JPH0548383B2 - - Google Patents

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JPH0548383B2
JPH0548383B2 JP14346985A JP14346985A JPH0548383B2 JP H0548383 B2 JPH0548383 B2 JP H0548383B2 JP 14346985 A JP14346985 A JP 14346985A JP 14346985 A JP14346985 A JP 14346985A JP H0548383 B2 JPH0548383 B2 JP H0548383B2
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line pressure
pressure
control
pulley
oil
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JP14346985A
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Yasuto Sakai
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP14346985A priority Critical patent/JPS624956A/ja
Publication of JPS624956A publication Critical patent/JPS624956A/ja
Publication of JPH0548383B2 publication Critical patent/JPH0548383B2/ja
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両用ベルト式無段変速機の油圧制
御装置に関し、詳しくは、ライン圧の電子制御に
おける油温補正に関する。
【従来の技術】
この種の無段変速機の制御に関しては、例えば
特開昭55−65755号公報に示す基本的なものがあ
り、機械的に変速及びライン圧制御することが示
されている。ところで機械的な制御では、バルブ
や油圧制御系の構造が複雑になり、入力情報や制
御が自から制限される。そこで近年、種々の情
報、要件を電気的に処理して、変速及びライン圧
を最適に電子制御する傾向にある。 ここで無段変速機は、プーリとベルトの摩擦に
より動力伝達することを前提にしている。このた
めライン圧の電子制御では、適正な入力情報によ
りプーリとベルトの伝達トルクを正確に推定し、
この伝達トルクに対して常にベルトスリツプを生
じない必要最小限のプーリ押付け力を付加するよ
うに制御することが望まれる。 従来、上記無段変速機のライン圧電子制御に関
しては、例えば特開昭60−44649号公報の先行技
術がある。この先行技術において、エンジン回転
数、車速及びエンジントルクの信号をライン圧計
算手段に入力してライン圧を計算し、制御電圧計
算手段でライン圧に応じた制御電圧を算出して、
この制御電圧を調圧弁に出力することが示されて
いる。
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記先行技術のものにあつては、エン
ジン回転数と車速の信号を用いているので、クラ
ツチの切断やスリツプ時には変速比、ライン圧を
算出できない。また単にライン圧をエンジン回転
数、車速及びエンジントルクの関数で算出するだ
けであるから、プーリとベルトの伝達トルクに対
応したライン圧を正確に算出できない。 更に油温に対する補正対策が施されていないの
で、油温によりオイルの粘性が変化するのに伴い
ライン圧の制御精度が悪化する。また油温の変化
に対する安全性を考慮してライン圧を高か目に制
御する必要があつてポンプ損失が増大する等の問
題がある。 本発明は、このような点に鑑み、ライン圧の電
子制御において、油温に対して適切に補正する無
