JPH05312261A - 車両用自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御方法

Info

Publication number
JPH05312261A
JPH05312261A JP11900792A JP11900792A JPH05312261A JP H05312261 A JPH05312261 A JP H05312261A JP 11900792 A JP11900792 A JP 11900792A JP 11900792 A JP11900792 A JP 11900792A JP H05312261 A JPH05312261 A JP H05312261A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
clutch
automatic transmission
controller
rotation speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11900792A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenjiro Fujita
憲次郎 藤田
Katsutoshi Usuki
克俊 臼杵
Tetsuo Ikebuchi
徹雄 池渕
Katsuhiro Hatta
克弘 八田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP11900792A priority Critical patent/JPH05312261A/ja
Publication of JPH05312261A publication Critical patent/JPH05312261A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第2速側クラッチの係合を解除する一方、第
1速側クラッチを係合させてパワーオン状態におけるダ
ウンシフトを実施する場合、変速ショックの発生を防止
する。 【構成】 第2速側クラッチに供給されている作動油圧
を解放し(ステップS74)、これにより増加するター
ビン回転速度Ntに基づきダウンシフトの開始を検出す
ると(ステップS72が肯定)、所定時間が経過するま
で、即ち、ステップS76の判別結果が肯定となるま
で、第2速(解放)側ソレノイド弁のデューティ率を値
Dr0に設定して第2速側クラッチの作動油圧を所定値に
保持する(ステップS78)。そして、所定時間の経過
後、ステップS80に進んで第2速側クラッチのフィー
ドバック制御を開始し、タービン回転速度Ntの変化率
を所定目標変化率に一致させながらタービン回転速度N
tを第1速同期速度N1 に向けて増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の変
速制御方法に関し、特に、所謂パワーオン状態において
ダウンシフトを実施する場合の車両用自動変速機の変速
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される自動変速機は、油圧
式多板クラッチや油圧式ブレーキ等の摩擦係合手段を多
数備えて構成され、これらのクラッチやブレーキのう
ち、作動するクラッチやブレーキをコントローラが切り
換えることで、自動変速機のシフトチェンジが実施され
る。例えば、第2速から第1速へのダウンシフトを実施
する場合には、第2速を確立させるクラッチ(以下、解
放側クラッチという)の係合を解除すると共に、第1速
を確立させるクラッチ(以下、結合側クラッチという)
を係合させている。
【0003】この場合、運転席のアクセルペダルが踏み
込まれており、エンジンが所謂パワーオンの状態となっ
ているときには、各クラッチの係合をともに解除する
と、自動変速機の入力軸の回転速度Ntは急激に増加す
る。従って、パワーオン状態においてダウンシフトを実
施する場合には、コントローラは、先ず、解放側クラッ
チの作動油圧を解放しこのクラッチの係合を所定位置ま
で解除して、入力軸回転速度Ntの増加を待つ。
【0004】そして、入力軸回転速度Ntの増加に基づ
きダウンシフトの実際の開始を検出すると、コントロー
ラは、解放側クラッチに供給する作動油圧のフィードバ
ック制御を開始して、入力軸回転速度Ntを、その変化
率(Nt)’が所定目標変化率に一致するようにして増
加させる。これにより、入力軸回転速度Ntの急激な増
加は抑えられる。この後、コントローラは、結合側クラ
ッチを所定のタイミングで操作し、入力軸回転速度Nt
が第1速の同期回転速度に到達する時点で、結合側クラ
ッチを完全に結合させ、シフトダウンを終了していた。
【0005】なお、各クラッチには、コントローラによ
りデューティ比制御されるソレノイド弁を介して作動油
圧が供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速制御方法においては、ダウンシフトの開始を検
出した直後から、解放側クラッチの作動油圧のフィード
バック制御を開始するので、コントローラは解放側クラ
