JPH05337006A - ランドセルの製造方法 - Google Patents

ランドセルの製造方法

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JPH05337006A
JPH05337006A JP17745892A JP17745892A JPH05337006A JP H05337006 A JPH05337006 A JP H05337006A JP 17745892 A JP17745892 A JP 17745892A JP 17745892 A JP17745892 A JP 17745892A JP H05337006 A JPH05337006 A JP H05337006A
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Japan
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school bag
plate
belt
bottom plate
forming method
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JP17745892A
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English (en)
Inventor
Taneo Wakamatsu
種夫 若松
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Kyowa KK
Original Assignee
Kyowa KK
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Publication date
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  • Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)
  • Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な構成で、製造が容易で、耐久性の大き
いランドセルを製造する。 【構成】 表皮の裏面に発泡樹脂層と布地を積層してな
る生地を真空成形法等によって、前板部と、底板部と、
クッション用突出部を有した背板部と、被せ蓋部とが縦
方向に順に連続する帯状ランドセル主構成生地材に成形
して裁断し、同じ生地を、真空成形法等で両側辺と底辺
とに表皮側に直角に折れ曲がる縫代部を連設した形状に
成形して裁断した一対の側板を、その縫代部を縫合部位
に添わせ、帯状ランドセル主構成生地材に縫合するよう
になしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ランドセルの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のランドセル製造工程を「図9」に
よって説明すると、まず、前板110と、背板120
と、被せ蓋(「図9」には図示していない。)と、襠部
材130と、前段140とを用意する。
【0003】上記前板110は、天然皮革、人造皮革等
の生地を方形に裁断したものが使用され、必要に応じて
裏張材110aが貼付されるが、多くの場合は、この前
板110の前に前段(マエダン)と称するポケット
(「図9」には前段140として示してある。)が取付
けられ、この前板110は上部のみが露出するため、所
定の形状の裏張材110aを主材としその上部外面にの
み前板110を構成する生地(天然皮革、人造皮革等の
生地)を貼付したものを使用している。
【0004】また、上記背板120は、裏張材を兼ねる
基板121の外面にクッション材122を介して表皮1
23を重ね、この基板121とクッション材122と表
皮123とは糊着または適所を縫糸153で縫合してあ
る。
【0005】また、上記襠部材130は「図9」では必
ずしも明らかでないが、平帯状の生地の両側を直角に折
曲げ、中央の底面部131の両側に両側面132が立ち
上がるように構成され、通常この両側面132には裏張
