JPH05228106A - 内視鏡用チャンネルチューブの製造方法 - Google Patents

内視鏡用チャンネルチューブの製造方法

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JPH05228106A
JPH05228106A JP3069985A JP6998591A JPH05228106A JP H05228106 A JPH05228106 A JP H05228106A JP 3069985 A JP3069985 A JP 3069985A JP 6998591 A JP6998591 A JP 6998591A JP H05228106 A JPH05228106 A JP H05228106A
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wire
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陽一郎 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】良質な内視鏡用チャンネルチューブを容易かつ
能率的に製造することを目的とする。 【構成】チャンネルチューブ素材2の外周面に前記コイ
ル部材31を収容する螺旋溝12を加熱変形によって形
成する工程と、前記螺旋溝12の表面部分を薬品によっ
て処理する第2の工程と、第2の工程終了後、前記螺旋
溝12にコイル部材を巻き付けて装着する第3の工程
と、第3の工程終了後、前記コイル部材31の両端を前
記チャンネルチューブ素材2に接着して固定する第4の
工程と、前記チャンネルチューブ素材2の外面および螺
旋溝12に装着したコイル部材31の外面に弾性剤64
をコーテングする第5の工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡に組み込まれる
処置具等を挿通するチャンネルチューブまたは操作ワイ
ヤを挿通するチャンネルチューブなどの内視鏡用チャン
ネルチューブを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡に組み込まれるチャンネ
ルチューブは、内視鏡挿入部の湾曲に伴う湾曲作用を受
けるため、その湾曲を損なわない柔軟性が要求される。
また、湾曲作用を受けても折れたり座屈したりしない腰
の強さも要求される。
【0003】このため、この種の内視鏡用チャンネルチ
ューブにおいて、外周に螺旋溝を形成し、その螺旋溝に
沿って鋼質線を巻き付けたものが提案されている(実公
昭59−40002号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の内
視鏡用チャンネルチューブにあって、そのチャンネルチ
ューブの外周に形成される螺旋溝は、切削バイトによる
機械的な切削加工によって製作されていたから、その加
工中にチャンネルチューブに傷がつき易い。また、割れ
たり捩切れたりすることも多かった。さらに、螺旋溝が
切削によって形成されるため、その縁に、いわゆるばり
が生じ易かった。しかも、螺旋溝の縁に丸みを付けるこ
とが困難であった。
【0005】また、この種の内視鏡用チャンネルチュー
ブにおいては、その外周の螺旋溝に沿って鋼質線を巻き
付けることが必要であるが、この方法として、まず考え
られるものは、あらかじめコイル状に形成したものをチ
ューブの一端側から挿入し、この挿入後、コイル部材の
両端をチャンネルチューブに接着固定する方法である。
【0006】しかし、このコイルの組付け方法は、コイ
ル部材の挿入作業が、かなり面倒であるとともに、その
装着したコイル部材が広がってしまい、巻き付けた鋼質
線がばらけ易いという欠点がある。さらに、コイル状の
鋼質線の両端が跳上るため、チャンネルチューブの螺旋
溝内に密着させることができ難かった。また、巻き付け