段変速機の油圧制御装置を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、第1図において本発
明の構成について説明すると、ライン圧制御弁4
0は制御ユニツト70の電気信号によりライン圧
を制御するように構成される。 制御ユニツト70はプライマリプーリ回転数と
セカンダリプーリ回転数により変速比を算出する
手段75と、変速比に応じて単位トルク当りの必
要ライン圧を設定する手段82と、エンジン回転
数とスロツトル開度によりエンジントルクを設定
する手段81と、各変速比で単位トルク当りの必
要ライン圧とエンジントルクにより目標ライン圧
を算出する手段83と、目標ライン圧に応じた操
作量を設定する手段84とを備える。 また油温補正として、油温と目標ライン圧に応
じた操作量の関係により補正量を設定する手段8
7と、補正量に応じて補正した操作量の電気信号
を出力する手段88とを備えることを特徴とす
る。
【作用】
上記構成による本発明では、無段変速機が基本
的には、制御ユニツト70の電気信号によりライ
ン圧制御弁40を作動して電子的にライン圧制御
される。 そして車両停止や走行時には、制御ユニツト7
0で常に実際の変速比が正確に算出され、この変
速比に応じて単位トルク当たりの必要ライン圧が
設定される。またエンジントルクが推定され、こ
れら単位トルク当たりの必要ライン圧とエンジン
トルクにより目標ライン圧が、伝達トルクに対応
して算出される。そして目標ライン圧に応じた操
作量の電気信号が出力してライン圧が、常にベル
トスリツプを生じない必要最小限に連続的に電子
制御される。 また例えばライン圧が低く制御される場合に油
温の影響が大きいことから、目標ライン圧に応じ
た操作量でこの補正領域が判断される。そして補
正領域では油温により電気信号の操作量が増減補
正され、これによりライン圧がオイル粘性の変化
により変動することが防止され、常に正確にライ
ン圧制御される。
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第2図において、本発明が適応される無段変速
機の概略について説明する。先ず、駆動系につい
て説明すると、エンジン1がクラツチ2、前後進
切換装置3を介して無段変速機4の主軸5に連結
される。 無段変速機4は、主軸5に対して副軸6が平行
配置され、主軸5にプライマリプーリ7が設けら
れ、副軸6にセカンダリプーリ8が設けられ、両
プーリ7,8に駆動ベルト11が巻付けられる。
両プーリ7,8は、固定側と油圧シリンダ9,1
0を備えて軸方向移動可能に設けられる可動側と
によりプーリ間隔可変に構成され、セカンダリシ
リンダ10に対しプライマリシリンダ9の方が受
圧面積が大きく形成される。またライン圧と変速
を制御する電気信号を出力する制御ユニツト70
と、電気信号によりプライマリ圧とセカンダリ側
のライン圧とを変化する油圧回路20を備え、ラ
イン圧とプライマリ圧とが電子的に制御される。
そしてライン圧により適正にベルトクランプし、
プライマリ圧により駆動ベルト11のプーリ7,
8に対する巻付け径の比を変えて無段変速するよ
うに構成される。 また副軸6は、1組のリダクシヨンギヤ12,
13を介して出力軸14に連結される。そして出
力軸14のドライブギヤ15が、フアイナルギヤ
16、デイフアレンシヤルギヤ17、車軸18を
介して駆動輪19に伝動構成される。 第3図において、油圧回路20を含む油圧制御
系について説明する。先ず、エンジン1により駆
動されるオイルポンブ21を有し、このオイルポ
ンプ21の吐出側のライン圧油路22がセカンダ
リシリンダ10、ライン圧制御弁40及び変速速
度制御弁50に連通され、変速速度制御弁50が
油路23を介してプライマリシリンダ9に連通さ
れる。変速速度制御弁50のドレン側の油路24
は、プライマリシリンダ9の排油の際に空気が侵
入するのを防ぐチエツク弁25を有してオイルパ
ン26に連通される。またライン圧制御弁40の
ドレン側の油路27には、一定の潤滑圧を発生す
