JPH0550093U - 可変容量型ベーンポンプ装置 - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ装置

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JPH0550093U
JPH0550093U JP10918891U JP10918891U JPH0550093U JP H0550093 U JPH0550093 U JP H0550093U JP 10918891 U JP10918891 U JP 10918891U JP 10918891 U JP10918891 U JP 10918891U JP H0550093 U JPH0550093 U JP H0550093U
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JP
Japan
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discharge
rotation speed
pressure
passage
suction
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JP10918891U
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義治 稲熊
豪哉 加藤
和也 安藤
清治 河上
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Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低回転数時、圧力感知型切換弁の切換作動に
よってポンプ吐出流量が変動しないようにする。 【構成】 特定のポンプ室を形成する第2吸入ポート4
1’と圧力感知型切換弁1との間を連結する吸入側通路
22の中間部に電磁弁16を設ける。この電磁弁16の
作動を制御する制御手段17を設ける。この制御手段1
7に回転数信号を入力する回転数センサー18を設け、
回転数が低い場合には、回転数センサー18からの信号
により制御手段17は、電磁弁16のスプール161が
吸入側通路22を閉鎖するように切換え制御を行なう。 【効果】 これによって、低回転数時には負荷圧の如何
にかかわらず強制的に特定のポンプ室からも吐出油が送
出されるので、操舵力補助に変動が起こらず良好な操舵
感覚が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は可変容量型ベーンポンプに関するものであり、特に、自動車用動力舵 取装置に作動流体を供給するのに適した油圧ポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用動力舵取装置に用いられる油圧ポンプ装置においては、低速走行時( 一般にエンジン回転速度が低い時)においても十分な操舵力補助が行えるように ポンプの吐出容量が設定されている。従ってこのような油圧ポンプにおいては、 エンジン回転速度(エンジン回転数)の上昇に応じて、エンジン回転数に比例し た流量の作動油が吐出されることとなる。このことは本来、操舵力補助をほとん ど必要としない高速走行時(一般にエンジン回転速度が高い時)において、作動 油の流量が過剰となる。このような現象に対処するため、ポンプから吐出される 作動油(吐出油)のうちの一部を、動力舵取装置のパワーアシスト部には送らず 、油圧ポンプ側へバイパス還流させる流量制御弁(フローコントロールバルブ) 方式が広く用いられている。
【0003】 しかしながら、この流量制御弁方式においては、油圧ポンプから吐出された高 圧の吐出油が、流量制御弁に導かれ、そこからバイパス路へ放出されて、その後 ポンプ吸入ポート側に還流されてくるものであるため、エンジンの高速回転時に おいては、エンジン回転数に応じたエネルギー消費をしていることとなる。すな わち流量制御弁によるバイパス還流方式では、高速走行時等の操舵力補助のほと んど必要とされない時に、バイパス還流によるエネルギーロス(損失)を行って いることとなり、これに伴い車両燃費の悪化をまねくという問題点がある。そこ で、このような操舵力補助を必要としない時におけるエネルギー損失を低減化す るための手段として、例えば特開昭60−256579号公報記載のような切換 弁を用いた方式のものが従来から採用されている。
