JPH0540378A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ロールより正逆転可能な搬送ローラにより記録
紙を引出し戻してスキューの補正又はレジストマークの
書込みを行なう画像形成装置において、記録紙を戻した
際その先端が搬送ローラ対から抜けないような画像形成
装置を提供することを目的とする。 【構成】搬送ローラ対６の下流側直近の位置に記録紙検
知センサ１５を設け、スキュー補正又はレジストマーク
書込みのため記録紙１を搬送ローラ６によりロールから
引出し、戻す時、検知センサ１５が紙なしと検知した時
搬送ローラ６の駆動を停止するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置、特に記録
紙ロールを使用し、複数回往復搬送させて、記録紙の同
一画像領域に異る色の画像を重ねて形成しカラープリン
トを行なう画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カラープリントを行なう画像形成装置の
一つの方式として、記録紙ロールより引出された記録紙
を搬送路を複数回往復動させて、各往動毎に単一の書込
みヘッドにより記録紙の同一領域に異る色で現像すべき
静電潜像を書込み、書込まれた静電潜像を互いに異なる
複数の色の１つで現像し、カラープリントを行なうもの
が知られている。

【０００３】図４はこの方式のフルカラー画像形成装置
の一例としてのカラー静電プロッタの全体概略構成を示
すものである。

【０００４】ロール状に巻かれた静電記録紙のロール１
はロール紙ホルダ２にセットされ、矢印Ａで示す搬送方
向に引き出される。記録紙１の搬送路には、順次、戻し
ローラ対３、書込みヘッド４、イエロー（Ｙ）、マゼン
タ（Ｍ）及びシアン（Ｃ）の三色の現像器５Ｙ，５Ｍ，
５Ｃより成る現像部５、搬送ローラ対６、カッタ７、排
紙ローラ対８等が設けられている。

【０００５】搬送ローラ対６は、ステッピングモータ１
１で正逆両方向に駆動され、正転時には搬送方向（Ａ方
向）にスリップを生ずることなく記録紙１を搬送する。

【０００６】戻しローラ対３には、書込みヘッド４及び
現像部５において記録紙１にたるみが生じないように、
図示しないトルクリミッタを介して記録紙１を搬送方向
とは反対の方向に引くトルクが印加され、記録紙１に張
力を与え記録紙はたるむことなく所定の速度で搬送され
る。この状態で、記録紙１には書込みヘッド４により静
電潜像が書き込まれ、これが現像部５で現像される。即
ち、第１回目の正方向搬送時に書込みヘッドで書込まれ
た静電潜像はＹ現像器５Ｙにより現像され、これが終了
すると搬送ローラ対６が逆転され、記録紙１は初期位置
まで戻り、再び画像を書き込まれて、Ｍ現像器５Ｍによ
りＭ画像が現像され、同様にしてＣ画像が現像される。
３色の現像完了後画像の先後端をカッタ７で切断し、フ
ルカラープリントが完成する。

【０００７】２回目以降の書込みヘッドによる静電潜像
の書込み領域が第１回目の画像書込み領域と正確に一致
するように、記録紙の各画像形成領域前端より一定距離
前方の位置に、記録紙幅方向に延びる色合せ用のレジス
トマーク１２を第１回目の静電潜像書込みに先立ち搬送
ローラ対６で記録紙ロールより記録紙を引出しつつ所定
のタイミングでレジストマーク潜像が記録紙に書込まれ
いずれかの色の現像器で現像されてレジストマーク１２
が形成される。レジストマーク形成後記録紙は搬送ロー
ラ対６により巻戻される。画像書込み開始は記録紙上の
レジストマーク１２の一方のエッジを装置に固定された
レジストセンサ１３が検知した時点、あるいはそれから
所定のタイミングで行なわれる。レジストセンサ１３は
光ファイバ式フォトセンサで更にレンズで集光している
ので検知精度は高く、これによって、３色の現像剤で現
像されるべき３つの静電潜像の画像形成領域は記録紙搬
送方向に高い精度で一致し、搬送方向の色ずれは防止さ
れる。

