JPH0559977A - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置

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JPH0559977A
JPH0559977A JP22181691A JP22181691A JPH0559977A JP H0559977 A JPH0559977 A JP H0559977A JP 22181691 A JP22181691 A JP 22181691A JP 22181691 A JP22181691 A JP 22181691A JP H0559977 A JPH0559977 A JP H0559977A
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義彦 兵道
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隆晟 伊藤
Akinori Osanai
昭憲 長内
Toru Kidokoro
徹 木所
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は燃料タンクとエンジンの吸気管とを直
接連通する連通路を有する蒸発燃料処理装置に関し、ベ
ーパ中のガソリン蒸気量と空気量との配分が変化した場
合でも燃料噴射量を正確に補正し、あらゆる運転状態に
おいてもエンジンの空燃比を最適に制御することを目的
とする。 【構成】燃料温度Tとタンク空間容積Va1リットル当
たりの積算ガソリン蒸気発生量Qtとの関係を実験にて
求めたマップより、前回と今回のルーチン実行時の燃料
温度の差によって発生するガソリン蒸気発生量Qgvを
求め、今回ルーチン時の単位時間当たりのガソリン蒸気
発生量Qgを求める(ステップ124)。別に求めたベ
ーパ発生量Qtとガソリン蒸気発生量Qgとの差により
ベーパ中の空気発生量Qaを求め(ステップ125)、
夫々について換算した燃料噴射量換算値Tg,Taの差
より今回ルーチン時の噴射量補正値ΔTpを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の蒸発燃料処理
装置に係り、特に燃料タンクと内燃機関(エンジン)の
吸気管とを直接連通する連通路を有し、蒸発燃料を燃焼
室に搬送して燃焼させる蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の燃料タンクからエンジンの
吸気管に直接連通する連通路としてパージ通路を設け、
燃料タンク内で発生した蒸発燃料(ベーパ)を直接吸気
管に送り、このベーパを燃焼室にて燃焼させる蒸発燃料
処理装置がある。更に、ベーパ発生量の検出手段と、検
出されたベーパ発生量に基づいて燃料噴射弁による本来
の燃料噴射量を減少せしめる減算手段とを有する蒸発燃
料処理装置が知られている(例えば、特開昭 62-135625
号公報)。この公報に開示された蒸発燃料処理装置で
は、燃料タンクからのベーパ発生量と、エンジンの冷却
水温度、吸入空気温度、及び燃料温度との相関関係に着
目して、冷却水温度、吸入空気温度、又は燃料温度から
ベーパ発生量を検出し、このベーパ発生量から、エンジ
ン始動時における本来の燃料噴射量を減少補正する始動
時補正係数を算出する。特にエンジン始動時においては
ベーパが吸気管内に充満して空燃比が著しくリッチ側と
なっており、エンジンの始動性が悪化した状態である。
上記開示された処理装置では、上記始動時補正係数によ
りエンジン始動時の燃料噴射量を最適に制御するように
構成されているため、エンジン始動時の空燃比を最適に
制御することができ、エンジン始動性の向上を図ること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の蒸発燃
料処理装置では、冷却水温度、吸入空気温度、又は燃料
温度から検出されるベーパ発生量から単純に燃料噴射量
を減少補正する始動時補正係数を算出している。一般
に、燃料タンクから発生するベーパはガソリンから発生
する純粋なガソリン蒸気と、タンク内に吸入された空気
との混合体で構成されている。このベーパのうちのガソ
リン蒸気は吸気管における空燃比をリッチ側とするもの
の、ベーパ中の空気は空燃比をリーン側とする作用をす
る。従ってベーパ中の空気の増減は、ベーパ発生量に基
づいて燃料噴射弁の本来の燃料噴射量を減少せしめる減
少補正にとって反対の作用をするものである。即ち、ベ