【0004】 このものは、ロータ、ベーン、カムリング、サイドプレート、ハウジング等か らなるベーンポンプにおいて、スプール、スプリング等からなる切換弁が付け加 えられた構成からなるものである。そして上記切換弁の作用によりパワーアシス ト部が操舵力補助用の作動油を少量しか必要としないハンドル非操舵時の場合に は、ベーンポンプの一部に作動油を循環させることによって、その部分のポンプ 機能を停止させ、これによってエネルギーロスを少なくする一方、大量に作動油 を必要とするハンドル操舵のときには、ハンドル操舵により生じる圧力をパラメ ータとして上記切換弁を切換え、上記停止させていたポンプ室の機能を復活させ ることによって十分なパワーアシストを行なわせようとするものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで上記のような圧力によって切換わる切換弁方式によるポンプ吐出容量 の増減を行なうベーンポンプ装置においては、ポンプの回転速度(回転数)が低 い場合、図6に示すように同じポンプ回転数N1 のときであっても、特定のポン プ室が停止状態にある場合と、全ポンプ室がフル稼働状態にある場合とでポンプ 吐出流量がQ1 あるいはQ2 と異なった値を示す。このことは、パワーアシスト 部への作動油供給量が異なることとなり、延いては操舵力補助の状態が異なって くる。そのため、同じポンプ回転数時、すなわちエンジン回転数が同じ状態にあ るにもかかわらずパワーアシスト量に変化が生ずることとなり、動力舵取装置に おける操舵フィーリングに不快感を与えることとなる。そこで、このような操舵 感覚上の問題点を解決した省エネルギー型の可変容量型ベーンポンプ装置を提供 しようとするのが本考案の目的(課題)である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案においては、ハウジング内に収納されて回 転駆動されるロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をするベーン、当該 ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン等と共にポンプ室を形成するカムリン グ、上記ロータ、ベーン、カムリングの側面にあってポンプ室形成に寄与するサ イドプレート、当該サイドプレートに設けられた複数組の吸入ポート及び吐出ポ ート等からなるベーンポンプと、上記各吐出ポートに連なる圧力室から送出され る吐出油(作動油)の吐出流量が所定値以上になった場合、その余剰の吐出油を 上記吸入ポートに連なるバイパス路にバイパス還流させる流量制御弁とからなる 油圧ポンプ装置であって、上記吸入ポート側に設けられた吸入室に連なる吸入側 通路、上記吐出ポートのうちの特定のポートに連通する連通路を有し、上記特定 の吐出ポートと上記圧力室との間を連結する吐出路を有するとともに、当該吐出 路の先端部に、上記特定の吐出ポート側から上記圧力室側に吐出油を流出させる ようにのみ作動する逆止弁を有し、更に、上記圧力室の圧力によって上記連通路 と上記吸入側通路との間の連通状態を遮断するように切換わる圧力感知型切換弁 を備えてなる可変容量型のベーンポンプ装置において、上記圧力感知型切換弁と 上記特定の吸入ポートあるいは特定の吐出ポートとの間に、回転速度(回転数) に応じて作動する切換機構を設け、当該切換機構の作動を回転数が低い時には上 記切換弁と上記特定のポートとの間を遮断するように制御する制御手段を設け、 更に当該制御手段に回転速度(回転数)信号を入力する回転速度(回転数)セン サーを設ける構成を採ることとした。
【0007】
【作用】
上記構成を採ることにより、本考案においては、ベーンポンプが作動を開始す ると、例えば図1において、吸入路から吸引された作動油は、吸入室28へと導 かれ、この吸入室28に導かれた作動油のうちの一部は第1吸入ポート41より 吸引され、ポンプ室で昇圧されて第1吐出ポート31より圧力室27に吐出され る。その後、流量制御弁26によって流量制御を受けて動力舵取装置のパワーア シスト部(図示せず)に送られる。
