JPH05253965A - 多層薄肉容器及びその容器の製造方法 - Google Patents

多層薄肉容器及びその容器の製造方法

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JPH05253965A
JPH05253965A JP24580592A JP24580592A JPH05253965A JP H05253965 A JPH05253965 A JP H05253965A JP 24580592 A JP24580592 A JP 24580592A JP 24580592 A JP24580592 A JP 24580592A JP H05253965 A JPH05253965 A JP H05253965A
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JP
Japan
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container
preform
sheet material
molding
resin
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JP24580592A
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English (en)
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Masayuki Kageyama
公志 影山
Kiyoshi Wada
潔 和田
Tetsuo Watada
哲雄 綿田
Kiyoshi Sawada
清志 澤田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2105/00Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
    • B29K2105/25Solid
    • B29K2105/253Preform
    • B29K2105/256Sheets, plates, blanks or films

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多層構造であって、しかも薄肉の容器を、そ
の層構成を崩すことなく、しかも経済的に製造できるよ
うにする。 【構成】 ガスバリヤ性等といった特定機能を持った樹
脂層を含むシート素材5を射出成形装置24の金型コア
9に装着し、シート素材5が装着された金型凹部G内に
樹脂を射出してプリフォームを形成し、そして形成され
たプリフォーム7を延伸成形装置26によって延伸成形
して製品容器を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の樹脂層を有する
樹脂材料によって形成される多層薄肉容器及びその容器
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食料品等を包装するための容器には、次
のような各性質、すなわち、機械強度性、ガスバリヤ
性、防湿性、耐熱性、そして保香性等のうちのいくつか
又は全てが要求される。これらの各性質は、それぞれ特
定の樹脂材料によって達成されることが知られている。
必要に応じて希望する性質が複数ある場合には、それら
の性質を達成する個々の樹脂材料を積層することによっ
て1つの容器を形成するようにしている。
【0003】このような多層構造の容器を製造する方法
として以下に述べるような種々の方法が既に提案されて
いる。
【0004】第1の方法は、真空成形、圧空成形、プラ
グアシスト成形等の、いわゆるシ−ト成形法である。こ
のシ−ト成形法は、図8に示すように、多層構造の1枚
の帯状シ−ト51を矢印A方向へ所定の送りピッチで搬
送しながらそれをヒータ52によって加熱し、その後、
互いに対向して配置された金型53,54によって容器
55を形成するものである。
【0005】このシート成形法においては、シートの送
りピッチに応じて個々の容器55の間に大きな余白部分
ができ、また金型53,54の構造上、シートの送り方
向Aと直角方向において個々の容器55の間に大きな余
白部分が形成される。これらの余白部分は、製品として
寄与しない、いわゆるスクラップとなるので非常に不経
済である。
【0006】このようなスクラップを回収し、シート5