ーパ中の空気は燃料噴射量を逆に増加補正させる方向に
作用する。従って、ベーパ中の空気量を考慮していない
従来の蒸発燃料処理装置における始動時補正係数は不正
確である。
【0004】また、上記例の蒸発燃料処理装置は、上述
の如くエンジン始動時の燃料噴射量の補正を主体として
おり、エンジンの通常運転時の上記諸温度の変化や、通
常運転時のベーパ発生量を増減させる要因の1つである
燃料タンク内の空間量を考慮していないため、エンジン
の通常運転時においては正確な燃料噴射量の補正を行う
ことができない。
【0005】そこで本発明は上記課題に鑑みなされたも
ので、ベーパ中のガソリン蒸気量と空気量を算出する手
段を設けることにより、ベーパ発生量に対して燃料噴射
量を正確に補正し、エンジンのあらゆる運転状態におい
てもエンジンの空燃比を最適に制御しうる内燃機関の蒸
発燃料処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は上記目的を達成す
る本発明の原理構成図を示す。同図に示すように本発明
は、燃料タンク11と内燃機関12の吸気管13とを直
接連通する連通路14を有し、前記燃料タンク11から
蒸発する蒸発燃料の蒸発量を検出する燃料蒸発量検出手
段15と、前記燃料蒸発量検出手段15によって検出さ
れた燃料蒸発量に基づいて、燃料噴射弁16からの燃料
噴射量を補正する燃料補正量演算手段17とを有する内
燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記燃料タンク1
1から蒸発する蒸発燃料のうちの純粋なガソリン蒸気量
を検出するガソリン蒸気量検出手段18と、前記燃料蒸
発量検出手段15によって検出された燃料蒸発量と、前
記ガソリン蒸気量検出手段18によって検出されたガソ
リン蒸気量とから、前記蒸発燃料のうちの空気量を算出
する空気量演算手段19とを設けてなり、前記燃料補正
量演算手段17は、前記蒸発燃料のうちの前記ガソリン
蒸気量と前記空気量との配分により前記燃料噴射弁16
からの燃料噴射量を補正する構成である。
【0007】
【作用】本発明では、ガソリン蒸気量検出手段18と空
気量演算手段19とを設け、燃料タンク11から発生す
る蒸発燃料のうちのガソリン蒸気量と空気量とを夫々得
る。そして、蒸発燃料のうちのガソリン蒸気量と空気量
との配分が理論空燃比よりリッチ側となった場合には、
燃料補正演算手段17が燃料噴射弁16からの燃料噴射
量を減量させ、また反対に蒸発燃料のうちのガソリン蒸
気量と空気量との配分が理論空燃比よりリーン側となっ
た場合には、燃料噴射弁16からの燃料噴射量を増量さ
せる。従って、内燃機関の運転状態において蒸発燃料の
うちのガソリン蒸気量と空気量との配分が変化しても、
これに対応させて燃料噴射弁16からの燃料噴射量を正
確に補正することができる。
【0008】
【実施例】図2は本発明の一実施例のシステム構成図を
示す。本実施例は図1に示す内燃機関12として4気筒
4サイクル火花点火式内燃機関(エンジン)に適用した
例で、後述するマイクロコンピュータ21とエンジン制
御コンピュータ(ECU)22によって制御される。
【0009】図2において、23は燃料タンク(前記燃
料タンク11に相当する)であり、燃料タンク23内に
は、燃料温度を測定する燃料温度センサ24、及び燃料
タンク23内における燃料の残量を測定する燃料残量セ
ンサ25が取り付けられている。燃料温度センサ24、
及び燃料残量センサ25からの信号はマイクロコンピュ
ータ21に夫々出力されている。
【0010】41はエンジン40の吸気管(前記吸気管
13に相当)であり、燃焼室40aの反対側端部には図
示されていないエアクリーナが設けられている。吸気管
41には、エアクリーナが設けられている上流側より、
エアフローメータ42、スロットルバルブ43、サージ
タンク44、燃料噴射弁45が設けられている。エアフ
ローメータ42は吸気管41への吸入空気量を検出し、
この検出信号をマイクロコンピュータ21に出力してい
る。燃料噴射弁45と燃料タンク23との間には燃料循
環ライン47が設けられており、燃料循環ポンプ46に
より燃料タンク23の燃料が常に循環している。燃料噴
射弁45は、ECU22からの噴射命令により命令され
た時間のみ吸気管41内に一定量の燃料噴射を行う。従
って、燃料噴射弁45において燃料噴射が行われている
時間が、そのまま燃料噴射量に対応する。
【0011】燃料タンク23からの蒸発燃料(ベーパ)
ライン26は、タンク内圧制御弁27を通ってキャニス
