JPH05297206A - 微細すだれ状防眩シート - Google Patents

微細すだれ状防眩シート

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JPH05297206A
JPH05297206A JP4180332A JP18033292A JPH05297206A JP H05297206 A JPH05297206 A JP H05297206A JP 4180332 A JP4180332 A JP 4180332A JP 18033292 A JP18033292 A JP 18033292A JP H05297206 A JPH05297206 A JP H05297206A
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Japan
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light
layer
shielding
thin film
thickness
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Application number
JP4180332A
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English (en)
Inventor
Kazutoki Tawara
和時 田原
Toshihiko Egawa
敏彦 江川
Iwao Moriya
巌 守屋
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は耐熱性にすぐれ厚さむらがなく、その
結果として遮光等の調光機能にすぐれた微細すだれ状防
眩シートを提供する。 【構成】この微細すだれ状防眩シート4は、シリコーン
以外のプラスチックの薄膜からなる遮光層、シリコーン
以外のプラスチックの薄膜の表面に設けられた光反射層
もしくは遮光インク層からなる遮光層またはこれらの組
み合わせからなる遮光層のいずれかと、シリコーンゴム
の薄膜からなる透明層とを、交互に平行に積層した積層
ブロック体3を、その積層面を横切る方向に平削りして
得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微細すだれ状防眩シート
(以下、単に防眩シートとする)、とくには不要な外部
光を遮り、内部表示部のコントラストを良好にし、可視
角度範囲を調節できる、遮光、防眩、識別などの調光機
能を有する防眩シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の防眩シートは、通常透明層と遮光
層とを交互に積層した積層ブロック体を、その積層面を
横切る方向に平削りして得られる微細すだれ状の外観を
もつものを最終製品として採用してきた。この防眩シー
トの透明層には、平削り可能な高透明な材質としてセル
ロース系プラスチックが多用されてきたが、これは70〜
80℃で熱変形し耐熱性に欠けるほか、寸法の温度依存性
が大きく寸法安定性にも欠けていた。
【0003】一方、上記防眩シートの遮光層には、透明
層を接合するための遮光性をも兼ねた着色接着剤が用い
られ、透明プラスチックフィルムからなる透明層にこれ
を塗布し積層一体化したものが知られている。しかし、
着色接着剤を透明フィルムに塗布するには、厳密な粘度
調整管理が必要とされるだけでなく、一定の厚さに塗布
しても積層ブロック体成形時の押圧加熱の際に溶けて流
れ出るなど、遮光層としての厚さ管理が難しく、塗布ム
ラ、積層ピッチムラ、ピンホール、欠けなど、外観・寸
法特性や遮光性に関わる欠陥があった。
【0004】また、着色接着剤を粘度調節のために溶剤
稀釈型のものにすると、色の濃さに起因する隠蔽性の濃
淡管理が必要となるほか、接着時の加熱に基づく発泡に
よって、ピンホール、欠け、接着不良などを生じた。さ
らに、積層ブロック体から微細すだれ状物を平削りする
場合には、積層ブロック体がリジットなため平削りでき
るように予め加温する必要があり、この加温によって得
られる防眩シートは反りや捩れ、内部を構成する遮光層
がひねられるなどの欠陥を生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は耐熱性にすぐれ、厚さむらがなく、その結果とし
て遮光等の調光機能にすぐれた微細すだれ状防眩シート
を得ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による防眩シート
は、シリコーン以外のプラスチックの薄膜からなる遮光