1の層構成の一部に再利用してシート51を再生し、そ
の再生シートから容器55を製作するということも行な
われている。しかしながらこの方法においては、シート
51を形成する樹脂が、再生時の粉砕やシート押し出し
時の熱等により次第に劣化し、着色、異臭、強度劣化等
といった問題が発生する。すなわち、スクラップを再生
しようとする場合、シート51の層の一部をスクラップ
層またはスクラップ混在層により構成することになる。
このような樹脂を再利用したシート51は、再生のたび
にスクラップの組成が変化するため、シート51の全体
としての特性が変化し、成形される容器ごとの性能にバ
ラツキが生じる恐れがある。
【0007】また、シート51を均一の厚さに製造する
ことはきわめて困難であり、どうしても厚さが不均一と
なる。すなわち、一般にフィルムはインフレーション
法、押し出し法、共押し出し法等により製膜されるが、
その厚みはある程度のバラツキを有しており、これらを
多層に積層したシートの厚みを均一化することはきわめ
て困難である。シート51の厚さが不均一であると、金
型53,54によって成形される容器55に関し、1つ
の容器55において肉厚分布が不均一となり、また各容
器55間においても肉厚が不均一となる。さらに、シー
ト成形にあたってはシート51を加熱、軟化させて容器
を成形するが、ヒータの加熱温度がシート51の幅方向
で不均一であったり、金型の冷却条件が各キャビティご
とに不均一であったりすると、同様に容器内、容器間で
の厚さが不均一になる。このような肉厚のバラツキ、特
に容器に所定寸法よりも薄肉の部分が形成された場合、
容器の機械的強度(例えば座屈強度)が十分に得られな
かったり、内容物充填後の加熱殺菌時に容器が変形する
といった不良が発生する。
【0008】多層構造容器の製造方法の第2の例とし
て、特公昭57−1415号公報に開示された方法があ
る。この方法は、四角形状の多層シート素材を加熱し、
さらにプレス成形して円盤状のプリフォームを製造し、
さらにその円盤状プリフォームを真空成形等により成形
して製品容器を製造するというものである。
【0009】この方法によれば、上述したシート成形に
比べてスクラップをかなり減少させることができる。し
かしながら、多層シート素材をプレス成形してプリフォ
ームを作成するときにシート素材を高温に加熱してその
粘度を下げる必要がある。このようにすると、多層シー
ト素材の層構成が崩れ易い。すなわち、部分的に層が薄
くなったり、あるいは分断し易い。層構成が崩れた多層
シート素材から形成された製品容器については、ガスバ
リヤ性等目標とする特定機能が得られない。
【0010】また、プリフォームを成形するための金型
に接する樹脂として、流動性のよい樹脂を用いないと良
好なプリフォームが得られない。すなわち、多層シート
素材として用いることのできる樹脂が狭い範囲に限定さ
れる。
【0011】また、プリフォームを利用した容器の製造
方法としては、特開昭60−178020号、同60−
244518号、同63−130330号及び同63−
296921号の各公報に開示された、いわゆるインジ
ェクションブロー法がある。このインジェクションブロ
ー法は、円盤状のプリフォームを射出成形によって成形
し、そのプリフォームをプラグアシスト成形等といった
成形することにより、容器を成形するものである。
【0012】このインジェクションブロー法において
は、プリフォームを成形する工程でインジェクション成
形法、すなわち射出成形法を用いているので、プリフォ
ームを多層構造にすることがきわめて困難であり、通常
は、単層のプリフォームが作られるだけである。従っ
て、ガスバリヤ性等といった特定機能を持った容器を製
造することができないという問題があった。
【0013】インジェクション成形を利用してプリフォ
ームを成形する場合、例えば特開平3−176126号
公報に示されるように、複数の射出装置および多層成形
射出ノズルを用いて成形すれば、多層構造のプリフォー
ムを製造することができる。この場合、層構成は対称形
となり、例えばガスバリヤ性樹脂を中間層として有する
カップ状容器やボトルなどの実用化へ向けての研究が進
められている。しかしながら、この技術による場合、各
樹脂層の層厚を均一にすることがきわめて困難であるば
かりでなく、流動した樹脂が最後に到達するキャビティ
端付近では、多層構造そのものが成り立たなくなること
が多い。従って、プリフォーム全体に渡って均一な多層
