JPH05283167A - 高輝度分散型elランプ - Google Patents

高輝度分散型elランプ

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JPH05283167A
JPH05283167A JP4048071A JP4807192A JPH05283167A JP H05283167 A JPH05283167 A JP H05283167A JP 4048071 A JP4048071 A JP 4048071A JP 4807192 A JP4807192 A JP 4807192A JP H05283167 A JPH05283167 A JP H05283167A
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JP
Japan
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lamp
dispersion type
binder
cyanoethyl
dicyanoethyl
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Pending
Application number
JP4048071A
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English (en)
Inventor
Tatsushi Kaneko
達志 金子
Kazumasa Maruyama
和政 丸山
Soji Tanioka
荘治 谷岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】本発明は誘電率が低くて輝度が低下したり、電
場をかけての発光動作中に発光面に乱れを生じたりする
ことのない、高輝度で信頼性の高い分散型ELランプを
提供する。 【構成】この分散型ELランプは、電極板間に設けられ
る発光層および絶縁反射層のバインダー材料として、少
糖類、多糖類、ポリビニルアルコールおよびこれらの誘
導体から選ばれる少なくとも一種のβ,β'-ジシアノエ
チル基置換率が50%以上のβ,β'-ジシアノエチル化物
を用いるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分散型ELランプ、とく
には広告、看板等の表示用途や液晶ディスプレイのバッ
クライトとして有用な高輝度分散型ELランプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の形や大きさの選択できる均
一な面光源としてELランプが脚光を浴びつつあり、中
でも透明電極と背面電極との間に電場発光性蛍光体粒子
がバインダーに分散されている発光層を有する分散型E
Lランプが、薄く軽量で大面積化が容易な上、安価であ
ることから、液晶ディスプレイのバックライトあるいは
案内灯、常夜灯などへの用途向けに期待されている。
【0003】しかし、現在のELランプを実用的な輝度
で発光させるには、例えば100V、 400〜1kHz といった
電圧、周波数が必要であり、そのための電圧・周波数変
換器が不可欠で、これらを含めた設置スペースを考慮し
なければならず、ELランプの薄型軽量のメリットが必
ずしも生かされていない状態にある。
【0004】このような分散型ELランプはZnS:C
u等の電場発光性蛍光体をバインダー溶液に分散させた
ものを、一方の電極基板上に塗布乾燥して薄膜状に形成
し、これに他の電極基板を加熱圧着するなどの方法で接
着させたものが広く知られている。また、使用するバイ
ンダー材料の誘電率が大きなものほど、その中に分散さ
れている電場発光性蛍光体に強い電場がかかり、その結
果、高い発光輝度を与えることが明らかになっている。
【0005】このようなバインダー材料には、高分子シ
アノエチル化物として、シアノエチルセルロース、シア
ノエチルスターチ、シアノエチルプルランなどの多糖類
のシアノエチル化物、シアノエチルヒドロキシエチルセ
ルロース、シアノエチルグリセロールプルラン等の多糖
類誘導体のシアノエチル化物、シアノエチルポリビニル
アルコール等のポリオール類のシアノエチル化物など
が、また低分子シアノエチル化物として、少糖類、糖ア
ルコール類、多価アルコール類のシアノエチル化物など
が従来から知られている。
【0006】しかし、高分子シアノエチル化物は常温に
おける誘電率が14〜22程度のため、これをバインダーと
して用いたELランプは輝度を十分に高めることができ
ず、また低分子シアノエチル化物にはシアノエチルシュ
ークロース、シアノエチルソルビトール、シアノエチル
キシリトール等の常温で誘電率が30以上のものも知られ
ているが、これらは常温で液状のためバインダーとして
用いると、電場をかけての発光動作中に蛍光体粒子が移
動凝集して発光面に乱れを生じ、いずれも実用的なEL
ランプとすることができなかった。
【0007】そこで、これらの常温で液状の高誘電率の
物質では、高分子シアノエチル化物であるシアノエチル
ポリビニルアルコールを混合したり(特開昭58-80295号
公報)、シアノエチルプルランを混合する(特開昭60 -
235394号公報)という方法で製膜性を付与して使用して
きた。
【0008】しかし、常温で液状の低分子シアノエチル