タ30に通ずるキャニスタライン26bと、燃料タンク
23からバキューム・スイッチング・バルブ(VSV)
と称される電磁弁31を介してエンジン40(前記内燃
機関12に相当)に通ずるダイレクトライン26a(前
記連通路14に相当)に分かれる。
【0012】キャニスタ30内には活性炭等の吸着剤が
充填されており、その下部には大気導入口30aが設け
られている。キャニスタ30からは、もう1つの電磁弁
32を介してエンジン40に連通しているパージライン
33が設けられている。タンク内圧制御弁27は、開放
圧を大気圧より高く設定することにより、エンジン運転
時に燃料タンク23からのベーパがキャニスタ30側に
流れることを防止している。また、電磁弁31は、後述
するように、マイクロコンピュータ21からの制御信号
により弁開度が調整され、燃料タンク23から吸気管4
1に到るベーパの流量を調整する。
【0013】また、燃料タンク23からのベーパが搬送
される上記ダイレクトライン26aと、パージライン3
3は、本実施例においてはサージタンク44に接続され
ているが、接続部位は吸気管41上のいずれの部位であ
ってもよい。
【0014】エンジン停止中に燃料タンク23内から発
生したベーパは、周知の如く、キャニスタライン26b
を通ってキャニスタ30内の活性炭に吸着されて大気へ
の放出が防止される。そして、エンジン始動直後のアイ
ドル運転時において、サージタンク44内の負圧を利用
してキャニスタ30の大気導入口30aから空気を導入
し(電磁弁32は開の状態とされている)、これによっ
て活性炭に吸着されている燃料が離脱される。そして、
この燃料がパージライン33を通って吸気管41に吸入
され、燃焼室40a内で燃焼される。
【0015】また、エンジン40の連続運転中において
は、燃料が高温となる燃料噴射弁45を通って上記燃料
循環ライン47を循環することにより、燃料の温度が上
昇する。この燃料温度の上昇に伴って発生するベーパ
は、電磁弁31が適当に開くことによりサージタンク4
4内の負圧を利用して、ダイレクトライン26aを介し
て吸気管41に吸入され上記の如く燃焼される。
【0016】上記のような構成の各部の動作を制御する
マイクロコンピュータ21は図3に示す如きハードウェ
ア構成とされている。同図中、図2と同一構成部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。
【0017】図3において、マイクロコンピュータ21
は中央処理装置(CPU)50、処理プログラムを格納
したリード・オンリ・メモリ(ROM)51、作業領域
として使用されるランダム・アクセス・メモリ(RA
M)52、エンジン停止後もデータを保持するバックア
ップRAM53、入力インターフェース回路54、マル
チプレクサ付A/Dコンバータ56、及び出力インター
フェース回路55などから構成されており、それらはバ
ス57を介して相互に接続されている。
【0018】A/Dコンバータ56は燃料温度センサ2
4からの燃料温度検出信号、燃料残量センサ25からの
燃料残量検出信号、エアフローメータ42からの吸入空
気量検出信号等を入力インターフェース回路54を通し
て順次切り換えて周期的に取り込み、それをアナログ/
ディジタル変換してバス57へ順次送出する。出力イン
ターフェース回路55は、CPU50にて処理された信
号がバス57を介して入力され、電磁弁31及びECU
22へ送出してそれらを制御する。ECU22は入力さ
れた信号に基づき燃料噴射弁45の燃料噴射時間、及び
電磁弁32を制御する。電磁弁32はエンジン始動後の
アイドル状態において、エンジン40の吸入空気量にほ
ぼ比例した弁開度の制御が行われる。燃料噴射弁45の
燃料噴射時間の制御については後で詳述する。
【0019】図4は上記構成のマイクロコンピュータ2
1における処理内容の構成を示すブロック図である。
【0020】マイクロコンピュータ21による処理内容
の構成は、電磁弁流量演算装置60(前記燃料蒸発量検
出手段15に相当)と、電磁弁駆動回路70と、燃料補
正量演算装置80(前記ガソリン蒸気量検出手段18、
空気量演算手段19、及び燃料補正量演算手段17に相
当)とからなる。電磁弁流量演算装置60により、ベー
パ発生量が推定されると共に、このベーパ発生量に対応
した電磁弁31の開度が決定される。決定された弁開度
は電磁弁駆動回路70に伝えられ、電磁弁31における
流量が、発生したベーパが過不足無く流れる目標流量と
なるように電磁弁31が開く。一方、燃料補正量演算装
