JPH05291573A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH05291573A
JPH05291573A JP8571992A JP8571992A JPH05291573A JP H05291573 A JPH05291573 A JP H05291573A JP 8571992 A JP8571992 A JP 8571992A JP 8571992 A JP8571992 A JP 8571992A JP H05291573 A JPH05291573 A JP H05291573A
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JP
Japan
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region
recess
transistor
semiconductor substrate
semiconductor device
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Withdrawn
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JP8571992A
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English (en)
Inventor
Setsuo Wake
節雄 和気
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体集積回路の微細化に対応できる高耐圧
の半導体装置およびその製造方法を提供する。 【構成】 p型半導体基板12の主表面にチャネル領域
を形成するようにドレイン拡散領域6およびソース拡散
領域7が形成されており、このチャネル領域の一部に所
定の深さを有する凹部9が形成されている。そして、こ
の凹部9を含むチャネル領域9の上には、その膜厚が比
較的厚くなるように設定されたゲート絶縁膜3aを介し
てゲート電極5が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に電界効果トランジスタの実効チ
ャネル長を長くすることによって、ソース/ドレイン間
の耐圧を向上させることが可能となる高耐圧電界効果ト
ランジスタの構造およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の微細化は止まることな
く進んでいるが、微細化を制約する要因に、トランジス
タのソース/ドレイン間の耐圧(BVsd)(以下単に
「耐圧」という)がある。ここで、MOSトランジスタ
について、その耐圧の決定要因について簡単に説明す
る。MOSトランジスタのドレイン領域に高電圧(Nチ
ャネル型トランジスタの場合には正の高電圧)を印加す
ると、ドレイン領域と基板間のpn接合が逆方向にバイ
アスされることになる。それにより、空乏層が拡がり、
その空乏層が遂にはソース領域にまで達しゲート電極に
電圧を印加していないにもかかわらずソース/ドレイン
領域間に電流が流れる。このような現象をパンチスルー
現象と呼ぶ。このようなパンチスルー現象が生じる電圧
を、この場合の「耐圧」と言うこととする。パンチスル
ー現象は、ゲート寸法が短いトランジスタにおいて顕著
に発生する。これは、ゲート寸法を小さくすることに伴
い、チャネル長も短くなるからであると考えられる。そ
して、このようなパンチスルー現象を起こさない最小の
ゲート寸法が、最小使用可能ゲート寸法となる。
【0003】半導体集積回路の微細化に際しては、上記
の最小使用可能ゲート寸法をより小さくすることが要求
される。そして、この最小使用可能ゲート寸法をより小
さくするために、ゲート酸化膜の薄膜化、基板不純物濃
度の増加などの対策により、空乏層のチャネル方向の拡
がりを抑制しようしている。しかし、この場合、空乏層
の拡がりは抑制できても、ドレイン領域とゲート電極近
傍の狭い領域に空乏層が形成されるため、結局その部分
に高電界が発生することとなる。したがって、最小使用
可能ゲート寸法をより小さくするためには、上記の耐圧
の絶対値を小さくすることが必要となる。
【0004】ここで、図38および図39を用いて、よ
り具体的に説明することとする。図38は、従来のMO
Sトランジスタの一例を示す断面図である。図38に示
すように、p型半導体基板112の主表面における素子
分離領域には、素子分離酸化膜110が形成されてい
る。そして、p型半導体基板112の主表面における素
子形成領域には、n型のドレイン拡散領域106および
ソース拡散領域107がチャネル領域を規定するように
間隔を隔てて形成されている。チャネル領域上にはゲー
ト絶縁膜104を介してゲート電極105が形成されて
いる。また、p型半導体基板112中における所定の深
さの位置に、p+アイソレーション層113が形成され
ている。
【0005】上記の構造を有するMOSトランジスタに
おいて、ドレイン拡散領域106に所定電位を印加し、
ゲート電極105にも所定電位を印加することによっ
て、ソース/ドレイン拡散領域間に電流が流れることと
なる。図38を参照して、上記のゲート寸法とは、図3
8におけるゲート電極105の幅Wのことをいう。ま
た、チャネル長とは、このゲート電極105の幅方向の
長さをいうものとする。上述したように、半導体集積回
路の微細化に伴って、ゲート電極105の幅W(以下
「ゲート寸法」という)も縮小されていく。それによ
り、チャネル長も短いものとなり、上述のパンチスルー
現象が発生しやすくなるといえる。
【0006】図39は、空乏層のチャネル方向の拡がり
を抑制した場合(条件A)と抑制していない条件(条件
B)における耐圧の絶対値(V)とゲート寸法(μm)
との関係を示す図である。この場合、条件Aは、ゲート
酸化膜厚が180Åの場合である。また、条件Bは、ゲ
ート酸化膜厚が280Åの場合である。図39に示すよ
うに、条件Aの場合は、耐圧の絶対値はV程度となって
おり、条件Bによる耐圧の絶対値14Vよりも小さい値
となっている。しかし、最小使用可能ゲート寸法に関し
ては、、条件Aの場合は、条件Bの場合よりも小さいも
のとなっている。すなわち、上述したように、ゲート寸