たコイル状の鋼質線の両端をチャンネルチューブの螺旋
溝に接着剤で固定するとしても、密着固定させ難いとと
もに接着剤が硬化する前に下方へ垂れたり、垂れ落ちた
りし易く、部分的に外径が太くなってしまう傾向があっ
た。
【0007】さらに、外周の螺旋溝に沿って鋼質線を巻
き付けたこの種の内視鏡用チャンネルチューブの外周に
弾性剤を塗布することが考えられているが、この弾性剤
を刷毛等で単に塗布する場合には塗布むらができるとと
もに、乾燥する前にその弾性剤が下側に片寄ってそのチ
ューブ外径が局部的に膨らんだりするという不都合があ
る。
【0008】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、フッ素系樹脂製のチャン
ネルチューブの所定範囲に補強用コイル部材を巻装した
良質な内視鏡用チャンネルチューブを容易かつ能率的に
製造することができる内視鏡用チャンネルチューブの製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】図1で概念的
に示すように、本発明は、フッ素系樹脂製のチャンネル
チューブの所定範囲に補強用コイル部材を巻装した内視
鏡用チャンネルチューブの製造方法において、前記チャ
ンネルチューブの所定範囲の外周面に前記コイル部材を
収容する螺旋溝を加熱変形によって形成する第1の工程
と、前記螺旋溝の表面部分を薬品によって処理する第2
の工程と、第2の工程終了後、前記螺旋溝にコイル部材
を巻き付けて装着する第3の工程と、第3の工程終了
後、前記コイル部材の両端を前記チャンネルチューブに
接着して固定する第4の工程と、前記チャンネルチュー
ブの外面および螺旋溝に装着したコイル部材の外面に弾
性剤をコーテングする第5の工程とを有する内視鏡用チ
ャンネルチューブの製造方法である。フッ素系樹脂製の
チャンネルチューブの所定範囲に補強用コイル部材を巻
装した良質な内視鏡用チャンネルチューブを容易かつ能
率的に製造する。
【0010】
【実施例】図面を参照して本発明方法の各工程を順次説
明する。最初に、チャンネルチューブの外周面に前記コ
イル部材を収容する螺旋溝を加熱変形によって形成する
第1の工程の一実施例について述べる。
【0011】図2はその第1の工程に使用する製造装置
を示す。この製造装置は、芯金1を挿通したチャンネル
チューブ素材2を保持するコレットチャック3を有した
回転駆動装置4、溝付け線材5を繰り出す線材供給装置
6、芯金1を挿通した長いチャンネルチューブ素材2の
回転中の振れを防止する芯金受け治具7、芯金1を支え
る芯出し治具8を有している。線材供給装置6には繰り
出す溝付け線材5を案内する溝付きのワイヤガイド9が
設けられている。また、コレットチャック3には線材供
給装置6から繰り出した溝付け線材5の先端を固定する
止めねじ10が設けられている。11は加熱用のヒート
ガンである。
【0012】次に、第1の工程を作業順番に説明する。 (1) テフロン(ふっ素樹脂)製チューブを仕様寸法に切
断してチャンネルチューブ素材2を得る。 (2) このチャンネルチューブ素材2の内腔に、その内径
に合う外径の芯金1を挿入する。 (3) そのチャンネルチューブ素材2をコレットチャック
3で挾持するが、この際、その挾み込むチャンネルチュ
ーブ素材2の部分の外周にテープを巻くか、コレットチ
ャック3側に軟質材等を固定してチャンネルチューブ素
材2に傷が付かないようにする。 (4) 芯出し治具8を芯金1の先端に当て芯出しを行う。 (5) 線材供給装置6から溝付け線材5を繰り出し、この
溝付け線材5の先端をワイヤガイド9に通し、この溝付
け線材5の先端をコレットチャック3の止めねじ10に
巻き付けて固定する。溝付け線材5に張力を与えるため
のすべり止め手段の図示しない調節ねじを操作して溝付
け線材5に与える張力を調節する。 (6) 回転駆動装置4を駆動してチャンネルチューブ素材
2を回転することによりそのチャンネルチューブ素材2