【0008】 ところで、上記パワーアシスト部が操舵力補助(パワーアシスト)を行ってい ない状態にあっては、上記パワーアシスト部の油圧(負荷圧)は低い状態にあり 、従って、圧力室27の圧力も低い状態におかれる。その結果、圧力導入路21 からの導入圧力も低いため、圧力感知型切換弁1のスプール11はスプリング1 5のばね力の作用によって右方に押され、図1の実線図示の状態に置かれる。そ の結果、連通路23と吸入側通路22とは圧力感知型切換弁1の内部を介して連 通状態となるが、本考案においては、回転速度(回転数)が低いときには電磁弁 16のスプール161が図1に示すように吸入側通路22を塞ぐように作動して いるので、上記特定の吐出ポートである第2吐出ポート31’と特定の吸入ポー トである第2吸入ポート41’とは連通状態が遮断されており、作動油の循環が 行なわれない。従って、上記第2吐出ポート31’からの吐出油が吐出口81か ら圧力室27へと常時送り出されることとなる。すなわち図6において、低速回 転時には負荷圧にかかわりなく実線図示の如く、全ポンプ室稼働状態時のポンプ 吐出流量が得られることとなる。
【0009】 そしてポンプ回転速度がある程度の値になり、少なくともN2 回転数以上にな った状態においては、電磁弁16が作動し、スプール161が図2に示す状態に 移動する。従って、圧力室27の負荷圧の変化に応じて圧力感知型切換弁1は切 換わり、全ポンプ室がフル稼働になったり、あるいは特定のポンプ室を停止させ て省エネルギー状態となったりする。これら特定のポンプ室の稼働あるいは停止 の状態について表1を基に説明する。
【0010】 条件(イ)の場合、すなわち、この場合は、エンジン回転速度が低速状態にあ り、かつ、操舵力補助がほとんど行なわれておらず、パワーアシスト部の負荷圧 も低圧状態である場合である。この場合、圧力感知型切換弁1のみであると負荷 圧が低いため、特定のポートである第2吐出ポート31’からの吐出油は特定の 吸入ポートである第2吸入ポート41’に循環することとなるが、本考案のもの においては、エンジン回転速度(回転数)に応じて作動する電磁弁16等の作用 により、上記循環経路が遮断され、第2吐出ポート31’からも圧力室27に吐 出油が送出されることとなる。すなわち第1ポンプ室及び第2ポンプ室共に作動 することとなる。次に、条件(ロ)の場合は、エンジン回転速度が低速状態にあ り、パワーアシスト部の負荷圧が高圧状態にある場合であるので、パワーアシス トを大量に効かせる必要がある。そのため、第1ポンプ室及び第2ポンプ室共に フル稼働状態となる。次に条件(ハ)の場合は、エンジン回転数が高い状態にあ る場合であって、パワーアシスト部の負荷圧が低圧状態にある場合である。この 状態はほとんどパワーアシストを必要としない場合であるので、電磁弁16を作 動させ吸入側通路22が開放された状態にするとともに、圧力感知型切換弁1も 連通路23と上記吸入側通路22とが連通状態となるように切換わる。これによ って特定のポンプ室である第2ポンプ室は作動油が循環することとなり、ポンプ 機能を停止し、省エネルギー運転状態となる。最後に条件(ニ)の場合は、エン ジン回転数が高い状態にあり、パワーアシスト部負荷圧が高圧状態にある場合で ある。この場合には、電磁弁16に連結したスプール161は上記吸入側通路を 開放するように切換わっているが、圧力感知型切換弁1が上記吸入側通路22と 連通路23との連通状態を遮断するように切換わっているので、上記第2ポンプ 室における作動油の循環が遮断され、第2ポンプ室からも吐出油が圧力室27に 送出されることとなる。
【0011】
【実施例】
本考案にかかる第一の実施例について図1、図2を基に説明する。本実施例の 構成は、図1に示す如く、ロータ6、ベーン7、カムリング5等からなるベーン ポンプと、スプール11、スプリング15等からなる圧力感知型切換弁1と、当 該圧力感知型切換弁1と吸入室28とをつなぐ吸入側通路22の中間部に設けら れた電磁弁16と、当該電磁弁16の作動を制御する制御手段17と、当該制御 手段17に信号を入力する回転速度(回転数)センサー18とで構成される可変 容量型ベーンポンプ装置であることを基本とするものである。このような基本構 成において、ベーンポンプは、従来から公知のものであり、ハウジング2内に収 納されて回転駆動されるロータ6、当該ロータ6のスリット内にて摺動運動をす るベーン7、当該ベーン7の外側にあって上記ロータ6、ベーン7等とポンプ室 を形成するカムリング5、上記ロータ6、ベーン7、カムリング5の側面にあっ てポンプ室形成に寄与するサイドプレート3、4、当該サイドプレート3、4に 設けられた複数組の吸入ポート41、41’及び吐出ポート31、31’等から なる油圧ポンプであることを基本構成とし、これらに加えて、上記第2吸入ポー ト41’を上記サイドプレート3、4、及びカムリング5の円周端付近に設ける こととし、更に、上記各吐出ポート31、31’に連なる圧力室27を有し、当 該圧力室27に連なるように流量制御弁26を有し、更には、当該流量制御弁2 6から余剰の吐出油を吸入側にバイパス還流させるためのバイパス路29を有し 、当該バイパス路29の下流側には上記吸入ポート41、41’に連なる吸入室 28を有する構成となっている。
