JPH05281125A - 被測定物の品質測定装置 - Google Patents

被測定物の品質測定装置

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JPH05281125A
JPH05281125A JP8247192A JP8247192A JPH05281125A JP H05281125 A JPH05281125 A JP H05281125A JP 8247192 A JP8247192 A JP 8247192A JP 8247192 A JP8247192 A JP 8247192A JP H05281125 A JPH05281125 A JP H05281125A
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measuring
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JP8247192A
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Haruo Koga
治夫 古賀
Susumu Hirano
將 平野
Hiroo Kato
宏郎 加藤
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OUMI DORIYOUKOU KK
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
OUMI DORIYOUKOU KK
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外気条件、特に温度条件が変化しても体積測
定部での静電容量による体積測定の誤差を少なくし、等
級分別の精度を向上した。 【構成】 測定対象の被測定物における最大及び最小体
積の被測定物に対応した静電容量をもち、外気条件の変
化で出力値が変化する基準コンデンサ81,82を設け
る。静電容量計64で計測する実測値を基準コンデンサ
81,82からの出力値をもとに補正し、この補正出力
値を演算部8に入力させて比重量を演算し等級分別を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば西瓜などの果実
や根菜などの被測定物の体積を測定し、被測定物の品質
を判別するようにした被測定物の品質測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば西瓜などの果実を破壊する
ことなく、その品質を測定又は判別する場合、打音や音
波により判別したり、電気抵抗を検出して測定したりす
る方法が知られているが、何れの場合も充分な判別精度
が得られない問題があった。そこで、先に被測定物の重
量と体積とを求め、これら重量と体積から被測定物の比
重量を求めて、この比重量から被測定物の空洞状態、つ
まり空洞の有無とその程度を破壊することなく連続的に
測定するようにした連続測定装置を提案した。(特願平
3−194191号) この測定装置は、ロードセルを用いた重量センサにより
被測定物の重量を測定すると共に、被測定物を覆う大き
さの静電容量測定カバ−を用い、このカバ−内に被測定
物を介入させて、前記カバ−と該カバ−内に介入して前
記被測定物と接触する導電体との間に高周波電圧を印加
して前記カバ−と被測定物との隙間の静電容量を静電容
量計で測定し、この静電容量をもとに前記被測定物の体
積を測定して、これら重量と体積とにより比重量を演算
し、前記被測定物の空洞状態を測定するようにしたもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所で以上のように静電
容量カバ−と被測定物との間の空隙の静電容量を測定
し、この静電容量をもとに前記被測定物の体積を測定す
る場合、この静電容量の測定時における外気条件特に湿
度と温度の変化により前記空隙が同じであっても静電容
量計からの出力値に誤差が生ずることが判明した。即
ち、静電容量計からは増幅器から出力されるが、この出
力値は、静電容量計の周囲温度により変化するし、ま
た、前記カバ−と被測定物との空隙の静電容量は、この
空隙に介在する中間媒質、つまり大気中で測定する場合
には空気の誘電率に支配されるのであって、この誘電率
は前記空気の温度や湿度により変化するのであるから、
誘電率が変化すれば静電容量も変化するのである。
【0004】従って、先に提案した測定装置によれば、
測定時における外気条件で静電容量計からの出力値に誤
差が生じ、高精度な等級分別ができない問題があった。
【0005】本発明は、以上のように静電容量計の出力
値が外気条件で変化することに着目して発明したもの
で、目的は外気条件が変化しても誤差少なく体積の測定
ができ、等級分別の精度を向上できる品質測定装置を提
供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、被測定物の体積測定部5を備え、該体
積測定部5は前記被測定物に通電する導電体51と静電
容量カバ−52及び静電容量計64とから成り、前記体
積測定部5で測定する体積を基に品質を測定する演算部
8を備えている品質測定装置であって、測定対象となる
前記被測定物における最大及び最小体積の被測定物に対
応した静電容量をもち、外気条件の変化で出力値が変化
する基準コンデンサ(例えば空気コンデンサ)81,8
2を設けると共に、前記静電容量計64で計測する被測
定物の実測値を前記基準コンデンサ81,82からの出
力値をもとに補正する出力補正部80を設け、この出力
補正部80から出力する補正出力値を前記演算部8に入
力するようにしたのである。
【0007】
【作用】測定対象となる被測定物において、予測できる
最大体積と最小体積、好ましくは平均最大体積と平均最
小体積とを選択して決め、これら各体積の被測定物に対
応した静電容量をもち、外気条件での変化で出力値が変
化する基準コンデンサ81,82を設け、この基準コン
デンサ81,82からの出力値をもとに、静電容量計6
4で計測する被測定物の実測値を補正するのであるか
ら、測定時の外気条件が変化しても誤差少なく静電容量
の測定ができ、等級分別の精度を向上できるのである。
即ち、被測定物が例えば西瓜のときで、その最大体積に
対応する静電容量が30pFであり、最小体積に対応する
静電容量が10pFであると予測する場合、前記基準コン
デンサ81,82として30pF出力コンデンサと10pF
出力コンデンサとを用いるのである。これら各コンデン
サ81,82は、外気条件によりその出力値V30,V
10が変化するのであるから、出力値V30からV10
を減算した値を係数として実測値を除算することにより
補正できるのである。
【0008】尚、実測値は、前記導電体51に被測定物
を接触させて高周波電圧を印加して測定するときの静電
容量Vsから、前記導電体51に被測定物を接触させな
いで測定するときの静電容量Voを減算した値であっ
て、前記出力補正部80から出力する補正出力値Vは次
式に基づいて算出するのである。
【0009】
【数1】
【0010】尚、前記出力値Voの測定は、測定開始時
に複数回行ってその平均値を用い、測定開始後はその都
度1回測定し、前回用いた平均値に加えて計算した平均
値を用いるのが好ましい。
【0011】従って、以上のように基準コンデンサ8
1,82からの出力値をもとに被測定物の実測値を補正
するのであるから、外気条件が変化しても誤差を少なく
でき、等級分別の精度を上げられるのである。
【0012】
【実施例】図1に示した実施例は、被測定物を連続的に
測定できるようにした連続測定装置であって、図4に示
したように搬送装置1による搬送経路に重量測定部4と
体積測定部5とを配設したものである。
【0013】前記体積測定部5は被測定物Wに接触して
通電する導電体51と静電容量カバ−52及び静電容量
計64とにより形成するのであって、この静電容量計6
4の出力側には、次に説明する出力補正部80、つま
り、前記静電容量計64からの実測値を外気条件の変化
に対応して補正する出力補正部80を接続すると共に、
この出力補正部80と前記重量測定部4との出力側に
は、重量測定部4で測定する重量値と前記出力補正部8
0から出力する補正出力値とを入力し、重量と体積とに
基づいて比重量を演算し品質を判定する比重量演算部8
を設けるのである。
【0014】前記出力補正部80は、測定対象となる被
測定物における最大体積及び最小体積の被測定物を選
び、これら被測定物に対応した静電容量をもち、外気条
件での変化で出力値が変化する基準コンデンサ81,8
2を用い、前記静電容量計64で計測する被測定物の実
測値を、前記基準コンデンサ81,82の出力値をもと
に補正するようにしたものである。
【0015】更に詳記すると、被測定物が例えば西瓜の
場合前記したように基準コンデンサ81は、測定対象と
なる西瓜のうち、予測する最大体積の西瓜に対応した3
0pF出力コンデンサを用い、基準コンデンサ82は、最
小体積の西瓜に対応した10pF出力コンデンサを用いる
のであり、また、前記静電容量計64により前記導電体
