JPH0567843U - 油圧緩衝器のばね荷重調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、ハンドルに起因する振動及び振
動音を防止すること。 【構成】 シリンダＡの外周にカムリング８を回転方向
及び上下方向移動自在に設け、又シリンダＡの外周には
カムリング８のカム面９と摺接するストッパ７を設け、
更にシリンダＡの外周に懸架ばね１０を支持するハウジ
ングＤを設け、このハウジングＤ内にカムリング８と結
合したウォームホイル１と当該ウォームホイール１を駆
動するウォーム２とを設けた油圧緩衝器において、前記
ウォーム２の軸方向両端部とハウジングＤ内周との間に
振動防止用弾性体６を介在させたことを特徴とするとす
ること。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は車両用油圧緩衝器において、懸架ばねの初期荷重を調整するばね荷 重調整装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種従来の油圧緩衝器は、図４及び図５に示すように、シリンダＡの外周に ガイドチューブＢを設け、該ガイドチューブＢの外周にカムリング８を回転及び 上下移動自在に配設させ、また、ガイドチューブＢの外周にストッパ７を設けて いる。

【０００３】 カムリング８は、ウォームホイール１と結合し、ウォームホイル１は、ウォー ム２と噛合している。

【０００４】 従って、ウォーム２を回転させるとウォームホイール１とカムリング８とがガ イドチューブＢの外周において円周方向に回転し、カムリング８のカム面９がス トッパ７に摺接し、カム面９の高さに応じてカムリング８が上下動する。

【０００５】 このため、カムリング８と連動するハウジングＤが上下動し、ハウジングＤで 支持されている懸架ばね１０のイニシャル、即ち、初期荷重が調整される。

【０００６】 ウォーム２のウォーム軸３の両端は、ハウジングＤと一体なケース４に設けた 軸穴２ヵ所で保持し、両者は、スキマバメ嵌合とされている。

【０００７】 ハンドル５は、前記ウォーム軸３に一体に取り付けられ、ハンドル５からウォ ーム２へ伝わった回転力によりウォームホイール１を回転させている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】 しかし、前記従来の技術では、ウォーム軸３とケース４間に加工上どうしても クリアランス分のガタがあるため、ハンドル５が振動するとウォーム２とウォー ム軸３とハンドル５とが一体となって振動し、振動音が発生するという問題点が ある。

【０００９】 そこで、本考案は、上記従来の技術の問題点に鑑み案出されたもので、ハンド ルに起因する振動及び振動音を防止することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の構成は、シリンダの外周にカムリング を回転方向及び上下方向移動自在に設け、又シリンダの外周にはカムリングのカ ム面と摺接するストッパを設け、更にシリンダの外周に懸架ばねを支持するハウ ジングを設け、このハウジング内にカムリングと結合したウォームホイルと当該 ウォームホイールを駆動するウォームとを設けた油圧緩衝器において、前記ウォ ームの軸方向両端部とハウジング内周との間に振動防止用弾性体を介在させたこ とを特徴とするものである。

【００１１】

【作用】

ウォームとケース間に介在させた弾性体の外周部は、ケースの内面に張り代を 持って当接し、嵌合部の径方向のガタが防止できる。

【００１２】

【実施例】

実施例について図１から図３を参照して説明する。

【００１３】 なお、符号の一部は、従来の技術で使用した符号と共通の符号を使用し、基本 構造は同じである。

【００１４】 油圧緩衝器は、車体側と車軸側に取り付けてあり、ウォーム軸３に取り付けた ハンドル５の回転操作でウォーム２を回転し、同時にウォームホィール１を回動 させ、該ウォームホィール１に連結されたカムリング８のカム面９はストッパ７ に当接しながら回動して懸架ばね１０の初期荷重を調整可能に構成されている。

【００１５】 前記ウォーム軸３の両端は、ケース４の軸穴４１に回転可能に嵌合され、ウォ ーム２の軸方向両端部とケース４の内周間には、径又は軸方向に張り代を有する 弾性体６が介在されている。

【００１６】 この弾性体６は、可撓性のゴム類又は樹脂で形成され、該弾性体６はウォーム ２の両端部及びウォーム軸３の外径に一体的に締代を持って内径ガイドされ、該 弾性体６の外周部は、ケース４の内面に張り代を持って当接し、その張力は、ウ ォーム２自体の軸方向及び径方向のガタを防止している。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上述の通り構成されているので、弾性体の外周部は、ケースの内面に 張り代を持って当接し、その張力はウォーム２自体の軸方向及び径方向のガタを 防止しているため、ハンドルに起因する振動及び振動音の発生が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のシートダンパの一部切欠正面図であ
る。

【図２】本考案のシートダンパの右側面図である。

【図３】ハンドルを取り外したときの図２の拡大図であ
る。

【図４】従来のシートダンパの一部切欠正面図である。

【図５】従来のシートダンパの右側面図である。

【符号の説明】

１ ウォームホィール ２ ウォーム ３ ウォーム軸 ４ ケース ５ ハンドル ６ 弾性体 ７ ストッパ ８ カムリング ９ カム面 １０ 懸架ばね Ａ シリンダ Ｄ ハウジング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シリンダの外周にカムリングを回転方向
   及び上下方向移動自在に設け、又シリンダの外周にはカ
   ムリングのカム面と摺接するストッパを設け、更にシリ
   ンダの外周に懸架ばねを支持するハウジングを設け、こ
   のハウジング内にカムリングと結合したウォームホイー
   ルと当該ウォームホイールを駆動するウォームとを設け
   た油圧緩衝器において、前記ウォームの軸方向両端部と
   ハウジング内周との間に振動防止用弾性体を介在させた
   ことを特徴とする油圧緩衝器のばね荷重調整装置。