【0012】 また、圧力感知型切換弁1は、切換弁ハウジング12内にサブシリンダ13を 有し、このサブシリンダ13内に形成されるサブシリンダ室133内にはスプー ル11、スプリング15を内蔵することを基本構成とし、これらに加えて上記切 換弁ハウジング12と上記サブシリンダ13との間にはシリンダ室122が、ま た、上記スプール11の一方の頭部側には、上記圧力室27に圧力導入路21及 び作動油流通口132等を介して連通する切換弁圧力室14が設けられており、 他方の頭部側には上記スプール11にばね反力を与えるスプリング15が設けら れている構成となっている。なお、上記スプール11の頭部付近に設けられたラ ンド部111、111’のうち、切換弁圧力室14に面する側に設けられたラン ド部111は、そのランド部の厚さが上記作動油流通口132の開口部を塞ぐの に十分なだけの値を有するように構成されている。すなわち上記ランド部111 は上記作動油流通口132に対してオーバーラップするように構成されている。 また、上記吸入側通路22の中間部に設けられた電磁弁16は、上記吸入側通路 22の開放を行なうスプール161及び当該スプール161に開閉動作を行なわ しめるためのソレノイド等からなるものである。
【0013】 更に、これら構成に加えて、上記吐出ポート31、31’を有する側のサイド プレート3には、上記第2吐出ポート31’に連続して吐出路33が設けられて いる。また当該吐出路33は回転軸の中心線方向に向かって延びるように設けら れており、その最終端は中心線のまわりに円形に開口するように設けられている 。更には、上記サイドプレート3に接触して円板状のサブプレート8が設けられ ており、このサブプレート8には、図1に示すように吐出路33の開口部に連続 して、複数の開口からなる吐出口81が設けられている構成となっている。また 上記サブプレート8の中心位置付近にはガイド82が設けられており、このガイ ド82には上記サブプレート8に設けられた吐出口81の開閉を行う円板状のバ ルブ9が設けられている。なお、当該バルブ9には、上記吐出口81を閉じるよ うに常時作用するスプリング99が設けられており、当該スプリング99と上記 バルブ9とをもって逆止弁32を形成する構成となっている。
【0014】 上記構成を有する本第一実施例の作動状態について説明する。ベーンポンプが 作動を開始すると、例えば図1において、吸入路から吸引された作動油は、バイ パス路29を経て吸入室28へと導かれる。この吸入室28に導かれた作動油の うちの一部は第1吸入ポート41より吸引され、ポンプ室で昇圧されて第1吐出 ポート31より圧力室27に吐出される。その後、流量制御弁26によって流量 制御を受けて動力舵取装置のパワーアシスト部(図示せず)に送られる。
【0015】 ところで本実施例においては、回転数が低い状態にあるときには回転数センサ ー18からの信号により制御手段17が作動をし、電磁弁16に制御信号を送る 。この制御信号に基づき電磁弁16が作動をし、図1に示す如く、スプール16 1が吸入側通路22を塞ぐように切換わる。その結果、回転数が低い状態にある ときは、常に第2吐出ポート31’と第2吸入ポート41’との間の連通状態は 遮断された状態におかれる。従って、パワーアシスト部の負荷圧の如何にかかわ らず、第2吐出ポート31’からの吐出油は、吐出路33、吐出口81を経てバ ルブ9から圧力室27に送り出される。すなわち表1における条件(イ)または (ロ)の状態となる。
【0016】 次に回転数が高くなった場合には、回転数センサー18からの信号を受けて制 御手段17は、電磁弁16を駆動してスプール161が図2の状態になるように 切換え制御を行なう。その結果、吸入側通路22は開放され、圧力感知型切換弁 1と吸入室28とは連通状態となる。このような状況下において、パワーアシス ト部の負荷圧が変化すると、この負荷圧の変化、すなわち圧力室27の負荷圧の 変化に応じて圧力感知型切換弁1内のスプール11は、切換え動作を行なう。以 下これらについて説明する。パワーアシスト部が操舵力補助(パワーアシスト) を行なっていない状態にあっては、上記パワーアシスト部の油圧(負荷圧)は低 い状態にあり、上記圧力室27の負荷圧も低い状態になる。