51に被測定物を接触させて前記カバ−52と被測定物
との空隙の静電容量を測定するときの静電容量に見合う
出力電圧Vsと被測定物を接触させないで測定するとき
の静電容量に見合う出力電圧Voとを測定するのであ
る。
【0016】しかして、静電容量計64から出力される
静電容量pF及びこの静電容量pFに対応する出力電圧V
s,Voは、図2に示したように外気条件特に温度条件
により変化するのであるが、この温度条件により前記各
コンデンサ81,82から出力される出力電圧V30,
V10も図2に示したように変化するのである。
【0017】従って、前記基準コンデンサ81の出力電
圧V30から基準コンデンサ82の出力電圧V10を減
算した値を係数とし、前記した数1の論理式をもとに、
前記静電容量計64から出力する前記出力電圧Vsから
出力電圧Voを減算した値の実測値を除算することによ
り補正出力値Vを演算でき、この補正出力値Vをもとに
比重量を演算することにより外気条件が変化しても誤差
少なく比重量の測定が可能となり等級分別の精度を向上
できるのである。
【0018】また、前記基準コンデンサ81,82の出
力電圧V30,V10及び前記静電容量計64で計測す
る前記出力電圧Voは、被測定物を測定するごとに測定
するのであるが、図4に示した連続測定装置において
は、図3のタイムチャートに示したように行うのであ
る。
【0019】即ち、図4に示した連続測定装置は後記す
るように搬送装置1を所定速度で駆動すると共に、この
搬送装置1に所定ピッチで被測定物を載置するトレー3
を設けるのであり、また、体積測定部5では、前記導電
体51が前記トレー3の搬送タイミングに合わせて上昇
し、測定終了後に下降するのであって、前記導電体51
の上昇開始から次回の上昇開始までが測定1サイクルと
なる。
【0020】そして、この1サイクル内の前半は、前記
導電体51が上昇し、後半は導電体51が下降して測定
開始位置にリターンするのであって、この後半は前記導
電体51の被測定物との接触はないのであるから、高周
波電圧の印加継続により静電容量計64から前記出力電
圧Voの測定が可能となる。
【0021】この出力電圧Voは、測定開始前に複数回
測定し、その平均値を測定するのであるが、測定開始後
も前記導電体51の下降時に測定し、その値を前記平均
値に加え、その平均値を用いるのがよい。
【0022】また、前記基準コンデンサ81,82の出
力電圧V30,V10は、前記トレー3ごとに測定する
のであるが、その測定を前記導電体51の下降時、つま
り被測定物を導電体51に接触させているときの前記出
力電圧Vsが出力していないときに行う必要があること
ゝ、測定時間を長くして測定値を安定させることから、
前記出力電圧V30,V10の測定は1サイクルごとに
交互に行うのであって、各サイクルでの減算値は、前回
サイクルで測定した出力電圧V30又はV10と今回サ
イクルで測定する出力電圧V10又はV30とをもとに
算出するのである。
【0023】また、前記基準コンデンサ81,82は図
1に示したように切換スイッチ83の切換で交互にその
出力電圧V30,V10を測定するのであるが、前記コ
ンデンサ81,82に接続するリレー(図示せず)をア
ースに短絡することにより、前記切換スイッチ83の切
換えによる前記出力電圧V30,V10の出力値をより
短時間に安定させられる。
【0024】又、以上のように補正出力値と重量測定部
4からの重量電圧とをもとに比重量を演算することによ
り等級分別を行うのであって、前記比重量演算部8に図
1のように表示装置83を接続して等級表示を行うよう
にしてもよいが、図4に示した連続測定装置において
は、前記表示装置83の出力部を複数設ける排出装置7
の作動装置75に出力し、この作動装置75の動作によ
り行うのである。
【0025】次に図4に示した連続測定装置について説
明する。
【0026】図4に示した実施例は、被測定物の搬入位
置から搬出位置に至る長さをもつ搬送装置1を配置し、
この搬送装置1に、一定間隔をおいて多数の金属製搬送
枠体2・・・・を設け、これら搬送枠体2に後記する合成樹
脂製トレー3をそれぞれ設置すると共に、前記搬送装置
1による搬送経路に、重量測定部4と体積測定部5と排
出装置7とを設けたものである。
【0027】前記搬送装置1は、図4に示したように、
長さ方向一端側に、モ−タ10と連動する駆動スプロケ
ット11を配設し、他端側に往動スプロケット12を配
設してこれらスプロケット11,12間に、無端状のリ
ンクチェン13を架設して成るチェンコンベアを用い、
このチェンコンベアを一対、図5及び図7に示したよう
に、所定間隔を置いて平行状に配設して構成するのであ
る。
【0028】そして、前記各チェンコンベアにおけるチ
ェン13,13の各アウターリンクプレート13aには
扁平載置面をもったブラケット14を設けており、これ
らブラケット14に前記各搬送枠体2を一定間隔を置い
て載置すると共に、これら各搬送枠体2の搬送方向前後
におけるほゞ中央部を前記ブラケット14の一つに固定
して、前記各搬送枠体2を、強制搬送可能で、かつ、前
記搬送枠体2の前記各スプロケット11,12での転回
を可能にしている。
【0029】また、前記搬送枠体2は、図5乃至図7に
示したように、搬送方向に延びる一対の側枠体16,1
7と、これら側枠体16,17の前後部間に架設する前
枠体18及び後枠体19とにより平面方形枠状に形成す
るのであって、前記側枠体16,17のうち一方の側枠
体16の上面には上方に立ち上がり、かつ、前記チェン
13,13間の中心側に延び、この延長先端部に長孔2
0aをもった一対の支持片20をボルト止めにより固定
しており、また、他方の側枠体17の上面には上方に向
って開口する受溝21aをもった一対の受片21をボル
ト止めにより固定している。
【0030】そしてこれら側枠体16,17の裏面で、
搬送方向前後中心部に前記ブラケット14をボルト止め
により固定し、前記チェン13,13の駆動で強制移動
させられるようにしている。
【0031】また、前記前後枠体18,19は、図5,
6に示したように前記側枠体16,17の前後に支持さ
れ、先端が外向きに屈曲する逆L字状のステー22と、
これらステー22間に固定する金属板23とから成り、
この金属板23の傾斜上面にはスポンジやゴム板などの
クッション材24を全面に敷設している。
【0032】また、前記トレー3は、以上の如く構成す
る搬送枠体2に浮上可能で、かつ、傾動可能に装着する
のであって、前記搬送枠体2における一方の側枠体16
に設けた前記支持片20の長孔20aに上下動可能に挿
嵌する傾動支点軸31と、他方の側枠体17に設けた前
記受片21の受溝21aに嵌合するガイド杆32とをも
ったトレー本体30と、このトレー本体30に支持する
被測定物の載置体33とから構成するのである。
【0033】前記トレー本体30は、前記側枠体16,
17と平行な一対の側板30a,30bと、前後側枠1
8,19と平行な前後板30c,30dとを枠組みした
枠体から成り、前記前後板30c,30dの長さ方向一
側には前記傾動支点軸31を固定し、他側には前記ガイ
ド杆32を固定すると共に長さ方向中間部で、下縁側に
は後記する体積測定部5の導電体51が突入できる間隔
を置いて搬送方向に延びる長さをもつ一対の干渉脚3
4,35、つまり、後記する重量測定部4の重量測定ベ
ルト41と干渉して前記トレー本体30を、前記搬送装
置3に対し浮上させて前記測定ベルト41と共にトレー
本体30を移動させる干渉脚34,35を設けるのであ
る。尚、前記干渉脚35は、図9に示したように後記す
る排出装置7のローラ71aと干渉して前記トレー本体
30を前記傾動支点軸31を中心に傾動させる作用も行
う。
【0034】そして、前記前後板30c,30dの長さ
方向中間部と、前記干渉脚34,35の長さ方向中間部
とには、前記載置体33を支持するための載置体受け3
6を、該載置体33に設ける前記導電体51の挿通孔3
3aを取囲むようにそれぞれ取付けるのである。
【0035】また、前記側板30a,30bのうち、一
方の側板30b、つまり前記ガイド杆32を支持する側
に設ける側板30bには、前記チェン13,13のう
ち、一方のチェン13の上下方向外方に配設する傾動防
止ガイド37、即ち、図3に示したように前記駆動スプ
ロケット11の転回部からチェン13,13のリターン
部を経て前記従動スプロケット12に至り、この従動ス
プロケット12の転回部から前記載置体33に被測定物
を搬入する搬入部にわたり配設する傾動防止ガイド37
に係合し、前記トレー本体30が前記経路を移動すると
き傾動するのを阻止するガイドローラ38を支持してい
る。
【0036】また、前記載置体33は、内側に向かって
傾斜する傾斜面をもった受皿形状で、中心部に前記挿通
孔33aを設け、この挿通孔33aの周りを、前記載置
体受け36にボルト止め等により取付けている。そし
て、前記傾斜面には、スポンジやゴム板などのクッショ
ン材39を全面に取付けており、このクッション材39
の表面が、前記搬送枠体2の前後枠体18,19に設け
るクッション材24の表面とが傾斜平面上で面一となる
ようにしている。
【0037】従って、被測定物を搬送装置1の側方から
