JPH05263701A - 機械式過給機付内燃機関 - Google Patents

機械式過給機付内燃機関

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JPH05263701A
JPH05263701A JP6388692A JP6388692A JPH05263701A JP H05263701 A JPH05263701 A JP H05263701A JP 6388692 A JP6388692 A JP 6388692A JP 6388692 A JP6388692 A JP 6388692A JP H05263701 A JPH05263701 A JP H05263701A
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JP
Japan
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supercharger
air
intake
engine
temperature
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JP6388692A
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Inventor
Yuichi Kato
雄一 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン冷間運転時の燃焼改善を図る。 【構成】 エンジン冷間時に過給機5を作動させ、過給
機吐出側に設けた絞り弁12を絞ることにより吸気圧縮
加熱を行う。また、過給機5上流側に設けたスロットル
弁3の上流側吸気通路2と、燃料噴射弁7とを結ぶアシ
スト空気通路9を設けアシスト空気を供給すると共に、
アシスト空気通路9内の空気と過給機5吐出空気との熱
交換を行う熱交換器10を設ける。これによりエンジン
冷間時の低負荷運転等の際に高温のアシスト空気が燃料
噴射弁7に供給され、燃料の微粒化や気化、混合が促進
され、燃焼状態が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用エンジン等に用い
る機械式過給機付内燃機関に関し、詳細には、燃料噴射
弁から燃料と共にアシスト空気を噴射して燃料微粒化の
向上を図る機械式過給機付内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射弁を用いて吸気ポートに燃料噴
射を行うエンジンでは吸気ポートを流れて燃焼室に流入
する吸気流により噴射された燃料の微粒化と混合とが促
進される。一般に高速高負荷運転時は吸気流量が多く流
速も高いため、吸気ポートに噴射された燃料の微粒化や
混合も良好であるが、低速低負荷運転時には吸気流量が
減少し流速が低下するため噴射燃料の微粒化、混合が不
充分になる。
【0003】このため、低速低負荷運転では一般に燃焼
の悪化が生じ易く、特に機関冷間時には燃焼室温度が低
いため燃焼が安定し難くなる傾向がある。低速低負荷運
転時に噴射燃料の微粒化を向上させる手段としては、燃
料噴射弁の噴射口にエアノズルを設け、微粒化促進用の
空気(いわゆるアシスト空気)を噴射することが知られ
ている。
【0004】アシスト空気噴流により噴射燃料に剪断を
加えて微粒化を行うため、吸気流速が低い場合でも燃料
の微粒化と混合が十分に行われ、燃焼を向上させること
ができる。しかし、一般に燃料噴射弁でアシスト空気噴
射を行う場合には加圧空気源としてエアポンプ等を設け
る必要があり、装置の複雑化やコストアップを生じる問
題がある。
【0005】更に、機関冷間時においては、燃焼室温度
が低いため、アシスト空気噴射を行っただけでは燃焼の
改善が充分に得られない場合がある。このような場合に
はアシスト空気を加熱して噴射燃料の気化を促進するこ
とが効果的であるが、アシスト空気の加熱のために加熱
用電気ヒータを設ける等すると更に装置が複雑化し、コ
ストアップの要因となる問題がある。
【0006】一方、機関冷間時に機械式過給機を作動さ
せて圧縮による吸気加熱を行う機関が公知である(特開
昭61−19933号公報参照)。本願出願人は従前の
出願で、機械式過給機の下流側吸気通路に絞り弁を設
