JPH0524448U - 車両のステツプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドアが開いた時に車両から突出して展開され
るステップは、ドアが開いたまま車両が走行することが
あっても、展開することがないようにする。 【構成】 ステップは、車両のドアが開いた時に車体の
外側に展開し、ドアが閉じた時に車体内に格納されるよ
うに取付けられている。このステップを駆動するエアシ
リンダは、ドアスイッチ４０Ａが閉じてソレノイドバル
ブ３４が励磁されると、ステップを展開するように駆動
される。制御器４４は、車両の走行を検出する走行セン
サ４２から走行信号を受けると展開する遮断スイッチ４
５から成っており、従って走行信号があると、ソレノイ
ドバルブ３４を非励磁状態にしてステップが格納され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、比較的車体の床が高い車両でドアが開いた時に、乗員の昇降性を向 上する目的で取付けられたステップを展開又は格納する装置の改良に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

この種の車両のステップ装置は、一般に、車両のドアが開いた時に車体の外側 に展開しドアが閉じた時に車体内に格納されるようにステップを駆動するステッ プ駆動手段と、ドアの開閉を検出してステップを展開又は格納するようにこのス テップ駆動手段を駆動する駆動回路とから成っている。 車両が停止してドアが展開すると、駆動回路のドア開放検出器がドア開放信号 を発生し、このドア開放信号は、ステップ駆動手段をステップ展開方向に駆動し てステップを展開する。従って、乗員はこのステップを利用して容易に昇降する ことができる（実開昭５８−５２０４５号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この従来技術では、ドアが開いている時は常にステップが展開した状 態にあるので、ドアを開いたまま走行する場合に、ステップが展開していて車両 から突出していることになる。例えば、ドアを開いて後方を確認しながらバック する場合や、半ドアで走行する場合のように、ドアが開いていてもステップが格 納されていることが望ましい。

【０００４】 本考案の目的は、上記に鑑み、ドアが開いたまま車両が走行することがあって も、ステップが展開することがないようにした車両のステップ装置を提供するこ とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案の１つの課題解決手段は、車両のドアが開いた時に車体の外側に展開し ドアが閉じた時に車体内に格納されるようにステップを駆動するステップ駆動手 段とドアの開閉を検出してステップを展開又は格納するようにステップ駆動手段 を駆動する駆動回路とを備えている車両のステップ装置において、駆動回路は、 車両の走行を検出する走行センサと、この走行センサから車両の走行信号を受け てステップを格納するようにステップ駆動手段を駆動する制御器とを有すること を特徴とする車両のステップ装置を提供するものである。

【０００６】 本考案の他の課題解決手段は、車両のドアが開いた時に車体の外側に展開しド アが閉じた時に格納されるようにステップを駆動するステップ駆動手段とドアの 開閉を検出してステップを展開又は格納するようにステップ駆動手段を駆動する 駆動回路とを備えている車両のステップ装置において、駆動回路は、車両の停止 を検出する車両停止検出器と、車両停止検出器から車両停止信号を受けていない 時にステップを格納するようにステップ駆動手段を駆動する制御器とを有するこ とを特徴とする車両のステップ装置を提供するものである。車両停止検出器は、 駐車ブレーキがかかっていたり、トランスミッションがニュートラル位置にある 時に車両の停止を検出する。

【０００７】

【作用】

このように、車両の走行信号を受けるか、車両の停止信号を受けていない時に 、ステップが展開することがないように、ステップ駆動手段を制御すると、半ド アで走行したり、後方を確認するためにドアを開きながら車両をバックする場合 に、ステップが車体から突出していることがない。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべると、図１は本考案に係る車両の ステップ装置１０を示し、ステップ１２は、図３乃至図５に示すように、車両１ ４のドア１６が開いた時に車両１４の床１８よりも低い位置に展開し、ドア１６ が閉じた時に車体１４Ａ内に格納されるように車両１４に枢動自在に取付けられ ている。尚、図５から解るように、ステップ１２は、車両１４の車体１４Ａのブ ラケット２８に枢支ピン２０により支持され通常ではエアシリンダ３０内のリタ ーンスプリングによって格納されている。