層、シリコーン以外のプラスチックの薄膜の表面に設け
られた光反射層もしくは遮光インク層からなる遮光層ま
たはこれらの組み合わせからなる遮光層のいずれかと、
シリコーンゴムの薄膜からなる透明層とを、交互に平行
に積層した積層ブロック体を、その積層面を横切る方向
に平削りして得られるものとしたことを要旨とするもの
である。
【0007】すなわち、本発明は、防眩シートの遮光層
を、シリコーン以外のプラスチックの薄膜からなる厚さ
の管理されたものとするか、シリコーン以外のプラスチ
ックの薄膜にAl蒸着による光反射層または遮光インク
層を設けた厚さの管理されたものとするときは、積層ピ
ッチムラが極めて少なく、ピンホール、欠けなどの遮光
欠陥が発生しないこと、またシリコーン以外のプラスチ
ックの透明な薄膜に光反射層または遮光インク層を設け
たものでは、遮光層の厚さが薄く精度よく管理されるた
め、防眩シートとしての透明性が向上できること、これ
に加えて透明層としてのシリコーンゴムを用いると、平
削りの際に加温しなくても可撓性を保つので、反りや捩
れ、接着不良などを生じないことなど、従来の諸問題を
解決し、耐熱性のある可視角範囲の調節精度のすぐれ
た、外観特性の良好な微細すだれ状防眩シートを得るこ
とに成功したものである。
【0008】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の防眩シートを構成する遮光層には、前述したよう
に、シリコーン以外のプラスチックの薄膜からなる遮光
層、シリコーン以外のプラスチックの薄膜の表面に設け
られた光反射層もしくは遮光インク層からなる遮光層、
およびこれらの組み合わせからなる遮光層が挙げられ
る。
【0009】これらの遮光層の内、まずシリコーン以外
のプラスチックの薄膜からなるものについて説明する
と、この薄膜には熱可塑性樹脂であるスチロール、塩化
ビニル、ナイロン(商品名)、アクリル、各種プラスチ
ックアロイなど従来公知のプラスチックが例示される
が、本発明の目的達成のためには、これらのものの内、
耐熱性のすぐれたポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リイミドなどの薄膜が適する。
【0010】この薄膜は遮光性を付与するため、あらか
じめ顔料等の添加によって着色するが、これを完全な遮
光隠蔽性とするには上記プラスチックにカーボンブラッ
ク系の黒色顔料を2〜50重量%、好ましくは20〜40重量
%配合した物とすればよい。また、この遮光層は約50%
以下の光線透過率をもつ半透明な着色配合であってもよ
く、その色相も赤、青、黄、緑など必要に応じて適宜選
択すればよい。この遮光層となる薄膜の厚さは20μm 以
下とすればよいが、薄いほど防眩シートの透明性が向上
するので、5〜10μm の範囲とするのが望ましく、さら
にこの厚み公差も±1〜2μm とすればよい。
【0011】次に、遮光層がシリコーン以外のプラスチ
ックの薄膜の表面に設けられた光反射層または遮光イン
ク層からなる場合について説明すると、この場合の薄膜
は透明、不透明のいずれでも差し支えない。遮光層の形
成は上記薄膜をベースに、その片面または両面に、Al
蒸着、スパッタリングなどにより金属光沢を有する光反
射層を設ける方法、遮光インクを塗布する方法またはこ
れらを組み合わせる方法によって行われる。
【0012】遮光インクには薄層においても隠蔽性の良
好なものとして、カーボン系顔料を配合した熱硬化性の
エポキシ樹脂インクが例示され、この塗膜の厚み精度も
8±1μm にすることができる。またAl蒸着による光
反射層の厚さも 600Å程度にすることができる。なお、
この遮光層がシリコーン以外の透明なプラスチックの薄
膜の表面に形成されているときは、透明層の厚さが後述
するシリコーンゴム層の厚さと上記の透明なプラスチッ
クの薄膜の厚さとの和になるため、透明性の一段と向上
した防眩シートが得られる。
【0013】遮光層は、さらに上記2つの場合の組み合
わせ、すなわち顔料等の添加によって着色されたシリコ
ーン以外の各種プラスチックからなる薄膜に、上記光反
射層または遮光インク層を設けたものであってもよく、
これを用いた防眩シートは、表示体の発光の光量を減ず
ることなく光反射層で反射したり遮光インク層で遮光す
るため、鮮明な表示の得られるものとなる。
【0014】一方、透明層には耐熱特性のすぐれた透明
性の良好なシリコーンゴムの薄膜が用いられるが、これ
には例えば、分子鎖末端がヒドロキシシリル基またはビ
ニルシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと
有機過酸化物とからなる、一般にミラブルタイプと呼ば