の外周に溝付け線材5を巻き付ける。このとき、回転駆
動装置4によりチャンネルチューブ素材2の回転量に比
例する速度で、ワイヤガイド9の固定ヘッド部分をチャ
ンネルチューブ素材2の長手軸方向へ沿う図2中A方向
へ移動させる。したがって、溝付け線材5が所定のピッ
チで巻き付けられる。なお、ワイヤガイド9内には引き
出される溝付け線材5に張力を与えるためのすべり止め
手段が設けられている。このため、溝付け線材5に張力
でチャンネルチューブ素材2の外周に巻き付けられる。 (7) 前記(6) の巻付け作業において、チャンネルチュー
ブ素材2にヒートガン11で熱を加えながら、その軟化
した周面部分に溝付け線材5を巻き付ける。このため、
溝付け線材5を巻き付けたチャンネルチューブ素材2の
周面部分は加熱変形を起し、溝付け線材5に押されて螺
旋溝12が形成される。 (8) チャンネルチューブ素材2の所定範囲に溝付け線材
5を巻き付け終わったら、その溝付け線材5をワイヤガ
イド9の繰出し口で切断し、コレットチャック3の止め
ねじ10を緩めて溝付け線材5を切り離す。 (9) チャンネルチューブ素材2に巻き付いた溝付け線材
5の、前記止めねじ10側に合った端に張力を加えなが
ら巻いたのと同じ向きに回転させることにより、その巻
き付いた溝付け線材5をチャンネルチューブ素材2から
外す。
【0013】しかして、この工程によってチャンネルチ
ューブ素材2の所定範囲の外周面に、後述するコイル部
材を収容する螺旋溝12を加熱変形によって容易に形成
することができる。このため、螺旋溝12の縁に、いわ
ゆるばりが生じることがなく安定した丸みが自然に形成
される。また、チャンネルチューブ素材2が割れたり傷
が付いたりしなくなる。
【0014】このようにして螺旋溝12を加熱変形によ
って形成したチャンネルチューブ素材2を後工程のた
め、その表面を薬品を用いて接着性を高めるいわゆるテ
トラH処理をする。
【0015】図3はチャンネルチューブ素材2の外周面
に前記コイル部材を収容する螺旋溝12を加熱変形して
形成する第1の工程の他の実施例に使用する装置を示
す。この装置は、螺旋溝12を形成するためにチャンネ
ルチューブ素材2の外周面に巻き付ける溝付け線材5の
代わりに加熱装置15で加熱されたかぎ状にループする
加工用ワイヤ16を使用するものである。つまり、加工
用ワイヤ16をチャンネルチューブ素材2の周面に掛
け、そのチャンネルチューブ素材2の回転に伴ってチャ
ンネルチューブ素材2の長手軸方向へ沿う図3中A方向
へ移動させる。したがって、チャンネルチューブ素材2
の外周に螺旋状に押し付けられるとともに、それ自身の
熱によって変形を起させる。これによってチャンネルチ
ューブ素材2の外周に螺旋溝12を加熱変形して形成す
ることができる。その他は前記実施例のものと同じであ
る。
【0016】図4はチャンネルチューブ素材2の外周面
に前記コイル部材を収容する螺旋溝12を加熱変形して
形成する第1の工程のさらに他の実施例に使用する装置
を示す。この装置は、2つ割りできる加熱金型21を有
し、この突当て内面間にチャンネルチューブ素材2を通
す孔22とこの孔22に形成した螺旋状の突条23を形
成している。加熱金型21の孔22にチャンネルチュー
ブ素材2を通し、そのチャンネルチューブ素材2の回転
に伴ってチャンネルチューブ素材2の長手軸方向へ沿う
図4中A方向へ移動させる。すると、チャンネルチュー
ブ素材2の外周は螺旋状の突条23によって押し付けら
にれるとともに、それ自身の熱によって変形させられ
る。これによってチャンネルチューブ素材2の外周に螺
旋溝12を加熱変形して形成することができる。その他
は前記一実施例のものと同じである。この実施例のもの
では螺旋溝12を形成した後に溝付け線材5等を取り外
す作業を省くことができる。
【0017】図5はチャンネルチューブ素材2の外周面
に前記コイル部材を収容する螺旋溝12を加熱変形して
