静電密着性について好結果を与え
る。周期律表第2属の化合物としてはマグネシウム、カ
ルシウム、ストロンチウム、亜鉛などの酢酸塩、塩化物
などが挙げられる。
【0025】本発明のフィルム用ポリエステルの製造方
法としては、芳香族ジカルボン酸のジメチルエステルと
グリコールとをエステル交換反応させるいわゆるエステ
ル交換法および芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直
接反応させるいわゆる直接重合法のどちらの製造方法も
適用することができる。また、回分式および連続式のど
ちらの製造法も適用することができる。直接重合で実施
する場合には、ジエチレングリコール(DEG)生成の
抑制剤としてアミン類や第4級アンモニウム塩類等を用
いることは何ら制約を受けない。さらに微粒子1及び/
又は2を高濃度で含有するマスターチップをそれらの粒
子を含有しないチップで希釈し適切な濃度に調整しても
構わない。
【0026】本発明においてその主旨から前記以外の第
3の粒子の添加や前記の範囲をはずれる内部粒子の使用
は好ましくない。本発明の主旨に沿っていれば易滑性や
接着性向上、その他の機能付与のためのコーティング等
の処理は必要により実施できる。更に粒子の分散性を向
上させる目的で他の分散剤を併用してもよいが、その効
果はもはやあまり発現しにくい。
【0027】微粒子1及び2は通常スラリーとしてポリ
エステルの製造工程に添加されるが、スラリーの分散媒
としてはエチレングリコール(EG)が好ましい。該ス
ラリーは、初期縮合反応が終了するまでの任意の段階で
ポリエステル製造過程に添加すればよい。なお初期縮合
反応が終了した時点とは固有粘度が約0.2に達した時
をさし、これ以後では反応系の粘度が高すぎるために添
加成分の混合が不均一になり均質な製品が得られなくな
る。またオリゴマーの解重合が起こり、生産性の低下や
DEG副生量の増大を引き起こすので好ましくない。
【0028】二軸配向ポリエステルフィルムを製造する
方法は特に制限されず、常法に従い行うことができる。
一般的な方法では、原料ポリエステルを溶融し、シート
状に押出成形したポリエステルフィルムを二軸延伸した
後、熱処理する。延伸温度、熱処理温度は特に限定され
ない。
【0029】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例を示す。実
施例中の部は特にことわらないかぎりすべて重量部を意
味する。また、用いた測定法を以下に示す。 (1)微粒子1の平均粒子径 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定器(SA−CP
3)によって得た等価球径分布における積算50%点の
値を用いた。
【0030】(2)微粒子2の平均粒子径およびそのば
らつき度 不活性粒子を走査型電子顕微鏡(日立S−510型)で
観察、写真撮影したものを拡大コピーし、さらにトレー
スを行なってランダムに200個の粒子を黒く塗りつぶ
した。この像を画像解析装置(ニレコ株式会社製ルーゼ
ックス500型)を用いて、水平方向のフエレ径を測定
し、その平均値を平均粒子径とした。また、粒子径のば
らつき度は下式により算出した。
【0031】
【数5】
【0032】(3)微粒子2の球形度 平均粒子径の測定に用いたトレース像より任意に20の
粒子を選び、それぞれの粒子について投影断面積を、
(2)で用いた画像解析装置で測定した。また、それら
の粒子に外接する円の面積を算出することにより下式を
用いて球形度を求めた。
【0033】
【数6】
【0034】(4)微粒子1中のアルカリ金属化合物含
有量 試料0.4gに6規定塩酸20mlを加え、さらに水を加
えて1リットルとし攪拌抽出後、原子吸光光度計で定量
した。
【0035】(5)ポリマーの粗大粒子数 ポリマーの少量を2枚のカバーグラス間にはさんで28
0℃で溶融プレスし、急冷したのち位相差顕微鏡を用い
て観察し、画像解析装置ルーゼックス500(ニレコ株
式会社製)で粒子像内の最大長が1μm以上の粒子数を
カウントした。
【0036】(6)フィルムの表面平滑性(TAR) フィルム表面を小坂研究所社製触針式3次元表面粗さ計
(SE−3AK)を用いて、針の半径2μm、荷重30
mgの条件下、フィルム長手方向にカットオフ値0.25
mmで測定長1mmにわたって測定し、2μmおきに高さ方
向のデータを量子化幅0.00312μmで外部記憶装
置に取り込ませる。このような測定をフィルムの横手方
