JPH0532747B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は複写機の紙詰まり防止装置に関する。

（従来の技術） 従来の複写機に於いては、複写中に停電あるい
は誤つてコンセントが抜かれる等して外部電源か
らの電力供給が断絶されると、搬送機構の駆動が
停止し、複写紙が搬送系路上に残留する為、該外
部電源からの電力供給が再開されても、紙詰まり
検知手段によつて紙詰まりが検知されて、搬送機
構の動作が停止してしまい、紙を取り除く等の処
理を行わない限り、複写機内の各装置が暖機状態
あるいは複写可能状態にならなかつた。前記した
搬送系路上に残留する複写紙に対処する方法とし
て、実開昭54−125649号公報等の明細書に開示さ
れる如く、複写機本体の電源オン時に、搬送機構
を一定時間駆動させ、搬送系路上に残留する複写
紙を排出するといつた構成の複写装置が提案され
ている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記前者の様な従来の複写機では、紙詰まりの
処理が煩雑で、手間と時間を要するという問題点
があつた。また、後者の複写機にあつては、外部
電源からの電力供給が断絶されてから、次に供給
が再開するまでに長時間経過すると、その間複写
紙が機内に残留している為、紙詰まり検出スイツ
チを変形させる等の問題があると共に、機内の比
較的高温な部分（例えば定着部）に残留した場合
は、複写紙が発火する等の恐れがあり、安全上の
問題点もあつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上記問題を解決するためになされた
もので、第１の本発明は、複写機本体内に非常時
用のバツクアツプ電源を設け複写機の各装置が動
作中に何らかの原因で外部電源からの給電が断絶
しても、すぐさまバツクアツプ電源から給電を行
い、少なくとも搬送機構を所定時間駆動させるこ
とにより、搬送機構内に存在する複写紙を機外へ
排出するようにしたものである。第２の本発明
は、外部電源からの給電が断絶した際、搬送機構
内に複写紙が存在するか否かを検出する手段によ
つて検出し、該検出手段からの複写課存在信号に
基づいて措定時間搬送機構が駆動するようにした
ものである。

（作用） 通常の複写状態においては、搬送機構を駆動さ
せるための駆動モータ４は外部電源１から供給さ
れる電力で駆動するが、複写機の各装置が動作中
に外部電源１からの給電が断絶すると、すぐさま
内部電源２から電力が供給され、駆動モータ１が
所定時間駆動し、搬送機構内に存在する複写紙を
排出する。その際、搬送機構内の複写紙の存在を
検出する検出手段からの複写紙存在信号に基づい
て、所定時間駆動モータ４を駆動するようにした
ものである （実施例） 本発明を具体的実施例を用いて説明する。第３
図は複写機本体２０の搬送機構を略図的に示すも
ので、複写紙の搬送は次の様に行われる。即ち、
給紙カセツト２２内の複写紙２１は、給紙ローラ
２３によつてガイド板２４，２５の間をレジスト
ローラ２６まで送られ、更に、図示しない光学系
による露光走査に関連してレジストローラ２６を
駆動し、ガイド板２７，２８間を経て転写部に送
られる。転写部に送られた複写紙２１には、感光
ドラム２９上に形成されたトナーの像が、転写チ
ヤージヤー３０によつて転写され、その後分離チ
ヤージヤー３１によつて複写紙２１が感光ドラム
２９から分離される。分離された複写紙２１は搬
送ベルト３２で定着部３３まで搬送され、定着部
３３で熱定着された後、排出ローラ３４によつて
排出トレイ３５上に排出される。

上述した複写機の搬送機構を制御するための回
路を示す第１図に於いて、外部電源１から供給さ
れる電力と、蓄電池等の内部電源２から供給され
る電力は、制御回路３に入力される。制御回路３
からの出力は、搬送系駆動モータ４に入力されて
おり、モータ４駆動用の電力は制御回路３を介し
て供給される。制御回路３は、図示していない
が、従来の周知の回路と同様に、正常状態あるい
は紙詰まり等の情報を検知し該情報によつて複写
機の各装置の動作を制御する機構と、該情報を表
示する機構に加えて、外部電源１及び内部電源２
の電流・電圧をモータ４の駆動に適するように変
換する機能と、装置の情報を検知することによ
り、モータ４駆動用の電力を外部電源１から供給
するか、内部電源２から供給するか、あるいは電
力供給を停止するかを制御する機能を有してい
る。また、内部電源２が蓄電池である場合、蓄電
池の電圧が放電あるいは消費等が原因で低下して
いると、外部電源１から供給される電力の一部を
蓄電池の充電に供給することができる機能を有す
るものとする。