ッチを操作するソレノイド弁のデューティ率を誤修正す
ることがある。
【0007】つまり、コントローラがソレノイド弁に制
御信号を供給しても、所謂油圧応答遅れ現象により解放
側クラッチの作動油圧の立ち上がりが遅れ、解放側クラ
ッチのピストンが移動を開始するまでには所定のタイム
ラグが発生する。従って、入力軸回転速度Ntの変化を
監視しているコントローラは、ソレノイド弁を操作した
後、入力軸回転速度Ntが直ぐに変化し始めないことか
ら、解放側クラッチの作動油圧が不適正であると誤って
判断し、ソレノイド弁のデューティ率を変化させ続け
る。
【0008】このため、解放側クラッチのピストンが実
際に移動し始める時点では、前記デューティ率が必要以
上に大きな値に設定されており、図6中2点鎖線で示す
ように、入力軸回転速度Nt及び出力軸トルクが不安定
に変動し、大きな変速ショックが発生するという問題が
あった。本発明は、上述の問題点を解決するためになさ
れたもので、パワーオン状態でのダウンシフト操作にお
いて、変速ショックの発生を防止するように図った車両
用自動変速機の変速制御方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、高速段を確立させる摩擦係合手段の
係合を解除する一方、低速段を確立させる摩擦係合手段
を係合させるダウンシフト変速制御時に、高速段側摩擦
係合手段に供給されている作動油圧を解放し、これによ
り増加する入力軸の回転速度に基づきダウンシフトの開
始を検出すると、高速段側摩擦係合手段に供給する作動
油圧のフィードバック制御を開始して、前記入力軸の回
転速度の変化率を所定目標変化率に一致させながら入力
軸の回転速度を同期速度に向けて増加させる車両用自動
変速機の変速制御方法において、前記ダウンシフト開始
を検出すると、所定時間だけ、高速段側摩擦係合手段の
作動油圧を所定値に保持した後、前記フィードバック制
御を開始するものである。
【0010】
【作用】高速段側摩擦係合手段の作動油圧を、僅かに伝
達トルクを発生させることのできる所定値(好ましく
は、学習によりその都度適宜値に設定するのが良い)に
設定した後、この油圧に対応する位置まで高速段側摩擦
係合手段が実際に移動するまでには、所謂油圧応答遅れ
現象により若干のタイムラグが発生する。
【0011】本発明の変速制御方法によれば、ダウンシ
フトの開始を検出すると、所定時間だけ、高速段側摩擦
係合手段の作動油圧を所定値に保持するので、この間
に、高速段摩擦係合手段は油圧対応位置まで実際に移動
する。そして、この移動の完了後、フィードバック制御
が開始される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る油圧制御方法を実施
する自動車の自動変速機の概略構成を示している。図中
符号1は、内燃エンジンを示し、このエンジン1の出力
は、自動変速機2を介して駆動輪(図示せず)に伝達さ
れる。
【0013】自動変速機2は、トルクコンバータ4、歯
車変速装置3、油圧回路5及びコントローラ40等より
構成されている。歯車変速装置3は、例えば、前進4段
後進1段のギヤトレインと、当該ギヤトレインのギヤ比
を切り換えて変速操作を行う多数の変速摩擦係合手段を
備えている。この変速摩擦係合手段は、例えば、油圧ク
ラッチや油圧ブレーキである。
【0014】図2は、歯車変速装置3の部分構成図であ
り、入力軸3a周りには、第1駆動ギヤ31及び第2駆
動ギヤ32が回転自在に配置されている。また、第1駆
動ギヤ31及び第2駆動ギヤ32間の入力軸3aには、
変速摩擦係合手段として油圧クラッチ33及び34が固
設されている。各駆動ギヤ31及び32は、それぞれク
ラッチ33及び34に係合することにより入力軸3aと
一体に回転する。
【0015】また、入力軸3aと平行に配置された中間
伝達軸35は、図示しない最終減速歯車装置を介して駆
動車軸に接続されている。この中間伝達軸35には、第
1被駆動ギヤ36と第2被駆動ギヤ37が固設されてお
り、これらの被駆動ギヤ36及び37は、前記駆動ギヤ
31及び32とそれぞれ噛み合っている。従って、クラ
ッチ33と第1駆動ギヤ31が係合している場合には、
入力軸3aの回転は、クラッチ33、第1駆動ギヤ3
1、第1被駆動ギヤ36、中間伝達軸35に伝達され、
これにより、例えば第1速が確立される。また、クラッ
チ34と第2駆動ギヤ32が係合している場合には、入
力軸3aの回転は、クラッチ34、第2駆動ギヤ32、
第2被駆動ギヤ37、中間伝達軸35に伝達され、これ
により、例えば第2速が確立される。
【0016】第2速側のクラッチ33が係合している状
態から、このクラッチ33の係合を解除しながら、第3
速側のクラッチ34を係合させることで、自動変速機2
は第1速から第2速にシフトアップする。逆に、クラッ
チ34が係合している状態から、このクラッチ34の係
合を解除しながら、クラッチ33を係合させることで、
自動変速機2は第2速から第1速にシフトダウンする。
【0017】なお、各クラッチ33,34は、油圧式多
板クラッチである。図3は、クラッチ33の断面を示
し、このクラッチ33は、多数の摩擦係合板50を有し
