JPH0554362U - クリーム状物吐出容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器体上端部に装着させたノズル付きポンプ
装置の作動によって、容器体内クリ−ム状物をノズルか
ら吐出させると容器体胴部の下部内へ水密に嵌合させた
摺動底板が上昇するよう設けた、クリ−ム状物吐出容器
において、その摺動底板を胴部下部内へ嵌合させる際、
その摺動底板とクリ−ム状物との間にエアが入らないよ
うにした。 【構成】 上記摺動底板10を、容器体の胴部２内径より
も小外径の中間筒部11の上下からテ−パ状筒部12, 13を
突出してそれ等先端を胴部内壁面へ水密に接触させると
共に、中間筒部内面を横板14で閉塞し、横板上方の筒部
分にエア排出孔15を穿設すると共に、下方テ−パ状筒部
13を弾性変形可能として、該下方テ−パ状筒部下端と胴
部内壁面とで排気弁16を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案はクリ−ム状物吐出容器に係る。

【０００２】

【従来の技術】

例えば実開平2-111636号公報が示すように、容器体胴部の下部内へ摺動底板を 気密に、かつ上昇可能に嵌合させて、上記胴部の上端部へ装着させたノズル付き ポンプ装置の操作吸上げで、胴部内のクリ−ム状収納物がノズルから注出される と共に摺動底板が上昇してクリ−ム状収納物減少による胴部内の負圧化を解消す るよう設けたクリ−ム状物吐出容器が知られている。その摺動底板は、容器体倒 立状態で、胴部下端の開口部分から収納物を充填した後に行うから、容器体倒立 状態での収納物上面と摺動底板との間の空気を排出するため、その摺動底板にエ ア抜き孔を設けて上記空気が排出されるまで摺動底板を押込んだ後に上記エア抜 き孔を別に設けた栓で密閉していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来例は摺動底板のほかにエア抜き孔閉塞栓が必要であり、その栓の作成 および装着の面倒がある。上記のほか容器体胴部の下部内面を梨地状の粗面とし て、該粗面と摺動底板の外周面との間の無数の小間隙から上記エア抜きを行うこ ともあるが、この場合は間隙が少ないとエアが残り、又多いと収納物が漏れ易い 欠点があった。

【０００４】 本案は摺動底板を断面Ｈ字形状としてその中間横板上方の筒部分にエア排出孔 を穿設すると共に中間横板下方の筒部分下端と容器体胴部の内壁面とで排気弁を 形成させることで、上記従来の欠点を除去するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

容器体胴部２の下部内へ摺動底板10を気密に、かつ上昇可能に嵌合させて、上 記胴部２の上端部へ装着させたノズル４付きポンプ装置５の操作吸上げで、胴部 ２内のクリ−ム状物６がノズル４から吐出されると共に、摺動底板10が上昇可能 に形成したクリ−ム状物吐出容器において、上記摺動底板10を、胴部２の内径よ りも小外径に形成した中間筒部11の上下両端からテ−パ状筒部12, 13を突出して 、最大外径とした両テ−パ状筒部の先端外周を胴部２の内壁面へそれぞれ水密に 接触させると共に、中間筒部11の内面を横板14で閉塞して形成し、該横板上方の 筒部分にエア排出孔15を穿設し、かつ横板下方のテ−パ状筒部13を弾性変形可能 として、該下方テ−パ状筒部13下端と胴部内壁面とで排気弁16を形成した。

【０００６】

【作用】

摺動底板10の嵌合は、図２が示すように、予め容器体１を倒立させてその胴部 内へ胴部の下端開口からクリ−ム状物６を充填した後、摺動底板10も倒立させて 胴部下端から胴部２の下部内へ押込む。該押込みに際して摺動底板10の横板14と クリ−ム状物６の下面6a（図２においては上面) との間のエアはその押込みにつ れてエア排出孔15を通り、次いで摺動底板の中間筒部11と容器体胴部２の内壁面 との間を通り、更に摺動底板10の下方テ−パ状筒部13下端外周が胴部内壁面へ弾 性圧接して形成する排気弁16を通って排出される。上記エア排出の完了により摺 動底板10の押込みの手応えが変化し、その押込みが行い難くなるから、このとき その押込みを停止すればクリ−ム状物が上記エア排出弁を通って排出されること はない。

