JPH0523465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は包装箱、特に商品のデイスプレイ用
として使用することのできる包装箱に関する。

〔従来の技術〕

この種の包装箱としては、例えば実開昭54−
176588号公報に開示されたものがある。

この包装箱は、第５図に示すように、外箱ａ、
内箱ｂおよび内箱ｂを支持する陳列台ｃから成
る。内箱ｂに入れられた商品は、折り畳んで偏平
にした陳列台ｃと共に外箱ａに収納し、輸送され
る。そして、商品をデイスプレイする際には、第
６図および第７図に示すように、外箱から取り出
した陳列台ｃを拡げて、この陳列台ｃの上に内箱
ｂを載せて展示する。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上述したような包装箱では輸送時に
使用される外箱がデイスプレイ時には使用されて
おらず、逆に陳列台はデイスプレイ時以外には使
用されない。このため、この包装箱を製造するの
に多くの材料を使用しなければならず、非常に無
駄が多い。

そこで、この考案の課題は、上記の無駄を省く
ため、材料の使用量の多い外箱を輸送時のみなら
ずデイスプレイ時にも利用できるように、この種
の包装箱を改良することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するため、この考案は、上面
壁、底面壁、対向一対の側壁および対向一対の端
壁から形成される外箱と、この外箱内に収納され
るトレー状の内箱と、この内箱と共に前記外箱内
に収納され、かつ前記外箱をその一方の端壁を下
にして底面側壁に傾斜させた状態に支持して外箱
と共に前記内箱の陳列台を形成する脚体とから成
り、前記脚体には、前記外箱の底面壁に設けられ
たスリツトから箱内に差し込まれる舌片を設け、
外箱には、上面壁の両側縁に外箱を脚体で支持し
たときの上面壁の上半部を切り離す破断部を設
け、この破断部によつて切り離された上面壁の上
半部を内側に折り曲げ、外箱内に差し込まれた前
記舌片に支持することにより前記内箱の載置台を
形成するようにした段ボール等の厚紙で形成され
た包装箱を提供したのである。

〔作用〕

以上のように構成された包装箱では、輸送後、
商品をデイスプレイする際に、外箱が陳列台の内
箱載置部として利用される。

〔実施例〕

以下、実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図に示すように、この包装箱は、外箱１０
と、この外箱１０内に収納される内箱２０および
脚体３０とから構成される。

以下、図に示すように起立状態にある包装箱に
基づいて説明する。

前記外箱１０は、第１図および第２図に示すよ
うに、上面壁１１、底面壁１２、対向一対の側壁
１３，１３および対向一対の端壁１４，１５から
成る偏平状の直方体の箱であり、前記端壁１４が
収納口の蓋となつている。

前記上面壁１１には、その中央部に上方凸形の
支持片１１ｄを形成する切れ目１１ｃが設けられ
ており、その切れ目１１ｃの端部から側縁に直交
する折目線１１ａが設けられている。また、その
上方には、折目線１１ａに平行で、上面壁１１の
両側縁を結ぶ折目線１１ｂが設けられており、上
面壁１１の両側縁には、上端から前記折目線１１
ａとの交点までミシン目１６が形成されている。

前記端壁１４は、前記底面壁１２の上端縁に連
設されており、その両側縁は連結板１４ａを介し
て側壁１３の上端縁に連結されている。そして、
外箱１０の収納口は、前記上面壁１１に連結され
たフラツプ１４ｂを内側に折り込んだ後、前記連
結板１４ａを内側に折畳み、端壁１４を粘着テー
プで上面壁１１に固定すれば閉塞される。

また、前記底面壁１２には、前記折目線１１ａ
の下方位置に、縦に延びる平行な一対のスリツト
１２ａが形成されている。

前記内箱２０は、底壁２１の各端縁に周壁２
２，２２，２３，２４がそれぞれ起立したトレー
形状であり、端壁１４側から外箱１０内に収納さ
れる。

前記脚体３０は、図に示すように、側板３１が
台形の四角筒体であり、前面板３２を切り込むこ
とにより舌片３３が形成されている。なお、舌片
３３の付け根には上部に切り込み３４が設けられ
ている。