【０００８】ところで、ロール状記録紙を複数回往復動
させて複数色の画像を重ね合せてフルカラー画像を作成
する場合は幅方向の色ずれを防止するために精度の高い
搬送ローラ１本が紙送りを支配するように構成されてい
る。しかし、搬送ローラの円筒精度、幅方向負荷分布の
不均一等に起因してロール状記録紙にスキュー（斜送
り）を生ずる。

【０００９】ロール状記録紙を往復動させて複数回作像
しカラープレリントを作成する場合、往動中に発生した
スキューは復動中にほぼ元の位置に戻り、１枚のカラー
プリント作成のための複数（例えば３つ）の画像間には
色重ねに支障を来す程のずれは発生しないが、ロールか
ら記録紙を引出して繰返しプリントを行なう場合には僅
かのずれが累積して記録紙のスキューは徐々に大きくな
り書込み装置や現像装置の作用範囲から記録紙が外れ、
記録が不可能な状態となる。したがって、記録紙を巻い
たロールから記録紙を繰返して記録を行なう場合は、ス
キューが所定量に達した時、これを検知してスキューの
補正を行なうことが必要である。

【００１０】記録紙のスキュー検知手段として、記録紙
の正しい搬送幅の両端位置からある距離を置いて外方に
スキュー検知センサ９が設けられており、いずれか一方
のセンサが記録紙端縁を検知すれば、スキューの修正を
行なうようにしている。

【００１１】スキュー補正機構は従来種々の形式がある
が、簡単な構成で確実にスキューを修正することができ
るスキュー修正機構として次のような機構が提案されて
いる。

【００１２】その機構は、図４に示す画像形成装置にお
いて、搬送ローラ対６及び戻しローラ対３の圧接を解除
し、排紙ローラ８のみで記録紙１を搬送する。排紙ロー
ラ対８は記録紙の幅の中央部に設けられた短ローラとし
て構成され、かつ記録紙ロール１のホルダ２の両端は摩
擦部材１０で軽くブレーキが掛けられている。記録紙が
スキューしている場合は記録紙ロールから巻出された記
録紙の中心線から離れて行く側の側端部のロールに近接
した部分にはたるみができて張力は発生せず、その反対
側の側端部は摩擦部材１０のブレーキにより張力Ｆが発
生し、これに対抗して排紙ローラ８で挟持された部分に
張力Ｆが発生し、これら２つの力の偶力により生ずるモ
ーメントにより、スキューした用紙は排紙ローラ８とス
リップして自動的にスキューが補正される方向に回動し
スキューが修正される。スキューが修正された後、スキ
ュー修正のためロールより引出した記録紙の長さ分だけ
ロールに巻戻す。

【００１３】ところで、図１に示す画像形成装置では、
搬送ユニットを構成する戻しローラ対３、搬送ローラ対
６、排紙ローラ対８の上ローラ及びカッタ７の上刃は装
置本体の記録紙ロール１のホルダ２と反対側の端部付近
に設けられた支軸を中心として大きく口を開く上蓋に取
付けられており、記録紙のセット時には、上蓋を開いて
搬送ユニットを開放し記録紙ロール１から引出した記録
紙を開かれた搬送ローラ対の間にセットした後、上蓋を
閉じ加圧して搬送可能な状態とする。

【００１４】したがって、前述のレジストマークの書込
み又はスキューの補正のために引出された記録紙を巻戻
す際、記録紙の先端が搬送ローラ対６から抜けてしまう
と記録紙はもはや搬送させることができず、装置の上蓋
を開いて再セットしなければならなくなる。又、記録紙
が書込みヘッドに触れて、汚れてしまう不具合がある。

【００１５】記録紙をセット状態からレジストマーク書
込み又はスキュー補正のために引出した長さだけ戻すよ
うに制御すれば、記録紙の先端が搬送ローラ対から抜け
ることはない理くつであるが、戻し量を引出し量と同じ
時間又は搬送ローラ駆動モータに与えられたパルス数で
制御した場合、搬送ローラと記録紙のすべりなどによ
り、往復で記録紙の搬送量が異なることは避けられず、
記録紙先端が搬送ローラから抜ける可能性がある。

