JPH05302038A - カルタミン類色素の精製法 - Google Patents

カルタミン類色素の精製法

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JPH05302038A
JPH05302038A JP13625092A JP13625092A JPH05302038A JP H05302038 A JPH05302038 A JP H05302038A JP 13625092 A JP13625092 A JP 13625092A JP 13625092 A JP13625092 A JP 13625092A JP H05302038 A JPH05302038 A JP H05302038A
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JP
Japan
Prior art keywords
pigment
cartamine
resin
solution
carthamin
Prior art date
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Pending
Application number
JP13625092A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Kashiwagi
敏夫 柏木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単に、カルタミン類色素を精製する方法の提
供を目的とする。 【構成】カルタミン類色素のアルカリ溶液を吸着性の樹
脂に吸着させ、ついで有機溶媒と水とからなる系を用い
て該樹脂からカルタミン類色素を離脱させて得た溶液を
濃縮することを特徴とするカルタミン類色素の精製法。
本発明は、紅花などのキク科植物から得られるカルタミ
ン類色素の精製法に関する。 【効果】本発明の精製法により得られたカルタミン類色
素は純度が高く、着色に際して透明に溶解する、紅花の
特異臭が全くない等の非常に優れた特徴を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紅花などのキク科植物
から得られるカルタミン類色素の精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】カルタミン類色素を含有する植物、例え
ば、紅花などのキク科植物の花弁にアルカリ溶液を加え
てカルタミン類色素を抽出し、セルロース、キトサン等
に吸着して酸により固定する方法は、古来からおこなわ
れている。また、最近キク科植物のカルス培養に木綿や
セルロース、キトサン等を添加し、カルタミン類似化合
物を吸着精製する方法も行われてきている。具体的に
は、カルタミン類色素を抽出・分離する方法として、含
水有機溶剤を用いて赤色花弁からカルタミンを分離する
方法(特公昭 30-8943号公報)、含水有機溶剤でカルタ
ミンを抽出して溶剤を除去後、−10℃でカルタミンを析
出させ、テトロヒドロフランとベンゼンと微量の水でカ
ルタミンを分離する方法(特公昭47-50762号公報)、含
水有機溶剤で紅花の赤色花弁及び紅餅から粗カルタミン
を抽出したのち有機溶剤を除去し、得られたカルタミン
水溶液に塩析を施してカルタミンを抽出する方法(特公
昭53-226号公報)、アルカリ水溶液に抽出したカルタミ
ン溶液にシリカゲル等の吸着剤を添加し、次いで有機酸
にて定着・発色させたのち水溶性有機溶剤にて不純物を
除去し、含水有機溶剤にてカルタミンを溶出することを
特徴とするカルタミンの抽出・分離方法(特公昭62-533
75号公報)等が知られている。しかるに、このような方
法によっては純度の高い製品を得ることができない。そ
の理由は、原料カルタミン抽出液に含有する脂肪類、で
ん粉、微細パルプ類、可溶性蛋白、多糖類、その他の充
分な除去が困難だからである。これら夾雑物の存在は、
たとえ微量であっても収得物の明度彩度に大きな悪影響
を及ぼし、不快臭の原因となり、また、色価の調整も困
難となる。また、シリカゲル等に吸着し精製する方法で
は、シリカゲルを一旦乾燥させたり、水溶性有機溶剤を
多量に使用したり、使用するシリカゲルの粒子が細かく
多量に処理できないという欠点があるため、実用的でな
いと思われる点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来法の
欠点を除去して、不快臭がなく、食品に着色したとき経
時的に沈殿物を発生せずかつ明度、彩度に優れ、色価の
ばらつきのないカルタミン類色素を工業的に有利に収得
することを目的として鋭意検討した結果、吸着性の樹脂
を用いることによりカルタミン類色素が簡単に吸着脱着
でき、精製、濃縮がたやすくできることを見出だし、本
発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、カ
ルタミン類色素のアルカリ溶液を吸着性の樹脂に吸着さ
せ、ついで有機溶媒と水とからなる系を用いて該樹脂か
らカルタミン類色素を離脱させて得た溶液を濃縮するこ
とを特徴とするカルタミン類色素の精製法を提供する。
カルタミン類色素のアルカリ溶液は、紅花やキク科植物
のカルス培養から従来法と同様に希アルカリ溶液により
カルタミン類色素を抽出し、セルロースなどを添加、弱
酸性としてカルタミン類色素をセルロースなどに一旦吸
着させ、これをデカンテーション、遠心分離法その他の
方法により分離し黄色素を除去してなる出発原料を、再
度、希アルカリ性溶液にて処理して得られる。この際、
系のpHは 7.0以上とすることが好ましい。酸性にして
カルタミン類色素を沈殿させ、精製を困難にさせないた
めである。
【0005】アルカリ性物質としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
が使用できる。なお、紅花やキク科植物のカルス培養か
ら希アルカリ溶液によりカルタミン類色素を抽出し、溶
液のpHを調整し、遠心分離、濾過などにより不溶物を
