JPH0526049A - 機械式過給機の過給制御装置 - Google Patents

機械式過給機の過給制御装置

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JPH0526049A
JPH0526049A JP29292891A JP29292891A JPH0526049A JP H0526049 A JPH0526049 A JP H0526049A JP 29292891 A JP29292891 A JP 29292891A JP 29292891 A JP29292891 A JP 29292891A JP H0526049 A JPH0526049 A JP H0526049A
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JP
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intake air
supercharger
engine
control valve
air temperature
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JP29292891A
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English (en)
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Kouichi Satoya
浩一 里屋
Hideki Onaka
英己 大仲
Masaaki Tanaka
正明 田中
Yuichi Kato
雄一 加藤
Michio Furuhashi
道雄 古橋
Yasuhiro Oi
康広 大井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はエンジン冷間運転時に過給機を作動
させて吸気の圧縮による加熱を行う機械式過給機の過給
制御装置に関し、広範囲な運転条件下で十分に高い吸気
温度を達成できる手段を提供することを目的とする。 【構成】 過給機5下流側に設けたインタークーラ7を
バイパスするバイパス通路9を設け、バイパス通路9入
口側にはエンジン冷間過給時に吸気をバイパス通路9側
に切換える電磁切換弁10と、バイパス通路出口側には
エンジン吸気温度が所定値より低いときに、バイパス通
路9に絞りを与える絞り弁12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用エンジン等に用い
る機械式過給機の過給制御装置に関し、詳細にはエンジ
ン冷間時に過給機を作動させて圧縮による吸気加熱を行
う過給制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの冷間運転では燃焼室壁温が低
く、圧縮後の混合気が燃焼室壁面で冷却されてしまい温
度が十分に上昇しない場合があり、このため混合気着火
性や火炎伝播速度が低下して燃焼状態が悪化する傾向が
ある。従来、この燃焼状態の悪化を補うために、冷間時
には燃料を増量して濃混合気を形成することによって安
定燃焼を得ることが行われている。
【0003】しかし、燃料増量によりエンジン燃費が悪
化する他、冷間時に点火プラグのくすぶりが発生した
り、濃混合気の燃焼によりHCやCOの発生量が増大す
る等の問題が生じる。また燃焼悪化のため排気温度も低
いことから、触媒を使用する排気浄化装置では触媒温度
が活性領域に達するのが遅れるため冷間時に十分な排気
浄化が行われず、前述のHC,CO発生量の増大も加わ
り、冷間時の排気エミッションが悪化する問題があっ
た。
【0004】この問題を解決するためエンジン冷間時に
機械式過給機を作動させて圧縮による吸気加熱を行うよ
うにしたエンジンが知られている。予め吸気温度を上昇
させておくことにより燃焼室温度が低い場合でも圧縮後
の混合気温度を十分に高い温度に保持し、良好な燃焼が
得られるようにするためである。
【0005】この種のエンジンの例としては、例えば特
開昭61-19933号公報に開示されたものがある。同公報の
エンジンは、クラッチを介してエンジンから機械的に駆
動される過給機を設け、通常の運転条件ではエンジンの
中高負荷運転領域でクラッチを接続して過給を行うよう
にするとともに、エンジン冷間時には低回転低負荷領域
でもクラッチを接続するようにして過給運転領域を拡大
している。低負荷運転時にも過給運転を行うことにより
