JPH0530183B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、印刷機に関するものであり、より詳
細には、複数のインク付け機構と、複数の版胴
と、該版胴に夫々設けられ、共通の中央歯車と噛
合し且つ前記版胴と一緒に交換可能な版胴駆動歯
車と、前記版胴の各々と夫々接触可能な複数の圧
胴とを備え、前記版胴駆動歯車は、前記版胴の軸
線と同心に配置されており、前記版胴の半径と前
記版胴駆動歯車のピツチ円の半径とは実質的に一
致し又は一定の半径差を有し、前記圧胴の軸線
は、前記中央歯車の半径方向内方に位置決めさ
れ、前記版胴の軸線は、前記中央歯車の半径方向
外方に位置決めされており、前記中央歯車の半径
方向に対して所定の角度をなして外方に延びる案
内と、前記版胴及び版胴駆動歯車を支持し、前記
版胴及び版胴駆動歯車が異なる径の版胴及び該版
胴の半径と実質的に一致し又は前記一定の半径差
を有するピツチ円の版胴駆動歯車と交換されたと
き、交換された版胴駆動歯車と前記中央歯車とを
噛合させるべく、前記案内に沿つて、圧胴に対し
て相対移動する支持体とを備えた印刷機に関する
ものである。

本出願人による***特許第3150833号に図示さ
れ且つ説明された上記形式の印刷機は、複数のイ
ンク付け機構と、共通の歯車によつて駆動される
複数の版胴及び圧胴とを備えており、版胴、イン
ク付け機構及びインク付け胴は、移動可能な支持
体に支持されている。支持体は、中央歯車の半径
方向又は略接線方向に延びる案内手段によつて、
関連する圧胴に接近し又は該圧胴から離間するよ
うになつている。版胴は、中央歯車と係合可能な
歯車を有し、圧胴は、版胴の歯車と係合可能な歯
車を有する。圧胴の歯車のピツチ円は、中央歯車
のピツチ円の内側に位置し、各圧胴の歯車のピツ
チ円は、圧胴の歯車が、その軸線と平行に、即
ち、軸線方向に移動されたとき、中央歯車のピツ
チ円と接触する。版胴の歯車は、この接点領域に
て中央歯車の歯車と噛合するとともに、圧胴の歯
車と噛合する。

このような印刷機では、中央歯車の各側に関連
するインク付け機構を備えた３つの版胴が設けら
れる場合、中心の版胴だけが、圧胴の軸線を通つ
て延びる共通の直径線に沿つて取付け又は取外し
の目的のために移動できる。寸法を変えるときに
は、共通の直径線上で移動可能な版胴の歯車を、
版胴を単に取付けるだけで、しかも圧胴の軸に何
ら修正を必要とせずに、圧胴の歯車と係合させる
ことができる。しかしながら、対をなして互いに
対面している上部版胴と下部版胴、そしてこれら
版胴と関連するインク付け機構に関しては、事情
が異なつており、それらは取付け又は取外しのた
めに案内上で移動できるものの、寸法を変えた
後、運動方向が中央歯車の軸線と交差しない。従
つて、これらの版胴では、寸法変更後に圧胴軸の
軸線を修正し、版胴及び関連圧胴の相互に噛み合
う歯車の軸線が寸放の変更後に再び中央歯車の軸
線を通つて延びる共通の線上に位置するようにす
る必要がある。

上記特許による印刷機においては、対をなして
対向する上部および下部の圧胴は、側部フレーム
に締付けられるジヨーの間で周方向に移動でき且
つ固着できる環状の扇形支持部材に支持された軸
を有し、それによつて版胴及び圧胴の各対の軸線
が印刷位置の中央歯車の直径線上に位置するよう
にしている。上記特許によれば、圧胴の軸又は軸
線の移動は、中央歯車の仮想の包囲胴の表面上で
なされ、圧胴の軸線の所要の修正が、寸法の変
更、そしてこれにより必要とされる版胴の交換の
後になされる。上記特許に記載された環状扇形支
持部材による版胴軸線の調整は、取扱いの点から
みて面倒であるばかりでなく、調整に携わる個々
の部品を非常に精巧に作り、また別個に調整装置
を備えなければならないが故に、構造的にかなり
費用がかかつてしまう。これに関連して留意すべ
きことは、締付けられた環状扇形支持部材は圧胴
の全重量を支持せねばならず、これにより、所要
の精密さはさて置き、適当に頑丈な構造もまた要
求されてしまうということである。

従つて本発明の目的は、寸法の変更後に、上部
及び下部の各圧胴の交差対向軸線のより簡単な調
整を容易にする上記印刷機を提供することであ
る。

本発明によれば、上記目的は、上部及び下部の
各圧胴の軸が、対をなして交差する２アーム式レ
バーの端部に支持され、該レバーが中央歯車の中
央軸に回転可能に支持されるとともに、該レバー
を反対方向に回動させる装置を備えた印刷機によ
り解決される。本発明による印刷機では、交差す
る２アーム式レバーのそれぞれの整列したアーム
が、中央軸に支持され、従つて中央歯車の軸と同
心状の包囲胴上で圧胴を正確に回動させるので、
寸法の変更後に、圧胴の軸線の正確な調整を行い
得る。更に、アームは、揺動部材の如く、対向し
た各圧胴を支持しており、これは、構造の軽量化
を可能にする。