るリユーブリケイシヨン弁28が設けられ、この
潤滑油の油路27が駆動ベルト11の潤滑ノズル
29、及びプリフイリング弁30を介してプライ
リマシリンダ9への油路23にそれぞれ連通され
る。 ライン圧制御弁40は、弁体41にスプール4
2が移動可能に挿入され、このスプール42が油
路22のポート41aをドレンポート41bに連
通して調圧する。スプール42の一方のポート4
1cには、油路22から分岐する油路46により
ライン圧PLが作用する。またスプール42の他
方には、電気的にライン圧制御する制御ポート4
1dが設けられ、機械的に最低ライン圧PLmin
に設定するスプリング43が付勢される。そして
制御ポート41dには、油路47により信号油圧
としてライン圧制御用のデユーテイ圧Pdが供給
される。またスプリング43の端部は調整ねじ4
4を有するブロツク45で支持され、スプリング
43の設定荷重を調整して、各部品のバラツキに
よるデユーテイ比Dと最低ライン圧PLminの関
係を調整することが可能になつている。 そこでライン圧PL、その有効面積SL、デユー
テイ圧Pd、その有効面積Sd、スプリング荷重Fs
とすると、次式が成立する。 Fs+Pd・Sd=PL・SL PL=(Pd・Sd+Fs)/SL 従つて、ライン圧PLはスプリング荷重Fsとデ
ユーテイ圧Pdの関数で連続的に変化するように
制御される。特にライン圧PLはデユーテイ圧Pd
に対して、第5図aに示すように増大関数で制御
される。 変速速度制御弁50は、弁体51にスプール5
2が移動可能に挿入され、スプール52の左右の
移動により油路22のポート51aを油路23の
ポート51bに連通する給油位置と、ポート51
bをドレンポート51cに連通する排油位置との
間で動作する。スプール52の一方のポート51
dには油路53により一定のレデユーシング圧
PRが作用し、他方のポート51eには油路54
により信号油圧として変速速度制御用のデユーテ
イ圧Pdが作用する。またポート51eでスプー
ル52に初期設定用のスプリング55が付勢さ
れ、デユーテイ圧Pdのオンにより排油側に動作
するように構成される。 信号油圧のデユーテイ圧Pdは、レデユーシン
グ圧PRを元圧として電気信号のデユーテイ比D
に応じたパルス状に生成される。このためデユー
テイ圧Pdのオン/オフ比(デユーテイ比)を変
化させることで給油と排油の時間、即ち流入、流
出流量が変化し、変速速度を制御することが可能
となる。 即ち、変速速度di/dtはプライマリシリンダ9
の流量Qの関数であり、流量Qはデユーテイ比
D、ライン圧PL、プライマリ圧Ppの関数である
ため、次式が成立する。 di/dt=f(Q)=f(D、PL、Pp) ここでライン圧PLは変速比iとエンジントル
クTにより制御され、プライマリ圧Ppはライン
圧PLと変速比iで決まるので、Tを一定と仮定
すると、 di/dt=f(D、i) となる。一方、変速速度di/dtは、定常での目標
変速比isと実変速比iの偏差に基づいて決められ
るので、次式が成立する。 di/dt=k(is−i) このことから、各変速比iにおいて目標変速比
isを定めて変速速度di/dtを決めてやれば、その
変速速度di/dtと変速比iの関係からデユーテイ
比Dが求まる。そこで、このデユーテイ比Dで変
速速度制御弁50を動作すれば、変速全域で変速
速度制御できることがわかる。 次いで、信号油圧としてのデユーテイ圧Pdを
生成する回路について説明する。先ず、一定のレ
デユーシング圧PRを発生する回路として、ライ
ン圧油路22が流量を制限するオリフイス32を
介して油路31に分岐し、この油路31がレデユ
ーシング弁60に連通される。 レデユーシング弁60は、弁体61にスプール
62が移動可能に挿入され、スプール62の一方
にスプリング63が付勢される。また油路31と
連通する入口ポート61a、出口ポート61b、
ドレンポート61cを備え、出口ポート61bか
らのレデユーシング圧が油路33によりスプール
62のスプリング63と反対側のポート61dに
作用する。スプリング63の一方のブロツク64