前記載置体33に搬入することにより、前記載置体33
における挿通孔33aの上方に載置され、この挿通孔3
3aの周りのクッション材39で支持されるのであり、
前記トレー本体30が傾動したとき、前記クッション材
39の表面が案内面となって排出できるのである。
【0038】しかして、以上の構成において、前記搬送
装置1に所定間隔を置いて装着した前記搬送枠体2には
前記トレー本体30に載置体33を取付けた前記トレー
3を、前記傾動支点軸31を前記支持片20の長孔20
aに挿嵌することによりセットするのであって、斯くセ
ットすることにより前記トレー3は前記搬送装置1の駆
動で前記搬送枠体2と共に搬入側から排出側へと搬送さ
れるのであって、搬入側で前記載置体33に載置される
被測定物は載置された状態で排出側に搬送され、次に説
明する重量測定及び体積測定を受け、空洞状態や品質が
判定された後、排出装置7の動作で前記トレー3を傾動
させることにより、前記載置体33に載置した被測定物
の排出が行われるのである。
【0039】次に以上の如く搬送する被測定物の搬送経
路に設ける空洞状態測定装置6を説明する。
【0040】この装置6は、重量測定部4と、体積測定
部5とから成るもので、前記重量測定部4は、図4に概
略的に示したようにギャードモ−タ(図示せず)により
駆動される重量測定ベルト41を、サポート42を介し
てロードセル(図示せず)をもった計量機43に支持し
て成るもので、前記重量測定ベルト41の搬送上面を、
前記搬送装置1により搬送される前記トレー本体30の
干渉脚34,35の下面搬送位置よりやゝ高くして、搬
送されてきた前部トレー本体30の干渉脚34,35が
前記ベルト41上に乗り上がり、前記搬送装置1に対し
浮上した状態で前記ベルト41により搬送装置1と同期
状に搬送させながら、この搬送過程で前記計量機43に
より被測定物Wの重量が測定されるようになっている。
【0041】尚、この場合トレー3は搬送枠体2と分離
されて搬送されるが、前記ベルト41は搬送装置1と同
期して駆動されているから、重量測定後は再び前記搬送
枠体2に係合し、該搬送枠体2により搬送されることに
なる。
【0042】又、前記体積測定部5は、導電ゴムなどか
ら成る導電体51を昇降可能に設けた測定体50と、被
測定物Wを覆う大きさをもち、導電材料から成る静電容
量測定カバ−52及び前記測定体50を前記搬送装置1
と同期して往復動させる往復動装置53とから構成して
いる。
【0043】前記往復動装置53は図4及び図7に示し
たように、正逆転可能で、かつ、回転数を可変としたパ
ルスモ−タ54と、このモ−タ54に連動して正逆転す
るボールねじ55及び前記測定体50に結合され、前記
ボールねじ55に螺合して往復動する移動体56とによ
り構成し、前記モ−タ54及びボールねじ55を細長い
箱形基体57に内装して、該基体57を、前記搬送装置
1のチェン13,13間に横架する架台9に、搬送経路
に沿って配設するのである。
【0044】そして前記架台9における前記基体57の
側方位置には、前記搬送経路に沿って延びるガイドレー
ル58を設けて、このガイドレール58の一側に、前記
導電体51に給電する給電線59の電源側を固定し、こ
の給電線59を前記ガイドレール58に沿わせた上で、
その給電側を前記測定体50の給電部に固定し、前記測
定体50の往復動時、前記給電線59をガイドするよう
にしている。
【0045】更に詳記すると、前記給電線59は、両端
に固定端金具59aと移動端金具59bとをもち、これ
ら金具59a,59b間を複数のリンクプレートをピン
結合した広幅チェン59cに保持され、該チェン59c
を介して前記ガイドレール58によりガイドされるよう
にしている。
【0046】また、前記測定体50は前記導電体51を
昇降させるための昇降装置60と、図8に示したように
前記導電体51に被測定物を吸着するための吸引機61
とを備えており、前記昇降装置60により前記導電体5
1を上動させて、前記載置体33の挿通孔33aに突入
させ、前記載置体33に載置する被測定物に接触させる
のであり、また、前記導電体51には前記吸引機61に
連通する空気通路51aを設けると共に、この空気通路
51aと前記吸引機61との連通路の途中に切換バルブ
62を設けて前記空気通路51aを吸引通路と加圧通路
とに切換え、前記導電体51の被測定物との接触時、つ
まり測定時には吸引通路として前記被測定物を吸着し、
測定終了後には加圧通路として被測定物に空気を吹き付
けて吸着解消を行えるようにしているのである。
【0047】また、前記モ−タ54は、前記測定体50
を前記搬送装置1の搬送方向と同方向に搬送する場合、
その搬送速度と同速で移動させ、また、搬送方向と逆方
向にリターンさせるときには前記搬送速度の2倍速で移
動させるようにするのであって、前記モ−タ54が駆動
されて前記測定体50を搬送方向と同方向に往動させる
ときには前記昇降装置60が動作して前記導電体51が
上動すると共に前記切換バルブ62が動作するのであ
り、また、測定終了後前記測定体50を逆方向に復動さ
せるときには、その復動前に切換バルブ62を切換え、
加圧空気の吹き付けで前記被測定物の吸着を解除させた
状態で前記昇降装置60が動作して前記導電体51を下
動させるようにするのである。
【0048】また、前記モ−タ54の駆動制御は、前記
搬送装置1の搬入側に設ける搬送枠体検出スイッチSW
1による搬送枠体2の検出を搬送装置1の搬送速度及び
搬送枠体2のピッチをもとにタイミングを合わせて行う
のである。
【0049】従って、この場合前記検出スイッチSW1
により検出する搬送枠体2の番号を記憶しておくことに
より、一つの検出信号をもとに重量測定と体積測定とが
可能となる。
【0050】尚、前記検出スイッチSW1は重量測定部
4の直前を体積測定部5の直前とに各別に設けておき、
このスイッチによる搬送枠体2の検出で前記重量測定部
4のギャードモ−タ及び前記体積測定部5のモ−タ54
を駆動制御するようにしてもよい。
【0051】以上のように搬送枠体2で搬送された被測
定物Wが、前記体積測定部5における前記カバ−52に
侵入しようとするとき、前記測定体50が前記搬送枠体
2の搬送に同調し、同速で移動すると同時に前記昇降装
置60が駆動して前記導電体51を上昇させ、前記被測
定物Wと接触し、吸引機61による吸引で吸着するので
ある。そして、この接触により前記導電体51と前記カ
バ−52との間に高周波電圧が印加され、後記するよう
に前記被測定物Wの体積が測定されるのである。
【0052】そして、前記搬送枠体2により搬送される
前記被測定物Wが前記カバ−52を出るとき、前記モ−
タ54が停止後逆転するのであって、前記測定体51
は、搬送枠体2の搬送速度の2倍速で前記カバ−52の
入口側にクイックリターンするのである。
【0053】また一方、前記カバ−52は、導電材料に
より形成して前記搬送装置1の外側において固定するの
であって、搬送方向に沿って所定長さをもつ一対の側面
52a,52bと上面52cとをもっていて、搬送装置
1で搬送される被測定体を所定長さにわたって、その三
面から取囲むように配設するのである。
【0054】そして、前記給電線59を介して電源に接
続する前記導電体51を主電極とし、前記カバ−52を
アース電極として、このカバ−52に静電容量計64を
接続するのである。尚、前記給電線59を用いずに、前
記測定体50自体を利用して導電線を形成してもよい。
【0055】しかして、前記導電体51に高周波電圧を
印加することにより、前記カバ−52内に侵入し、該カ
バ−52内の容積をその大きさ(体積)に応じて占有す
る被測定物Wと、前記カバ−52とこの被測定物Wとの
空隙の静電容量物が静電容量計64により測定されるの
であり、この静電容量計64から出力される出力値によ
り前記被測定物wの体積を求められるのである。
【0056】また、前記空洞状態測定装置6は、前記重
量測定部4からの重量情報と、前記体積測定部5からの
体積情報とをもとに比重量を演算する比重量演算部8を
備え、この比重量演算部8に前記計量機43の出力側
と、前記静電容量計46の出力側とを接続して、前記体
積測定部5で体積を測定した被測定物Wの比重量を、重
量測定部4で測定した重量情報をもとにその都度演算
し、この比重量からその空洞状態を測定するのである。
この場合、前記静電容量計64から出力される静電容量
Vsは、外気条件特に温度条件により前記空隙が同じで
もその出力値に誤差が生ずるのであるが、前記したよう
に基準コンデンサ81,82をもとに補正されるから、
前記体積は外気条件が変化しても誤差なく測定できる。
【0057】又、以上のように測定する重量と体積とを
もとに前記比重量演算部8で比重量を演算し、この比重
量から空洞状態を判別して品質を判定するのであって、
この判定結果に基づいて次に説明する排出装置7の作動
装置75に出力し、この作動装置75の動作を基に等級
分別を行うのである。
【0058】尚前記カバ−52には図7に示したように
その前後に被測定物の方向に向かう内向きひれ52dを
前記側面52a,52b及び上面52cに連続して設け
ることにより、前記カバ−52の補強をすると共に、測