本発明による構成は凹刻印刷機及びフレキソ印
刷機に具現化できる。

本発明の一実施例を以下図面にもとづき詳細に
説明する。

側部フレーム１，２は横部材３と中央軸４とに
よつて相互連結されている。中央軸４はフレーム
１から突出し、中央歯車６が突出部５に回転自在
に設けられている。この中央歯車６は、歯車装置
７、歯車８、中間歯車９および供給ローラ１１の
駆動歯車１０によつて駆動される。供給ローラ１
１から離れて、２つの供給ローラ１２，１３が設
けられ、中間歯車９は供給ローラ１３の駆動歯車
とも又、係合している。６つの版胴１４ないし１
９は全て、中央歯車６により駆動され、第３図は
版胴１９の駆動を示している。この版胴１９は、
その他の版胴と同様にフレーム１および２の間に
取付けられており、版胴軸２０が２つのフレーム
１および２を貫通して或る程度外方に突出してい
る。

フレーム２から突出しているシヤフト部は横方
向の位置調整部材２１に連結されているが、この
調整部材自体は周知のものであるので本文では説
明を省略する。第３図に示すようにフレーム１の
左側から突出している軸２０の部分は、固定点ス
イツチを備えたクラツチ２３とともに、既知の縦
方向の位置調整部材２２を受入れており、版胴１
９を周方向に調整できるとともに、版胴１９を圧
胴２７から持ち上げるときインクが途切れないよ
うに版胴１９を、連続回転モータ２４及び歯車２
５，２６によつて回転させ続けることができる。
縦方向位置調整部材２２及び固定点スイツチを備
えたクラツチ２３の作用については、本発明の要
旨を構成するものでなく先行技術の構成であるの
で、本文では説明を省略する。

しかしながら、印刷中は、版胴１９は、版胴１
９の直径に相当するピツチ円直径を有する駆動歯
車２８によつて駆動される。第１図に示すよう
に、圧胴２７ないし３２のいずれもが支持胴３３
ないし３８の１つと関連している。２つの圧胴２
８および３１は支持胴３４および３７と同じく上
記２つのフレーム１および２に回転可能に取付け
られている。フレーム１，２間におけるこれら圧
胴及び支持胴の位置は版胴１８および１５を置き
換えても変える必要がない。なぜなら、版胴ブロ
ツク３９および４０は中央軸４を通つて延びる一
つの平面において実質的に移動されるので、版胴
１５および１８を他の版胴と取り換えた後、版胴
ブロツク３９および４０を単に移動させるだけ
で、新しい版胴の駆動歯車の係合と、圧胴２８お
よび３１に対する新しい版胴の線接触とを確保す
ることになるからである。

しかしながら、版胴１４，１６，１７および１
９は、関連する圧胴に対して取付けたり該圧胴か
ら取外したりする際、中央歯車の直径線上で移動
されない。従つて、版胴を取換えるとき、中央歯
車の軸線と同心状の包囲胴上で圧胴を移動させ、
版胴および圧胴の各対の軸線が印刷位置の中央歯
車の直径線上に位置するようにする必要がある。
この必要性は第４図および第５図に明白に示され
ている。第４図において、版胴１７および関連す
る圧胴２９は、第１図と比較すると、簡略化して
示されている。第５図においては、第４図の版胴
１７は小さい版胴１７′と取換えられている。第
５図から明確にわかることは、版胴ブロツク４１
を移動させることによつて、版胴１７′の駆動歯
車がすでに中央歯車６と係合しているが版胴１
７′自体が未だ圧胴２９に接触していないことで
ある（版胴駆動歯車のピツチ円は版胴自体の円周
に等しく、このため１つの円だけが示されてい
る）。さて、圧胴２９の軸線と版胴１７′の軸線と
を中央歯車６の直径線に一致させるためには、圧
胴２９を反時計廻り方向に回動させる必要があ
る。圧胴３２もまた、圧胴２９と同程度に反時計
廻り方向に回動させなければならない。圧胴２７
および３０は同様に、すなわち圧胴２９及び３２
を反時計廻り方向に回動させねばならないのと同
程度に、時計廻り方向に回動されなければならな
い。これを簡単に達成すべく、４つのレバー４２
ないし４５が中央軸４に回転可能に設けられ、２
つのレバーごと、即ちレバー４２，４３又はレバ
ー４４，４５は互いに向かつて回動される対を形
成している。各対のレバーがフレーム１あるいは
フレーム２にできるだけ密接して位置するため
に、レバー４２および４４はクランク連結されて
いる。