形成する第1の工程のさらに異なる他の実施例に使用す
る装置を示す。この装置は2つ割りできる加熱金型25
を有し、この突当て内面にはチャンネルチューブ素材2
を位置させる孔26とこの孔26に形成した螺旋状の突
条27を形成している。加熱金型25の孔26にチャン
ネルチューブ素材2を嵌め込んで挟み、加熱すると、チ
ャンネルチューブ素材2の外周には螺旋状の突条27に
よって押し付けられるとともに、それ自身の熱によって
変形加工された螺旋溝12が形成される。この方法は加
熱金型25を回転することなく螺旋溝12を加熱変形し
て形成することができる。
【0018】図6はチャンネルチューブ素材2の外周面
に前記コイル部材を収容する螺旋溝12を加熱変形して
形成する第1の工程の変形例を示す。この実施例ではチ
ャンネルチューブ素材2の外径より小さい径のコイル部
材28を、その径を広げて、芯金29を通したチャンネ
ルチューブ素材2のコイル巻装範囲の外周に嵌め込む。
そして、これら全体を加熱炉に入れて加熱する。する
と、チャンネルチューブ素材2の外周にはコイル部材2
8で締め付けられることにより螺旋溝12が形成され
る。この方法も加熱金型25等を回転することなく螺旋
溝12を加熱変形して形成することができる。
【0019】なお、図5および図6の方法では回転機構
やヘッド移動機構を必要とせず、また短時間で螺旋溝1
2を形成することができる。
【0020】次に、前記チャンネルチューブ素材2の螺
旋溝12にコイル部材31を巻き付ける工程について説
明する。図7はその工程に使用する装置を示す。この装
置は、芯金32を挿通したチャンネルチューブ素材2を
保持するコレットチャック33を有した回転駆動装置3
4、芯金32の先端を支える芯出し治具35、コイル部
材31の他端を保持する回転固定具36、移動用ベース
37を有している。コレットチャック33はそのチャン
ネルチューブ素材2の径に応じて別のものと交換でき
る。芯出し治具35はチャンネルチューブ素材2の軸方
向へ移動できる。回転固定具36は、コイル部材31の
一端を支持するチップ38が固定枠39に対してきわめ
て軽いトルクで自由に回転できるように構成されてお
り、さらに固定枠39は移動用ベース37に形成された
送り溝41内を摺動する球状の移動子42を有し、移動
子42はその送り溝41に沿って移動するようになって
いる。送り溝41は、回転駆動装置34と芯出し治具3
5に取り付けたチャンネルチューブ素材2の中心軸方法
と同一平面で回転駆動装置34より芯出し治具35側が
高い傾斜で形成されている。この傾斜角度は任意に変え
ることができるが、チャンネルチューブ素材2の螺旋溝
12に巻き付けるコイル部材31が、常に、一定の張力
で巻き付くように調節される。また、移動用ベース37
は前記チャンネルチューブ素材2の中心軸方向に垂直な
方向へ移動できるようになっており、その移動によって
前記コイル部材31の巻付け時の張力を調節できるよう
になっている。送り溝41の傾斜上端にはストッパ43
が設けられ、このストッパ43に移動子42が当たった
とき、回転駆動装置34の回転も止まるようになってい
る。なお、長尺なチャンネルチューブ素材2を加工する
ときには後端の芯振れを防止する治具を設置する。
【0021】次に、この装置を使用してチャンネルチュ
ーブ素材2の螺旋溝12にコイル部材31を巻き付ける
手順を説明する。 (1) チャンネルチューブ素材2に芯金32を挿入し、回
転駆動装置34のコレットチャック33にそれをくわえ
させる。これより他方側の芯金32の先端を芯出し治具
35で支え、芯振れすることなく回転できるようにす
る。 (2) チャンネルチューブ素材2にコイル部材31の一端
を1〜2周巻き付けて固定し、コイル部材31の他端を
回転固定具36のチップ38に固定する。 (3) 移動用ベース37の位置を選択して所定の初期張力
(コイル部材31が永久歪みを起こさない程度)が出る