は調整ねじなどで移動して、スプリング荷重と共
にレデユーシング圧PRを調整可能になつている。 これによりライン圧PLがオリフイス32によ
り制限してポート61aに供給され、油路33の
レデユーシング圧PRが低下すると、スプリング
63によりスプール62がポート61aと61b
とを連通してライン圧PLを導入する。またポー
ト61dの油圧の上昇により、スプール62が戻
されポート61bと61cとを連通してレデユー
シング圧PRを減じる。こうしてレデユーシング
圧PRの低下分だけライン圧PLを補給し、常にス
プリング63の荷重と等しい一定のレデユーシン
グ圧PRを発生する。 このレデユーシング圧PRの油路33は、オリ
フイス34を介してライン圧制御用ソレノイド弁
65、アキユムレータ66及びデユーテイ圧Pd
の油路37に連通される。そしてソレノイド弁6
5がデユーテイ信号により一定のレデユーシング
圧PRを断続的に排油してパルス状の油圧を生成
し、この油圧をアキユムレータ66で所定のレベ
ルのデユーテイ圧Pdに平滑化して油路37によ
りライン圧制御弁40に供給する。 また油路33のオリフイス34の上流側から油
路53が分岐し、油路53の途中からオリフイス
35を有して変速速度制御用ソレノイド弁67と
油路54に連通される。そしてソレノイド弁67
がデユーテイ信号により同様にデユーテイ圧Pd
を生成し、このデユーテイ圧Pdを油路54によ
りそのまま変速速度制御弁50に供給する。 ソレノイド弁65は、デユーテイ信号のオンで
排油する構成である。そしてデユーテイ比Dに対
してデユーテイ圧Pdが、第5図bのように減少
関数で設定される。このためデユーテイ比Dに対
しライン圧PLは、第5図cのように減少関数で
変化した特性となる。そこでデユーテイ比Dが0
%の最も排油の少ない場合に最大ライン圧
PLmaxになり、デユーテイ比Dが100%の最も排
油する場合に最低ライン圧PLminになり、この
最低ライン圧PLminはライン圧制御弁40のス
プリング43の荷重のみで決まる。 ソレノイド弁67も同様の構成であるため、デ
ユーテイ比Dが大きい場合は変速速度制御弁50
を給油位置に切換える時間が長くなつてシフトア
ツプさせ、逆の場合は排油位置に切換える時間が
長くなつてシフトダウンする。そしてis−iの偏
差が大きいほどデユーテイ比Dの変化が大きいこ
とで、変速スピードを速く制御する。 更に、第4図において、制御ユニツト70を含
む電気制御系について説明する。先ず、プライマ
リプーリ回転数Npを検出するプライマリプーリ
回転数センサ71、セカンダリプーリ回転数Ns
を検出するセカンダリプーリ回転数センサ72、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数セ
ンサ74及びスロツトル開度θを検出するスロツ
トル開度センサ73を有する。これらセンサ信号
は制御ユニツト70に入力する。 制御ユニツト70において、変速速度制御系に
ついて説明する。プライマリプーリ回転数Npと
セカンダリプーリ回転数Nsが入力する実変速比
算出部75を有し、実変速比iを、i=Np/Ns
により算出する。またセカンダリプーリ回転数
Nsとスロツトル開度θは目標変速比検索部76
に入力する。ここで第6図aに示す変速パターン
に基づいて第6図bに示すテーブルが設定され、
このエーブルのNsとθの値から目標変速比isを
検索する。 そして実変速比i、定常での目標変速比is及び
係数設定部77の係数kは、変速速度算出部78
に入力して、変速速度di/dtを、 di/dt=k(is−i) により算出する。また変速速度di/dtの符号が正
の場合はシフトダウン、負の場合はシフトアツプ
に定める。 変速速度di/dtと実変速比iは更にデユーテイ
比検索部79に入力して、変速速度di/dtと実変
速比iに応じた操作量としてのデユーテイ比Dを
設定する。 ここでデユーテイ比DはD=f(di/dt、i)
の関係により、±di/dtとiに基づいてテーブル
が第6図cのように設定されている。即ち、給油
