JPH0526621B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、エアシリンダ及びこれを利用した往
復台摺動装置に係り、特にエアクツシヨン機能を
装備し、ピストンの往復摺動速度を調節するエア
の給排気弁及びエアクツシヨンの作動を調節する
弁をエアシリンダの片側の支持部材に集中して配
設したエアシリンダ及びこれを利用し、大幅な小
型化を可能とした操作性の良好な往復台摺動装置
に関する。

従来技術 従来、エアシリンダは左右の両端支持部材にエ
ア給排気のポートが配設され、一方のポートにエ
アを供給し、他方のポートからエアを排出してピ
ストンを摺動させている。また最大ストロークに
到達する以前の位置から作用するエアクツシヨン
機能を調節するエアクツシヨン用調節弁も同じく
左右の両端支持部材に配設されていた。

しかしこのような従来例のエアシリンダを自動
組立機の周辺装置の一例たる往復台摺動装置に用
いると、エアシリンダの両端支持部材から引き出
されるエアの配管が装置内の空間を占有し、この
結果往復台摺動装置が大型化したり或いは配管の
保守点検が容易でない等の欠点があつた。また自
動組立機に組み込まれたエアシリンダのエア給排
気弁によつて装置の往復摺動速度を調節したり、
或いは最大ストロークに到達する以前から作動す
るエアクツシヨンの調節が必要となつた場合、こ
れらの調節弁がエアシリンダの両端支持部材に配
設されていたので、該調節弁が装置の内部に収容
されてしまうため、特定の位置に配設した作業穴
を介して調節せざるを得なかつた。従つて、装置
を作動状態にして調節弁を操作することは困難で
あり、使い勝手の悪い装置になつてしまう欠点が
あつた。

また実公昭40−27385には、復行程時のピスト
ンの後退速度を２段に変化させると共に、復行程
の緩退始期をも、併せて簡単に制御できるように
したオイルシリンダーにおける復行程の２段後退
装置が開示されているが、該従来例は、ピストン
の復行程においてのみクツシヨン作用を行わせる
ようにしたものであり、従つてピストンの往行程
においては、ピストンは衝撃を伴なつて停止する
おそれがあり、特に高精度が要求される自動機等
においてはピストン停止時の振動が問題となつて
採用できない場合もあるという欠点があつた。ま
た後退始期の制御をも行わせる構成となつている
ため、構造が複雑となつており、高価につくばか
りでなく、故障のおそれも多い等の難点があつ
た。また実開昭56−137929には、制御バルブを取
り外すことなく簡単かつ迅速に送りシリンダ装置
の取外しを可能にした送りユニツトの配管装置が
開示されているが、該従来例は、単に送りシリン
ダ装置の脱着を容易化しただけのものであり、ピ
ストンの往復行程におけるクツシヨン作用につい
ての技術は何ら開示も示唆もしておらず、本願発
明とはその目的、構成及び作用効果が全く異なる
発明である。

目 的 本発明は、上記した従来技術の欠点を除くため
になされたものであつて、その目的とするところ
は、エアシリンダの両端支持部材の内部に給排エ
ア通路及びクツシヨン用エア通路を配設し、夫々
の通路をエア給排用パイプ及びクツシヨン排気用
パイプで連通接続し、同時に上記両端支持部材間
にシリンダ、ピストン、ピストンロツドを装着し
て該両端支持部材間をタイロツドで固定すること
によつて、シリンダ室に供給され又はシリンダ室
から排出されるエアの量を調節する絞り弁及びエ
アクツシヨン用のクツシヨンバルブを一方の支持
部材に集中させ、１箇所で各種調節弁を集中操作
することができる操作性の極めて良好なエアシリ
ンダを提供することである。

また他の目的は、上記したように優れたエアシ
リンダを用いることによつて、非常に小型化され
て、装置内部に配管することが不要となり、また
装置を作動させた状態でエアの給排気の調節及び
エアクツシヨンの調節を装置の片側で容易に行う
ことができる自動組立機の周辺装置の一例たる往
復台摺動装置を提供することである。