ている。そして、後述する油路14からポート51を介
してこのクラッチ33内に作動油が供給されると、ピス
トン52が往動して各摩擦係合板50を摩擦係合させ
る。一方、リターンスプリング53により押圧されて、
ポート51を介して油路14内に作動油を排出させなが
ら、ピストン52が復動すると、各摩擦係合板50同士
の摩擦係合は解除される。
【0018】このクラッチ33の係合を完全に解除する
には、各摩擦係合板50を待機位置で待機させれば良
い。待機位置では、各摩擦係合板50間には、構造上必
要とされる所定のクリアランスが設けられている。この
ため、クラッチ33を係合させる場合には、先ず、上述
のクリアランスを略0にする位置、即ち、摩擦係合が生
じる直前位置にまで各摩擦係合板50を無効ストローク
だけ移動させる、所謂がた詰め操作を行う必要がある。
このため、がた詰め操作には、がた詰め時間を要する。
【0019】なお、クラッチ34も、このクラッチ33
と同様に構成されており、所定のがた詰め時間を要す
る。油圧回路5は、前述した各変速摩擦係合手段の各々
に対応するデューティソレノイド弁(以下、単にソレノ
イド弁と記す)を有しており、各変速摩擦係合手段、即
ち、各クラッチやブレーキを互いに独立して操作する。
なお、各ソレノイド弁は、各クラッチやブレーキを同様
にして操作するので、クラッチ33を操作するソレノイ
ド弁11について図4に基づきながら説明し、他のソレ
ノイド弁についての説明は省略する。
【0020】図4は、油圧回路5の一部を示し、油圧ク
ラッチ33に油圧を供給できるソレノイド弁11を備え
ている。このソレノイド弁11は、常閉型の2位置切換
弁で、3箇所にポート11a〜11cを有している。第
1ポート11aには、オイルポンプ(図示せず)に延び
る第1油路13が接続されている。この第1油路13の
途中には、図示しない調圧弁等が介在されており、所定
圧に調圧された作動油圧(ライン圧)が供給されてい
る。
【0021】また、第2ポート11bには、油圧クラッ
チ33に延びる第2油路14が、第3ポート11cに
は、図示しないオイルタンクへ延びる第3油路15がそ
れぞれ接続されている。これら第2及び第3油路14,
15の途中には、それぞれ絞り16,17が設けられて
いる。さらに、クラッチ33と絞り16間の第2油路1
4の途中には、アキュームレータ18が接続されてい
る。
【0022】ソレノイド弁11は、コントローラ40に
電気的に接続されており、このコントローラ40により
所定の周期、例えば、50ヘルツの制御周期でデューテ
ィ比制御される。そして、ソレノイド弁11のソレノイ
ド11eが消勢されている場合には、弁体11fはリタ
ーンスプリング11gに押圧されて第1のポート11a
と第2ポート11bを遮断すると共に、第2のポート1
1bと第3のポート11cを連通させる。一方、ソレノ
イド11eが付勢されている場合には、弁体11fは、
リターンスプリング11gのばね力に抗してリフトし、
第1のポート11aと第2のポート11bを連通させる
と共に、第2のポート11bと第3のポート11cを遮
断する。
【0023】コントローラ40は、図示しないROM,
RAM等の記憶装置、中央演算装置、入出力装置、タイ
マとして使用するカウンタ等を内蔵している。このコン
トローラ40の入力側には、種々のセンサ、例えば、N
tセンサ21,Noセンサ22,θtセンサ23,セレ
クトレバー(図示せず)のポジションセンサ24等が電
気的に接続されている。
【0024】前記Ntセンサ21は、トルクコンバータ
4のタービン(即ち、歯車変速装置3の入力軸)の回転
速度Ntを検出するタービン回転速度センサである。ま
た、前記Noセンサ22は、図示しないトランスファド
ライブギヤの回転速度Noを検出するトランスファドラ
イブギヤ回転速度センサである。コントローラ40は、
この回転速度Noに基づいて車速Vを演算することがで
きる。そして、前記θtセンサ23は、エンジン1の図
示しない吸気通路途中に配設されたスロットル弁の弁開
度θtを検出するスロットル弁開度センサである。さら
に、ポジションセンサ24は、運転席に配設されたセレ
クトレバー(図示せず)が選択している自動変速機2の
走行モードのポジションを検出するセンサである。これ
ら各センサ21〜24は、所定の時間周期毎に検出信号
をコントローラ40に供給している。
【0025】このコントローラ40は、記憶装置に記憶
された制御手順に従って、自動変速機2のシフトチェン
ジを行う。つまり、コントローラ40は、各Ntセンサ
21,Noセンサ22、θtセンサ23等からの信号を
監視し続けると共に、これらの信号に基づき自動車の走
行状態に適した変速段を判断する。そして、例えば、車
速Vとスロットル弁開度θtに基づき、パワーオン状態
における第2速から第1速へのダウンシフトの必要性を
認識すると、コントローラ40は、第2速側(解放側)
クラッチ34と第1速側(結合側)クラッチ33のつか
み換え操作を実施する。
【0026】図5は、パワーオン状態における第2速か
ら第1速へのダウンシフトの制御ルーチンを示し、コン
トローラ40は、このダウンシフトの必要性を認識した