置80は、後で詳述するように、電磁弁31における流
量から、ベーパによる吸気管41に吸入される余分な燃
料量を演算し、ECU22で計算された燃料噴射弁45
による本来の燃料噴射時間の補正を行う。
【0021】上記構成のマイクロコンピュータ21内の
CPU50はROM51内に格納されたプログラムに従
い、前記した燃料蒸発量検出手段15、ガソリン蒸気量
検出手段18、空気量演算手段19、及び燃料補正量演
算手段17を実現する。
【0022】先ず、燃料蒸発量検出手段15を実現す
る、電磁弁31の目標流量を演算する処理内容について
図5に示すフローチャートをもとに説明する。目標流量
は燃料タンク23内の温度上昇に伴うガソリン蒸気を含
むベーパの発生量を推定し、この発生量を目標流量とす
る。このようにすることにより、燃料タンク23より発
生するベーパをすべてエンジン40に吸入させることが
でき、また反対に吸気管41の負圧により新たなベーパ
が燃料タンク23から発生してしまうことも防止でき
る。
【0023】図5は燃料蒸発量検出手段15を実現する
電磁弁流量演算ルーチンのフローチャートを示す。同図
に示すルーチン100が周期Δtc秒毎に割り込み起動
されると、先ず最初に今回の燃料温度Tnを、燃料温度
センサ24からの信号が処理されて保持されているRA
M52から読み込む(ステップ101)。次に、ROM
51に予め記憶されている図9に示すベーパ発生量のマ
ップ200から、ステップ101で読み込まれた燃料温
度Tnの時のベーパ発生量TQnを補間により算出する
(ステップ102)。このマップ200は、燃料温度T
と、後述する燃料タンク23の空間容積Vaの1リット
ル当たりの燃料温度−20℃から燃料温度T℃までの積算
ベーパ発生量TQとの関係を実験にて求めたものであ
る。従って、ベーパ発生量TQnの単位は(リットル/
リットル)となる。
【0024】次に、前回のルーチン実行時の燃料温度T
0 から今回の燃料温度Tnに燃料温度が上昇した時に発
生するベーパ発生量QLを求める。このベーパ発生量Q
Lは、前回のルーチン時に記憶された前回のベーパ発生
量TQ0 と、今回のベーパ発生量TQnとの差、即ち、
QL=TQn−TQ0 によって計算することができる
(ステップ103)。
【0025】次に、燃料残量センサ25より得られる燃
料残量Vsをタンク容量Vtから差し引くことにより、
今回のタンク空間容積Vaを算出する(図2参照、ステ
ップ104)。ステップ103で得られたベーパ発生量
QLは、燃料温度がT0 からTnに上昇した時のタンク
空間容積Va1リットル当たりのベーパ発生量である。
従って、QL×Va/Δtcにより、今回のルーチン実
行時における、単位時間(1sec )当たりの目標流量Q
t(リットル/sec )を得ることができる(ステップ1
05)。
【0026】次に、次回のルーチン実行時のために、今
回の燃料温度Tn時のベーパ発生量TQnをTQ0 に置
き換える(ステップ106)。そして、新しいTQ0
ステップ105で得られた目標流量Qtとを新たにRA
M52に記憶して(ステップ107)、このルーチン1
00を終了する(ステップ108)。
【0027】尚、ステップ102で参照するマップ20
0には、上記の如く、燃料温度Tと、タンク空間容積V
a1リットル当たりの燃料温度−20℃から燃料温度T℃
までの積算ベーパ発生量TQとの関係が格納されている
が、この代わりに次式(1)により計算してもよい。
【0028】
【数1】
【0029】但し、 R :ガス定数 Pa :燃料タンクの圧力(≒大気圧) Pg(T):燃料温度T(°K)の時のガソリン蒸気圧 ガソリン蒸気圧は次式(2)による近似式により求め
る。
【0030】
【数2】
【0031】但し、 Tb:沸点(55℃) Tc:燃料温度(℃) 図6は電磁弁31の開度を決定するルーチンを示す。こ
のルーチン110は、上記ルーチン100と同様に図4
で示す電磁弁流量演算装置60内でΔtd秒毎に実行さ
れる。先ず最初に吸入空気量Qsn(リットル/rev )
を、エアフローメータ42からの信号が処理されて保持
されているRAM52から読み込む(ステップ11
1)。次に、予め吸入空気量Qsを変数として電磁弁3
1を全開したときの電磁弁31における流量Q(最大流
量)を記憶してある、図10に示すマップ210によ
り、ステップ111で読み込んだ吸入空気量Qsnに対
する電磁弁31の最大流量Qnを求める(ステップ11
2)。本来、精度を良くするために、電磁弁31の上下
流の圧力差を変数とすべきであるが、エアフローメータ