構 成 要するに本発明（特定発明）は、クツシヨン用
ピストン部１２，１３を左右の両側面に形成した
ピストン２と、該ピストンがピストンパツキング
１１を介して気密を保ち摺動自在に嵌挿されたシ
リンダ３と、前記ピストン２に固定され一端４ｂ
が該シリンダの外部に突出するピストンロツド４
と、前記シリンダ３の一方の端部と嵌合するフラ
ンジ部１６と前記ピストン２の一方のクツシヨン
部１２が嵌合することで密封されるように前記シ
リンダ３の一方のシリンダ室３ａに連通する第１
クツシヨン室小径部１８と該第１クツシヨン室小
径部に連通する第１給排エア通路２１と前記一方
のシリンダ室３ａに連通し前記第１クツシヨン室
小径部１８には連通しない第１クツシヨン用エア
通路２６とが形成された第１支持部材５と、前記
シリンダ３の他方の端部と嵌合するフランジ部２
４と前記ピストン２の他方のクツシヨン用ピスト
ン部１３が嵌合することで密封されるように前記
シリンダ３の他方のシリンダ室３ｂに連通する第
２クツシヨン室小径部２３と該第２クツシヨン室
小径路に連通する第２給排エア通路４１と前記シ
リンダ３の他方のシリンダ室３ｂに前記第２クツ
シヨン室小径路２３とは独立して連通しかつ該第
２クツシヨン室小径部にその一部で連通する通路
５５，５６からなる第２クツシヨン用エア通路４
６と前記第１支持部材５の前記第１クツシヨン用
エア通路２６に連通しかつ前記第１給排エア通路
２１に連通する第２クツシヨン用エア通路４７と
が形成された第２支持部材６と、該一対の支持部
材５，６の内部に配設された前記給排エア通路２
１，４１を互いに連通接続するエア給排パイプ７
と、前記一対の支持部材５，６の内部に配設され
た前記クツシヨン用エア通路２６，４７を互いに
連通接続するクツシヨン排気用パイプ８と、前記
一対の支持部材５，６間に前記ピストン２、前記
シリンダ３、前記ピストンロツド４、前記エア給
排パイプ７及び前記クツシヨン排気用パイプ８を
装着した状態で該一対の支持部材５，６を固定す
るタイロツド９とを備え、前記シリンダ３のシリ
ンダ室３ａに供給され又は該シリンダ室３ａから
排出されるエアの量を調節する絞り弁７７及びエ
アクツシヨン用のクツシヨンバルブ６０，６５を
前記一方の支持部材６に集中して配設し、該一方
の支持部材６において往復摺動の速度調節及び前
記エアクツシヨンの調節ができるように構成した
ことを特徴とするものである。

また本発明（第２発明）は、クツシヨン用ピス
トン部１２，１３を左右の両側面に形成したピス
トン２と、該ピストンがピストンパツキング１１
を介して気密を保ち摺動自在に嵌挿されたシリン
ダ３と、前記ピストン２に固定され一端４ｂが該
シリンダの外部に突出するピストンロツド４と、
前記シリンダ３の一方の端部と嵌合するフランジ
部１６と前記ピストン２の一方のクツシヨン部１
２が嵌合することで密封されるように前記シリン
ダ３の一方のシリンダ室３ａに連通する第１クツ
シヨン室小径部１８と該第１クツシヨン室小径部
に連通する第１給排エア通路２１と前記一方のシ
リンダ室３ａに連通し前記第１クツシヨン室小径
部１８には連通しない第１クツシヨン用エア通路
２６とが形成された第１支持部材５と、前記シリ
ンダ３の他方の端部と嵌合するフランジ部２４と
前記ピストン２の他方のクツシヨン用ピストン部
１３が嵌合することで密封されるように前記シリ
ンダ３の他方のシリンダ室３ｂに連通する第２ク
ツシヨン室小径路２３と該第２クツシヨン室小径
部に連通する第２給排エア通路４１と前記シリン
ダ３の他方のシリンダ室３ｂに前記第２クツシヨ
ン室小径部２３とは独立して連通しかつ該第２ク
ツシヨン室小径部にその一部で連通する通路５
５，５６からなる第２クツシヨン用エア通路４６
と前記第１支持部材５の前記第１クツシヨン用エ
ア通路２６に連通しかつ前記第１給排エア通路２
１に連通する第２クツシヨン用エア通路４７とが
形成された第２支持部材６と、該一対の支持部材
５，６の内部に配設された前記給排エア通路２
１，４１を互いに連通接続するエア給排パイプ７
と、前記一対の支持部材５，６の内部に配設され
た前記クツシヨン用エア通路２６，４７を互いに
連通接続するクツシヨン排気用パイプ８と、前記
一対の支持部材５，６間に前記ピストン２、前記
シリンダ３、前記ピストンロツド４、前記エア給
排パイプ７及び前記クツシヨン排気用パイプ８を
装着した状態で該一対の支持部材５，６を固定す
るタイロツド９とを備え、前記シリンダ３のシリ
ンダ室３ａに供給され又は該シリンダ室３ａから
排出されるエアの量を調節する絞り弁７７及びエ
アクツシヨン用のクツシヨンバルブ６０，６５を
前記一方の支持部材６に集中して配設したエアシ
リンダ１を設け、かつ該エアシリンダの前記支持
部材５，６が固定された固定部材７１と、前記ピ
ストンロツド４の一端４ｂが固定された往復台７
２と、該往復台が前記固定部材７１の上を摺動自
在に移動可能とする軸受装置７３とを備え、前記
エアシリンダ１に対して給排されるエアの量を調
節する前記絞り弁６０，６５の操作を装置の片側
で行うことができるように構成したことを特徴と
するものである。