と排油がバランスするD=50%を境にして、シフ
トアツプの−di/dtとiのテーブルでは、D=50
〜100%の値に、シフトダウンの+di/dtとiの
テーブルでは、D=50〜0%の値に振り分けてあ
る。 そしてシフトアツプのテーブルでは、デユーテ
イ比Dがiに対して減少関数で、−di/dtに対し
て増大関数で設定される。またシフトダウンのテ
ーブルでは、デユーテイ比Dが逆にiに対して増
大関数で、di/dtに対しては減少関数で設定され
ている。そこでこのテーブルを参照して、di/dt
とiに応じたデユーテイ比Dが検索される。そし
てデユーテイ比Dの電気信号を駆動部80を介し
てソレノイド弁67に出力する。 続いて、ライン圧制御系について説明する。先
ず、制御原理について説明する。この種のベルト
式無段変速機は、セカンダリプーリでライン圧に
よりベルトクランプした状態でプーリとベルトの
摩擦でトルク伝達する。そこで許容入力トルク
(スリツプ無しで伝達可能なトルク)Tmax、セ
カンダリプーリでのベルトクランプ力Fs、プー
リとベルトの間の摩擦係数μ、プライマリプーリ
でのベルトピツチ半径R1、セカンダリプーリで
のベルトピツチ半径R2、プーリのベルト挟み角
度α、ライン圧PL、セカンダリピストン有効受
圧面積As、プーリ比(変速比)i、プライマリ
プーリでのプーリ角β、プーリ中心間距離Cとす
ると、トルク伝達容量がセカンダリプーリでの力
学的バランスから、以下の式で簡易的に示すこと
ができる。 Tmax=Fs・2・μ・R1/cosα ……(1) また、 Fs=PL・As R2=R1−C・sinβ i=R2/R1 従つて、R1=1/f(1−i)となり、R1が
iの関数となる。また(1)式において、 1/f′(i)=As・2・μ・/cosα・f(1−i) とすると、 Tmax=PL/f′(i) になる。 そこで一定のトルクをベルトスリツプ無しで伝
達可能な最小ライン圧として、単位トルク当たり
の必要ライン圧PLuを求めると、 PLu=f′(i) によりiの関数になる。即ち、単位トルク当たり
の必要ライン圧PLuは、第6図eのように変速比
iの大きい低速段では高く、変速比iが小さくな
るほど低下するように設定される。 このため単位トルク当たりの必要ライン圧PLu
とエンジントルクTにより目標ライン圧PLtを算
出することで、プーリとベルトの伝達トルクに対
応した必要最小限の目標ライン圧PLtを正確に算
出することが可能となる。 そこでライン圧制御系では、スロツトル開度θ
とエンジン回転数Neがエンジントルク設定部8
1に入力して、第6図dのθ−Neのテーブルを
参照してエンジントルクTを設定する。また必要
ライン圧設定部82では第6図eのテーブルによ
り単位トルク当りの必要ライン圧PLuを変速比i
に応じて設定する。 これらエンジントルクTと単位トルク当りの必
要ライン圧PLuは目標ライン圧算出部83に入力
して、目標ライン圧PLtを、PLt=PLu・Tによ
り算出する。目標ライン圧PLtはデユーテイ比設
定部84に入力して、目標ライン圧PLtに応じた
操作量としてのデユーテイ比Dを減少関数的に設
定する。 ここでライン圧制御弁40は圧力調整弁であ
り、オイルポンプ21はエンジン1により駆動さ
れる。このためエンジン回転数Neによりポンプ
吐出量が変化すると、電気信号の操作量が同一で
も実際のライン圧が変動するため、エンジン回転
数Neに対して操作量を補正する必要がある。そ
こで操作量のデユーテイ比Dがエンジン回転数
Neと目標ライン圧PLtに対して、第5図fに示
すように設定される。そこでこのテーブルで、エ
ンジン回転数Neにおける最大ライン圧Pmaxと
最小ライン圧Pminを検索し、D=(Pmax−
PL)/(Pmax−Pmin)によりデユーテイ比D
を算出する。更に、油温に対する補正対策につい
て説明する。ここで油温Toが変化するとオイル
の粘性が変わるため、ライン圧PLの誤差が大き
くなる。また実施例のように電気信号のデユーテ
イ比Dをデユーテイ圧Pdに変換してライン圧制