化物に十分な製膜性や熱的安定性を与え信頼性の高いE
Lランプとするには、高分子シアノエチル化物を50〜70
重量%以上混合しなければならないが、そうすると両混
合系の誘電率は低分子シアノエチル化物単独に比べて遥
かに低いものとなってしまい、十分に高い輝度を得るこ
とができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は上記のような従来技術における欠点をなくした、
高輝度で信頼性の高い分散型ELランプを提供しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の達成のため鋭意研究の結果、分散型ELランプの電極
板間に設けられる発光層および絶縁反射層のバインダー
材料として、少糖類、多糖類、ポリビニルアルコールお
よびこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のβ,
β'-ジシアノエチル基置換率が50%以上のβ,β'-ジシ
アノエチル化物を用いると、高輝度の分散型ELランプ
となることを見出し本発明を完成した。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
分散型ELランプのバインダー材料として用いられる
β,β'-ジシアノエチル化物は、そのβ,β'-ジシアノ
エチル基置換率が50%以上、好ましくは70%以上とする
必要がある。これが50%未満では誘電率が小さくELラ
ンプとしたときの輝度が低いため、本発明の目的が達成
されない。
【0012】このβ,β'-ジシアノエチル化物を得る具
体的な方法としては、まず少糖類、多糖類、ポリビニル
アルコールまたはこれらの誘導体からなる原料を溶媒に
分散させた後、アルカリ触媒の存在下にシアン化ビニリ
デンを添加して反応させる不均一反応系と、前記原料を
溶媒に溶解した後、アルカリ触媒の存在下にシアン化ビ
ニリデンを添加して反応させる均一反応系とがあるが、
本発明はいずれの方法でも差し支えない。
【0013】反応に用いられる溶媒にはアセトン、ジオ
キサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、メチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド、トル
エン、クロロホルムなどが例示される。
【0014】アルカリ触媒は必ずしも必要ではないが、
反応を促進するために添加するのが好ましい。これには
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化物、ナ
トリウムエチラートなどのアルコラート、炭酸ナトリウ
ム、水酸化アンモニウム塩などの塩類、および金属ナト
リウムなどが例示される。
【0015】出発原料としての少糖類、多糖類、ポリビ
ニルアルコールまたはこれらの誘導体には、サッカロー
ス、ソルビトール、セルロース、プルラン、デンプン、
ヒドロキシアルキルセルロース、ジヒドロキシアルキル
プルラン、ジヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキ
シアルキルデンプン、ポリビニルアルコール、ジヒドロ
キシアルキルデンプンなどが例示される。
【0016】このβ,β'-ジシアノエチル化物の誘電率
が従来のシアノエチル化物に比べて高いのは、同一の変
性度合いで比較した場合にシアノエチル化物に比べて電
子吸引性基であるシアノ基の数が2倍で、これらのシア
ノ基が電界に置かれたときに生ずる双極子モーメントを
高めることができるためと考えられる。
【0017】このバインダー材料を用いて分散型ELラ
ンプの発光層を形成するときは、これに従来公知の蛍光
体粉末を添加混合すればよく、この蛍光体には硫化亜鉛
を母体材料とし、活性剤として銅、マンガン、アルミニ
ウム、臭素、塩素およびよう素等を添加して焼成したも
のが例示されるが、これらはELランプとしたときの発
光特性から平均粒径を50μm以下とすることが好まし
い。
【0018】同様に、上記バインダー材料を用いて絶縁
反射層を形成するときは、これに従来公知の無機高誘電
率物質を加えればよく、この無機高誘電率物質には例え
ばチタン酸バリウム、チタン酸鉛、二酸化チタン等が挙
げられるが、これらの内ではチタン酸バリウムが最も一
般的であり、平均粒径として1〜5μmのものが好まし
い。
【0019】これらの材料を用いたELランプは同一作
動条件で比較した場合、従来のバインダー材料を用いた
ELランプの2倍以上の発光輝度を与える。また従来の
バインダー材料を用いたELランプと同等の発光輝度を
得るには、作動条件の因子である電圧、周波数のいずれ
か一方または両方を軽減すればよく、これにより電圧・
周波数変換器の小型化が可能になる。さらに100V、50Hz
というような低電圧低周波数においても実用的な輝度が
得られるため、一般家庭向けの商用電源での利用が可能
となり、この場合には電圧・周波数変換器が不要とな
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明するが、本発明はこの実施例に限定され
るものではない。 実施例1.ジシアノエチル基置換率が80%であるβ,β'
-ジシアノエチルプルラン(表中、DCEPulと示す)を秤
量し、N,N'-ジメチルホルムアミドを加えて混合撹拌