材132aとの間に補強芯材133が介挿されている。
【0006】また、上記前段140は、前段前面板14
1の両側辺と底辺とに前段襠部材142(ランドセル本
体の襠、すなわち、上記襠部材130は裏張材132a
および補強芯材133で容易には屈曲しないように構成
するが、この前段襠部材142は柔軟生地のみが使用さ
れ、収納物に応じて膨縮できるようになしてある。)を
縫合してなる。
【0007】そして、上記前板110の両側辺部と底辺
部とに襠部材130の前側辺を縫合し、背板120の両
側辺部と底辺部とに襠部材130の後側辺を縫合し箱状
の立体形状のランドセル主収納体を形成し、背板120
の上辺部には被せ蓋の基端部を縫合するようになしてい
る。
【0008】そして、上記前板110と襠部材130と
の縫合は、前板110の両側辺部と底辺部とを直角状に
内側に折曲げて縫代部110bとなし、この縫代部11
0bの外面側に襠部材130の前側辺(「図9」におい
て上側の辺で、この図示例では木端が出ないように前側
辺の縁を内側に二つ折りしてある。)を重ねて縫糸15
1で縫合してある。なお、この前板110と襠部材13
0との縫合に際して、縫代部110bと襠部材130の
前側辺との重合部の間に前段襠部材142の後側辺部を
差し込んで共に縫合することで前段140がランドセル
本体に取付けられるようになしてある。
【0009】また、上記背板120と襠部材130との
縫合は該襠部材130の後側辺部(「図9」において下
側の辺)をフランジ状に外側に折曲げて縫代部130b
となし、この縫代部130bを、背板120の両側辺部
と底辺部との内面側内側に重ねて、重ねた両者の縁を断
面U字状に覆う縁取り生地153で覆って縫糸152で
縫合するようになしてある。
【0010】なお、「図9」において160は底補強金
属板で、この底補強金属板160は底面部131の内面
に重ねて鋲161で鋲着してある。また、「図9」には
示していないが、ランドセルには背負帯帯と被せ蓋の係
止金具が取付けられるもので、これらはランドセル主収
納体を形成した後に取付けることが困難なため、通常は
上記縫合に先立って各部位に予め取付けておくものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上記従来
のランドセルの製造方法は大変煩雑で、各工程ごとに別
個の特殊な工業用ミシンを使用して縫合する必要性を有
し、かつ、相当なる熟練を要するという課題を有してい
た。
【0012】そこで、本発明は上記課題を解決すべきな
されたもので、簡易な構成で、製造が容易で、耐久性の
大きいランドセルを製造することのできるランドセルの
製造方法を提供することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的に沿い、先述
特許請求の範囲を要旨とする本発明の構成は前述課題を
解決するために、第一工程として、表皮11の裏面に発
泡樹脂層12を積層しこの発泡樹脂層12の裏面側に布
地13を積層してなる生地10を、真空成形法または加
熱プレス成形法によって、前板部21と、底板部22
と、クッション用突出部31を有した背板部23と、被
せ蓋部24とが縦方向に順に連続する帯状ランドセル主
構成生地材20に成形して裁断し、第二工程として、上
記帯状ランドセル主構成生地材20に、その底板部22
には一対の背負帯下側帯41,41の一端を、背板部2
3には一対の背負帯上側帯42,42の一端を夫々取付
け、第三工程として、第一工程と同じ生地10を、真空
成形法または加熱プレス成形法によって、両側辺と底辺
とに表皮11側に直角に折れ曲がる縫代部51を連設し
た形状に成形して裁断した一対の側板50,50を、そ
の縫代部51の底辺に位置する部位を帯状ランドセル主
構成生地材20の底板部22の裏側側辺に、一方側側辺
に位置する部位を帯状ランドセル主構成生地材20の前
板部21の裏側側辺に、他方側側辺に位置する部位を帯
状ランドセル主構成生地材20の背板部23の裏側側辺
に夫々添わせて重ね、該帯状ランドセル主構成生地材2
0と両側板50,50とを縫合するようになしたことを
特徴とする技術的手段を講じたものである。
【0014】
【作用】それ故、本発明ランドセルの製造方法は、表皮