上記制御回路３の動作を、第２図示のフローチ
ヤートに基づいて詳説すると、Stepの通常複
写状態でモータ４の駆動の電力が外部電源１から
供給される。Stepに於いて、外部電源１から
の給電が継続している間は、通常複写状態を繰り
返すが、給電が断絶した場合Stepに移り、複
写機本体内の搬送機構内に複写紙が存在するか否
か（紙詰まりか否か）の判断を行う。該搬送機構
内に複写紙が存在しない場合は、Stepに移り、
モータ４への電力供給を停止するが、複写紙が存
在する場合はStepに移つて内部電源２から電
力を供給してモータ４を駆動させる。Stepで
は、内部電源２にてモータ４駆動中に紙詰まりが
発生すればStepに移つてモータ４が停止し、
紙詰まりが発生していない場合はStepに移る。
Stepでは、内部電源２からの電力供給が所定
時間を超えていないかどうかを判断し超えていな
ければStepに戻つて動作を繰り返し、超えた
場合はStepに移つて電力供給を停止する。こ
の時、該所定時間とは、少なくとも、最大サイズ
の複写紙がレジストローラ２６ら搬出ローラ３４
まで搬送され、排出トレイ３５上に排出されるま
でに要する時間である。

尚、前記実施例では、内部電源２で搬送機構を
駆動させることを説明したが、搬送機構のみなら
ず、ソレノイド等の動作や表示部の表示等に内部
電源２を使用することも可能である。

（発明の効果） 本発明は、上記詳述したように、複写中に何ら
かの原因で外部電源からの給電が断絶しても、搬
送機構内に存在する複写紙が複写機外に排出され
て、通電が再開されればすぐに暖機あるいは複写
可能な状態となる上、複写紙が定着等の高温部に
残留して発火する等の恐れがなくなる為、安全上
も非常にすぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の電気的構成を示す概略図、
第２図は実施例の制御動作を示すフローチヤー
ト、第３図は複写機本体の搬送機構の概略図であ
る。 １……外部電源、２…内部電源、３……制御回
路、４……駆動モータ、２０……複写機本体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複写機本体内へ給電するための外部電源手段
   と、複写機本体内部に設けた内部電源手段を有す
   ると共に、上記複写機本体の少なくとも搬送機構
   を駆動する際に、外部電源から給電するか内部電
   源から給電するかを選択し、且つ切り替える為の
   電源切替手段を有し、複写中に外部電源からの給
   電が断絶すると同時に内部電源からの給電に切り
   替え、所定時間搬送機構を駆動させるようにした
   ことを特徴とする複写機における紙詰まり防止装
   置。 ２ 複写機本体内へ給電するための外部電源手段
   と、複写機本体内部に設けた内部電源手段を有す
   ると共に、上記複写機本体の少なくとも搬送機構
   を駆動する際に、外部電源から給電するか内部電
   源から給電するかを選択し、且つ切り替えるため
   の電源切替手段を有し、更に複写中に外部電源か
   らの給電が断絶されると同時に内部電源からの給
   電に切り替わつた際、前記搬送機構内に複写紙が
   存在するか否かを検出するための検出手段と、該
   検出手段からの複写紙存在信号に基づいて所定時
   間搬送機構を駆動する駆動手段とを有することを
   特徴とする複写機における紙詰まり防止装置。 ３ 前記検出手段からの複写紙存在信号に基づい
   て、所定時間搬送機構を駆動すると共に、該所定
   時間に生じた複写紙の紙詰まり信号によつて、搬
   送機構の駆動を停止させるようにしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第２項記載の複写機におけ
   る紙詰まり防止装置。