【００１６】レジストマークの書込みのため引出された
場合は、最も先端側のレジストマークをレジストセンサ
が検知する迄戻して停止すれば、直ちに画像書込みがで
きる訳であるが、レジストマークの書込み不良や、レジ
ストセンサの読取りミスがあった場合、やはり記録紙先
端が搬送ローラ対から抜けてしまうことがある。

【００１７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の構成の
画像形成装置において、レジストマークの書込みやスキ
ュー補正のため、装置に記録紙がセットされた状態から
記録紙を引出し、戻した場合、記録紙先端が確実に搬送
ローラ対から抜けることがない画像形成装置を提供する
ことを課題とする。

【００１８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、上記構成の画像形成装置において、搬送
ローラ対の下流側直近の位置に記録紙検知手段を配設
し、記録紙を巻戻す際、該検知手段が紙なしを検知した
時搬送手段を停止させるよう制御する制御手段を設けた
ことを特徴とする。

【００１９】

【作用】上記の構成により、レジストマークの書込み又
はスキュー補正のためにセット位置から記録紙が引出さ
れ、戻される場合、記録紙先端が上記検知手段を通過し
紙なしが検知されると搬送ローラ対が停止されるように
制御されるので記録紙先端が搬送ローラ対より抜けるこ
とはない。

【００２０】上記の搬送ローラを停止させるタイミング
を、上記検知手段が紙なしを検知する時点と、レジスト
センサが最初に書込まれたレジストマークを検知する時
点とのいずれか早い方の時点とすることにより、記録紙
先端が搬送ローラ対から抜けることが確実に防止できる
のみならず、レジストマーク検知で記録紙の戻しが停止
した場合は、この状態から直ちに次の画像形成プロセス
に入ることができる。又、レジストマークの検知が記録
紙端検知（紙なし検知）より先に行なわれるべき位置に
レジストセンサ及び検知手段が配置されているにもかか
わらず、検知手段の紙なし検知で搬送ローラが停止した
場合は、レジストマークの書込み不良とみなされ、レジ
ストマークを書込むことによって次の画像形成プロセス
を正常に行なうことができる。

【００２１】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【００２２】図１は本発明を図４で説明したカラー静電
プロッタに適用した実施例の構成を示す図である。した
がって同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、
異なる点を中心として説明する。

【００２３】本実施例では、搬送ローラ対６の正方向
（記録紙１を引出す方向）の下流側直近の位置に記録紙
検知センサ１５が設けられている。又、この装置では、
レジストマーク１２は記録紙１を搬送ローラ対６により
引出しながら、書込みヘッド４により一定の間隔に書込
まれ、書込まれたある色で現像された後搬送ローラ６を
逆転させて記録紙が戻される。記録紙の戻し中に検知セ
ンサ１５が紙なしを検知するか、レジストセンサが最初
のレジストマークを検知することにより搬送ローラが停
止するように制御手段により制御される。これ以外の構
成は図４で説明したとおりであるから繰返して説明する
ことはしない。

【００２４】次にスキューの補正又はレジストマーク書
込み後の記録紙戻し時の記録紙の停止動作について、図
２及び図３を用いて説明する。図２は記録紙戻し時の記
録紙を停止させる時の各種の状態を示すものである。図
３は、記録紙を戻す方向へ搬送ローラを駆動した状態か
ら搬送ローラが停止する迄のフローを示すフローチャー
トである。

【００２５】図３において、記録紙を戻す方向へ搬送ロ
ーラ６を駆動し（Ｓ１）、レジストセンサ１３が最初に
書込まれたレジストマークを検知したか否かを判断し
（Ｓ２）、検知した場合（図２の（ａ））は搬送ローラ
６の駆動モータを停止し（Ｓ３）、次の画像形成プロセ
スへ進む（Ｓ４）。