れているシリコーンゴム組成物や、分子中にけい素原子
と結合したビニル基を少なくとも2個有するジオルガノ
ポリシロキサンと分子中にけい素原子に結合した水素原
子(≡SiH結合)を少なくとも3個有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンと白金系触媒とを配合して
なる、いわゆる付加反応型のオルガノシリコーンゴム組
成物などから得られるものがよい。また、これらの組成
物には顔料を添加配合して少なくとも60%以上の光線透
過率を有する着色透明物とすることもできる。
【0015】本発明の防眩シートは、上記のような薄膜
からなる遮光層と透明層を、交互に平行に積層して積層
ブロック体とした後、その積層面を横切る方向に平削り
することによって得ることができる。この積層の際、遮
光層の薄膜には必要に応じてシリコーンゴムとの接着助
剤となるプライマー処理を行なった後、その処理面に、
例えば透明層となる未加硫のシリコーンゴム層をカレン
ダー装置でトッピングし、所定の大きさに切断後、これ
らを接合面が平行となるように多数積み重ね、加硫接着
一体化して積層ブロック体とする。
【0016】積層ブロック体は積層面を横切る方向に、
具体的には積層面に対して直角または所定の傾きをなす
方向に平削りすると、微細すだれ状の外観を持つ本発明
の防眩シートが得られる。なお、この際、積層ブロック
体より所定の傾きを持った方向に平削りされたものは、
高所表示体を見上げる場合に有効な、平削りシート面に
対して非対称の可視角度範囲を有する防眩シートとな
り、この平削り角度は任意に設定されるが、実用上は0
〜30°の範囲が好ましい。さらにこの可視角公差も遮光
層の厚み精度の向上から、最小±2°とすることができ
る。
【0017】得られた防眩シートの透明性は、このシー
トを構成する透明層の厚さをW1 、遮光層の厚さをW2
としたとき(図4参照)の平行光線の透過比率W1/(W
1 +W2 )および透明層自身の吸光係数と表面反射率と
により定まり、この可視角度範囲は透明層の屈折率nお
よび前述の厚さW1 と積層ブロック体の平削り時の厚さ
tによって定まる。
【0018】この厚さW1 は50μm 〜 0.3mm、とくには
75μm 〜 0.2mmが好ましく、厚さW2 は5〜20μm 、と
くには5〜10μm が人間の目視に対して苦にならない範
囲として好ましく、またこれらの公差も±1〜2μm と
するのが望ましい。これによれば透明性の最大は光線透
過率において85%程度となり、可視角度範囲は積層ブロ
ック体の平削り時の厚さにより30°〜 160°のものが有
用となる。
【0019】なお、遮光層の厚さW2 は通常着色された
シリコーン以外のプラスチックの薄膜の厚さか、この薄
膜とその表面に設けた光反射層または遮光インク層との
合計の厚さであるが、シリコーン以外の透明なプラスチ
ック薄膜の片面に光反射層または遮光インク層を設けた
ものでは、この光反射層または遮光インク層だけがW2
となり、透明層の厚さW1 はシリコ−ンゴム層の厚さと
この透明プラスチックフィルムの厚さとの和となるの
で、一層透明性の向上した防眩シートにすることができ
る。
【0020】このようにして得られた本発明の防眩シー
トは、透明層と遮光層とが交互に積層された構造をもつ
ため、これを表示体やメーター計器前面に設置すると、
表示体からの光は可視角度範囲を有するものとなり、防
眩性等の調光機能をもたらすものとなる。また、屋外の
表示灯器や信号機に設置したものでは、表示体内部へ侵
入する不要な外光、すなわち太陽光を遮る効果をもつも
のとなり、表示体のコントラストを向上する。
【0021】本発明による防眩シートには、その片面ま
たは両面に、透明または(好ましくは約60%以上の)着
色透明性を有する、プラスチック、シリコーンゴムまた
はガラスの各材料から選ばれる少なくとも一種を、一ま
たは二以上の層として設けることもできる。なお、この
層にはフィルム、シート、板などの各種の形状のものが
挙げられる。
【0022】本発明の防眩シートの表面にプラスチック
層を設けたものは、エラスチックな防眩シートが伸びの
ないリジットなものに複合化され、これを抜き加工や印
刷加工すると、寸法安定性や寸法精度の良好なものとな
り、二次加工による折り曲げや曲面加工も容易になるな
ど、防眩シートとしての付加価値を一層向上させること
ができる。このプラスチックには遮光層を構成するもの
と同様の熱可塑性プラスチックが好ましい。これがアク
リル樹脂であれば耐候性のすぐれたものとなり、ポリエ
ステル樹脂であれば耐熱性の良好なものとなり、ポリカ
ーボネート樹脂であれば寸法安定性、耐熱性、耐衝撃性