法の微細化に伴って耐圧は小さい値をとらざるを得なく
なっているといえる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常のMOSLSIの
電源電圧は5V以下であるため、上記の条件Aの場合の
ように耐圧が11V程度に低下したとしても十分なマー
ジンはある。しかし、EPROM、EEPROMなどの
ように書込時に12V以上の高電圧を使用するデバイス
においては、上記の耐圧の絶対値の低下は深刻な問題に
なるといえる。また、このようなデバイスにおいても集
積度の増大が他のデバイスと同様に求められており、そ
れに伴い平面的なゲート寸法の微細化は必須の要件とな
ってくる。この場合、上記のような従来の構造を有する
MOSトランジスタは、その耐圧の絶対値が小さいた
め、そのままの状態ではEPROM、EEPROMなど
のような12V以上の高電圧を回路内部で取扱うデバイ
スには使用できなくなるという問題が生じる。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、微細化に対応できる高耐
圧電界効果トランジスタおよびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に基づく半導体
装置は、第1導電型半導体基板における第1トランジス
タのチャネル領域に、実効チャネル長を長くするための
凹部が形成されている。そして、半導体基板の主表面に
おいて、上記の凹部を挟むような位置に、チャネル領域
を規定するように第2導電型のソース/ドレインが形成
されている。さらに、上記の凹部を含むチャネル領域上
にはゲート絶縁膜が形成されており、このゲート絶縁膜
上にはゲート電極が形成されている。
【0010】この発明に基づく半導体装置は、他の局面
では、上記の電界効果トランジスタは、半導体基板の平
らな主表面上に形成された第2トランジスタをさらに備
えており、上記の第1トランジスタのゲート絶縁膜の厚
みは、第2トランジスタのゲート絶縁膜の厚みよりも大
きいものとなっている。
【0011】この発明に基づく半導体装置は、さらに他
の局面では、半導体基板の主表面に、第1導電型の不純
物拡散領域である第1ウェルと、この第1ウェルよりも
不純物濃度の高い第1導電型の不純物拡散領域である第
2ウェルとが形成されており、第1ウェル上には第1ト
ランジスタが形成されており、第2ウェル上には第2ト
ランジスタが形成されている。そして、このような半導
体装置において、第1ウェルのチャネル領域となる部分
には実効チャネル長を長くするための凹部が形成されて
いる。そして、第1トランジスタは、半導体基板の主表
面において、この凹部を間に挟むような位置にチャネル
領域を規定するように形成された第2導電型のソース/
ドレイン領域を備えている。また第1トランジスタは、
上記の凹部を含むチャネル領域上に形成されたゲート絶
縁膜と、このゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と
を備えている。
【0012】この発明に基づく半導体装置の製造方法に
よれば、まず、半導体基板の主表面における所望の素子
形成領域を選択的に熱酸化することによって、基板内に
まで拡張した局所酸化膜を形成する。そして、この局所
酸化膜を除去することによって、所望の素子形成領域に
凹部を形成し、この凹部上にゲート絶縁膜を介してゲー
ト電極を形成する。そして、半導体基板の主表面におけ
る上記の凹部を挟む位置に、トランジスタのソース/ド
レイン領域を形成する。
【0013】この発明に基づく半導体装置の製造方法
は、他の局面では、まず半導体基板の主表面における所
望の素子形成領域に、エッチングを行なうことによって
所望の深さの凹部を形成する。そして、この凹部上にゲ
ート絶縁膜を介してゲート電極を形成し、半導体基板の
主表面におけるこの凹部を挟む位置に、トランジスタの
ソース/ドレイン領域を形成する。
【0014】
【作用】この発明に基づく半導体装置によれば、1つの
局面では、第1トランジスタのチャネル領域となる部分
に、凹部が形成されている。それにより、第1トランジ
スタ実効チャネル長を長くすることが可能となる。すな
わち、トランジスタのドレイン領域に電圧を印加した場
合に、空乏層は拡がるが、この空乏層が拡がってソース
領域にまで達するまでの距離を実質的に長くすることが
可能となる。それにより、このトランジスタの耐圧を向
上させることが可能となる。
【0015】この発明に基づく半導体装置は、他の局面
では、半導体基板の平らな主表面上に、第2トランジス
タをさらに備えることを前提としている。そして、この
場合には、第1トランジスタのゲート絶縁膜の厚みは第
2トランジスタのゲート絶縁膜の厚みよりも大きくなる
ように設定されている。それにより、第1トランジスタ
において、空乏層の拡がりが比較的抑制されにくくな
り、ゲート電極とドレイン領域近傍における電界集中に
よる高電界の発生可能性を低減することが可能となる。
すなわち、この第1トランジスタは、高電圧の印加を許
容し得ることになる。ここで、第1トランジスタは、上
述したように、チャネル領域に凹部が形成されているた
め、実効チャネル長は長いものとなっている。それによ
り、空乏層の拡がりを許容し得る範囲が増大する。すな
わち、トランジスタの耐圧が向上することになる。
【0016】この発明に基づく半導体装置は、さらに他
の局面では、第1トランジスタが形成されている第1ウ
ェルの不純物濃度が、相対的に低く設定されている。そ
れにより、第1トランジスタは、高電圧の印加を許容し
得ることになる。ここで、第1トランジスタは、そのチ
ャネル領域に凹部が形成されているため、実効チャネル
長は長いものとなっている。それにより、高電圧が印加
された際の第1トランジスタの空乏層の拡がりの許容量
は増大する。すなわち、第1トランジスタの耐圧を高く
することが可能となる。
【0017】この発明に基づく半導体装置の製造方法に
よれば、1つの局面では、半導体基板の主表面における
所望の素子形成領域を選択的に熱酸化することによって
基板内にまで拡張した局所酸化膜を形成し、この局所酸
化膜を除去することによって所望の素子形成領域に凹部
を形成することが可能となる。そして、この凹部を挟む
位置にソース/ドレイン領域が形成される。それによ
り、電界効果トランジスタの実効チャネル長を長くする