け、吸気加熱時に過給機下流側吸気通路を絞るようにす
ると共に、過給機出口と上記絞り弁の間の吸気通路と燃
料噴射弁とを接続するアシスト空気通路を設け過給機吐
出空気を燃料噴射弁にアシスト空気として供給する機械
式過給機付内燃機関を提案している(特願平3−303
207号)。
【0007】すなわち機関冷間時には過給機を作動させ
ると共に過給機下流側吸気通路を絞ることにより、機関
回転数が低く、過給機の回転数が上がらない場合でも過
給機の圧縮比を高く保ち過給機吐出温度を上昇させるこ
とができるが、上記機関では、更に、絞り弁前後の圧力
差を利用して、この高温の過給機吐出空気をアシスト空
気として燃料噴射弁から噴射するようにしたものであ
る。これによりエアポンプや電気ヒータ等を別途設ける
ことなく高温のアシスト空気による燃料微粒化と気化の
促進とが図られ、吸気加熱による効果と共に低速低負荷
運転時の燃焼を改善することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平3−303
207号の装置は過給機吐出空気をアシスト空気として
使用するため、負荷が或る程度高い領域では過給機吐出
圧は大気圧より高くなり、アシスト空気通路を通って供
給されるアシスト空気量も充分に大きくなる。しかし、
例えばスロットル弁開度が全閉に近いような低負荷領域
では、スロットル弁下流側(過給機入口)が大きな負圧
になるため過給機で圧縮後も過給機吐出圧力が大気圧よ
り低くなっているような場合がある。このような状態で
は絞り弁上流側(過給機吐出側)と吸気ポートとの差圧
が小さくなりアシスト空気量が減少してしまう問題が生
じる。アシスト空気量が減少すると噴射燃料の微粒化が
不充分になり燃焼が悪化する。特に、このようにスロッ
トル弁開度が全閉に近くなるのはアシスト空気が最も必
要になる低負荷領域での運転であるためアシスト空気量
の減少は運転状態に大きな影響を生じる。
【0009】このような場合でも、更に絞り弁を閉じて
過給機吐出圧力を上昇させることにより或る程度のアシ
スト空気量を確保することは可能であるが、絞り弁を過
度に絞ってしまうと過給機吐出温度が限界値を越えてし
まい過給機の耐久性が低下する問題が生じる。また、ア
シスト空気通路をスロットル弁上流側吸気通路に接続し
て、大気圧からアシスト空気を供給するようにすれば低
負荷運転時にもアシスト空気量を確保できるものの前述
のように別途電気ヒータ等の加熱手段を設ける必要があ
る。
【0010】実開平2−13170号公報には大気圧か
らアシスト空気を燃料噴射弁に供給する際にアシスト空
気配管を排気マニホルド近傍を通過させることによりア
シスト空気を加熱するようにした装置が開示されてい
る。同公報の装置によれば電気ヒータ等を使用すること
なくアシスト空気を加熱することが可能であるがアシス
ト空気配管を吸気マニホルド側から排気マニホルド側に
延長し、再び吸気マニホルド側に戻す必要があり配管が
複雑化する問題がある。また配管経路が長くなるため、
アシスト空気が途中で冷却され充分な温度が得られない
問題が生じる。
【0011】本発明は上述の問題を解決し、機関冷間時
における低負荷運転の際にも充分な量と温度のアシスト
空気を得ることのできる簡易な構成の装置を提供するこ
とを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、スロッ
トル弁下流側吸気通路に配置した機械式過給機と、該過
給機下流側吸気通路に配置した絞り弁とを備え、機関冷
間時に前記過給機を作動させると共に前記絞り弁を用い
て吸気通路を絞ることにより吸気の圧縮加熱を行う内燃
機関において、スロットル弁上流側吸気通路と燃料噴射
弁とを接続してスロットル弁上流側吸気通路から燃料噴
射弁にアシスト空気を供給するアシスト空気通路と、前
記過給機と絞り弁との間の吸気通路内の吸気と、前記ア
シスト空気通路内の空気とを熱交換させる手段を設けた
ことを特徴とする機械式過給機付内燃機関が提供され
る。
【0013】
【作用】アシスト空気通路はスロットル弁上流側の吸気
通路に接続されているため常に大気圧に近い圧力が作用
している。このため、低負荷時にも吸気ポートとの圧力
差は小さくならず充分な量のアシスト空気を供給するこ
とができる。また、アシスト空気を、高温の過給機吐出