場合に繰り返しこのルーチンを実行する。図5のステッ
プS70において、コントローラ40は先ず、タービン
回転速度Ntが第1速同期回転速度N1 に同期したか否
かを判別する。具体的に説明すると、後述するようにタ
ービン回転速度Ntが増加し、第1速同期回転速度N1
との差の絶対値が所定値(例えば、50rpm )以下に減
少した場合に、コントローラ40は、タービン回転速度
Ntと第1速同期回転速度N1 との同期が完了したこと
を検出する。いま、コントローラ40は、図6中a時点
において第2速から第1速へのダウンシフト指令を検出
した直後なので、タービン回転速度Ntは第1速同期回
転速度N1 に同期しておらず、ステップS70からS7
2に進む。
【0027】ステップS72では、タービン回転速度N
tが第2速同期回転速度N2 から外れたか否か、即ち、
変速開始点に到達したか否かを判別する。具体的に説明
すると、各回転速度NtとN2 との回転差が所定値ΔN
s1(例えば、50rpm )に達すると、コントローラ40
は、タービン回転速度Ntと第2速同期回転速度N2
の同期外れを検出する。上述したように、コントローラ
40は、第2速から第1速へのダウンシフト指令を検出
した直後なので、タービン回転速度Ntは第2速同期回
転速度N2 から外れておらず、ステップS72からステ
ップS74に進む。
【0028】ステップS74では、解放側クラッチ34
に作動油圧を供給するソレノイド弁(以下、解放側ソレ
ノイド弁と称す)のデューティ率を0%に設定して、解
放側クラッチ34の係合を解除する。また、結合側クラ
ッチ33に作動油圧を供給するソレノイド弁(以下、結
合側ソレノイド弁と称す)11のデューティ率を100
%に設定して、結合側クラッチ33のがた詰め操作を行
うと共に、この後、デューティ率を値Dkaに設定して、
クラッチピストン52をがた詰め操作完了後の待機位置
に保持する。なお、デューティ率Dkaは、結合側クラッ
チ33のピストン52の位置を保持するための結合側ソ
レノイド弁11のデューティ率を示し、例えば、実験的
に求められ、記憶装置に予め記憶されている。そして、
この値は、所謂学習によりその都度適宜値に更新されて
いる。
【0029】いま、エンジンの駆動状態がパワーオン状
態となっているので、解放側クラッチ34の係合が解除
されると、タービン回転速度Ntは増加し始める。コン
トローラ40は、ステップS74を繰り返し実行して各
クラッチ33,34の同期外れ前操作を行い、タービン
回転速度Ntの増加開始を待つ。タービン回転速度Nt
が増加し始め、ステップS72の判別条件が肯定となる
と(図6中b時点)、コントローラ40はタイマとして
のカウンタを始動させた後ステップS76に進む。そし
て、ステップS76では、前記カウンタの経過時間が所
定時間T1に達したか否かを判別する。この所定時間T
1は、解放側ソレノイド弁のソレノイド付勢を開始して
から、解放側クラッチ34のピストンが実際に移動を開
始するまでの油圧応答遅れ現象によるタイムラグに相当
する時間である。この時間T1は、例えば、実験的に求
められ、記憶装置に予め記憶されている。そして、この
時間T1は、所謂学習によりその都度適宜値に更新され
ている。
【0030】ここで、図6のb時点から、解放側ソレノ
イド弁のフィードバック制御を開始した場合には、油圧
応答遅れ現象によりタービン回転速度Ntが直ぐには増
加しないことから、コントローラ40は解放側クラッチ
34の作動油圧が不足しているものと誤って判断する。
この場合には、コントローラ40は、図中2点鎖線で示
すように、解放側ソレノイド弁のデューティ率を増加さ
せて解放側クラッチ34の作動油圧を増加させ、結果と
してタービン回転速度Ntの増加が鈍ってしまう。従っ
て、コントローラ40は、デューティ率を減少させて作
動油圧の減少を図り、出力軸トルクが大きく増減するこ
とになる。即ち、ダウンシフト時に出力軸トルクの変動
を抑制するためには、解放側クラッチ34のピストンが
実際に移動を開始して伝達トルクを発生させるまでの間
は、解放側ソレノイド弁のフィードバック制御を禁止す
る方が良い。
【0031】図5のステップS72において判別結果が
肯定となった直後では、カウンタの経過時間は所定時間
T1に達していないので、ステップS76の判別条件は
否定となり、コントローラ40はステップS78に進
む。ステップS78では、コントローラ40は、解放側
ソレノイド弁のデューティ率を所定値Dr0に設定し、フ
ィードバック制御の実行を行わない。これにより、デュ
ーティ率及び作動油圧が、図6中2点鎖線で示すように
増加し過ぎることを防止する。一方、結合側ソレノイド
弁11については、デューティ率を値Dkaに設定し、ス
テップS74と同様に結合側クラッチ33を待機位置で
引き続き保持する。
【0032】このルーチンを繰り返し実行し、図6のb
時点から時間T1が経過すると、ステップS76の判別
条件が肯定となり、コントローラ40はステップS80
に進む(図中c時点)。ステップS80では、コントロ
ーラ40は、解放側クラッチ34の係合をフィードバッ
ク制御しながら徐々に解除し、タービン回転速度Nt
を、その変化率(Nt)’を所定の目標変化率に一致す