構造を与えることは不可能である。さらに、本発明のよ
うに多数の樹脂を非対称形の層構成に積層する必要があ
る場合には、この方法は適用できない。
【0014】多層構造容器の製造方法の別の方法とし
て、特開平2−45352号及び実開平2−80519
号の各公報に開示された方法がある。この方法は、シー
ト成形によってカップ状容器をプレ成形し、その外周に
射出成形によって外層を形成して容器を製造するという
ものである。
【0015】射出成形は、金型の隙間内に樹脂を流し込
むものであり、その隙間が一定以上の厚さを有していな
いと、十分な成形ができない。従って、上記従来方法に
おいては、完成した容器の容器壁の厚さが厚くなり過ぎ
るという問題が有った。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した各
種の問題点を解消するためになされたものであって、多
層構造であって、しかも薄肉の容器を、その層構成を崩
すことなく、しかもスクラップの発生を極力削減して経
済的に製造できるようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る多層薄肉容器は、複数の樹脂層を有す
る1枚のプリフォームに成形加工を施すことによって形
成されており、該プリフォームは特定機能を持った樹脂
層を含むシート素材の表面に射出成形により射出樹脂層
を重ねることによって形成されている。
【0018】また、本発明に係る多層薄肉容器の製造方
法は、特定機能を持った樹脂層を含むシート素材を金型
(コア9,リップキャビテイ11,キャビテイ13)内
に装着するシート装着工程と、シート素材が装着された
金型内に樹脂を射出してプリフォームを形成する射出成
形工程と、形成されたプリフォームを成形して製品容器
を形成する容器成形工程とを有することを特徴としてい
る。
【0019】上記の構成において、特定機能を持った樹
脂層とは、ガスバリヤ性、防湿性、耐熱性、保香性(非
吸着性)等の各機能をもった樹脂層のことをいう。接着
性の悪い樹脂同志を積層する際にそれら各層の間に設け
られて接着剤として働く接着剤層も特定機能を持った樹
脂層として考えられる。これらの各機能を達成するため
の樹脂層としては、それぞれ次のような樹脂層を適用す
ることができる。 ガスバリヤ性:エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物
(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ
ビニルアルコール(PVA) 防湿性:ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、乾
燥剤練り込みポリオレフィン 耐熱性:ポリエステル、ポリカーボネート、ポリプロピ
レン 保香性:ポリエステル(PET)、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリアクリロニトリ
ル(PAN) 接着剤層:アイオノマー、エチレンー酢酸ビニル共重合
体(EVA)
【0020】また、成形加工としては、真空成形、圧空
成形、プラグアシスト成形等が考えられる。真空成形と
は、キャビテイ内を真空引きしてシート材を金型に密着
するように変形させて成形する成形方法である。圧空成
形とは、シート材を空気によって押圧して金型に密着さ
せて該シート材を成形する成形方法である。プラグアシ
スト成形とは、上記真空成形あるいは圧空成形におい
て、シート材をプラグによって補助的に押圧して該シー
ト材を成形する成形方法である。
【0021】シート素材の上に射出成形によって積層さ
れる樹脂層は、主として容器に機械的強度を持たせるも
のであって、例えばポリプロピレン(PP)、スチロー
ル、ポリエステル、塩化ビニル等が用いられる。
【0022】
【作用】多層薄肉容器の製造にあたっては、まず、1以
上の樹脂層を含んだ1枚のシート素材を用意して、打ち
抜き等により所定の形状にした後、それを射出成形金型
(コア9)に装着する。次いで、そのシート素材の上に
射出成形によってポリプロピレン(PP)等の単層樹脂
が積層されてプリフォームが作成される。そして、プリ
フォームを成形することによって製品容器が製造され
る。プリフォームを成形するに際してプレス成形を用い
ていないので、シート素材の層構造、すなわちプリフォ
ームの層構造が崩れることがない。予め形成されたシー
ト素材と射出成形の組合せによりプリフォームが形成さ
