JPH05290327A - 磁気ヘッド製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド製造方法

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JPH05290327A
JPH05290327A JP8730092A JP8730092A JPH05290327A JP H05290327 A JPH05290327 A JP H05290327A JP 8730092 A JP8730092 A JP 8730092A JP 8730092 A JP8730092 A JP 8730092A JP H05290327 A JPH05290327 A JP H05290327A
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magnetic thin
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康人 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁性薄膜部2において、、トラック幅に相当
する膜厚となるように軟磁性薄膜2aと層間絶縁膜2b
とを交互に積層した後、非磁性非導体薄膜2cあるいは
非磁性金属薄膜2dを所定の膜厚に成膜し、その上に引
き続き、軟磁性薄膜2aと層間絶縁膜2bを所定の膜厚
となるまで積層成膜するもの。 【効果】 磁気ヘッドにおけるトラック幅寸法の精度が
向上し、磁気テープ等の磁気記録媒体への記録再生特性
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
等の磁気記録再生装置において、情報の記録再生等に用
いられる磁気ヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録技術の高密度化にともなって、
例えばメタルテープ等の高保持力媒体が主流になってき
た現在、磁気ヘッドに使用されるコア材料は高い飽和磁
束密度を有するものが要求されている。
【0003】そこで、現在、ビデオテープレコーダ等に
多く使用されている磁気ヘッドには、図13(a)に示
すように、例えば感光性結晶化ガラス、結晶化ガラスあ
るいは、セラミクス等の非磁性材料あるいは、軟磁性フ
ェライト等の酸化物磁性材料からなる基板1と、基板1
に積層成膜された高飽和磁束密度を有する磁性薄膜部2
と、磁性薄膜部2を覆う低融点ガラス3とを有する一対
のコア片16・16からなる磁気ヘッドチップ10’が
使用されている。
【0004】また、近年、長時間録画再生等に対応する
ためにトラック幅が狭くなる傾向にある。この狭トラッ
ク化に対応して、上記磁気ヘッドチップ10’の磁性薄
膜部2の厚さを薄くすると、磁気コアとしての磁気断面
積が減少することにより、磁気抵抗が大きくなる。この
ため、このような磁気ヘッドを使用すれば、記録・再
生、特に再生効率が低下するという問題が生じている。
【0005】そこで、上記問題点を回避するために、図
13(b)に示すように、磁気ギャップ15近傍の磁性
薄膜部2の膜厚を薄くすることにより、狭トラック化に
対応させ、一方、磁気ギャップ15近傍以外の磁性薄膜
部2の膜厚を厚くして磁気断面積を増やし、磁気抵抗を
低減した上記磁気ヘッドチップ10’が使用されてい
る。
【0006】上記磁気ヘッドチップ10’を構成する一
対のコア片16・16は、図13(b)に示すように、
基板1・1上の磁性薄膜部2・2が磁気ギャップ15を
有するヘッドコアを形成するように、磁性薄膜部2・2
の断面を対向させて、ギャップ面13にて接合されてい
る。また、上記磁気ギャップ15近傍の磁性薄膜部2の
膜厚が薄くなっており、狭トラック化に対応している。
そして、磁気ギャップ15近傍以外の磁性薄膜部2の膜
厚を厚くすることで、磁気抵抗を低減している。一方、
磁気ギャップ15と磁気テープ等の磁気記録媒体とを滑