空気と熱交換させるようにしたことにより電気ヒータ等
を使用せずにアシスト空気の加熱を行うことができ、ア
シスト空気配管も簡易なものとすることができる。
【0014】
【実施例】図1に本発明の一実施例の構成を示す。図に
おいて1はエンジン、2はエンジンの吸気通路、3は運
転者のアクセルペダル(図示せず)の操作に応じて吸気
流量を連続的に変化させるスロットル弁、5はスロット
ル弁3の下流側吸気通路に設けられた過給機である。
【0015】過給機5は本実施例では容積型の圧縮機が
用いられ、エンジン1のクランク軸4に設けたプーリ4
aから電磁クラッチ6を介してベルト等により機械的に
駆動される。図に15で示すのは過給機5をバイパスし
てスロットル弁3下流側吸気通路と過給機出口側吸気通
路とを接続する吸気バイパス通路である。吸気バイパス
通路15にはバイパス制御弁16が設けられ、吸気バイ
パス通路15を通る空気流量を連続的に調節できるよう
になっている。17はバイパス制御弁16を開閉駆動す
るステップモータ等のアクチュエータである。
【0016】バイパス制御弁16はエンジンの通常運転
時にはエンジン過給圧力を調節するために用いられる。
すなわちバイパス制御弁16の開度を大きくすれば過給
機5の吐出側から入口側に吸気バイパス通路15を通っ
て還流する空気量が増大するため過給機前後の差圧が減
少し、過給機の圧縮比も低下する。逆にバイパス制御弁
16の開度を小さくすれば過給機の圧縮比が上昇する。
後述のようにエンジン暖機運転中はバイパス制御弁16
は全閉に保持される。
【0017】また、本実施例では、過給機吐出側の吸気
通路には、バイパス通路15の合流部下流にバタフライ
弁の形状の絞り弁12が設けられている。絞り弁12は
後述するようにエンジン冷間時にはエンジン吸気温度に
応じて開度制御される。絞り弁12の開度が減少すると
過給機下流側吸気通路の絞り抵抗が増大するため、同一
の回転数であっても過給機吐出圧力が上昇する。このた
め圧縮比増大により過給機吐出温度も上昇し、外気温が
低い場合でもエンジン吸気温度を高く維持することがで
きる。なお、絞り弁12はエンジン暖機完了後は全開に
保持される。絞り弁12はバタフライ弁の形状であるた
め、全開時には抵抗が小さく、高速高負荷運転時に吸気
抵抗を生じない一方、部分開度にあるときは吸気の渦損
失が比較的大きくなり吸気が絞り弁12を通過する際の
温度降下を少くすることができる。図に13で示したの
は、絞り弁12を駆動する、ステップモータ等のアクチ
ュエータである。
【0018】また、本実施例ではエンジン1の各気筒吸
気ポートには燃料噴射弁7が設けられ、燃料噴射弁7の
アシスト空気噴射口にはアシスト空気通路9が接続され
ている。アシスト空気通路9の他端は吸気管2のスロッ
トル弁3上流側に開口しており、過給機5吐出側と絞り
弁12との間の吸気管2外周部に設けられた熱交換器1
0を経由して燃料噴射弁7に接続されている。
【0019】図2は熱交換器10の構造の一例を示す。
図2に示すように熱交換器10は吸気管2の外周を取り
巻いて形成された円筒管10aを有し、円筒管10a内
壁と吸気管2外壁との間に形成される環状通路10bを
アシスト空気が流れる際に、吸気管2の外壁を介して、
吸気管内の高温の過給機吐出空気と熱交換を行う。吸気
管2は、通常アルミニウム合金製であり極めて熱伝導が
良好であるため、エンジン始動後過給機吐出空気の温度
が上昇すると吸気管2の外壁温度も速やかに上昇してア
シスト空気が加熱されるのでエンジン始動後短時間で高
温のアシスト空気を供給することができる。
【0020】なお、熱交換器10の構造は、図2に示し
た形式に限定されるわけではなく、過給機吐出空気とア
シスト空気との熱交換を効率良く行うことができるもの
であれば他の形式のものでも良い。例えば、図3に示す
ようにアシスト空気通路9を吸気管2内を通過させて過
給機吐出空気と直接熱交換を行わせるようなものでも良
い。
【0021】再び図1に戻って説明すると、本実施例で
はエンジンの暖機状態を検出するため、エンジン冷却水
通路に冷却水温度を検出する冷却水温度センサ21と、
吸気通路2のエンジン入口近傍にエンジン吸気温度を検
出する吸気温度センサ18とがそれぞれ設けられている
他、スロットル弁3にはスロットル弁開度を検出するス
