JPH0530823A

JPH0530823A - 苗植付け装置

Info

Publication number: JPH0530823A
Application number: JP21607091A
Authority: JP
Inventors: Konosuke Tsuga; 幸之介津賀; Tatsuya Konishi; 達也小西; Seiichi Yoshida; 清一吉田
Original assignee: SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO; SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO
Current assignee: SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO; SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO
Priority date: 1991-08-01
Filing date: 1991-08-01
Publication date: 1993-02-09
Anticipated expiration: 2014-08-16
Also published as: JP2934070B2

Abstract

(57)【要約】【目的】千鳥植えを可能にした田植機に用いられるよ
うな回転式の苗植付け装置を提供する。【構成】苗載せ台に載置された苗を取り出す苗取出し
口と対向して、回転中心から所定長さ放射方向に延びる
伝動体を一方向に回転するように回転軸を介して軸支
し、この伝動体の先端部に回動軸を介して苗取出し・植
付け機構を取付け、該苗取出し・植付け機構により、苗
取出し口から苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付ける
ようにし苗植付け機であって、伝動体１２から回動軸１
３，１４を左右両側に突出させ、それぞれの回動軸１
３，１４に苗取出し・植付け機構１５，１６を装着し、
また、伝動体１２から突出する回動軸１７，１８の長さ
を変えて、苗取出し・植付け機構１５，１６を取付け、
苗の千鳥植えを可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば田植機に用いら
れるような回転式の苗植付け装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、苗載せ台に載置された苗を取り出
す苗取出し口と対向して、図５に示すように、伝動ケー
スＡから水平方向に突出した回転軸Ｂに、その回転中心
から所定長さ放射方向に延びる伝動体Ｃを一方向に回転
するように軸支し、この伝動体Ｃの両先端部に回動軸
Ｄ，Ｄを介して苗取出し・植付け機構Ｅ，Ｅを取付け、
該苗取出し・植付け機構Ｅ，Ｅにより、苗取出し口から
苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付けるようにした苗
植付け機が、例えば、本願出願人の出願に係る特公平２
−２４４８９号公報に記載のものが知られている。この
先行技術のものは、伝動体Ｃの先端部の一側方にのみに
同じ長さの回動軸Ｄ，Ｄを突出させて苗取出し・植付け
機構Ｅ，Ｅを取付けた構成であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記先行技術のものに
おいては、苗取出し・植付け機構Ｅ，Ｅの先端が画く運
動軌跡が、ほぼ垂直の平面内にあって、苗は、伝動体Ｃ
の一側方のみに、苗取出し・植付け機構Ｅ，Ｅの左右間
隔で定められた条間隔で、前後にほぼ一定の間隔でほぼ
同じ直線（条）上に植え付けられ、一般的には左右の条
間隔に対し前後の植付け間隔が狭くなっている。このた
め、以下のような問題点があった。苗の植付け方向は、苗取出し・植付け機構先端の画
く軌跡を含む平面内にほぼ限定されているため、千鳥状
に植え付けることは困難であった。植え付けられた苗は、その間隔が進行左右方向に広
く、前後方向に狭いもので、栽植様式が限定され、生育
を均一にした密植等が不可能であった。本発明は、上記
の問題点を解決することを目的になされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の苗植付け装置は、苗載せ台に載置された苗を取り出す苗取出し口と対
向して、回転中心から所定長さ放射方向に延びる伝動体
を一方向に回転するように回転軸を介して軸支し、この
伝動体の先端部に回動軸を介して苗取出し・植付け機構
を取付け、該苗取出し・植付け機構により、苗取出し口
から苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付けるようにし
た苗植付け機において、上記伝動体から回動軸を左右両
側に突出させ、それぞれの回動軸に苗取出し・植付け機
構を装着し、苗の千鳥植えを可能にしたこと、苗載せ台に載置された苗を取り出す苗取出し口と対
向して、回転中心から所定長さ放射方向に延びる伝動体
を一方向に回転するように回転軸を介して軸支し、この
伝動体の先端部に回動軸を介して苗取出し・植付け機構
を取付け、該苗取出し・植付け機構により、苗取出し口
から苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付けるようにし
た苗植付け機において、上記伝動体から突出する回動軸
の長さを変えて苗取出し・植付け機構を取付け、苗の千
鳥植えを可能にしたこと、をそれぞれ特徴とする。