らかに接触するように摺動面17を所定の面粗度になる
ように研磨仕上げが行われている。
【0007】上記構成の磁気ヘッドチップ10’の製造
方法について、本発明の説明図である図1・図2・図5
ないし図9および図11ないし図13を参照して以下に
説明する。
【0008】先ず、図2に示すように、例えば結晶化ガ
ラス等からなる略長方体形状の基板1の表面に、所定ピ
ッチ寸法Aとなる略V字状の溝5…が平行して形成され
る。この溝5…は、基板1の一端から他端まで直線的に
形成され、一定深さを持つ形状となっている。次に、図
1(a)に示すように、上記各溝5…の片側斜面に例え
ば真空蒸着あるいはスパッタリング法等により、所定の
膜厚を有する磁性薄膜部2を形成する。
【0009】この磁性薄膜部2は、例えばセンダスト
(Fe−Al−Si)等の高飽和磁束密度を有するもの
からなる軟磁性薄膜2aとSiO2 等の非磁性非導体か
らなる層間絶縁膜2bとが所定の膜厚で交互に積層状態
となるように形成されている。つまり、上記のようなセ
ンダスト合金や、あるいは非晶質合金を磁気ヘッドコア
材として使用した場合、これら材料自身の比抵抗が70
〜120μΩ・cmと低いために、高周波領域では過電
流による損失が大きくなる。そこで、上記のような積層
構造とすることで、高周波領域での特性の改善を行って
いる。
【0010】次に、上記磁性薄膜部2は、狭トラック化
に対応させるために、図11に示すように、片側斜面5
aの頂点近傍から頂点にいたる磁性薄膜部2の上端部7
を、例えば研削加工やエッチングにより所定膜厚になる
ように加工し(以下、磁性薄膜部2の絞り込み加工と称
する)、磁性薄膜部2からなる磁気ギャップの幅の寸法
をa’とする。この寸法a’は、磁気ヘッドにおけるト
ラック幅に相当するものである。
【0011】上記のように、磁性薄膜部2の絞り込み加
工を施した後、図5に示すように、基板1上に低融点ガ
ラス3を十分に充填する。そして、図6に示すように、
この低融点ガラス3が固化した後、溝5…の頂点部分ま
で磁性薄膜部2が露出するように低融点ガラス3を平面
状に研磨し、その表面にSiO2 等のギャップ材を成膜
し、また、図7に示すように、内部巻線溝11・外部巻
線溝12をそれぞれ形成して、片側コアブロック18と
して作製する。その後、図8に示すように、一対の上記
コアブロック18・18を相対する磁性薄膜部2・2同
士が上記ギャップ材により規定される磁気ギャップ15
を中央に挟んで互いに直線状に連なるように当接させて
加圧固定する。これにより、低融点ガラス3によって一
対のコアブロック18・18が溶着接合して、一体化さ
れたコアブロック19が作製される。上記コアブロック
19において、図10に示すように、磁気ギャップ15
を挟んで所定の寸法Bで切断することにより、図13
(a)に示すような磁気ヘッドチップ10’を得る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
磁気ヘッド製造方法において、磁気コアを形成する軟磁
性薄膜2aを研削加工することにより、磁性薄膜部2の
絞り込み加工が施されるので、図12に示すように、加
工誤差により磁気ギャップを形成する部分の寸法a’に
バラツキが生じる。また、この磁気ギャップを形成する
部分の寸法a’は、磁気ヘッドにおけるトラック幅の寸
法に相当するものであり、この寸法a’にバラツキが生
じることにより、磁気ヘッドのトラック成形精度に悪影
響を与える。このため、磁気ヘッドにおける記録再生特
性を著しく低下させるという問題が生じている。
【0013】また、積層された磁性薄膜部2の絞り込み
加工を施すとき、成膜時の応力により、積層膜部分の剥
がれや裂けが生じるため、磁気ヘッドの磁気特性を低下
させるという問題が生じている。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であって、その目的は、磁性薄膜部の絞り込み加工を施
すときのトラック幅に相当する部分の寸法誤差をなく