ことが可能となる。それにより、この電界効果トランジ
スタの耐圧を向上させることが可能となる。
【0018】この発明に基づく半導体装置の製造方法に
よれば、他の局面では、半導体基板の主表面における所
望の素子形成領域に、エッチングを行なうことによって
所望の深さの凹部を形成する。そして、この凹部を挟む
位置にトランジスタのソース/ドレイン領域を形成す
る。それにより、この電界効果トランジスタの実効チャ
ネル長を長くすることが可能となり、このトランジスタ
の耐圧を向上させることが可能となる。
【0019】
【実施例】以下、この発明を、同一半導体基板上に高電
圧を使用するトランジスタと、低電圧を使用するトラン
ジスタの2種類を形成する場合のNチャネル型MOSト
ランジスタに適用した場合について、図を用いて説明す
る。
【0020】図1は、この発明に基づく実施例における
高耐圧MOSトランジスタを含む半導体装置の断面図で
ある。図1を参照して、この図においては、高耐圧MO
Sトランジスタ形成領域1と通常のMOSトランジスタ
形成領域2とが隣接する場合を示している。そして、高
耐圧MOSトランジスタ形成領域1には、トランジスタ
のチャネル領域となる部分に、凹部9が形成されてい
る。この凹部9の深さは、好ましくは0.2μmであ
り、この凹部9のチャネル長方向の幅は、好ましくは、
0.4μmである。また、この凹部9の形状は、好まし
くは、電界集中を起こすような突起のないなめらかな形
状である。そして、p型半導体基板12の主表面には、
この凹部9を挟むような位置にソース拡散領域7とドレ
イン拡散領域6とが間隔を隔てて形成されている。そし
て、このMOSトランジスタのチャネル領域上には、2
50Å程度の厚みを有するゲート絶縁膜3aを介してゲ
ート電極5が形成されている。このゲート絶縁膜3aの
厚みは、好ましくは、200〜300Åである。
【0021】一方、上記の高耐圧MOSトランジスタに
隣接して形成されているMOSトランジスタの構造は、
従来例と同様であり、p型半導体基板12の主表面にお
ける所定位置には、チャネル領域を規定するように間隔
を隔ててソース拡散領域7およびドレイン拡散領域6が
形成されている。そして、チャネル領域上には、180
Å程度の膜厚を有するゲート絶縁膜4を介してゲート電
極5が形成されている。また、p型半導体基板12の所
定の深さの位置には、p+アイソレーション層が形成さ
れている。さらに、p型半導体基板12の主表面におけ
る素子分離領域には、間隔を隔てて素子分離酸化膜10
が形成されている。
【0022】上記の構造を有する高耐圧MOSトランジ
スタにおいて、ゲート絶縁膜3aを250Å程度と厚く
することにより、高耐圧MOSトランジスタに印加し得
る電圧を14Vと高くすることが可能となる。そして、
ゲート絶縁膜3aを上記のように厚くすることに伴うパ
ンチスルー耐圧の低下に対応するために、p型半導体基
板12に所定の深さの凹部9を形成し、この凹部9の形
成位置にチャネル領域を形成している。それにより、実
効チャネル長を長くすることが可能となる。その結果、
空乏層の拡がりに対する許容量が増大し、パンチスルー
耐圧が向上する。また、この場合、凹部9の形状、深
さ、幅等によりゲート電極5の平面的なゲート寸法を調
整することも可能となる。それにより、微細化に伴う平
面的なゲート寸法の縮小にもフレキシブルに対応できる
といえる。
【0023】次に、上記の構造を有する高耐圧MOSト
ランジスタを含む半導体装置の製造方法について、図2
〜図10を用いて説明する。図2〜図10は、この発明
に基づく高耐圧MOSトランジスタを含む半導体装置の
製造工程における第1〜第9工程を示す断面図である。
【0024】図2を参照して、p型半導体基板12の主
表面における素子分離領域に、公知の選択酸化法(LO
COS法)を用いて、選択的に熱酸化を行なうことによ
って5000Å程度の厚い素子分離酸化膜10を形成す
る。そして、この素子分離酸化膜10の形成と同時に、
高耐圧MOSトランジスタ形成領域の一部に、厚い酸化
膜10aを形成する。この場合であれば、この厚い酸化
膜10aの膜厚は、上記の素子分離酸化膜10の膜厚と
ほぼ同程度のものとなっている。また、この実施例にお
いては、上記の厚い酸化膜10aを素子分離酸化膜10
と同時に形成したが、素子分離酸化膜10形成工程と別
の工程でこの厚い酸化膜10aを形成してもよい。この
場合には、この厚い酸化膜10aの膜厚を種々に調整す
ることが可能となる。
【0025】次に、図3に示すように、高耐圧MOSト
ランジスタ形成領域を覆うように、写真製版技術によっ
てレジストパターン21を形成し、このレジストパター
ン21をマスクとして、イオン注入法によって、素子間
の分離耐圧を上げるためのボロン(B)を3×1013
-2,加速電圧200KeVの条件下で注入する。それ
により、前記の素子分離酸化膜10下にp+アイソレー
ション層13を形成する。
【0026】次に、図4を参照して、上記のレジストパ
ターン21を除去した後、写真製版技術を用いて、高耐
圧MOSトランジスタ形成領域を開口したレジストパタ
ーン22を形成し、弗酸(HF)等の水溶液を用いて上
記の厚い酸化膜10aをエッチングする。それにより、
p型半導体基板12の主表面における高耐圧MOSトラ
ンジスタ形成領域の一部に、凹部9が形成される。その
後、図5に示すように、上記のレジストパターン22を
マスクとしてイオン注入を行なうことによって、高耐圧
MOSトランジスタのしきい値電圧(Vth)を決定す
るためのボロン(B)イオンを必要量だけ注入する。
【0027】本実施例における上記の素子分離酸化膜1
0形成工程およびチャネルドープのための工程は、通常
のMOSトランジスタを形成するためには必要不可欠の
工程であるため、本発明に基づくMOSトランジスタの
構造を得るために、写真製版工程を新たに追加する必要
はないといえる。
【0028】次に、図5および図6に示すように、上記
のレジストパターン22を除去した後、素子分離酸化膜
10形成時に形成された下敷き酸化膜10bを弗酸(H
F)等の水溶液を用いてエッチング除去する。そして、
熱酸化処理を施すことによって、180Å程度の膜厚を
有するゲート絶縁膜3を形成する。その後、図7に示す
ように、写真製版技術を用いて、高耐圧MOSトランジ
