JPH056814U - 薄型インダクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高さ及び実装面積を大きくすることがなく，
基板に自動実装が行えるように構成された端子構造を有
する薄型インダクタを提供すること。 【構成】 引出部３ａを有する導電材料によって構成さ
れる空心コイル３を，一対の分割型閉磁路コア１，２を
組み合わせて収容してなる薄型インダクタにおいて，前
記分割型閉磁路コア１は，一端部に前記引出部３ａを巻
回す為の凸部７ｂを有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，分割型閉磁路コアと導電材によって構成される薄型インダクタの端 子構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来，ＥＥ型コア又はＥＩ型などの分割型閉磁路コアとその中央脚に巻線を施 し，導電材によって造られた空心コイルを組付けて構成する薄型インダクタを基 板に実装するには，空心コイルの導電材料の端部を直接に接続することが行われ ている。 図４は従来のインダクタの一構成例を示す斜視図である。図４において，イン ダクタは，一対の磁気コア５１，５２内にリード端子を外方に突出させて空心コ イルを収容し，リード５３ａを直接引き出し基板に実装していた。 一方，このような構成のインダクタの端部に，基板実装用の端子を有する端子 台を接着等により接合し，その端部に導電材料の端部を巻回したものを基板に実 装すること等によって組み立てられたインダクタがある。この種のインダクタは ，リード端子の引出端部に，基板実装用の端子を有する端子台を接着等により接 合し，その端部に導電材料の端部を巻回したものを基板に実装したものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら，このような構成のインダクタを基板に実装するには，手作業が 主であった。また，リード端部５３ａだけでは，基板とインダクタ−との保持が 困難なために，接着等を必要としていた。そのため，このように導電材の端部を 直接基板に接続には，自動化することが困難であった。 一方，後者の実装端子を有するインダクタは，高さあるいは実装面積が大きく なり，薄型インダクタには，不可欠な高さ及び実装面積の制約がクリヤーできな い，部品点数が多くなるといった問題があった。 そこで，本考案の技術的課題は，高さ及び実装面積を大きくすることがなく， 基板に自動実装が行えるように構成された端子構造を有する薄型インダクタを提 供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば，引出部を有する導電材料によって構成される空心コイルを， 分割型閉磁路コアを組み合わせて収容してなる薄型インダクタにおいて，前記一 対の分割型閉磁路コアの一方は，一端部に前記引出部を巻回す為の凸部を有する ことを特徴とする薄型インダクタが得られる。

【０００５】

【作用】

本考案の薄型インダクタにおいては，分割型閉磁路コアの一方に，一端部に凸 部を形成し，導電材料によって構成される空心コイルの引出部をこの分割型閉磁 路コアの凸部に巻回するとともに，他方の分割型閉磁路コアとともに組み合わせ て空心コイルを収容して形成されている。従って，この凸部によって容易に基板 へ実装することができる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の実施例に係る薄型インダクタの全体像を示す斜視図，図２は図 １のインダクタの分解組立斜視図，図３は図２に示す各部品から図１のインダク タの組立を説明するための図である。 図１において，本考案の実施例に係る薄型インダクタは，分割型閉磁路コアで ある一対の磁気コア１，２の一端に絡げ部８，８を形成してなる。 図２において，この磁気コア１はフェライト焼結板からなり，中央部に周辺部 ４より窪んだ収容孔５と，この収容孔５内で底部から突出している周辺部４に対 して同等の高さの平面６ａを有する芯部６とを備えている。 収容孔５は，リング状の溝５ａと，この溝５ａからのリング直径よりも狭く， 外方に互いに逆方向に延出した延出部５ｂ及び５ｃと，この延出部５ｃから周辺 部４側に段をなす基部７ａと，この基部７ａから側部面まで並行に延出した一対 の凸部７ｂとを有する。また，磁気コア２は，基部７ａ及び凸部７ｂを有しない 他は，磁気コア１と同様な構成を有する。 空心コイル３は，導電材料からなる導線３ｂを略同心円状に巻回し，導線３ｂ の両端から引出部３ａを一側に並行になるように延在させて形成されている。 図３において，磁気コア１に空心コイル３を組込んで，凸部７ｂ，７ｂに空心 コイル３の引出部３ａ，３ａを絡げて絡げ部８，８を形成し，磁気コア２で蓋を し，互いの周辺部４及び芯部６同志を接合して，更に，リード絡げ部８に半田メ ッキ等を施す事で，基板実装用端子を形成して，図１のように薄型インダクタが 形成される。このように，端子位置が定まるとともに，端子にメッキを施すこと で，自動実装対応となり，接着を必要としないで基板との接合も可能となる。 尚，磁気コア１の凸部７ｂの角部に面取りを施すと，引出部３ａの凸部７ｂへ の絡げが更に容易となる。また，凸部７ｂ，７ｂは引出部３ａ，３ａを予め半田 メッキを施しても良い。

【０００７】

【考案の効果】

以上，述べたように，本考案によれば，部品点数が少なく，薄さ実装面積の小 さい自動実装可能な薄型インダクターの提供が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る薄型インダクタの全体像
を示す斜視図である。

【図２】図１のインダクタの分解組立斜視図である。

【図３】図２に示す各部品から図１のインダクタの組立
を説明するための図である。

【図４】従来の実装型インダクタの構成を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ 磁気コア ２ 磁気コア ３ 空心コイル ３ａ 引出部 ３ｂ 導線 ４ 周辺部 ５ 収容孔 ５ａ 溝 ５ｂ 延出部 ５ｃ 延出部 ６ 芯部 ６ａ 平面 ７ａ 基部 ７ｂ 凸部 ８ 絡げ部 ５１ 磁気コア ５２ 磁気コア ５３ａ リード

フロントページの続き (72)考案者 遠藤 久仁 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 引出部を有する導電材料によって構成さ
   れる空心コイルを，分割型閉磁路コアに組み合わせて収
   容してなる薄型インダクタにおいて， 前記一対の分割型閉磁路コアの一方は，一端部に前記引
   出部を巻回す為の凸部を有することを特徴とする薄型イ
   ンダクタ。