御する場合は、デユーテイ圧Pd自体が油温Toに
より変化するので特に影響が大きい。例えばデユ
ーテイ圧制御幅が4Kg/cm2で、ライン圧制御幅が
その4〜5倍の20Kg/cm2に設定されていると、油
温Toの変化によりライン圧PLが同じ倍率で大幅
に変化するため、特にデユーテイ圧Pdに対する
補正が要求される。 油温Toとデユーテイ比Dに対するデユーテイ
圧Pdの変動状態を考察すると、第7図のように
なる。即ち、デユーテイ比Dが例えば50%以上に
大きくて、デユーテイ圧Pdの低い場合に大きく
変動する。そして設定値toに対して油温Toが、
To>toの場合はオイル粘性が低いためデユーテ
イ圧Pdが低下し、逆にTo<toの場合はオイル粘
性が高いためデユーテイ圧Pdが高くなる。この
ため油温Toの変化に対してデユーテイ圧Pdが一
定した状態を保つように、デユーテイ比Dを補正
すれば良い。 そこで油温Toを検出する油温センサ86を有
する。そして油温Toとデユーテイ比設定部84
のデユーテイ比Dが補正量設定部87に入力し、
補正が必要なD>50%の領域を判断する。この補
正領域において、To<toの場合は所定の補正量
+ΔDを、To>toの場合は所定の補正量−ΔDを
定める。この補正量±ΔDはデユーテイ比設定部
84の出力側に付加されるデユーテイ比補正部8
8に入力してD±ΔDの演算により補正する。そ
して補正したデユーテイ比D±ΔDの電気信号を
駆動部85を介してソレノイド弁65に出力す
る。 次に、この実施例の作用について説明する。 先ず、エンジン1の運転によりオイルポンプ2
1が駆動し、油路22のライン圧PLはセカンダ
リシリンダ10にのみ供給されて、変速比最大の
低速段になる。このときライン圧PLを用いたレ
デユーシング弁60により一定のレデユーシング
圧PRが取出され、このレデユーシング圧PRが各
ソレノイド弁65,67に導かれて、電子的にラ
イン圧及び変速制御することが可能になる。 またプライマリプーリ回転数Np、セカンダリ
プーリ回転数Ns、スロツトル開度θ及びエンジ
ン回転数Neの信号が制御ユニツト70に入力す
る。そしてライン圧制御系では、プライマリプー
リ回転数Npとセカンダリプーリ回転数Nsにより
実際の変速比iが算出され、この変速比iに応じ
た単位トルク当たりの必要ライン圧PLuが設定さ
れる。またエンジン回転数Neとスロツトル開度
θによりエンジントルクTが推定され、単位トル
ク当たりの必要ライン圧PLuをエンジントルクT
を乗算して目標ライン圧PLtが算出される。 そこで車両停止のアイドル時には、セカンダリ
プーリ回転数Nsが零になることで最大変速比に
なり、単位トルク当たりの必要ライン圧PLuが大
きく設定される。このためエンジントルクTが小
さくても目標ライン圧PLtが比較的大きく算出さ
れ、小さいデユーテイ比Dの信号がソレノイド弁
65に出力する。そこでソレノイド弁65の排油
量が少なくなつて大きいデユーテイ圧Pdに変換
され、このデユーテイ圧Pdがライン圧制御弁4
0のポート41dに導入する。そこでライン圧制
御弁40では、最低ライン圧PLminを設定する
スプリング43の荷重とデユーテイ圧Pdとがラ
イン圧PLを高くする方向に作用して、ライン圧
PLは高く制御される。 また発進や加速時にエンジントルクTが大きく
なると、目標ライン圧PLtが更に大きく算出され
る。そこでデユーテイ比Dが一層小さく設定さ
れ、ライン圧制御弁40でライン圧PLがエンジ
ントルクTの分だけ高く制御される。 更に、車速の上昇により変速制御が開始して変
速比iが小さくなり、エンジントルクTも小さく
なると、デユーテイ比Dが大きくなる。このため
ソレノイド弁65では排油量の増大でデユーテイ
圧Pdが低くなり、ライン圧制御弁40において
ライン圧PLは順次低く制御される。この場合に
最小変速比で最小エンジントルクの場合は、デユ
ーテイ圧Pdが略零になり、スプリング荷重で最
低ライン圧PLminに制御される。 こうしてライン圧PLは変速比iが小さい高速