11の裏面に発泡樹脂層12を積層しこの発泡樹脂層1
2の裏面側に布地13を積層してなる生地10を使用し
ているため、布地13が引き裂き強度を高める作用を呈
する。
【0015】そして、上記生地10は真空成形法または
加熱プレス成形法によって、前板部21と、底板部22
と、クッション用突出部31を有した背板部23と、被
せ蓋部24とが縦方向に順に連続する帯状ランドセル主
構成生地材20に成形して裁断しているので、このラン
ドセル主構成生地材20の製造を従来技術で機械的大量
生産することが可能となり、さらに従来の前板110と
底面部131、背板120と底面部131、背板120
と被せ蓋の縫合が省略でき、クッション用突出部31を
一体成形できる作用を呈する。
【0016】上記縫合部の省略は、縫代部(縫糸を含
む)をも省略できることになり、製造工程を減らす作用
の他、軽量化を可能とする作用をも有しているものであ
る。
【0017】さらに、本発明法は両側辺と底辺とに表皮
11側に直角に折れ曲がる縫代部51を連設した形状に
成形して裁断した一対の側板50,50を使用している
ため、この側板50の縫代部51の縁に、ランドセル主
構成生地材20の適合場所の縁を合わせて縫合すること
で、自動的に設計通りの形状のランドセルを縫合でき、
縫合作業が簡易化される作用を呈するものである。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を添附図面に従って説
明すれば以下の通りである。「図4」に示す10が、本
発明に使用される生地で、この生地10は、表皮11の
裏面に発泡樹脂層12を積層しこの発泡樹脂層12の裏
面側に布地13を積層してなる。
【0019】上記表生地材11は、従来ランドセルの表
生地として使用される材質が使用でき、本実施例では合
成樹脂材を主原料とする人造皮革を使用したが、薄手の
天然皮革を使用しても試作の結果では次に説明する成形
工程への支障はなかった。
【0020】また、上記発泡樹脂層12としては、本実
施例ではエラストマー法ポリ塩化ビニールラテックスを
使用したが、該発泡樹脂層12の材質および発泡方法は
特に限定されるものでなく、さらには、生地10の段階
では発泡していないペースト状態で、次の成形工程で加
熱によって化学反応を起こしてガスを発生して発泡する
ものを使用しても差し支えない。
【0021】さらに、上記布地13は引き裂き強度向上
と、発泡樹脂層12の摩耗防止のために積層されるもの
で、細い繊維(化学繊維等)からなる薄い布地が使用さ
れる。
【0022】そして、本発明法は第一工程として、上記
生地10を、真空成形法または加熱プレス成形法によっ
て、前板部21と、底板部22と、クッション用突出部
31を有した背板部23と、被せ蓋部24とが縦方向に
順に連続する帯状ランドセル主構成生地材20に成形し
て裁断する。
【0023】上記真空成形法(圧空成形をも含む)とし
ては従来公知な方法が使用でき、本実施例では真空成形
法の内、プラグアシスト成形法を使用したが、無論、そ
の他のストレート成形法、ドレープ成形法等の真空成形
法(いずれも従来公知技術であるので説明を省略す
る。)を利用してもよい。また、この真空成形法は、従
来法にのっとり、生地10の装着・クランプ・加熱・成
形・冷却・離型・打ち抜き(本願では裁断と称する。)
の各工程が順次行われるのは無論である。
【0024】また、上記加熱プレス法とは、加熱するか
又は加熱を行っていない雄型と雌型とによって、予め加
熱しておいた生地10をプレス加工するもので、実験の
結果では前記真空成形法に比較して思わぬ場所に襞が発
生して、不良率は多少多かったが、この欠点は生地10
のクランプ装置を工夫すれば実用不可能ではないと確信
される。
【0025】そして、上記クッション用突出部31は、
図示例では、背板部23の両側と底部とに渡り、正面略
U字状部位を外面方向(表皮11方向)に突出したもの
で、その断面形状は突出部を膨出(局所的に肉厚を厚く
する。)してもよいが、成形法からして、また突出量を
大きくするため「図5」に示す被せ蓋部24の補強用凸
条部33と同様に生地10の一部を湾曲させ、裏面側に
は凹部が生ずるように突出成形してなる。
【0026】なお、上記クッション用突出部31は、図