向についても2μm間隔で連続的に150回、つまりフ
ィルムの横手方向0.3mmの幅にわたって測定する。こ
のときの高さ方向のデータを h(i,j) [i=1〜500,j=1〜150] としたとき、次式の計算をおこなって得られるものをμ
m単位で表しTAR [スリー・ディメンジョナル・アベ
レージ・ラフネス] とした。
【0037】
【数7】
【0038】(7)フィルムの易滑性 ASTM−D−1894−63Tに準じ、23℃、65
%RH、引張速度200m/分の条件で測定し動摩擦係
数(μd)で表示した。
【0039】(8)フィルム表面の粗大突起数 フィルム表面をアルミニウムにて蒸着し、2光束干渉顕
微鏡(光源は波長546nmの単色光)を用いて5mm2
以上の視野を観察する。1次以上の干渉リングの個数を
カウントし、1mm2 当たりの個数に換算して表示した。
【0040】 (9)磁気テープのドロップアウト及び耐擦り傷性評価用塗料−1(磁性塗料) Co−γ−Fe2 3 (BET比表面積30m2/g) 100部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 15部 ウレタン変性飽和ポリエステル樹脂 15部 α−アルミナ(平均粒子径 0.5μm) 3部 カーボンブラック(平均粒子径0.08μm) 1部 トルエン 105部 メチルエチルケトン 105部 シクロヘキサノン 105部 上記原料配合でボールミルにより約12時間混合分散し
た後、これに パルミチン酸 1部 ドデシルステアレート 2部 オレイン酸 2部 を加えて更に30分間混合した。
【0041】次にトリイソシアネート化合物の固形分7
5%酢酸エチル溶液を10部加えて更に1時間混合し磁
性塗料とした。評価用塗料−2(バックコート塗料) カーボンブラック(平均粒子径0.08μm) 50部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 30部 トリイソシアネート 30部 ポリウレタンエラストマー 30部 ニトロセルロース 30部 ステアリン酸アミド 5部 トルエン 120部 メチルエチルケトン 120部 をボールミルで均一に混合し、バックコート塗料とし
た。
【0042】その後、磁性塗料をベースフィルム上に乾
燥後の厚さが3.5μmとなるように塗布し、磁場配向
処理を施した後60℃で乾燥してから100℃でカレン
ダー処理し、更に60℃で72時間キュアを行った。ま
たバックコート塗料をベースフィルム上に乾燥後の厚さ
が1μmとなるように塗布し、60℃で乾燥後100℃
でカレンダー処理し、更に60℃で72時間キュアを行
った。両面に磁性塗料とバックコート塗料を塗布したフ
ィルムを1/2インチ幅にスリットしてビデオテープと
し、市販のVHSデッキを用いて50%グレイレベル信
号を記録した。
【0043】(ドロップアウト数)大倉インダストリー
製ドロップアウトカウンター(IDC−2)を用いて1
0分間再生を行い、1分間当たりの5μ秒のドロップア
ウト数を調べた。 (耐擦り傷性)市販のVHSデッキを用いて10分長の
テープで100パスの速送り−リワインド繰り返し走行
した後の磁性層側の全幅の擦り傷を目視判定した。 ○:0〜2本 △:3〜10本 ×:11本以上
【0044】実施例1 エステル化反応缶を冷却しながらテレフタル酸(TP
A)86.5部、エチレングリコール65部を仕込み攪
拌しながら三酸化アンチモン0.03部(Sb原子とし
て生成ポリエステルに対して217ppm)と酢酸マグ
ネシウム・4水和物を0.088部(Mg原子として生
成ポリマー当たり100ppm)を仕込んで反応缶の温
度が80℃まで冷却されるのを待った。
【0045】一方、予めケイ酸ナトリウムの脱アルカリ
法で製造した、濃度20重量パーセントの平均粒子径
0.30μmの球状シリカ(触媒化成工業(株)製、N
2 Oとして0.008モル含有)のエチレングリコー
ルスラリーを目開き2μmの金属フィルターで濾過処理
を行った。
【0046】80℃に到達後、上記スラリーを生成ポリ
エステルに対して球状シリカが1部となる量だけエステ
ル化反応缶に仕込み、5分後加圧昇温を行いゲージ圧
3.5kg/cm2 、240℃の条件で90分間エステル化
反応を行い常圧に戻した。
【0047】その後トリメチルフォスフェートを0.0
34部(P原子として生成ポリエステルに対して75p
pm)、更に10分後に予め目開き2μmの金属フィル
ターで濾過処理を行った平均粒子径0.40μmの合成
炭酸カルシウム(粒径のばらつき度25%、球形度0.