過給により高温になった吸気をエンジンに供給して燃焼
状態の改善と暖機の促進とを図ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記特開昭61
-19933号公報のように過給機のみを用いて吸気の昇温を
行う場合、条件によっては十分に高い温度の吸気を得ら
れないことがある。例えばエンジン始動後アイドル回転
で暖機を行うような場合、機械式過給機の回転数も低く
圧縮比も比較的小さい。このため外気温度が低い状態で
は過給機吐出空気の温度も上昇せず十分な燃焼改善効果
が得られない場合がある。
【0007】このような場合に十分に高い温度の吸気を
得るための手段としては、過給機上流側に電気ヒータを
設け、吸気を加熱する方法がある。しかし電気ヒータを
使用する場合、暖機運転中の電力消費量の増大に対処す
るためオルタネータやバッテリの容量増大が必要とな
り、大幅なコスト増を招く問題がある。
【0008】本発明は上記課題に鑑み、電気ヒータ等を
用いることなく、過給機のみで十分な吸気加熱を行うこ
とを可能とする手段を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、吸気通
路に機械式過給機を備え、機関低温時に過給機を作動さ
せて吸気加熱を行う機械式過給機の過給制御装置におい
て、機関低温時に過給機下流側吸気温度が所定温度以下
であるときに、過給機下流側吸気通路を絞る吸気温度制
御弁を設けたことを特徴とする機械式過給機の過給制御
装置が提供される。
【0010】
【作用】過給機吐出温度が低い場合に過給機下流側吸気
通路を、吸気温度制御弁を用いて絞ることにより過給機
吐出圧力が上昇し、圧縮比増大により吸気温度制御弁上
流側で大きな吸気温度上昇を得る。吸気は吸気温度制御
弁を通過して通常の過給圧力まで減圧される際に膨張す
るが、吸気温度制御弁での摩擦損失や渦損失が大きいた
めほとんど温度降下を生じない。従ってエンジン燃焼室
に供給される吸気温度は吸気通路を絞らない場合に較べ
て大幅に上昇する。
【0011】
【実施例】図1に本発明の過給制御装置の一実施例の構
成を示す。図において1はエンジン、2はエンジンの吸
気通路、3は運転者のアクセルペダル(図示せず)の操
作に応じて吸気流量を連続的に変化させるスロットル
弁、5はスロットル弁3の下流側吸気通路に設けられた
過給機である。過給機5は本実施例では容積型の圧縮機
が用いられ、エンジン1のクランク軸4に設けたプーリ
4aから電磁クラッチ6を介してベルト等により機械的
に駆動される。また、過給機5の下流側吸気通路には、
暖機運転完了後(以下「通常運転時」という)過給機か
ら吐出される高温の吸気を冷却して吸気充填効率の向上
とノッキング防止を図るインタークーラ7が設けられて
いる。
【0012】インタークーラ7にはクーラバイパス通路
9が設けられており、クーラバイパス通路9入口には吸
気流をインタークーラ7側又はクーラバイパス通路9側
に切換える電磁切換弁10が設けられている。またクー
ラバイパス通路9の出口側には吸気温度制御弁12が設
けられている。本実施例では吸気温度制御弁12はバタ
フライ弁の形状であり、バイパス通路9出口部の吸気通
路に設けたバイメタル等の感温作動部12aにより駆動さ
れる。すなわち、本実施例では吸気温度制御弁12は、
吸気温度制御弁部分を通過する空気温度が所定値以下
(例えば80℃以下)では開度が低下し、バイパス通路
9に絞りを与えるが、それ以上の温度では全開して吸気
抵抗を生じない。
【0013】図に15で示すのは過給機5をバイパスし
てスロットル弁3下流側吸気通路と過給機出口側吸気通
路とを接続する吸気バイパス通路である。吸気バイパス
通路15にはバイパス制御弁16が設けられ、吸気バイ
パス通路15を通る空気流量を連続的に調節できるよう
になっている。17はバイパス制御弁16を開閉駆動す
るステップモータ等のアクチュエータである。
【0014】バイパス制御弁16はエンジンの通常運転
時にエンジン過給圧力を調節するために用いられる。す
なわちバイパス制御弁16の開度を大きくすれば過給機
5の吐出側から入口側に吸気バイパス通路15を通って
還流する空気量が増大するため過給機吐出圧力は低下
し、過給圧力も低下する。逆にバイパス制御弁16の開
度を小さくすれば過給圧力が上昇する。後述のようにエ
ンジン暖機運転中はバイパス制御弁16は全閉に保持さ
れる。
【0015】本実施例ではエンジンの暖機状態を検出す
るため、エンジン冷却水通路には冷却水温度を検出する
冷却水温度センサ21が設けられている他、スロットル