【０００９】 車両のステップ装置１０は、図１に詳細に示すように、ステップ１２を展開位 置と格納位置との間を駆動するステップ駆動手段２４と、ドア１６の開閉を検出 してステップ１２を展開又は格納するようにステップ駆動手段２４を駆動する駆 動回路２６とを備えている。

【００１０】 ステップ駆動手段２４は、図５に示すように、車体１４Ａのブラケット２８に 枢支されたエアシリンダ３０から成り、このエアシリンダ３０は、図１に示すよ うに、エアタンク３２からソレノイドバルブ３４を介して駆動される。エアシリ ンダ３０が伸長すると、ステップ１２が展開され、エアシリンダ３０が収縮する と、ステップ１２が格納される。尚、図５から解るように、ステップ１２の内縁 １２ａは、ステップ１２が開いた状態でブラケット２８の一部であるストッパ２ ８ａに当たって開いた状態が規制される。従って、乗員がこのステップ１２を利 用して昇降する際にステップ１２が揺れるのを防止することができる。

【００１１】 駆動回路２６は、図１に示すように、バッテリ３６にヒューズ３８を介して接 続され、ドア開放検出器４０の外に、車両１４の走行を検出する走行センサ４２ と、この走行センサ４２から車両１４の走行信号を受けてステップ１２を格納す るようにステップ駆動手段２４を駆動する制御器４４とを有する。

【００１２】 ドア開放検出器４０は、ドア１６が開いている時にドア開放信号を発生するド アスイッチ４０Ａから成っている。また、走行センサ４２は、図６に示すように 、トランスミッションの出力軸４４に取付けられた永久磁石４６とこの永久磁石 ４６に対向して固定側に設けられたホール効果素子４８とから成っている。従っ て、車両１４が走行していると、ホール効果素子４８からパルスが発生して車両 の走行信号が出力される。一方、制御器４４は、走行センサ４２から走行信号を 受けると、ソレノイドバルブ３４をバッテリ３６から遮断するように動作する遮 断スイッチ４５を含んでいる。

【００１３】 次に、本考案のステップ装置の動作をのべると、車両１４が停止してドア１６ が開くと、ドア開放検出器４０であるドアスイッチ４０Ａが閉じるので、ステッ プ駆動手段２６であるソレノイドバルブ３４が励磁されて開き、エアシリンダ３ ０にエアが供給される。従って、図４に示すように、ステップ１２が展開位置と なって乗員の昇降が容易に行なわれる。

【００１４】 一方、ドア１２が開いたまま車両１２が走行すると、走行センサ４２から走行 信号が制御器４４に供給されるので、遮断スイッチ４５が開いてステップ駆動手 段２４であるエアシリンダ３０からエアが抜けてエアシリンダ３０内のリターン スプリングによってステップ１２が格納位置に閉じられる。従って、半ドアで車 両１４が走行したり、後方を確認するためにドアを開きながら車両１４をバック する場合に、ステップ１２が確実に格納されているので安全である。

【００１５】 図２は本考案の他の実施例を示し、この実施例では、駆動回路２６は、車両１ ４の停止を検出する車両停止検出器５０と、この車両停止検出器５０から車両停 止信号を受けていない時にステップ１２を格納するようにステップ駆動手段２４ を駆動する制御器５２とを有する。

【００１６】 車両停止検出器５０は、例えば、駐車ブレーキがかかっている時に閉じる停止 スイッチ５０Ａから成り、また制御器５２は、駐車ブレーキがかかっていて停止 スイッチ５０Ａが閉じている時に励磁される励磁コイル５２Ａと、バッテリ３６ とソレノイドバルブ３４との間に配置されて励磁コイル５２Ａの励磁によって閉 じられるソレノイドスイッチ５２Ｂとから成っている。

【００１７】 この実施例のステップ装置では、車両が停止して駐車ブレーキをかけると、車 両停止検出器５０である停止スイッチ５０Ａが閉じるので、制御器５２であるソ レノイドスイッチ５２Ｂが閉じ、従ってドア１６が開くと、ステップ駆動回路２ ６のソレノイドバルブ３４が励磁されるので、エアシリンダ３０にエアが供給さ れ、ステップ１２を展開する。