以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明す
る。第１図に示すように、本発明に係るエアシリ
ンダ１は、ピストン２と、シリンダ３と、ピスト
ンロツド４と、一対の支持部材５，６と、エア給
排パイプ７と、クツシヨン排気用パイプ８と、タ
イロツド９とを備えている。

第２図に示すように、ピストン２は、中央部に
形成された環状溝１０ａにピストンパツキング１
１を装着した本体１０と、該本体の両側面に一体
的に形成されたクツシヨン用ピストン部１２，１
３とからなり、該クツシヨン用ピストン部１２の
側面からピストンロツド取付部１４が、盲穴の状
態で穿設され、一部にねじ部１４ａが形成されて
いる。

ピストンロツド取付部１４にピストンロツドの
一端のねじ部４ａが螺着されたピストン２は、ピ
ストンパツキング１１によつて気密性を保持され
て、シリンダ３に摺動自在に嵌挿されている。

取付溝４ｃが形成されたピストンロツド４の他
の一端４ｂは、シリンダ３の外部に突出し、ブツ
シユ１５を介して第１支持部材５に摺動自在に嵌
挿されている。

該第１支持部材５には、第２図に示すように、
フランジ部１６と、第１クツシヨン室大径部１７
と、第１クツシヨン室小径部１８と、パツキング
室１９と、ブツシユ取付部２０と、第１図に示す
ように第１給排エア通路２１と、第１クツシヨン
用エア通路２６とが形成されていて、第２図に示
すように、フランジ部１６は該フランジ部に配設
された環状溝１６ａに装着されたＯリング３０を
介して気密性を保持してシリンダ３と連通接続さ
れている。

第１クツシヨン室大径部１７には、クツシヨン
パツキング３１が装着されてクツシヨン用ピスト
ン部１２に対して気密性の保持が可能なようにな
つている。

第１クツシヨン室小径部１８は、クツシヨン用
ピストン部１２を収容可能な直径及び長手方向の
寸法が確保されている。

ブツシユ取付部２０に圧入固着されたブツシユ
１５と摺動自在に嵌挿されたピストンロツド４
は、パツキング室１９に装着されたロツドパツキ
ング２５によつて気密性の保持が可能になつてい
る。

次に、第１支持部材５に形成されている第１給
排エア通路２１及び第１クツシヨン用エア通路２
６について説明する。第１図に示すように、第１
給排エア通路２１は、第１支持部材の正面５ａか
ら第１クツシヨン室小径部１８に貫通するように
穿孔し、該第１支持部材の正面５ａに形成された
開口部３５ａを鋼球３３で密封して形成される通
路３５と、シリンダ３で覆われずに露出している
第１支持部材の側面５ｂから通路３５に連通接続
するように穿孔して形成される結合通路３６とか
らなつている。

第１クツシヨン用エア通路２６は、フランジ部
の側面１６ｂから穿孔して形成される通路３７
と、該通路３７に連通接続するように第１支持部
材の上面５ｃから穿孔して、該第１支持部材の上
面に形成された開口部３８ａを鋼球３３で密封し
て形成される通路３８と、該通路３８に連通接続
するようにシリンダ３で覆われずに露出している
第１支持部材５の側面５ｂから穿孔して形成され
る結合通路３９とからなつている。