長さに伸ばす調節をする。また、そのコイル部材31に
応じて常に一定の張力になるように送り溝41の傾斜を
調節する。 (4) 回転駆動装置34を動作させてチャンネルチューブ
素材2を回転させると、そのチャンネルチューブ素材2
の螺旋溝12にコイル部材31がその一端側から巻き付
けられる。このようにコイル部材31が巻き付けられる
ことにより回転固定具36側には捩じれによる回転力が
発生するが、そのコイル部材31の一端を支持するチッ
プ38が固定枠39に対してきわめて軽く回転するか
ら、その捩じれは消去される。 (5) このようにしてチャンネルチューブ素材2の螺旋溝
12にコイル部材31が巻き付けられるに従い、回転固
定具36は、送り溝41に沿って芯出し治具35側に移
動する。この間、チャンネルチューブ素材2の螺旋溝1
2に巻き付くコイル部材31の張力は常に一定の張力で
巻き付く。 (6) 送り溝41の傾斜上端にあるストッパ43に移動子
42が当ると、回転駆動装置34の回転が止まり、巻き
付けが停止する。 (7) コイル部材31の巻き付けが終わったら、チャンネ
ルチューブ素材2の両端部ぎりぎりのところで、コイル
部材31を切断する。
【0022】図8はチャンネルチューブ素材2の螺旋溝
12にコイル部材31を巻き付ける工程の他の実施例に
使用される装置を示すものである。芯金32を挿通した
チャンネルチューブ素材2を保持するコレットチャック
33には、コイル部材31の素線45の一端を取着する
止めねじ46が設けられている。また、コイル部材31
の素線45は、移動ヘッド47に支持した張力調整治具
48を通して繰り出される。移動ヘッド47は、前記チ
ャンネルチューブ2に平行にその前記チャンネルチュー
ブ2の回転量に比例させて設定した一定の速度で移動す
る。
【0023】次に、この装置を使用してチャンネルチュ
ーブ素材2の螺旋溝12にコイル部材31の素線45を
巻き付ける手順を説明する。
【0024】(1) チャンネルチューブ素材2に芯金32
を挿入し、回転駆動装置34のコレットチャック33で
それをくわえさせる。また、他方側の芯金32の先端を
芯出し治具35で支え、芯振れすることなく回転できる
ようにする。 (2) 移動ヘッド47の張力調整治具48から繰り出した
コイル部材31の素線45の一端をコレットチャック3
3にある止めねじ46に挟み込んで止める。 (3) 回転駆動装置34によってチャンネルチューブ素材
2を回転させるとともに、移動ヘッド47を前記チャン
ネルチューブ素材2の回転量に比例させて設定した一定
の速度で移動する。つまり、素線45は、前記チャンネ
ルチューブ2の螺旋溝12のピッチで前記チャンネルチ
ューブ素材2の螺旋溝12に巻き付けられる。また、こ
のように巻き付く素線45には、張力調整治具48を通
して繰り出される際、一定の張力が付与されており、一
定の張力を保ちながら確実に巻き付けられる。そして、
螺旋溝12のある所定の範囲にわたりコイル部材31が
巻き付いたところで停止する。 (4) この巻付け終了後、コイル部材31の両端部分を外
れないように瞬間接着剤で固定する。この固定後、素線
45を切断してコイル部材31から切り離す。
【0025】この図7と図8で示す装置を使用してチャ
ンネルチューブ素材2の螺旋溝12にコイル部材31を
巻き付ける方法によれば、チャンネルチューブ素材2の
螺旋溝12に対するコイル部材31の均一で密着した巻
き付ける装填作業を簡単に行うことができる。また、一
定の張力を付与しながら巻き付けるため、チャンネルチ
ューブ2に常に締付け力が働くようになる。また、コイ
ル末端を固定するため、コイル末端の跳ね上りを防止で
きる。なお、図7で示した装置を使用する場合には、チ
ャンネルチューブ素材2の螺旋溝12に巻き付くコイル
部材31の径がその螺旋溝12の底部の作るチャンネル
チューブ素材2の径より小さくしてその巻き付け力を向
上させることができる。また、図8で示した装置を使用