42から得られる吸入空気量で吸気管41内の圧力を代
表させ、燃料タンク23側は大気圧に近い値であること
から、吸入空気量を変数として代用し、電磁弁31の最
大流量を求めても実用上問題ない。従って、本実施例に
おいては図10に示すマップ210を使用する。
【0032】次に、ステップ112で得られた最大流量
Qnと、上記ルーチン100で得られた目標流量Qtと
の比により電磁弁31の弁開度αを決定し(ステップ1
13)、このルーチン110を終了する(ステップ11
4)。そして、この開度αを図4に示す電磁弁駆動回路
70に出力し、電磁弁31の弁開度を所望開度αとして
いる。この弁開度αは実際にはパルス信号のパルス幅で
制御されるものである。即ち、パルス信号により開閉を
繰り返す電磁弁31の開の時間(パルス幅に対応する)
を増減させることにより弁開度を変化させている。この
ようにすることにより電磁弁31の弁開度に対応する流
量の精度が高められる。
【0033】次に、前記ガソリン蒸気量検出手段18、
空気量演算手段19、及び燃料補正量演算手段17夫々
を実現する、前記燃料補正量演算装置80における燃料
補正量の推定ロジックについて図7に示すフローチャー
トをもとに説明する。
【0034】燃料補正の考え方は、燃料タンク23から
のベーパ中に含まれる純粋なガソリン蒸気の量と空気の
量を夫々推定し、これらの割合、即ち混合比が理論空燃
比よりもリッチ側である場合には燃料噴射量を減量し、
反対に理論空燃比よりもリーン側である場合には燃料噴
射量を増量するというものである。
【0035】図7は燃料補正量演算装置80内にて実行
される燃料補正量演算ルーチンのフローチャートを示
す。ルーチン120は上記ルーチン100と同じ周期Δ
tc秒にて処理される。先ず最初に今回の燃料温度Tn
をルーチン100と同様にRAM52から読み込む(ス
テップ121)。次に、ROM51に予め記憶されてい
る図11に示すガソリン蒸気発生量のマップ220から
ステップ121で読み込まれた燃料温度Tnの時のガソ
リン蒸気発生量Qtnを補間により算出する(ステップ
122)。このマップ220は、燃料温度Tと、上記タ
ンク空間容積Va1リットル当たりの燃料温度−20℃か
ら燃料温度T℃までの積算ガソリン蒸気発生量Qtとの
関係を実験にて求めたものである。
【0036】次に、前回のルーチン実行時の燃料温度T
0 から今回の燃料温度Tnに燃料温度が上昇した時に発
生するガソリン蒸気発生量Qgvを求める。このガソリ
ン蒸気発生量Qgvは、ルーチン100と同様、前回の
ルーチン実行時に記憶された前回のガソリン蒸気発生量
Qt0 と、今回のガソリン蒸気発生量Qtnとの差、即
ち、Qgv=Qtn−Qt0 によって計算することがで
きる(ステップ123)。
【0037】ステップ123で得られたガソリン蒸気発
生量Qgvは、燃料温度がT0 からTnに上昇した時の
タンク空間容積Va1リットル当たりのガソリン蒸気発
生量である。従って、Qgv×Va/Δtcにより、今
回のルーチン実行時における、単位時間(1sec )当た
りのガソリン蒸気発生量Qg(リットル/sec )を得る
ことができる(ステップ124)。以上のように、ここ
までのステップにおいて、上記ルーチン100と同様の
方法により発生するベーパ中のガソリン蒸気発生量Qg
を得ることができ、前記ガソリン蒸気量検出手段18が
実現される。
【0038】次に、ルーチン100で得られた単位時間
当たりのベーパ発生量Qtから上記ガソリン蒸気発生量
Qgを減算することにより、ベーパ中の単位時間当たり
の空気発生量Qa(リットル/sec )を得る(ステップ
125)。よってこのステップ125により前記空気量
演算手段19が実現される。次に、ガソリン蒸気発生量
Qg、及び空気発生量Qa夫々に係数Kg,Kpを乗算
することにより、燃料噴射量換算値Tg,Taを得る
(ステップ126)。係数Kgは、単位がリットルで表
されているガソリン蒸気の量を、このガソリン量に対応
する実質的な燃料噴射量(燃料噴射時間)に換算する換
算定数であり、係数Kpは、発生した空気量に対して理
論空燃比とする燃料噴射量(燃料噴射時間)に換算する
換算定数である。
【0039】次に、燃料噴射量換算値Taから同値Tg
を減算して噴射量(噴射時間)補正値ΔTpを算出する
(ステップ127)。ここで、Ta>Tgの関係、即ち
ΔTpが正となる場合は、ベーパ発生量Qt中のガソリ
ン蒸気と空気との混合比が理論空燃比よりもリーン側で
あることを示し、反対に、Ta<Tgの関係、即ちΔT