れるので、シート素材に多少の肉厚のバラツキがあって
も、射出工程によりそのバラツキが吸収され、プリフォ
ーム全体としての厚さはきわめて精度良く均一化するこ
とができる。従って、肉厚の均一な容器を製造すること
ができる。その場合にも、容器壁内部の層構造は崩れな
い。1枚1枚プリフォームを作成してそれを製品容器に
成形するので、従来のシート成形法のようにスクラップ
が発生せず、従って、非常に経済的である。この場合、
金型に装着されるシート素材そのものは、1枚の大きな
シートを、例えば打ち抜き、あるいは断裁することによ
って多数枚作成される。このとき、シートの打ち抜きは
きわめて高密度に行なうことができるので、多量のスク
ラップが生じることがなく、また、射出成形による樹脂
層の積層に際しては、スクラップは殆ど生成されないの
で、プリフォームの製造にあたってのスクラップの発生
は、きわめて少ないものとなる。
【0023】
【実施例】図6は本発明に係る多層薄肉容器の一例であ
る巻締め用カップ容器1を示している。この容器1は、
密封用の金属製蓋(図示せず)を巻締めするための巻締
め用フランジ2を有しており、このフランジ2に上記金
属製蓋が巻締められて容器内部が密封される。この巻締
めに際しては、容器フランジの厚さが所定の薄さにない
と、十分な密封状態が得られないことが知られている。
フランジの好ましい厚さは、0.4〜0.6mm、より
好ましくは0.4〜0.5mmである。従来のシート成
形により製造されたフランジ付き容器を巻締めにより密
封する場合、その多くはフランジが厚すぎるため、フラ
ンジ部を熱プレスしたり、あるいはフランジ部を削るな
どの二次加工を行なって、所定の厚さにしている。
【0024】本発明においては、図5に実線で図示した
ように、シート素材5よりも射出樹脂層6を大きく形成
することにより、射出樹脂層6の外縁部を所定の厚さの
フランジとして形成することができる。また、逆に、シ
ート素材5をフランジに好適な厚さとしておき、図5と
は逆にシート素材5の大きさを射出樹脂層6よりも大き
くすることにより、シート素材5の外縁部を所定の厚さ
のフランジとして使用することができる。さらに、シー
ト素材5と射出樹脂層6を同じ大きさとして、プリフォ
ームの端部の射出樹脂層6を他の部分より薄くなるよ
う、金型を設計するなどにより、シート素材5と射出樹
脂層6との合計の厚さが所定の厚さとなるようにしても
よい。上述のように、本発明は予め製造されたシート素
材5とここに射出成形された射出樹脂層6との組合せか
らなるプリフォームを使用するので、特定部分を所望の
厚さに調節することが、きわめて容易に行なえる。
【0025】上記容器1は次の各工程、すなわち、図4
に示すような単層又は多層構造の円盤状シート素材5を
用意するシート素材準備工程と、図5に示すように円盤
状シート素材5の一方の面に射出成形によって単層樹脂
6を積層してプリフォーム7を形成する射出成形工程
と、形成されたプリフォーム7に成形加工を施して鎖線
で示すような製品容器としてのカップ状容器1を形成す
る容器成形工程とから成る容器製造工程によって製造さ
れる。
【0026】上記容器製造工程において、必要に応じ
て、形成されたプリフォーム7を予備加熱するためのプ
リフォーム加熱工程を射出成形工程と容器成形工程との
間に加えることもできる。
【0027】図4のシート素材5は、目標とする特定機
能、例えばガスバリヤ性、防湿性、耐熱性、保香性(非
吸着性)等を得るために特定の単層構造又は多層構造に
形成される。例えば2層構造として、容器の内側に相当
する方向から PET/EVOH、PET/PVDC等、 3層構造として、 PET/EVOH/PP、PP/PVDC/PP等 が考えられる。なお、 PETは、ポリエステル EVOHは、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物 PPは、ポリプロピレン PVDCは、ポリ塩化ビニリデン である。また、上記シート素材5の各層間には、必要に
応じて接着剤ないしは接着性樹脂が存在する。
【0028】シート素材5を製造する方法は特別の方法
に限定されず、任意の方法を用いることができる。例え
ば、目標とする層構成を有する1枚の大きなシートを任
意のシート成形方法、例えば、接着剤積層法、共押出し
法等によって作成し、打抜き加工によってその1枚のシ
ートから多数枚の円盤状シート素材5を製造できる。打
抜き加工は高密度に、すなわち個々の円盤状シート素材