段ほど低く、エンジントルクTが大きいほど高く
連続的に電子制御される。そして変速比iに応じ
た必要ライン圧PLuにより、目標ライン圧PLtが
プーリとベルトの伝達トクルに対応したものにな
つて、ライン圧PLにより常にベルトスリツプを
生じない必要最小限のプーリ押付け力が付加され
る。 上記ライン圧の電子制御においては、常にデユ
ーテイ比Dにより補正領域が判断される。そして
低速段や加速時に小さいデユーテイ比Dと大きい
デユーテイ圧Pdによりライン圧が高く制御され
る場合は、油温Toによる影響が殆ど無いことか
ら補正されない。 一方、高速段に変速比してエンジントルクも小
さい走行状態で、D>50%になると、補正領域と
判断される。この場合は、補正量設定部87で油
温Toと設定値toが比較され、冷態時はTo<toに
より、デユーテイ比補正部88においてデユーテ
イ比がD+ΔDにより増大補正される。そこでソ
レノイド弁65ではデユーテイ比Dの増大補正に
よりデユーテイ圧Pdが低めに変換され、このた
めオイル粘性が高くてデユーテイ圧Pdが高めに
なることが防止される。 また油温Toが上昇して、To>toになると、デ
ユーテイ比Dが逆に減少補正され、ソレノイド弁
65でデユーテイ圧Pdが高めに変換され、この
ためオイル粘性が低くてデユーテイ圧Pdが低め
になることが防止される。こうしてソレノイド弁
65で変換されるデユーテイ圧Pdは、第7図の
一点鎖線で示すように油温Toの影響を受けるこ
となく各デユーテイ比Dに対応したものになる。
そしてこのデユーテイ圧Pdがライン圧制御弁4
0に導入することで、ライン圧PLが常に正確に
制御される。 尚、電気信号により直接ライン圧制御弁40を
動作する場合は、電気信号の増減補正により、ラ
イン圧の低い制御領域でライン圧制御弁40の作
動が少し変わつて、同様にライン圧の変動が防止
される。 一方、発進後は、制御ユニツト70において更
にis−iにより変速速度di/dtが算出され、この
di/dtとiの関係で設定されるデユーテイ比Dの
信号がソレノイド弁67に出力してデユーテイ圧
Pdに変換される。そしてこのデユーテイ圧Pdが
変速速度制御弁50に導入して動作し、プライマ
リシリンダ9にライン圧PLを所定の流量で給排
油してプライマリ圧Ppを変化する。そこで目標
変速比isに実際の変速比iが追従して、運転、走
行状態に応じて適正に変速制御され、この場合に
過渡状態のようにis−iが大きいほど速い変速ス
ピードで変速される。 以上、本発明の一実施例について説明したが、
ソレノイド弁のオン・オフの関係を逆にすること
もできる。油温センサの代りに油温スイツチ、水
温のセンサまたはスイツチを用いることもでき
る。 また油温補正に関しては、第7図のような特性
を用いたものに限定されない。即ち、粘性の変化
等を用いても良く、補正方法も補正係数を定めて
操作量に乗算して補正することも可能である。
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によると、無段変
速機で電子的にライン圧制御する油圧制御装置に
おいて、制御ユニツトはプライマリプーリ回転数
とセカンダリプーリ回転数により実際の変速比を
算出し、変速比に応じて単位トルク当たりの必要
ライン圧を定め、単位トルク当たりの必要ライン
圧とエンジントルクにより目標ライン圧を算出す
るので、ライン圧を伝達トルクに対応してベルト
スリツプしない必要最小限に制御できる。 また油温と目標ライン圧に応じた操作量により
電気信号を補正するので、油温の変化に対してラ
イン圧を高い精度で制御することができる。また
目標ライン圧に応じた操作量により補正する領域
を判断するので、不必要な補正が不要になり、油
温の影響の大きい領域を適切に補正できる。 実施例のように油温、目標ライン圧に応じた操
作量及び信号油圧の関係により補正する場合は、
信号油圧の変動を有効に抑えることができる。こ
のため信号油圧でライン圧制御する場合の油温に
よる変動を、効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無段変速機の油圧制御装置を