pが負となる場合は、ベーパ発生量Qt中のガソリン蒸
気と空気との混合比が理論空燃比よりもリッチ側である
ことを示している。Ta=Tgの場合にはベーパが丁度
理論空燃比となっている状態であり、ΔTp=0とな
る。
【0040】このように、上記ステップ126,127
により噴射量(噴射時間)補正値ΔTpを求めることが
でき、前記燃料補正量演算手段17が実現される。
【0041】次に、次回のルーチン実行時のために、今
回の燃料温度Tn時のガソリン蒸気発生量QtnをQt
0 に置き換える(ステップ128)。そして、新しいQ
0 とステップ127で得られた噴射量補正値ΔTpと
を新たにRAM52に記憶して(ステップ129)、こ
のルーチン120を終了する(ステップ130)。
【0042】このように、燃料補正量演算ルーチン12
0によれば、ベーパ発生量Qtと、ガソリン蒸気発生量
Qgから空気発生量Qaを算出し、ベーパ中のガソリン
蒸気と空気の混合比を理論空燃比に補正する噴射量補正
値ΔTpを求めることができる。
【0043】尚、ステップ122のマップ220には、
上記の如く、燃料温度Tと、上記タンク空間容積Va1
リットル当たりの燃料温度−20℃から燃料温度T℃まで
の積算ガソリン蒸気発生量Qtとの関係が格納されてい
るが、この代わりに次式(3)により計算してもよい。
【0044】
【数3】
【0045】但し、 Pa :燃料タンクの圧力(≒大気圧) Pg(Tn):燃料温度Tn(°K)の時のガソリン蒸
気圧 QL :式(1)で得られる燃料温度Tn〜T0
のタンク空間容積Va1リットル当たりの積算ベーパ発
生量 上記ステップ127で得られた噴射量補正値ΔTpはエ
ンジン制御コンピュータ(ECU)22に送られる。図
8はECU22内にて処理される噴射量演算ルーチン1
40のフローチャートを示す。
【0046】図8において、上記エアフローメータ42
から得られる吸入空気量Qsに上記燃料補正量演算ルー
チン120のステップ126で用いた換算係数Kpを乗
算することにより、燃料噴射弁45による基本噴射量T
pを算出する(ステップ141)。この基本噴射量Tp
は、吸入管41にベーパの吸入が無い場合に、吸入空気
量Qsに対して理論空燃比とするための燃料噴射量であ
る。
【0047】そして、上記ステップ141で求められた
基本噴射量Tpに、上記ルーチン120で得られた噴射
量補正値ΔTpを加えることにより、基本噴射量Tpを
補正して燃料噴射弁45から実際に噴射される燃料噴射
量Tp′を得(ステップ142)、このルーチン140
を終了する(ステップ143)。
【0048】そして、燃料噴射量Tp′のパルス幅を有
するパルス信号(駆動信号)を燃料噴射弁45に供給す
る構成としているため、実際の燃料噴射量(燃料噴射時
間)Tp′は、ベーパが理論空燃比よりもリーン側(Δ
Tpが正)の時は基本噴射量(基本噴射時間)Tpを増
量し、リッチ側(ΔTpが負)の時は基本噴射量(基本
噴射時間)Tpを減量するように最適状態に制御され
る。
【0049】このように、本実施例によれば、燃料補正
量演算ルーチン120によって、ガソリン蒸気量検出手
段18、空気量演算手段19、燃料補正量演算手段17
が実現され、ベーパ中のガソリン蒸気と空気の混合比を
理論空燃比に補正する噴射量補正値ΔTpを得ることが
できる。従って、燃料タンク23からベーパを直接吸気
管41に吸入させこれを燃焼させる構成において、燃料
タンク23から発生するベーパ中のガソリン蒸気量と空
気量との配分が変化しても、上記噴射量補正値ΔTpに
より燃料噴射弁による燃料噴射量が適当に増減され、よ
って、エンジンのあらゆる運転状態においてもエンジン
の空燃比を最適に制御することができる。
【0050】また、エンジン通常運転中の高温のガソリ
ン蒸気は、ガソリン中の高沸点成分を多く含み、キャニ
スタ30の劣化原因になっていた。しかし本実施例のよ
うに、最適な空燃比制御を行うことでエンジン通常運転
中はベーパをキャニスタ30に通さなくすることによ
り、キャニスタ30の劣化防止を図ることができる。
【0051】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、燃料タンク23からのダイレクトライン26
a上に単に流量センサを設けてベーパ発生量を直接検出
し、ガソリン蒸気発生量は上記実施例の如く燃料温度か
ら実験的に求めて、両者の差からベーパ中の空気量を求
める構成のものでもよく、また、ベーパ発生量を検出す
る上記流量センサとベーパ中のガソリン濃度を検出する