弁3にはスロットル弁開度を検出するスロットルセンサ
22、クランク軸4にはエンジン回転数を検出する回転
数センサ23が、また吸気通路2のスロットル弁3上流
側には吸気流量を検出するエアフローメータ25がそれ
ぞれ設けられている。図に31で示すのはエンジンの制
御を行う電子制御装置(ECU)である。本実施例ではECU
31は、中央演算装置(CPU) 33、ランダムアクセスメモリ
(RAM) 34、リードオンリメモリ(ROM) 35及び入力ポート
36,出力ポート 37 をそれぞれ相互に双方向性バス38
で接続した構成のディジタルコンピュータが用いられて
いる。ECU 31の入力ポート36には本過給制御のため冷
却水温度センサ21、回転数センサ23、エアフロメー
タ25、スロットルセンサ22が接続され、それぞれ冷
却水温度、エンジン回転数、吸気流量、スロットル開度
が入力されている。またECU 31の出力ポート37は図示
しない駆動回路を介してバイパス制御弁16のアクチュ
エータ17に接続され、バイパス制御弁16の開度変更
を行うほか、電磁クラッチ6とクーラバイパス通路9の
電磁切換弁10に接続され、クラッチON/OFF と電磁切
換弁10の切換を制御するようになっている。
【0016】過給機5は通常運転時(エンジン暖機完了
後の状態)にはエンジン負荷に応じて作動する。図2実
線Aは通常運転時のクラッチ6のON/OFF 領域を示す。
図の横軸はエンジン回転数N、縦軸はエンジン負荷を表
すパラメータとしてエンジン1回転当りの吸入空気量Q
/Nをとっている。図からわかるように過給機5は通常
運転時は中高負荷領域においてのみ作動(クラッチ6が
ON)するように制御される。
【0017】また、図3は通常運転時におけるバイパス
制御弁9開度と負荷条件との関係を示す図で、縦軸はバ
イパス制御弁16の開度θb、横軸はスロットル開度θ
tを示している。図からわかるようにバイパス制御弁1
6は通常運転時にはスロットル弁開度の小さい低負荷領
域で全開とされ、過給機駆動負荷を低減するようにして
いるが中高負荷領域では負荷の増大と共に開度が減少
し、過給圧を上昇させて出力増大を図っている。また高
負荷領域ではバイパス制御弁16は全閉となり最大過給
圧を得るように制御される。
【0018】次に本実施例の過給制御装置によるエンジ
ン低温時の吸気加熱操作について説明する。本実施例で
は冷却水温度センサ21の出力によりエンジンが低温状
態にあると判断された場合軽負荷状態であってもクラッ
チ6を接続し、過給機5を作動させる。過給機5により
吸気を圧縮し、圧縮仕事により吸気温度を上昇させるた
めである。
【0019】図2の点線Bは冷間時における過給機の作
動制御線を示している。本実施例では冷却水温度が所定
値(例えば50℃)以下の場合には機関が冷間状態にあ
ると判定して、通常時の作動線の代わりに点線Bで示す
作動線により電磁クラッチ6のON/OFF を行う。図に示
すように冷間時においては、エンジン極低負荷かつ低回
転数で運転されている場合(すなわち過給機を作動させ
ると駆動損失によりエンジンが停止する恐れがある場
合)を除いた全領域で過給機が作動する。また、冷間時
に過給機を作動させる際、同時にバイパス制御弁16は
全閉とされ、電磁切換弁10はクーラバイパス通路9側
に吸気を流すように切換えられ、インタークーラ7によ
り吸気が冷却されることを防止する。
【0020】更に、クーラバイパス通路9の吸気温度制
御弁12はバイメタル12aの作動により吸気温度制御弁
12を通過する吸気温度に応じて開度が変化する。従っ
て過給機回転数が低い場合や外気温度が低い場合等でバ
イパス制御弁16を全閉しただけでは吸気温度が十分に
上昇しない場合吸気温度制御弁12は全閉に近くなり、
吸気温度制御弁12の上流側圧力、すなわち過給機吐出
圧が上昇する。このため過給機圧縮仕事が増加し、過給
機吐出空気温度も上昇する。なお、過給機吐出圧力が増
大した結果、吸気温度制御弁12を通る吸気の膨張比も
増大するが、吸気温度制御弁12を通る流れの摩擦損失
や渦損失が大きいため吸気温度制御弁12前後での吸気
温度低下はほとんど生じない。従ってエンジン1に供給
される吸気の温度は吸気温度制御弁12により上昇する
ことになる。
【0021】また、吸気温度制御弁12はバイメタル等
の感温作動部12aにより吸気温度に応じて開閉するた
め、吸気温度が所定値(例えば80℃)以上では全開と
なり過給機吐出温度が過度に上昇することを防止する。
【0022】図4は本実施例の過給制御動作のフローチ