次に、第２支持部材６に形成される第２給排エ
ア通路４１及び第２クツシヨン用エア通路４６，
４７について説明する。第２給排エア通路４１
は、第２支持部材６の正面６ａから上面６ｃへ向
けて貫通するように穿孔し、正面６ａに形成され
た開口部５０ａ及び上面６ｃに形成された開口部
５３ａを鋼球３３で密封して形成される通路５０
と、該通路５０に連通接続するように第２支持部
材６の右側面６ｂから穿孔して形成された管接手
取付ねじ部５１と、シリンダ３で覆われずに露出
している第２支持部材６の左側面６ｄから通路５
０に連通接続するように穿孔して形成された結合
通路５３とからなる系統及び第２支持部材６の右
側面６ｂから穿孔して形成された管接手取付ねじ
部５２と、第２クツシヨン室小径部２３から該管
接手取付ねじ部５２に連通接続する通路５４とか
らなる系統の２種類で構成されている。なお、第
２クツシヨン室大径部２２にはクツシヨンパツキ
ング３１が装着されている。

第２クツシヨン用エア通路４６，４７は上記の
ように構成され、第２クツシヨン用エア通路４６
は、フランジ部２４の側面２４ｂから第２支持部
材内部に盲穴状に穿孔して形成された通路５５
と、第２クツシヨン室小径部２３から穿孔されて
該通路５５に連通接続する通路５６とからなり、
通路５６にはクツシヨンバルブ６０が嵌合し、該
クツシヨンバルブはシールワツシヤ６１を介して
ロツクナツト６２で第２支持部材６に螺着されて
いる。

第２クツシヨン用エア通路４７は、第２給排エ
ア通路４１の一部を共用する通路であつて、第２
支持部材の左側面６ｄから該第２給排エア通路４
１に連通接続する結合通路６３と、第２給排エア
通路４１と、該第２給排エア通路４１に連通接続
するように、第２支持部材の右側面６ｂから穿孔
して形成されたクツシヨンバルブ取付ねじ部６４
とからなつている。

該クツシヨンバルブ取付ねじ部と螺合したクツ
シヨンバルブ６５は、シールワツシヤ６１を介し
てロツクナツト６２で第２支持部材６に螺着され
ている。

次に第１支持部材５及び第２支持部材６に配設
されたエア通路の接続について説明する。

第１給排エア通路２１は、結合通路３６に装着
されたＯリング４０を介してエア給排パイプ７の
一端と連通接続され、該エア給排パイプの他の一
端は、結合通路５３に装着されたＯリング４０を
介して第２給排エア通路４１と連通接続されてい
る。

第１クツシヨン用エア通路２６は、結合通路３
９に装着されたＯリング４０を介してクツシヨン
排気用パイプ８の一端と連通接続され、該クツシ
ヨン排気用パイプの他の一端は、結合通路６３に
装着されたＯリング４０を介して第２クツシヨン
用エア通路４７と連通接続されている。

また組立に当つては、エア通路の接続作業と並
行して第２図に示すように、シリンダ３は、第２
支持部材６のフランジ部２４に配設された環状溝
２４ａに装着されたＯリング３０を介して該フラ
ンジ部２４と接続される。

第１図に示すように、第１支持部材５と第２支
持部材６との間に接続されたシリンダ３、エア給
排パイプ７及びクツシヨン排気用パイプ８は、第
２支持部材６に形成された取付穴６６を貫通し、
第１支持部材５の側面５ｂに形成された取付ねじ
部６７に螺着され対角線上に配置された一対のタ
イロツド９と、第２図に示すように、第２支持部
材６の右側面６ｂより突出している一対のタイロ
ツド９のねじ部９ａに螺合する一対のナツト６８
とによつて、第２支持部材６の右側面６ｂを締め
付けて堅固に固定されている。

次に、以上のように構成されたエアシリンダ１
を往復台摺動装置７０に組み込んだ第２発明につ
いて説明する。第６図及び第７図に示すように、
往復台７２は、固定部材７１の長手方向にわたつ
て配設された一対の軸受装置７３を介して、固定
部材７１の上を摺動自在に取り付けられている。