スタ形成領域を覆うようにレジストパターン23を形成
し、このレジストパターン23をマスクとして、弗酸
(HF)等の水溶液を用いて、高耐圧MOSトランジス
タ形成領域以外の素子形成領域に形成されたゲート絶縁
膜3をエッチング除去する。
【0029】その後、図8に示すように、上記のレジス
トパターン23を除去した後、熱酸化処理を施すことに
よって、高耐圧MOSトランジスタ形成領域以外の素子
形成領域に、180Å程度の膜厚を有するゲート絶縁膜
4を形成する。このとき、高耐圧MOSトランジスタ形
成領域には、予め上記のゲート絶縁膜3が形成されてい
るため、この工程における熱酸化処理によって、ゲート
絶縁膜の積み足しが行なわれ、その結果、高耐圧MOS
トランジスタ形成領域には、250Å程度の膜厚を有す
るゲート絶縁膜3aが形成される。
【0030】次に、図9を参照して、CVD法を用い
て、素子形成領域上に3000Å程度の膜厚を有するポ
リシリコン膜5を形成し、このポリシリコン膜5にリン
(P)などの不純物を熱拡散によって導入し、このポリ
シリコン膜5の電気抵抗値を下げる。その後、このポリ
シリコン膜5上に、写真製版技術によって所望の形状に
パターニングされたレジストパターン24を形成し、こ
のレジストパターン24をマスクとしてCF4 プラズマ
等を用いたプラズマエッチングによって、ポリシリコン
膜5をエッチングする。
【0031】その後、図10に示すように、イオン注入
法を用いて、ヒ素(As)イオンを加速電圧40Ke
V,4×1015cm-2の条件下で注入することによっ
て、ドレイン拡散領域6およびソース拡散領域7を形成
する。このとき、ドレイン拡散領域6およびソース拡散
領域7形成のために注入されたヒ素(As)注入層を活
性化するために、900℃程度の温度で、窒素雰囲気中
で15分程度熱処理した後、900℃程度の温度で酸素
雰囲気中で40分程度熱処理を行なうことによって再酸
化を行なう。その後、公知の方法によって層間絶縁膜、
コンタクトホール、アルミニウム配線層を形成すること
によりMOSトランジスタが形成される。
【0032】次に、この発明に基づく他の実施例につい
て図11〜図19を用いて説明する。図11は、この発
明に基づく他の実施例における高耐圧MOSトランジス
タを含む半導体装置の断面図である。図11を参照し
て、p型半導体基板32には、上記の実施例と同様に、
高耐圧MOSトランジスタ形成領域1と通常のMOSト
ランジスタ形成領域2とが隣接して設けられている。そ
して、高耐圧MOSトランジスタ形成領域1には、p型
半導体基板32の主表面に、チャネル領域を規定するよ
うにドレイン拡散領域26とソース拡散領域27とが所
定間隔を隔てて形成されている。そして、チャネル領域
には、所定深さのトレンチ34が形成されている。この
トレンチ34の深さは、好ましくは、2000Å〜40
00Å程度の大きさであり、このトレンチ34のチャネ
ル方向の幅は、好ましくは、0.2μm〜0.4μm程
度の範囲内のものである。そして、チャネル領域上に
は、250Å程度の膜厚を有するゲート絶縁膜23aを
介してゲート電極25が形成されている。また、p型半
導体基板32の素子分離領域には、素子分離酸化膜30
が形成されており、この素子分離酸化膜30下には、素
子間分離耐圧を向上させるためのp+アイソレーション
層33が形成されている。
【0033】一方、通常のMOSトランジスタ形成領域
2には、チャネル領域を規定するようにp型半導体基板
32の主表面に、ドレイン拡散領域26とソース拡散領
域27とが所定間隔を隔てて形成されている。そして、
チャネル領域上には180Å程度の膜厚を有するゲート
絶縁膜24を介してゲート電極25が形成されている。
【0034】上記の高耐圧MOSトランジスタ形成領域
に形成されたMOSトランジスタは、チャネル領域に所
定の深さを有するトレンチ34が形成されているため、
実効チャネル長は長くなっている。それにより、上述の
実施例と同様の理由で、このMOSトランジスタのソー
ス/ドレイン拡散領域間の耐圧を向上させることが可能
となる。
【0035】次に、図12〜図19を用いて、この実施
例における高耐圧MOSトランジスタを含む半導体装置
の製造方法について説明する。図12〜図19は、前記
の半導体装置の製造工程の第1〜第8工程を示す断面図
である。
【0036】図12を参照して、p型半導体基板32の
主表面における素子分離領域に、ボロン(B)等のp型
不純物を所定量注入した後、公知の選択酸化法(LOC
OS法)を用いて選択的に熱酸化処理を施すことによっ
て、素子分離領域に5000Å程度の膜厚を有する素子
分離酸化膜30を形成する。このとき、この素子分離酸
化膜30下には、素子間の分離耐圧を向上させるための
p+アイソレーション層33が形成されている。
【0037】次に、図13を参照して、上記の素子分離
酸化膜30形成時に形成されている30bをエッチング
除去した後、写真製版技術を用いて、高耐圧MOSトラ
ンジスタのチャネル領域となる領域の一部を開口したレ
ジストパターン45を形成する。そして、このレジスト
パターン45をマスクとしてCF4 プラズマなどを用い
たドライエッチングを行なうことによって、p型シリコ
ン基板32を所定量エッチングし、いわゆるトレンチ3
4を形成する。
【0038】次に、図14を参照して、上記のレジスト
パターン45を除去した後、さらに写真製版技術を用い
て、高耐圧MOSトランジスタのチャネル領域となる領
域を開口したレジストパターン46を形成する。そし
て、このレジストパターン46をマスクとして、斜め回
転イオン注入を行なうことによって、高耐圧MOSトラ
ンジスタのしきい値電圧(Vth)調整のためのボロン
(B)のイオン注入を行なう。
【0039】次に、図15を参照して、上記のレジスト
パターン46を除去した後、熱酸化処理を施すことによ
って、素子形成領域におけるp型半導体基板32表面
に、180Å程度の膜厚のゲート絶縁膜23を形成す
る。そして、図16に示すように、写真製版技術を用い
て、高耐圧MOSトランジスタ形成領域を覆うようにレ
ジストパターン47を形成し、このレジストパターン4
7をマスクとして、弗酸(HF)等の水溶液を用いて、
高耐圧MOSトランジスタ形成領域以外の素子形成領域
に形成されたゲート絶縁膜23をエッチング除去する。
【0040】次に、図17を参照して、上記のレジスト