示例の形状に限定されるものでなく、従来公知な種々の
形状が利用でき、背中に背板部23が当接した場合のク
ッションとするのがその主たる目的であるが、その他
に、使用者の背中が平面でないので背中に当接面がフィ
ットするようにする目的を有し、そのための高低差を設
けることが提案されており、さらに、背中に完全にフィ
ットさせると、使用中に背中の汗や熱気が背板部23と
の間にこもるので通気性を保つ通気凹部を設ける提案も
なされているものである。
【0027】また、図示例においては、上記底板部22
には、前板部21及び背板部23との両者の境に折曲用
凸条32,32を設けてある。この折曲用凸条32,3
2は、クッション用突出部31と同様に生地10の一部
を湾曲させるように成型したもので、底板部22の前板
部21及び背板部23との境に直線状に設けることで、
生地10がこの折曲用凸条32,32部位で折れ曲がり
易いようになしたものである。
【0028】また、図示例においては、上記被せ蓋部2
4には、その両側部に縦長の補強用凸条部33,33を
設けてある。この補強用凸条部33,33の主たる目的
は装飾用であるが、長尺な被せ蓋部24は柔軟性が大き
すぎて自己保形性に乏しく、体裁を悪くする(「図1」
において、被せ蓋部24の頂部が垂れ下がり、自然な湾
曲状態を保持できない。)傾向にある。そこで補強用凸
条部33,33を設け断面形状を複雑化することで自己
保形性を向上させ、被せ蓋部24が体裁の良い湾曲を保
つようになしてある。
【0029】上記折曲用凸条32,32、クッション用
突出部31、補強用凸条部33,33は、その形状を図
示例に限られるものでなく適宜変形してもよく、また、
補強用、クッション用、装飾用として種々の形状の突出
部をさらに別の場所に成形しても無論差し支えないもの
である。
【0030】上記のごとく成形された生地10は、「図
2」に示す周縁のクランプ部34などの不要部分を裁断
して除去(通常抜き型による打ち抜きで行う。)され、
「図7」に示すごとき帯状に、すなわち、略長方形の帯
状形状で一端(図では下端)は順次縮径した縮径部を設
けた形状に裁断して、帯状ランドセル主構成生地材20
となす。
【0031】そして、本発明法は第二工程として、上記
帯状ランドセル主構成生地材20に、その底板部22に
は一対の背負帯下側帯41,41の一端を、背板部23
には一対の背負帯上側帯42,42の一端を夫々取付け
る。
【0032】上記背負帯下側帯41,41と背負帯上側
帯42,42との取り付けは、縫着、鋲着等の従来公知
な方法いずれを使用しても良いが、図示例では背負帯下
側帯41,41の取り付けは、従来公知なダルマ環35
を使用している。このダルマ環35は、筒状のダルマ座
本体35aをその頂面を貫通する垂直取り付け鋲35b
で、この鋲35bを回転軸として回動自在に取り付け、
このダルマ座本体35aの周面に背負帯下側帯41の一
端を取り付ける下側帯取付環35cを配設してなる。
【0033】上記ダルマ環35を使用する場合は、底板
部22の内面側に鋲座を配設することが必要なのは無論
で、この鋲座は通常底板部22の内面全面に略一致する
底補強金属板(この底補強金属板は従来公知で、「図
9」に符号160で示されるものと略同一のものが使用
できる。)が使用されれ、収納物の荷重が底板部22の
全面に均一に加わるようになしてある。
【0034】また、上記ダルマ環35は、底板部22の
外方に突出するため、底足を兼ね床面にランドセルを置
いた際に、その底板部22の外面が直接床面に接触しな
いようになっているが、背負帯下側帯41,41を縫着
により取りつける場合は、底足となるものがなく、逢着
部が床面に接触して縫糸が摩耗して切れる心配を有する
ため、その縫着後に底板部22の内面に図示では省略し
た底補強金属板を収納し、この底補強金属板を底板部2
2の四隅外方に鋲頭が突出する同じく図示しない鋲で該
底板部22に鋲着して、この鋲頭を底足として利用する
ことが望ましく、この場合本発明に使用される底補強金
属板は、「図9」従来例の底補強金属板160とは鋲着
の位置が相違することになる。
【0035】また、図示例において上記背負帯上側帯4
2,42の取り付けは、従来公知な万中(マンジュウ)
と称する上側帯取付具36を使用している。この上側帯