定精度を向上できるようにしている。また、同じく図7
に示したように、前記カバ−3の搬送経路の下部には、
前記カバ−52の下方開口部を覆うような金属板65を
固定状に設けており、この金属板65によっても測定精
度を向上できるようにしている。尚、前記金属板65は
前記干渉脚23,24に対し所定間隔を置いて下方に配
置されている。
【0059】また、前記したように前記搬送枠体2の前
後枠体18,19に設ける前記金属板23によっても測
定精度を向上できるのであって、以上の各構成、つま
り、前記内向きひれ52d、金属板65及び前後枠体1
8,19の金属板23の各構成を組み合わせることによ
り体積測定の誤差をより小さくでき高精度の体積測定が
可能となるのである。
【0060】次に、前記排出装置7を図10に基づいて
説明する。
【0061】この排出装置7は、前記搬送装置1の搬出
側に複数設け、前記空洞状態測定装置6による測定結果
をもとに動作して、被測定物を等級別に選別して搬出ケ
ース等に排出できるようにするもので、前記載置体21
に設ける前記干渉脚34,35のうち、一方の干渉脚3
5、つまり前記トレー本体30における傾動支点軸31
に対し離れた位置に設ける干渉脚35の移動軌跡下方に
配設され、前記干渉脚35を押上げて傾動させるローラ
71aをもった傾動アーム71と、前記ローラ71aを
揺動可能に支持し、前記ローラ71aを、前記干渉脚3
5の下面の移動軌跡より低い退避位置と、この退避位置
から前記移動軌跡を越えて前記干渉脚35を押上げる作
動位置とに移動制御する制御体72及びこの制御体72
を往復動作させる主として油圧シリンダから成る作動装
置75とから構成するのである。
【0062】前記制御体72は、その長さ方向一端側を
前記搬送装置1のチェン13,13間に設ける架台9A
に、ピン74を介して揺動可能に枢着すると共に、中間
部を前記作動装置75と連結している。
【0063】また、前記傾動アーム71は、前記制御体
72の遊端側にピン73により揺動可能に支持すると共
に、前記制御体72には、図10に示したように前記傾
動アーム71の起立状態での一方向の揺動、つまり搬送
方向(図10矢印X方向)に対し反対方向の揺動を規制
するストッパー77を設け、前記制御体72と傾動アー
ム71との間に、該傾動アーム71を前記ストッパー7
7に付勢するスプリング76を設けている。
【0064】前記傾動アーム71を枢着する前記ピン7
3の位置は、前記スプリング76の制御体72における
係止位置より上方側に設けると共に、前記スプリング7
6の傾動アーム71における係止位置を、前記ピン73
よりローラ側に設け、前記作動装置75の誤作動で前記
ローラ71aが誤って前記干渉脚35の移動軌跡に対し
大きく突出して前記傾動アーム71が搬送方向に揺動す
る場合、前記スプリング76のピン73に対する支点越
えで付勢方向が逆転し、図10鎖線で示した逆転位置に
切換える不安定切換機構を構成している。
【0065】この場合、前記架台9Aには前記傾動アー
ム71の逆転付勢位置で動作する誤作動検出スイッチS
W2を設けて警報装置に接続することにより、前記作動
装置75の誤作動が検出できるのであって、前記傾動ア
ーム71を設けた構成と相俟って機械破損を回避できる
と共に、前記作動装置75の停止とその警報とが可能と
なる。
【0066】しかして、前記作動装置75は複数配設し
て、これら作動装置75の一つを前記空洞状態測定装置
6の測定結果に基づいて選択的に作動させるのであっ
て、前記作動装置75の作動により前記制御体72が上
動して前記ローラ71aが作動位置に移動し、前記干渉
脚35を押上げるのであり、この押上げにより前記トレ
ー本体30が前記傾動支点軸31を中心に傾動し、前記
載置体33に載置する被測定物が排出されるのである。
【0067】尚、前記作動装置75の非作動時には前記
ローラ71aが図7に示した退避位置にあり、前記干渉
脚35は前記ローラ71aに干渉することなく通過する
ことになり、この排出装置7による排出は行われない。
【0068】次に以上の如く構成する測定装置の作用を
説明する。
【0069】前記搬送枠体2にセットしたトレー3の載
置体33上に、被測定物を載置し、搬送枠体2の搬送と
共に載置した状態で搬送させるのである。そして、以上
の如く搬送される被測定物Wは先ず重量測定部4で搬送
されながら搬送枠体2から浮上するトレー3ごとその重
量測定が行われる。
【0070】この重量測定は、前記搬送装置1の搬入側
に設ける搬送枠体検出スイッチSW1の動作をもとに開
始されるが、この情報は前記比重量演算部8を内蔵する
コントロ−ラCPUのメモリに記憶される。
【0071】また、以上の如く重量測定が終了した後
は、前記トレー3が再び下降して前記搬送枠体2と共に
搬送され、体積測定部5で体積測定が行われる。
【0072】この体積測定は、前記スイッチSW1の動
作をもとに開始されるのであって、搬送枠体2の搬送速
度とピッチとに合わせて前記モ−タ54を駆動すると共
に昇降装置60を駆動し、前記搬送枠体2により搬送し
ながら、この搬送枠体2に同調して移動する前記導電体
51に高周波電圧を印加することにより行うのである。
【0073】この高周波電圧の印加により前記カバ−5
2と被測定物wとの空隙の静電容量が前記静電容量計6
4により計測され、この静電容量と前記計量機43によ
り測定され、前記メモリに記憶した重量値とから被測定
物Wの比重量が前記比重量演算部8において演算され、
その空洞状態が判別され品質が判定されるのである。
【0074】このとき、前記静電容量計64から出力す
る出力電圧Vsは外気条件により変化するが、この出力
電圧Vsは基準コンデンサ81,82から出力する出力
電圧V30,V10をもとに補正されるのであって、こ
の補正出力値Vをもとに比重量が演算されるから、空洞
状態をもとにする品質判別は外気条件が変化しても誤差
少なく行えるのである。
【0075】そして、以上の如く空洞状態が判別され等
級ごとに格付けされた被覆測定物Wは前記トレー3に載
置されたまゝ搬送され、前記空洞状態の判別結果に基づ
いて複数の排出装置7の一つから排出されるのである。
【0076】
【発明の効果】本発明は以上のように被測定物の体積測
定部5を備え、該体積測定部5は前記被測定物に通電す
る導電体51と静電容量カバ−52及び静電容量計64
とから成り、前記体積測定部5で測定する体積とを基に
品質を判定する演算部8を備えている品質測定装置であ
って、測定対象となる前記被測定物における最大及び最
小体積の被測定物に対応した静電容量をもち、外気条件
の変化で出力値が変化する基準コンデンサ81,82を
設けると共に、前記静電容量計64で計測する被測定物
の実測値を前記基準コンデンサ81,82からの出力値
をもとに補正する出力補正部80を設け、この出力補正
部80から出力する補正出力値を前記演算部8に入力す
るようにしたから、測定時の外気条件特に温度条件が変
化しても誤差少なく体積の測定ができ、前記演算部8に
よる品質の判別精度を向上でき等級分別の精度を向上で
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する説明図。
【図2】温度と出力電圧との関係を示すグラフ。
【図3】体積測定と基準コンデンサの出力電圧測定との
関係を示すタイムチャート。
【図4】本発明装置の一実施例を示す全体側面図。
【図5】搬送枠体にトレーをセットした状態の平面図。
【図6】搬送枠体にトレーをセットした状態の側面図。
【図7】体積測定部を搬送方向前方側からみた正面図。
【図8】図4に示した体積測定部における測定体のみの
部分説明図。
【図9】トレーの傾動状態を説明する説明図。
【図10】図4に示した排出装置を拡大した側面図。
【符号の説明】
1 搬送装置 3 トレー 4 重量測定部 5 体積測定部 8 比重量演算部 51 導電体 52 静電容量カバ− 64 静電容量計 80 出力補正部 81 基準コンデンサ 82 基準コンデンサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】そして、前記給電線59を介して静電容量
計64に接続する前記導電線51を主電極とし、前記カ
バ−52をアース電極とし、これら両電極間に高周波電
圧を印加するのである。尚、前記給電線59を用いず
に、前記測定体50自体を利用して導電線を形成しても
よい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】しかして、前記導電体51とアース電極と
の両電極間に高周波電圧を印加することにより、前記カ
バ−52内に侵入し、該カバ−52内の容積をその大き
さ(体積)に応じて占有する被測定物Wと、前記カバ−
52とこの被測定物Wとの空隙の静電容量が静電容量計
64により測定されるのであり、この静電容量計64か
ら出力される出力値により前記被測定物Wの体積を求め
られるのである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】尚前記カバ−52には図7に示したように
その前後に被測定物の方向に向かう内向きひれ52dを
前記側面52a,52b及び上面52cに連続して設け