する場合には、ワイヤ状の素線45を巻き付ければよい
ので、製造コストの低減化を図ることができる。
【0026】図9または図10は、前述したようにチャ
ンネルチューブ素材2の螺旋溝12にコイル部材31を
装填した後、そのチャンネルチューブ素材2にコイル部
材31の両端を接着剤で固定する方法をそれぞれ示して
いる。
【0027】図9で示す方法は次のようにして行う。ま
ず、(A)で示すように、コイル部材31の両端に接着
剤51を塗布する。ついで、(B)で示すように、その
接着剤51を塗布した付近にそれぞれ非接着性熱収縮チ
ューブ52を挿入して被せる。この後、(C)で示すよ
うに、その非接着性熱収縮チューブ52を装着したチャ
ンネルチューブ素材2の全体を回転しながらその非接着
性熱収縮チューブ52をヒートガン53で加熱し、非接
着性熱収縮チューブ52を均一に収縮させる。このまま
接着剤51を硬化させ、この硬化後、(D)で示すよう
に、非接着性熱収縮チューブ52を剥ぎ取る。
【0028】このようにコイル部材31の両端を接着剤
で固定する方法は、塗布後の接着剤51の垂れや落ちを
防止しながら太るのを防止し、かつ部分的に太くならず
に均一に硬化させることができる。また、チャンネルチ
ューブ素材2の外径より接着部が太るのを防止できる。
【0029】また、図10で示す方法は、塗布した接着
剤51のたれた部分を研磨機55で研磨してそのたれを
除去するものである。すなわち、この研磨機55は、チ
ャンネルチューブ素材2を挿入して保持する芯金56を
回転自在に保持する回転装置部57がXYテーブル58
を介してベース59に設置され、また、XYテーブル5
8は芯金56の軸方向への移動とこれに直交する移動と
が可能である。この各方向の移動は、ハンドル61,6
2で操作される。また、ベース59には、砥石車60を
有した研磨機55が設けられている。芯金56はこれに
挿入するチャンネルチューブ素材2の内径に応じた複数
のものが選択的に使用される。
【0030】そして、XYテーブル58の芯金56に、
接着を完了したチャンネルチューブ素材2を差し込んで
装着する。ハンドル61を操作してXYテーブル58を
移動してその接着部を研磨機55の回転する砥石車60
に接触させる。また、チャンネルチューブ素材2を片方
の手で回転して長手軸方向へ移動し、全周の接着部が均
一になるように研磨する。これによれば、接着部を素早
く均一に研磨でき、径のばらつきをなくすことができ
る。また、チャンネルチューブ素材2の外径より接着部
が太るのを防止できる。
【0031】次に、前述した各工程を経て得られたチャ
ンネルチューブ素材2の外周に補強用の弾性材を塗布す
る工程を図11を参照して説明する。あらかじめ、コイ
ル部材31を巻装したチャンネルチューブ素材2に芯金
を差し込み、先端をシールテープ63等で密封する。そ
して、(A)から(B)で示すように、定粘度の弾性剤
64中に、そのチャンネルチューブ素材2を先端側から
浸漬させた後、(C)で示すように引上げることにより
チャンネルチューブ素材2の外周面に弾性剤64を塗布
し、これにより弾性材を形成する。ついで、(D)で示
すように非接着性熱収縮チューブ66を被せ、(E)で
示すようにヒートガン67で加熱してその熱収縮チュー
ブ66を収縮させる。これによりチャンネルチューブ素
材2の外周面に塗布された弾性剤64が押し付けられて
均一に塗布される。弾性剤64が硬化したところで熱収
縮チューブ66を剥がして取り除く。したがって、チャ
ンネルチューブ素材2の外周に弾性材が均一に塗布され
る。また、弾性剤64を塗布することによる弾性剤の偏
りや外径の膨らみを規制し、外径精度を安定させること
ができる。
【0032】また、チャンネルチューブ素材2の外周面
に塗布した弾性剤64を硬化させる方法として図12で
示すような装置を用いて行ってもよい。すなわち、図1
2で示す装置において、70は芯金71を挿入したチャ