5をごく隣接した位置から打抜きできるので、打抜き加
工後に原材シートに多量のスクラップが残る心配がな
い。
【0029】射出成形工程においてシート素材5の上に
積層される樹脂は、容器に希望の形状を付与可能な機械
的強度を持った熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン
(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(P
VC)、ポリカーボネート(PC)等が用いられる。
【0030】成形とは、プリフォームを引き延ばして希
望の形状、例えばカップ状に成形加工する加工方法のこ
とである。例えば、真空成形、圧空成形、プラグアシス
ト成形等を採用することができる。
【0031】射出成形工程と容器成形工程との間に挿入
されるプリフォーム加熱工程は、成形される前にプリフ
ォーム7を予備的に加熱するための工程である。この工
程は、円盤状シート素材5とそれに積層される射出成形
層とを確実に融着させるため及びプリフォーム7を容易
に成形加工できる温度まで昇温させるために行なわれ
る。射出成形によるプリフォームの作成後、直ちに容器
成形工程に入る場合は、このプリフォーム加熱工程は設
けなくても良い場合がある。射出された高温樹脂によっ
てシート素材5が加熱されるからである。射出成形から
容器成形までの間の時間が比較的短い場合は、プリフォ
ーム7のうちシート素材5のみを加熱すれば良い。一
方、射出成形から容器成形までの間の時間が長くてプリ
フォーム7が完全に冷却される場合は、シート素材5と
射出樹脂層の両方を加熱する。
【0032】以下、容器製造装置の具体例をあげて、多
層薄肉容器1(図6)の製造方法を詳細に説明する。図
1(A)は、射出成形工程を実施するための装置の一実
施例を示している。この射出成形装置24は最上部に固
定板8を有していて、その固定板8の下面にコア9が固
定されている。コア9の内部には、冷却液通路10及び
エア吸引路22が設けられている。コア9の下部周囲に
はリップキャビテイ11及びリップ板12が配設されて
いる。さらに、コア9の下方位置に、保持板14に保持
されたキャビテイ13が設けられ、そのキャビテイ13
の内部にホットランナ15の先端が臨出してゲート16
に接触している。
【0033】コア9は固定板8と共に矢印AーA’のよ
うに上下方向へ往復直線移動できるようになっており、
図示の型締め位置と、キャビテイ13から大きく離れる
開放位置(図示せず)との間で移動する。型締め位置と
いうのは、コア9とキャビテイ13との間に所望のプリ
フォーム形状に相当する間隙Gが形成される位置であ
る。
【0034】リップキャビテイ11は、いわゆる分割型
となっており、中心軸線Lを境として左右の両型がそれ
ぞれ、矢印BーB’のように左右方向へ往復直線移動で
きるようになっている。この移動によりリップキャビテ
イ11は、図示の型締め位置と、互いに大きく離れる開
放位置(図示せず)との間で移動する。
【0035】図2は、プリフォーム加熱工程を実施する
ための装置の一実施例を示している。このプリフォーム
加熱装置25は、前工程である射出成形工程(図1A)
によって形成されたプリフォーム7の上方に臨出可能な
ヒータ17を有している。また、プリフォーム7の下方
には、射出樹脂層6を加熱するためのヒータ30を有し
ている。このヒータ30は、射出樹脂層6を積層後直ち
に容器の成形工程に移る場合には省略が可能である。
【0036】図1(B)は、容器成形工程を実施するた
めの装置の一実施例である、プラグアシスト成形装置2
6を示している。この装置は、リップキャビテイ11の
下に連結される下型18と、上下方向へ移動可能なコア
19と、コア19を貫通していて上下方向へ移動可能な
プラグ20とを有している。
【0037】コア19にはエア導入穴23が開けられて
いる。また、下型18には製品容器1(図6)の形状に
合致した内壁面を有する凹部21が設けられている。
【0038】以下、各工程について説明する。 (射出成形工程)図1(A)において、コア9及びリッ
プキャビテイ11を共に、キャビテイ13から大きく離
れる開放位置(図示せず)に移動させる。これにより、
キャビテイ13の上面が大きく開放される。この状態
で、図3に示すように、コア9の下端に円盤状シート素
材5(図4参照)を装着する。シート素材5は、エア吸
引路22を流れるエアによってコア下端に吸着固定され
る。装着されたシート素材5は、その上面すなわちコア