【００２６】記録紙をセットした直後にスキュー補正を
行ない、記録紙を戻した場合は、レジストセンサ１３が
書込まれていないので、検知センサ１５が紙なしを検知
する（Ｓ５）。なお、レジストマークの書込み後の記録
紙の戻し時にも、レジストマーク１２、レジストセンサ
１３、記録紙検知センサ１５の位置関係によっては、レ
ジストセンサ１３がレジストマーク１２を検知する前に
検知センサ１５が紙なしを検知することがある（図２の
（ｂ））。又、レジストマークの書込み工程が行なわれ
ても書込まれていなかったり、書込まれていてもレジス
トセンサによって検知されなかった場合（図２の
（ｃ））には検知センサが紙なしを検知する。それによ
り搬送ローラ６の駆動モータは停止する（Ｓ６）。

【００２７】レジストマークがまだ書込まれていない場
合は、記録紙を引出す方向へ搬送ローラを駆動し（Ｓ
７）、記録紙を搬送しつつ、書込みヘッドによりレジス
トマークを書込み（Ｓ８）、現像して顕像化する（Ｓ
９）。その後搬送ローラを逆転させて記録紙を戻す。

【００２８】以上の如く制御することにより、レジスト
マークの書込み又はスキューの補正のため記録紙をロー
ルから引出し、戻した場合確実に搬送ローラから抜けな
いように停めることができる。

【００２９】上記実施例では、戻される記録紙の停止
を、記録紙検知センサによる紙端検知と、レジストセン
サの最初に書込まれたレジストマーク検知とのいずれか
早い方で搬送ローラを停止するように制御する例を説明
したが、記録紙検知センサの紙端検知だけで搬送ローラ
の停止を制御するようにしても、記録紙が搬送ローラか
ら抜けないように停止させることができる。

【００３０】

【発明の効果】以上の如く、請求項１に記載の本発明に
よれば、記録紙のスキュー補正又はレジストマークの書
込みのために記録紙をロールから引出し、戻した場合に
記録紙が搬送ローラから確実に抜けることがないように
して停止させることが可能となる。さらに請求項２の構
成によれば、上記の効果に加えて、画像の書込みを直ち
に開始することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の画像形成装置の構成を示す側
面図である。

【図２】（ａ），（ｂ），（ｃ）は記録紙の戻し時の記
録紙を停止させる時の各種の状態を示す図である。

【図３】本発明による画像形成装置の記録紙戻し時の動
作のフローを示すフローチャートである。

【図４】本発明が適用される画像形成装置の１例の構成
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 記録紙 ２ 記録紙ロールホルダ ３ 戻しローラ ４ 書込みヘッド ５ 現像装置 ６ 搬送ローラ ７ カッタ ８ 排紙ローラ ９ スキュー検知センサ １０ 摩擦部材 １２ レジストマーク １３ レジストセンサ １５ 記録紙検知センサ １７ 搬送ユニット開閉スイッチ １８ 電源スイッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田宮 義弓 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内 (72)発明者 飯塚 和明 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録紙ロールより引出された記録紙を正
   逆方向に搬送可能な搬送手段を有し、記録紙を複数回往
   復させ同一書込みヘッドにより記録紙の同一画像形成領
   域に異る色で現像すべき静電潜像を重ね合せて書込み、
   書込まれた各静電潜像を互いに異る色で現像してカラー
   プリントを行ない、上記の各静電潜像書込み位置を整合
   させるため記録紙の各画像形成領域前端より一定距離前
   方の位置にレジストマークが書込まれ、装置本体に該レ
   ジストマークを検知するレジストセンサが設けられ、記
   録紙ロールより引出された記録紙のスキューの補正及び
   上記レジストマークの書込みは記録紙ロールから記録紙
   を引出して行なわれ、スキューの補正又はレジストマー
   クの書込み後、記録紙先端が上記搬送手段から抜ける直
   前位置迄巻戻される画像形成装置において、 上記搬送手段の下流側直近の位置に記録紙検知手段を設
   け、記録紙を巻戻す際検知手段が紙なしを検知した時搬
   送手段を停止させるように制御する制御手段を有するこ
   とを特徴とする画像形成装装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の画像形成装置の搬送手
   段を停止させるタイミングが上記の検知手段が紙なしを
   検知する時点と、上記のレジストセンサが最初に書込ま
   れたレジストマークを検知する時点とのいずれか早い方
   の時点であることを特徴とする画像形成装置。