し、磁気ヘッドの記録再生特性を向上させ、また、磁性
薄膜部の絞り込み加工を施すときの積層膜部分の剥がれ
や裂けを防止し、磁気ヘッドの磁気特性を向上させるよ
うな磁気ヘッド製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の磁気ヘッド製
造方法は、基板の表面に略V字状の複数の溝を形成し、
各溝の片側斜面に沿って軟磁性薄膜と層間絶縁膜とを交
互に積層して磁性薄膜部を設けるとともに、上記磁性薄
膜部の斜面頂点近傍を、研削加工又はエッチングによっ
て所定の膜厚となるように加工し、その後、一対の上記
基板の各々の加工された磁性薄膜部頂部を対向させて、
磁気ギャップを形成して接合し、コアブロックを作製し
た後、ギャップ面を挟んで上記コアブロックを切断する
ことにより得られる磁気ヘッドチップを形成する磁気ヘ
ッド製造方法において、上記磁性薄膜部で、トラック幅
に相当する膜厚となるように軟磁性薄膜と層間絶縁膜と
を交互に積層した後、非磁性非導体薄膜を所定の膜厚に
成膜し、その上に引き続き、軟磁性薄膜と層間絶縁膜を
所定の膜厚となるまで積層成膜することを特徴とするも
のである。
【0016】請求項2の磁気ヘッド製造方法は、請求項
1記載の磁気ヘッド製造方法において、上記磁性薄膜部
で、トラック幅に相当する膜厚となるように軟磁性薄膜
と層間絶縁膜とを交互に積層した後、非磁性金属薄膜を
所定の膜厚に成膜し、その上に引き続き、軟磁性薄膜と
層間絶縁膜を所定の膜厚となるまで積層成膜することを
特徴とするものである。
【0017】
【作用】請求項1の構成によれば、磁性薄膜部がトラッ
ク幅寸法に積層されており、絞り込み加工を施すときの
加工誤差が、磁性薄膜部中間部分に成膜された非磁性非
導体薄膜の膜厚によって吸収できるので、磁性薄膜部の
膜厚の寸法精度が向上する。従って、磁気ヘッドにおけ
るトラック幅寸法に影響を与えることがなくなるので、
磁気テープ上での記録パターンの位置認識も向上し、記
録再生特性が向上する。
【0018】請求項2の構成によれば、請求項1の作用
に加えて、磁性薄膜部をトラック幅に相当する寸法に絞
り込み加工を施すとき、非磁性金属薄膜は、軟磁性薄膜
と同様な膨張係数の値を示し、成膜時の応力を緩和する
ことができるので、積層膜の裂けや剥がれを防ぐことが
でき、磁気ヘッドの磁気特性劣化を防ぐことが可能とな
る。
【0019】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の製造方法の一実施例について図1
ないし図10に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0020】本実施例の製造方法を適用した磁気ヘッド
チップ10について図10(a)を参照しながら説明す
る。磁気ヘッドチップ10は、例えば感光性結晶化ガラ
ス、結晶化ガラスあるいは、セラミックス等の非磁性材
料あるいは軟磁性フェライト等の酸化物磁性材料からな
る基板1と、基板1に成膜された積層構造の磁性薄膜部
2、磁性薄膜部2を覆う低融点ガラス3とを有する一対
のコア片16・16からなる。この一対のコア片16・
16は、基板1・1上の磁性薄膜部2・2が磁気ギャッ
プ15を有するヘッドコアを形成するように、磁性薄膜
部2・2の端面を対向させて、ギャップ面13にて接合
されている。また、磁気ギャップ15と磁気テープ等の
磁気記録媒体とを滑らかに接触するように、摺動面17
を所定の面粗度になるように研磨仕上げが行われてい
る。
【0021】上記コア片16において、磁性薄膜部2
は、基板1に形成された略V字状の溝5の片側斜面に沿
って、例えばセンダスト(Fe−Al−Si)等の高飽
和磁束密度を有する軟磁性薄膜2aと、SiO2 等の非
磁性非導体からなる層間絶縁膜2bとを交互に積層して
構成されている。また、磁性薄膜部2は、図10(b)
に示すように、トラック幅を狭くするため、磁気ギャッ
プ15から溝5底面方向にかけて絞りこみがなされてい
る。そして、磁気ヘッドチップ10には、ヘッドコア1