ることにより、前記カバ−52の補強をすると共に、測
定精度を向上できるようにしている。また、同じく図7
に示したように、前記カバ−3の搬送経路の下部には、
前記カバ−52の下方開口部を覆うような金属板65を
固定状に設けており、この金属板65をアース電極にす
ることによっても測定精度を向上できるようにしてい
る。尚、前記金属板65は前記干渉脚34,35に対し
所定間隔を置いて下方に配置されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】また、前記したように前記搬送枠体2の前
後枠体18,19に前記金属板23を設けることによ
り、該アース金属板23を間仕切りアース電極にでき、
この金属板23によっても測定精度を向上できるのであ
って、以上の各構成、つまり、前記内向きひれ52d、
金属板65及び前後枠体18,19の金属板23の各構
成を組み合わせることにより体積測定の誤差をより小さ
くでき高精度の体積測定が可能となるのである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 被測定物の品質測定装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば西瓜などの果実
や根菜などの被測定物の体積を測定し、被測定物の品質
を判別するようにした被測定物の品質測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば西瓜などの果実を破壊する
ことなく、その品質を測定又は判別する場合、打音や音
波により判別したり、電気抵抗を検出して測定したりす
る方法が知られているが、何れの場合も充分な判別精度
が得られない問題があった。そこで、先に被測定物の重
量と体積とを求め、これら重量と体積から被測定物の比
重量を求めて、この比重量から被測定物の空洞状態、つ
まり空洞の有無とその程度を破壊することなく連続的に
測定するようにした連続測定装置を提案した。(特願平
3−194191号) この測定装置は、ロードセルを用いた重量センサにより
被測定物の重量を測定すると共に、被測定物を覆う大き
さの静電容量測定カバーを用い、このカバー内に被測定
物を介入させて、前記カバーと該カバー内に介入して前
記被測定物と接触する導電体との間に高周波電圧を印加
して前記カバーと被測定物との隙間の静電容量を静電容
量計で測定し、この静電容量をもとに前記被測定物の体
積を測定して、これら重量と体積とにより比重量を演算
し、前記被測定物の空洞状態を測定するようにしたもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所で以上のように静電
容量測定カバーと被測定物との間の空隙の静電容量を測
定し、この静電容量をもとに前記被測定物の体積を測定
する場合、この静電容量の測定時における外気条件特に
湿度と温度の変化により前記空隙が同じであっても静電
容量計からの出力値に誤差が生ずることが判明した。即
ち、静電容量計からは増幅器から出力されるが、この出
力値は、静電容量計の周囲温度により変化するし、ま
た、前記カバーと被測定物との空隙の静電容量は、この
空隙に介在する中間媒質、つまり大気中で測定する場合
には空気の誘電率に支配されるのであって、この誘電率
は前記空気の温度や湿度により変化するのであるから、
誘電率が変化すれば静電容量も変化するのである。
【0004】従って、先に提案した測定装置によれば、
測定時における外気条件で静電容量計からの出力値に誤
差が生じ、高精度な等級分別ができない問題があった。
【0005】本発明は、以上のように静電容量計の出力
値が外気条件で変化することに着目して発明したもの
で、目的は外気条件が変化しても誤差少なく体積の測定
ができ、等級分別の精度を向上できる品質測定装置を提
供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、被測定物の体積測定部5を備え、該体
積測定部5は前記被測定物に通電する導電体51と静電
容量測定カバー52及び静電容量計64とから成り、前
記体積測定部5で測定する体積を基に品質を測定する演
算部8を備えている品質測定装置であって、測定対象と
なる前記被測定物における最大及び最小体積の被測定物
に対応した静電容量をもち、外気条件の変化で出力値が
変化する基準コンデンサ(例えば空気コンデンサ)8
1,82を設けると共に、前記静電容量計64で計測す
る被測定物の実測値を前記基準コンデンサ81,82か
らの出力値をもとに補正する出力補正部80を設け、こ
の出力補正部80から出力する補正出力値を前記演算部
8に入力するようにしたのである。
【0007】
【作用】測定対象となる被測定物において、予測できる
最大体積と最小体積、好ましくは平均最大体積と平均最
小体積とを選択して決め、これら各体積の被測定物に対
応した静電容量をもち、外気条件での変化で出力値が変
化する基準コンデンサ81,82を設け、この基準コン
デンサ81,82からの出力値をもとに、静電容量計6
4で計測する被測定物の実測値を補正するのであるか
ら、測定時の外気条件が変化しても誤差少なく静電容量
の測定ができ、等級分別の精度を向上できるのである。
即ち、被測定物が例えば西瓜のときで、その最大体積に
対応する静電容量が30pFであり、最小体積に対応する
静電容量が10pFであると予測する場合、前記基準コン
デンサ81,82として30pF出力コンデンサと10pF
出力コンデンサとを用いるのである。これら各コンデン
サ81,82は、外気条件によりその出力値V30,V
10が変化するのであるから、出力値V30からV10
を減算した値を係数として実測値を除算することにより
補正できるのである。
【0008】尚、実測値は、前記導電体51に被測定物
を接触させて高周波電圧を印加して測定するときの静電
容量Vsから、前記導電体51に被測定物を接触させな
いで測定するときの静電容量Voを減算した値であっ
て、前記出力補正部80から出力する補正出力値Vは次
式に基づいて算出するのである。
【0009】
【数1】
【0010】尚、前記出力値Voの測定は、測定開始時
に複数回行ってその平均値を用い、測定開始後はその都
度1回測定し、前回用いた平均値に加えて計算した平均
値を用いるのが好ましい。
【0011】従って、以上のように基準コンデンサ8
1,82からの出力値をもとに被測定物の実測値を補正
するのであるから、外気条件が変化しても誤差を少なく
でき、等級分別の精度を上げられるのである。
【0012】
【実施例】図1に示した実施例は、被測定物を連続的に
測定できるようにした連続測定装置であって、図4に示
したように搬送装置1による搬送経路に重量測定部4と
体積測定部5とを配設したものである。
【0013】前記体積測定部5は被測定物Wに接触して
通電する導電体51と静電容量測定カバー52及び静電
容量計64とにより形成するのであって、この静電容量
計64には、次に説明する出力補正部80、つまり、前
記静電容量計64で計測した実測値を外気条件の変化に
対応して補正する出力補正部80を設けると共に、この
出力補正部80と前記重量測定部4との出力側には、重
量測定部4で測定する重量値と前記出力補正部80から
出力する補正出力値とを入力し、重量と体積とに基づい
て比重量を演算し品質を判定する比重量演算部8を設け
るのである。
【0014】前記出力補正部80は、測定対象となる被
測定物における最大体積及び最小体積の被測定物を選
び、これら被測定物に対応した静電容量をもち、外気条
件での変化で出力値が変化する基準コンデンサ81,8
2を用い、前記静電容量計64で計測する被測定物の実
測値を、前記基準コンデンサ81,82の出力値をもと
に補正するようにしたものである。
【0015】更に詳記すると、被測定物が例えば西瓜の
場合前記したように基準コンデンサ81は、測定対象と
なる西瓜のうち、予測する最大体積の西瓜に対応した3
0pF出力コンデンサを用い、基準コンデンサ82は、最
小体積の西瓜に対応した10pF出力コンデンサを用いる
のであり、また、前記静電容量計64により前記導電体
51に被測定物を接触させて前記カバー52と被測定物
との空隙の静電容量を測定するときの静電容量に見合う
出力電圧Vsと被測定物を接触させないで測定するとき
の静電容量に見合う出力電圧Voとを測定するのであ
る。
【0016】しかして、静電容量計64から出力される
静電容量pF及びこの静電容量pFに対応する出力電圧V
s,Voは、図2に示したように外気条件特に温度条件
により変化するのであるが、この温度条件により前記各
コンデンサ81,82から出力される出力電圧V30,
V10も図2に示したように変化するのである。
【0017】従って、前記基準コンデンサ81の出力電
圧V30から基準コンデンサ82の出力電圧V10を減
算した値を係数とし、前記した数1の論理式をもとに、
前記静電容量計64から出力する前記出力電圧Vsから
出力電圧Voを減算した値の実測値を除算することによ
り補正出力値Vを演算でき、この補正出力値Vをもとに
比重量を演算することにより外気条件が変化しても誤差
少なく比重量の測定が可能となり等級分別の精度を向上