【０００７】

【実施例】

１は容器体で、その胴部２の下部内には摺動底板10を気密に、かつ上昇可能に 嵌合させてあり、又胴部２の上端部にはノズル４付きのポンプ装置５が上方付勢 させて装着させてある。ポンプ装置は、上下動により容器体内クリ−ム状物６を ポンプ内へ吸込み、かつノズル４から吐出する。７はポンプ装置一部としてのシ リンダ、８はポンプ装着筒である。

【０００８】 上記摺動底板10は、容器体胴部２の内径よりも小外径に形成した中間筒部11の 上下両端からテ−パ状筒部12, 13を突出し、かつ中間筒部11の内面を横板14で閉 塞する。最大外径をなす各テ−パ状筒部の各先端外周は容器体胴部２の内壁面へ それぞれ水密に接触させる。上記横板上方の筒部分にはエア排出孔15を穿設し、 又横板14下方のテ−パ状筒部13は弾性変形可能として、該下方テ−パ状筒部下端 と胴部２内壁面とで排気弁16を形成する。該摺動底板は全体を弾性に富む合成樹 脂材で一体成形するとよい。

【０００９】

【考案の効果】

本案は既述構成とするもので、クリ−ム状物の吐出で容器体胴部の下部内へ水 密に嵌合させた摺動底板10が上昇するよう設けたクリ−ム状物吐出容器において 、上記摺動底板10の中間筒部11の外径を容器体胴部２の内径よりも小径とすると 共に、先端外周を胴部内壁面へ水密に接する上方テ−パ状筒部12を中間筒部11上 端から突出し、かつ中間筒部11内面を横板14で閉塞して、その横板上方の筒部分 にエア排出孔15を穿設し、更に中間筒部下端から突出する下方テ−パ状筒部13を 弾性変形可能として、該下方テ−パ状筒部下端を容器体胴部の内壁面へ水密に接 触させて排気弁16を形成させたから、作用の欄で述べたように、該摺動底板10を 容器体胴部２の下部内へ嵌合させる際、胴部内へ充填させたクリ−ム状物下面と 摺動底板10との間のエアを確実に排出することが容易であり、又従来のようにそ の摺動底板に設けたエア抜き孔を別に設けた栓で閉塞する必要もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】一部を切欠いて示す、本案容器の正面図であ
る。

【図２】摺動底板嵌合途中の状態を示す、本案容器要部
の拡大断面図である。

【図３】摺動底板の嵌合完了状態を示す、本案容器要部
の拡大断面図である。

【符号の説明】

10 摺動底板 15 エア排出孔 16 排気弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器体胴部２の下部内へ摺動底板10を気
   密に、かつ上昇可能に嵌合させて、上記胴部２の上端部
   へ装着させたノズル４付きポンプ装置５の操作吸上げ
   で、胴部２内のクリ−ム状物６がノズル４から吐出され
   ると共に、摺動底板10が上昇可能に形成したクリ−ム状
   物吐出容器において、上記摺動底板10を、胴部２の内径
   よりも小外径に形成した中間筒部11の上下両端からテ−
   パ状筒部12, 13を突出して、最大外径とした両テ−パ状
   筒部の先端外周を胴部２の内壁面へそれぞれ水密に接触
   させると共に、中間筒部11の内面を横板14で閉塞して形
   成し、該横板上方の筒部分にエア排出孔15を穿設し、か
   つ横板下方のテ−パ状筒部13を弾性変形可能として、該
   下方テ−パ状筒部13下端と胴部内壁面とで排気弁16を形
   成したことを特徴とするクリ−ム状物吐出容器。