ンネルチューブ素材2の一端部を受け支えるチャック7
1を有した治具である。72はモータ73の回転を芯金
を挿入したチャンネルチューブ素材2に伝達するベルト
である。
【0033】そして、前述したように外周に塗布した弾
性剤64を乾燥させる場合には、そのチャンネルチュー
ブ素材2を治具70で支持し、モータ73の回転をベル
ト72を介してそのチャンネルチューブ素材2に伝達す
る。このようにして塗布した弾性剤64が硬化するま
で、チャンネルチューブ素材2を低速度で回転させる。
なお、弾性剤64が熱硬化型の場合には乾燥炉等に入れ
て硬化する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ッ素系樹脂製のチャンネルチューブの所定範囲に補強用
コイル部材を巻装した内視鏡用チャンネルチューブを容
易かつ能率的に製造することができるとともに、従来の
欠点のない良質な内視鏡用チャンネルチューブが製造で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の工程を概念的に示す説明
図。
【図2】チャンネルチューブの外周に螺旋溝を形成する
工程に使用する装置の説明図。
【図3】(A)はチャンネルチューブの外周に螺旋溝を
形成する工程に使用する他の装置の説明図、(B)はそ
の要部の正面図。
【図4】(A)はチャンネルチューブの外周に螺旋溝を
形成する工程に使用するさらに他の装置の説明図、
(8)はその要部の断面図。
【図5】チャンネルチューブの外周に螺旋溝を形成する
工程に使用するさらに異なる他の装置の説明図。
【図6】チャンネルチューブの外周に螺旋溝を形成する
工程に使用するさらに異なる他の装置の説明図。
【図7】チャンネルチューブの外周の螺旋溝にコイル部
材を巻き付ける工程に使用する装置の説明図。
【図8】チャンネルチューブの外周の螺旋溝にコイル部
材を巻き付ける工程に使用する他の装置の説明図。
【図9】(A)(B)(C)(D)は、チャンネルチュ
ーブの外周の螺旋溝に巻装したコイル部材の両端をその
チャンネルチューブに接着する工程の説明図。
【図10】チャンネルチューブの外周の螺旋溝に巻装し
たコイル部材の両端をチャンネルチューブに接着する工
程で使用する他の処置装置の説明図。
【図11】(A)(B)(C)(D)(E)は、コイル
部材を巻装したチャンネルチューブの外周に弾性剤をコ
ーティングする工程の説明図。
【図12】コイル部材を巻装したチャンネルチューブの
外周に弾性剤をコーティングする工程に使用する装置の
説明図。
【符号の説明】
1…芯金、2…チャンネルチューブ素材、5…溝付け線
材、11…ヒートガン、12…螺旋溝、15…加熱装
置、16…加工用ワイヤ、21…加熱金型、22…孔、
25…加熱金型、26…孔、28…コイル部材、31…
コイル部材、45…素線、51…接着剤、52…熱収縮
チューブ、55…研磨機、64…弾性剤。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系樹脂製のチャンネルチューブの
    所定範囲に補強用コイル部材を巻装した内視鏡用チャン
    ネルチューブの製造方法において、 前記チャンネルチューブの所定範囲の外周面に前記コイ
    ル部材を収容する螺旋溝を加熱変形によって形成する第
    1の工程と、 前記螺旋溝の表面部分を薬品によって処理する第2の工
    程と、 第2の工程終了後、前記螺旋溝にコイル部材を巻き付け
    て装着する第3の工程と、 第3の工程終了後、前記コイル部材の両端を前記チャン
    ネルチューブに接着して固定する第4の工程と、 前記チャンネルチューブの外面および螺旋溝に装着した
    コイル部材の外面に弾性剤をコーテングする第5の工程
    と、 を有する内視鏡用チャンネルチューブの製造方法。
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