ロットルセンサ22、クランク軸4にはエンジン回転数
を検出する回転数センサ23が、また吸気通路2のスロ
ットル弁3上流側には吸気流量を検出するエアフローメ
ータ25がそれぞれ設けられている。
【0022】図に31で示すのはエンジンの制御を行う
電子制御装置(ECU)である。本実施例ではECU3
1は、中央演算装置(CPU)33、ランダムアクセス
メモリ(RAM)34、リードオンリメモリ(ROM)
35及び入力ポート36、出力ポート37をそれぞれ相
互に双方向性バス38で接続した構成のディジタルコン
ピュータが用いられている。
【0023】ECU31の入力ポート36には本過給制
御のため冷却水温度センサ21、吸気温度センサ18、
回転数センサ23、エアフロメータ25、スロットルセ
ンサ22が接続され、それぞれ冷却水温度、エンジン吸
気温度、エンジン回転数、吸気流量、スロットル開度が
入力されている。また、ECU31の出力ポート37は
エンジン燃料噴射制御のために燃料噴射弁7に接続され
ているほか、過給制御や吸気加熱制御を行うためにそれ
ぞれ図示しない駆動回路を介してバイパス制御弁16の
アクチュエータ17、絞り弁12のアクチュエータ1
3、電磁クラッチ6に接続され、バイパス制御弁16と
絞り弁12との開度制御と電磁クラッチ6のON/OF
Fによる過給機5の作動制御を行っている。
【0024】過給機5は通常運転時(エンジン暖機完了
後の状態)にはエンジン負荷に応じて作動する。図4実
線Aは通常運転時のクラッチ6のON/OFF領域を示
す。図の横軸はエンジン回転数N、縦軸はエンジン負荷
を表すパラメータとしてエンジン1回転当りの吸入空気
量Q/Nをとっている。図からわかるように過給機5は
通常運転時は中高負荷領域においてのみ作動(クラッチ
6がON)するように制御される。
【0025】また、図5は通常運転時におけるバイパス
制御弁16開度と負荷条件との関係を示す図で、縦軸は
バイパス制御弁16の開度θb、横軸はスロットル開度
θtを示している。図からわかるようにバイパス制御弁
16は通常運転時にはスロットル弁開度の小さい低負荷
領域で全開とされ、過給機駆動負荷を低減するようにし
ているが中高負荷領域では負荷の増大と共に開度が減少
し、過給圧を上昇させて出力増大を図っている。また高
負荷領域ではバイパス制御弁16は全閉となり最大過給
圧を得るように制御される。
【0026】次に本実施例のエンジン低温時の吸気加熱
操作について説明する。本実施例では冷却水温度センサ
21の出力によりエンジンが低温状態にあると判断され
た場合、軽負荷状態であってもクラッチ6を接続し、過
給機5を作動させる。過給機5により吸気を圧縮し、圧
縮仕事により吸気温度を上昇させるためである。
【0027】図4の点線Bは冷間時における過給機の作
動制御線を示している。本実施例では冷却水温度が所定
値(例えば50℃)以下の場合には機関が冷間状態にあ
ると判定して、通常時の作動線の代わりに点線Bで示す
作動線により電磁クラッチ6のON/OFFを行う。図
に示すように冷間時においては、エンジン極低負荷かつ
低回転数で運転されている場合(すなわち過給機を作動
させると駆動損失によりエンジンが停止する恐れがある
場合)を除いた全領域で過給機が作動する。
【0028】また、エンジン冷間時に過給機5を作動さ
せる際にはバイパス制御弁16は全閉位置に保持され、
絞り弁12の開度を変更することによりエンジン吸気温
度制御を行う。本実施例では絞り弁12開度は吸気温度
センサ18の検出したエンジン吸気温度に基づいて、エ
ンジン吸気温度が予め設定された目標値になるようにフ
ィードバック制御される。
【0029】図6はエンジン吸入空気温度(絞り弁下流
側での吸入空気温度)の目標値を示している。図6から
わかるように、吸入空気温度目標値は冷却水温度TWの
値に応じて設定され、冷却水温度TWが低いほど高く、
冷却水温度TWが高いほど低くなるように設定される。
冷却水温度TWが低いほど吸入空気温度目標値を高く設
定しているのは、冷却水温度が低い場合には吸気管や吸
気ポートの温度も低くなっており、吸入空気がこれらの
部分を通過する際の温度低下が大きくなることを考慮し
たためである。
【0030】なお、冷却水温度TWが極めて低い場合の
吸入空気温度は、過給機5を保護するため、過給機出口