取付具36は、斜辺部に背負帯上側帯42の一端を取り
つける直角三角形状の一対の上側帯取付環36c,36
cを、万中本体36aの上部延長片36b,36bで回
巻保持し、この万中本体36aを背板部23の外面上部
中央部位に縫合、鋲着してなるものである。
【0036】なお、上記背負帯下側帯41,41と背負
帯上側帯42,42とは相互に係止位置を変更できるバ
ックル等の連結具43,43(「図1」参照)で連結す
るのは従来と同じである。
【0037】そして、帯状ランドセル主構成生地材20
には、上記背負帯下側帯41,41と背負帯上側帯4
2,42以外にも、必要な部材は平板状の状態であらか
じめ取り付けておくことが望ましい。そして、その代表
例は、被せ蓋部24の自由端をランドセル本体(一般的
には底板部22の外面)に着脱可能に係止するサガリと
称する一方側係止具で、図示例では、被せ蓋部24の自
由端の先端に一方側係止具としての差込式尾錠37を取
り付け、底板部22の外面にはこの差込式尾錠37が係
止される他方側係止具38を取り付けてある。なお、こ
の係止具は尾錠37に代えてその他の従来公知な係止具
に代えても良く、係止位置は底板部22部位に必ずしも
限られるものではなく、被せ蓋部24を図示例より短く
して前板部21等に係止するようになしてもよいもので
ある。
【0038】その他に必要に応じては、上記帯状ランド
セル主構成生地材20の前板部21及び背板部22に裏
張材20a(「図8」参照)を貼付する。なお、背板部
22に裏張材20aを貼付する際、クッション用突出部
31内には適宜の弾性を有する詰め物を詰め込んでおい
てもよい。
【0039】そして、本発明法は、第三工程として、第
一工程と同じ生地10を、真空成形法または加熱プレス
成形法によって、両側辺と底辺とに表皮11側に直角に
折れ曲がる縫代部51を連設した形状に成形裁断した一
対の側板50,50を、その縫代部51の底辺に位置す
る部位を帯状ランドセル主構成生地材20の底板部22
の裏側側辺に、一方側側辺に位置する部位を帯状ランド
セル主構成生地材20の前板部21の裏側側辺に、他方
側側辺に位置する部位を帯状ランドセル主構成生地材2
0の背板部23の裏側側辺に夫々添わせて重ね、該帯状
ランドセル主構成生地材20と両側板50,50とを縫
合する。
【0040】上記側板50は、生地10を「図6」に示
すごとき断面形状に成形し、「図6」では矢印「図3」
では一点鎖線で示した切断部位P1,P1部位で裁断
(打ち抜き)することで直角折り曲げ状の縫代部51を
得ることができるが、実際には「図6」のような角がと
がった直角折り曲げ部は成形することが困難であり、縫
代部51の縁は多少湾曲した断面となるが、この部位は
後記する縁取り生地53で覆うことができるのでその形
状は多少変形していても体裁を悪くするものではない。
なお、図示例において該側板50の中央部には補強用の
突出部52を設けて型崩れを防止しているが、この部位
は単に断面形状を複雑にしても、なお自己保形性に劣る
ので補強用の突出部52内に適宜な剛性を有する詰め物
54を充填し裏面に裏張材を貼付してある。なお、「図
3」には該側板50が上下逆に示されている。
【0041】そして、該帯状ランドセル主構成生地材2
0と両側板50,50とを縫合する際、側板50を、そ
の縫代部51の底辺に位置する部位を帯状ランドセル主
構成生地材20の底板部22の裏側側辺に、一方側側辺
に位置する部位を帯状ランドセル主構成生地材20の前
板部21の裏側側辺に、他方側側辺に位置する部位を帯
状ランドセル主構成生地材20の背板部23の裏側側辺
に夫々添わせることによって、ランドセル主構成生地材
20は前板部21と底板部22との境部位及び背板部2
3と底板部22との境部位で折り曲げられる。そこで、
該ランドセル主構成生地材20の縁と縫代部51の縁と
を合わせて縫合するが、この縫合は従来と同じ様に両者
の縁を「図8」に最も明らかに示す断面略U字状の縁取
り生地53で覆い共に縫い糸55で縫合するとよい。
【0042】
【発明の効果】本発明は上記のごときで、表皮11の裏
面に発泡樹脂層12を積層しこの発泡樹脂層12の裏面
側に布地13を積層してなる生地10を使用しているた