などの物理的強度のすぐれたものとなる。
【0023】また、本発明の防眩シートの表面にシリコ
ーンゴム層を設けたものは、エラスチックな性質を有
し、抜き加工などの二次加工性にすぐれ、また鏡面への
密着性をもつため、これを透明鏡面層とすることで、遠
視性のよい防眩シートとすることができる。さらに、上
記防眩シートの表面にガラス層を設けたものでは、耐摩
擦性にすぐれた表面に傷のつきにくいもの、またこれに
無反射ノングレア処理の施されたものでは視認性に優れ
たものとなる。
【0024】なお、防眩シートの表面に、このようなプ
ラスチック層、シリコーンゴム層、ガラス層などを設け
るときは、表面に予めノングレア処理やハードコート処
理を施すことができるほか、印刷を行って表示体を兼ね
備えたものとしたり、表面に紫外線吸収剤を含有するハ
ードコート剤を塗布することもできる。
【0025】
【実施例】つぎに、本発明の具体的態様を添付した図面
とともに実施例により説明する。 実施例1 遮光層2としてカーボングラファイトが15重量%配合さ
れた厚さ10±1μm 、幅 300mmのポリカーボネートフィ
ルムを用意し、これに透明なシリコーンゴムコンパウン
ド・KE164u(信越化学工業社製、商品名) 100重量部
に、過酸化物加硫剤 C-2(信越化学工業社製、商品名)
2重量部を添加配合したシリコーンゴムコンパウンド
を、カレンダー装置により 150±3μm の厚さでトッピ
ングして透明層1を形成した後、これを 300× 300mmの
大きさに切断して 300mmの高さに多数積み重ね、加圧、
加熱、加硫して積層ブロック体3を得た(図1参照)。
これを平削り装置5により積層面に対し直角方向に厚さ
0.3±0.01mmで平削りし、耳取りして 280mm角の大きさ
の本発明に係る防眩シート4を作成した(図2参照)。
この防眩シート4は外観上積層ピッチのムラがなく、遮
光層のピンホールや欠け、ねじれ、曲がりなどの全くな
い、可視角度が90±3°という精度に調整されたものと
なった。
【0026】参考例1 実施例1で得られた防眩シート4の両面に、それぞれ接
着剤としての厚さ 100μm の透明なシリコーンゴム7を
介して、厚さ 0.2mmの透明なポリカーボネートフィルム
6を貼着した(図3参照)ところ、表面が平滑で光線透
過率が80%の、下部の表示部がはっきりと判読される防
眩シート8が得られた(図4参照)。この防眩シート8
も上記防眩シート4と同様の機能を備えていた。
【0027】参考例2 参考例1で得られた防眩シート8のポリカーボネートフ
ィルム6面に、これ用の印刷インクにより絵表示を施
し、これを裏面として車載インジケーター用照光スイッ
チの表面に取り付けた。照光スイッチの背面に設けた光
源を点灯すると、この遮光層によりフロントガラスへの
反射光が遮られるため、運転者にはインジケーターがコ
ントラスト良く目視できるものとなった。また、このポ
リカーボネートフィルム6面に、絵表示に代えて無反射
透明インクを塗布したものでは表面反射のないものとな
り、ハードコート剤で無反射となる透明インクを表面に
塗布したものでは傷のつきにくいものとなった。
【0028】実施例2 実施例1で得られた防眩シート4を、 150℃に加熱して
遮光層方向にR800mmのシリンドリカルな曲面に二次加工
成形し、CRT(表示素子)の画面に合致した曲面をも
つものとし、表面をスプレー塗布によりノングレア加工
した(図5、9参照)。これは、室内の蛍光灯がCRT
の画面に映り込まず、CRTの表示のコントラストを向
上するものとなった。
【0029】実施例3 片面に厚さ 600ÅのAl蒸着による光反射層10を有す
る、厚さが5±1μm の透明なポリエステルフィルム11
の他面に、カーボンブラック顔料を20重量%配合した熱
硬化性エポキシ樹脂による黒色インクを厚さ3± 0.5μ
m でグラビアコートして遮光インク層12を形成し、全体
の厚さが8±2μm で 300mm幅の遮光層を両面に有する
フィルム13を得た(図6参照)。このフイルム13面に透
明なシリコーンゴムコンパウンドKE1571u (信越化学工
業社製、商品名)に白金系触媒としての塩化白金酸塩と
≡SiH結合を有するジオルガノポリシロキサンとを配
合した付加反応型のシリコーンゴム配合物を、カレンダ
ー装置により 120±2μm の厚さとなるようにトッピン
グして透明層14を形成し、これを 300× 300mmの大きさ
に切断して多数積み重ねて 200mmの厚さとし、加圧、低
温加熱、加硫した後、積層面に対して10°の角度で0.36
±0.01μmの厚みに平削りし、耳取りして 280× 180mm
の大きさの本発明による防眩シート15を作成した。この