できるのである。
【0018】また、前記基準コンデンサ81,82の出
力電圧V30,V10及び前記静電容量計64で計測す
る前記出力電圧Voは、被測定物を測定するごとに測定
するのであるが、図4に示した連続測定装置において
は、図3のタイムチャートに示したように行うのであ
る。
【0019】即ち、図4に示した連続測定装置は後記す
るように搬送装置1を所定速度で駆動すると共に、この
搬送装置1に所定ピッチで被測定物を載置するトレー3
を設けるのであり、また、体積測定部5では、前記導電
体51が前記トレー3の搬送タイミングに合わせて上昇
し、測定終了後に下降するのであって、前記導電体51
の上昇開始から次回の上昇開始までが測定1サイクルと
なる。
【0020】そして、この1サイクル内の前半は、前記
導電体51が上昇し、後半は導電体51が下降して測定
開始位置にリターンするのであって、この後半は前記導
電体51の被測定物との接触はないのであるから、高周
波電圧の印加継続により静電容量計64から前記出力電
圧Voの測定が可能となる。
【0021】この出力電圧Voは、測定開始前に複数回
測定し、その平均値を測定するのであるが、測定開始後
も前記導電体51の下降時に測定し、その値を前記平均
値に加え、その平均値を用いるのがよい。
【0022】また、前記基準コンデンサ81,82の出
力電圧V30,V10は、前記トレー3ごとに測定する
のであるが、その測定を前記導電体51の下降時、つま
り被測定物を導電体51に接触させているときの前記出
力電圧Vsが出力していないときに行う必要があること
ゝ、測定時間を長くして測定値を安定させることから、
前記出力電圧V30,V10の測定は1サイクルごとに
交互に行うのであって、各サイクルでの減算値は、前回
サイクルで測定した出力電圧V30又はV10と今回サ
イクルで測定する出力電圧V10又はV30とをもとに
算出するのである。
【0023】また、前記基準コンデンサ81,82は図
1に示したように切換スイッチ8の切換で交互にその
出力電圧V30,V10を測定するのであるが、前記コ
ンデンサ81,82に接続するリレー(図示せず)をア
ースに短絡することにより、前記切換スイッチ8の切
換えによる前記出力電圧V30,V10の出力値をより
短時間に安定させられる。
【0024】又、以上のように補正出力値と重量測定部
4からの重量電圧とをもとに比重量を演算することによ
り等級分別を行うのであって、前記比重量演算部8に図
1のように表示装置83を接続して等級表示を行うよう
にしてもよいが、図4に示した連続測定装置において
は、前記表示装置83の出力部を等級分別の結果に応じ
複数設ける排出装置7の作動装置75に選別して出力
し、この作動装置75の動作により行うのである。
【0025】次に図4に示した連続測定装置について説
明する。
【0026】図4に示した実施例は、被測定物の搬入位
置から搬出位置に至る長さをもつ搬送装置1を配置し、
この搬送装置1に、一定間隔をおいて多数の金属製搬送
枠体2・・・・を設け、これら搬送枠体2に後記する合成樹
脂製トレー3をそれぞれ設置すると共に、前記搬送装置
1による搬送経路に、重量測定部4と体積測定部5と排
出装置7とを設けたものである。
【0027】前記搬送装置1は、図4に示したように、
長さ方向一端側に、モ−タ10と連動する駆動スプロケ
ット11を配設し、他端側に往動スプロケット12を配
設してこれらスプロケット11,12間に、無端状のリ
ンクチェン13を架設して成るチェンコンベアを用い、
このチェンコンベアを一対、図5及び図7に示したよう
に、所定間隔を置いて平行状に配設して構成するのであ
る。
【0028】そして、前記各チェンコンベアにおけるチ
ェン13,13の各アウターリンクプレート13aには
扁平載置面をもったブラケット14を設けており、これ
らブラケット14に前記各搬送枠体2を一定間隔を置い
て載置すると共に、これら各搬送枠体2の搬送方向前後
におけるほゞ中央部を前記ブラケット14の一つに固定
して、前記各搬送枠体2を、強制搬送可能で、かつ、前
記搬送枠体2の前記各スプロケット11,12での転回
を可能にしている。
【0029】また、前記搬送枠体2は、図5乃至図7に
示したように、搬送方向に延びる一対の側枠体16,1
7と、これら側枠体16,17の前後部間に架設する前
枠体18及び後枠体19とにより平面方形枠状に形成す
るのであって、前記側枠体16,17のうち一方の側枠
体16の上面には上方に立ち上がり、かつ、前記チェン
13,13間の中心側に延び、この延長先端部に長孔2
0aをもった一対の支持片20をボルト止めにより固定
しており、また、他方の側枠体17の上面には上方に向
って開口する受溝21aをもった一対の受片21をボル
ト止めにより固定している。
【0030】そしてこれら側枠体16,17の裏面で、
搬送方向前後中心部に前記ブラケット14をボルト止め
により固定し、前記チェン13,13の駆動で強制移動
させられるようにしている。
【0031】また、前記前後枠体18,19は、図5,
6に示したように前記側枠体16,17の前後に支持さ
れ、先端が外向きに屈曲する逆L字状のステー22と、
これらステー22間に固定する金属板23とから成り、
この金属板23の傾斜上面にはスポンジやゴム板などの
クッション材24を全面に敷設している。
【0032】また、前記トレー3は、以上の如く構成す
る搬送枠体2に浮上可能で、かつ、傾動可能に装着する
のであって、前記搬送枠体2における一方の側枠体16
に設けた前記支持片20の長孔20aに上下動可能に挿
嵌する傾動支点軸31と、他方の側枠体17に設けた前
記受片21の受溝21aに嵌合するガイド杆32とをも
ったトレー本体30と、このトレー本体30に支持する
被測定物の載置体33とから構成するのである。
【0033】前記トレー本体30は、前記側枠体16,
17と平行な一対の側板30a,30bと、前後枠体
8,19と平行な前後板30c,30dとを枠組みした
枠体から成り、前記前後板30c,30dの長さ方向一
側には前記傾動支点軸31を固定し、他側には前記ガイ
ド杆32を固定すると共に長さ方向中間部で、下縁側に
は後記する体積測定部5の導電体51が突入できる間隔
を置いて搬送方向に延びる長さをもつ一対の干渉脚3
4,35、つまり、後記する重量測定部4の重量測定ベ
ルト41と干渉して前記トレー本体30を、前記搬送装
に対し浮上させて前記測定ベルト41と共にトレー
本体30を移動させる干渉脚34,35を設けるのであ
る。尚、前記干渉脚35は、図9に示したように後記す
る排出装置7のローラ71aと干渉して前記トレー本体
30を前記傾動支点軸31を中心に傾動させる作用も行
う。
【0034】そして、前記前後板30c,30dの長さ
方向中間部と、前記干渉脚34,35の長さ方向中間部
とには、前記載置体33を支持するための載置体受け3
6を、該載置体33に設ける前記導電体51の挿通孔3
3aを取囲むようにそれぞれ取付けるのである。
【0035】また、前記側板30a,30bのうち、一
方の側板30b、つまり前記ガイド杆32を支持する側
に設ける側板30bには、前記チェン13,13のう
ち、一方のチェン13の上下方向外方に配設する傾動防
止ガイド37、即ち、図3に示したように前記駆動スプ
ロケット11の転回部からチェン13,13のリターン
部を経て前記従動スプロケット12に至り、この従動ス
プロケット12の転回部から前記載置体33に被測定物
を搬入する搬入部にわたり配設する傾動防止ガイド37
に係合し、前記トレー本体30が前記経路を移動すると
き傾動するのを阻止するガイドローラ38を支持してい
る。
【0036】また、前記載置体33は、内側に向かって
傾斜する傾斜面をもった受皿形状で、中心部に前記挿通
孔33aを設け、この挿通孔33aの周りを、前記載置
体受け36にボルト止め等により取付けている。そし
て、前記傾斜面には、スポンジやゴム板などのクッショ
ン材39を全面に取付けており、このクッション材39
の表面が、前記搬送枠体2の前後枠体18,19に設け
るクッション材24の表面と傾斜平面上で面一となるよ
うにしている。
【0037】従って、被測定物を搬送装置1の側方から
前記載置体33に搬入することにより、前記載置体33
における挿通孔33aの上方に載置され、この挿通孔3
3aの周りのクッション材39で支持されるのであり、
前記トレー本体30が傾動したとき、前記クッション材
39の表面が案内面となって排出できるのである。
【0038】しかして、以上の構成において、前記搬送
装置1に所定間隔を置いて装着した前記搬送枠体2には
前記トレー本体30に載置体33を取付けた前記トレー
3を、前記傾動支点軸31を前記支持片20の長孔20
aに挿嵌することによりセットするのであって、斯くセ
ットすることにより前記トレー3は前記搬送装置1の駆
動で前記搬送枠体2と共に搬入側から排出側へと搬送さ
れるのであって、搬入側で前記載置体33に載置される
被測定物は載置された状態で排出側に搬送され、次に説
明する重量測定及び体積測定を受け、空洞状態や品質が
判定された後、排出装置7の動作で前記トレー3を傾動
させることにより、前記載置体33に載置した被測定物