温度が過大にならない範囲でできるだけ高くなるように
(例えば最高100℃前後)に設定される。このように
エンジン吸入空気温度に基づいて絞り弁12をフィード
バック制御することにより、大気温度やエンジン運転条
件に影響されることなく、エンジン吸入温度を常に設定
値に保持することが可能となる。
【0031】上記のようにエンジン冷間時には、絞り弁
12の開度調節を行うことにより過給機の圧縮比を増大
させ過給機吐出温度を上昇させることができるが、エン
ジンの低負荷運転時等でスロットル弁3開度が小さい場
合には過給機入口圧力(スロットル弁下流圧力)は大き
な負圧になっているため、過給機吐出圧力は大気圧より
低くなっている場合がある。従来技術のように過給機吐
出空気をアシスト空気として使用しているとこのような
場合吸気ポートと過給機吐出側との圧力差が小さいため
に充分な量のアシスト空気を流すことができない。
【0032】本実施例では、スロットル弁3上流側の略
大気圧の部分からアシスト空気を採り入れて熱交換器1
0で加熱して燃料噴射弁7に供給することにより、この
ような低負荷時にも高温かつ多量のアシスト空気を燃料
噴射弁に供給することが可能となっている。吸気ポート
の負圧は、スロットル弁3開度が小さい程、すなわち低
負荷である程大きくなるため本実施例では低負荷時ほど
アシスト空気の量が増大し噴射燃料の微粒化が良好にな
る。また、前述のように熱交換器10ではアシスト空気
が速やかに昇温されるため燃料のアシスト空気による気
化促進が図られ、吸気加熱による吸気温度上昇の効果と
相俟って大きな燃焼改善効果を得ることができる。
【0033】図7は本実施例の吸気加熱制御動作のフロ
ーチャートを示す。本ルーチンは前述のECU31によ
り一定時間毎(例えば16ミリ秒毎)に実行される。な
お、この制御のためECU31は図4から図6の関数を
ROM35に記憶しており、これらを基に以下の制御を
行う。図7でルーチンがスタートするとステップ100
では前述の各センサからエンジン回転数N、吸気流量
Q、スロットル開度θt、冷却水温度TW、エンジン吸
気温度TSが読込まれ、ステップ105では負荷パラメ
ータQ/Nが算出される。
【0034】次にステップ110ではエンジンが低温状
態にあるか否かが判定される。本実施例ではエンジン冷
却水温度TWを用いTW<50℃の場合にはエンジンが
低温状態にあると判断してステップ115〜ステップ1
60の吸気加熱操作を行う。すなわち、ステップ115
ではエンジン回転数Nと負荷パラメータQ/Nとから図
4の点線Bの関係を基に過給機5を作動できる負荷条件
か否かが判定される。過給機5が作動可能であれば、過
給機による吸気加熱を行うこととして、ステップ120
でバイパス制御弁16のアクチュエータ17に閉弁信号
を出力し、バイパス制御弁16を全閉にする。次いでス
テップ125では冷却水温度TWから図6に基づいてエ
ンジン吸気温度の目標値を設定し、ステップ130で
は、この目標温度と実際の吸気温度TSとの差に基づい
て絞り弁12の開度をフィードバック制御し、ステップ
135ではクラッチ6をONにして過給機5を作動させ
る。これによりエンジン吸気温度が目標値より低い場合
には絞り弁12の開度が減少し、逆に高い場合には開度
が増大してエンジン吸気温度TSは冷却水温度TWに応
じて常に適切な値に維持される。
【0035】また、燃料噴射弁7には吸気との熱交換に
より、冷却水温度TWが低い程高温になったアシスト空
気が供給され、噴射燃料の微粒化と気化とが促進され
る。ステップ115で過給機作動不可と判定された場合
には吸気加熱は行わない。すなわちステップ150でバ
イパス制御弁16を全開にしてバイパス通路15を通し
てエンジンに吸気を供給すると共にステップ155では
絞り弁12を全開にして吸気抵抗を減少させ、ステップ
160ではクラッチをOFF状態に保持して過給機は作
動させない。
【0036】また、ステップ110でTW≧50℃、す
なわち暖機が完了していると判定された場合はステップ
170に進み、通常運転時の過給圧制御を行う。すなわ
ち、ステップ170では、暖機完了後の過給機作動線
(図4、実線A)から過給機作動要否を判定し、過給機
作動が必要な場合にはステップ175に進む。ステップ
175では、図5に基づいてスロットル弁開度θtから