ャートを示す。本ルーチンは前述のECU 31により一定時
間毎(例えば16ミリ秒毎)に実行される。なお、この
制御のためECU 31は図2,図3の関数をROM 35に記憶し
ており、これらを基に以下の制御を行う。
【0023】図4でルーチンがスタートするとステップ
シータでは前述の各センサからエンジン回転数N、吸気
流量Q、スロットル開度θt 、冷却水温度TWが読込ま
れ、ステップ105 では負荷パラメータQ/Nが算出され
る。次にステップ110 ではエンジンが低温状態にあるか
否かが判定される。本実施例ではエンジン冷却水温度T
Wを用いTW<50℃の場合にはエンジンが低温状態に
あると判断してステップ115 〜ステップ135 の吸気加熱
操作を行う。すなわちステップ115 ではバイパス制御弁
16のアクチュエータ17に閉弁信号を出力し、制御弁
16を全閉にする。次いでステップ120 ではクーラバイ
パス通路9の電磁切換弁10をバイパス側に切換える。
【0024】ステップ125 は過給機作動条件の判定で、
エンジン回転数Nと負荷Q/Nとから図2の点線Bの関
係を基に過給機作動可否を判定し、その結果を基にクラ
ッチ6をON(ステップ130)又はOFF(ステップ135)す
る。クラッチ6がONにされると過給空気はクーラバイ
パス通路9側に流れ、吸気温度が低い場合は吸気温度制
御弁12により大きな絞りを与えられるため吸気温度が
上昇する。このため、エンジン燃焼室壁温が低い冷間運
転においても良好な燃焼を得ることができる。
【0025】次に本実施例の通常時(暖機完了後)の過
給制御について説明する。図4のステップ110 でTW≧
50℃であった場合はエンジン暖機が完了しているため
ステップ150 からステップ175 で通常時の過給制御が行
われる。すなわちステップ150 ではステップ100 で読み
込んだスロットル開度θt を用いて図3からバイパス制
御弁16の開度設定値θbを求めステップ155 でバイパ
ス制御弁アクチュエータ17にθbを出力してバイパス
制御弁16開度を調節する。次いでステップ160 ではク
ーラバイパス通路9の電磁切換弁10をインタークーラ
7側に切換える。そしてステップ165 では、通常時の過
給機作動線(図5 、実線A)を基に過給機作動要否を判
定し、その結果に基づいて電磁クラッチ6をON/OFF す
る(ステップ170,175)。
【0026】これによりエンジン暖機後には過給圧力が
負荷に応じて調節される。また、過給機5で高温になっ
た吸気はインタークーラ7で冷却されて低温になってか
らエンジンに供給されるため吸気充填効率が向上すると
共に、ノッキング発生が防止される。なお暖機完了後は
クーラバイパス通路9の吸気温度制御弁12近傍はイン
タークーラ7で冷却された吸気により低温に保たれるの
で吸気温度制御弁12は全閉状態を維持する。次に図5
に本発明の図1とは別の実施例を示す。図5において図
1と同じ参照符号は図1と同様の要素を示している。図
1の実施例では過給機5の下流側にインタークーラ7、
クーラバイパス通路9、切換弁10等を設けた例を示し
たが、本実施例ではインタークーラ等を設けておらず、
暖気完了後の吸気冷却は行っていない。また本実施例で
は吸気温度制御弁12はバイメタル式ではなく、吸気管
2の過給機バイパス通路15合流部下流側に設けられて
おり、ECU31により駆動制御されるステッパモータ
等の適宜な形式のアクチュエータ13と開度センサ13
aとを備えており、以下に説明するようにエンジンの運
転条件に応じて開度制御される。また、本実施例におい
ても、過給機5、バイパス制御弁16は、図2及び図3
に示したと同様に制御される。
【0027】図6は本実施例の吸気温度制御弁12の開
度設定を示す。本実施例では吸気温度制御弁12は冷却
水温度TW、スロットル弁開度θt、エンジン回転数N
により制御される。図6からわかるように吸気温度制御
弁12はスロットル開度θtとエンジン回転数Nとが一
定の条件下では冷却水温度TWが低いほど開度が減少し
冷却水温度が高いほど開度が増大する。また、暖機完了
後に相当する冷却水温度(例えば、本実施例では50
0C)以上ではθt,Nの値に関係なく全開に保持され
る。
【0028】また、吸気温度制御弁12は、冷却水温度
TWとエンジン回転数Nとが一定であればスロットル開
度θtが大きいほど開度が増大し、負荷に応じた吸入空
気量を確保するように制御されると共に、冷却水温度T
Wとスロットル開度θtとが一定であればエンジン回転
数Nが低いほど開度が減少するように制御され、機械式
過給機5の回転数低下により過給機出口温度が低下する