往復台７２と固定部材７１とで覆われた中央部
に形成されるエアシリンダ収容スペース７４にエ
アシリンダ１を格納し、第６図に示すように、第
１支持部材５の底面に形成された取付ねじ部２７
に対して、固定部材７１の底面７１ａに形成され
た取付穴７５から取付ボルト９６が螺着されて、
エアシリンダ１が固定部材７１に固定されてい
る。

エアシリンダ１を往復台７２に固定する構成
は、第１２図乃至第１４図に示すように、ピスト
ンロツド４の他の一端４ｂを取付溝４ｃに係合す
る段部７７ａ，７８ａを形成した連結部材７７，
７８で挟み、該連結部材はボルト７６を介して螺
着されるようになつている。螺着された連結部材
７７，７８は、往復台７２の上面７２ａから貫通
して穿孔された取付穴７９からボルト７６を介し
て往復台７２に固定されている。

第１２図に示すように、エアシリンダ１の第２
支持部材６の右側面６ｂに配設された管接手取付
ねじ部５１，５２には、一対の管接手８０，８１
が取り付けられ、該一対の管接手には電磁弁（図
示せず）が接続されており、第１図に示すように
該電磁弁の作用によつて管接手８０，８１を介し
て交互にシリンダ室３ａ，３ｂにエアを供給した
り、該シリンダ室からエアを排出するようになつ
ている。

第１３図に示すように、固定部材７１を基台
（図示せず）に固定するために、該固定部材を貫
通する６個のねじ部８３及び３本の位置決め溝８
２が形成されている。

第１２図に示すように、往復台７２の上面７２
ａには、自動機用のクランプ機構等の目的物を取
付ねじ（図示せず）によつて取り付けるため６個
のねじ部８４及び３本の位置決め溝８５が形成さ
れている。

第１２図及び第１３図に示すように、往復台摺
動装置７０には、ストツパ装置８６と、位置検出
装置８７とが装着されており、ストツパ装置８６
は、第１２図に示すように、固定部材７１に取り
付けられた一対の突当て部材８８，８９と、これ
らの突当て部材間に往復台７２に固着され下方に
突出したストツパ９０とからなつている。また突
当て部材８８，８９の先端には、ゴム等の弾性部
材９１が貼着されている。

位置検出装置８７は、第１３図に示すように往
復台７２に固着されたマグネツト９２と、固定部
材７１の前端面に固着された案内レール９５の上
を摺動し、適宜な位置において固定可能な近接ス
イツチ９３，９４（例えばホール素子内蔵）とか
らなつている。

作 用 本発明は、上記のように構成されており、以下
その作用について説明する。電磁弁の作用によつ
てエアタンクから一方の管接手８０に供給された
エアは、第１図に示す管接手取付ねじ部５１を失
印Ａ方向に流入し、通路５０を矢印Ｂ方向に、エ
ア供給パイプ７を矢印Ｃ，Ｄ方向に、通路３５を
矢印Ｅ方向に流れて、第１クツシヨン室小径部１
８を経て、矢印Ｆ，Ｇ方向にシリンダ室３ａに流
入する。このエア圧によつて、ピストン２は、第
１４図に示す連結部材７７，７８を介して往復台
７２を伴つて右方向に移動する。

また上記の電磁弁の作用によつて、他の一方の
管接手８１を介して電磁弁からエアが外部に排出
されるように電磁弁が切り換つているので、第１
図に示すように、シリンダ室３ｂに収容されてい
るエアは、矢印Ｈ，Ｉ方向に排出され、第２クツ
シヨン室小径部２３を矢印Ｊ方向に、通路５４を
Ｋ方向に、管接手取付ねじ部５２を矢印Ｌ方向に
向つて排出される。

なお管接手８０に供給されるエア及び管接手８
１から排出されるエアの流量の調節は、第１２図
に示す絞り弁９７を介して行い、該調節によつて
往復台７２の摺動速度の調節が可能となる。

第１５図及び第１６図に示すように、管接手取
付ねじ部５２を経て、電磁弁を介して外部に排出
されるエアの流路は、クツシヨン用ピストン部１
３がクツシヨンパツキング３１と嵌合する前後に
おいて変化を生じ、クツシヨン用ピストン部１３
がクツシヨンパツキング３１と嵌合する以前の排
気量に比べて、嵌合した後の排気量が著しく減少
し、結果としてエアシリンダ１にエアクツシヨン
が働く。