パターン47を除去した後、再び熱酸化処理を施すこと
によって、高耐圧MOSトランジスタ形成領域以外の素
子形成領域に、180Å程度の膜厚を有するゲート絶縁
膜24を形成する。このとき、高耐圧MOSトランジス
タ形成領域にも熱酸化処理が施されるため、この高耐圧
MOSトランジスタ形成領域上に形成されるゲート絶縁
膜23aの膜厚は、250Å程度の膜厚となっている。
【0041】次に、図18を参照して、CVD法を用い
て、p型半導体基板32の主表面における素子形成領域
上に、3000Å程度の膜厚を有するポリシリコン膜2
5を形成した後、このポリシリコン膜25に熱拡散処理
を施すことによってリン(P)等の不純物を導入し、こ
のポリシリコン膜25の電気抵抗値を下げる。その後、
このポリシリコン膜25上に、写真製版技術を用いて所
望の形状にパターニングされたレジストパターン48を
形成する。そして、このレジストパターン48をマスク
としてCF4 プラズマ等を用いたプラズマエッチングを
行なうことによって、ポリシリコン膜25をエッチング
する。それにより、ゲート電極25を形成する。
【0042】次に、図19を参照して、イオン注入法を
用いて、ヒ素(As)イオンを加速電圧40KeV程
度,4×1015cm-2程度の条件下でp型半導体基板3
2の主表面に導入し、ドレイン拡散領域26およびソー
ス拡散領域27を形成する。このとき、このドレイン拡
散領域26およびソース拡散領域27の形成のために注
入されたヒ素(As)注入層を活性化するために、窒素
雰囲気中で900℃程度,15分程度の熱処理を行なっ
た後、酸素雰囲気中で900℃程度,40分程度の熱処
理を行なうことにより再酸化を行なう。その後、公知の
方法により、層間絶縁膜、コンタクトホール、アルミニ
ウム配線層を形成することにより、MOSトランジスタ
が形成される。
【0043】次に、この発明に基づくさらに他の実施例
について、図20〜図29を用いて説明する。図20
は、この実施例における高耐圧MOSトランジスタを含
む半導体装置を示す断面図である。図20を参照して、
p型半導体基板62における高耐圧MOSトランジスタ
形成領域1には、不純物濃度が1×1016cm-3程度に
調整された第1p型ウェル65が形成されている。ま
た、p型半導体基板62における通常のMOSトランジ
スタ形成領域2には、不純物濃度が3×1016cm -3
度に調整された第2p型ウェル66が形成されている。
このように、高耐圧MOSトランジスタ形成領域1に形
成された第1p型ウェル65の不純物濃度を、相対的に
低いものとすることによって、この領域に形成されるM
OSトランジスタへの印加電圧を高くすることが可能と
なる。
【0044】そして、高耐圧MOSトランジスタ形成領
域1において、p型半導体基板62の主表面には、チャ
ネル領域を規定するようにドレイン拡散領域56とソー
ス拡散領域57とが所定間隔を隔てて形成されている。
そして、このチャネル領域には、凹部59が形成されて
おり、この凹部59によってこの領域に形成されるMO
Sトランジスタの実効チャネル長は長いものとなってい
る。この凹部59の深さは、好ましくは0.2μm〜
0.3μm程度であり、またこの凹部59のチャネル長
方向の幅は、好ましくは、0.3μm〜0.5μm程度
である。また、凹部59の形状は、好ましくは、電界集
中を起こすような突起のないなめらかな形状である。こ
れにより、空乏層の拡がりに対する許容量が増大し、ソ
ース/ドレイン拡散領域間の耐圧は向上することとな
る。
【0045】一方、通常のMOSトランジスタ形成領域
2には、従来例で示したMOSトランジスタと同様の構
造を有するMOSトランジスタが形成されている。すな
わち、この通常のMOSトランジスタ形成領域2におけ
るp型半導体基板62の主表面には、所定間隔を隔てて
ドレイン拡散領域56とソース拡散領域57とが形成さ
れており、チャネル領域上にはゲート絶縁膜53を介し
てゲート電極55が形成されている。また、p型半導体
基板62の主表面における素子分離領域には、素子分離
酸化膜60が形成されており、この素子分離酸化膜60
下にはp+アイソレーション層63が形成されている。
【0046】次に、上記の構造を有する半導体装置の製
造方法について、図21〜図29を参照して説明する。
図21〜図29は、上記の構造を有する半導体装置の製
造工程における第1工程〜第9工程を示す断面図であ
る。
【0047】図21を参照して、p型半導体基板62に
おける高耐圧MOSトランジスタ形成領域1を開口した
レジストパターン67を写真製版技術を用いて形成す
る。そして、このレジストパターン67をマスクとして
リン(P)イオンを4×1012cm-2程度の注入量で注
入する。その後、図22に示すように、写真製版技術を
用いて、通常のMOSトランジスタ形成領域2を開口し
たレジストパターン68を形成する。そして、このレジ
ストパターン68をマスクとして、リン(P)イオンを
1×1013cm-2程度の注入量でイオン注入する。そし
て、上記のリン(P)イオンを所望の深さに拡散するた
めに、1180℃,6時間の熱処理を行なう。
【0048】その後、図23を参照して、公知の選択酸
化法(LOCOS法)を用いて選択的に熱酸化処理を行
なうことによって、p型半導体基板62における素子分
離領域に、5000Å程度の膜厚を有する素子分離酸化
膜60を形成する。このとき、同時に、高耐圧MOSト
ランジスタ形成領域におけるチャネル領域となる部分に
厚い酸化膜60aを形成しておく。この厚い酸化膜60
a形成に関しては、前述の実施例と同様に、この厚い酸
化膜60a形成のための工程を素子分離酸化膜60形成
工程と別工程としてもよい。それにより得られる効果は
前述の実施例と同様である。
【0049】次に、図24に示すように、写真製版技術
を用いて高耐圧MOSトランジスタ形成領域を覆うよう
にレジストパターン69を形成し、このレジストパター
ン69をマスクとしてボロン(B)を3×1013
-2,加速電圧200KeV程度の条件下でイオン注入
を行なう。それにより、素子分離酸化膜60下にp+ア
イソレーション層63を形成する。そして、レジストパ
ターン69を除去した後、図25に示すように、写真製
版技術を用いて、高耐圧MOSトランジスタ形成領域1
を開口したレジストパターン70を形成する。そして、
