JPH0558757A - セラミツク焼成用炉材 - Google Patents

セラミツク焼成用炉材

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JPH0558757A
JPH0558757A JP3245091A JP24509191A JPH0558757A JP H0558757 A JPH0558757 A JP H0558757A JP 3245091 A JP3245091 A JP 3245091A JP 24509191 A JP24509191 A JP 24509191A JP H0558757 A JPH0558757 A JP H0558757A
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Takashi Kumokawa
昂 雲川
Takeyuki Ueno
健之 上野
Haruhisa Isoda
治久 磯田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被焼成物と反応しにくく、耐熱衝撃性が高
く、高温クリープが小さ区、しかも熱容量の小さなセラ
ミック焼成用炉材を提供する。 【構成】 純度99.0%以上の高純度アルミナ80〜
90wt%に純度99.0%以上の#325メッシュパ
ス電融単斜晶ジルコニアを20〜10wt%の割合で配
合し、アルミナ及びジルコニア100wt%に対し純度
99.5%以上の酸化イットリウムを0.3〜1.0wt
%の割合で添加し、さらに樹脂粒子や樹脂繊維を混合し
てスラリー状の炉材原料を調製し、この炉材原料を石膏
型に流し込んで炉材形状に鋳込成形し、これをバッチ炉
において1600℃で4時間保持して焼成する。こうし
て得られた焼成用炉材1は、焼成時に樹脂粒子等が燃焼
することによって多数の気孔2を含み、嵩密度1.1〜
1.6g/ccの軽量炉材となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミック焼成用炉材に
関する。具体的にいうと、セラミック電子部品等のセラ
ミック製品の焼成工程に用いられる焼成用炉材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セラミック製品は、グリーンボディやグ
リーンシート等の成形品を焼成用炉材(さや鉢、セッタ
ー)の上に載置したり、内部に納めたりした状態で焼成
される。
【0003】このような焼成用炉材としては、従来にあ
っては、炭化珪素系炉材や高純度アルミナ系炉材、アル
ミナ−ジルコニア系炉材等が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炭化珪
素系炉材は、熱衝撃や高温クリープには強いが、被焼成
物であるセラミック成形品と反応し、セラミック製品の
電気的特性にバラツキが生じるという問題があった。こ
れを防止するためには、炭化珪素系炉材の表面にジルコ
ニアやアルミナ等のコーティング膜を形成するとよい
が、このコーティング膜は剥離し易く、繰返し使用に耐
えない。
【0005】高純度アルミナ系炉材の場合には、被焼成
物と反応するような組成が含まれていないのでセラミッ
ク成形品と反応するという問題はない。しかし、熱膨張
係数が高いために焼成時の歪が大きく、耐熱衝撃性が低
く、何度も繰り返し使用することができず、炉材ライフ
が短いという問題があった。これに対し、最近では、小
型電子部品の高速度焼成化が要求されているため、急熱
急冷に耐える耐熱衝撃性の高い焼成用炉材を開発する要
求が高まっている。
【0006】また、アルミナ−ジルコニア系炉材は、セ
ラミック成形品と反応するという問題はなく、しかも、
高純度アルミナ系炉材の脆さを改善する効果がある。し
かし、アルミナ−ジルコニア系炉材には、高温クリープ
に弱いという問題があった。
【0007】さらに、上記のいずれの炉材も重量が重
く、嵩密度が高いため、熱容量も大きく、焼成工程にお
いて省エネルギー化を図り難かった。
【0008】本発明は叙上の従来技術に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、被焼成物と反応しに
くく、耐熱衝撃性が高く、高温クリープが小さく、しか
も熱容量の小さなセラミック焼成用炉材を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック焼成