その結果、圧力導入 路21からの導入圧力も低いため、圧力感知型切換弁1内の切換弁圧力室14の 圧力も低く、スプール11はスプリング15のばね力の作用によって右方に押さ れ、図2の実線図示の状態に置かれる。従って、第2吐出ポート31’に連なる 連通路23と上記吸入側通路22とは圧力感知型切換弁1内のシリンダ室122 、作動油流通口132、サブシリンダ室133等を介して連通状態となる。その 結果、第2吐出ポート31’より送出された吐出油は上記各経路を経て第2吸入 ポート41’に導かれる。すなわち、第2吐出ポート31’及び第2吸入ポート 41’によって形成される第2ポンプ室においては、作動油が循環することとな り、表1における条件(ハ)の状態となる。
【0017】 これに対して、上記パワーアシスト部が操舵力補助を開始すると、負荷圧が上 昇し、上記圧力室27の圧力が上昇する。その結果、上記圧力室27から圧力導 入路21、シリンダ室122、サブシリンダ13に設けられた作動油流通口13 2等を経由して伝播される切換弁圧力室14の圧力も上昇する。それによって、 上記サブシリンダ13内に収納されたスプール11は、スプリング15のばね力 に抗して左方に移動して、図2の二点鎖線図示の位置に来る。その結果、第2吐 出ポート31’に連なる連通路23と第2吸入ポート41’に連なる吸入側通路 22との間は、上記サブシリンダ13内に設けられたスプール11のランド部1 11にて遮断されることとなる。従って、第2吐出ポート31’より吐出した吐 出油は図2の実線矢印図示の如く、吐出路33を経てサブプレート8の吐出口8 1に導かれ、ここで逆止弁32を開いて圧力室27へと流動して行く。これによ ってベーンポンプの吐出容量は増加することとなり、パワーアシスト部の操舵力 補助に寄与することとなる。すなわち、表1の条件(ニ)の状態となる。
【0018】 次に、第二の実施例について図3、図4を基に説明する。本実施例の構成も基 本的には第一の実施例と同じ内容からなるものである。わずかに異なるところは 、第一の実施例において用いられていた電磁弁16に換わって、回転数感応弁2 0が圧力感知型切換弁1と第2吐出ポート31’とを連結する連通路23の中間 部に設けられたことである。そしてこの回転数感応弁20はスプール201及び スプリング215等からなるものである。また、第1吐出ポート31と圧力室2 7との間には回転数感応絞り39が設けられており、この回転数感応絞り39の 下流側と上記回転数感応弁20におけるスプリング215が収納されている側の 室とが連通するように構成されているとともに、上記回転数感応絞り39の上流 側と上記回転数感応弁20の上記スプリング215が設けられている側とは反対 側の室とが連通するように構成されている。このような構成を採ることにより、 本実施例においてはポンプ回転数(エンジン回転数)が低いときには、ポンプ吐 出流量が少ないため、回転数感応絞り39の前後差圧も小さく、従って回転数感 応弁20のスプール201は図3に示す如く、スプリング215のばね力の作用 によりランド部211が連通路23を閉鎖するように作動する。その結果、連通 路23と吸入側通路22とは遮断された状態となり、第2吐出ポート31’より 吐出した吐出油は、吐出路33、逆止弁32を経て、常に圧力室27に送出され ることとなる。すなわち、表1における条件(イ)または(ロ)の状態となる。 これに対してポンプ回転数が高くなると、上記回転数感応絞り39の前後差圧が 大きくなり、これに伴い上記回転数感応弁20内のスプール201の位置は図4 に示す状態となる。従って、このような回転数感応弁20の状態においては、上 記連通路23は開放された状態となる。このような状況下において、パワーアシ スト部の負荷圧が低い場合には、圧力室27の圧力も低いため、圧力感知型切換 弁1のスプール11は図4の実線図示の位置にある。従って、連通路23と吸入 側通路22とは連通状態となり、第2吐出ポート31’より吐出した吐出油は第 2吸入ポート41’へと導かれることとなり、ここに、第2ポンプ室においては 吐出油(作動油)が図4の破線矢印の如く循環することとなる。すなわち、表1 における条件(ハ)の状態となる。
【0019】 次に、パワーアシスト部が操舵力補助を開始すると圧力室27の負荷圧が上昇 し、これに伴い、上記圧力感知型切換弁1のスプール11は図4の二点鎖線図示 の位置に切換わる。その結果、連通路23と吸入側通路22との間の連通状態は 遮断されることとなる。従って、第2吐出ポート31’より吐出した吐出油は、 吐出路33、逆止弁32等を経由して圧力室27に送出され、その後パワーアシ スト部において操舵力補助に寄与することとなる。すなわち、表1における条件 (ニ)の状態となる。