6・16に図示しないヘッドコイルを巻回するために、
基板1のギャップ面13に内部巻線溝11・11を形成
し、また、ギャップ面13と反対側の面に外部巻線溝1
2・12を形成する。そして、内部巻線溝11・11に
より内部巻線穴14を形成している。また、磁性薄膜部
2は、図10(b)に示すように、トラック幅を狭くす
るため、磁気ギャップ15近傍が絞り込み状態となって
いる。
【0022】上記構成の磁気ヘッドの製造方法について
図1ないし図10を参照しながら説明する。
【0023】先ず、図2に示すように、非磁性体または
酸化物磁性体からなる基板1の表面に、所定の深さを有
する断面略V字状の複数の溝5…を、所定のピッチ寸法
Aで相互に隣接して、基板1の一端から他端まで直線的
に、連続して形成する。続いて、図1(a)に示すよう
に、各溝5…の片側斜面5a…に、例えば真空蒸着法あ
るいはスパッタリング法等により、例えばセンダスト
(Fe−Al−Si)等の高飽和磁束密度を有する軟磁
性薄膜2aを所定膜厚で成膜し、次に、その上に例えば
SiO2 等の非磁性非導体からなる層間絶縁膜2bを所
定膜厚で成膜する。以下同様に、要求されるトラック幅
に相当する膜厚になるまで交互に軟磁性薄膜2aと層間
絶縁膜2bを成膜する。
【0024】さらに、トラック幅に相当する膜厚まで積
層された軟磁性薄膜2aと層間絶縁膜2bから形成され
た薄膜部の上に、例えばSiO2 等の非磁性非導体薄膜
2cを約2μmになるように成膜する。そして、その上
から磁性薄膜部2が所定の膜厚となるように、さらに軟
磁性薄膜2aと層間絶縁膜2bを積層成膜する。
【0025】次いで、図3に示すように、非磁性非導体
薄膜2cより後に積層された部分に対し、例えば研削加
工あるいはエッチングにより絞り込み加工を施す。続い
て、図5に示すように、磁性薄膜部2が形成された各溝
5…に低融点ガラス3を充填する。このとき、低融点ガ
ラス3は、基板1に設けられた溝5…の頂点を覆うよう
に十分に充填される。そして、低融点ガラス3が固化し
た後、図6に示すように、溝5…の頂点まで低融点ガラ
ス3を平面状に研磨する。
【0026】この後、図7に示すように、磁気ヘッドチ
ップ10には、磁性薄膜部2・2からなるヘッドコア1
6・16に図示しないヘッドコイルを形成するために、
基板1のギャップ面13に内部巻線溝11を形成し、ま
た、ギャップ面13と反対側の面に外部巻線溝12を形
成する。さらに、図示しないSiO2 等の非磁性ギャッ
プ材を真空蒸着法あるいはスパッタリング法等の方法で
所定のギャップとなるようにギャップ面13に均一に形
成し、これを基板ブロック18とする。
【0027】次いで、図8に示すように、上記構成の二
つの基板ブロック18・18のギャップ面13同士をギ
ャップ材を挟む形で互いに対向するようにし、磁性薄膜
部2・2によって磁気ギャップ15が形成されるように
位置合わせを行い、加圧固定を行いコアブロック19を
形成する。さらに、図9に示すコアブロック19の破線
に沿って所定のピッチ寸法Bで切断したものを図1に示
す磁気ヘッドチップ10とする。
【0028】そして、この磁気ヘッドチップ10を図示
しないベース板に接着固定した後、内部巻線溝11と外
部巻線溝12とを利用して巻線を行いヘッドコイルを形
成し、磁気テープ等の磁気記録媒体ん摺動面17をテー
プ研磨することにより本実施例の磁気ヘッドが形成され
る。
【0029】このように上記実施例1の方法によれば、
磁性薄膜部2の絞り込み加工部7における加工の影響
が、図4(a)に示すように、非磁性非導体薄膜2cに
よって吸収されるので、磁性薄膜部2のトラック幅に相
当する部分の寸法aの成形精度が向上する。従って、磁
気ヘッドトラック成形精度が向上するので、磁気テープ
上での記録パターンの位置精度が向上し、記録再生特性
が良好となる。
【0030】〔実施例2〕実施例1の磁気ヘッド製造方
法における磁性薄膜部2を形成する工程において、図1
(b)に示すように、所定のトラック幅に相当するよう