して均一なバインダー溶液を調製した。この溶液を2分
して、その一方に平均粒径が30μmの蛍光体粉末(Zn
S:Cu)をバインダー重量の 3.2倍量加え、均一に分
散して発光層用ペーストとし、もう一方のバインダー溶
液には平均粒径 1.4μmのチタン酸バリウム粉末をバイ
ンダー重量の 4.7倍量加え、均一に分散して絶縁反射層
用ペーストを作った。
【0021】次に、80μm厚のアルミシート基板上にス
クリーン印刷法によって上記の絶縁反射層用ペーストを
印刷し、その乾燥後、その層上に同じくスクリーン印刷
法によって発光層用ペーストを印刷し、乾燥して発光層
を形成した。得られた層の厚さは絶縁反射層が約25μ
m、発光層が約60μmであった。
【0022】一方、透明導電性フィルム(エレクリスタ
300C、日東電工社製)の導電面側に給電線として銀ペー
ストを印刷乾燥し、りん青銅よりなるリード電極を取付
けた後、この給電線印刷面に上記の発光層を重ね合せ、
ロールラミネーターにより加熱圧着した。
【0023】背面電極となるアルミシートにリード電極
を取付けた後、一体化した積層素子全体にポリクロロト
リフルオロエチレンよりなる防湿シート(ELシーラー 4
810N-R、日東電工社製)をロールラミネータにより圧着
封止し、分散型ELランプを得た。このランプは表1に
示すように均一な高輝度発光を与えた。
【0024】実施例2.実施例1において、バインダー
として、ジシアノエチル基置換率が85%のβ,β'-ジシ
アノエチルヒドロキシエチルセルロース(表中、DCEHEC
と示す)と、ジシアノエチル基置換率が90%であるβ,
β'-ジシアノエチルキシリトール(表中、DCEXylと示
す)とを、重量比で70部:30部となるように秤量混合し
たものを用いたほかは、同様の方法で分散型ELランプ
を作成したところ、表1に示す通りの均一な高輝度発光
を与えた。
【0025】実施例3.実施例1において、バインダー
としてジシアノエチル基置換率が各々76%のβ,β'-ジ
シアノエチルスターチとβ,β'-ジシアノエチルポリビ
ニルアルコール(表中、それぞれDCESt 、DCEPVAと示
す)とを、それぞれ重量比で50部:50部となるように秤
量混合したものを用いたほかは、同様の方法で分散型E
Lランプを作成したところ、表1に示す通りの均一な高
輝度発光を与えた。
【0026】比較例1.実施例1において、バインダー
としてシアノエチル基置換率が85%のシアノエチルプル
ラン(表中、CEPul と示す)を用いたほかは、同様の方
法で分散型ELランプを作成したところ、表1に示すよ
うに十分な輝度が得られなかった。
【0027】比較例2.実施例1において、バインダー
としてシアノエチル基置換率が90%のシアノエチルポリ
ビニルアルコール(表中、CEPVA と示す)を用いたほか
は、同様の方法で分散型ELランプを作成したところ、
均一な発光を呈したが、表1に示すように十分な輝度は
得られなかった。
【0028】比較例3.実施例1において、バインダー
として各々のシアノエチル基置換率が85%のシアノエチ
ルプルランとシアノエチルシュークロース(表中、それ
ぞれ CEPul、CESuc と示す)とを重量比で70部:30部と
なるように秤量混合したものを用いたほかは、同様の方
法で分散型ELランプを作成したところ、表1に示すよ
うに十分な輝度は得られなかった。
【0029】比較例4.実施例1において、バインダー
としてジシアノエチル基置換率が42%のβ,β'-ジシア
ノエチルプルラン(表中、DCEPulと示す)を用いたほか
は、同様の方法で分散型ELランプを作成したところ、
表1に示すように十分な輝度は得られなかった。
【0030】なお、表1に示すバインダー誘電率と初期
輝度は下記の方法で測定した。 ・バインダー誘電率:温度25℃、1kHz の条件下で静電
容量を測定して算出したバインダー材料の比誘電率。 ・初期輝度:温度25℃、相対湿度60%の環境条件下にお
いて100V、1kHz および100V、50Hzの電源を入力した際
の発光初期輝度。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明による分散型ELランプは、従来
のバインダー材料を用いたELランプと比べて高い発光
輝度を与えるので、面状発光体として工業的に広く応用
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷岡 荘治 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社本社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散型ELランプの電極板間に設けられる
    発光層および絶縁反射層のバインダー材料として、少糖
    類、多糖類、ポリビニルアルコールおよびこれらの誘導
    体から選ばれる少なくとも一種のβ,β'-ジシアノエチ
    ル基置換率が50%以上のβ,β'-ジシアノエチル化物を
    用いることを特徴とする高輝度分散型ELランプ。
JP4048071A 1992-02-04 1992-02-04 高輝度分散型elランプ Pending JPH05283167A (ja)

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