9に接触する面が容器内周面になる。
【0039】シート素材5がコア9の下端に装着される
と、図1に示すように、コア9及びリップキャビテイ1
1が型締め位置にセットされる。この状態で、ホットラ
ンナ15を介して樹脂がキャビテイ凹部G内へ流し込ま
れる。これにより、シート素材5の上に射出樹脂層6
(図5)が積層されて図5に実線で示すようなプリフォ
ーム7が形成される。プリフォーム7が形成されると、
次のプリフォーム加熱工程へ移行する。
【0040】(プリフォーム加熱工程)射出成形が終了
すると、図1においてコア9が型締め位置から開放位置
へと移動する。リップキャビテイ11は型締め位置に残
ったままでプリフォーム7を保持し続ける。その後、プ
リフォーム7がリップキャビテイ11に保持されたま
ま、図2に示す加熱ステージへ送り込まれる。この加熱
ステージにおいて、ヒータ17がプリフォーム7の直上
位置まで搬出され、該ヒータ17および必要に応じて配
置されるヒータ30から発散される熱により、プリフォ
ーム7が加熱される。この加熱により、シート素材5と
射出樹脂層6(図5)との融着が促進され、さらに次の
工程である容器成形工程のための予備加熱が行なわれ
る。この工程は、場合によっては省略することも可能で
ある。
【0041】(容器成形工程)プリフォーム加熱工程を
終了したプリフォーム7は、次いで、リップキャビテイ
11に保持されたまま図1(B)の容器成形ステージに
送られる、この容器成形ステージにおいて、プラグ20
を備えたコア19がプリフォーム7の上方から図示の成
形位置にセットされ、容器成形加工が実施される。この
とき、プリフォーム7の外縁部は、リップキャビティ1
1、コア19、下型18により挟まれ、固定支持されて
いる。すなわち、プラグ20の下方移動によりプリフォ
ーム7が下方へ押圧され、同時にエア導入穴23を通っ
て送り込まれるエアによりプリフォーム7が延ばされ
る。こうして延ばされるプリフォーム7は、下型18の
凹部21の壁面形状、すなわちカップ形状に成形され、
図6に示すような製品容器が出来上がる。
【0042】(後処理工程)容器成形工程の終了後、製
品容器を保持していたリップキャビッテイ11をB方向
へ開放すれば、製品容器をそのまま取り出すことができ
る。また、切断装置を用いて図5のX−X線あるいはY
−Y線に沿って容器を切断することもできる。この場
合、切断装置を下型18内あるいはその近傍に設けてお
けば、容器成形が終了した直後に容器の切断を行なうこ
とができる。もちろん、下型18等の金型から容器を取
り出した後に、別途、容器の切断処理を行なうこともで
きる。
【0043】以上、好ましい実施例をあげて本発明を説
明したが、本発明はその実施例に限られるものではな
い。例えば、製品容器の形状は、図6に示した巻締め用
カップ形状以外の任意の形状(例えば方形のトレー状)
とすることができる。この場合、シート素材5の形状
は、製品容器の形状に見合った形状に準備されることは
自明である。図7に示すような、ヒートシール用カップ
形状とすることもできる。このヒートシール用カップ容
器3は、密封用の薄板状蓋材(図示せず)を熱溶着する
ためのヒートシール用フランジ4を有しており、このフ
ランジ4に上記蓋材が熱溶着されて内部が密封されるも
のである。この場合、ヒートシール用フランジ4は蓋材
のヒートシール作業時の熱および圧力に耐えるだけの厚
さを有することが必要であり、本発明では、前述したよ
うにシート素材5および射出樹脂層6の大きさおよび厚
さを考慮することで、目的に合ったヒートシール用フラ
ンジ4を得ることができる。
【0044】また、必要であれば、射出成形工程を複数
回繰返して、射出樹脂層6を2層以上に形成することも
可能である。さらに、上記実施例では、プリフォーム7
のシート素材5側が製品容器1の内面となるように成形
したが、射出樹脂層6側が製品容器1の内面となるよう
にしてもよい。
【0045】また、上記実施例では、シート素材5を容
器の内面側として用いているが、このようにすることに
は次のような利点がある。すなわち、シート素材5に好
適に使用できる材料は、ガスバリヤ性樹脂であるエチレ
ンー酢酸ビニル共重合体ケン化物や非吸着性樹脂である
ポリエステル系樹脂のような、特定の機能を有する材料
であり、他方、射出樹脂層の樹脂は、ポリプロピレンの
ごとき容器の主たる構造材料となる樹脂であるため、一
般に射出樹脂層の樹脂のほうが、シート成形のような容
器形状への成形適性が高い。従って、シート成形に際し