に軟磁性薄膜2aと層間絶縁膜2bを交互に成膜し積層
構造とした後、例えばCu、Al等の非磁性金属薄膜2
dを約2μmの膜厚となるように成膜する。そして、そ
の上に引き続き軟磁性薄膜2aと層間絶縁膜2bを交互
に成膜し積層構造とする。
【0031】次いで、図4(b)に示すように、非磁性
金属薄膜2dより後に積層された部分に対し、例えば研
削加工あるいはエッチングにより絞り込み加工を施す。
以下、実施例1と同様の製造方法にて磁気ヘッドが形成
される。
【0032】このようにして、上記実施例2の方法によ
れば、磁性薄膜部2の絞り込み加工部7における加工の
影響が、非磁性金属薄膜2dによって吸収されるので、
磁性薄膜部2のトラック幅に相当する部分の寸法aの成
形精度が向上する。従って、磁気ヘッドトラック成形精
度が向上するので、磁気テープ上での記録パターンの位
置精度が向上し、記録再生特性が良好となる。さらに、
非磁性金属薄膜は、軟磁性薄膜と同様な熱膨張係数の値
を示すので、成膜時の応力を緩和することができる。従
って、磁性薄膜部に絞り込み加工を施すときに生じる裂
けや剥がれを防止することができるので、磁気ヘッドの
磁気特性劣化を防止することが可能となる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の磁気ヘッド製造方法は、以上
のように、基板の表面に略V字状の複数の溝を形成し、
各溝の片側斜面に沿って軟磁性薄膜と層間絶縁膜とを交
互に積層して磁性薄膜部を設けるとともに、上記磁性薄
膜部の斜面頂点近傍を、研削加工又はエッチングによっ
て所定の膜厚となるように加工し、その後、一対の上記
基板の各々の加工された磁性薄膜部頂部を対向させて、
磁気ギャップを形成して接合し、コアブロックを作製し
た後、ギャップ面を挟んで上記コアブロックを切断する
ことにより得られる磁気ヘッドチップを形成する磁気ヘ
ッド製造方法において、上記磁性薄膜部で、トラック幅
に相当する膜厚となるように軟磁性薄膜と層間絶縁膜と
を交互に積層した後、非磁性非導体薄膜を所定の膜厚に
成膜し、その上に引き続き、軟磁性薄膜と層間絶縁膜を
所定の膜厚となるまで積層成膜することを特徴とするも
のである。
【0034】これによって、磁性薄膜部の絞り込み加工
の影響が非磁性非導体薄膜によって吸収されるので、ト
ラック幅に相当する磁性薄膜部の厚さの精度が向上し、
磁気ヘッドのトラック成形精度が向上し、磁気テープ上
での記録パターンの位置精度が良くなり記録再生特性も
良好となるという効果を奏する。
【0035】請求項2の磁気ヘッド製造方法は、以上の
ように、請求項1記載の磁気ヘッド製造方法において、
上記磁性薄膜部で、トラック幅に相当する膜厚となるよ
うに軟磁性薄膜と層間絶縁膜とを交互に積層した後、非
磁性金属薄膜を所定の膜厚に成膜し、その上に引き続
き、軟磁性薄膜と層間絶縁膜を所定の膜厚となるまで積
層成膜することを特徴とするものである。
【0036】それゆえ、請求項1の磁気ヘッド製造方法
の効果に加え、非磁性金属薄膜が軟磁性薄膜と同様な熱
膨張係数を示すことにより、磁性薄膜部の絞り込み加工
を施すときの、裂けや剥がれを防止することができるの
で、磁気ヘッドの磁気特性劣化を防止することが可能と
なるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッド製造方法における磁性薄膜
部を形成する工程を示すものであり、同図(a)は積層
構造を有する磁性薄膜部に非磁性非導体薄膜層を成膜す
る工程を示す正面図であり、同図(b)は積層構造を有
する磁性薄膜部に非磁性金属薄膜層を成膜する工程を示
す正面図である。
【図2】本発明の磁気ヘッド製造方法における製造工程
を示すものであり、V字状の溝を形成する工程を示す斜
視図である。
【図3】図1で形成された磁性薄膜部の絞り込み加工を
施す工程を示す正面図である。
【図4】図3で絞り込みの行われた磁性薄膜部の上端部
を示すものであり、同図(a)は非磁性非導体薄膜2c