の排出が行われるのである。
【0039】次に以上の如く搬送する被測定物の搬送経
路に設ける空洞状態測定装置6を説明する。
【0040】この装置6は、重量測定部4と、体積測定
部5とから成るもので、前記重量測定部4は、図4に概
略的に示したようにギャードモ−タ(図示せず)により
駆動される重量測定ベルト41を、サポート42を介し
てロードセル(図示せず)をもった計量機43に支持し
て成るもので、前記重量測定ベルト41の搬送上面を、
前記搬送装置1により搬送される前記トレー本体30の
干渉脚34,35の下面搬送位置よりやゝ高くして、搬
送されてきた前部トレー本体30の干渉脚34,35が
前記ベルト41上に乗り上がり、前記搬送装置1に対し
浮上した状態で前記ベルト41により搬送装置1と同期
状に搬送させながら、この搬送過程で前記計量機43に
より被測定物Wの重量が測定されるようになっている。
【0041】尚、この場合トレー3は搬送枠体2と分離
されて搬送されるが、前記ベルト41は搬送装置1と同
期して駆動されているから、重量測定後は再び前記搬送
枠体2に係合し、該搬送枠体2により搬送されることに
なる。
【0042】又、前記体積測定部5は、導電ゴムなどか
ら成る導電体51を昇降可能に設けた測定体50と、被
測定物Wを覆う大きさをもち、導電材料から成る静電容
量測定カバー52及び前記測定体50を前記搬送装置1
と同期して往復動させる往復動装置53とから構成して
いる。
【0043】前記往復動装置53は図4及び図7に示し
たように、正逆転可能で、かつ、回転数を可変としたパ
ルスモ−タ54と、このモ−タ54に連動して正逆転す
るボールねじ55及び前記測定体50に結合され、前記
ボールねじ55に螺合して往復動する移動体56とによ
り構成し、前記モ−タ54及びボールねじ55を細長い
箱形基体57に内装して、該基体57を、前記搬送装置
1のチェン13,13間に横架する架台9に、搬送経路
に沿って配設するのである。
【0044】そして前記架台9における前記基体57の
側方位置には、前記搬送経路に沿って延びるガイドレー
ル58を設けて、このガイドレール58の一側に、前記
導電体51に給電する給電線59の電源側を固定し、こ
の給電線59を前記ガイドレール58に沿わせた上で、
その給電側を前記測定体50の給電部に固定し、前記測
定体50の往復動時、前記給電線59をガイドするよう
にしている。
【0045】更に詳記すると、前記給電線59は、両端
に固定端金具59aと移動端金具59bとをもち、これ
ら金具59a,59b間を複数のリンクプレートをピン
結合した広幅チェン59cに保持され、該チェン59c
を介して前記ガイドレール58によりガイドされるよう
にしている。
【0046】また、前記測定体50は前記導電体51を
昇降させるための昇降装置60と、図8に示したように
前記導電体51に被測定物を吸着するための吸引機61
とを備えており、前記昇降装置60により前記導電体5
1を上動させて、前記載置体33の挿通孔33aに突入
させ、前記載置体33に載置する被測定物に接触させる
のであり、また、前記導電体51には前記吸引機61に
連通する空気通路51aを設けると共に、この空気通路
51aと前記吸引機61との連通路の途中に切換バルブ
62を設けて前記空気通路51aを吸引通路と加圧通路
とに切換え、前記導電体51の被測定物との接触時、つ
まり測定時には吸引通路として前記被測定物を吸着し、
測定終了後には加圧通路として被測定物に空気を吹き付
けて吸着解消を行えるようにしているのである。
【0047】また、前記モ−タ54は、前記測定体50
を前記搬送装置1の搬送方向と同方向に搬送する場合、
その搬送速度と同速で移動させ、また、搬送方向と逆方
向にリターンさせるときには前記搬送速度の2倍速で移
動させるようにするのであって、前記モ−タ54が駆動
されて前記測定体50を搬送方向と同方向に往動させる
ときには前記昇降装置60が動作して前記導電体51が
上動すると共に前記切換バルブ62が動作するのであ
り、また、測定終了後前記測定体50を逆方向に復動さ
せるときには、その復動前に切換バルブ62を切換え、
加圧空気の吹き付けで前記被測定物の吸着を解除させた
状態で前記昇降装置60が動作して前記導電体51を下
動させるようにするのである。
【0048】また、前記モ−タ54の駆動制御は、前記
搬送装置1の搬入側に設ける搬送枠体検出スイッチSW
1による搬送枠体2の検出搬送装置1の搬送速度及び
搬送枠体2のピッチをもとにタイミングを合わせて行う
のである。
【0049】従って、この場合前記検出スイッチSW1
により検出する搬送枠体2の番号を記憶しておくことに
より、一つの検出信号をもとに重量測定と体積測定とが
可能となる。
【0050】尚、前記検出スイッチSW1は重量測定部
4の直前体積測定部5の直前とに各別に設けておき、
このスイッチによる搬送枠体2の検出で前記重量測定部
4のギャードモ−タ及び前記体積測定部5のモ−タ54
を駆動制御するようにしてもよい。
【0051】以上のように搬送枠体2で搬送された被測
定物Wが、前記体積測定部5における前記カバー52に
侵入しようとするとき、前記測定体50が前記搬送枠体
2の搬送に同調し、同速で移動すると同時に前記昇降装
置60が駆動して前記導電体51を上昇させ、前記被測
定物Wと接触し、吸引機61による吸引で吸着するので
ある。そして、この接触により前記導電体51と前記カ
バー52との間に高周波電圧が印加され、後記するよう
に前記被測定物Wの体積が測定されるのである。
【0052】そして、前記搬送枠体2により搬送される
前記被測定物Wが前記カバー52を出るとき、前記モ−
タ54が停止後逆転するのであって、前記測定体50
は、搬送枠体2の搬送速度の2倍速で前記カバー52の
入口側にクイックリターンするのである。
【0053】また一方、前記カバー52は、導電材料に
より形成して前記搬送装置1の外側において固定するの
であって、搬送方向に沿って所定長さをもつ一対の側面
52a,52bと上面52cとをもっていて、搬送装置
1で搬送される被測定体を所定長さにわたって、その三
面から取囲むように配設するのである。
【0054】そして、前記給電線59を介して静電容量
計64に接続する前記導電体51を主電極とし、前記カ
バー52をアース電極とし、これら両電極間に高周波電
圧を印加するのである。尚、前記給電線59を用いず
に、前記測定体50自体を利用して導電線を形成しても
よい。
【0055】しかして、前記導電体51とアース電極と
の両電極間に高周波電圧を印加することにより、前記カ
バー52内に侵入し、該カバー52内の容積をその大き
さ(体積)に応じて占有する被測定物Wと、前記カバー
52とこの被測定物Wとの空隙の静電容量が静電容量計
64により測定されるのであり、この静電容量計64か
ら出力される出力値により前記被測定物の体積を求め
られるのである。
【0056】また、前記空洞状態測定装置6は、前記重
量測定部4からの重量情報と、前記体積測定部5からの
体積情報とをもとに比重量を演算する比重量演算部8を
備え、この比重量演算部8に前記計量機43の出力側
と、前記静電容量計46の出力側とを接続して、前記体
積測定部5で体積を測定した被測定物Wの比重量を、重
量測定部4で測定した重量情報をもとにその都度演算
し、この比重量からその空洞状態を測定するのである。
この場合、前記静電容量計64から出力される静電容量
Vsは、外気条件特に温度条件により前記空隙が同じで
もその出力値に誤差が生ずるのであるが、前記したよう
に基準コンデンサ81,82をもとに補正されるから、
前記体積は外気条件が変化しても誤差なく測定できる。
【0057】又、以上のように測定する重量と体積とを
もとに前記比重量演算部8で比重量を演算し、この比重
量から空洞状態を判別して品質を判定するのであって、
この判定結果に基づいて次に説明する排出装置7の作動
装置75に出力し、この作動装置75の動作を基に等級
分別を行うのである。
【0058】尚前記カバー52には図7に示したように
その前後に被測定物の方向に向かう内向きひれ52dを
前記側面52a,52b及び上面52cに連続して設け
ることにより、前記カバー52の補強をすると共に、測
定精度を向上できるようにしている。また、同じく図7
に示したように、前記トレー3の搬送経路の下部には、
前記カバー52の下方開口部を覆うような金属板65を
固定状に設けており、この金属板65をアース電極にす
ることによっても測定精度を向上できるようにしてい
る。尚、前記金属板65は前記干渉脚34,35に対し
所定間隔を置いて下方に配置されている。
【0059】また、前記したように前記搬送枠体2の前
後枠体18,19に前記金属板23を設けることによ
り、該アース金属板23を間仕切りアース電極にでき、
この金属板23によっても測定精度を向上できるのであ
って、以上の各構成、つまり、前記内向きひれ52d、
金属板65及び前後枠体18,19の金属板23の各構
成を組み合わせることにより体積測定の誤差をより小さ
くでき高精度の体積測定が可能となるのである。
【0060】次に、前記排出装置7を図10に基づいて
説明する。
【0061】この排出装置7は、前記搬送装置1の搬出