以上のように構成された包装箱は、商品を内箱
２０に入れ、脚体３０を第１図に示す折目線３５
で二つ折りにした後、両者を重ね合わせ、第２図
に示すように外箱１０内に収納する。そして、前
述のように、外箱１０の収納口を閉塞して梱包を
行い、輸送する。

輸送後、販売店等においては、外箱１０から商
品の入つた内箱２０と脚体３０とを取り出し、第
３図および第４図に示すように、脚体３０を角筒
体に形成する。そして、その舌片３３を外箱１０
のスリツト１２ａに差し込み、スリツト１２ａの
上端部を切り込み３４に嵌め込むと、両者が連結
されると共に外箱１０が底面壁１２側に倒れた状
態で支持される。このとき、前面板３２の上部に
設けられた粘着テープ３６により両者を固定して
おく。さらに、外箱１０の端壁１４を底面壁１２
に対してフラツトになるまで拡げると共に上面壁
１１の上半部をミシン目１６で破断する。そし
て、上面壁１１の上半部を各折目線１１ａ，１１
ｂで内側に折り曲げ、両折目線１１ａ，１１ｂに
挾まれた部分を前記舌片３３の上端縁に載せると
共に折目線１１ｂより上の部分を底面壁１２の内
面に重ね合わせると、内箱２０の載置台が形成さ
れ、陳列台が完成する。

従つて、図に示すように、この陳列台に商品の
入つた内箱２０を載せると、商品を体裁よく陳列
することができる。

なお、内箱２０は、その中央部が外箱１０の端
壁１４の内面側に設けられた粘着テープ１４ｃに
より固着され、下端部が上面壁１１の下半部から
起立した支持片１１ｄで底面壁１２との間に挾み
込まれるので、陳列台から外れることがない。

〔効果〕

以上のように、この考案は包装箱を外箱とこの
外箱に収納される内箱および脚体で構成し、商品
の入つた内箱を支持するデイスプレイ用の陳列台
を前記外箱と脚体で形成するようにしたため、外
箱が輸送時のみならずデイスプレイ時にも利用さ
れ、材料的に無駄がない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る一実施例を示す各部材
の斜視図、第２図は同上の梱包状態を示す斜視
図、第３図は同じくデイスプレイ状態を示す斜視
図、第４図は同上のデイスプレイ状態の縦断面図
である。また、第５図は従来例を示す各部材の斜
視図、第６図は同上のデイスプレイ状態を示す斜
視図、第７図は同じくデイスプレイ状態を示す縦
断面図である。 １０……外箱、１１……上面壁、１１ａ，１１
ｂ……折目線、１１ｃ……切れ目、１１ｄ……支
持片、１２……底面壁、１２ａ……スリツト、１
３……側壁、１４……端壁、１４ａ……連結板、
１４ｂ……フラツプ、１４ｃ……粘着テープ、１
５……端片、１６……ミシン目、２０……内箱、
２１……底壁、２２，２３，２４……周壁、３０
……脚体、３１……側板、３２……前面板、３３
……舌片、３４……切り込み、３５……折目線、
３６……粘着テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面壁、底面壁、対向一対の側壁および対向一
   対の端壁から形成される外箱と、この外箱内に収
   納されるトレー状の内箱と、この内箱と共に前記
   外箱内に収納され、かつ前記外箱を一方の端壁を
   下にして底面壁側に傾斜させた状態に支持して外
   箱と共に前記内箱の陳列台を形成する脚体とから
   成り、前記脚体には、前記外箱の底面壁に設けら
   れたスリツトから箱内に差し込まれる舌片を設
   け、外箱には、上面壁の両側縁に外箱を脚体で支
   持したときの上面壁の上半部を切り離す破断部を
   設け、この破断部によつて切り離された前記上半
   部を内側に折り曲げ、外箱内に差し込まれた前記
   舌片に支持することにより前記内箱の載置台を形
   成するようにした段ボール等の厚紙で形成された
   包装箱。