【００１８】 一方、車両を走行しようとして駐車ブレーキを外すと、車両停止検出器５０で ある停止スイッチ５０Ａが開くので、制御器５２のソレノイドスイッチ５２Ｂが 開き、従ってドア１６が開いたままとなっていてドアスイッチ４０Ａが閉じてい てもステップ駆動手段２４のエアシリンダ３０からエアが抜けてステップ１２が 格納される。従って、半ドアで車両１４が走行したり、後方を確認するためにド アを開きながら車両１４をバックする場合に、ステップ１２が確実に格納されて いるので安全である。

【００１９】 尚、図２の実施例で、車両停止検出器５０が停止スイッチであったが、この車 両停止検出器５０は、その外に、トランスミッションがニュートラル位置にある 時に格納するスイッチであってもよく、またいずれの場合も駐車ブレーキがかか っている時又はトランスミッションがニュートラル位置にある時に発生する車両 停止信号を受けて閉じられる機械スイッチ又は半導体スイッチであってもよい。 また、ステップ１２は、図示の実施例では、略断面Ｌ字形の形態であったが、折 畳み式であってもよく、またステップ駆動手段２４は、エアシリンダとリンク機 構との組合わせであってもよい。

【００２０】

【考案の効果】

本考案によれば、上記のように、車両の走行信号を受けるか、車両の停止信号 を受けていない時に、ステップが展開することがないように、ステップ駆動手段 を制御するので、半ドアで走行したり、後方を確認するためにドアを開きながら 車両をバックする場合に、ステップが展開するのを確実に防止することができる 実益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る車両のステップ装置の一実施例の
概略系統図である。

【図２】本考案に係る車両のステップ装置の他の実施例
の概略系統図である。

【図３】ステップが格納された状態の車両の一部の斜視
図である。

【図４】ステップが展開した状態の車両の一部の斜視図
である。

【図５】ステップ駆動手段の拡大断面図である。

【図６】本考案に用いられる走行センサの断面図であ
る。

【符号の説明】

１０ 車両のステップ装置 １２ ステップ １２ａ 内縁 １４ 車両 １６ ドア １８ 床 ２０ ピン ２４ ステップ駆動手段 ２６ 駆動回路 ２８ ブラケット ２８ａ ストッパ ３０ エアシリンダ ３２ エアタンク ３４ ソレノイドバルブ ３６ バッテリ ４０ ドア開放検出器 ４０Ａ ドアスイッチ ４２ 走行センサ ４４ 制御器 ４５ 遮断スイッチ ５０ 車両停止検出器 ５０Ａ 停止スイッチ ５２ 制御器 ５２Ａ 励磁コイル ５２Ｂ ソレノイドスイッチ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両のドアが開いた時に車体の外側に展
   開しドアが閉じた時に車体内に格納されるようにステッ
   プを駆動するステップ駆動手段と前記ドアの開閉を検出
   して前記ステップを展開又は格納するように前記ステッ
   プ駆動手段を駆動する駆動回路とを備えている車両のス
   テップ装置において、前記駆動回路は、前記車両の走行
   を検出する走行センサと、前記走行センサから車両の走
   行信号を受けて前記ステップを格納するように前記ステ
   ップ駆動手段を駆動する制御器とを有することを特徴と
   する車両のステップ装置。
2. 【請求項２】 車両のドアが開いた時に車体の外側に展
   開しドアが閉じた時に格納されるようにステップを駆動
   するステップ駆動手段と前記ドアの開閉を検出して前記
   ステップを展開又は格納するように前記ステップ駆動手
   段を駆動する駆動回路とを備えている車両のステップ装
   置において、前記駆動回路は、前記車両の停止を検出す
   る車両停止検出器と、前記車両停止検出器から車両停止
   信号を受けていない時に前記ステップを格納するように
   前記ステップ駆動手段を駆動する制御器とを有すること
   を特徴とする車両のステップ装置。