75)の10%EGスラリーを生成ポリエステルに対し
て炭酸カルシウムが1部となる量だけエステル化反応缶
に仕込み、更に10分後に反応物を重合缶に移送し、そ
の後攪拌しながら昇温減圧をして285℃、0.1mmHg
で3時間重縮合反応を行い固有粘度0.620のポリエ
ステル(A)を得た。得られたポリマー中の粗大粒子数
を表2に示した。
【0048】一方、攪拌装置、分縮器、原料仕込口およ
び生成物取り出し口を設けた2段の完全混合槽よりなる
連続エステル化反応装置を用い、その第1エステル化反
応缶のエステル化反応生成物が存在する系へテレフタル
酸(TPA)に対するEGのモル比率を1.7に調整
し、かつ三酸化アンチモンをアンチモン原子としてTP
A単位当たり250ppmを含むTPAのEGスラリー
を連続的に供給した。
【0049】同時にTPAのEGスラリー供給口とは別
の供給口より、ポリマー(A)と同じ周期律表第2属の
化合物のEG溶液を反応缶内を通過する反応生成物中の
ポリエステル単位ユニット当たりの濃度がポリマー
(A)と同じとなるように連続的に供給し、常圧にて平
均滞留時間4.5時間、温度255℃で反応させた。
【0050】この反応生成物を連続的に系外に取り出し
て、第2エステル化反応缶に供給した。第2エステル化
反応缶内を通過する反応生成物中のポリエステル単位ユ
ニットに対して0.5重量部のEGとトリメチルホスフ
ェートのEG溶液をP原子の濃度がポリマー(A)と同
じとなるようにそれぞれ別個の供給口より連続的に供給
し、常圧にて平均滞留時間3.0時間、温度260℃で
反応させた。
【0051】該エステル化反応生成物を攪拌装置、分縮
器、原料仕込口および生成物取り出し口を設けた3段の
連続重縮合反応装置に連続的に供給して重縮合を行い、
固有粘度0.620のポリエステル(B)を得た。
【0052】次いで、このポリエステル(B)と不活性
粒子を含有するポリエステル(A)を重量比で(B):
(A)=9:1の割合で混合し、290℃で溶融押出し
し、95℃で縦方向に4.0倍、130℃で横方向に
4.0倍延伸した後220℃で熱処理して厚さ14.5
μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた
フィルムの特性を表3に示した。
【0053】更に得られたフィルムに前記の磁性塗料及
びバックコート塗料を塗布し、カレンダー処理、キュア
リング、スリットを行いビデオテープを製造し、その初
期ドロップアウト、耐擦り傷性を調べた。その結果を表
3に示した。
【0054】実施例2〜7および比較例1〜8 実施例1におけるポリエステル(A)に添加する微粒子
1の粒径及び量及び微粒子1に含有されるアルカリ金属
化合物の種類及び量ならびに微粒子2の種類、量、粒子
径のばらつき度及び球形度とポリエステル(A)及び
(B)に添加する周期律表第2属の化合物の種類及び量
及びリン化合物の量を表1,2に示したように変更し
た。得られたポリマー中の粗大粒子数を表2に示した。
【0055】更に実施例1と同様にポリマー(B):ポ
リマー(A)=9:1の割合で混合し、実施例1と同様
にフィルム化及びビデオテープ化を行い、フィルム及び
テープの評価を実施した結果を表3に示した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】実施例及び比較例から明らかなように、
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは易滑性及び平
滑性に優れているのでフィルム生産時のしわの発生もな
く、磁気テープとしたときのドロップアウトや擦り傷が
極めて少ないので高級磁気テープ用途に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 4F 105:16 4F B29L 7:00 4F C08L 67:00 (72)発明者 村重 隆一 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社総合研究所敦賀分室内 (72)発明者 小長谷 重次 福井県敦賀市東洋町10番24号 東洋紡績株 式会社総合研究所敦賀分室内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下記2種類の微粒子を含有し
    てなる二軸配向ポリエステルフィルム。 (a)平均粒子径0.15μm〜0.45μmの球状シ
    リカ微粒子(以下、微粒子1という)0.05重量%〜
    0.50重量%、 (b)平均粒子径0.20μm〜0.50μmのモース
    硬度が6.5以下の不活性粒子(以下、微粒子2とい
    う)0.01重量%〜0.40重量%。 (但し微粒子1の平均粒子径をA、微粒子2の平均粒子
    径をBとしたとき、B−A≧0.05μmである)
  2. 【請求項2】 微粒子1がアルカリ金属化合物を球状シ
    リカ100g当たりアルカリ金属酸化物(M2 O)とし
    て0.004モル〜0.020モル含有していることを
    特徴とする請求項1記載の二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 微粒子2の粒子径のばらつき度が40%
    以下であり、かつ下記式で定義される球形度が0.60
    以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の二軸
    配向ポリエステルフィルム。 【数1】
  4. 【請求項4】 フィルム中に周期律表第2属の化合物を
    Mg原子に換算して10ppm〜200ppm、及びリ
    ン化合物をP原子として10ppm〜200ppm含有
    し、そのモル比(Mg/P)が0.5〜3.5である請
    求項1、2又は3に記載の二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
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