ものの光線透過率は82%であり、実施例1で得られたも
のと比べて可視角度も広いものであった。
【0030】参考例3 実施例3で得られた防眩シート15の片面に、厚さ 1.0mm
の表面にハードコートノングレア処理が施されたアクリ
ル板16を、透明なシリコーンゴムを接着剤として接着し
(図7、17参照)、これより自動車のテールランプ用と
して60× 100mmの大きさのものを切り出し、ランプの外
側面にシリコーンゴムを接着層として貼り合せた。この
ものは、ランプの点灯時には反射層に赤色光が反射して
鮮明なランプ表示として視認され、ランプの消灯時には
昼間の太陽光が遮光層により遮られて表示ランプ内のカ
ラーフィルターには入射されず、遮光層の黒色インクに
より黒色に視認されるものとなり、点灯消灯のコントラ
ストが鮮明に確認されるものとなった。
【0031】
【発明の効果】本発明による防眩シートは、 厚さが極めて薄く、また厚さ公差の小さいプラスチ
ックの薄膜を遮光層とし、シリコーンゴムの薄膜を透明
層とすることで、ピッチムラが極めて少なく、ピンホー
ル、欠け、遮光層の歪み、曲がりなどの遮光等の調光特
性上の欠陥のない可視角度範囲の公差が±2°以内で透
明性の良好なものとなる。 遮光層となるプラスチックの薄膜がポリカーボネー
ト樹脂やポリエステル樹脂などからなるときは、夏の自
動車の車内上昇温度の 110℃になっても変形することの
ない耐熱特性にすぐれた寸法安定性の良好なものとな
る。 遮光層となるプラスチックの薄膜の表面にAl蒸着
などによる光反射層を設けたものでは、発光型の表示体
の光量を減ずることなく、可視角度範囲内に伝達するた
め、明るいコントラストの良好なものとなり、また不要
な太陽光や室内照明光などの入射光を遮り、内部表示の
コントラストを良好にする。さらにLED(液晶表示素
子)などの発光体表示では、その表示をより鮮明にし、
自動車内の表示パネルやインジケーターの前面に設けれ
ば、外部入射光を遮るばかりでなく可視角度範囲を調節
し、フロントガラスやサイドウィンドーガラスへの虚像
の映り込みを防止するなど各種各方面へ広く利用するこ
とができる。 その工業的生産に際しても、これがシリコーンゴム
とシリコーン以外のプラスチックの薄膜とから構成され
ているため、積層ピッチの管理がしやすく、平削り工程
においてもシリコーンゴムのエラスチックな性質から常
温での平削りを可能にし、その公差も±0.01mmという高
い精度のものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防眩シートの製造において、積層
ブロック体の形成過程を示す斜視図である。
【図2】上記防眩シートの製造において、平削り過程を
示す斜視図である。
【図3】本発明に係る防眩シートの両面に、さらにポリ
カーボネートフィルムを積み重ねる過程を示す斜視図で
ある。
【図4】図3の過程で得られた本発明に係る防眩シート
の応用品を示す斜視図である。
【図5】図2の過程で得られた本発明に係る防眩シート
の別の応用品を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る防眩シートに用いられる遮光層の
一実施態様を示す斜視図である。
【図7】図6で得られた本発明に係る防眩シートの別の
応用品を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、14………透明層、 2………遮光層、 3………
積層ブロック体、4、15………防眩シート、10………光
反射層、12………遮光インク層、11……………シリコー
ン以外のプラスチックの薄膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 33/00 7141−4F G02B 5/30 9018−2K

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコーン以外のプラスチックの薄膜から
    なる遮光層、シリコーン以外のプラスチックの薄膜の表
    面に設けられた光反射層もしくは遮光インク層からなる
    遮光層またはこれらの組み合わせからなる遮光層のいず
    れかと、シリコーンゴムの薄膜からなる透明層とを、交
    互に平行に積層した積層ブロック体を、その積層面を横
    切る方向に平削りして得られる微細すだれ状防眩シー
    ト。
JP4180332A 1992-06-15 1992-06-15 微細すだれ状防眩シート Pending JPH05297206A (ja)

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