【０００５】

【作用】上記の構成によって本発明の苗植付け装置は、
次のような作用を行う。伝動体から回動軸を左右両側に突出させ、それぞれ
の回動軸に苗取出し・植付け機構を装着し、図６（ａ）
に示すように苗の千鳥植えが可能となる。図６（ａ）に
おいて、本発明により千鳥植えされた苗Ｍの植付け間隔
Ｓは、等間隔または生育に適した間隔を設定することが
でき、図６（ｂ）に示すように、従来の田植機により植
え付けた苗ｍの間隔ｓと比較すると、栽培密度を同じと
した場合、各々の苗の植付け間隔は、Ｓ＞ｓとなってい
る。本発明により植え付けられた苗Ｍは、生育段階で競
合を生じ難く、安定した生育により増収が期待でき、更
に、間隔Ｓを間隔ｓに対して小さくならない程度に調節
することにより、生育を均一にした密植が可能となり、
増収が期待できる。伝動体から突出する回動軸の長さを変えて苗取出し
・植付け機構を取付け、苗の千鳥植えを可能にしたの
で、従来の伝動体及び苗取出し・植付け機構をわずかに
改良するだけで苗の千鳥植えが可能となる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面に基づ
いて具体的に説明する。図２において、符号１は乗用車
体で、この乗用車体１は、左右一対の前輪２及び後輪３
を装備し、これら前・後輪２，３をそれぞれ駆動して走
行するようになっており、操縦席４の前側にステアリン
グハンドル５を設けている。この乗用車体１の後部に
は、図示しない油圧シリンダの伸縮作動によって上下に
回動する昇降リンク６を介して、苗植付け部７が昇降可
能に装着され、乗用型田植機を構成している。苗植付け
部７は、乗用車体１から動力伝達を受けて作動するもの
で、伝動ケースを兼ねる本体８の下側に、本体８に対し
リンク機構により上下動可能に支持されたフロート９を
設けている。

【０００７】また、本体８の上側には、圃場に植え付け
る苗を載置し、左右方向に所定のストロークで往復移動
するように、前傾姿勢に支持された苗載せ台１０と、こ
の苗載せ台１０の傾斜下端部と対応し、本体８側に固定
された苗支持板に開口した苗取出し口（図示せず）と対
向して、図１に詳細に示すように、本体８（伝動ケー
ス）から所定長さ突出した回転軸１１により一方向（図
２の機体前進方向）に回転するように軸支され、その回
転中心から、所定長さ放射方向両側に延びる伝動体１２
と、この伝動体１２の両先端部から、回転軸１１と平行
に、かつ反対方向に短い長さで突設された回動軸１３，
１４を介して支持された苗取出し・植付け機構１５，１
６とが設けられている。そして、伝動体１２が回転軸１
１を中心に回転することにより、苗取出し・植付け機構
１５，１６が、機体の進行方向に対して交互に運動し、
苗載せ台１０に載置された苗を、苗取出し口から一株ず
つ取り出して圃場に千鳥状に植え付けるようになってい
る。

【０００８】このような構成の乗用型田植機において
は、図２に示すように、乗用車体１の後部に昇降リンク
６を介して苗植付け部７を昇降可能に装着して、水田圃
場に導入し、乗用車体１から苗植付け部７に動力を伝達
して、フロート９を田面に接した状態で乗用車体１を走
行させ、苗植付け作業を行う。このとき苗植付け装置で
は、回転軸１１が回転することにより伝動体１２が機体
の進行方向に回転する。これに伴って、苗取出し・植付
け機構１５，１６は回動軸１３，１４を中心に回転・搖
動して、その先端が所定の運動軌跡を画いて運動し、苗
載せ台１０に載置された苗を、苗取出し口から交互に一
株ずつ取り出して圃場に千鳥状に植え付ける。

【０００９】上記のように、苗取出し・植付け機構１
５，１６は、苗載せ台１０に載置された苗を、苗取出し
口から交互に一株ずつ取り出して圃場に植え付け、しか
も苗を植え付ける条は別なので、苗を、千鳥状に植え付
けることができ、生育を均一にした密植状態に植え付け
ることが可能となる。