用炉材は、高純度アルミナ80〜90wt%に対して単
斜晶ジルコニア20〜10wt%の割合で配合し、高純
度アルミナ及び単斜晶ジルコニア100wt%に対して
0.3〜1.0wt%の割合で酸化イットリウムを添加
し、さらに粒子状ないし繊維状をした樹脂を混合して炉
材原料を調合し、この炉材原料を焼成した多孔質焼結体
からなることを特徴としている。
【0010】
【作用】ジルコニアは、1000℃付近で単斜晶と正方
晶との相転移があり、このとき数%にも及ぶ体積収縮を
伴う。このため、本発明の組成からなる焼成用炉材で
は、単斜晶ジルコニアの正方晶ジルコニアへの結晶構造
の変化に伴ってローカルな体積収縮を起こし、これがア
ルミナ組成の熱膨張に伴う体積膨張と相殺され、全体と
しては熱膨張係数がゼロに近くなる。このため、焼成用
炉材の急熱急冷に対する耐久性が向上し、耐熱衝撃性が
高くなる。
【0011】また、本発明の焼成用炉材中に配合された
単斜晶ジルコニアは、適正量の酸化イットリウムが添加
されることにより、単斜晶から相転移して正方晶で安定
化する割合が高くなる。しかも、酸化イットリウムは炉
材焼成工程において、炉材の焼結を促進させ、炉材の組
織を緻密なものとする。このため、炉材の組織が高温ク
リープにも耐えるよう改質される。
【0012】さらに、この焼成用炉材は、アルミナとジ
ルコニアと酸化イットリウムから構成されており、これ
らの原料はいずれも高温での相状態において安定性が良
好であるので、被焼成物と反応する恐れがない。
【0013】しかも、粒子状もしくは繊維状の樹脂を混
合してあるので、焼成時に樹脂が燃焼してその跡に多く
の気孔が生じる。この気孔のために焼成用炉材の嵩密度
が小さくなり、焼成用炉材が軽量となって炉材熱容量が
小さくなり、焼成エネルギーを省エネルギー化できる。
【0014】
【実施例】図1に示す焼成用炉材(セッター)1は、純
度99.0%以上の高純度アルミナ80〜90wt%に
純度99.0%以上の#325メッシュパス(#325
のふるいを通したもの)電融単斜晶ジルコニアを20〜
10wt%の割合で配合し、アルミナ及びジルコニア1
00wt%に対し純度99.5%以上の酸化イットリウ
ムを0.3〜1.0wt%の割合で添加し、さらに樹脂粒
子や樹脂繊維を混合してスラリー状の炉材原料を調製
し、この炉材原料を石膏型に流し込んで炉材形状に鋳込
成形し、これをバッチ炉において1600℃で4時間保
持して焼成したものである。こうして得られた焼成用炉
材1は、焼成時に樹脂粒子等が燃焼することによって多
数の気孔2を含んで嵩密度1.1〜1.6g/ccの軽量
炉材となっている。なお、電融単斜晶ジルコニアとは、
出発原料バデライト鉱物から単斜晶ジルコニアを製造す
る際に電気的熱処理が施されたものである。
【0015】このようなアルミナ−ジルコニア複合材に
あっては、ジルコニアの相転移に伴う体積変化とアルミ
ナの熱膨張による体積変化とが相殺し、全体として熱膨
張がゼロに近くなり、耐熱衝撃性が高くなる。また、酸
化イットリウムの添加によりジルコニアが正方晶で安定
化する割合が増加し、さらに酸化イットリウムが炉材の
焼結を促進させ、その結果、炉材の組織が緻密なものと
なり、高温クリープが小さくなる。さらに、多孔質の軽
量炉材となっているので、熱容量が小さく、焼成時の消
費エネルギーが少なくなる。
【0016】次に具体的な実施例を比較例とともに説明
する。まず、純度99.0%以上の高純度アルミナ(A
23)と、#325メッシュパスで純度99.0%以
上の電融単斜晶ジルコニア(ZrO2)と、純度99.5
%以上の酸化イットリウム(Y23)を表1に示す割合
で調合し、スラリー状をした比較例A及び実施例B〜G
の炉材原料を調製した。ついで、スラリー状をした各炉
材原料を石膏型に流し込んで炉材形状もしくは規定寸法
となるように鋳込成形し、これをバッチ炉において16
00℃で4時間保持して焼成し、比較例A及び実施例B
〜Gの焼成用炉材を得た。
【0017】
【表1】
【0018】この後、製作した比較例A及び実施例B〜
Gの焼成用炉材について、嵩密度、抗折強度、高温クリ
ープ試験値及びジルコニア結晶の安定化度を測定した。
この結果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】嵩密度は水中重量法によって測定されたも
のであり、実施例B〜Gでは比較例Aよりも若干嵩密度
が大きく、緻密になっている。これは、実施例B〜Gに