そこでこの作用について説明すると、第１５図
に示すように、クツシヨン用ピストン部１３が、
クツシヨンパツキング３１から離れている時の排
気の流路は、矢印A′，B′，C′の順序に従つて管
接手取付ねじ部５２を経て外部に排出される。

しかし第１６図に示すように、クツシヨン用ピ
ストン部１３がクツシヨンパツキング３１と嵌合
することによつて、排気されるエアは通路５５を
矢印D′の方向に、通路５６を矢印E′の方向に流れ
て、第２クツシヨン室小径部２３に流入し、矢印
F′，G′の如く管接手取付ねじ部５２を経て外部に
排出される。

通路５６にはクツシヨンバルブ６０が配設さ
れ、該通路を絞つているのでエアの排気量が規制
されて、ピストン２の移動に制動力が作用し、ク
ツシヨン機能を発揮する。また更にクツシヨンバ
ルブ６０を締め込むことによつてエアの排気量が
減り、ピストン２の移動を更に遅くしてクツシヨ
ンを十分に効かせることも可能である。

該クツシヨン機能を発揮するピストン２の領域
において、第１２図に示すように、往復台７２に
固着されたストツパ９０が突当て部材８８に当接
する位置で、エアシリンダ１は停止する。

このようにしてピストン２が最右方位置に連結
部材７７，７８を介して往復台７２を伴つて移動
すると、近接スイツチ９３がマグネツト９２の磁
力を感知し、電磁弁の作用が切り換つて、管接手
８０からのエアの供給は停止し、代つて管接手８
１にエアが供給される。

管接手８１に供給されたエアは、第１図に示す
管接手取付ねじ部５２を矢印Ｍ方向に流入し、通
路５４を矢印Ｎ方向に、第２クツシヨン室小径部
２３を矢印Ｏ方向に、更に矢印Ｐ方向に流れて、
シリンダ室３ｂに流入する。このエア圧によつ
て、ピストン２は、第１４図に示す連結部材７
７，７８を介して往復台７２を伴つて左方向に移
動する。

一方、管接手８０に連なる電磁弁は、エアを外
部に排出する状態にあるので、第１図に示すよう
に、シリンダ室３ａに収容されているエアは、矢
印Ｑ，Ｒ方向に排出され、第１クツシヨン室小径
部１８を経て、通路３５を矢印Ｓ方向に、エア給
排パイプ７を矢印Ｔ，Ｕ方向に、通路５０を矢印
Ｖ方向に、管接手取付ねじ部５１を矢印Ｗ方向に
流れて排出される。

クツシヨン用ピストン部１２がクツシヨンパツ
キング３１と嵌合した際にピストン２が、クツシ
ヨン作用を引き起こすエアの流路は、通路３７，
３８を矢印Ｘ方向に、クツシヨン排気用パイプ８
を矢印Ｙ方向に、第２クツシヨン用エア通路４７
を矢印Ｚ方向に向つて管接手取付ねじ部５１に至
るもので、この時のエアの流路において第２クツ
シヨン用エア通路４７に配設されたクツシヨンバ
ルブ６５によつて、エアの排出量が規制されて、
ピストン２の移動に制動力が作用し、クツシヨン
機能を発揮する。

この時も同様に第１２図及び第１３図に示すス
トツパ装置８６及び位置検出装置８７が作用し、
ピストン２は往復台７２を伴つて左右に往復動を
繰り返す。

なお、上記実施例においてはエア給排パイプ７
と、クツシヨン排気用パイプ８とを別体として２
本に形成したが、これは２重パイプ（図示せず）
を用いることにより１本のパイプにまとめること
も可能であり、これによればタイロツド９を２本
から３本に増加させることができ、耐ねじり強度
を増大させ、更に大出力のエアシリンダ装置を実
現することができる。