を成膜したときの要部拡大正面図であり、同図(b)は
非磁性非金属薄膜2dを成膜したときの要部拡大正面図
である。
【図5】図3で絞り込みの行われた磁性薄膜部上に低融
点ガラスを充填する工程を示す正面図である。
【図6】図5で充填された低融点ガラスを平面状に研磨
して、ギャップ面を形成する工程を示す正面図である。
【図7】図8の基板の両側面に内部巻線溝と外部巻線溝
とを形成してコアブロックを作製する工程を示す斜視図
である。
【図8】図7で形成されたコアブロックを一対合わせて
磁気ヘッドブロックを形成する工程を示す平面図であ
る。
【図9】図10で形成された磁気ヘッドブロックの斜視
図である。
【図10】本発明の磁気ヘッド製造方法により、製造さ
れた磁気ヘッドチップを示すものであり、同図(a)は
斜視図であり、同図(b)は磁気ヘッドチップの平面図
である。
【図11】従来の磁気ヘッド製造方法における磁性薄膜
部の絞り込み加工を施す工程を示す正面図である。
【図12】図11で絞り込みの行われた磁性薄膜部の上
端部の要部拡大正面図である。
【図13】従来の磁気ヘッド製造方法により、製造され
た磁気ヘッドチップを示すものであり、同図(a)は斜
視図であり、同図(b)は上記磁気ヘッドチップの平面
図である。
【符号の説明】
2 磁性薄膜部 2a 軟磁性薄膜 2b 層間絶縁膜 2c 非磁性非導体薄膜 2d 非磁性金属薄膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の表面に略V字状の複数の溝を形成
    し、各溝の片側斜面に沿って軟磁性薄膜と層間絶縁膜と
    を交互に積層して磁性薄膜部を設けるとともに、上記磁
    性薄膜部の斜面頂点近傍を、研削加工又はエッチングに
    よって所定の膜厚となるように加工し、その後、一対の
    上記基板の各々の加工された磁性薄膜部頂部を対向させ
    て、磁気ギャップを形成して接合し、コアブロックを作
    製した後、ギャップ面を挟んで上記コアブロックを切断
    することにより得られる磁気ヘッドチップを形成する磁
    気ヘッド製造方法において、 上記磁性薄膜部で、トラック幅に相当する膜厚となるよ
    うに軟磁性薄膜と層間絶縁膜とを交互に積層した後、非
    磁性非導体薄膜を所定の膜厚に成膜し、その上に引き続
    き、軟磁性薄膜と層間絶縁膜を所定の膜厚となるまで積
    層成膜することを特徴とする磁気ヘッド製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気ヘッド製造方法におい
    て、 上記磁性薄膜部で、トラック幅に相当する膜厚となるよ
    うに軟磁性薄膜と層間絶縁膜とを交互に積層した後、非
    磁性金属薄膜を所定の膜厚に成膜し、その上に引き続
    き、軟磁性薄膜と層間絶縁膜を所定の膜厚となるまで積
    層成膜することを特徴とする(請求項1記載の)磁気ヘ
    ッド製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19748875C2 (de) * 1997-04-30 2000-10-05 Fujitsu Ltd Dünnschicht-Magnetkopf und Verfahren zu dessen Herstellung

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DE19748875C2 (de) * 1997-04-30 2000-10-05 Fujitsu Ltd Dünnschicht-Magnetkopf und Verfahren zu dessen Herstellung

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JP2891817B2 (ja) 1999-05-17

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