おいてジルコニアが正方晶で安定化した割合が高いため
であると考えられる。抗折強度は、5×35×2mmの
試料を支点間距離が25mmとなるように支持し、荷重
を増加させて試料が折れたときの荷重の大きさから求め
た。表2によれば、実施例B〜Gの場合には、比較例A
よりも抗折強度が大きくなっている。クリープ量(高温
クリープ試験値)は、20×80×3mmの試料を用
い、試料の中央に660gの荷重を加えた状態において
1400℃で10時間保持する加熱工程を10サイクル
繰り返した後の最大反り量を測定したものである。この
結果、実施例B〜Gでは、比較例Aと比較して大幅にク
リープ量が小さくなった。ジルコニア結晶の安定化度
(ZrO2安定化度)は、焼成された試料のX線回折記
録より正方晶系(2θ≒32.2°)の強度(ピーク
値)Tと単斜晶系(2θ≒28.2°)の強度(ピーク
値)Mを求め、 安定化度(%)=100×T/(T+M) より計算されたものである。実施例B〜Gでは、全体と
して比較例Aよりもかなり大きな安定化度となってい
る。これより、酸化イットリウムの割合が0.3〜1.0
wt%の実施例B〜Gでは正方晶ジルコニアの安定化傾
向が高いことが確認された。
【0021】表2では、比較例Aと比較して実施例B〜
Gのクリープ量は小さくなっており、表1と対比して、
アルミナ−ジルコニア炉材に酸化イットリウムを添加す
ることにより高温クリープに強くなることが確認でき
た。特に、安定化度が90%以上のものでは、極めて高
温クリープに強くなっている。
【0022】次に、表1の比較例A及び実施例B、E〜
G(安定化度が90%以上のもの)と同一組成のスラリ
ー状をした炉材原料を用い、これらに粒径100〜50
0μmの樹脂粒子を混合し、図2に示すような平板状
(縦横の寸法a=b=220mm、厚みt=5mm)に
鋳込み成形し、焼成して嵩密度1.1〜1.6g/ccの
多孔質炉材3(それぞれ比較例A及び実施例B,E〜G
という。)を製作し、各多孔質炉材3の上にセラミック
コンデンサ素体約500gを積載して実装試験を行なっ
た。すなわち、各炉材の上にセラミックコンデンサ素体
を積載し、1400℃で2時間保持の焼成工程を10回
繰返し、そのときの比較例A及び実施例B,E〜Gの撓
み(クリープ量)を測定した。この結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】表3から明らかなように、酸化イットリウ
ムの添加により安定化度が90%以上になる組成領域で
は、焼成累積回数を10回行っても撓みは1.5mm以
内の範囲にあり、積載品の電気的特性にも影響を与えな
いことが確認された。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の酸化イッ
トリウムが添加されたアルミナ−ジルコニア系炉材は、
被焼成物と反応しにくく、耐熱衝撃性が高く、かつ高温
クリープの少ない炉材となる。したがって、炉材の高温
におけるクリープ特性を改善することができ、焼成炉に
おける雰囲気制御等の焼成条件の制御を精確かつ容易に
行なえる。また、炉材の寿命も長くなり、酸化イットリ
ウムを添加していないアルミナ−ジルコニア系炉材より
約50%程度寿命が長くなり、炉材コストを低減するこ
とができる。さらに、軽量炉材となるため、熱容量が小
さくなり、焼成時の消費エネルギーを小さくでき、省エ
ネルギーにも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による焼成用炉材の外観斜視
図である。
【図2】高温クリープ試験に用いた炉材の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 焼成用炉材 2 気孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高純度アルミナ80〜90wt%に対し
    て単斜晶ジルコニア20〜10wt%の割合で配合し、
    高純度アルミナ及び単斜晶ジルコニア100wt%に対
    して0.3〜1.0wt%の割合で酸化イットリウムを添
    加し、さらに粒子状ないし繊維状をした樹脂を混合して
    炉材原料を調合し、この炉材原料を焼成した多孔質焼結
    体からなるセラミック焼成用炉材。
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