側に複数設け、前記空洞状態測定装置6による測定結果
をもとに動作して、被測定物を等級別に選別して搬出ケ
ース等に排出できるようにするもので、前記載置体33
に設ける前記干渉脚34,35のうち、一方の干渉脚3
5、つまり前記トレー本体30における傾動支点軸31
に対し離れた位置に設ける干渉脚35の移動軌跡下方に
配設され、前記干渉脚35を押上げて傾動させるローラ
71aをもった傾動アーム71と、前記ローラ71aを
揺動可能に支持し、前記ローラ71aを、前記干渉脚3
5の下面の移動軌跡より低い退避位置と、この退避位置
から前記移動軌跡を越えて前記干渉脚35を押上げる作
動位置とに移動制御する制御体72及びこの制御体72
を往復動作させる主として油圧シリンダから成る作動装
置75とから構成するのである。
【0062】前記制御体72は、その長さ方向一端側を
前記搬送装置1のチェン13,13間に設ける架台9A
に、ピン74を介して揺動可能に枢着すると共に、中間
部を前記作動装置75と連結している。
【0063】また、前記傾動アーム71は、前記制御体
72の遊端側にピン73により揺動可能に支持すると共
に、前記制御体72には、図10に示したように前記傾
動アーム71の起立状態での一方向の揺動、つまり搬送
方向(図10矢印X方向)に対し反対方向の揺動を規制
するストッパー77を設け、前記制御体72と傾動アー
ム71との間に、該傾動アーム71を前記ストッパー7
7に付勢するスプリング76を設けている。
【0064】前記傾動アーム71を枢着する前記ピン7
3の位置は、前記スプリング76の制御体72における
係止位置より上方側に設けると共に、前記スプリング7
6の傾動アーム71における係止位置を、前記ピン73
よりローラ側に設け、前記作動装置75の誤作動で前記
ローラ71aが誤って前記干渉脚35の移動軌跡に対し
大きく突出して前記傾動アーム71が搬送方向に揺動す
る場合、前記スプリング76のピン73に対する支点越
えで付勢方向が逆転し、図10鎖線で示した逆転位置に
切換える不安定切換機構を構成している。
【0065】この場合、前記架台9Aには前記傾動アー
ム71の逆転付勢位置で動作する誤作動検出スイッチS
W2を設けて警報装置に接続することにより、前記作動
装置75の誤作動が検出できるのであって、前記傾動ア
ーム71を設けた構成と相俟って機械破損を回避できる
と共に、前記作動装置75の停止とその警報とが可能と
なる。
【0066】しかして、前記作動装置75は複数配設し
て、これら作動装置75の一つを前記空洞状態測定装置
6の測定結果に基づいて選択的に作動させるのであっ
て、前記作動装置75の作動により前記制御体72が上
動して前記ローラ71aが作動位置に移動し、前記干渉
脚35を押上げるのであり、この押上げにより前記トレ
ー本体30が前記傾動支点軸31を中心に傾動し、前記
載置体33に載置する被測定物が排出されるのである。
【0067】尚、前記作動装置75の非作動時には前記
ローラ71aが図7に示した退避位置にあり、前記干渉
脚35は前記ローラ71aに干渉することなく通過する
ことになり、この排出装置7による排出は行われない。
【0068】次に以上の如く構成する測定装置の作用を
説明する。
【0069】前記搬送枠体2にセットしたトレー3の載
置体33上に、被測定物を載置し、搬送枠体2の搬送と
共に載置した状態で搬送させるのである。そして、以上
の如く搬送される被測定物Wは先ず重量測定部4で搬送
されながら搬送枠体2から浮上するトレー3ごとその重
量測定が行われる。
【0070】この重量測定は、前記搬送装置1の搬入側
に設ける搬送枠体検出スイッチSW1の動作をもとに開
始されるが、この情報は前記比重量演算部8を内蔵する
コントロ−ラCPUのメモリに記憶される。
【0071】また、以上の如く重量測定が終了した後
は、前記トレー3が再び下降して前記搬送枠体2と共に
搬送され、体積測定部5で体積測定が行われる。
【0072】この体積測定は、前記スイッチSW1の動
作をもとに開始されるのであって、搬送枠体2の搬送速
度とピッチとに合わせて前記モ−タ54を駆動すると共
に昇降装置60を駆動し、前記搬送枠体2により搬送し
ながら、この搬送枠体2に同調して移動する前記導電体
51に高周波電圧を印加することにより行うのである。
【0073】この高周波電圧の印加により前記カバー5
2と被測定物との空隙の静電容量が前記静電容量計6
4により計測され、この静電容量と前記計量機43によ
り測定され、前記メモリに記憶した重量値とから被測定
物Wの比重量が前記比重量演算部8において演算され、
その空洞状態が判別され品質が判定されるのである。
【0074】このとき、前記静電容量計64から出力す
る出力電圧Vsは外気条件により変化するが、この出力
電圧Vsは基準コンデンサ81,82から出力する出力
電圧V30,V10をもとに補正されるのであって、こ
の補正出力値Vをもとに比重量が演算されるから、空洞
状態をもとにする品質判別は外気条件が変化しても誤差
少なく行えるのである。
【0075】そして、以上の如く空洞状態が判別され等
級ごとに格付けされた被覆測定物Wは前記トレー3に載
置されたまゝ搬送され、前記空洞状態の判別結果に基づ
いて複数の排出装置7の一つから排出されるのである。
【0076】
【発明の効果】本発明は以上のように被測定物の体積測
定部5を備え、該体積測定部5は前記被測定物に通電す
る導電体51と静電容量測定カバー52及び静電容量計
64とから成り、前記体積測定部5で測定する体積とを
基に品質を判定する演算部8を備えている品質測定装置
であって、測定対象となる前記被測定物における最大及
び最小体積の被測定物に対応した静電容量をもち、外気
条件の変化で出力値が変化する基準コンデンサ81,8
2を設けると共に、前記静電容量計64で計測する被測
定物の実測値を前記基準コンデンサ81,82からの出
力値をもとに補正する出力補正部80を設け、この出力
補正部80から出力する補正出力値を前記演算部8に入
力するようにしたから、測定時の外気条件特に温度条件
が変化しても誤差少なく体積の測定ができ、前記演算部
8による品質の判別精度を向上でき等級分別の精度を向
上できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する説明図。
【図2】温度と出力電圧との関係を示すグラフ。
【図3】体積測定と基準コンデンサの出力電圧測定との
関係を示すタイムチャート。
【図4】本発明装置の一実施例を示す全体側面図。
【図5】搬送枠体にトレーをセットした状態の平面図。
【図6】搬送枠体にトレーをセットした状態の側面図。
【図7】体積測定部を搬送方向前方側からみた正面図。
【図8】図4に示した体積測定部における測定体のみの
部分説明図。
【図9】トレーの傾動状態を説明する説明図。
【図10】図4に示した排出装置を拡大した側面図。
【符号の説明】 1 搬送装置 3 トレー 4 重量測定部 5 体積測定部 8 比重量演算部 51 導電体 52 静電容量測定カバー 64 静電容量計 80 出力補正部 81 基準コンデンサ 82 基準コンデンサ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 將 滋賀県大津市中央三丁目一番三三号 近江 度量衡株式会社内 (72)発明者 加藤 宏郎 京都市左京区下鴨北園町93の4

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物の体積測定部5を備え、該体積
    測定部5は前記被測定物に通電する導電体51と静電容
    量カバ−52及び静電容量計64とから成り、前記体積
    測定部5で測定する体積を基に品質を判定する演算部8
    を備えている品質測定装置であって、測定対象となる前
    記被測定物における最大及び最小体積の被測定物に対応
    した静電容量をもち、外気条件の変化で出力値が変化す
    る基準コンデンサ81,82を設けると共に、前記静電
    容量計64で計測する被測定物の実測値を前記基準コン
    デンサ81,82からの出力値をもとに補正する出力補
    正部80を設け、この出力補正部80から出力する補正
    出力値を前記演算部8に入力していることを特徴とする
    被測定物の品質測定装置。
JP8247192A 1992-04-03 1992-04-03 被測定物の品質測定装置 Pending JPH05281125A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014041034A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Fujitsu Ltd 計測装置及び計測方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014041034A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Fujitsu Ltd 計測装置及び計測方法

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