JPH08282Y2 - 小分け可能な包装用容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は商品等を収容した複数個の内箱を外箱内に収
納し、この外箱を物流過程に置くようにしたことを特徴
とする小分け可能な包装用容器に関するものである。

〈従来の技術〉 商品の製造工程後の梱包する工程や物流過程では包装
用容器内に商品を比較的多く収容し、物流過程の途中や
小売店での段階では容器を分割して小分けするようにし
た容器が、例えば実開昭61-161225号公報で知られてい
る。

上記した公報に記載の包装用容器は、上下面が開放す
る複数の収納部を並設し、各収納部ごとに切断可能な切
断部を形成した上面部、下面部を、並列する各収納部の
上面と下面とに被着し、上面部、下面部の側縁から延長
する接着部を各収納部に外面に固着するようにした構成
である。

〈考案が解決しようとする課題〉 上記した構成の包装用容器であれば、並設した収納部
を個々に分離可能であるが、接着部分が多いので機械的
に組み立てることができないので生産性に劣る。また、
分離された各収納部は持ち運び難いし、著しく強度が低
下している。しかも、各収納部は横方向に並列するの
で、搬送過程、保存過程では横方向に広がって無駄な場
所が必要である。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記に鑑み提案されたもので、手掛け部を有
する２枚の対向状の第１フラップと、手掛け部を形成し
ていない２枚の対向状の第２フラップとを上縁に設けた
内箱と、上記した内箱を上下方向に複数個収納すること
ができる外箱とを有し、外箱内に内箱が収納されている
状態では手掛け部を有する２枚の第１フラップが、手掛
け部がない第２フラップの上面に位置していることを特
徴とする小分け可能な包装用容器を提供するものであ
る。

〈実施例〉 以下に本考案を図面の実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は、内箱１の展開状態の平面図で、段ボール紙な
どからなる４枚の連続する側面フラップ２…の側端に接
着代３を延設し、４枚の各側面フラップ２の上縁に上面
フラップ４…を、下縁に下面フラップ５…を夫々連設す
る。

上記した各上面フラップ４…は、横長な楕円形状の手
掛け部６を有する２枚の対向する第１フラップ７と、上
記した手掛け部６を形成していない２枚の対向する第２
フラップ８とからなる。

従って、各側面フラップ２を順に直角に折り込み、接
着代３で先端の側面フラップ２の端縁を固着すると、四
角筒状の胴部分を組み立てることができる。そして、上
記した胴部分の開放下面に各下面フラップ５を適宜に折
り込んで底面部を構成し、上面に各第１フラップ７、第
２フラップ８を折り込んで上面部を構成することができ
る。

一方、上記した内箱１の複数個を内部に収納すること
ができる外箱９は通常の段ボールなどからなる組立容器
で特別な構造ではないが、高さや横幅が前記した内箱１
の高さや横幅の整数倍である。

従って、組み立てられた内箱１の内部に商品を収容
し、この内箱１を上下数段に積層するか、或は上下数段
に積層した内箱１…を横に並べて外箱９の内部に収納す
るのであるが、外箱９の内部での収納状態は、第１フラ
ップ７及び第２フラップ８相互を接着しないで、２枚の
第２フラップ８を下側にし、２枚の第１フラップ７を上
側にして折り込む。

商品を収容した各内箱１の上面フラップを上記のよう
に折り込んで外箱９内に収納し、外箱９の上面を封緘す
れば製造工程から商品の流通過程までの間をそのままの
状態でに臨ませることができる。また、外箱９の内部で
は内箱１が上下方向に積層しているか、または外箱９の
上面フラップで押えられているので、揺動したとしても
崩れることがない。

そして、外箱９の内部の内箱１を取り出す場合、上側
に位置している内箱１の左右の第１フラップ７を直立状
にして手掛け部６に手を掛けると、内箱１を容易に持ち
上げることができるので外箱９の開放上面から取り出す
ことができる。特に、外箱９の底部に収納されて取り出
し難い内箱１であっても極めて簡単に取り出すことがで
きる。

一方、第１フラップ７から取り出した各内箱１は、両
第１フラップ７を下側に、両第２フラップ８を上側に折
り込んで粘着テープなどで封緘すると、内箱１ごとを流
通させたり、展示、販売などに供することができる。

以上本考案を図面の実施例に基づいて説明したのが、本
考案は上記した実施例に限定されるものではなく、実用
新案登録請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。

例えば、図面の実施例では手掛け部６を、上縁が折れ
線で、左右の弧状側縁および下縁が切り取り可能な点線
として示し、使用時には点線を切断して上縁により折り
曲げるような構成であるが、通孔であってもよい。ま
た、外箱９の内部には内箱１を上下方向に複数積層して
収納することができるものであるが、上下数段に積層し
た内箱を横に並べて収納することもできる。

〈考案の効果〉 以上要するに本考案によれば、手掛け部を有する２枚
の対向状の第１フラップと、手掛け部を形成していない
２枚の対向状の第２フラップとを上縁に設けた内箱と、
上記した内箱を上下方向に積層して収納したり、上下数
段に積層して横に並べて収納することができる外箱とを
有し、外箱内に内箱が収納されている状態では手掛け部
を有する２枚の第１フラップが、手掛け部がない第２フ
ラップの上面に位置していることを特徴とするので、外
箱内に複数の内箱を収納して製造工程から物流過程に供
給することができ、また展示や販売過程では内箱ごとに
取り扱うことができる。

したがって、流通過程や販売態様として極めて取り扱
いやすく、効果的なものとなる。

また、外箱から複数の内箱を取り出す場合、第１フラ
ップを直立状にして手掛け部に手を通すだけで持ち上げ
ることができ、極めて操作し易いため、特に多数の外箱
から内箱を取り出す場合に効果的で、迅速、容易に作業
することができ、実用的価値の高いものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は内箱の
展開状態の平面図、第２図は内箱の組み立て状態の斜視
図、第３図は内箱の組み立て終了状態の斜視図、第４図
は外箱に内箱を上下に収納する状態の斜視図、第５図は
外箱に内箱を上下に収納した状態の斜視図、第６図は外
箱に内箱を上下に収納した概略断面図である。 １は内箱、２は側面フラップ、４は上面フラップ、６は
手掛け部、７は第１フラップ、８は第２フラップ、９は
外箱である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】手掛け部を有する２枚の対向状の第１フラ
   ップと、手掛け部を形成していない２枚の対向状の第２
   フラップとを上縁に設けた内箱と、上記した内箱を上下
   方向に複数個収納することができる外箱とを有し、外箱
   内に内箱が収納されている状態では手掛け部を有する２
   枚の第１フラップが、手掛け部がない第２フラップの上
   面に位置していることを特徴とする小分け可能な包装用
   容器。