濃度センサとを設け、両者の信号によりベーパ中のガソ
リン蒸気量と空気量とを求めるように構成したものであ
ってもよい。これらの場合においても、上記実施例の効
果と同様の効果が得られることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、ガソリン
蒸気量検出手段と空気量演算手段とが、蒸発燃料の発生
量のうちのガソリン蒸気量と空気量を夫々得て、蒸発燃
料が吸気管に吸入された場合であっても、燃料補正演算
手段が理論空燃比とすべく燃料噴射弁からの燃料噴射量
を制御するため、内燃機関の運転中に蒸発燃料のうちの
ガソリン蒸気量と空気量との配分が変化しても、これに
対応させて燃料噴射弁からの燃料噴射量を正確に補正す
ることができる。従って、内燃機関のあらゆる運転状態
においても内燃機関の空燃比を最適に制御することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図3】図2に示すマイクロコンピュータのハードウェ
ア構成を示す図である。
【図4】図2に示すマイクロコンピュータ21における
処理内容の構成を示すブロック図である。
【図5】電磁弁流量演算ルーチンを示すフローチャート
である。
【図6】電磁弁開度演算ルーチンを示すフローチャート
である。
【図7】燃料補正量演算ルーチンを示すフローチャート
である。
【図8】噴射量演算ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図9】燃料温度とタンク空間量1リットル当たりのベ
ーパ発生量との関係のマップを示す図である。
【図10】吸入空気量と電磁弁全開状態における最大流
量との関係のマップを示す図である。
【図11】燃料温度とタンク空間量1リットル当たりの
ガソリン蒸気発生量との関係のマップを示す図である。
【符号の説明】
11,23 燃料タンク 12,40 内燃機関(エンジン) 13,41 吸気管 14 連通路 15 燃料蒸発量検出手段 16,45 燃料噴射弁 17 燃料補正量演算手段 18 ガソリン蒸気量検出手段 19 空気量演算手段 21 マイクロコンピュータ 22 エンジン制御コンピュータ(ECU) 24 燃料温度センサ 25 燃料残量センサ 31,32 電磁弁 42 エアフローメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木所 徹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと内燃機関の吸気管とを直接
    連通する連通路を有し、前記燃料タンクから蒸発する蒸
    発燃料の蒸発量を検出する燃料蒸発量検出手段と、該燃
    料蒸発量検出手段によって検出された燃料蒸発量に基づ
    いて、燃料噴射弁からの燃料噴射量を補正する燃料補正
    量演算手段とを有する内燃機関の蒸発燃料処理装置にお
    いて、 前記燃料タンクから蒸発する蒸発燃料のうちの純粋なガ
    ソリン蒸気量を検出するガソリン蒸気量検出手段と、 前記燃料蒸発量検出手段によって検出された燃料蒸発量
    と、前記ガソリン蒸気量検出手段によって検出されたガ
    ソリン蒸気量とから、前記蒸発燃料のうちの空気量を算
    出する空気量演算手段とを設けてなり、 前記燃料補正量演算手段は、前記蒸発燃料のうちの前記
    ガソリン蒸気量と前記空気量との配分により前記燃料噴
    射弁からの燃料噴射量を補正する構成であることを特徴
    とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6343467B1 (en) 1997-07-28 2002-02-05 Denso Corporation Air-fuel ratio control apparatus and method for internal combustion engine
JP2007239479A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Nissan Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置及び蒸発燃料処理方法
JP2011209923A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Keihin Corp 制御装置

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