このレジストパターン70をマスクとして弗酸(HF)
等の水溶液を用いて上記の厚い酸化膜60aを除去す
る。それにより、高耐圧MOSトランジスタ形成領域1
におけるp型半導体基板62の主表面に凹部59が形成
される。
【0050】次に、図26に示すように、上記のレジス
トパターン70をマスクとして、ボロン(B)イオンを
必要量だけイオン注入することによって、高耐圧MOS
トランジスタのしきい値電圧(Vth)決定のためのチ
ャネルドープを行なう。
【0051】上記の素子分離酸化膜60の形成工程およ
びチャネルドープのための工程は、本来MOSトランジ
スタを形成するために必要不可欠の工程であり、本発明
に基づくMOSトランジスタの構造を得るために写真製
版工程を新たに追加するものではない。
【0052】次に、図27を参照して、上記のレジスト
パターン70を除去した後、素子分離酸化膜60形成時
にパターニングされた下敷き酸化膜60bをエッチング
除去する。その後、熱酸化処理を施すことによって、p
型半導体基板62の主表面における素子形成領域表面
に、180Å程度の膜厚のゲート絶縁膜53を形成す
る。そして、図28に示すように、このゲート絶縁膜5
3上に、CVD法を用いて3000Å程度の膜厚のポリ
シリコン膜55を形成し、このポリシリコン膜55上
に、写真製版技術を用いて所望の形状にパターニングさ
れたレジストパターン71を形成する。そして、このレ
ジストパターン71をマスクとしてCF4 プラズマ等を
用いたプラズマエッチングを行なうことによって、ポリ
シリコン膜55をエッチングする。それにより、ゲート
電極55が形成される。
【0053】次に、図29に示すように、ヒ素(As)
イオンを加速電圧40KeV程度,4×1015cm-2
度イオン注入することによって、トランジスタのドレイ
ン拡散領域56およびソース拡散領域57を形成する。
このドレイン拡散領域56およびソース拡散領域57形
成のためには、上記の注入されたヒ素(As)による注
入層を活性化するために、窒素雰囲気中で900℃程
度,15分程度の熱処理を施した後、酸素雰囲気中で9
00℃,40分程度の熱処理を施すことにより再酸化を
行なう。その後、公知の方法により、層間絶縁膜、コン
タクトホール、アルミニウム配線層を形成することによ
り、MOSトランジスタが形成される。
【0054】次に、この発明に基づくさらに他の実施例
について、図30〜図37を用いて説明する。図30
は、この発明に基づくさらに他の実施例における高耐圧
MOSトランジスタを含む半導体装置を示す断面図であ
る。図30を参照して、p型半導体基板92には、高耐
圧MOSトランジスタ形成領域1に、不純物濃度が1×
1016cm-3程度に調整された第1p型ウェル95が形
成されており、通常のMOSトランジスタ形成領域2に
は、不純物濃度が3×1016cm-3程度に調整された第
2p型ウェル96が形成されている。そして、第1p型
ウェル95におけるp型半導体基板92の主表面には、
チャネル領域を規定するようにドレイン拡散領域86と
ソース拡散領域87とが所定間隔を隔てて形成されてい
る。そして、このチャネル領域には、所定の深さのトレ
ンチ94が形成されている。この場合のトレンチ94の
深さは、好ましくは、2000Å〜4000Å程度の大
きさであり、トレンチ94のチャネル方向の幅は、好ま
しくは、0.2μm〜0.4μm程度の値である。そし
て、チャネル領域上には、ゲート絶縁膜83を介してゲ
ート電極85が形成されている。この場合も前述の実施
例と同様に、このトレンチ94をチャネル部に有するこ
とにより、実効チャネル長を長くすることが可能とな
る。それにより、前述の実施例と同様の理由で、チャネ
ル部にトレンチ94を有するこのMOSトランジスタの
ソース/ドレイン拡散領域間の耐圧は向上する。
【0055】一方、上記の第2p型ウェル96領域にお
けるp型半導体基板92の主表面には、チャネル領域を
規定するようにドレイン拡散領域86とソース拡散領域
87とが所定間隔を隔てて形成されている。そして、チ
ャネル領域上にはゲート絶縁膜83を介してゲート電極
85が形成されている。また、p型半導体基板92の主
表面における素子分離領域には、素子分離酸化膜90が
形成されている。そして、この素子分離酸化膜90下に
は、p+アイソレーション層93が形成されている。
【0056】次に、上記の構造を有する半導体装置の製
造方法について、図31〜図37を用いて説明する。図
31〜図37は、この半導体装置の製造工程における第
1〜第7工程を示す断面図である。図31を参照して、
p型半導体基板92の表面に、写真製版技術を用いて、
高耐圧MOSトランジスタ形成領域1を開口したレジス
トパターン97を形成する。そして、このレジストパタ
ーン97をマスクとしてリン(P)イオンを5×1012
cm-2程度イオン注入することによって、第1p型ウェ
ル95を形成する。次に、図32に示すように、通常の
MOSトランジスタ形成領域2を開口したレジストパタ
ーン98を形成し、このレジストパターン98をマスク
としてリン(P)イオンを1×1013cm-2程度イオン
注入することによって、第2p型ウェル96を形成す
る。このとき、第1p型ウェル95および第2p型ウェ
ル96形成には、リン(P)イオンをp型半導体基板9
2の所望の深さにまで拡散させるために、1180℃,
6時間の熱処理が施される。
【0057】次に、図33を参照して、p型半導体基板
92の主表面における素子分離領域に、ボロン(B)等
のp型不純物を導入した後、公知の選択酸化法(LOC
OS法)により選択的に熱酸化処理を施すことによっ
て、5000Å程度の膜厚の素子分離酸化膜90および
p+アイソレーション層93を形成する。その後、写真
製版技術を用いて、高耐圧MOSトランジスタのチャネ
ル領域となる領域の一部を開口したレジストパターン9
9を形成し、このレジストパターン99をマスクとして
CF4 プラズマなどを用いたドライエッチングを行なう
ことによって、p型シリコン基板92をエッチングす
る。それにより、所定の深さのトレンチ94が形成され
る。
【0058】次に、図34を参照して、レジストパター
ン99を除去した後、高耐圧トランジスタ形成領域1を
開口したレジストパターン100を形成する。そして、
このレジストパターン100をマスクとしてボロン
(B)イオンを斜め回転イオン注入法によってp型半導