効 果 本発明は、上記のように構成され、作用するも
のであるから、エアシリンダの両端支持部材の内
部に給排エア通路及びクツシヨン用エア通路を配
設し、夫々の通路をエア給排用パイプ及びクツシ
ヨン排気用パイプで連通接続し、同時に上記両端
支持部材間にシリンダ、ピストン、ピストンロツ
ドを装着して該両端支持部材をタイロツドで固定
したので、シリンダ室に対して給排されるエアの
量を調節する絞り弁及びエアクツシヨン用のクツ
シヨンバルブを一方の支持部材に集中させること
ができ、１箇所で各種調節弁を集中操作すること
が可能となり、操作性が格段に向上する効果があ
る。またエアシリンダの外部におけるエアシリン
ダ本体とは別個の配管が不要となるので、外観が
非常にきれいになると共に高度な機能を持つたエ
アシリンダを大幅に小型化できる効果がある。ま
た上記したように優れたエアシリンダを用いたの
で、非常に小型化されて、装置内部に配管するこ
とが不要となり、また装置を作動させた状態で、
しかも装置の片側でエアの給排気の調節及びエア
クツシヨンの調節を容易に行うことができ、極め
て操作性に優れた往復台摺動装置を提供すること
ができる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例に係り、第１図はエアシ
リンダの内部構造を透視状態で示す斜視図、第２
図はエアシリンダの部分縦断面図、第３図は第２
図に示すものの右側面図、第４図は第２図に示す
ものの左側面図、第５図は第１支持部材の底面
図、第６図は往復台摺動装置の正面図、第７図は
第６図に示すものの右側面図、第８図は第６図に
示すものの右側面図、第９図は第６図に示すもの
の平面図、第１０図は第６図に示すものの底面
図、第１１図は第６図のXI−XI矢視縦断面図、第
１２図は往復台摺動装置を上方から見た斜視図、
第１３図は同じく下方から見た斜視図、第１４図
はピストンロツドを往復台に連結する際の部材を
示す分解斜視図、第１５図はエアシリンダの通常
時の排気状態を示す要部縦断面図、第１６図はエ
アクツシヨン作用時の排気状態を示す要部縦断面
図、第１７図は第２クツシヨン用エア通路の要部
拡大横断面図である。 １はエアシリンダ、２はピストン、３はシリン
ダ、３ａ，３ｂはシリンダ室、４はピストンロツ
ド、５，６は一対の支持部材、７はエア給排パイ
プ、８はクツシヨン排気用パイプ、９はタイロツ
ド、１１はピストンパツキング、１２，１３はク
ツシヨン用ピストン部、１６，２４はフランジ
部、２１は第１給排エア通路、２６は第１クツシ
ヨン用エア通路、４１は第２給排エア通路、４
６，４７は第２クツシヨン用エア通路、６０，６
５はクツシヨンバルブ、７０は往復台摺動装置、
７１は固定部材、７２は往復台、７３は軸受装
置、７７，７８は連結部材、９６は取付ボルト、
９７は絞り弁である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ クツシヨン用ピストン部１２，１３を左右の
   両側面に形成したピストン２と、該ピストンがピ
   ストンパツキング１１を介して気密を保ち摺動自
   在に嵌挿されたシリンダ３と、前記ピストン２に
   固定され一端４ｂが該シリンダの外部に突出する
   ピストンロツド４と、前記シリンダ３の一方の端
   部と嵌合するフランジ部１６と前記ピストン２の
   一方のクツシヨン部１２が嵌合することで密封さ
   れるように前記シリンダ３の一方のシリンダ室３
   ａに連通する第１クツシヨン室小径部１８と該第
   １クツシヨン室小径部に連通する第１給排エア通
   路２１と前記一方のシリンダ室３ａに連通し前記
   第１クツシヨン室小径部１８には連通しない第１
   クツシヨン用エア通路２６とが形成された第１支
   持部材５と、前記シリンダ３の他方の端部と嵌合
   するフランジ部２４と前記ピストン２の他方のク
   ツシヨン用ピストン部１３が嵌合することで密封
   されるように前記シリンダ３の他方のシリンダ室
   ３ｂに連通する第２クツシヨン室小径部２３と該
   第２クツシヨン室小径部に連通する第２給排エア
   通路４１と前記シリンダ３の他方のシリンダ室３
   ｂに前記第２クツシヨン室小径部２３とは独立し
   て連通しかつ該第２クツシヨン室小径部にその一