除去したものを出発原料とすることも可能である。
【0006】精製方法は、次の通りである。カルタミン
類色素含有の前記希アルカリ溶液を吸着性の樹脂に通液
し、色素を樹脂に吸着させ、微酸性溶液にて水洗(順
液、逆洗いずれでも可)し、カルタミン抽出液に含有す
る脂肪類、でん粉、微細パルプ類、可溶性蛋白、多糖
類、その他を除去した後、有機溶媒と水とからなる系を
用いて脱着する。吸着樹脂としては、ダイヤモンドシャ
ムロックケミカル社のデュオライトS−30、ES−3
3、S−37等、オルガノ株式会社のアンバーライトX
AD−2、XAD−4、XAD−7、XAD−8等、三
菱化成工業株式会社のダイヤイオンHP−10、HP−
20、HP−21、HP−40等、北越炭素工業株式会
社のKS、HS、AF、L−1等が挙げられる。有機溶
媒としては、アセトン、メチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール、その他水溶性の有機溶媒
が使用でき、有機溶媒と水の比率は、有機溶媒30〜90重
量部に対して、水70〜10重量部が好ましい。脱着した溶
液は、常法、例えば減圧蒸留法、凍結真空乾燥法、逆浸
透法などにより濃縮する。この工程において液の温度は
40℃以下とすることが重要である。液の温度が40℃を超
えると色素の収率が低下し、色相が悪くなる。また、脱
着した色素については、そのpHが 1.0〜7.0 の範囲と
なるように調整することが必要である。pHが 7.0を超
えると目的物の収率が悪くなる。
【実施例】 〔実施例1〕紅花花弁20kgにイオン交換水100Lを加え、
ベニバナ黄色素が抽出されなくなるまで花弁をよく水洗
する。次に1%炭酸カリウム溶液100Lを加え、カルタミ
ン色素を抽出し、これを繰り返し、含有するカルタミン
色素を殆ど溶出させる。この水溶液にセルロースを1kg
添加し、クエン酸にてpH6程度としカルタミン色素を
セルロースに吸着させる。次に、2%炭酸カリウム溶液
20Lにてカルタミン色素を再度溶出し、抽出液のpHを
クエン酸にて7〜9に調整し、ダイヤイオンHP−20
を5L詰めたカラムに流すと、色素はすべて樹脂に吸着さ
れた。樹脂を 0.2%クエン酸 5L で水洗したのち、70%
エチルアルコール 10Lを約1時間かけて樹脂に通したと
ころ、樹脂に吸着されていた色素はすべてエチルアルコ
ール水系に溶出した。この液を真空蒸留して、得られた
色素濃縮物に一定量の70%エチルアルコールを加え、色
価E(10%,1cm)=120 のカルタミン類色素溶液を 200g得
た。 〔実施例2〕紅花花弁20kgにイオン交換水100Lを加え、
ベニバナ黄色素が抽出されなくなるまで花弁をよく水洗
する。次に1%炭酸ナトリウム溶液100Lを加え、カルタ
ミン色素を抽出し、これを繰り返し、含有するカルタミ
ン色素を殆ど溶出させる。この水溶液にセルロースを1
kg添加し、酢酸にてpH6程度としカルタミン色素をセ
ルロースに吸着させる。次に、2%炭酸ナトリウム溶液
20Lにてカルタミン色素を再度溶出し、抽出液のpHを
酢酸にて7〜9に調整し、アンバーライトXAD−2を
5L詰めたカラムに流すと、色素はすべて樹脂に吸着され
た。樹脂を0.2%酢酸 5L で水洗したのち、50%メチル
アルコール 10Lを約1時間かけて樹脂に通したところ、
樹脂に吸着されていた色素はすべてメチルアルコール水
系に溶出した。この液を凍結真空乾燥法により粉末化し
て、色価E(10%,1cm)=3,700のカルタミン類色素粉末を
6g得た。 〔実施例3〕紅花花弁20kgに1%炭酸ナトリウム溶液10
0Lを加え、カルタミン色素を抽出し、これを繰り返し、
含有するカルタミン色素を殆ど溶出させる。抽出液のp
Hを酢酸にて7〜9に調整し、デュオライトS−30 5
L を詰めたカラムに流すと、色素はすべて樹脂に吸着さ
れた。樹脂を 0.2%酢酸 5L で水洗したのち、50%アセ
トン 10Lを約1時間かけて樹脂に通したところ、樹脂に
吸着されていた色素はすべてアセトン水系に溶出した。
アセトンを蒸留したのち、水4kg、デキストリン 1kgを
添加し、スプレードライ乾燥法により粉末化して、色価
E(10%,1cm)=24のカルタミン類色素製剤を1kgを得た。
【発明の効果】本発明の精製法により得られたカルタミ
ン類色素は純度が高く、着色に際して透明に溶解する、
紅花の特異臭が全くない等の非常に優れた特徴を有して
いる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルタミン類色素のアルカリ溶液を吸着
    性の樹脂に吸着させ、ついで有機溶媒と水とからなる系
    を用いて該樹脂からカルタミン類色素を離脱させて得た
    溶液を濃縮することを特徴とするカルタミン類色素の精
    製法。
JP13625092A 1992-04-28 1992-04-28 カルタミン類色素の精製法 Pending JPH05302038A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255719A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Yaegaki Hakko Giken Kk ベニバナ赤色素とその精製方法
CN112521769A (zh) * 2020-11-25 2021-03-19 清华大学 一种红花红色素及其制备方法和染色方法

Cited By (3)

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JP2005255719A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Yaegaki Hakko Giken Kk ベニバナ赤色素とその精製方法
JP4500564B2 (ja) * 2004-03-09 2010-07-14 ヤヱガキ醗酵技研株式会社 ベニバナ赤色素とその精製方法
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