【0020】 第三の実施例について、図5を基に説明する。本実施例の構成も基本的には第 一の実施例のものと同じである。異なるところは、第一の実施例において設けら れていた電磁弁16に換わって、圧力感知型切換弁1内のスプール11を直接制 御するカム機構19及び当該カム機構19を駆動するためのステッピングモータ 191が設けられたことである。すなわち、図5において圧力感知型切換弁1内 のスプール11の一端に接触させてカム機構19を設け、当該カム機構19に駆 動力を伝達するステッピングモータ191を機械的に連結し、このステッピング モータ191の作動を制御する制御手段17を設け、この制御手段17に回転数 信号を入力する回転数センサー18を設けるようにした構成からなるものである 。
【0021】 このような構成を有することにより、回転数センサー18からの信号により回 転数が低いと判断された場合には、上記制御手段17からの信号により上記ステ ッピングモータ191を駆動し、上記カム機構19を図5の二点鎖線図示の状態 に作動させる。その結果、スプール11は二点鎖線図示の位置に来て、当該スプ ール11のランド部111がサブシリンダ13に設けられた作動油流通口132 を塞ぐ。それによって連通路23と吸入側通路22との連通状態は強制的に遮断 される。その結果、第2吐出ポート31’より吐出した吐出油は、吐出路33、 吐出口81を経由してバルブ9から圧力室27に送出される。すなわち表1にお ける条件(イ)または(ロ)の状態となる。
【0022】 これに対して、回転数が高いと判断されたときには、制御手段17からの信号 に基づきステッピングモータ191が作動し、カム機構19を図5の実線図示の 位置に作動させる。このような状況下において、パワーアシスト部の負荷圧が低 い場合には、上記圧力室27の圧力も低く、圧力導入路21を介して導入される 圧力感知型切換弁1内の切換弁圧力室14の圧力も低い状態におかれる。その結 果、スプール11はスプリング15のばね力の作用によって右方に押され、図5 の実線図示の位置におかれる。従って、連通路23と吸入側通路22とはシリン ダ室122、作動油流通口132、サブシリンダ室133等を経由して連通状態 となり、第2吐出ポート31’より吐出した吐出油は、図5の破線矢印図示の如 く、第2吸入ポート41’へと循環流動することとなる。すなわち表1における 条件(ハ)の状態となる。次に、パワーアシスト部が操舵力補助を開始して負荷 圧が上昇すると、圧力室27の負荷圧も上昇し、圧力導入路21を介して連通し ている切換弁圧力室14の圧力も上昇する。その結果、スプール11はスプリン グ15のばね反力に抗して左方に移動し、図5の二点鎖線図示の位置に来る。そ のためスプール11のランド部111は、作動油流通口132を塞ぐこととなり 、連通路23と吸入側通路22との連通状態は遮断される。従って、第2吐出ポ ート31’より吐出した吐出油は、吐出路33、吐出口81を経由してバルブ9 から圧力室27に送出され、その後パワーアシスト部における操舵力補助に寄与 する。すなわち、表1における条件(ニ)の状態となる。なお、上記実施例では 、回転数と圧力をパラメータとして切換制御をしているが、エンジン回転数と車 速とは、一般に対応関係となっているので、回転数のかわりに車速をパラメータ として制御をしてもよい。
【0023】
【考案の効果】
本考案によれば、複数個の吸入ポート及び吐出ポートを有するベーンポンプで あって、動力舵取装置パワーアシスト部の負荷圧が低い状態にあるときは、一部 の吸入ポート及び吐出ポートを作動油が循環するようにしてポンプ機能を停止さ せ、上記負荷圧が上昇したときには、上記停止していたポンプ機能を復活させる ように作動する圧力感知型切換弁を有する可変容量型ベーンポンプ装置において 、上記ベーンポンプと圧力感知型切換弁との間を連結する各種通路の中間部に回 転数に応じて作動する切換機構を設け、この切換機構の作動を回転数が低い時は 上記切換弁と上記一部のポートとの間を遮断するように制御する制御手段を設け 、当該制御手段に回転速度(回転数)信号を入力する回転速度(回転数)センサ ーを設けた構成を採ることとし、これによってポンプ回転速度が低い状態にある 場合には、強制的に全ポンプ室が稼働状態となるようにしたので、低回転速度時 (低回転数時)、従来のものにおいてあった同一ポンプ回転速度時においてパワ ーアシスト量に変動をきたすという現象が、解消されることとなった。これによ ってパワーアシスト量の変動等がなくなり、操舵力補助が円滑となり、操舵感覚 を向上させることが可能となった。