示す機能ブロツク図、第2図は本発明が適応され
る無段変速機の概略を示す構成図、第3図は本発
明の油圧制御装置の実施例を示す油圧回路図、第
4図は電気制御系のブロツク図、第5図aないし
c電気信号の操作量、信号油圧及びライン圧の関
係を示す図、第6図aないしfは変速制御とライ
ン圧制御の各特性とテーブルを示す図、第7図は
油温と目標ライン圧の操作量に対する信号油圧の
変動状態を示す図である。 4……無段変速機、5……主軸、11……駆動
ベルト、6……副軸、7……プライマリプーリ、
8……セカンダリプーリ、9……プライマリシリ
ンダ、10……セカンダリシリンダ、21……オ
イルポンプ、22,23……油路、40……ライ
ン圧制御弁、50……変速速度制御弁、70……
制御ユニツト、75……実変速比算出部、81…
…エンジントルク設定部、82……必要ライン圧
設定部、83……目標ライン圧算出部、84……
デユーテイ比設定部、86……油温センサ、87
……補正量設定部、88……デユーテイ比補正
部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エンジン側の主軸にプーリ間隔可変のプライ
    マリプーリが設けられ、主軸に平行配置される車
    輪側の副軸にプーリ間隔可変のセカンダリプーリ
    が設けられ、両プーリの間に駆動ベルトが巻回さ
    れ、油圧源からの油路にライン圧を制御しそのラ
    イン圧をセカンダリプーリのシリンダに供給して
    プーリ押付け力を付与するライン圧制御弁が設け
    られ、プライマリプーリのシリンダへの油路にラ
    イン圧を給排油してプライマリ圧を変化する変速
    速度制御弁が設けられ、プライマリ圧により両プ
    ーリに対する駆動ベルトの巻付け径の比を変化し
    て無段階に変速する無段変速機において、 上記ライン圧制御弁40は制御ユニツト70の
    電気信号によりライン圧を制御するように構成す
    ると共に、 上記制御ユニツト70はプライマリプーリ回転
    数とセカンダリプーリ回転数により変速比を算出
    する手段75と、変速比に応じて単位トルク当り
    の必要ライン圧を設定する手段82と、エンジン
    回転数とスロツトル開度によりエンジントルクを
    設定する手段81と、各変速比で単位トルク当り
    の必要ライン圧とエンジントルクにより目標ライ
    ン圧を算出する手段83と、目標ライン圧に応じ
    た操作量を設定する手段84と、油温と目標ライ
    ン圧に応じた操作量の関係により補正量を設定す
    る手段87と、補正量に応じて補正した操作量の
    電気信号を出力する手段88とを備えることを特
    徴とする無段変速機の油圧制御装置。 2 上記ライン圧制御弁40は所定のライン圧を
    設定するスプリング43と制御ポート41dとを
    有し、ライン圧油路22から流量制限手段32を
    介して分岐する油路31に設けられるソレノイド
    弁65が、制御ユニツト70の電気信号に応じた
    信号油圧を生成してライン圧制御弁40の制御ポ
    ート41dに導入し、ライン圧をスプリング荷重
    と信号油圧の関数で可変制御するように構成され
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    無段変速機の油圧制御装置。
JP14346985A 1985-06-29 1985-06-29 無段変速機の油圧制御装置 Granted JPS624956A (ja)

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JP4686898B2 (ja) * 2001-05-18 2011-05-25 トヨタ自動車株式会社 車両用動力伝達装置

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