バイパス制御弁の開度設定値θbを決定し、アクチュエ
ータ17を駆動してバイパス制御弁開度をθbに設定す
る。次いでステップ180で絞り弁12を全開にした後
ステップ185でクラッチ6をONにして過給機を作動
させる。
【0037】これにより暖機完了後は過給圧力がエンジ
ン負荷条件に応じた適切な値に制御される。なお、ステ
ップ170で過給機作動が必要ないと判定された場合は
ステップ150以下を実行し、バイパス弁全開(ステッ
プ150)、絞り弁全開(ステップ155)、クラッチ
OFF(ステップ160)の操作を行う。
【0038】上述のようにアシスト空気を過給機吐出空
気を用いて加熱するようにしたことにより、アシスト空
気温度はエンジン暖機状態に応じた温度に調節されるた
め、排気マニホルドでアシスト空気を加熱する場合のよ
うにアシスト空気が過度に昇温される恐れがなく、アシ
スト空気用の温度調節機構を設ける必要がない。更に、
吸気管の過給機下流側部分でアシスト空気を加熱するよ
うにしたため、アシスト空気配管が簡素化され、また加
熱部から燃料噴射弁までの配管長さを短縮できるため放
熱によるアシスト空気の温度低下を防止することができ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、上述のように構成した
ことにより簡易な構成で機関冷間時における低負荷運転
時にも充分な量のアシスト空気を確保でき、更に機関暖
機状態に応じた適切な温度にアシスト空気を加熱するこ
とができ、低負荷運転時の燃焼を大巾に向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式過給機付内燃機関の一実施例構
成を示す略示図である。
【図2】本発明のアシスト空気の熱交換器構造の一例を
示す図である。
【図3】本発明のアシスト空気の熱交換器構造の他の例
を示す図である。
【図4】同上実施例の過給機作動領域を示す図である。
【図5】同上実施例のバイパス制御弁開度設定を示す図
である。
【図6】同上実施例のエンジン吸入空気温度目標値と冷
却水温度との関係を示す図である。
【図7】同上実施例の吸気加熱制御動作を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1…エンジン 2…吸気通路 3…スロットル弁 5…過給機 7…燃料噴射弁 9…アシスト空気通路 10…熱交換器 12…絞り弁 15…吸気バイパス通路 16…バイパス制御弁 31…電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 31/04 B 69/00 310 A 9248−3G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットル弁下流側吸気通路に配置した
    機械式過給機と、該過給機下流側吸気通路に配置した絞
    り弁とを備え、機関冷間時に前記過給機を作動させると
    共に前記絞り弁を用いて吸気通路を絞ることにより吸気
    の圧縮加熱を行う内燃機関において、スロットル弁上流
    側吸気通路と燃料噴射弁とを接続してスロットル弁上流
    側吸気通路から燃料噴射弁にアシスト空気を供給するア
    シスト空気通路と、前記過給機と絞り弁との間の吸気通
    路内の吸気と、前記アシスト空気通路内の空気とを熱交
    換させる手段を設けたことを特徴とする機械式過給機付
    内燃機関。
JP6388692A 1992-03-19 1992-03-19 機械式過給機付内燃機関 Pending JPH05263701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6388692A JPH05263701A (ja) 1992-03-19 1992-03-19 機械式過給機付内燃機関

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JP2007085241A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Mazda Motor Corp 火花点火式エンジン
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