体基板92に導入し、高耐圧MOSトランジスタのしき
い値電圧(Vth)の調整を行なう。そして、図35に
示すように、レジストパターン100を除去した後、熱
酸化処理を施すことによって、180Å程度の膜厚のゲ
ート絶縁膜83を形成する。次に、図36に示すよう
に、CVD法を用いて、p型半導体基板92上に300
0Å程度の膜厚のポリシリコン膜85を形成し、このポ
リシリコン膜85にリン(P)などの不純物を熱拡散法
などによって導入し、このポリシリコン膜85の電気抵
抗値を下げる。その後、このポリシリコン膜85の上
に、写真製版技術を用いて所望の形状にパターニングさ
れたレジストパターン101を形成する。そして、この
レジストパターン101をマスクとして、CF4 プラズ
マ等を用いたプラズマエッチングによって、ポリシリコ
ン膜85をエッチングする。それにより、ゲート電極8
5が形成されることになる。
【0059】次に、図37を参照して、p型半導体基板
92の主表面に、ヒ素(As)イオンを加速電圧40K
eV程度,4×1015cm-2程度の条件下でイオン注入
することによって、ドレイン拡散領域86およびソース
拡散領域87を形成する。このとき、このドレイン拡散
領域86およびソース拡散領域87形成のために注入さ
れたヒ素(As)注入層を活性化するために、窒素雰囲
気中で900℃程度,15分程度の熱処理が施された
後、さらに酸素雰囲気中で900℃程度,40分程度の
熱処理が施されることによって再酸化が行なわれる。そ
の後、公知の方法によって層間絶縁膜、コンタクトホー
ル、アルミニウム配線層を形成することにより、MOS
トランジスタが形成されることになる。
【0060】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、電
界効果トランジスタのチャネル領域に凹部を形成するの
で、実効チャネル長を長くすることが可能となる。それ
により、ソース/ドレイン領域間の耐圧を向上させるこ
とが可能となる。このとき、高耐圧とするべき電界効果
トランジスタのゲート絶縁膜を厚く、あるいは、ウェル
濃度を薄く調整することにより、その電界効果トランジ
スタに印加し得る電圧を高くするようにしている。しか
し、これにより、空乏層の拡がりは比較的大きくなる。
この場合に、上記の凹部を有することにより、空乏層の
拡がりを許容することが可能となる。それにより、ソー
ス/ドレイン領域間の耐圧を向上させることが可能とな
る。さらに、本件発明によれば、平面的なゲート寸法を
小さくした場合にも対応できる。すなわち、半導体集積
回路の微細化に対応できることになる。
【0061】この発明に基づく製造方法によれば、従来
の電界効果トランジスタと同じマスク枚数で高耐圧電界
効果トランジスタを製造することが可能となる。それに
より、ほぼ同様の製造コストでより高性能な電界効果ト
ランジスタを製造することが可能となるといえる。ま
た、凹部の深さ等により、チャネル長の調整ができるの
で、製造時の電界効果トランジスタの条件設定の自由度
を大きくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づく一実施例における高耐圧MO
Sトランジスタを含む半導体装置の断面図である。
【図2】図1に示される半導体装置の製造方法における
第1工程を示す断面図である。
【図3】図1に示される半導体装置の製造方法における
第2工程を示す断面図である。
【図4】図1に示される半導体装置の製造方法における
第3工程を示す断面図である。
【図5】図1に示される半導体装置の製造方法における
第4工程を示す断面図である。
【図6】図1に示される半導体装置の製造方法における
第5工程を示す断面図である。
【図7】図1に示される半導体装置の製造方法における
第6工程を示す断面図である。
【図8】図1に示される半導体装置の製造方法における
第7工程を示す断面図である。
【図9】図1に示される半導体装置の製造方法における
第8工程を示す断面図である。
【図10】図1に示される半導体装置の製造方法におけ
る第9工程を示す断面図である。
【図11】この発明に基づく他の実施例における高耐圧
MOSトランジスタを含む半導体装置を示す断面図であ
る。
【図12】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第1工程を示す断面図である。
【図13】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第2工程を示す断面図である。
【図14】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第3工程を示す断面図である。
【図15】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第4工程を示す断面図である。
【図16】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第5工程を示す断面図である。
【図17】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第6工程を示す断面図である。
【図18】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第7工程を示す断面図である。
【図19】図11に示される半導体装置の製造方法にお
ける第8工程を示す断面図である。
【図20】この発明に基づくさらに他の実施例における
高耐圧MOSトランジスタを含む半導体装置を示す断面
図である。
【図21】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第1工程を示す断面図である。
【図22】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第2工程を示す断面図である。
【図23】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第3工程を示す断面図である。
【図24】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第4工程を示す断面図である。