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる第一の実施例の全体構成を示す
縦断面図である。
【図2】本考案にかかる第一の実施例の全体構成を示す
縦断面図であって、電磁弁が作動した状態を示す図であ
る。
【図3】本考案にかかる第二の実施例の全体構成を示す
スケルトン構造図である。
【図4】本考案にかかる第二の実施例の全体構成を示す
スケルトン構造図であって、回転数感応弁が作動した状
態を示す図である。
【図5】本考案にかかる第三の実施例の全体構成を示す
縦断面図である。
【図6】切換弁方式による可変容量型ベーンポンプ装置
のポンプ回転数と吐出流量との関係を示す図である。
【符号の説明】 1 圧力感知型切換弁 11 スプール 111 ランド部 12 切換弁ハウジング 122 シリンダ室 13 サブシリンダ 132 作動油流通口 133 サブシリンダ室 14 切換弁圧力室 15 スプリング 16 電磁弁 161 スプール 17 制御手段 18 回転速度センサー(回転数センサー) 19 カム機構 191 ステッピングモータ 20 回転数感応弁 201 スプール 211 ランド部 215 スプリング 2 ハウジング 21 圧力導入路 22 吸入側通路 23 連通路 26 流量制御弁 27 圧力室 28 吸入室 29 バイパス路 3 サイドプレート 31 第1吐出ポート 31’ 第2吐出ポート 32 逆止弁 33 吐出路 39 回転数感応絞り 4 サイドプレート 41 第1吸入ポート 41’ 第2吸入ポート 5 カムリング 6 ロータ 7 ベーン 8 サブプレート 81 吐出口 82 ガイド 9 バルブ 99 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 安藤 和也 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)考案者 河上 清治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に収納されて回転駆動され
    るロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をする
    ベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン
    等と共にポンプ室を形成するカムリング、上記ロータ、
    ベーン、カムリングの側面にあってポンプ室形成に寄与
    するサイドプレート、当該サイドプレートに設けられた
    複数組の吸入ポート及び吐出ポート等からなるベーンポ
    ンプと、上記各吐出ポートに連なる圧力室より送出され
    る吐出油(作動油)の吐出流量が所定値以上になった場
    合、その余剰の吐出油を上記吸入ポートに連なるバイパ
    ス路にバイパス還流させる流量制御弁とからなる油圧ポ
    ンプ装置であって、上記吸入ポート側に設けられた吸入
    室に連なる吸入側通路、上記吐出ポートのうちの特定の
    ポートに連通する連通路を有し、上記特定の吐出ポート
    と上記圧力室との間を連結する吐出路を有するととも
    に、当該吐出路の先端部に上記特定の吐出ポート側から
    上記圧力室側に吐出油を流出させるようにのみ作動する
    逆止弁を有し、更に、上記圧力室の圧力によって上記連
    通路と上記吸入側通路との間の連通状態を遮断するよう
    に切換わる圧力感知型切換弁を備えてなる可変容量型ベ
    ーンポンプ装置において、上記圧力感知型切換弁と上記
    特定の吸入ポートあるいは特定の吐出ポートとの間に回
    転速度に応じて作動する切換機構を設け、当該切換機構
    の作動を回転速度が低い時には上記切換弁と上記特定の
    ポートとの間を遮断するように制御する制御手段を設
    け、更に、当該制御手段に回転速度信号を入力するため
    の回転速度センサーを設けたことを特徴とする可変容量
    型ベーンポンプ装置。
JP10918891U 1991-12-10 1991-12-10 可変容量型ベーンポンプ装置 Pending JPH0550093U (ja)

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