   部で連通する通路５５，５６からなる第２クツシ
   ヨン用エア通路４６と前記第１支持部材５の前記
   第１クツシヨン用エア通路２６に連通しかつ前記
   第１給排エア通路２１に連通する第２クツシヨン
   用エア通路４７とが形成された第２支持部材６
   と、該一対の支持部材５，６の内部に配設された
   前記給排エア通路２１，４１を互いに連通接続す
   るエア給排パイプ７と、前記一対の支持部材５，
   ６の内部に配設された前記クツシヨン用エア通路
   ２６，４７を互いに連通接続するクツシヨン排気
   用パイプ８と、前記一対の支持部材５，６間に前
   記ピストン２、前記シリンダ３、前記ピストンロ
   ツド４、前記エア給排パイプ７及び前記クツシヨ
   ン排気用パイプ８を装着した状態で該一対の支持
   部材５，６を固定するタイロツド９とを備え、前
   記シリンダ３のシリンダ室３ａに供給され又は該
   シリンダ室３ａから排出されるエアの量を調節す
   る絞り弁７７及びエアクツシヨン用のクツシヨン
   バルブ６０，６５を前記一方の支持部材６に集中
   して配設し、該一方の支持部材６において往復摺
   動の速度調節及び前記エアクツシヨンの調節がで
   きるように構成したことを特徴とするエアシリン
   ダ。 ２ クツシヨン用ピストン部１２，１３を左右の
   両側面に形成したピストン２と、該ピストンがピ
   ストンパツキング１１を介して気密を保ち摺動自
   在に嵌挿されたシリンダ３と、前記ピストン２に
   固定され一端４ｂが該シリンダの外部に突出する
   ピストンロツド４と、前記シリンダ３の一方の端
   部と嵌合するフランジ部１６と前記ピストン２の
   一方のクツシヨン部１２が嵌合することで密封さ
   れるように前記シリンダ３の一方のシリンダ室３
   ａに連通する第１クツシヨン室小径部１８と該第
   １クツシヨン室小径部に連通する第１給排エア通
   路２１と前記一方のシリンダ室３ａに連通し前記
   第１クツシヨン室小径部１８には連通しない第１
   クツシヨン用エア通路２６とが形成された第１支
   持部材５と、前記シリンダ３の他方の端部と嵌合
   するフランジ部２４と前記ピストン２の他方のク
   ツシヨン用ピストン部１３が嵌合することで密封
   されるように前記シリンダ３の他方のシリンダ室
   ３ｂに連通する第２クツシヨン室小径部２３と該
   第２クツシヨン室小径部に連通する第２給排エア
   通路４１と前記シリンダ３の他方のシリンダ室３
   ｂに前記第２クツシヨン室小径部２３とは独立し
   て連通しかつ該第２クツシヨン室小径部にその一
   部で連通する通路５５，５６からなる第２クツシ
   ヨン用エア通路４６と前記第１支持部材５の前記
   第１クツシヨン用エア通路２６に連通しかつ前記
   第１給排エア通路２１に連通する第２クツシヨン
   用エア通路４７とが形成された第２支持部材６
   と、該一対の支持部材５，６の内部に配設された
   前記給排エア通路２１，４１を互いに連通接続す
   るエア給排パイプ７と、前記一対の支持部材５，
   ６の内部に配設された前記クツシヨン用エア通路
   ２６，４７を互いに連通接続するクツシヨン排気
   用パイプ８と、前記一対の支持部材５，６間に前
   記ピストン２、前記シリンダ３、前記ピストンロ
   ツド４、前記エア給排パイプ７及び前記クツシヨ
   ン排気用パイプ８を装着した状態で該一対の支持
   部材５，６を固定するタイロツド９とを備え、前
   記シリンダ３のシリンダ室３ａに供給され又は該
   シリンダ室３ａから排出されるエアの量を調節す
   る絞り弁７７及びエアクツシヨン用のクツシヨン
   バルブ６０，６５を前記一方の支持部材６に集中
   して配設したエアシリンダ１を設け、かつ該エア
   シリンダの前記支持部材５，６が固定された固定
   部材７１と、前記ピストンロツド４の一端４ｂが
   固定された往復台７２と、該往復台が前記固定部
   材７１の上を摺動自在に移動可能とする軸受装置
   ７３とを備え、前記エアシリンダ１に対して給排
   されるエアの量を調節する前記絞り弁６０，６５
   の操作を装置の片側で行うことができるように構
   成したことを特徴とする往復台摺動装置。