JPH0532046U - トリム部品におけるユニツトパネルの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トリム部品の開口にユニットパネルを簡単か
つ正確に位置決め固定でき、しかも取付後の位置ズレを
確実に防止することを目的とする。 【構成】 トリム部品１０の開口１４に切欠部１５を設
けるとともに、この切欠部１５内に収容されるリブ３
１、３２、やボッチ３３等の突部を係止爪３０に形成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ドアトリム等のトリム部品に装着されるユニットパネルの取付構 造に関するもので、特に、取付作業性が良く、しかも、位置ズレが確実に防止で きるユニットパネルの取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のユニットパネルの取付構造を、ドアトリムに装着されるパワーウィンド スイッチ用ユニットを組込んだユニットパネルを例示して説明する。

【０００３】 図５に示すように、ドアトリム１のアームレスト２の上面開口３には、ユニッ トパネル４が、この開口３を塞ぐように取付けられており、このユニットパネル ４には、アームレスト２内部に収容されるパワーウィンドスイッチ機構（図示せ ず）がパネル４の裏面に取付けられ、さらにプルハンドル部５がユニットパネル ４と一体に形成されている。

【０００４】 そして、このユニットパネル４の取付構造は、ユニットパネル４の一方側縁部 に形成された係止爪６を開口３の一方側縁部３ａに係止した状態で、ユニットパ ネル４の他方側をクリップ７を介して開口３の他方側縁部３ｂに係合固定して、 ユニットパネル４をドアトリム１に取付けるようにしている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のユニットパネル４の取付構造においては、ユニットパネ ル４の取付後、係止爪６が開口３縁部に沿って図中Ｘ方向に移動する関係で、ユ ニットパネル４の位置ズレが生じるという不具合が指摘されている。

【０００６】 さらに、ユニットパネル４を開口３に嵌込み固定する際、係止爪６がユニット パネル４の裏面に形成され、目視できないため、係止爪６の位置が把握できず、 ユニットパネル４の取付作業性が非常に面倒であるという問題点も同時に指摘さ れている。

【０００７】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、本考案の目的とすると ころは、トリム部品の開口にユニットパネルを簡単かつ正確に取付けることがで き、しかも取付けた後は位置ズレがなく、優れた取付安定性が得られるトリム部 品におけるユニットパネルの取付構造を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、トリム部品に開設された開口の縁部に 、ユニットパネルの一方側に形成された係止爪を係止した状態で、上記開口を蓋 するようにユニットパネルをトリム部品に対して固着するトリム部品におけるユ ニットパネルの取付構造において、 前記係止爪に対応する部位の開口縁部には、この係止爪を位置決めする切欠部 が形成されているとともに、上記係止爪には、この切欠部内に収容されるユニッ トパネル固定用の突部が形成されていることを特徴とする。

【０００９】

【作用】

以上の構成から明らかなように、開口縁部には位置決め用の切欠部が形成され ているため、係止爪に設けられている突部をこの切欠部内にガイドさせれば、係 止爪を簡単かつ正確に所定箇所に位置決めすることができる。

【００１０】 また、係止爪を開口縁部に係止させた状態では係止爪の突部が切欠部内に収容 されているため、係止爪が開口縁部に沿って移動することがなく、ユニットパネ ルの位置ズレが確実に防止できる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案によるユニットパネルの取付構造において、添付図面を参照しな がら詳細に説明する。

【００１２】 図１は本考案をドアトリムに装着されるユニットパネルの取付構造に適用した 実施例を示す全体図、図２は同ユニットパネルの取付構造を示す断面図、図３乃 至図４は本考案によるユニットパネルに形成される係止爪の変形例を示す各斜視 図である。

【００１３】 図１において、ユニットパネルの取付対象となるドアトリム１０は、所要形状 に成形され、保形性を備えた芯材１１と、この芯材１１の表面に一体貼着され、 クッション性を付与する表皮材１２とから構成されており、そのほぼ中央部にア ームレスト１３が車室内側に向けて膨出状に形成されており、アームレスト１３ の上面には細長状の開口１４と、開口１４の一方側縁部１４ａに切欠部１５が形 成されている。

【００１４】 次いで、この開口１４を塞ぐように取付けられるユニットパネル２０はポリプ ロピレン樹脂、ＡＢＳ樹脂等の汎用の合成樹脂を射出成形することにより成形さ れており、パワーウィンドスイッチ用の複数の開口が形成されたパワーウィンド スイッチ部２１と、ケース状に一体に形成されたプルハンドル部２２とを備えて いる。

【００１５】 そして、このユニットパネル２０の裏面には、ドアトリム１０の開口１４の一 方側縁部１４ａに係止する係止爪３０が形成されており、ユニットパネル２０の 他方側裏面には取付用ボス４０が突設されており、取付用ボス４０に装着される 金属製クリップ４１を介してユニットパネル２０の他方側が開口１４の他方側縁 部１４ｂに係合固定され、ユニットパネル２０がドアトリム１０の開口１４を蓋 するように固定される。