ことを防止している。なお、図6の吸気温度制御弁開度
設定の詳細はエンジン型式に応じて決定される。
【0029】本実施例では、このように運転条件に応じ
て吸気温度制御弁の開度を制御することによりエンジン
冷間時に、運転条件の変動によらず常に最適な吸気温度
を保持することができる。図7は本実施例の過給制御動
作のフローチャートを示す。本ルーチンも図4のルーチ
ンと同様、ECU31により一定時間毎に実行される。
図7に示すように、本実施例ではエンジン冷間時には、
バイパス制御弁16を全閉にすると共に(ステップ21
5)エンジン回転数N、スロットル開度θt、冷却水温
TWの値から図6に基づいてアクチュエータ13、開度
センサ13aとを用いて吸気温度制御弁の開度を制御す
る(ステップ220)。なお、本制御のため、本実施例
ではECU31のROM35には図2、図3の関数と共
に図6の関数が数値テーブルの形で記憶されている。ま
た、本実施例においてもエンジン暖機完了後は、吸気温
度制御弁12は全開とされ(ステップ260)、バイパ
ス制御弁16と過給機5は図2、図3の設定に従って制
御される。
【0030】次に図8に本発明の更に別の実施例を示
す。本実施例においても図1、図5と同じ参照符号は同
様の要素を示している。本実施例では、吸気温度制御弁
12下流のサージタンク19には吸気温度センサ18が
設けられており、吸気温度制御弁12下流側の吸気温度
に比例した信号をECU31に入力している。また、吸
気温度制御弁12は吸気温度センサ18の出力を基にエ
ンジン吸入空気温度が予め設定された目標値になるよう
にフィードバック制御されている。
【0031】図9はエンジン吸入空気温度(吸気温度制
御弁下流側での吸入空気温度)の目標値を示している。
図9からわかるように、吸入空気温度目標値は冷却水温
度TWの値に応じて設定され、冷却水温度TWが低いほ
ど高く、冷却水温度TWが高いほど低くなるように設定
される。冷却水温度TWが低いほど吸入空気温度目標値
を高く設定しているのは、冷却水温度が低い場合には吸
気管や吸気ポートの温度も低くなっており、吸入空気が
これらの部分を通過する際の温度低下が大きくなること
を考慮したためである。
【0032】なお、冷却水温度TWが極めて低い場合の
吸入空気温度は、過給機5を保護するため、過給機出口
温度が過大にならない範囲でできるだけ高くなるように
(例えば最高1000C前後)に設定される。このように
エンジン吸入空気温度に基づいて吸気温度制御弁12を
フィードバック制御することにより、大気温度やエンジ
ン運転条件に影響されることなく、エンジン吸入温度を
常に設定値に保持することが可能となる。
【0033】図10は本実施例の過給制御動作のフロー
チャートを示す。本ルーチンも図4、図7のルーチンと
同様ECU31により一定時間毎に実行される。図10
に示すように本実施例ではルーチンがスタートすると、
N,Q,θt,TWの各パラメータと共に吸気温度セン
サ18からエンジン吸入空気温度TSが読み込まれる。
(ステップ300)。また、エンジン冷間時にはバイパ
ス制御弁16を全閉にすると共に冷却水温度TWから図
9を用いてエンジン吸入空気温度の目標値を設定し(ス
テップ320)、設定した目標値に実際の吸入空気温度
(ステップ300,TS)が一致するように吸気温度制
御弁12を開度制御する(ステップ325)。エンジン
暖機完了後は、図7の実施例と同様、バイパス制御弁1
6の開度と、過給機5の作動は図2、図3に基づいて制
御され、吸気温度制御弁18は全開に保持される(ステ
ップ350から370)。また、本実施例においては、
上記制御例のため、図2、図3の関数と共に、図9の関
数が数値テーブルの形でECU31のROM35に記憶
されている。
【0034】なお、図5、図8の実施例は、共に過給機
下流側にインタクーラを設けていない場合について説明
しているが、図1の実施例のようにインタクーラ7、ク
ーラバイパス通路9、切換弁10等を用いた場合にも吸
気温度制御弁12をバイメタル式とせずに、エンジン冷
間時に図6、図9に示したと同様に制御するようにして
も良い。また、同様にインタークーラを設けない図8の
実施例においては、吸気温度制御弁12を吸気温度セン
サ18の出力を基にフィードバック制御する代わりに、
吸気温度制御弁12として図1と同じバイメタル式のも
のを用いて吸気温度に応じて自動的に開度が変化するよ
うにしても良い。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述のように過給機下流側に吸