るようにして第1速同期回転速度N1 に向けて増加させ
る(図中c時点以降)。なお、結合側ソレノイド弁11
については、デューティ率を値Dkaに設定して結合側ク
ラッチ33の待機位置での保持を継続する。
【0033】そして、このルーチンを繰り返し実行し、
タービン回転速度Ntが第1速同期回転速度N1 に同期
したことを検出した後には(ステップS70の判別が肯
定)、解放側ソレノイド弁のデューティ率を0%に、結
合側ソレノイド弁11のデューティ率を100%にそれ
ぞれ設定し、解放側クラッチ34の係合を完全に解除す
ると共に、結合側クラッチ33を完全に係合させて、こ
のダウンシフトが完了する(ステップS82)。
【0034】なお、本実施例においは、パワーオン状態
における第2速から第1速へのダウンシフトを実施する
場合について説明したが、ダウンシフトの態様としては
第2速から第1速へのダウンシフトに限るものではな
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
力軸回転速度の増加に基づいてダウンシフトの開始を検
出すると、所定時間だけ、高速段側摩擦係合手段の作動
油圧を所定値に保持した後、高速段側摩擦係合手段の作
動油圧のフィードバック制御を開始するので、ダウンシ
フト時における出力軸トルクの変動を抑え、変速ショッ
クの低減を図ることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速制御方法が実施される車両用
自動変速機の概略構成図である。
【図2】図1の歯車変速装置内のギヤトレインの一部を
示す概略構成図である。
【図3】図2のクラッチを示す断面図である。
【図4】図2及び図3のクラッチを操作する油圧回路の
一部を示す概略構成図である。
【図5】図1及び図4に示すコントローラにより実行さ
れる、エンジンのパワーオン状態における第2速から第
1速へのダウンシフトルーチンの制御手順を示す流れ図
である。
【図6】図5の制御手順を実施した場合の、タービン回
転速度Ntと解放側ソレノイド弁のデューティ率等の関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 歯車変速装置 5 油圧回路 11 ソレノイド弁 33 第1速側クラッチ 34 第2速側クラッチ 40 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 克弘 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速段を確立させる摩擦係合手段の係合
    を解除する一方、低速段を確立させる摩擦係合手段を係
    合させるダウンシフト変速制御時に、高速段側摩擦係合
    手段に供給されている作動油圧を解放し、これにより増
    加する入力軸の回転速度に基づきダウンシフトの開始を
    検出すると、高速段側摩擦係合手段に供給する作動油圧
    のフィードバック制御を開始して、前記入力軸の回転速
    度の変化率を所定目標変化率に一致させながら入力軸の
    回転速度を同期速度に向けて増加させる車両用自動変速
    機の変速制御方法において、 前記ダウンシフト開始を検出すると、所定時間だけ、高
    速段側摩擦係合手段の作動油圧を所定値に保持した後、
    前記フィードバック制御を開始することを特徴とする車
    両用自動変速機の変速制御方法。
JP11900792A 1992-05-12 1992-05-12 車両用自動変速機の変速制御方法 Pending JPH05312261A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11900792A JPH05312261A (ja) 1992-05-12 1992-05-12 車両用自動変速機の変速制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11900792A JPH05312261A (ja) 1992-05-12 1992-05-12 車両用自動変速機の変速制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05312261A true JPH05312261A (ja) 1993-11-22

Family

ID=14750689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11900792A Pending JPH05312261A (ja) 1992-05-12 1992-05-12 車両用自動変速機の変速制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05312261A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001208189A (ja) * 2000-01-28 2001-08-03 Aisin Ai Co Ltd 自動変速装置