【００１６】 ところで、本考案の特徴は、ユニットパネル２０の取付作業性を向上させ、し かも取付後の安定性を高めることにある。

【００１７】 すなわち、ユニットパネル２０に形成される係止爪３０に、開口１４の一方側 縁部１４ａに形成されている切欠部１５内に収容される突部３１が形成されてい る。

【００１８】 この突部３１は、本実施例では係止爪３０の内面に図示するリブ形状に形成さ れており、ユニットパネル２０の表面にヒケが発生しないように、突部３１とユ ニットパネル２０裏面とは連続しておらず、空隙が設定されている。

【００１９】 従って、ユニットパネル２０をドアトリム１０の開口１４に取付けるには、ま ず、ユニットパネル２０の係止爪３０を開口１４の一方側縁部１４ａに係止させ て、その後開口１４の他方側縁部１４ｂにクリップ４１を嵌込むが、このとき、 係止爪３０に形成されている突部３１を開口１４の一方側縁部１４ａに形成され た切欠部１５内に嵌込むようにガイドさせれば、係止爪３０を開口１４の一方側 縁部１４ａの所定箇所に簡単かつ正確に位置決めさせることができ、従来の取付 作業に比べ、取付作業性が著しく向上する。

【００２０】 さらに、ユニットパネル２０を装着した後は、係止爪３０の突部３１が開口１ ４の切欠部１５内に収容され、係止爪３０が図１中Ｘ方向に移動することがない ため、ユニットパネル２０の位置ズレが確実に防止でき、取付安定性が向上する 。

【００２１】 次いで、図３はユニットパネル２０に形成する係止爪３０の変形例を示すもの で、本実施例においては、突部３１はユニットパネル２０裏面と係止爪３０とを 連設させる連設リブとして形成されている。

【００２２】 このようにすれば、係止爪３０がこの連設リブ３２により変形することがなく 、ユニットパネル２０を開口１４の一方側縁部１４ａに強固に係止することがで き、取付強度が強化される利点がある。

【００２３】 また、図４に示すように、係止爪３０の内面にボッチ３３を一体に設け、この ボッチ３３を開口１４の切欠部１５内に位置させることにより、上述実施例と同 様の効果、すなわち、ユニットパネル２０の取付作業性の向上と、ユニットパネ ル２０の位置ズレ防止とを図ることができる。

【００２４】 尚、このように係止爪３０にボッチ３３を形成する構成は、上述実施例のもの に比べ、ユニットパネル２０の成形用金型を簡素化でき、金型費用を廉価にでき る効果がある。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明した通り、本考案によるトリム部品におけるユニットパネルの取付構 造は、以下に記載する格別の作用効果を有する。

【００２６】 （１）係止爪に設けたリブやボッチ等の突部を開口縁部に形成した切欠部内に収 容させるという構成であるため、係止爪を所定箇所に正確かつ簡単に位置決めさ せることができ、ユニットパネルの取付作業性が著しく向上するという効果を有 する。

【００２７】 （２）ユニットパネルをトリム部品に取付けた後は、係止爪に一体に設けたリブ やボッチ等の突部が開口の切欠部内に収容されているため、係止爪が開口縁部に 沿って移動することがなく、ユニットパネルの位置ズレが確実に防止でき、トリ ム部品におけるユニットパネルの取付安定性が優れるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用したドアトリムにおけるユニット
パネルの取付構造を示す全体斜視図。

【図２】図１に示すユニットパネルをドアトリムに取付
た状態を示す断面図。

【図３】本考案によるユニットパネルに形成される係止
爪の別実施例を示す部分斜視図。

【図４】本考案によるユニットパネルに形成される係止
爪のさらに別実施例を示す部分斜視図。

【図５】従来のユニットパネルの取付構造を示す全体
図。

【符号の説明】

１０ 自動車用ドアトリム １３ アームレスト １４ 開口 １５ 切欠部 ２０ ユニットパネル ３０ 係止爪 ３１ リブ ３２ 連設リブ ３３ ボッチ ４０ 取付用ボス ４１ クリップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 トリム部品（１０）に開設された開口
   （１４）の縁部に、ユニットパネル（２０）の一方側に
   形成された係止爪（３０）を係止した状態で、上記開口
   （１４）を蓋するようにユニットパネル（２０）をトリ
   ム部品（１０）に対して固着するトリム部品におけるユ
   ニットパネルの取付構造において、 前記係止爪（３０）に対応する部位の開口（１４）縁部
   には、この係止爪（３０）を位置決めする切欠部（１
   ５）が形成されているとともに、上記係止爪（３０）に
   は、この切欠部（１５）内に収容されるユニットパネル
   （２０）固定用の突部（３１，３２，３３）が形成され
   ていることを特徴とするトリム部品におけるユニットパ
   ネルの取付構造。