め、この布地13が、従来最も弱いとされたランドセル
生地の引き裂き強度を高め、耐久性のよいランドセルを
製造できるランドセルの製造方法を提供できるものであ
る。
【0043】そして、上記生地10は真空成形法または
加熱プレス成形法によって、前板部21と、底板部22
と、クッション用突出部31を有した背板部23と、被
せ蓋部24とが縦方向に順に連続する帯状ランドセル主
構成生地材20に成形して裁断しているので、このラン
ドセル主構成生地材20の製造を従来技術で機械的大量
生産することが可能となり、さらに従来の前板110と
底面部131、背板120と底面部131、背板120
と被せ蓋の縫合が省略でき、クッション用突出部31を
一体成形できることになり、作業工程数を大幅に縮減し
たランドセルの製造方法を提供できるものである。
【0044】さらに、本発明は、上記縫合部を省略した
ことにより、縫代部(縫糸を含む)をも省略できること
になり、軽量化を可能とするランドセルの製造方法を提
供できるものである。
【0045】さらに、本発明法は、両側辺と底辺とに表
皮11側に直角に折れ曲がる縫代部51を連設した形状
に成形して裁断した一対の側板50,50を使用してい
るため、この側板50の縫代部51の縁に、ランドセル
主構成生地材20の適合場所の縁を合わせて縫合するこ
とで、自動的に設計通りの形状のランドセルを縫合で
き、縫合作業が大幅に簡易化されるランドセルの製造方
法を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法により製造されたランドセルの斜視図
である。
【図2】本発明に使用される生地の平面図である。
【図3】同じく本発明に使用される生地の平面図であ
る。
【図4】本発明に使用される生地の拡大断面図である。
【図5】本発明に使用される生地の部分横断面図であ
る。
【図6】本発明に使用される側板の横断面図である。
【図7】本発明に使用されるランドセル主構成生地材2
0の平面図である。
【図8】本発明法により製造されたランドセルの要部横
断面図である。
【図9】従来例によって製造されたランドセルの要部横
断面図である。
【符号の説明】
10 生地 11 表皮 12 発泡樹脂層 13 布地 20 ランドセル主構成生地材 21 前板部 22 底板部 23 背板部 24 被せ蓋 31 クッション用突出部 41 背負帯下側帯 42 背負帯上側帯 50 側板 51 縫代部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一工程として、表皮(11)の裏面に
    発泡樹脂層(12)を積層しこの発泡樹脂層(12)の
    裏面側に布地(13)を積層してなる生地(10)を、
    真空成形法または加熱プレス成形法によって、前板部
    (21)と、底板部(22)と、クッション用突出部
    (31)を有した背板部(23)と、被せ蓋部(24)
    とが縦方向に順に連続する帯状ランドセル主構成生地材
    (20)に成形して裁断し、 第二工程として、上記帯状ランドセル主構成生地材(2
    0)に、その底板部(22)には一対の背負帯下側帯
    (41,41)の一端を、背板部(23)には一対の背
    負帯上側帯(42,42)の一端を夫々取付け、 第三工程として、第一工程と同じ生地(10)を、真空
    成形法または加熱プレス成形法によって、両側辺と底辺
    とに表皮(11)側に直角に折れ曲がる縫代部(51)
    を連設した形状に成形して裁断した一対の側板(50,
    50)を、その縫代部(51)の底辺に位置する部位を
    帯状ランドセル主構成生地材(20)の底板部(22)
    の裏側側辺に、一方側側辺に位置する部位を帯状ランド
    セル主構成生地材(20)の前板部(21)の裏側側辺
    に、他方側側辺に位置する部位を帯状ランドセル主構成
    生地材(20)の背板部(23)の裏側側辺に夫々添わ
    せて重ね、該帯状ランドセル主構成生地材(20)と両
    側板(50,50)とを縫合するようになしたことを特
    徴とするランドセルの製造方法。
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