US6346063B1 (en) 1999-08-27 2002-02-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle transmission shift control for engagement of frictional coupling device so as to first raise transmission input speed above synchronizing speed
US7850571B2 (en) 2007-10-19 2010-12-14 Hyundai Motor Company Method and apparatus for controlling a line pressure of an automatic transmission

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6346063B1 (en) 1999-08-27 2002-02-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle transmission shift control for engagement of frictional coupling device so as to first raise transmission input speed above synchronizing speed
JP2001208189A (ja) * 2000-01-28 2001-08-03 Aisin Ai Co Ltd 自動変速装置
US7850571B2 (en) 2007-10-19 2010-12-14 Hyundai Motor Company Method and apparatus for controlling a line pressure of an automatic transmission

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960000593B1 (ko) 차량용자동변속기의 변속제어장치 및 방법
EP1452781B1 (en) Transmission control device, transmission control method and computer program product
KR950007154B1 (ko) 차량용 자동 변속기 및 그 제어 방법
KR100547076B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 변속 제어 장치
EP1232901A2 (en) Method and apparatus for automatically shifting synchromesh type gear transmission of a vehicle
US20040158382A1 (en) System and method of controlling automatic transmission
JP2008106841A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4038310B2 (ja) 無段変速機のセレクト時ライン圧制御装置
KR100430537B1 (ko) 자동 변속기용 변속 제어 시스템
JPH05312261A (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
JP2917666B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
CN100476263C (zh) 自动变速器的换档控制装置
JP2738202B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
JPH11223263A (ja) 自動変速機のロックアップ制御装置
JP2806142B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
JP3142171B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
KR100260158B1 (ko) 자동변속기의 학습제어 및 총합 제어방법
JPH05296334A (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
JP2833345B2 (ja) 車両用自動変速装置の変速制御方法
JP2817017B2 (ja) 自動変速機の変速制御方法
JP2738200B2 (ja) 摩擦係合要素の油圧制御方法
JP4357276B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4155417B2 (ja) スリップ制御装置
JP4069618B2 (ja) 車両用自動クラッチの制御装置
WO2017082172A1 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19981110