て、シート素材5を容器の内面側に配置することによ
り、シート素材5の成形不良(シート成形時における伸
び不足による厚みのバラツキ、割れなど)を防ぐことが
できるのである。また、シート素材5に非吸着性樹脂を
使用する場合、この樹脂は内容物に接する位置に配置さ
れて初めてその目的を達成できるので、上記実施例のよ
うな位置関係で製造されることが好ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、シート素材を金型内に
装着した状態で射出成形を行なうことによりプリフォー
ムを形成するようにしたので、射出成形を利用したにも
かかわらず、安定した品質の多層構造のプリフォームを
得ることができる。
【0047】射出成形によって1枚1枚プリフォームを
形成し、そのプリフォームから製品容器を形成するの
で、スクラップ等の不要成分が殆ど発生しない。従っ
て、非常に経済的である。
【0048】プレス成形でなく射出成形によってプリフ
ォームを作るので、プリフォーム内の層構成が崩れるこ
とがない。従って、ガスバリヤ性等の特定機能を確実に
得ることができる。
【0049】射出成形を利用したのでプリフォームはき
わめて厚みの精度がよく、この均一な厚さのプリフォー
ムを容器形状に成形することによって製品容器を作るの
で、薄肉でしかも容器内および容器間でバラツキがな
い、安定した厚さの精度を有する容器を作ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多層薄肉容器を製造するための装
置の一例を示す側面断面図である。特に、(A)図は、
射出成形装置の一例を示す側面断面図である。また、
(B)図は容器成形装置の一例を示す側面断面図であ
る。
【図2】プリフォーム加熱装置の一実施例を示す側面断
面図である。
【図3】図1(A)の要部を拡大して示す断面図であ
る。
【図4】シート素材の一実施例を示す斜視図である。
【図5】プリフォーム及び製品容器を示す図である。
【図6】本発明に係る多層薄肉容器の一実施例を示す斜
視図である。
【図7】本発明に係る多層薄肉容器の別の実施例を示す
斜視図である。
【図8】従来の容器製造装置の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
5 シート素材 9 コア 11 リップキャビテイ 13 キャビテイ 24 射出成形装置 26 容器成形装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 51/14 7421−4F 69/02 8115−4F B32B 1/02 7016−4F B65D 1/00 B 7445−3E 1/28 7445−3E // B29D 22/00 7344−4F B29L 9:00 4F 22:00 4F (72)発明者 澤田 清志 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の樹脂層を有する樹脂材料によって
    形成される多層薄肉容器において、この容器は複数の樹
    脂層を有する1枚のプリフォームに成形加工を施すこと
    によって形成されており、該プリフォームは特定機能を
    持った樹脂層を含むシート素材の表面に射出成形により
    射出樹脂層を重ねることによって形成されることを特徴
    とする多層薄肉容器。
  2. 【請求項2】 複数の樹脂層を有する樹脂材料によって
    形成される多層薄肉容器の製造方法において、特定機能
    を持った樹脂層を含むシート素材を金型内に装着するシ
    ート装着工程と、シート素材が装着された金型内に樹脂
    を射出してプリフォームを形成する射出成形工程と、形
    成されたプリフォームを成形して製品容器を形成する容
    器成形工程とを有することを特徴とする多層薄肉容器の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 形成されたプリフォームを加熱するプリ
    フォーム加熱工程を、上記射出成形工程と容器成形工程
    との間に設けたことを特徴とする請求項2記載の多層薄
    肉容器の製造方法。
JP24580592A 1991-09-19 1992-08-21 多層薄肉容器及びその容器の製造方法 Pending JPH05253965A (ja)

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