気温度制御弁を設け、過給機吐出温度が低い場合に過給
機圧縮比を増大させるようにしたことにより、エンジン
冷間時にも電気ヒータ等を用いることなく十分に高い温
度の吸気を供給することができ、冷間運転時の燃費悪化
や点火プラグのくすぶりを防止すると共に排気エミッシ
ョン低減に大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の過給制御装置の一実施例構成を示す略
示図である。
【図2】同上実施例の過給機作動領域を示す図である。
【図3】同上実施例のバイパス制御弁開度特性を示す図
である。
【図4】同上実施例の過給制御動作を示すフローチャー
トである。
【図5】本発明の過給制御装置の別の実施例構成を示す
略示図である。
【図6】同上実施例の吸気温度制御弁の開度設定を示す
図である。
【図7】同上実施例の過給制御動作を示すフローチャー
トである。
【図8】本発明の過給制御装置の図1、図6とは別の実
施例構成を示す略示図である。
【図9】同上実施例のエンジン吸入空気温度設定を示す
図である。
【図10】同上実施例の過給制御動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…エンジン 2…吸気通路 3…スロットル弁 5…過給機 7…インタークーラ 9…クーラバイパス通路 10…電磁切換弁 12…吸気温度制御弁 15…吸気バイパス通路 16…バイパス制御弁 31…電子制御装置(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 雄一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 古橋 道雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大井 康広 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 吸気通路に機械式過給機を備え、機関低
    温時に過給機を作動させて吸気加熱を行う機械式過給機
    の過給制御装置において、機関低温時に過給機下流側吸
    気温度が所定温度以下であるときに、過給機下流側吸気
    通路を絞る吸気温度制御弁を設けたことを特徴とする機
    械式過給機の過給制御装置。
JP29292891A 1991-04-09 1991-11-08 機械式過給機の過給制御装置 Pending JPH0526049A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29292891A JPH0526049A (ja) 1991-04-09 1991-11-08 機械式過給機の過給制御装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7637491 1991-04-09
JP3-76374 1991-04-09
JP29292891A JPH0526049A (ja) 1991-04-09 1991-11-08 機械式過給機の過給制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0526049A true JPH0526049A (ja) 1993-02-02

Family

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JP29292891A Pending JPH0526049A (ja) 1991-04-09 1991-11-08 機械式過給機の過給制御装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040022523A (ko) * 2002-09-09 2004-03-16 현대자동차주식회사 인터쿨러의 흡입공기 바이패스 구조
JP2012127275A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関
JP2019143618A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 マツダ株式会社 エンジンの始動制御装置
JP2019143489A (ja) * 2018-02-16 2019-08-29 マツダ株式会社 エンジンの始動制御装置

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