【図25】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第5工程を示す断面図である。
【図26】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第6工程を示す断面図である。
【図27】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第7工程を示す断面図である。
【図28】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第8工程を示す断面図である。
【図29】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第9工程を示す断面図である。
【図30】この発明に基づくさらに他の実施例における
高耐圧MOSトランジスタを含む半導体装置を示す断面
図である。
【図31】図30に示された半導体装置の製造方法にお
ける第1工程を示す断面図である。
【図32】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第2工程を示す断面図である。
【図33】図30に示された半導体装置の製造方法にお
ける第3工程を示す断面図である。
【図34】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第4工程を示す断面図である。
【図35】図30に示された半導体装置の製造方法にお
ける第5工程を示す断面図である。
【図36】図20に示される半導体装置の製造方法にお
ける第6工程を示す断面図である。
【図37】図30に示された半導体装置の製造方法にお
ける第7工程を示す断面図である。
【図38】従来のMOSトランジスタの構造を示す断面
図である。
【図39】空乏層の拡がりを抑制する処理の施されたM
OSトランジスタ(条件A)および空乏層の拡がりを抑
制する処理の施されていないMOSトランジスタ(条件
B)におけるソース/ドレイン間耐圧の絶対値とゲート
寸法との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 高耐圧MOSトランジスタ形成領域 2 通常のMOSトランジスタ形成領域 3,3a,4,23,24,53,83 ゲート絶縁膜 5,25,55,85 ゲート電極 6,26,56,86 ドレイン拡散領域 7,27,57,87 ソース拡散領域 9,59 凹部 10,30,60,90,110 素子分離酸化膜 12,32,62,92,112 p型半導体基板 13,33,63,93,113 p+アイソレーショ
ン層 21,22,23,45,46,47,48,67,6
8,69,70,71,97,98,99,100,1
01 レジストパターン 10a,60a 厚い酸化膜 10b,30b,60b 下敷き酸化膜 34,94 トレンチ 65,95 第1p型ウェル 66,96 第2p型ウェル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1トランジスタのチャネル領域となる
    部分に凹部を有する第1導電型の半導体基板と、 前記凹部を挟むような位置で前記半導体基板の主表面に
    チャネル領域を規定するように形成された第2導電型の
    ソース/ドレイン領域と、 前記凹部を含むチャネル領域上に形成されたゲート絶縁
    膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、 を備えた半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体装置は、 前記半導体基板の平らな主表面上に形成された第2トラ
    ンジスタをさらに備え、 前記第1トランジスタのゲート絶縁膜の厚みは、前記第
    2トランジスタのゲート絶縁膜の厚みよりも大きい請求
    項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 主表面を有する半導体基板と、 前記半導体基板の主表面に形成された第1導電型の不純
    物拡散領域である第1ウェルと、 前記半導体基板の主表面に形成され、前記第1ウェルよ
    りも不純物濃度の高い第1導電型の不純物拡散領域であ
    る第2ウェルと、 前記第1ウェル上に形成された第1トランジスタと、 前記第2ウェル上に形成された第2トランジスタと、 を備えた半導体装置において、 前記第1ウェルのチャネル領域となる部分に、凹部を有
    し、 前記第1トランジスタは、 前記凹部を間に挟むような位置で前記半導体基板の主表
    面にチャネル領域を規定するように形成された第2導電
    型のソース/ドレイン領域と、 前記凹部を含むチャネル領域上に形成されたゲート絶縁
    膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、 を備えることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板の主表面における所望の素子
    形成領域を選択的に熱酸化することによって基板内にま
    で拡張した局所酸化膜を形成する工程と、 前記局所酸化膜を除去することによって前記所望の素子
    形成領域に凹部を形成する工程と、 前記凹部上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成す
    る工程と、 前記凹部を挟む位置で前記半導体基板の主表面にトラン
    ジスタのソース/ドレイン領域を形成する工程と、 を備えた半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板の主表面における所望の素子
    形成領域に、エッチングを行なうことによって所望の深
    さの凹部を形成する工程と、 前記凹部上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成す
    る工程と、 前記凹部を挟む位置で前記半導体基板の主表面に、トラ
    ンジスタのソース/ドレイン領域を形成する工程と、 を備えた半導体装置の製造方法。
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