第１図および第２図に示すように、フレーム１
および２に連結されたガイド４６および４７がナ
ツト４８および４９を案内する役割をする。ナツ
ト４８，４９はスピンドル５０および５１によつ
て高さが調整される。このために、スピンドル５
０および５１の下端は斜交歯車装置の部分を形成
するスプロケツト５２および５３を備えている。
図示していない斜交歯車装置の双方が連接軸５４
によつて相互連結されており、ハンドホイール５
５を回すことによつて、ナツト４８および４９の
双方を同程度まで昇降させ得る。ナツト４８およ
び４９はそれぞれ、２つのラグ５８および５９ま
たは６０および６１を各々支持するピン５６およ
び５７を備えている。ラグ５９の自由端は直線状
のレバー４５に、ラグ５８の自由端はクランクし
たレバー４４に、ラグ５１の自由端は直線状のレ
バー４３に、そしてラグ６１の自由端はクランク
したレバー４１に夫々枢着されている。従つて、
ハンドホイール５５を回すことによつて、レバー
４４および４５または４２および４３は同量だけ
互いに調整される。この調整により、印刷シリン
ダ２７，２９，３０および３２を、挿入した版胴
に対応する正規の位置に移動させることができ
る。圧胴および支持胴は第２図には示されていな
いが、第１図には例えば、圧胴２９が支持胴３５
とともにレバー４４の一端部に取付けられること
が指示されている。他方、圧胴２９は支持胴とと
もにレバー４２（第２図）の一端部に回転可能に
取付けられる。第２図はまた、２つのピン５６，
５７が安定化のためにロツド６３によつて相互連
結されることを示している。

また、乾燥用フアン６４が版胴、圧胴および支
持胴から成る個々の印刷機構の間に設けられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は凹刻印刷機の概略正面図、第２図は支
持胴または圧胴を支持する交差アーム部材の調整
装置を示す部分側面図、第３図は第１図の―
線における印刷機の断面図、第４図は、共通の直
径線上に配置され、歯車がかみ合つている圧胴及
び版胴を示す概略説明図、第５図は、第４図と同
様な図であるが、軸線位置の修正を必要とする圧
胴の寸法の変更後の図である。 １，２…側部フレーム、３…横部材、４…中央
軸、５…突出部、６…中央歯車、７…歯車装置、
８…歯車、９…中間歯車、１０…駆動歯車、１
１，１２，１３…供給ローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数のインク付け機構と、 複数の版胴と、 該版胴に夫々設けられ、共通の中央歯車と噛合
   し且つ前記版胴と一緒に交換可能な版胴駆動歯車
   と、 前記版胴の各々と夫々接触可能な複数の圧胴と
   を備え、 前記版胴駆動歯車は、前記版胴の軸線と同心に
   配置されており、前記版胴の半径と前記版胴駆動
   歯車のピツチ円の半径とは実質的に一致し又は一
   定の半径差を有し、前記圧胴の軸線は、前記中央
   歯車の半径方向内方に位置決めされ、前記版胴の
   軸線は、前記中央歯車の半径方向外方に位置決め
   されており、 前記中央歯車の半径方向に対して所定の角度を
   なして外方に延びる案内と、 前記版胴及び版胴駆動歯車を支持し、前記版胴
   及び版胴駆動歯車が異なる径の版胴及び該版胴の
   半径と実質的に一致し又は前記一定の半径差を有
   するピツチ円の版胴駆動歯車と交換されたとき、
   交換された版胴駆動歯車と前記中央歯車とを噛合
   させるべく、前記案内に沿つて、圧胴に対して相
   対移動する支持体とを備えた印刷機において、 上部及び下部の前記各圧胴２７〜３２の軸が、
   対をなして交差する２アーム式レバー４２，４
   ４；４３，４５の端部に支持され、該レバーは、
   前記中央歯車の中央軸に回動可能に支持されると
   ともに、該レバーを反対方向に回動させる装置を
   備えていることを特徴とする印刷機。 ２ 前記印刷機が凹刻印刷機であり、前記圧胴及
   び支持胴３３〜３８が、対をなして交差するレバ
   ーの端部に支持されることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の印刷機。 ３ 対をなして交差する前記レバーの内側のレバ
   ー４２，４４は、これらレバーの中央領域でクラ
   ンクされ、該レバーは、外側のレバーを越えて係
   合し、前記内側レバーの外端部は、実質的に平行
   な半径方向の平面に位置することを特徴とする特
   許請求の範囲第１項または第２項に記載の印刷
   機。 ４ 前記レバーを回動させる装置は反対方向に等
   しい角度だけ該レバーを回動させるようになつて
   おり、該装置は、回動軸線から等しい間隔を隔て
   て２つの交差する各レバーに枢着され、回動自在
   に相互連結された等しい長さの２つの部材５９，
   ６０；５８，６１から成り、該部材を連結する枢
   着連結部５７は、固定された案内で前記中央歯車
   の直径線上で調整可能であることとを特徴とする
   特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか１
   項に記載の印刷機。 ５ 前記枢着連結部は、スピンドル駆動装置によ
   つて調整されることを特徴とする特許請求の範囲
   第４項記載の印刷機。