【００１０】図３に示す本発明の第２の実施例のもの
は、図１の第１実施例において、伝動体１２の両先端部
から、回転軸１１と平行に、かつ反対方向に短い長さで
回動軸１３，１４を突設させ、苗取出し・植付け機構１
５，１６を取り付けていたものに、さらに伝動体１２の
両先端部から他方に回動軸１３ａ，１４ａを突出させ、
それぞれに苗取出し・植付け機構１５ａ，１６ａを取り
付けたものである。この第２の実施例のものにおいて
は、図５に示した従来のものを、さらに能率化させて高
速の田植作業を行うことが出来るが、上記第１実施例の
ような千鳥植えを行うことはできないものである。

【００１１】図４に示す本発明の第３の実施例のもの
は、本体８（伝動ケース）から短い長さの回転軸１７を
突出させ、この回転軸１７に軸支した伝動体１２の両先
端部から一側外側に、長い回動軸１８と短い回動軸１９
とを突出させ、これら両回動軸１８，１９に、苗取出し
・植付け機構１５，１６を取り付けたものである。この
第３の実施例のものにおいては、回転軸１７が回転する
ことにより伝動体１２が機体の進行方向に回転する。こ
れに伴って、苗取出し・植付け機構１５，１６は回動軸
１８，１９を中心に回転・搖動して、その先端が所定の
運動軌跡を画いて運動し、苗載せ台１０に載置された苗
を、苗取出し口から交互に一株ずつ取り出して圃場に千
鳥状に植え付ける。

【００１２】このように、苗取出し・植付け機構１５，
１６は、苗載せ台１０に載置された苗を、苗取出し口か
ら交互に一株ずつ取り出して圃場に植え付け、しかも苗
を植え付ける条は別なので、苗を、千鳥状に植え付ける
ことができ、生育を均一にした密植状態に植え付けるこ
とが可能となる。さらに、従来の伝動体及び苗取出し・
植付け機構をわずかに改良するだけで苗の千鳥植えが可
能となる。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の苗植付け装
置によれば、以下の効果を奏する。伝動体から回動軸を左右両側に突出させ、それぞれ
の回動軸に苗取出し・植付け機構を装着し、苗の千鳥植
えを可能にしたので、苗を、生育を均一にした密植状態
に植え付けることが可能となり、収量を増大させること
が出来る。伝動体から突出する回動軸の長さを変えて苗取出し
・植付け機構を取付け、苗の千鳥植えを可能にしたの
で、従来の伝動体及び苗取出し・植付け機構をわずかに
改良するだけで苗の千鳥植えが可能となり、苗を、生育
が均一となる密植状態に植え付けることが可能となっ
て、増収に結び付けることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による第１実施例の苗植付け装置の平面
図である。

【図２】本発明による苗植付け装置を具備した苗植付け
部を乗用車体に装着した乗用型田植機全体の側面図であ
る。

【図３】本発明の第２実施例の苗植付け装置の平面図で
ある。

【図４】本発明の第３実施例の苗植付け装置の平面図で
ある。

【図５】従来例の苗植付け装置の平面図である。

【図６】（ａ）は本発明による苗の植付け状態、（ｂ）
は従来の苗の植付け状態をそれぞれ示す平面図である。

【符号の説明】

１乗用車体２前輪３後輪４操縦席５ステアリングハンドル６昇降リンク７苗植付け部８苗植付け部の本体９フロート１０苗載せ台１１，１７回転軸１２伝動体１３，１４，１９回動軸１５，１６苗取出し・植付け機構１８長い回動軸

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】苗載せ台に載置された苗を取り出す苗取
出し口と対向して、回転中心から所定長さ放射方向に延
びる伝動体を一方向に回転するように回転軸を介して軸
支し、この伝動体の先端部に回動軸を介して苗取出し・
植付け機構を取付け、該苗取出し・植付け機構により、
苗取出し口から苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付け
るようにした苗植付け機において、上記伝動体から回動軸を左右両側に突出させ、それぞれ
の回動軸に苗取出し・植付け機構を装着し、苗の千鳥植
えを可能にしたことを特徴とする苗植付け装置。
【請求項２】苗載せ台に載置された苗を取り出す苗取
出し口と対向して、回転中心から所定長さ放射方向に延
びる伝動体を一方向に回転するように回転軸を介して軸
支し、この伝動体の先端部に回動軸を介して苗取出し・
植付け機構を取付け、該苗取出し・植付け機構により、
苗取出し口から苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付け
るようにした苗植付け機において、上記伝動体から突出する回動軸の長さを変えて、苗取出
し・植付け機構を取付け、苗の千鳥植えを可能にしたこ
とを特徴とする苗植付け装置。